Side:レーシャ
キタキタキターーーー!!遂にこの日が来たーーー!!インターミドル本戦の初日が~~!!!
ルーキーながら、予選一位通過の私とミウラの全国デビューの日って事にもなるから、此れは燃えて来るわ~~!!正に、バーニングソウルよ!!
「て、テンション高いねレーシャ?」
「あったり前でしょヴィヴィ!
私が本戦に進んで、そんでもって勝つって言う事は、チームナカジマのネームバリューを上げる事にもなるんだから、テンションも高くなるわよ!」
其れに、インターミドルの本戦には、予選とは比べ物にならない猛者がゴロゴロいるって言う事だから、其れもまた楽しみなの――今の私の拳が、そ
んな猛者達に、ドレだけ通じるのかってね。
いきなり優勝!何て言う事を言う心算は無いけど、先ずは一戦一戦を全力で熟していくわ。其れが、結果に結びついて来るだろうから。
ミウラもそうでしょ?
「はい!先ずは1回戦突破!そして、1回戦を突破出来たら2回戦突破!1つずつです。」
「だよね。」
でもって、気になるのはトーナメントの組み合わせ。……ソロソロ電光掲示板に表示される筈なんだけど――あ、今出た。
……って、此れはマジなの?私とミウラは1回戦を突破したら、2回戦で直接対決と来たよ此れ………しかも2回戦を突破したら、3回戦は番長との
対決になる可能性が高いからね……何とも、最高の組み合わせじゃない!!
「まさか、本戦で直接対決の機会が有るとはね……其れを実現する為にも、絶対に1回戦は勝ちなさいよミウラ?」
「はい!レーシャさんも勝ってください!!」
言われるまでもないわ。――先ずは1回戦、全力で突破してやろうじゃないの!!
遊戯王5D's×リリカルなのはViVid 絆紡ぎし夜天の風 Rainbow85
『インターミドル本戦開幕!!』
さて、開会式も無事に終わって、現在控室で出番を待って待機中。うん、炭酸抜きコーラは、即エネルギーとなる糖分の摂取に関しては優秀ね。
そんで、ジークと番長とヴィクターは、1回戦は如何?聞くまでもないかも知れないけど、突破出来そう?
「まぁ、大丈夫やろ?予選のデータを見る限り、中々やる子やけど、ヴィクターや番長には及ばへんから、ウチの相手やないよ。」
「俺も楽勝だな。アホのエルス並の力はあるみてぇだが、エルスと比べたら技がねぇから、俺の敵じゃねぇ――サクッと、勝ってやるぜ!!」
「私も、此の相手ならば、苦戦はしないでしょうね?――2年前に、倒している相手ですし。
まぁ、この2年の間に強くなったであろう事は否定しませんが、私はその上を行きますから。」
アハハ……予想してたけど、余裕だね?
インターミドルの常連組ともなると、メンタル面の強さもハンパ無い訳か。
「だが、俺達よりも、心配なのはオメェの方だぞレーシャ?
オメェの1回戦の相手は『ナオミ・エクレール』……『新人潰し』の異名を持つ武闘家で、初出場から毎年ベスト8に名を連ねてる猛者なんだぜ?」
「新人潰し?」
「コイツは、ルーキーに対しても一切の容赦はしねぇどころか、ガチンコでぶつかって圧倒的に勝っちまって、結果ルーキーが自信喪失しちまうんだ。
実際に、コイツが大会に参加するようになってから、コイツと当たったルーキーの95%が、対戦後に格闘技を辞めちまったって言うんだからな。」
それで新人潰しか……多分、本人としては何時も通り戦ってるだけなんだろうけど、成程二つ名の由来には納得だわ。
だけど、相手が新人潰しだろうとなんだろうと、私は絶対に負けないから――寧ろ、新人潰しを超えてやるわ!そうじゃなきゃ、ミウラとも番長とも闘う
事は出来ないんだからさ!!
「だから、私は絶対に勝つ!勝って潰されない!!私の心に誓ってね。」
「っしゃーー!そう来ないとな!!良いノリだぜレーシャ!
だが啖呵切った以上は、其れを本当にしろよ?盛大に啖呵切ったのに、其れが出来なかったってのは、幾ら何でも格好悪い所じゃねぇからな!」
勿論っす!啖呵切った以上は、やり遂げますって!!
――ザァ………
ん?今、なんか音しなかった?
「「「「「音?」」」」」
「うん。何て言うかこう……風が流れていくって言うか、吹き抜けて行くって言うか……兎に角、そんな感じの音が。」
「風の音?聞こえたか抜剣娘?」
「僕には全然……チャンピオンは?」
「ウチにもマッタクやで?ヴィクターには聞こえた?」
「聞こえませんでしたわね?
空調は回っているけれど、其れで其処までの音が聞こえるとは思えませんわ……此の空調設備がMadein HUDOHであるなら尚の事ですわ。」
あぁ、其れなら絶対ないわ。お父さんが開発した空調って、温度管理は元より、無音てのが売りだからね。……だとしたら今のは一体何だったの?
私の空耳だったのかな……まぁ、其れなら其れで良いわ。今は、試合に集中ね!
――――――
Side:遊星
遂に始まったな、インターミドルの本戦が。
本音を言うならば、有休を取って応援に行きたい所だが、俺もはやても、立場上早々休む事が出来ないから、其処は仕方ないと言う所か。
「そうなんやけど……此れやったら、有休取って休んどるのと同じやないかなぁ?局員の殆どが、本局のロビーに設置されたパブリックビューイング
の前に陣取っとるんやから。
てか、自分で言うのもなんやけど、特務二佐と、技術部最高チーフの娘が本戦出場を果たしたからって、此処までするか普通!?
其れ以前に、こんな所に8Kパブリックを設置したのは誰やねーん!!!」
「あぁ、其れは俺だ。」
「ぶふぁ!?まさかの犯人は夫やったやとぉ!!?」
あぁ、レティやリンディ、その他の局員に頼み込まれてな。
何の為に使うのかと思ったが――成程、皆インターミドルの本戦を局に居ながら観戦したかったんだな。そう言う事なら、漸く納得がいったよ。
「納得してもうたよこの人は……まぁ、其れが遊星やからなぁ……
まぁ、この際、彼是言うのは無しにしとこか?ぶっちゃけて言うなら、こうして堂々と仕事お休みして、娘の活躍をリアルタイムで見れる訳やしな♪」
「あぁ、レーシャを応援しないとな。」
それにしても、流石に本戦と言うべきか、1回戦から激しい戦いが展開されているな?予選とは、選手の纏うオーラがまるで違うのが、モニター越し
でも伝わって来るみたいだ。
『勝者、ハリー・トライベッカ!!』
『おぉっしゃーーーーーー!!』
『勝者、ミウラ・リナルディ!!』
『が、頑張りました……』
そんな中でも、目下レーシャの最大のライバルである、ハリーとミウラは1回戦を突破したか。
ハリーは、被弾覚悟の正面突破、ミウラは予選から続いていた、攻め込まれた末の逆転KOで……ふふ、2人とも良いファイトだったと言えるだろう。
ジークリンデと、ヴィクトーリアも、難なく1回戦を突破したから、後はレーシャが1回戦を突破するだけだな。
本戦は、予選の様には行かないだろうが、レーシャなら恐らく大丈夫だろうな。
相手は強いかも知れないが、絶対に諦めるなレーシャ。
お前は1人じゃない……ミウラとハリー、そしてジークリンデにヴィクトーリア、チームナカジマの仲間達と結ばれた絆が有る。
その絆を信じていれば、どんな相手にだって勝てる筈さ。――頑張れよ。
――――――
Side:レーシャ
さてと、ミウラ達は1回戦を突破した訳だから、此処で私が負けるってのは嘘よね。てか、此れに勝てば、次はミウラとだから、絶対に負けられない!
良い試合にしましょう、ナオミ!
「えぇ、勿論よレーシャ・Y・不動。
ルーキーとは思えない力で予選を勝ち抜いて来た貴方の力、見せて貰うわ。全力で来なさい。」
「勿論、その心算だよ。」
で、試合前の握手……うん、武闘家特有のごつさはあるけど、優しそうな手ね?
成程、ヤッパリこの人はルーキーに対しても、礼を失さないように全力を出してただけで、潰す心算なんて無かったんだ……だからこそ燃えて来た!
「私は、潰れないからね?」
「!!……其れは、とても楽しみだわ。」
「セコンドアウト!」
少なくとも失望だけはさせないよ?――私は、勝つ気で此処に居るんだからね!!
胸を借りるなんて言う心算は毛頭ないわ……全力を持ってして、アンタを倒すわナオミ!!
「レーシャ・Y・不動vsナオミ・エクレール……Round1、Fight!!」
レーシャ:LP30000
ナオミ:LP30000
先手必勝!!
ルーフェン旅行の時に思いついた、私の新技……完成したから、先ずは其れを喰らって貰うわ!!デヤァァァァァァアァァァァァァァァァァァァァァ!
――ガキィィィィン!!!
「!!い、一足飛びで距離を詰めた訳でもないのにこの速さ……恐ろしいね。」
「其れだけの速さであるにも関わらず、此れをガードしたのは凄いと思うけどね。」
私の新技『タイプ2000・スイエン』に反応するとは、ベスト8常連の実力は伊達じゃないわ……だけど、スイエンを防いでも私のターンは終わらない。
寧ろ此処からが本番だってね!!喰らえ!!
「チィ!!」
――ガキィ!!
「ドクガミも防ぐか……でも、ガードが上がって、ボディがお留守だぜ!!」
――ドゴォ!ガスゥ!!バキィィィィィィ!!!
追撃のアラガミ→コノキズ→ナナセのコンボ!此れは流石に効いたと思うんだけど……って言うか、効いてて貰わないと、流石に参るんだけど……
「やるね。流石は、噂のスーパールーキーだ。」
ナオミ:LP30000→29900
予想以上に削れてないよ此れ!!
アラガミ→コノキズ→ナナセの3連コンボを喰らって、ライフが100ポイントしか減ってないって、ドンだけ頑丈なのよこの人は……一筋縄で行く相手
じゃない事は確かだけどね。
相手にとって不足は無いわ!!私の全力を持ってして――
――ザァァァァァァァァ……
「!?」
って、また風の音が聞こえた!?しかも、さっきよりもずっとハッキリと……其れこそ、此れは絶対に空耳なんかじゃないわ。此れは一体何なのよ!
如何してこんな……風の音が聞こえて来るの!?
――ザァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ……
く……音が更に大きく!!其れこそ試合に影響しかねない程の大きさに……でも、この程度の事でやられはしないわ!私は勝つって決めたから!
私のコンボを防いだのは見事だけど、クライマックスは此れからよナオミ!!私の武の真髄を、貴女に教えてあげるわ!!
「其れは楽しみだ……君の力を見せて貰おうじゃないか。」
「其れには応えるわよナオミ……!」
――ザザァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ……
其れよりも、先ずはこの風の音を如何にかしなくちゃならない感じだけどね……一体、何なのよ!?この風の音は……何で、私にだけ聞こえるの?
一体如何して!!!……答えてくれる人は居ないだろうけどね。
だったら、私が自分で調べるしかないわ……私の持てる力の全てを持ってしてね!!
其れには、まず目の前のナオミを撃破しなくちゃだわ……風の音が聞こえてる状態で、其れを成すのは難しいかもだけど、勝たなきゃだからね!!
絶対に勝って見せるわ!!!
To Be Continued… 
*登場カード補足
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