Side:レーシャ


シュタームと遊陽が生まれてから2年が経って、私も今日から4年生♪
其れは其れとして、シュタームも遊陽も本当に可愛い〜〜〜〜♪もう、舌足らずな言葉で『おねちゃん』って言うのがね〜〜〜〜♪

勿論、お父さんもこの2人の事は可愛がってるし、お母さんに至っては私と同じくらいにメロメロ……母子揃って絶賛『メロメロ』状態異常中だよ。


なんとな〜〜〜〜く、シュタームはお母さんに、遊陽はお父さんに似てる気がするんだよね?
だけど、お婆ちゃん曰く『子供は成長するにつれて、男の子は父親に、女の子は母親に似る』って事だから、将来的にはそうなのかな?

良く分からないけど、2人が元気なら其れで良いよ♪



因みに、シュタームも遊陽も初めて発した言葉が『おねちゃん』……ふっふっふ、此処だけはお父さんとお母さんに勝った!
お父さんは気にしてなかったけど、お母さんは『お母さんやないやと……!?』って、心の底からダメージ受けてたなぁ……初言葉は大事だね。


だからと言って何が如何変わるって事もないんだけどさ。

シュタームも遊陽も、私の弟と妹である事に変わりはないし、お父さんとお母さんの子供である事に何も変わりはないんだから♪

「あふ……」

張り切って『今日』て言う日を始めようか♪











遊戯王5D's×リリカルなのはViVid  絆紡ぎし夜天の風 Rainbow1
『色鮮やかな日々の始まり』











「おはよー、お父さん、お母さん♪シュタームと遊陽もおはよう♪」

「「はよ〜〜♪」」

「おはようレーシャ。今日は早かったな?」

「おはよレーシャ♪……何時も此れ位に起きてくれると楽なんやけどなぁ?」


あはは……まぁ、今日は4年生に上がる日ですし、クラス分けその他が楽しみでついつい目が覚めてしまったのですよお母さん様。
普段から早起きを心掛けてはいるんだけど、中々難しいかな今は?

お父さんは徹夜してもケロッとしてるんだけど、私にはマダマダ無理ですって……


「まぁ、その辺は慣れて行くしかあらへんやろなぁ?
 身体が慣れてしまえばキツイ事も有らへんからね………取り敢えず、朝ごはんにしよか?」


賛成〜〜〜♪
お母さんの料理は天下一品!!お父さんだって絶賛モノだもんね!!!
だけどお母さんが言うには、『桃子さんと比べればまだまだ月と鼈や……此れは精進あるのみやな』との事。

お母さんを遥かに上回る、なのはさんのお母さんの桃子さんて一体どんな人なんだろう?……機会があれば是非とも会ってみたいよね。


「今日の朝ごはんのメインディッシュはオムレツやで〜〜♪
 レーシャのには、特別にケチャップで似顔絵と『4年生進級おめでとう』の一文を入れてみました〜〜♪どないや?」

「此れは………凄いな、ケチャップで此れを描いたと言うのは凄いと思うぞはやて。」


本気で凄いと言うか、凄すぎですお母さん!!
ケチャップのあの太さで、デフォルメしてるとは言っても此れだけ特徴を掴んだ私の似顔絵は到底描けないと思うんだけど……アンタ何者やねん!


「おぉっと!!まさか、テンパると関西弁になるとは驚きやでレーシャ?
 何者かと問われれば、アンタのお母さんに決まっとるやろ!!んでもって、9歳の頃から家事に従事しとれば此れ位は出来るモンやで?」

「確かに、はやての家事技術はマーサの上を行っていたな、子供の頃から……」


知ってた…知ってたけど再確認!!――私の両親は普通じゃないみたいです!!
いやまぁ、お父さんも生身で光速超えるような人だから、普通じゃないって言うのは重々承知してた筈なんだけど、事ある毎に再確認しちゃうよ。

そ、其れよりも冷めないうちに食べよう?
特に私とお父さんは、登校と通勤があるからさ?


「そうだな。……それじゃあ、いただきます。」

「「いただきます♪」」

「「たーきま〜〜す。」」


あ〜〜〜……舌足らずなシュタームと遊陽の『いただきます』が物凄く可愛い〜〜♪
って……溶けてますよ母上様?


「やって可愛いんやも〜〜ん♪『目に入れても痛くないくらい可愛い』ってこういうのを言うんやろな〜〜〜♪」

「……幾ら何でも目に入れたら失明するんじゃないのか?」

「お父さん、其れは比喩だよ!?」

「……それ以前に入る筈がないか……」

「ボケかと思ったらマジだった!?」

「流石は遊星、素でボケ倒すのは相変わらずやな……」


其れって物凄く性質が悪いと思うんだけどなぁ……まぁ、此れもお父さんのお父さんたるところなんだろうけどね。

あ、そうだ。
今日は始業式だけで半日なんだけど、帰りにヴィヴィ達と図書館とかT&Hに寄って来るから、帰るの夕方になると思うんだけど、良いかなぁ?


「かめへんよ?私も遊星も帰りは夕方になるやろうし。
 ただし、あんまり遅くならんようにな?今日は4年生に進級した記念メニューを晩御飯に用意しとるからね?」

「わぁ、其れは楽しみ!!」

「友達と楽しむのは良いが、くれぐれも気を付けてな。
 まぁ、T&Hならプレシアとリンディが店長だから、妙な奴が居たら即座に叩きのめされるだろうがな。」


最強レベルの魔導師2人が店長で、スタッフが最強レベルの剣士と元機動六課と上級使い魔って、ある意味凄い店だよねアソコも。

それにしても、お母さんもシュタームと遊陽を連れてお仕事っていうのも凄いよね?
育児休暇って言うのがあるらしいんだけど、お母さんは『特務佐官二位』通称『特務二佐』って言う凄い立場だから、あまり休む事も出来ないって。

それでレティ提督が管理局に託児所を作ったって言うのは有名な話。
結果として、それが子育て中の局員には大いに助かったって事なんだけど……局に影響を与えるだけの存在であるお母さんは凄いと思うな♪


と、もうこんな時間!!
御馳走様!!!行ってきます!!!


「はいな〜〜〜、車に気を付けてな〜〜〜♪」

「ヴィヴィオ達に宜しくな。」


は〜〜〜い♪
さぁて、今年はどんなクラス分けかな?ヴィヴィ達と一緒だと嬉しいな♪








――――――








Side:ヴィヴィオ


今日から私も4年生♪
新しいクラスは……やった!レーシャとコロナとリオは一緒のクラス♪
去年はレーシャとリオが別クラスだったから、此れは嬉しい事なのです♪


「ヴィヴィ、おはよう!」

「ごきげんよう、ヴィヴィオ♪」

「っはよ〜〜!クラス分け見た?」


見たよ、4人揃って同じクラス!今年1年宜しくお願いします!!


「此方こそ♪」

「楽しい1年になりそうだね♪」

「イエーイ♪」


――パーン!!


喜びのハイタッチ!!……って、此処は昇降口だった……!!ありゃりゃ……此れはちょっとはしたなかったかな?…まぁ、偶には良いよね♪



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・



さて、始業式とホームルームも終わって、後は帰るだけなんだけど、今日は寄り道して帰る予定だからそのまま解散って事は無い。
先ずは図書館に行って、其れからT&Hで良いかな?


「良いよ〜〜。
 そう言えば、レーシャはデッキって出来たの?2年前から『ジャンクフォトン』てのを熱心に組んでたよね?」

「大体形になったかな?
 だけど……何て言うか最後の1ピースが足りない感じ……エース兼切り札になるシンクロが見つからないって所かな?」


レーシャはデュエル大好きだよね?
やっぱりパパがミッドのチャンピオンて言う最強デュエリストってのもあるのかな?……まぁ、その影響はゼロじゃないよね。

私もデュエルはやってみたいとは思うんだけど、ソリッドヴィジョンで『ジャンク・バーサーカー』が出て来るのを想像すると踏み込めないのです……


「まぁ、其れは仕方ないと思う……アレは初対面のイメージが強烈過ぎたからね…私は慣れたけどさ…
 其れは其れとして、ヴィヴィも未だ自分のデバイスは持ってないんだ?」

「う〜〜〜…ママとレイジングハートが割かし厳しくて『基礎が出来るまでは自分のデバイスは要りません』って。」

「其処は家と一緒だね〜〜〜……お父さんとお母さんも基礎が出来るまではって言ってたからね。」


やっぱり?
其れを踏まえるとコロナが羨ましいな〜〜〜、もう自分のデバイス持ってるし。


「あはは…」

『I'm Sorry.(すみません。)』


いや、別に悪くないけどね?只やっぱり羨ましいと思うのは止められないよ。

っと……ママからメールだ……『早く帰ってくるとちょっぴり良い事があるかも知れない』?……なんだろう、ちょっとワクワクだね♪


「早目にか……だったら借りる本と、買うパックを決めちゃおうか?」

「うん!!」








――――――








Side:レーシャ


てなわけで、ヴィヴィの予定に合わせて早め早めに行動して、私ももう家に着きましたとさ。
今日は、買ったパックで『フォトン・スラッシャー』と『調律』が出るって言う幸運が!!此れはまだ何か良い事ありそうな予感♪


「おかえりレーシャ♪」

「「かえり〜〜〜♪」」


あれ?お母さんと遊陽達の方が先?お仕事早く終わったの?


「特務二佐言うても、平時は書類処理だけの簡単で退屈な仕事が殆どやからね、アインスとツヴァイが手伝ってくれるから直ぐに終わるし。
 其れに、仕事が早く終わるなら、出来るだけ早く帰って来たいやろ?シュタームと遊陽も、あんまし託児所に預けとくのはようないしなぁ?」


成程納得です。
今はPM4:30だから、6時にはお父さんも帰ってくるよね。

お母さんよりも、ある意味で仕事が多いのに絶対に残業しないお父さんは、一体どれだけのスピードで仕事を処理してるのやら……
前にシャーリーさんとマリーさんが『師匠の仕事スピードは正に神!』って言ってたけど、一度も残業なしなのを考えると、其れは誇張じゃないよね。


所でお母さん、今日は進級祝いのメニューって言ってたけど、今日の晩御飯はなんでしょうか?


「ふっふっふ……聞いてお驚けそして喜べ!!
 今日の晩御飯は『不動はやて特製・関西風すき焼き』や!!勿論、鍋の後にはうどんすきを用意しとるで〜〜♪」

「おぉ〜〜〜!!其れは何とも抗いがたい大好きメニュー!!
 お母さんのすき焼きは凄く美味しいもん!お母さんの料理の中でトップ3を上げろって言われたら、すき焼きとカレーとハンバーグだね♪」

「その3つは遊星も大好きやからなぁ♪…腕が鳴るわ!準備を手伝ってくれるかレーシャ?」


勿論です♪
お母さんの料理の腕は学ぶ物が多いから、お手伝いするだけでも結構色んな事を覚える事が出来るんだよね。

今はまだ未熟だけど、何時かは私1人で作った料理でお父さんとお母さん、そしてシュタームと遊陽に『美味しい』って言わせて見せるもん!



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・



「「「ご馳走様でした♪」」」

「「した〜〜〜♪」」


ふ〜〜〜……お母さんの料理はホントに天下一品!
すき焼きは当然完食で、すき焼きの後のうどんも残さず完食!!本当に美味しいご飯じゃないとこうは行かないと思うなぁ。


さてと、美味しいご飯でお腹一杯になった所で、今日も魔法と武術の訓練をしないとね。


「あ、ちょっと待ってくれレーシャ。」

「お父さん?」

「レーシャも、もう4年生だよな?」

「そうだけど?」

「魔法の基礎も大分出来てきたし、稼津斗さんから武術の基礎も出来てきたて聞いてるからなぁ……そろそろ自分のデバイス持っても良い頃や。」


ほ、本当に!!?


「あぁ、丁度昨日完成してな、今日の午前中にロールアウトする事が出来た。」

「開けてみてや♪」


うん!!



………え〜〜〜と、『ハネクリボー』?


「そのハネクリボーは外装のぬいぐるみだ。中身はオーソドックスなクリスタルタイプだ。」


――よじよじ……ふよふよ……


『クリ〜〜〜♪』

「!!?」

と、飛んだ!?動いた!?どうなってるの!!?


「其れはマリーが付けたおまけ機能だな。
 いろいろリサーチして、レーシャに合わせたオンリーワンの最新式なんだが、中身はまだほとんどまっさらの状態だ…名前を付けてやってくれ。」


えへへ、名前も愛称も既に決まってたりしてるのです♪
其れよりもお父さん、リサーチしてくれたって事はアレできる?アレ!!


「勿論だ、セットアップして見てくれ。」

「……?」


うん!!其れじゃあ早速…!!

――――マスター認証、不動・Y・レーシャ。
 術式は格闘はベルカ、魔法戦はミッドのハイブリッド。
 ……私のデバイスに個体名称を登録!愛称は『リラ』――正式名称『リベラ・ステラ』。………行くよリラ!!」

『クリ〜〜〜♪』


リベラ・ステラ、セ〜〜〜〜ットア〜〜〜ップ!!!


――カッ!!!



……うん、完璧!!ありがとうお父さん!!


「巧く行ったな。」


うん!!……って、お母さん?


「あ………」

「ゆ、遊星〜〜〜!!!なんで?なんでレーシャが私の姿になっとるのぉ!!?」


な〜〜〜〜!?若しかしてお父さん、お母さんに『大人モード』の事伝えてなかったの〜〜〜〜〜〜!!?


「スマナイ、ついうっかり……」

「うっかりって〜〜〜〜〜!?」

「「って〜〜〜〜〜〜!?」」

「何でこないな事になってんねん〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!???」


ちょ、お母さん落ち着いて〜〜〜〜〜〜〜!?








――――――








Side:クロウ


「「「「「連続傷害事件?」」」」」」


穏やかじゃねえなそいつは?しかも被害者は格闘系の名のある奴と、其れなりに実力のあるデュエリストってか?
ヴィヴィオとレーシャの事を考えると捨て置く事はできねぇな。

そんで、その被害届が出てるのかギンガ?


『被害届は今の所出てないから『事件』ではないんです兄さん。
 だけど、念には念を入れて一応の警戒をと思いまして。』


「は……来るなら来いよ、逆ボッコにしてやるだけだ。」

「だな……デュエルで暴力をふるう奴なんぞ絶対に認めねぇからな!!!!」


そんでコイツが容疑者の写真か……格闘の方とデュエルの方は別人物って事か……


『えぇ、格闘の方が自称『覇王』イングヴァルト。
 そしてデュエルの方が、自称『初代王者』――遊戯………』



!!なんだと!?
イングヴァルトが古代ベルカの王様ってのは知ってるが、それ以前に遊戯を名乗る辻デュエリストだと!?


『はい……この2人は形は違えど『伝説』に連なる名を自ら名乗っているんです………』


……穏やかじゃねぇなコイツは。

了解だギンガ、こっちでも警戒はしとく――もし俺等の前に現れたら、返り討ちにして管理局に付きだしてやるから安心しとけ!!


『その時は宜しくお願いします……ですが、相手は一筋縄でいく相手ではないのでくれぐれも気を付けて下さい。』


わ〜〜ってるって。
この鉄砲玉のクロウ様が、そう簡単にやられるかってんだ!!



だけど、覇王の方は兎も角、遊戯を名乗る辻デュエリストの事は遊星に伝えといた方が良いかもしれねぇな。
特にレーシャは格闘家の上にデュエリストだから、両方から襲われる危険があるしな………まぁ、格闘の方は稼津斗が居るから大丈夫かもだけど。



それにしても、遊戯を名乗るって事は間違いなく俺と遊星と同じ世界の出身者だ……一体何を思って『遊戯』の名を名乗ってやがるんだ…?


どうにもきな臭い感じがしてきやがったぜ……!!











 To Be Continued…