Side:はやて
んな、此れは……まさか、こんな事が起きるとは思ってみなかったで!?
レーシャは類稀なデュエリストやけど、クリアマインドの境地に至るとは――遊星が辿り着いた境地に至るとは……思ってへんかった訳やないけど、こん
なに早く至るとは思ってへんかったって!!
「あぁ、俺も此れは予想外だった。
何れは至るだろうとは思ったが、其れはもっと先の事だと思っていたからな……レーシャの成長速度は、俺達の予想を超えてるのかも知れないな。」
「その可能性は否定できへんね。」
遊星の予想をも上回っているんやったら、其れは確実やろ?
だからこそ楽しみになって来るやないの!!
クリアマインドの境地に至った事で、開眼したレーシャのアクセルシンクロ!そして、それによって呼び出された『銀河眼の閃光神龍』……一体どれだけ
の力を秘めとるのか、考えただけでワクワクしてくるで!!
其れは誰もが考えとったみたいで、管理局のエントランスのパブリックビューイング前は、凄まじい熱気に包まれとるからな。
――頑張れレーシャ、何れはアンタがナンバー1になる時が来るやろうからね。
遊戯王5D's×リリカルなのはViVid 絆紡ぎし夜天の風 Rainbow108
『行くぜ、クリアマインドォォォォ!』
レーシャ:LP1700 SC6
銀河眼の閃光神龍:ATK4000
サオリ:LP700 SC6
獲物を求める死霊伯爵:ATK3200
彷徨う首なし騎士:ATK2650
T-アレクシア:ATK4000
死の世界の支配者-ダーク・ネクロフィア:ATK4200
Side:レーシャ
土壇場で目覚めることが出来たわね『クリアマインド』に――そして、アクセルシンクロをも体得する事が出来たし、何より相棒が更なる高みに至った感じ
がひしひしと感じられるからね。
だから負けねーわよ!!
悪いけど、貴女にはアクセルシンクロの試験運転に付き合ってもらうわサオリ!!
「アクセルシンクロ……不動遊星の使う新次元のシンクロ召喚の境地に、娘であるお前も到達したという訳か。
だが、それが如何した!オレのフィールド上には、進化したそのドラゴンを倒せる力を有している死の世界の支配者が居る!
例えそのモンスターが、不動遊星のシューティング・スター・ドラゴンの様な効果をもって居たとしても、オレの死霊軍団の総攻撃が決まればお前のライ
フは尽きる!」
「其のセリフって、大概ライフを削り切れないフラグだよ?」
「ならばそのフラグをへし折る!死の世界の支配者-ダーク・ネクロフィアで、銀河眼の閃光神龍に攻撃!『サイキック・アイ・キル』!!」
銀河眼の閃光神龍の効果発動!1ターンに1度、このカードをゲームから除外出来る!『ギャラクシー・ディメンジョン』!!
此れで、ダーク・ネクロフィアは攻撃対象を失ったわ……さて、如何する?
「攻撃を無効にする効果はないみたいだな?……なら直接プレイヤーを狙うだけだ!!Then down to hell you go!!(地獄に落ちろ!!)」
「Aber ablehnen!(だが断る!) 手札から『ホワイトハネクリボー』を捨てて効果発動!
手札のこのカードを墓地に捨てる事で、このターン、私がダイレクトアタックによって受ける戦闘ダメージは0になる!!」
『クリクリ~~~!!!』
「なに!?」
レベル1でも、戦闘ダメージを無効にすることに関しては最強のクリボー系モンスターを舐めてると痛い目見るよ?
最近手に入れたカードだけど、白いハネクリボーって珍しいカードだし、光属性だからデッキとの相性も悪くないと思って組み込んでみたら、この局面で
其の力を発揮してくれたわね。
まぁ、礼を言うわサオリ。このカードは、貴女が『手札抹殺』を使ってくれたおかげで手札に来てくれたんだから。
「レベル1の雑魚モンスター如きが……!!しかも、オレがソイツをお前の手札に呼び込んでしまったとはな…
ならば、バトルフェイズを終了してメインフェイズ2に移行し、手札から『Sp-ダーク・フォース』を発動。
オレのフィールド上の闇属性モンスターの攻撃力は1000ポイントアップするが、発動時に俺のスピードカウンターが5個以上ある時、このカードは永続
魔法としてフィールド上に留まる!
つまり、オレのフィールド上の死霊達の攻撃力は、コイツを破壊しない限りは永続的に1000ポイントアップするんだよぉ!!」
獲物を求める死霊伯爵:ATK3200→4200
彷徨う首なし騎士:ATK2650→3650
T-アレクシア:ATK4000→5000
死の世界の支配者-ダーク・ネクロフィア:ATK4200→5200
うっわ~~、此処で攻撃力1000ポイントアップの永続魔法か。
ターン終了時にスピード・エナジーの効果が切れて弱体化するとは言え、レベル4の首なし騎士ですらレベル6モンスタークラスの攻撃力を備えてる事に
なる訳だから、此れはトンでもねぇわ
「カードを1枚セットしてターンエンド。」
獲物を求める死霊伯爵:ATK4200→3000
彷徨う首なし騎士:ATK3650→2450
T-アレクシア:ATK5000→3800
死の世界の支配者-ダーク・ネクロフィア:ATK5200→4000
エンドフェイズに、自身の効果で除外された銀河眼の閃光神龍がフィールドに舞い戻るわ。
銀河眼の閃光神龍:ATK4000
「私のターン!」
レーシャ:SC6→7
サオリ:SC6→7
さて、このターンで終わりにするわサオリ!!
銀河眼の閃光神龍のモンスター効果発動!デッキの上からカードを5枚確認し、其のカードの中に有ったチューナー1体に付き、エンドフェイズまで攻撃
力が500ポイントアップする!!
「ドロー!!」
……私が確認したカード5枚は『フォトン・ジャンクロン』『フォトン・クイックロン』『フォトン・シンクロン』『エフェクト・ヴェーラー』『フォトン・キャスター』!!
その全てがチューナーモンスター!よって、銀河眼の閃光神龍の攻撃力は2500ポイントアップするわ!!
『グガァァァァァァァァァァァァァァ!!!』
銀河眼の閃光神龍:ATK4000→6500
「こ、攻撃力6500!!」
「覚悟は良いわね?これで終わりよサオリ!!
バトル!銀河眼の閃光神龍で、死の世界の支配者-ダーク・ネクロフィアに攻撃!!『滅びのシャイニング・フォース・バーストォォォォォォ』!!」
「と、トラップ発動『炸裂装甲』!!此れで、銀河眼の閃光神龍は死滅だぜ!!」
そう来たか……だがあっまーい!!
銀河眼の閃光神龍は、相手のカード効果によっては破壊されない、最強クラスの効果耐性を持ってる!!よって、炸裂装甲は無効となって、銀河眼の
閃光神龍の攻撃は貴女のライフを削り切るわ!!
穿ち……貫けぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!
『ガァァァァァァァァァァ……カァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!』
――キィィィィィィン……ズドガバァァァァァァァァァァァァァァァァァァアァァァァァァァン!!!
「何だその効果はぁぁ!!……く…どわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
サオリ:LP700→0
くくく……は~~っはっはっは!!これぞ強靭!無敵!!最強!!!
そして、粉砕!玉砕!!大喝采ーーー!!!
死霊を扱うタクティクスは見事だったけど、死霊の力で宇宙を翔けるドラゴンを相手にするのは少しばかり無理があったみたいね……でも、良いデュエル
だったわよねサオリ?
正直言って、死霊軍団の大量展開が此処まで恐ろしいとは思っていなかった……アクセルシンクロに開眼する事が出来なかったら、負けてたのは私の
方だったかもしれないからね。
「良いデュエルか……あぁ、確かに良いデュエルだった。
と言うか、デュエルでこんなにも満足したのは何時以来だろうなぁ?……矢張り貴様はオレの相手として申し分なかったという事かレーシャ・Y・不動!
今回は負けたが、オレはもっと強くなって戻って来る――其れまで、オレ以外の誰にも負けてくれるなよ?」
「OK!……って言いたい所なんだけど、お父さんが相手の場合には負けないって言えない。って言うか、今の私じゃまだ勝てる気がしない。」
「……不動遊星が相手のデュエルはカウント外だ。アイツに勝てるデュエリストなど、今のミッドチルダには存在しない
――否、或は未来永劫存在しない可能性すらある。だから、奴とのデュエルはノーカンだ。オレだって不動遊星にだけは勝てる自信がないからな。」
あ、ヤッパリノーカンかお父さんとのデュエルは。
確かにお父さんに勝てってのは結構な無茶振りだからねぇ?……クロウさんだって、お父さんに勝ち越したことはないって言ってたからハンパ無いって。
ま、だからこそ挑み甲斐があるんだけどさ。
ともあれ、此れで私は決勝進出が確定!
そして決勝の相手は次のデュエルで決まる――果たしてコロナか、それともイナミか……実力的にはどっちが勝ってもオカシクないわ、次のデュエルは。
とは言え、決勝戦の舞台は友達と一緒に決めたいから、頑張ってねコロナ!!
イナミの寄生者なんて、貴女のゴーレムで粉砕してやると良いわ!!――決勝戦で待ってるからね!!
――――――
Side:コロナ
決勝戦の1つ目の椅子はレーシャが取ったね?まぁ、予想通りだったけど。
残る椅子は1つ……なら、このデュエルは絶対に負けられない――このデュエルで勝った方が、決勝戦でレーシャと戦う事が出来る訳なんだから!!
『準決勝の第1試合は、レーシャ・Y・不動が魅せに魅せてくれたデュエルだったが、第2試合だって負けてはいないぞーーー!!
超速でゴーレムを召喚する『ゴーレムクリエイター』のコロナと、相手モンスターに寄生してその力を奪い取る『パラサイト』のイナミ!
パラサイトはゴーレムをも従えるのか!それとも、ゴーレムはパラサイトの寄生を許さないのか……このデュエルも、見所は盛りだくさんだーー!!』
『そんな訳で、準決勝の第2試合、行ってみよー!!!』
――ピー!!!
「「ライディングデュエル、アクセラレーション!!」」
だから負けない!否、勝つ!!
勝ってレーシャと最高の舞台でデュエルをする……其れが私の望みだから誰にも邪魔はさせない……立ち塞がる相手は粉砕して進むだけだよ!!!
と言うか、この戦いを制することが出来なかったら、大凡レーシャの隣にいる事は出来ないんだから――そうならない為にも全力を出させて貰います!
なので覚悟しておいてくださいイナミさん――このデュエル、勝たせて貰います!!
To Be Continued… 
*登場カード補足
Sp-ダーク・フォース
スピードスペル
自分のスピードカウンターが4個以上ある時に発動できる。発動時に自分のスピードカウンターが5個以上ある時、このカードは永続魔法扱いとして自分
フィール上の魔法罠ゾーンに置かれる。
自分フィールド上の闇属性のモンスターは、攻撃力が1000ポイントアップする。
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