Side:フェイト


じゅえるしーどの反応をきゃっちしたから来てみれば、既に白い魔導師とその他大勢が集まってるとは……正直な事を言うなら僕達の方が劣勢なのは言うまでもな
いと思うけど、だからと言って諦める程、僕は物分かりが良い訳じゃない!!

何よりも目の前にじゅえるしーどがあるのに、其れを見過ごす事なんて出来ないもんね!!

「そう言う訳だから、此処は押し通らせて貰うぞ白い魔導師!!」

「そんな……でも、私だって、貴方達にジュエルシードを渡す義理も無いの――強引に奪うって言うなら、それ相応の対応をさせてもらうの!!」

「面倒な事態に成っちまったが、アイツを倒さなきゃジュエルシードを回収する事は出来ねぇだろうからな……だったらこの場はお前に任せるぜなのは。
 使い魔の犬っころが手出しして来た時には、こっちで何とかしてやるからお前はアイツに言いたい事を言ってこいや!
 ――お前のBLAZE魂を、思い切りアイツにぶつけてやんな!!」

「はい!その心算です志緒さん!!――私の思いを、フェイトちゃんに届けて見せますから!!」



だけど、白い魔導師はやる気満々で、金髪の奴も凄い力を秘めてるのが良く分かる。
正面切って戦ったら、間違いなく苦戦は必至だろうけど、僕は目的の為なら、どんな手段を使う事も厭わない!!僕は全てのじゅえるしーどを集めるんだからね!

だからこの場での戦いは僕が勝つ!!
さぁ来い、白魔導師!!僕の力を見せてやる!!












リリカルなのは×東亰ザナドゥ  不屈の心と魂の焔 BLAZE22
『Moistened Feel』












Side:なのは


こう言う事態を予想はしていたけど、まさかこんなに早くフェイトちゃんとの再戦が実現するとは思っても居なかったの。
――逆に言うなら、フェイトちゃんの察知能力はずば抜けてると言えるのかもしれないけどね。発動前のジュエルシードを察知した訳だから。

ともあれ、私とフェイトちゃんは現在進行形でバトルの真っただ中なの!!



「うおりゃああああ!!電刃衝!!!

ディバインシューター!!



――バガァァァァァアァン!!



そして、私とフェイトちゃんの魔導師としての力は略互角みたいで、互いに決定打を欠くって言う感じだね……正直、バスターを打ち込む隙がないからね。

「てやぁぁあぁぁ!!!」

「おぉりゃぁぁぁあぁっぁあぁぁぁ!!!」




――ガキィィィィィン!!!



邪魔するな~~!!!僕の目的を果たさせろ~~~!!!

「其れは無理なお願いだよフェイトちゃん?
 どうして貴女達がジュエルシードを集めているのかを知る事が出来ない以上、ジュエルシードをみすみす渡す事なんて出来ない!何があるか分からないしね!」

其れに何より、此処で渡してしまったら、私のBLAZE魂に反する事になるから、此のジュエルシードは渡さないの……絶対に!!



「む~~~!!だけど僕には其れが必要なんだよ!!」

「だから、何で必要なのか話してくれなきゃ分からないって言ってるの!!」

「其れは話す事が出来ない!!お母さんからもそう言われてるから!――兎に角、僕は全てのじゅえるしーどを集める……邪魔をするならぶっとばす!!」



どうやっても退く気はないって事だよね其れは――だったらトコトンまでやってやるだけなの!!
何が何でも、お話しを聞かせて貰うから、覚悟を決めておいてよフェイトちゃん!!私はやるとなったらトコトンまでやる性格だから、負けてあげる事は出来ない!
全力全壊でやるだけだよ!!



「此の白餓鬼……フェイトの邪魔をするなぁ!!」

「!!!」

フェイトちゃんの使い魔のアルフさん…拙い、完全に意識の外だったから、攻撃は予想できなかった!!
フェイトちゃんとのタイマン勝負なら兎も角、アルフさんが出張って来たら、幾ら何でもきつすぎるよ~~~~!!何とかして下さい志緒さん~~~!!



「破ぁ……砕け散れ!!



――バリィィィィン!!



「なぁ!?……お前!!」

「一対二と言うのは、流石に反則だと思うから参加させて貰うわ――そもそも貴女達の方から一対一の状況を壊したのだから、異論はないでしょう?」



だけど此処で明日香さんが参戦してくれた――とっても頼りになる助っ人なの。
……でも其れを踏まえた上で言うんですけど、志緒さんと洸さんは何をしてるんですか?



「志緒先輩と時坂君は、ジュエルシードが発動した場合に備えて待機しているわ……二人とも余程の事が無い限りは、女性に手を上げる事は無い性格だしね。」

「成程、確かに其れなら納得です。志緒さんも洸さんも『漢』ですねぇ……」

「貴女のお兄さんも、中々だと思うわよなのはちゃん?」



にゃはは……お兄ちゃんは、あれで中々フェミニストですので――忍さん限定ですけど。
でも、これで本当に対等の条件って言う事だから、アルフさんの方をお願いできますか、明日香さん?



「勿論よ、任せて頂戴なのはちゃん。彼女は中々の使い手だけれど、その強さは精々下位のエルダーグリードクラスだから、私にとっては大した相手じゃない。
 ――なのはちゃんの方が一段落するまで抑え込んでおく事は訳ない事よ?プロとして、修羅場を潜り抜けて来た実力を信じて貰えるかしら?」

「尚の事、頼りになります!!――其方は任せます、明日香さん!」

「任されたわ、なのはちゃん――ネメシスの執行者の力を、見せてあげるわ!!」



言うが早いか、明日香さんはアルフさんに高速接近して、そのまま体術と剣術の見事なまでの攻防が展開されてる……ぶっちゃけ攻撃の軌道が見えねーの。
でも、ちょっと見た限りでは明日香さんの方が優勢かな?レイピアvs徒手空拳のハンデがあるとは言え、明日香さんは完全にアルフさんを手駒に取っていますね。

アレがプロの力……凄まじいの。



「うおりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!爆光破!!!

「くっ……ディバインバスター!!



――バガァァァァァァァァァァァァァァン!!!



だけど、私の方だって気は抜けないね。
私とフェイトちゃんの場合、攻撃力は略互角で、遠距離では私が、近距離ではフェイトちゃんの方が強く、スピードはフェイトちゃんの方が上だけど、防御力に関して
言えば私の方が上で、全能力を駆使して戦った場合には五分五分な訳だから。



「ねぇ、君って本当に、あの巨大にゃんこの時に僕にしゅんさつされた子なの?
 ハッキリ言って、あの時とは別人だ……今の君はとても強い、それこそ僕が本気を出さなければならない程に――一体どれだけの訓練をして来たってのさ?」

「出来る事を、愚直に繰り返して来ただけだよ……全てはフェイトちゃんともう一度戦った時に負けない為にね!!」

「それは……とってもこーえーだぞ!!」



私もフェイトちゃんも、互いに決定打を欠く今の状況を考えると、私は近距離での砲撃、フェイトちゃんは近距離での斬撃でしか決定的なダメージを与える事が出来
ないのは明白だから、互いに至近距離での決着を望むしかない。

そして勝敗のカギを握るのは攻撃のタイミングだよね。――其れこそ、コンマ1秒間違ったら、即敗北に繋がりかねない訳だから、確りと状況を注視しないとね。

「行くよ、フェイトちゃん……!」

「上等――うけてたつ!!」



――轟!!



恐らくは、フェイトちゃんも同じ事を考えていた筈だよ……そうでなければ、私の気勢に応える事はしないと思うからね。
だから、私もフェイトちゃんも魔力は凄く高まってる!!私には桜色の、フェイトちゃんには蒼銀の魔力が逆巻いている――勝負は一瞬!!

はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!

でぇやぁぁぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!



初速は略互角!!
加速に関してはフェイトちゃんの方が上だけど、後の先を取る状況になれば私の方に分がある――カウンターのディバインバスターなら一撃必殺間違いないしね。
全てはカウンターのタイミング――



――ガキィィィィン!!



「「!?」」

其処までだ!!



と思って、カウンターの準備が完了して、今正に私とフェイトちゃんが交錯するって言う瞬間に、私達の間に割り込んできて、手にした杖で私達のデバイスを止めた
黒い服の男の子………えっと、どちら様でしょうか?



「時空管理局執務官のクロノ・ハラオウンだ。
 双方、武装を解除して大人しくして貰おうか?」

「じくーかんりきょく……遂に来たか!!だが、そのよーきゅーは飲めない!!って言うか飲む義理も義務もないもんねーー!
 だから、その子と決着つける事が出来なかったのは残念だけど、じゅえるしーどをもらって僕は撤退する!じゃあ、そう言う事で!!――あるふ!!」

「アイサー!ジュエルシードは貰って行くよ!!」

「しまった!!――防戦に回っていたのは此の為だったのね!!」



……明日香さんを出し抜くって、アルフさんは意外と頭脳派なのかな?見た目はバリバリの肉体派なんだけど、思った以上に知恵が回るみたいだね。
尤も、そうじゃなかったらフェイトちゃんの使い魔なんてやってられないと思うけどね――こう言ったらなんだけど、フェイトちゃんて凄く脳筋なイメージなの。

でも、ジュエルシードを奪取して離脱なんて事を、此の男の子が許す筈がない気がするんだけど――



「待て!そうはさせないぞ!!」






「待つのはテメェの方だろうが、小僧。」

「行き成り現れて、場を仕切るってのは、幾らなんでも如何かと思うぜ俺は――例えそれを邪魔した事で、あの子にジュエルシードが渡る事になったとしてもな。」



――ガシィィィ!!ガキィィィン!



思った通りに動いた男の子を、志緒さんが羽交い絞めにして、洸さんがレイジングギアのチェーンエッジで動きを封じて捕獲完了って言う所だね?……流石に、この
間にフェイトちゃん達は離脱したみたいだけど。

でもまぁ、フェイトちゃんがこの子の攻撃を喰らわなくて良かったの。――ジュエルシードは持って行かれちゃったけど、今回は其れで良かったって、そう思えるよ。








――――――








Side:志緒


さてと、新手が現れたって事で出撃した訳なんだが……如何したモンだこの坊主は?つい、勢いで羽交い絞めにしちまったが、此のままって訳にも行かねぇよな?
青髪のガキと、橙髪の奴は転移とか言うので居なくなったから大丈夫なんだろうが……



「放せ!公務執行妨害だぞ!!」

「公務執行妨害だってよ明日香。」

「其れは貴方と高幡先輩でしょう?少なくとも私は公務を妨害した覚えはないわ。」

「って言うか、此処って管理外世界だったんじゃなかったっけかユーノ君?」

「ん?そうだよ、その通り。
 この世界――地球は、時空管理局の管轄外に存在している『第97管理外世界』だから、可成りグレーゾーンではあるけど、管理局の法の適応外……かな?」



なんだか面倒な事になりそうだぜ。
んで、その時空管理局とやらが、今更何の目的で現れやがった?ユーノの仲間達が出したであろう救援信号を受けたにしちゃ、随分と時間が経ってねぇかオイ?

大体にして、今更現れてデカいツラすんじゃねぇ、こちとら既に6個のジュエルシードを集めてんだ――テメェがもたついてる間にな。
同時に其れは、あの青髪のガキが全てのジュエルシードを集めるには至らねぇって事だ……まぁ、最終的には手持ちのジュエルシードを掛けて、なのはと青髪のガ
キがタイマンの大一番ブチかますのは間違いねぇだろうけどな。



「救援信号など受けていない!只、ロストロギアが管理外世界に流出した可能性があると言う事で調べていただけだ。
 そして、先日この場所から途轍もない魔力反応を観測し、更にジュエルシードの存在も確認されたから来た訳なんだが……まさか、こんな事になっていたとは…」

「つまり何か、お前さん達はユーノのお仲間から『ジュエルシードがどっかにばら撒かれた』って事しか聞いてなかったってのか?…何考えてやがるんだ連中は?
 テメェの仲間が、しかも――……ユーノ、お前歳幾つだ?」

「9歳です。」



なのはと同い年のガキが、テメェの責任感じて、単身ジュエルシードを集めに地球にやって来たってのに、ユーノの事は何も言わずにジュエルシードの事だけを伝
えるとか、本気で正気を疑うレベルだぜ。



「……耳が痛いですけど、僕の居た部族って割と体面を気にするから、ジュエルシードがばら撒かれた事は言わざるを得ないとしても、単身其れの封印に向かった
 僕の事は伏せておきたかったのかもしれません。
 其れが発覚したら『子供1人に全てを押し付けた』と取られる可能性があった訳だし、そうなったら非難は免れないと思いますからね。」

「ちょ、ユーノ君其れってまさか!!」

「体面を保つために、斬り捨てられた…と言う事かしら?」

「多分そう言う事だと思う――僕の代わりになる発掘者なんて、幾らでも居るだろうからね。」



……待てやオイ、ソイツは幾ら何でも酷過ぎるんじゃねぇのか?
確かにユーノの行為は、勇敢だが無謀とも言えるモンだ――が、コイツの選択は万人が出来るってもんでもねぇだろ?間違いなく、ユーノは最善の選択をしたぜ?
其れなのに、待ってたのはこの仕打ちってか……冗談にしても性質が悪すぎんぜ!!



「――!!……兎に角、君達は重要参考人だから、話を聞きたいんだが……いい加減放してくれないか?」

「「だが断る!!」」


「志緒先輩も、時坂君も息がぴったりね。」

「ノリノリですねぇ、志緒さんも洸さんも♪」

「狙ってる訳じゃあねぇんだがな……」

「なんつーか、志緒先輩とは良い感じに気が合うから、其のせいかもな。」

「仲間内で納得してないで、断るって言うのは如何言う事だ!?
 少なくとも、君達は今回のジュエルシードの件について可成りの事を知っている筈だ!其れなのに、話を聞かせてくれないとは、一体如何言う心算だ!?」



あぁ?決まってんだろ、お前が信用ならねぇからだ。
時空管理局の執務官とか抜かしてくれたが、お前が間違いなくそうであるって言う事を証明するモンは何もねぇし、ましてやあの青髪のガキをバインドなんかで捕
らえるんじゃなく、攻撃して止めようとするような輩の言う事なんざ聞こうとも思わねぇさ。

大体にして、テメェみたいなガキンチョが『執務官』なんて、大層な名前の役職にあるってのも疑わしい事この上ねぇんだよ。



「誰がガキンチョだ!僕はこう見えても14歳……ミッドチルダに於いては立派な大人なんだぞ!!
 其れに、管理局は良くも悪くも実力至上主義だから、管理局の定めた水準以上の能力を有してれば、僕の歳で執務官になるってのは有り得ない話しじゃない。」

「実力至上主義……組織の力を強固にする事は出来るけれど、力こそ全てという思想に染まりかねない危険な考え方ね。」




『確かにその通り、耳が痛いわね。』




ん?なんだこりゃ?行き成り光学モニターが現れて、その向こうからデコに変な模様付けた翠髪の女が現れやがったんだが……何モンだ、コイツは?



『初めましてと言うべきね。
 時空管理局の次元航行艦アースラの提督、リンディ・ハラオウンです。』




ハラオウン?……つー事は、此のガキンチョの姉か、或は母親かって所だろうが、コイツは只モンじゃねぇな?
こうして、通信をして来たって事は、時空管理局のお偉いさんなんだろうが、何て言うか美月と同じ匂いを感じるからな……油断ならねぇ相手なのは間違いねぇぜ。

まぁ良い、その提督さんが何の用だ?



『先ずは、此方のクロノが迷惑をかけたみたいだから、其れを謝罪しますね。……確かに、少しばかり強硬的だったのは否めない物があるし。
 そして、クロノも言っていた事だけれど、貴方達から話を聞きたいと言うのが有るの――貴方達は、私達が到着するまでの間にジュエルシードの封印と回収を行
 って居てくれたみたいだから、此方としても貴方達が知っているだけの情報を得ておきたいのよ。
 まぁ、最大限ぶっちゃけて言うと、魔法文化も何もないこの世界に存在してる、高い魔力を持った魔導師さん達と個人的にお話ししてみたかったのだけどね?』



……色々と、其れなりに納得できそうなことを並べ立てた上で、最後の最後でそう来たか。やっぱり油断ならねぇ相手だが、悪い奴じゃあなさそうだぜ。
って、如何したユーノ?



「リンディ・ハラオウン提督……まさか、これ程までの人が出て来るなんて予想外だよ――!」

「ほえ?知ってるのユーノ君?」

「名前と顔だけだけど、リンディ・ハラオウン提督と言えば、若くして提督の地位に付き、次元航行艦の艦長を務め、時空管理局でも指折りの部隊を纏め上げてるっ
 て言う、敏腕の女傑だよ!!
 それこそ、リンディ提督の名を知らないのはモグリと言われるくらいに有名な人で、同時に現管理局内に於いて最も力のある幹部の1人だったと記憶してるよ。」



そんな大物が直々にか……其れだけ今回のジュエルシードの一件はトンでもねぇって事か。
まぁ、ユーノが知ってる位の大物が出て来たって事は、此のガキンチョも管理局の一員ってのは嘘じゃねぇだろうからな――良いぜ、俺達が知ってる程度の事で良
いなら話してやる。別に話したところで何が困る訳でもねぇだろうからな。

なのはも、時坂も、柊も構わねぇだろ?



「はい!問題なしです!!」

「まだ、ちょ~~~っとばかり胡散臭い感じはするけど、話をするとか話を聞く位なら俺も構わねぇっスよ志緒先輩。」

「情報を提供する側にはなりますが、逆に向こうから情報を引き出す事が出来るかも知れないし、私も異論はないです高幡先輩。」

「なら満場一致って事だな。
 まぁ、そう言う訳だから、お前さんの艦に案内して貰えるか執務官よ?」

「……言われなくてもその心算だが、その前にいい加減僕を解放してくれ!
 失礼を承知で言わせて貰うが、君に羽交い絞めにされてるのは結構きついんだぞ!?しかも、僕が力を入れてもビクともしないとかドレだけの馬鹿力なんだ!」



ん?あぁ、そう言えば其のままだったな。
軽く羽交い絞めしたつもりだったんだが、そんなにきつかったかよ?……あんまし力を入れた心算はねぇんだが、翠屋の激務とジュエルシードとの戦闘で、知らねぇ
内に力が増してたのかもしれねぇな。



「アレで軽くだと……君は本当に人間か!?」

「いや、志緒先輩は歩く凶器だ。」

「何を言ってるの時坂君?高幡先輩は、歩く兵器よ。」

「もういっその事、歩く最終兵器で良いんじゃないでしょうか?其れが一番シックリくる気がします。」

「「それだ!!」」



普通なら怒る所なんだろうが、いい加減此のやり取りに慣れちまった自分が居るのも否定できねぇぜ……現実に、5人程度じゃ俺の相手にもならねぇからな。

其れよりも、お前さんの艦にはどうやって行くんだ執務官?



「アースラから転送用ゲートを此処に繋いでもらっている……と、如何やら繋がったらしいな。」



ん?なんだコイツは?俺達を囲むように、地面に緑色の光が……コイツが転送用のゲートって事か。
っつ~事は、この先が執務官のいた艦で、其処にさっきの提督様とやらが居るって訳か――只モンじゃねぇだろうが、果たして鬼が出るか蛇が出るか、だな。












 To Be Continued…