Side:レーシャ
「それじゃあ、午後のトレーニングは此処まで♪」
「「「「お疲れ様でしたーーー!!」」」」
え〜と、此れは突っ込んでおくべきなのかな?
明らかに、なのはさんとフェイトさんが行ったのは『訓練』のレベルを超えてるよね?下手したらそのまま実戦レベルの激しさだったよねぇぇ!?
此れが訓練!?本当に訓練!?絶対に嘘だぁぁぁぁ!!
だって、なのはさんは普通に拡散攻撃敢行してるし、スバルとティアナも其れに的確に対処したコンビネーションで迎え撃つって…有り得ないよ。
「「すご〜〜い!!」」
「そうだね、凄いね〜〜〜♪」
だけどまぁ、遊陽とシュタームが喜んでくれたみたいだから、其処は不問にしとくべきだよね〜〜。
まぁ、管理局屈指の魔導師の模擬戦なんて早々見れるもんじゃないから、見るだけでも得るモノがあったのは間違いないわ。
アレ?そう言えば、ヴィヴィとアインの姿が見えないけど……此れは若しかして、なのはさん達の模擬戦に触発されて自主練に行ったのかな?
だとしたら、今この瞬間も夢中になってやってるんだろうね。
遊戯王5D's×リリカルなのはViVid 絆紡ぎし夜天の風 Rainbow16
『Spa Resort Surprise Attack?』
んで、程なくしてヴィヴィ達と合流。
その汗の掻き方からして、今の今までミット打ちをやってた訳?マッタクもって呆れかえるほどのバイタリティだわマジでね。
「あはは、少し気合い入っちゃって。」
「如何だ?近代格闘技のミット打ちも中々面白いだろ?」
「はい、良い経験になりました。」
尤もそのミット打ちは、アインにいい影響を与えてくれたみたいだけどね。
そう言えば、なのはさんとフェイトさんは何処に?
「少し残って最後の仕上げだって。」
「まだ2人で飛んでるんじゃないかな?」
成程……管理局のエース・オブ・エースと雷光の執務官の強さは、日々鍛錬を怠らないストイックさにあった訳か…お母さんだって負けないけど!
それ以前にお父さんとお母さんが力を合わせれば、其れはもう絶対的な天下無敵!!異論は認めないし、有った所で無視するけどね!
「ま、管理局四強の二本柱の追加訓練は私達の感知するところじゃないとして、私達のお楽しみはまだまだこれからよ?
ホテルアルピーノ名物の天然温泉大浴場に、皆集合ね♪」
ふふ、ルールーの言う通り、此処は目一杯楽しまなきゃ損損だね!ホテルアルピーノ名物と銘打った天然温泉大浴場、入る前から楽しみだわ♪
――――――
Side:ヴィヴィオ
ふわぁぁ……此れはまた何とも……なのはママの故郷の温泉にも負けないくらいの見事な露天の大浴場!
此れは普通に温泉宿として営業できるレベルだよルールー!
「「ひろ〜〜〜い!」」
あはは、双子ちゃんも楽しそう♪
「そう?まぁ、可成り気合い入れた自信作ではあるけどね。
あっちの岩作りの方が熱〜〜いお湯で、向こうの滝湯は少し温めだからゆっくりできると思うよ?」
「「「「「滝湯!?」」」」」
此れはまた何とも見事な設計で……本気で温泉宿として開業してみても良いんじゃないかなぁ?多分、大流行りになるのは間違いないと思うよ?
「確かに、この温泉の質なら万の単位の金を摂っても罰は当たるまいよ。」
「ですよね〜〜〜……って、何やってるんですか稼津斗師匠!!」
「気付くのが遅いな……もう少しばかり、気配を探る術を高めた方が良い。
で、何やってるのかと問われれば、見て分かれ、温泉を堪能している――男湯と女湯の区別が無かったもんでな……まぁ、気にするな。」
其れは多分無理じゃないと思うよ!?
稼津斗師匠が気にしなくても、スバルとノーヴェ、そしてティアナは絶対に気にするから!!てか、なんで平気なんですか稼津斗師匠は!!!
「かれこれ800年以上生きてると、女子の裸体に劣情を催す事もなくてな。
早い話が、俺は男だけど、世界一女性にとって無害な生き物と言える!だから遠慮せずに温泉に入り込めばいい!寧ろ気にするな!!」
む、無茶苦茶極まりない理論ですね其れ。
「まぁ、旦那はカードの精霊だからな――見られたところでそんなに恥ずかしいとは思わねぇけどよ。」
「まぁ、ジャンク・ウォリアーに見られてるようなもんだからね〜〜〜〜」
其れで良いのかナカジマ姉妹!
いやまぁ、良いのかな?楽しんでるみたいだし。
「湯加減は如何?」
「もうサイコー!」
「マッタクもって姉貴の言う通りで。」
「しかし、また随分と凝った造りだな?
泉質もさる事ながら、此れだけの見事な造りの露天は、日本の温泉宿でも中々お目にかかれるもんじゃない。」
「まぁ、半分は趣味みたいなものだし、建設デザインとか設備設計って楽しいんだよね♪」
「そう言えば、T&Hのライディングデュエル用の仮想空間のフィールド設計にもルールーが一枚噛んでたんだっけ。」
そうなんだ!?
凄いねルールー!将来は建築関係の仕事に進むと良いんじゃなかと思うよ?きっとカリスマ一級建築士になれると思うから!
「選択肢の一つとしては考えても良いかなぁ?
ま、この温泉もロッジの増改築もお遊びレベルだけどね♪因みに此れ設計図。」
いやいやいや、此れはお遊びってレベルじゃないから!!普通にプロの建築家としてやっていけるレベルだからね!?
「そう?まぁ、皆に評判が良いのは嬉しいな。
みんなが泊りに来てくれて、其れで笑顔になってくれたら、何よりも凄く嬉しい。」
「んなもん、皆笑顔だっての♪」
「そうそう、ノーヴェの言う通り♪」
だよね。
「…ん?」
「ふぇ!?」
ん?稼津斗師匠、キャロさん、どうかしましたか?
「いや、今一瞬なんか気配を感じたんだが……」
「何かこう、柔らかい物がもにゅっと………」
「ひゃ!?」
今度はティアナさん!?
「居る!何か居る!?」
「なんだかぬるっと!!!!」
何か居るって……ルールー、若しかして湯船の中で何か飼ってたりする!?
「え〜?何も飼ってないよ?
てかそれ以前に、温泉に生息するような珍しいペット飼ってるなら、皆が来た時点で真っ先に紹介してるし♪」
確かにそうだーーーーー!!
でも、だとしたら一体何が――
――もにゅん
「はわぁぁ!?」
来た!私の所にも来たぁぁぁ!!!
「きゃ!!」
「ふわぁぁぁあ!?」
コロナとレーシャも!!
「!!〜〜〜〜〜〜破っ!!!!」
今度はアインハルトさん!?……って、撃退しようとした一撃で見事な水切りが出来ましたね……
じゃなくって、何なのこの謎の生き物だかなんだか良く分からないのは〜〜!
人の胸やらお尻やら触って逃げてくって、ドンだけのセクハラ生物!?スバルもノーヴェもルールーも次から次へと被害が〜〜〜〜!!
被害受けてないのは、リオと稼津斗師匠だけだよ〜〜〜!
「さてと………せぇぇの……どっせいやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
――バッシャァァァァァアァァッァン!!!!
ふぇぇぇ!?行き成り稼津斗師匠が、水面にチョップ!?
物凄い水柱が発生しちゃったけど……ん?
「のわぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
「イタズラは程々にな。」
裏拳一閃、見事に吹っ飛んだね〜〜……てか、犯人はセインだった訳か。妙に納得だけど、お〜〜いセイン生きてる?
「て、手加減してくれたみたいだから何とか。
だけど、手加減した一撃だったとはいえ、アタシが戦闘機人じゃなかったら多分普通に死んでるかも知れない……このチートバグキャラめ……」
あははは……まぁ、仕方ないよ。
だけどセイン、師匠が居るのに止めなかった以上は、この結果は分かり切ってた事でしょ?マッタク、ダメだよセイン、こんな事しちゃ!
――――――
Side:レーシャ
あ〜〜〜吃驚した〜〜〜。
本気でルールーが妙な生物温泉で飼ってるのかと思ったけど、蓋を開けてみればセインの悪戯だった訳か。
まぁ、遊陽とシュタームには流石に手を出さなかったみたいだから、私としてはそれ程怒る事でもないんだけど……
「ダメだよセイン、こう言うイタズラは!
皆が転んで怪我でもしたら、其れこそ笑い事じゃ済まないし、傷害事件に発展しちゃうんだから。」
「それ以前に、セクハラだって普通に犯罪なんだからね?」
「私が営業妨害で訴えたら捕まるしね。」
「ったく、製造番号的に仕方ないとは言え、こんなのがアタシよりも年上かと思うと情けなくて涙が出て来るわ。」
スバルもティアナもルールーもノーヴェも容赦ないね〜〜。仕方ないかもしれないけど。
「うぅぅ……何だよ〜〜!ちょっと皆を楽しませてやろうと思っただけじゃないかよ〜〜!
怪我とかしないようにちゃんと注意してたっての!これでも聖王教会のシスターだぞ〜〜〜!?
お前等皆で楽しそうなのに、アタシだけ差し入れ渡したら速攻で帰るとか、そんなの幾ら何でも切なすぎるじゃんよ〜〜〜〜!
言っとくがな、自慢じゃねーけどアタシはお前等ほど精神的に大人じゃーないんだからな!!!!」
「本気で自慢になってないな。
だがセイン、お前はこの場の皆に謝罪する義務があるのは分かるだろう?
お前にとってはちょっとしたサプライズだったのかもしれないが、温泉を満喫していた皆が気分を害されたのは間違いないんだから。」
「……分かってるよ稼津斗兄ちゃん。
わりぃ、皆……少しばっかり調子に乗り過ぎちまった。」
まぁ、其処まで目くじら立てる事でもないけどね。
だけど、此れは何処で落としどころを付けたもんかな?管理局の魔導師が此れだけ居るのに、犯罪行為を見過ごすってのは無理がないかな?
「ねぇセイン、訴えない代わりに交換条件を飲まない?
今夜と明日の朝、皆にご飯作ってよ?其れを飲んでくれるなら、今夜一晩宿泊出来るようにシスター・シャッハに頼んであげるから。」
「ホントか!?そんなので良ければいくらでも!!」
「じゃあ、示談成立だね♪」
ルールーお見事。
セインは意外にも料理が上手なんだよね?其れこそお母さんが『此れはなかなか見事なモンや』って評価したくらいだからね。
「んじゃあ、アタシも温泉を満喫させてもらうとしようかな。
…っと、そうだお嬢、このお湯少しばかり持って帰っても良いかな?」
「別に良いけど、なんで?」
「イクスの身体拭くのに使おうかと思ってさ。
眠ったままでも温泉気分を味わって貰おうと思ってね……せめて夢の中でも温泉気分を味わってもらえたら最高じゃん?」
「ありがとセイン、きっとイクスも喜ぶよ。」
「だと良いけどね。」
きっと、ううん絶対に喜ぶよ。
セインは時々お茶目が過ぎる嫌いがあるけど、本質は凄く優しくて思いやりのある人なんだよね。
ん?そうなると、明日の練習会もセインは見て行くのかな?
「練習会?」
「あ、アインには説明してなかったっけ?
オフトレツアー二日目の恒例行事なんだけど、大人も子供も混ざっての陸戦エキシビジョン!」
「其れはつまり……あの凄い人達と戦えると言う事ですか!?」
まぁ、そうなるかな?
去年はお父さんとお母さんが参加してたから、凄まじい事になっちゃったけど、今年はなのはさんとフェイトさんが居るから多分去年より派手かな?
てか、アインスさんと稼津斗師匠が居る時点で普通に終わる事は絶対に無いからね……
「まぁ、組み合わせは此れから決まるんだろうけど、敵チームになっても負けないからね?」
「其れはこっちのセリフ!」
「私だって!」
「アタシも負けないよ〜〜!」
「……望むところです。」
アインもやる気満々だね?――此れは、明日の練習会は大荒れになりそうだね〜〜。
「「おねちゃん、がんばってね?」」
「任せなさい!君達のお姉ちゃんは天下無敵を目指して邁進してるから!!」
ふっふっふ……愛する弟と妹から頑張ってなんて言われたら限界突破しなきゃ嘘だよねぇ?……絶対負けないよぉぉぉぉ!!
「俺とアインスが同組になる事はないだろうが、そうなると俺とアインスのマッチングになるだろうから、此処が吹っ飛ばないように加減するか…」
あ、其れはマジで頼みます稼津斗師匠。
師匠とアインスさんが本気で戦ったら、誇張表現じゃなくて普通に次元世界一つ軽く吹っ飛ばすと思うからね。
――――――
Side:なのは
「此れが明日の組み合わせ?」
そうだよフェイトちゃん、ノーヴェが考えてくれたんだ。
各ポジションがバランスよく綺麗に割り振ってあるし、序盤は同ポジション同士が接戦になるように考えられてる――教導官の才能が有るかもね。
きっと明日は良い試合になると思うよ?
「そう言えば、フェイトちゃんと戦うのは随分久しぶりになるけど――負けないからね?」
「望むところだよなのは。
初めて会った時の戦闘はノーカウントとして、それ以降の模擬戦は全部がドローだからね――此処らで白黒はっきりさせようか?」
上等!絶対に負けないからねフェイトちゃん!
そう言えば、今回はアインスさんと稼津斗さんも参戦するんだよね?
……今更だけど、遊星さんとシャマル先生を呼んだ方が良かったかな?
あの2人が本気で戦ったら、冗談抜きでこの世界が吹き飛びかねないよね!?……まぁ、多少は手加減するとは思うけどね。
ともあれ、明日の練習会はヴィヴィオ達子供組が、ドレだけ成長したかが楽しみだよ♪
To Be Continued… 
*登場カード補足
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