Side:レーシャ


まさか、セインが挑戦者として現れるとは思ってなかったけど、互いに銀河眼の使い手って言う事を考えると、相手にとって不足はないわ。
それに、私としても、エクストラハードを任されてる身としては、もう少し歯応えのある相手とデュエルをしたいと思ってた所だからね……全力でやろうよ!



「モチのロン!全力で行くよ!!」

「そうこなくっちゃ!!
 先攻は挑戦者からだから、セインが先攻だよ!」

「そうなんだ?……だったら遠慮なく!!アタシのターン!!
 アタシはカードを1枚伏せ、モンスターを裏守備表示でセットしてターンエンド。」



む、セインの性格的に、先攻でも仕掛けて来るかと思ったんだけど、此処は裏守備モンスターと伏せカードが1枚でターンエンドか……意外と慎重だね?
態々裏守備でモンスターを出したって言う事は、アレはリクルーターかリバースモンスターと見て間違いないだろうけど、其れよりも重要なのは、魔法・罠
ゾーンに伏せられたカード……アレは一体?

恐らくあれは攻撃迎撃系のカードではないと思うけど、それ以上に厄介なカードである可能性は否定できない――故に、攻撃する事は躊躇われるって、
普通なら考えるんだろうけど、生憎と、私は1枚の伏せカードにビビる程軟じゃない!

って言うか、お父さんとのデュエルでは、1枚の伏せカードに躊躇してたら攻撃なんて絶対に出来ない!だから、止まらない!!

「私のターン!!」

私の本気、受け止めてみてよセイン!












遊戯王5D's×リリカルなのはViVid  絆紡ぎし夜天の風 Rainbow67
『イベントデュエル。銀河眼の激突』









私は手札から、魔法カード『宇宙の共鳴』を発動。
デッキから『フォトン』と名の付くチューナーモンスター1体を選択して手札に加え、その後デッキをシャッフルして、デッキトップのカード1枚を墓地に送る。

私はこの効果で、デッキからチューナーモンスター『フォトン・ジャンクロン』を手札に加え、そしてデッキをシャッフルし、デッキトップ1枚を墓地に送る。
そして、手札の『フォトン・スティーラー』を墓地に捨て、チューナーモンスター『フォトン・クイックロン』を守備表示で特殊召喚。



フォトン・クイックロン:DEF1400



「更に、私のフィールド上のレベル5以上のモンスターのレベルを1つ下げる事で、墓地の『フォトン・スティーラー』を特殊召喚出来る。
 私は、レベル5のフォトン・クイックロンのレベルを1つ下げ、墓地から『フォトン・スティーラー』を特殊召喚するわ。」
フォトン・スティーラー:DEF0



そして、フォトン・クイックロンはあらゆる『シンクロン』として使用する事が出来る――つまり、シンクロンをチューナーにした全てのシンクロモンスターの素
材にする事が出来ると言う訳よ!

行くわよセイン!
レベル1のフォトン・スティーラーに、レベル4となったフォトン・クイックロンをチューニング!
輝く星が集う時、其処に新たな力が呼び覚まされる。未来へ続く道となれ!シンクロ召喚、出でよ『ジャンク・ウォリアー』!!



『フオォォォォォォ……テヤァァァ!!』
ジャンク・ウォリアー:ATK2300



そして、この瞬間に墓地の『フォトン・アンダーテイカー』の効果発動。
私がモンスターのシンクロ召喚かエクシーズ召喚に成功した時、このカードをゲームから除外する事で、召喚に成功したモンスターの攻撃力を500ポイン
トアップさせる!

この効果により、ジャンク・ウォリアーの攻撃力は500ポイントアップするわ。



ジャンク・ウォリアー:ATK2300→2800



「フィールド上にレベル2以下のモンスターが居ない状態で、ジャンク・ウォリアーと思ったけど、成程こう言う使い方もある訳ね?」

「ジャンク・ウォリアーは、ジャンクロンから速攻で出せるのが魅力だからね。
 お父さんだって、フィールド上にレベル2以下のモンスターが居ないのに、ジャンク・ウォリアーを呼び出して、他のカードで強化するって言う戦術を取る
 事は、意外と多いもん。」

「斬り込み隊長の活躍のさせ方は千差万別?」

「そう言う事♪そんじゃあ行くよセイン!
 ジャンク・ウォリアーで、伏せモンスターに攻撃!!粉砕しろ、『スクラップ・フィスト』!!」

『ダァァァァァァァァァァァァァァ!』


――バリィィィン!!



「くぅぅ……攻撃に一切迷いなしって、流石は博士と司令の娘っつーか、少し位は伏せモンスター警戒して攻撃を戸惑えっての!
 まぁ、今回は攻撃されてよかったんだけどさ?破壊されたのは、『仮面竜』だからね!
 コイツの効果で、デッキから攻撃力1500以下のドラゴン1体を特殊召喚するよ!出番だ『星間竜パーセク』!」
星間竜パーセク:DEF800



やっぱしリクルーターだったわね?
しかもパーセクを呼び出したって言う事は、手札に2体目のパーセクか、或はシュヴァルツシルトが有ると思って間違いない……次のターンで、その何方
かを呼び出して、時空竜を呼ぶ心算なのは間違いないわね?だったら!

「カードを1枚セットして、ターンエンド!」

「アタシのターン!
 相手フィールド上に、攻撃力2000以上のモンスターが存在する場合、手札の『限界竜シュヴァルツシルト』は特殊召喚出来る!」
限界竜シュヴァルツシルト:ATK2000



シュヴァルツの方だったか……って言う事は、来る、セインのエースが!!



「行っくよーーー?星間竜パーセクと、限界竜シュヴァルツシルト、2体のレベル8モンスターでオーバーレイ!オーバーレイネットワークを構築!
 銀河の理が歪む時、時空の狭間より宇宙の覇者が現れる。エクシーズ召喚!!現れよ、『No.107 銀河眼の時空竜』!!」

『ゴォォォォォォォォォォォン!!』
No.107 銀河眼の時空竜:ATK3000   ORU2



「来たわね、銀河眼の時空竜……!」

「悪いね、先にエースを呼ばせて貰ったよ?
 そんでもって、リバースカードオープン。魔法カード『殲滅のタキオンスパイラル』!」



!!伏せカードは、通常魔法!?……完全にブラフだった、此れはやられたかな?
多分セインは、普通に通常魔法や永続魔法を伏せるんだろうなぁ?…で、あの性格だから、例えブラフでも相手には妙な不気味さを与える事が出来る。

まぁ、私には通じなかったけど、元々攻撃されても問題なんて無い布陣だった訳か。



「このカードは、アタシのフィールド上に銀河眼の時空竜が表側表示で存在する場合にのみ発動できる。
 相手フィールド上のカード1枚を破壊し、デッキからカードを1枚ドローする。この効果で、ジャンク・ウォリアーを破壊し、カードを1枚ドローするよ!」


――バリィィィィィン!!


でもって、そのカードは破壊系のカード……1枚破壊で、1枚ドローとは、流石は必殺技カードと言う所だわ。



「此れでレーシャを護るモンスターは居ないよね?
 今度はこっちの番!銀河眼の時空竜で、レーシャにダイレクトアタック!!貫け『殲滅のタキオンスパイラル』!!」

『ゴアァァァァァァァァァァァァァ!!!』



――ドガシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!




「きゃぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁ!!」
レーシャ:LP4000→1000


!?真面に受けた!?……その伏せカードは、ブラフな訳!?」

「さて、如何だろうね?……場合によっては、敢えて攻撃を受ける必要はあるって事だけは言っておくけどね。」

「だからって、普通3000ポイントのダイレクトアタックを受けるか?……まぁいいや、カードを1枚セットしてターンエンド。」



エンドフェイズにトラップ発動『ロスト・スター・ディセント』
私の墓地のシンクロモンスター1体を選択し、レベルを1つ下げ、守備力を0にした状態で守備表示で特殊召喚する!お願い『ジャンク・ウォリアー』


ジャンク・ウォリアー:DEF1300→0   Lv5→4


「如何してそのカードを発動しなかったの?
 時空竜は効果を発動してなかったんだから、攻撃に合わせてそのカードを発動すれば、ダメージは防げたのに……」

「さっきも言ったけど、場合によってはダメージを受ける選択をするのも大事なのよ?……その意味を教えてあげるわ、私のターン!!
 手札から魔法カード『エンジェル・バトン』を発動!デッキからカードを2枚ドローし、その後手札を1枚捨てる。
 私は2枚ドローし、手札の『フォトン・チューサポ』を墓地に送る!そして、チューナーモンスター『フォトン・ジャンクロン』を召喚するわ!」
フォトン・ジャンクロン:ATK1300



フォトン・ジャンクロンの召喚に成功した時、自分の墓地からレベル2以下のモンスター1体を守備表示で特殊召喚する!来て『フォトン・チューサポ』



フォトン・チューサポDEF300



「レベル合計8……来るか!!」

「セインが時空竜を呼び出してくれたんだから、其れに応えない手はない!
 私は、レベル4となったジャンク・ウォリアーとレベル1のフォトン・チューサポに、レベル3のフォトン・ジャンクロンをチューニング!
 銀河に散らばりし力の欠片が集う時、一筋の閃光が闇を切り裂く!未来へ続く道となれ、シンクロ召喚!空を駆け抜けろ銀河眼の閃光龍!」

『グオォォォォォォォォ!!』
銀河眼の閃光龍:ATK3000




フォトン・チューサポがシンクロ素材になって墓地に送られた時、私はカードを1枚ドロー出来る。
だけど、フォトン・チューサポを素材にして呼び出したシンクロモンスターが、『ギャラクシー』と名の付くモンスターだった場合は、2枚ドロー出来るわ!!



「マジかよ……レベル8のシンクロ呼んどいて、手札も強化とは……流石としか言いようがねぇっての!」

「褒め言葉と受け取っておくよセイン。
 だけど其れだけじゃない!!手札から装備魔法『ギャラクシー・ストライク』を発動し、銀河眼の閃光龍に装備!
 装備モンスターの攻撃力は500ポイントアップし、相手モンスターを戦闘で破壊した場合、破壊したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与
 える!!これで、さっきの礼はするわよ!!」

『ゴォォォォォォォ!』
銀河眼の閃光龍:ATK3000→3500




一気に行くわ!銀河眼の閃光龍で、銀河眼の時空竜に攻撃!!蹴散らせ『滅びのシャイニングストリーーーーム』!!!



――ドガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!



やったかな?……いや、時空竜は、まだ死んでない!!



「1ターンで、時空竜の攻撃力越えて来るとかマジか?……コイツを伏せてなかったらヤバかったよ。
 トラップカード『ファイナル・インパクト』!!
 このカードの効果で、銀河眼の時空竜は、『No.107 銀河眼の時空竜/インパクト』に進化したって訳よ!!」

『グガオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!』
No.107 銀河眼の時空竜/インパクト:ATK3500




進化による攻撃回避!!其れは流石に予想して居なかったわ。
攻撃力は互角だけど、相討ちにしちゃったら、こっちが不利になるからね……カードを1枚セットしてターンエンド!



「アタシのターン!!手札から、速攻魔法『サイクロン』を発動!この効果で、『ギャラクシー・ストライク』を破壊する!!」



銀河眼の閃光龍:ATK3500→3000



「サイクロンが、手札に……やってくれるじゃない!」

「だけじゃないよ?
 私が魔法か罠を発動したターン、銀河眼の時空竜/インパクトは、バトルフェイズ中に2回攻撃が可能になる!つまり、このターンで終わりって事!!
 バトル!銀河眼の時空竜/インパクトで、銀河眼の閃光龍に攻撃!『アルティメット・タキオン・フォース』!!」

『キョアァァァァァアァァァァァァァァァァァァァァァ!!』



――ドガバゴォォォォォォオォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!!



「よし、決まったか!!?」

「…………」

「このまま一気に行くよ!!」



……其れは如何かな?フィールドをよく見てみなさいセイン!



「え?えぇ!?……な、なんじゃこりゃあ!?閃光龍は健在!?……時空竜/インパクトの攻撃は直撃した筈なのに――なんで、生き延びてるの!?」

「其れは簡単な答えよセイン……時空竜が攻撃した瞬間に、私はこのカードを発動した!トラップカード『バスター・モード』をね!
 このカードの効果で、銀河眼の閃光龍は、光の鎧を纏って進化する……バスターモード!!限界を超えて現れよ『銀河眼の閃光龍/バスター』!」

『グオォォォォオォオオオオオォ……!』
銀河眼の閃光龍/バスター:ATK3500




エクシーズモンスターがファイナル・インパクトで進化するなら、シンクロモンスターはバスター・モードで進化する!!



「マジかよ……だけど、此れ位じゃないと面白くないよ!」



でしょう?このデュエルは、此処からが本番だからね――私達の持てる力の全てを出して、最高のデュエルにしようじゃない!!


さぁ、此処からがメインイベントよ!!












 To Be Continued… 








*登場カード補足




宇宙の共鳴
通常魔法
デッキから「フォトン」チューナー1体を 手札に加えてデッキをシャッフルする。 その後、自分のデッキの一番上のカードを墓地へ送る。



殲滅のタキオンスパイラル
通常魔法
自分フィールド上に「No.107 銀河眼の時空竜」が表側表示で存在する場合に発動できる。
相手フィールド上のカード1枚を選択して破壊し、自分はデッキからカードを1枚ドローする。



ギャラクシー・ストライク
装備魔法
「ギャラクシー」モンスターにのみ装備可能。
装備モンスターの攻撃力は500ポイントアップし、相手モンスターを戦闘で破壊して墓地に送った場合、破壊したモンスター元々の攻撃力分のダメージ
を相手に与える。



ファイナル・インパクト
通常罠
自分フィールド上のエクシーズモンスター1体をリリースして発動できる。
リリースしたエクシーズモンスターのカード名が含まれる 「/インパクト」と名のついたモンスター1体を デッキから表側攻撃表示で特殊召喚する。