Side:志緒


さぁてと、いよいよ最終決戦の時だが、気合は入ってるかテメェ等!!気合が入ってない、或いは気合が足りねぇって奴は今すぐ言えや!!
俺が直々に気合を注入してやるからよ!!



「志緒先輩、その気合いの注入の方法を聞いても良いっすかね?んで、一発お願いするっす。」



方法って、そんなモンは決まってんだろ時坂――BLAZEの基本だった気合い注入術……俺のビンタで気合を注入するまでのこったぜ!!
少々乱暴な事は否定しねぇが、気合を入れるにはコイツが一番だからな!!



「効いた~~~……でも確かに気合が入ったぜ!
 だから市街地は俺達に任せてくれよ志緒先輩、なのはちゃん!二人が居なくても、街は守り切って見せるからさ!!」

「ふ、よく吠えたじゃねぇか時坂!!」

其れ位の啖呵を切る事が出来なきゃ漢じゃねぇ……時坂、此の土壇場でお前は『漢』になったみてぇだな?……ったく、つくづく大した奴だ。
こりゃあ、市街地部隊は時坂達が居れば大丈夫だろうな。


まぁフェイトとアインスが市街地部隊だって事を考えると、ゆりかごの外は先ず何とかなんだろ。
何にしても、連中が持ち出して来た最強最悪の兵器はぶっ飛ばすに限るからな……ゆりかごだか何だか知らねぇが、俺となのはでブチノメ
シテやんぜ!!
精々覚悟しときな、最高評議会共!!












リリカルなのは×東亰ザナドゥ  不屈の心と魂の焔 BLAZE139
『ゆりかご突入、内部の異界も即撃滅』











そんな訳で作戦は開始されたんだが……クソッタレ、目標に辿り着くのも一苦労だな?――まさか、これ程までのガジェットとドローンが配置
されてるとは思わなかったぜ。



「ゆりかごの守護者って言う所ですね此れは。
 普通に戦ったらジリ貧ですけど……私と志緒さんのコンビなら、この程度は大した障害じゃありません!!」

「だな……コイツ等如き、バトル開始の花火代わりにしてやんぜ!行くぞなのは!!!」



――ドガァァァァァァァァァン!



って、攻撃する前にガジェットが吹っ飛んだだと?
今のは一体誰がやりやがったんだ?――其れに其の後も続く弾幕……これ程の連射は、マシンガンレベルの銃火器を使わねぇ限りは絶対
に無理だぜ?



「なのはさん、志緒さん、露払いは私達がやる。だから2人と動力炉破壊組の皆はゆりかごに向かって。」

「アタシ達のデバイス、AMFキャンセラー搭載したから、ガジェットが相手でも負けませんから!」

「つーことで、ヴィヴィオの事、助け出しちゃって来てください!其れと、動力炉の破壊も!」

「この街の運命、貴女方に託す!」

「だからよぉ、さっさとクソッタレをぶっ倒してきてくれよ!アンタ等のコンビは、間違い無く世界最強だからな!」



この攻撃の正体は、お前だったのかディエチ!
イノーメスカノンとか言う武器を使ってた筈だが、今手にしてるのはどう見てもガトリング……差し詰め『ガトリングモード』って所か?――った
く、最終決戦でガトリングって梧桐さんかよ。

そして其れだけじゃなく、ギンガ以外のナカジマ姉妹揃い踏みとはな……何とも頼りになるじゃねぇか!
そんじゃまぁ、お言葉に甘えて、露払いは任せんぞ?――此れだけの啖呵切ったんだから、俺となのはと動力炉破壊組を無事にゆりかごに
突入させてみろや!!



「「「「「了解!!」」」」」

「あ、無茶振りかと思ったら意外とノリノリ……」

「だが、こう言う奴等の方が逆に頼りになんだろ――一気に突っ込むぞ!!」

「はい!!」



さぁて、此処からが本番だ――待ってろよヴィヴィオ、今助けてやるからな!








――――――








Side:スバル


さてと、志緒さんとなのはさんとギン姉の居る動力炉破壊組が無事に突入できるように、アタシ達は全力を尽くさないとなんだけど、具体的に
は如何言った形で行くのが良いと思うノーヴェ?



「アタシとスバルが前衛として前に出て戦い、ディエチ姉はイノーメスカノンでの後方支援、チンク姉はダガーナイフの投擲でガジェットを牽制
 して、ウェンディは兎に角ガジェット達を掻き乱すのが良いんじゃねぇ?」

「よし、それで行こう!」

「後方支援は任せて……全ての敵を、私が撃ち抜く。」

「任せておけノーヴェ……今宵のダガーは、血に飢えているのでな!!」

「あの人達がゆりかごを落とさなかったらミッドチルダは終わりなんす……だから、お前等の好きにはさせないっすよガジェット共!!」



うん、其れがベストだね!
アタシ達はアタシ達のやる事をするだけ――だから、ゆりかごの方は任せました!

取り敢えず、ゆりかご組の邪魔をするなガジェット共!!覇ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……



――ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……



「ちょ、スバルお前其れ!!」

「ディバインバスターを自己流にアレンジした技の究極形……真空ぅぅぅ……波動拳ーーーーーー!!!!」



――ドガァン!バキィィン!ドガァァァン!!



一撃必殺ってね!
まぁ、今のは消耗が大きいから乱発は出来ないけど、其の効果は大きかったね――真空波動拳の軌道を追う形で、なのはさんと志雄さんは
ゆりかごに突入した訳だからね。
そして、此処からがアタシ達の本当のターンだよ!



「へへ、そう来なくっちゃな……暴れんぞスバル!」

「うん、暴れまくるよノーヴェ!!」

この街をお前達の好きには絶対にさせない……ガジェットもゆりかごも全部皆叩きのめして、お前達の元に晒してあげるよ最高評議会!!
お前達を駆逐して、管理局は生まれ変わるんだ――!

欲望に取り付かれた老害には、今日を持って退場して貰う予定だから、その気でいてね!








――――――








Side:志緒


ナカジマ姉妹のアシストもあって、苦戦する事も無く、動力炉破壊組共々ゆりかごの中に入る事は出来たんだが……此れは本当にゆりかご
の中なのか疑いたくなっちまうぜ。
機械的な所は兎も角として、この気配……ゆりかごの内部は完全に異界化してたからな。



「此れは、確かに予想外でした……まさか異界化してるとは思いませんでしたから――まぁ、此の異界化も元凶を叩けば収まるのかも知れな
 いですけどね。」

「まぁ、そう簡単には行かねぇだろうがな。」

ともあれ、現場が異界化してるってのは予想外だったぜ――其れとも、これもまたお前の手の平の上なのか……レム!!!



『其れは心外だなぁ……僕は何もしていない。
 すべての事象は、君達一人一人が形作っているモノでもある――だから、時として非情な現実を見せる事になるかも知れないけど、其れを
 教えるのは難しいから、僕はこうして存在してるんだけどね。』


「テメェもある意味ではトンでもねぇぜ。」

『何にしても此れから先は、此れまでとはレベルが異なる……若しかしたら、此れまででも最高難易度の異界になってるのかも知れない。
 其れでも、君達は進むのかい?』



ハッ!分かり切った事を聞いてんじゃねぇ。
俺もなのはもゆりかごの内部が異界になってた程度でビビる事はねぇ!寧ろ、異界の住民には手加減する必要がねぇから、思い切り出来る
からな!!



「私と志緒さんは止まらないから――其れに、進まないとヴィヴィオを助け出す事は出来ないからね!!」

「其れが、俺達の理由だぜレム。」

『君達ならそう言うと思った。
 なら進むといい。進んだ先で未来を掴み取るんだ――僕は、観測者として、其れを見届けさせて貰うよ。』




オウよ!確り見届けな!!――俺となのはが、最高評議会の謀略を叩きのめす、その瞬間って奴をな!!
何にしても、テメェ等の命運は此処までだぜ最高評議会のクソっ垂れ共――俺となのはが力を合わせた以上、誰が来た所で負ける気はねぇ
からな!!!

当面の目的はヴィヴィオの奪還だが、其れを成し遂げた後で俺達の前に立つってんならテメェの人生にピリオド打つ覚悟はして来やがれ!

なぁに安心しろ――痛みを感じる間もなくぶち殺してやるからよ!
テメェ等が好き勝手やって来た事に対するツケを、ここらで纏めて払って貰うから覚悟しろや!!――俺となのはでゆりかごを堕とすぜ!!

精々、辞世の句でも考えとくんだな!!!









 To Be Continued…