覚醒した力、切り開いた進化の道、仲間との切磋琢磨の果てに生まれた新たな戦術。
その結果が威風堂々とデュエルレーンに仁王立ちしている。
紅天炎龍皇−紅蓮迦具土:ATK4500
真紅の体に翡翠色の瞳の龍皇――『紅天炎龍皇−紅蓮迦具土』。
その身から発する灼熱のオーラが虚無と無限の支配者すら圧倒しているようだ。
「トライアクセルシンクロ…よもやこんな事をやってのけるとは…」
「相変わらず満足させてくれるぜ遊哉……其の勢いで不満足な骨野郎を沈めろ!!」
「貴方の闇騎士の気高き誇りを、そいつに教えてあげなさい。」
「お得意の超攻撃力で決めて!」
「行け、緋渡!!」
「アンタはそんな奴には負けないでしょ?勝って、遊哉!!!」
仲間たちも口々にエールを送り…
「オウよ、まかせとけやぁぁぁぁぁ!!」
遊哉には確りと聞こえていたらしい。
どんな聴覚なのか、相当に疑問である。
何れにしても、このデュエルの終焉が近いという事だけは確かな事だろう。
遊戯王デュエルモンスターズ New Generation Duel94
『THE究極の攻撃力!』
「すわぁ〜てと…最高の仲間から最高のエール受けたとあっちゃ負けられねぇよな?
ま、ハナッから負ける気なんぞ微塵もねぇし、骨野郎は粉砕して肥料で売る予定だけどな!」
遊哉:LP100 SC6
『いや、こんな劣悪なカルシウムは売れぬであろう?』
『そうですよ、あんな物を撒いたら土壌が死んでしまいます。』
「あ、なら仕方ねぇ、諦めるか。」
「貴様どこまでも…!」
ダークネス:LP877500 SC6
虚無の神皇−エンドレス:ATK5500
無限の神帝−エンプティ:ATK5500
新たな進化の道を開いた遊哉は好調、絶好調。
紅蓮迦具土とエアトスまで一緒になってダークネスを挑発するくらいに絶好調だ。
だが、ライフポイントは風前の灯。
このターンでダークネスを倒せるなら兎も角、そうでなければ危険極まりない。
次のターンでダークネスがスピードスペルをドローしたら其の時点で終りになりかねないのだ。
にも拘らず、絶好調の余裕状態。
残りライフが100で、かつ相手のライフが90万近い状況に置かれた者の状態とは大凡思えない。
それどころか、この状況をひっくり返す気満々である。
「さてと…俺の墓地のシンクロが3体増えた事で、エアトスの攻撃力は900ポイントアップする。」
聖女神−エアトス:ATK5100→6000
「でもって、紅蓮迦具土の攻撃力は、このカード以外の俺のフィールド上のシンクロモンスターとドラゴン族モンスターのレベル合計×200ポイントアップする!
紅蓮迦具土以外のシンクロはエアトスのみ…よって、エアトスのレベル11×200で2200ポイントアップするぜ!」
紅天炎龍皇−紅蓮迦具土:ATK4500→6700
現に、何時もの己のスタイルを崩さず『攻撃力馬鹿』が発動!
あっという間にダークネスの2体のモンスターを超えてしまった。
だが、此れでもダークネスに与えるダメージは微々たる物。
90万近いライフを削るのは容易ではない筈だ。
「攻撃力が…だが、私のライフ量からすればそんなダメージなど微々たる物に過ぎん!」
「ハッ、慌てんなよ手遅れ骨粗しょう症が。テメェを一撃の下に葬るにはちぃとばかし準備が必要なんでな!
カードを2枚伏せ…スピードスペル『Sp−天よりの宝札』!
スピードカウンターが6個以上あるとき、互いに手札が6枚になるようにカードをドローする!」
「此処で手札強化だと…!?まだ分らぬか、其れも結局は私を有利にする事に他ならぬ。
3枚ドローして1800ポイントのライフを回復する!」
ダークネス:LP877500→879300
手札増強カードも、互いに手札を増やすカードではダークネスも回復してしまう。
無論遊哉だって其れは分っている――分っていて敢えて手札を増やしたのだ。
「膨大なライフにご満悦みてぇだが…ライフは兎も角テメェのデッキの残りは如何かな?」
「む?」
「あんだけバカバカドローして…残りのデッキ枚数10枚切ってんじゃねぇか?」
「!!!」
更にダークネスにもドローさせた目的の一つに『デッキ枚数の減少』を狙った部分もあるようだ。
如何にライフが有ってもデッキが0になればデュエルを続ける事は出来ない。
残り数ターンを護れれば遊哉はルール勝利も出来てしまうのだ。
尤もそんな事は望んではいないし、この莫大なライフを削り取る事しか考えてないわけだが…
「ホレホレどうした?俺があと数ターン護りきったらデッキ切れで負けだぜ?」
「小賢しい!トラップ発動『無限の再生』!私の手札と墓地のカードを全てデッキに戻し、新たに5枚の手札を得る。
残念だったな、此れで私のデッキは回復し、ライフも更に3000ポイント回復する!」
ダークネス:LP879300→882300
「おぉ、骨のくせに考えてたのか?褒めてやるが……此れでテメェの場のリバースカードは0だな?
ったく、ホント分り易いっつーかなんつーか…ライフ回復はご苦労様だが此れで俺の攻撃は通るな。」
其の指摘も確り戦術のうちだったらしい。
デッキを元通りにしたダークネスだが、逆に唯一の伏せカードも同時に無くなってしまった。
此れでは攻撃してくださいと言っている様なモノだ。
「ふふふ、そう思うかな?『無限の再生』を発動したターン、私に対して発生するダメージは全て0になり、其の数値はライフを回復する事になる。」
「…どこまで卑怯クセー…」
『セコイにも程があるでしょう…』
『失せるが良い、ラスボスの恥。』
其れも、今しがたのトラップの追加効果で阻止。
デッキリセットに手札補充にダメージ無効のライフ変換とは極悪と言うよりもやりすぎにも程がある。
此れでは攻撃しても意味は無いだろう。
だが、このカードの発動もまたタイミングを間違えたと言える。
「卑怯クセーが、ちと冷静さが足りねぇんじゃなぇか?
其のカードも俺が攻撃宣言してから発動すりゃ、少なくとエアトスか紅蓮迦具土のどっちかの攻撃は回復に使えたのによぉ?」
『うむ、所詮は巨大な力に頼りきりの素人であるな。』
『少なくともマスターの仲間達ならばこの様なカードの発動はしませんね。』
遊哉のみならず紅蓮迦具土とエアトスもダークネスの戦術と言うか、デュエルタクティクスには呆れる他無いようだ。
確かに使うカードはドレも悪辣かつ凶悪強力な効果で、モノによってはエンドカードになるものもある。
だがしかし、ダークネス自身のタクティクスは?
ハッキリ言って稚拙だ。
並のデュエリストレベルはあるだろうが、それだけだ。
まぁ、良くて中の上と言った所だろうか?
虚無と無限の凶悪カードがあるから強い――そうとしか思えないのだ。
「なんとでも言うがいい、お前は攻撃できぬし、次のターンで私の勝ちなのだからな。」
「次のターンねぇ?ま、やれるモンならやってみな。カードを3枚伏せてターンエンドだ。」
其れを指摘されても、状況絶対有利からかダークネスは勝った気でいる。
遊哉にはまだ挑発する余裕が有るというのに、だ。
遊哉の魔法・罠ゾーンはフルセット、所謂『ガン伏せ』の状態。
この5枚が鍵であるのは間違いないだろう。
「私のターン!」
遊哉:SC6→7
ダークネス:SC6→7
「このターンで終りだ緋渡遊哉よ…フィールド魔法『スピードワールド2』の効果発動!
スピードカウンターを4つ取り除き、相手に手札のスピードスペル1枚に付き400ポイントのダメージを与える。
私の手札のスピードスペルは全部で6枚!よって2400のダメージを受けて死ぬがいい!!」
ダークネス:SC7→3
此処でスピードワールド2のバーン効果。
7枚の手札のうち6枚がスピードスペルと言うのも相当な話だが、兎も角オーバーキル級のダメージが遊哉に向かう。
此れが防げなければ其の時点で終りだ。
だが、焦らない。
「今度はちゃんと使ってきやがったか…けど、頼むぜ紅蓮迦具土!!」
『うむ、任せろ。』
紅蓮迦具土が遊哉の前に出て其のバーンダメージの波動をシャットアウト。
「なに!?」
「紅蓮迦具土の効果!1ターンに1度、カード効果による俺へのダメージを無効にする!
更に次の俺のターンのエンドフェイズまで無効にしたダメージの数値分攻撃力がアップするぜ!」
『この程度では腹は膨れぬがな…』
紅天炎龍皇−紅蓮迦具土:ATK6700→9100
効果ダメージを自身の力に変える効果で遊哉を護ったのだ。
――よもや此処までやるとは…エンプティの効果もエアトスの前では塵と消えるか…ならば!!
「私はスピードスペル『虚無限の力』を発動!私の場のモンスターの攻撃力を、私のスピードカウンターの数だけ倍加する。
私のスピードカウンターは3個!よって攻撃力は3倍になる!」
『ガァァァァ!!』
虚無の神皇−エンドレス:ATK5500→16500
『ゴォォォォ…!』
無限の神帝−エンプティ:ATK5500→16500
「更にエンドレスの効果で私のライフをフィールド上のモンスターの攻撃力の合計値分回復する!」
ダークネス:LP882300→931300
攻撃力を底上げし、更にライフも回復。
遂にライフは90万を突破した。
「このバトルで貴様は終りだ!!
無限の神帝−エンプティで、紅天炎龍皇−紅蓮迦具土を攻撃!『無限の連鎖』!」
そして攻撃!
決まれば終りの一撃が紅蓮迦具土を襲い、其の身体を包み込む。
攻撃表示ゆえに、『虚無の深淵』の効果が適用されて破壊されないが、戦闘ダメージは0にはならない。
「ふははは!今度こそ終りだ!私の勝ちだ!!」
闇の波動に包まれた遊哉を見て、ダークネスは今度こそ勝ったと思った、勝利を確信した。
確かに、今の攻撃は通った――攻撃だけは!
「だ〜〜〜れが終って、だ〜れが勝ったってぇ?」
「!!!!」
其の闇を吹き飛ばして遊哉が紅蓮迦具土、エアトスと共に飛び出してくる。
遊哉:LP1
しかもたった1ポイントのライフを残して。
「テメェの攻撃時に発動させてもらったぜ、トラップカード『ライフセイバーZEROT』をな!!
コイツの効果で、俺のライフはこのターン必ず1ポイントだけ残るぜ!!」
そう、発動していたのだ究極の命綱『ライフセイバーZEROT』を!
此れでこのターン中に遊哉のライフが0になる事は無い。
「此処で其のカードを…!」
「たった1ポイントでも残れば負けじゃねぇからな?
如何するよ?今からエクゾディアでも頑張ってそろえてみるか?それとも一撃で俺のデッキを0にするかオイ?」
「くぬ…ターンエンドだ。」
本より7枚中6枚がスピードスペルだったダークネスの手札。
残りの1枚も召喚出来ない上級モンスターだったらしく、ターンを終了するしかないようだ。
とは言え遊哉も本当の意味で背水の陣。
このターンでダークネスを倒せなければ、今度こそ返しのターンでやられてしまう可能性が高い。
尤も本人は当然として、仲間の誰1人としてこの状況においても敗北は考えて居ない。
「俺のターン!」
遊哉:SC7→8
ダークネス:SC3→4
「このターンで決めるぜ、陰険姑息骸骨!」
「なに!?僅か1ターンで90万以上の私のライフを削り取ると言うのか!」
此処でフィニッシュ宣言。
普通なら90万以上のライフを一撃で削る事など不可能だ。
だからこそダークネスも『そんな事は出来るはずがない』と思うのだが……
だが、其れを言ったのは遊哉――自他共に認める『超攻撃力馬鹿』の遊哉なのだ。
其れを踏まえると或いは出来てしまうのかもしれない。
少なくとも仲間達はそう思って居るだろう。
「攻撃力馬鹿を舐めんな!!スピードスペル『Sp−貪欲な壺』!
スピードカウンターが5個以上あるとき、墓地のモンスター5体をデッキに戻してシャッフルし新たに2枚ドロー!
俺は墓地のアグニ、ミヅチ、ルドラ、ヴァリアス、アシェルの5体の龍皇をエクストラデッキに戻して2枚ドロー!」
聖女神−エアトス:ATK6000→4500
「更にスピードスペル『Sp−オーバーブースト』を発動して俺のスピードカウンターを4個増やすぜ!!」
遊哉:SC8→12
此処で手札強化とスピードカウンターの増加。
墓地のシンクロモンスターが減った事でエアトスの攻撃力はダウンしたが此れでスピードカウンターは最大!
全てのスピードスペルの使用が可能だ。
「マダマダ行くぜ!スピードスペル『Sp−エクストラ・フュージョン』発動!
スピードカウンターが10個以上あるとき、エクストラデッキから融合素材モンスターを墓地に送ってモンスターを融合召喚する!」
「エクストラデッキで融合だと!?」
「得と拝めよ、こいつは滅多にお目に掛かれないんだからな!
エクストラデッキから『炎龍皇−アグニ』『氷龍皇−ミヅチ』『鋼龍皇−グラン』『嵐龍皇−ルドラ』『雷龍皇−イズナ』
『邪龍皇−ヴァリアス』『幻龍皇−アシェル』の7体を墓地に送ってエクストラ融合!!」
次なる一手はなんと融合!
それも7体ものモンスターを融合する究極の融合だ。
「7体の龍皇が1つになる時、龍族の頂点に立つ存在が其の姿を現す!融合召喚、降臨せよ『神龍皇−アルディオン』!」
『さぁ、終りにしようぞ…!』
神龍皇−アルディオン:ATK5000
『共に参りましょう神龍皇。』
聖女神−エアトス:ATK4500→6600
『うむ、主の力も貰い受けるぞアルディオン!』
紅天炎龍皇−紅蓮迦具土:ATK9100→11500
降臨するは、WRG1の準決勝で最強の大和神と熾烈な戦いを演じた神龍皇!
其れの降臨で紅蓮迦具土とエアトスの攻撃力もアップ!
更に!
「エアトスの効果を発動!墓地のミナギを効果を無効にして特殊召喚するぜ!」
『出番ですよ、真嵐龍皇!』
聖女神−エアトス:ATK6600→6300
『ふむ、私の力が必要か。』
真嵐龍皇−ミナギ:ATK3300
紅天炎龍皇−紅蓮迦具土:ATK11500→14500
更に龍皇を呼び出し紅蓮迦具土の攻撃力を上げて行く。
如何やら本気でダークネスのライフを一撃で消し飛ばす――攻撃力100万を突破する気のようだ。
「リバースカードオープン!トラップカード『龍族の魂』!
俺のデッキの上からカード3枚を墓地に送り、其の中のドラゴン族モンスターの攻撃力の合計分、俺のフィールド上のドラゴンの攻撃力をアップする!
……墓地に送ったカードのうちの2枚は『ストライク・ドラゴン』と『ヴォルケイノ・ドラゴン』!
この2体のドラゴンの攻撃力の合計は3900だ!」
紅天炎龍皇−紅蓮迦具土:ATK14500→18400
神龍皇−アルディオン:ATK5000→8900
真嵐龍皇−ミナギ:ATK3300→7200
「ば、馬鹿な…!」
圧倒的な攻撃力の上昇に、ダークネスとて驚きを隠せない。
7桁にはマダマダ遠い。
だが、遊哉の手札は2枚残っている上に、リバースカードも3枚残っているのだ。
「スピードスペル『Sp−ソウル・ストライク』!
スピードカウンターが8つ以上あるとき、俺の場のモンスター1体を選択して発動!
このターンは選択したモンスターのみ攻撃可能となるが、それ以外のモンスターの攻撃力を選択したモンスターに集中させる!
コイツで紅蓮迦具土に、アルディオン、ミナギ、エアトスの攻撃力を集中するぜ!!」
『皆の力を、貰い受けるぞ!!』
紅天炎龍皇−紅蓮迦具土:ATK18400→40800
「まだ行くぜ!スピードスペル『Sp−ファイナル・アタック』!
スピードカウンターが8個以上あるとき、俺の場のモンスター1体の攻撃力を倍にする!
対象は当然、紅天炎龍皇−紅蓮迦具土!」
紅天炎龍皇−紅蓮迦具土:ATK40800→81600
遂に攻撃力は8万を突破!
そしてそれでも止まらない!
「トラップカード『ドラゴン・インパクト』で紅蓮迦具土の攻撃力を更に倍化!
次いで『龍の覇道』を発動し、攻撃力を更に3倍にするぜ!!」
『うむ、良き力の上昇だ!』
紅天炎龍皇−紅蓮迦具土:ATK81600→163200→489600
「そして、此れで終いだ!トラップカード『皇の秘術−真言』!
俺の場に龍皇が存在する場合に、墓地の魔法か罠1枚の効果を発動できる!」
「墓地の?…ま、まさか!!」
「其のまさかだ腐れ骨格!俺はこの効果で墓地の『龍の覇道』の効果を発動!
紅蓮迦具土の攻撃力を更に3倍にするぜ!!」
『見るが良い闇の使者よ!此れこそが我が主の全力全壊だ!』
紅天炎龍皇−紅蓮迦具土:ATK489600→1468800
攻撃力100万突破……常識では考えられない数値の攻撃力。
だが、此れこそが緋渡遊哉なのだ。
一撃で全てを吹き飛ばす絶対の破壊力。
他の追随を許さないパワー。
常識では計り知れない攻撃力。
究極的に攻撃力を追い求めた結果が此れなのだ。
「ば、馬鹿な…こ、こんな事が…!」
恐らく誰も見たことがないであろう7桁の攻撃力。
其れを備えた最強の龍皇の威圧感は相当に凄まじい。
「覚悟は良いな外道骸骨…!テメェに利用された雪花の怒り、雪花を操って屠ったデュエリストの怒り…
そして、デュエルエナジーを利用された俺達デュエリストの怒り……纏めて落とし前付けてもらうぜ!
ラストバトル!紅天炎龍皇−紅蓮迦具土で、虚無の神皇−エンドレスに攻撃!『轟炎滅殺衝 ザ・デストロイ・フレイム』!」
『消え去れ、闇の亡者共!!』
――キィィィン……ゴォォォォォォォォォォォ!!!
天下無双、絶対無敵、史上最強の一撃が放たれ虚無の使者を飲み込む。
さらに其の炎は無限の使者にも及び、ダークネスのライフを削って行く。
――ピキ、ピキピキ…
更には『虚無の深淵』で戦闘耐性を得ている筈の2体に皹が!
其れほどまでにこの攻撃は凄まじいのだ。
「行けぇぇぇぇぇぇ!!!」
『塵と化すが良い!!』
更に攻撃は激しさを増し…
――バキィィン!!
虚無と無限の2体の使者が砕け散る。
「ぐおぉぉぉぉ!!…馬鹿な…そんな馬鹿なぁぁぁ…!!!」
ダークネス:LP931300→0
そしてダークネスのライフも一撃で0に!
宣言通り。
正に宣言通りに、遊哉はダークネスの90万以上のライフを一撃で削り取ったのだ。
「此れがデュエリストの持つ無限の可能性だぜ?
ま、精々テメェの愚かさと馬鹿さ加減と姑息さと陰険さに後悔するんだな。」
最後の最後で圧倒的攻撃力での決着。
神殿でラストデュエルを制したのは、龍皇と女神を従えた最強の攻撃力馬鹿――緋渡遊哉だった。
To Be Continued… 
*登場カード補足
Sp−虚無限の力
スピードスペル
自分フィールド上のモンスター全ての攻撃力をこのカードを発動した時点での自分のSCの数だけ倍加する。
龍族の魂
通常罠
自分のデッキの上からカード3枚を墓地に送る。
エンドフェイズまで、自分フィールド上に表側表示で存在するドラゴン族モンスターの攻撃力は、
この効果で墓地に送ったドラゴン族モンスターの攻撃力の合計値分アップする。
皇の秘術−真言
通常罠
自分フィールド上に「龍皇」と名の付くモンスターが表側表示で存在する時に発動できる。
自分の墓地から魔法カードか罠カードを1枚選択し、選択したカードの効果を発動する。
無限の再生
通常罠
自分の手札と墓地のカードを全てデッキの戻してシャッフルし、新たにカードを5枚ドローする。
このカードを発動したターン、自分が受けるダメージは0になり、其の数値分のライフを回復する。