Side:ハリー


お、俺の目の前でありのままに起こった事を言うぜ?
レーシャがゲートガーディアンの攻撃を受けそうになったその瞬間に、不動遊星さんと不動司令が其処に割って入って、攻撃を無効にしちまった……しか
も、それだけじゃなく『ここからはずっと俺のターンだ』と言わんばかりに、レーシャも気合が漲ってるじゃねえかよ?

まぁ、やる気があるのは良い事だと思うんだが、不動一家からは、やる気とかそんなちゃちなモンじゃない、言葉では表せない迫力を感じたぜ――!


「まさかのポルナレフ?……ふむ、押さえるべきネタは、押さえとるようやね?」

「へ?……いや、何て言うか、此処は言っておかないとならないだろうと思いまして。」

其れでネタに走るってのは、自分でもどうかと思うが、其れとは別に此れはトンでもねえ豪華な揃い踏みだろ?

管理局の若き司令である不動はやてさん。
ミッドのデュエルチャンピオンにして、管理局技術開発部チーフの不動遊星博士。


そして、若干10歳乍ら、天才的なデュエルタクティクスと、格闘センスで、デュエルもインターミドルも極めんとしてるレーシャ……ハッキリ言って、何処を
如何やった所で負けが見えねぇってやつだぜ本気で。


だけど、此れだけの人達が集うなんて事は滅多にないからな……無事に事が済んだら、サイン貰えますか不動博士、不動司令?


「まぁ、其れ位ならかめへんよ?遊星もえぇやろ?」

「……俺のサインなんかで良ければな。」


寧ろありがとうございます!!
此れで2人のサインを貰えれば、不動一家のサインコンプリートだからな!!――其れを実現する為にも、此処でやられちまう訳には行かねぇよな!










遊戯王5D's×リリカルなのはViVid  絆紡ぎし夜天の風 Rainbow55
『黒幕、其れは暗躍する魔女』









Side:レーシャ


良いタイミングで、お父さんとお母さんが合流してくれたけど、遊陽とシュタームは?まさか、おいて来た訳じゃないよね?


「其れは大丈夫やで?何と言っても、遊星が『ジャンク・バーサーカー』を召喚してベビーシッターを頼んでたからな♪
 見た目は、ちょ~~~~~と怖いかも知れへんけど、ジャンクロン指定のシンクロモンスターでは最高の攻撃力は、やっぱ頼りになるやろ?」


あ~~~……確かにジャンク・バーサーカーがベビーシッターをしてくれてるならこの上なく安心だわ此れ。
ジャンク・バーサーカーは、見た目がちょっと怖いけど子供好きだし、アックスソードを振り回しての攻撃は、この上なく強力だからね。


だけど、其れは其れとして、此の戦士族軍団を何とかしないとだよ、お父さん、お母さん、番長。
倒しても倒しても現れるからキリがないし、多分ヴィヴィ達の方も同じ様な事が起きてるだろうから、さっさと此処を切り抜けて、援護に向かった方がいい
と思うし!!


「まぁ、稼津斗さんも出てくれてるし、ルールーもこっちに向かってる言う事やから、大丈夫やと思うんやけど、さっさと此処を切り抜けたいのは確かやな。
 ……なのはちゃんやったら、ブレイカーかまして終わりにするんやろうけど、私にはそんな芸当は出来へんしなぁ……あくまで、私1人やったらやけど。」

「「へ?」」

「1人では無理な事でも、仲間との絆で乗り越える事は幾らでも出来ると言う事さ。来い、『ジャンク・シンクロン』!!」
ジャンク・シンクロン:ATK1300


「ジャンク・シンクロンの効果で、墓地の『ヴァリートゥ・シンクロン』を守備表示で特殊召喚する!!」
ヴァリートゥ・シンクロン:DEF500


此処でジャンクロンを召喚?しかも、効果で蘇らせたのもまたチューナーって、一体何をする心算なのお父さん?
レベル12のコズミック・ブレイザーにはチューニングは出来ないし、私のフィールドにもシンクロの素材に出来るモンスターは居ないのに……って、まさか
4年前のゆりかごで、なのはさんにやった『アレ』をやる心算なのお父さん!?


「あぁ、その通りだ――行くぞはやて!」

「準備OKやで、遊星!!」

「はやてに、ジャンク・シンクロンをチューニング!
 疾風に願いが集うとき、其の願いは夜天の力を呼び覚ます!光射す道となれ!シンクロ召喚、翔けろ『夜天の王-はやて』!!」

「ほな、行こうか?」
夜天の王-はやて:ATK2500


「な、なにぃぃぃ!?不動司令にジャンクロンがチューニングされて、シンクロしただとぉ!?
 いや、スゲェしカッコイイとは思うけど、そんなのアリっすか!?てか、常識とかそんなのをかる~~~~~く蹴り飛ばした戦術じゃないスカそれは!?」


……番長、ある意味では家の両親程、常識の通用しない相手は居ないと思うよ?
2人とも常識はあるんだけど、スペックが色々規格外で、常識の範疇では収まらない程のアルティメットオーバースペックだから、もう何でもアリだと思う
んだけど、如何思います?


「確かに何でもありだとは思うけどよぉ……流石に驚くだろ此れは!?」

「まぁ驚くけどね……でも、おかげでお父さんが、ジャンクロンの効果でチューナーを蘇生させた意味が分かったわ。」

「は?如何言うこった?」


其れはこう言う事だよ番長。
ヴァリートゥ・シンクロンを借りるねお父さん?


「あぁ、構わない――元々そうする心算だったからな。」

「じゃあ遠慮なく!!私は、番長に、ヴァリートゥ・シンクロンをチューニング!!」

「はぁ!?」


集いし喧嘩根性が、炎の拳を呼び起こす!未来へ続く道となれ!シンクロ召喚、焼き尽くせ『紅蓮番長 ハリー』!!


「うお!?マジかよ此れ!?……なんつーか、物凄い力を感じるぜ……此れがシンクロの力かよ!」
紅蓮番長 ハリー:ATK2400


よし、大成功!!
シンクロした気分はどんな感じ、番長?


「正直にスゲェな?想像以上だ――其れこそ、この状態だったらジークにだって勝つ事が出来ちまうんじゃねぇかと思うくらいだ。
 其れと、黒くなった防護服も気に入ったぜ!チェーンも金色になってるし、最高じゃねぇか!!」


其れは良かった♪
確かに、黒いバリアジャケットは滅茶滅茶カッコいいし、金の鎖は何だがゴージャスだし、何よりも背中の文字が『一撃必倒』から『喧嘩上等』に変わった
事で、より『番長』感が増した感じがする!凄くカッコイイよ番長!!


「そうか?そう言われると照れちまうが……おかげで、やる気はギガマックスだ!!
 司令もシンクロ化して、更に強くなったみてぇだし、レーシャと遊星さんの最強クラスのモンスターも居るからな……特攻上等だオラァ!!」

「その意気やで番長♪
 ほな、景気付けに一緒に弩デカいのブチかまそか?」

「一緒にって……光栄だぜ!!なら、出し惜しみはしねぇ!!――喰らいやがれ、ガンフレイム・フルバースト!!!

「穿ち貫け、クラウソラス!!!


――ドゴォォォォォォォォォン!!!


でもって、お母さんとのツープラトン攻撃で戦士族軍団を大量撃滅!!なんて言うか、本気で無敵っぽいよシンクロしたお母さんと番長って。
まぁ、明らかに相手のステータスを無視して撃滅してたのには突っ込まないとしてもね――けどお父さん、此処は私達だって負けてられないよね?


「あぁ、そうだな。
 俺達も遅れをとらないようにしないとだ……行くぞレーシャ!!」

「うん!!」

「薙ぎ払え、コズミック・ブレイザー・ドラゴン!!『シューティングフォース・ブレイカー』!!」


貫け、銀河眼の閃光龍!!『滅びのシャイニングストリーーーーーーーーーーム』!!



――ドッゴォォォォォォォッォォォォォォォォォォン!!!



お父さんの最強ドラゴンと、私のエースドラゴンも大ハッスルだってね!!って言うか、誰が相手であろうとも、負ける気が全然しないよ今は!!
って言うか、不動家+砲撃番長の最強チームを止められるもんなら止めて見なさいよ?――命令を熟すだけのマシーンでしかない貴方達に止められる
何て言う気は、マッタク持って1mm程度も存在して居ないんだけどね!!

さぁて進撃開始!!


死にたくなければ道を開けなさい?――私達に勝つ事なんで、絶対に出来る筈がないからね!!








――――――








Side:コロナ


うん、ヴィクターさんが本気になって、しかも稼津斗師匠は変わらず無敵にして最強状態だから、微塵にも負ける気はしないね。
次から次へと現れる悪魔だって、マッタク持って脅威にはならない感じだからね。


「やるじゃないかヴィクター?雷帝の名は伊達じゃないみたいだな?」

「貴方の方こそやりますわね稼津斗さん?……貴方ほどの使い手がいると言う事に驚きましたわ。」


最強と雷帝の前に敵は無しって感じかな?
私もゴーレムで応戦してるけど、稼津斗師匠とヴィクターさんが撃破した数は比べ物にならないレベルだから、其処は精進あるのみってところかな?


何れにしても、次から次へと現れる悪魔族軍団は厄介な事この上ないんだけど、此れを何とかしない限りは如何にもならないだろうから、此処が踏ん張
りどころってとこだね!

来るなら相手にはなるよ――って、ん?


「如何かしましたかコロナさん?」

「あのモンスター……魔天老が持ってる瓶の中に居るのって、若しかしなくてもエルスさんじゃないですか?其れと番長のお仲間達!!」

「え?……アレは、確かにエルスさんと、不良娘の取り巻きですわね!
 まさか、敵に捕らわれてしまったとでも言うんですの?―――まったく、面倒な事になったモノですわね?」

「だが、無視も出来ないからな?……コイツ等をぶっ倒して、救出するとしようじゃないか。」


ですね。
悪魔族軍団も何のその!!私達なら、如何にでも出来ると思いますから!!――思い切りやっちゃいましょう!!








――――――








Side:???


事は大体進んできた、聖王もまた眠ってしまえば脅威にはなり得ない――今の内に目的を果たさないと――


「そうは問屋が卸すと思ってるのかしら?幾ら何でも、イタズラが過ぎるわよ魔女っ子――フォビアさん?」

「ルーテシア・アルピーノ……!」

何時の間に此処に?
だけど、誰が来ようと関係ない……私は私の目的を果たす……只それだけだから。


「そうは問屋が卸さないのよねぇ?……って言うか、明らかにやり過ぎだよ貴女はね。
 昨日の盗聴の件もあるし、先ずはとっ捕まえて、じ~~~~~~~くりとお話を聞かせて貰おうじゃないの?――無駄な抵抗はしない方が身の為よ。」


ばれてたんだ……だけど邪魔はさせない。
魔女の誇りを汚す者は、永劫呪われると良い……貴女もまた、仄暗い地に捉えてあげるわ。


「口だけは達者ね?――やってみなさいよ、出来るモンならね!!」


貴女こそ、魔女の力を思い知ると良い……そして、誰にも私の邪魔はさせない――邪魔をするならば、全て闇に捉えてあげるからね……さぁ、行くよ。












 To Be Continued… 








*登場カード補足




紅蓮番長 ハリー
レベル7     炎属性
戦士族・シンクロ/効果
炎属性のチューナー+ハリー・トライベッカ
このカードは1ターンに2度までカード効果によっては破壊されない。
自分のターンのエンドフェイズ毎に、このカードの攻撃力は500ポイントアップする。
ATK2400     DEF2000