Side:リインフォース


体力には自信があったのだが、流石に半日歩きっぱなしと言うのは少々堪えたな……梓から、方角だけでなく、ウタカタの里までの距離を聞いて
おくべきだったと激しく後悔しているよ。

まぁ、聞いた所で、彼女が乗っていた馬も息絶えてしまっていたから、こうして徒歩で来る以外の方法は無かったのだけれどね。


で、梓から聞いた方角を進んで行ったら、一つの里に辿り着いた訳だが、此処がウタカタの里なのだろうか?
特に看板が出てる訳でもないから、判別できないのだが――スマナイが其処の人、ウタカタの里とは此処で間違いないか?



「あぁ、此処はウタカタの里だが、アンタは?」

「今日付けで、ウタカタの里に配属された霊山からのモノノフだ。」

嘘ではない。私は彼女と魂が融合しているのだから。
尤も、融合した彼女の魂のお蔭で、この世界の事を知る事が出来たのだが……マッタク、戦乱期のベルカが可愛く思えるくらいだ、この世界は。
鬼によって、世界が蹂躙されているとは、宛ら悪い夢を見ている気分だよ。

だが、それは私が終わらせる。終わらせてみせる。
なんで、如何してこの世界に私が居るのかとも思ったが、あの不思議な声の事を考えると、恐らくは私は選ばれたのだろうな――この世界の未
来を護る存在として。
ならば。私は私の務めを果たすだけだ。



「アンタが……なら先ずは、本部でお頭に挨拶してきたらどうだい?
 里で一番でっかい建物がモノノフの本部で、お頭は其処に居るからな。」

「アレがそうなのか?そうだな、そうするとしよう。親切に教えてくれてありがとう。」

ともあれ、先ずはウタカタの里のトップに挨拶せなばならないだろう。
どうやら、この世界では里に派遣されたモノノフは、派遣先のお頭とやらに面通しをしておく必要があるらしいからね。












討鬼伝×リリカルなのは~鬼討つ夜天~ 任務1
『ウタカタの里に着任~初陣~』











「来たか……待っていたぞ。新入りと言うのは、お前だな?長旅、ご苦労だった。
 俺は大和。この里のモノノフを指揮している。新たな仲間を歓迎しよう。」

「宜しくお願いする。
 今日付けでこの里のモノノフとなったリインフォース梓だ。梓と呼んでくれ。」

で、本部とやらに来たのだが……彼が来お里のお頭である大和か。
髭と眼帯が何とも渋い印象と強そうな印象を与えてくれるが、実際に可也の手練れであるのは間違いなさそうだ……魔法無しの純粋な戦闘力で
言えば、将と互角であるのかもしれない。



「こっちは桜花。お前の上官になるな。」

「よろしく、梓。――良い腕をしているそうだな、期待させて貰おう。
 しかし、リインフォースと言うのも珍しい名前だが……異国の者なのか?」

「父が独逸人でね。母は日本人だから、半分だけ異国人だよ。」

「そうだったのか。」



それと、隣にいる女性もまた、並々ならぬ実力の持ち主なのは間違いない。
ともすれば、その実力は、お頭である大和に勝るとも劣らないだろう――恐らくは、ウタカタの里一番の使い手と言った所だろうね……何処となく
将に似た印象を受けるのだけれどね。

いや、彼女もまた一本芯の通った性格なのだろうな。
それにしても、自分で言っておいてなんだが、よくもまぁ捏造設定を思いついたものだ。此れは、確実に我が主の影響を受けているだろうね。



「お前の家を用意してある。
 一先ず荷物を置いてこい。任務の説明は其れからだ――桜花、案内してやれ。」

「心得ました。――では、行こうか。」



住む場所を用意して貰っていたとは、此れは中々破格の待遇じゃないのか?
梓の記憶から、私は霊山から派遣された新人のモノノフ――そんな新米に対しての待遇など高が知れていると持っていたのだが、住む家が用意
されていたとは、有り難い物だ。
案内、お願いしようか桜花?



「あぁ、こっちだ。付いて来てくれ。」



さてと、私の家はどんなものなのだろうね。



「では改めて…ようこそ、ウタカタの里へ。
 我等「モノノフ」の本拠の一つ、『鬼』との戦の最前線だ――尤も、普段はのどかなモノだがな。」

「その様だ……いや、実に良い場所だと思う。
 この場所には、とても穏やかな気が流れている――この場所に暮らす人々が、この場所を心から愛している証だ……ここは、良い場所だよ。」

「ふふ、そう言って貰えると嬉しいな。
 君も落ち着いたら、里を見て回ると良い。――では、自宅まで案内しよう。付いて来てくれ。」



了解だ。



「時に、君は何処の出身なんだ?私は霊山だが……」



移動中の雑談なんだが……出身地を聞かれると困るな?まさか、ベルカや海鳴と言う訳にもいかないし……ここは、梓の記憶を使うか。
私は『あずま』の出身だ。



「ほう?君はあずまの出身か――あの辺りは惨い状況だと聞いている……良く生き残ったモノだ。」

「運が良かったと言うのだろうね。
 あずまの者はその多くが鬼の犠牲になったが、私は運よく生き延びる事が出来た――そして、モノノフとして鬼を討つ者となって此処に居る。」

「そうか…中つ国に来てから、まだ日は浅いのか?――いや、何すぐ慣れるさ。
 さて、君の家だ。君が来ると言うのでな、急いで手入れをした――中々骨が折れたぞ?」



此処が私の家か――テレビで見た、昔の日本家屋そのものだな……うん、悪くない。
だが、手をかけさせてしまったようだな?……何と言うかその、申し訳ない。私の為に、其処までして貰ったとは、心の底から恐縮してしまうよ。



「フ……冗談だ、そんな顔をするな。」

「じょ、冗談!?……生真面目そうに見えて、中々良い性格をしているね桜花?」

「褒め言葉と受け取っておく。さぁ、入ろうか。」



本当に、中々良い性格をしているよ桜花。
将に似ていると思ったが、将とは違ってガチガチに固い性格ではなく、ある程度の冗談も言える柔らかさはあるみたいだ――そっちの方が、或は
人付き合いには向いているのかもしれないけれどね。



「長い間、主の居なかった家だ。好きに使うと良い。」

「あぁ、そうさせて貰う。」

案内された家の中は、箪笥と机、それに囲炉裏と、生活するには充分なモノが揃っているのだから、此れで文句を言ったら罰が当たるだろうね。



「一通り必要なモノは揃えたが……不足がないか確認してくれ。」

「いや、見た限りは生活するのに必要なモノは全て揃っているようだから大丈夫だ――寧ろ、此処まで揃えてくれた事に礼を言わせてくれ。」

「礼など……当然の事をしただけだ。
 最近は物資も不足しがちでな、何かと不便を強いるかも知れんが――まぁ、上手くやってくれ。」

「了解だ。」

「さて……じゃあ次は……」


――カンカン!!カンカン!!!


此れは、警鐘?
恐らくは緊急自治を継げるための物なのだろうから……何か、見過ごせない事態が起きたのだろうという事は想像に難くない――だろう、桜花?



「あぁ、来たか。――すまないが、一緒に来てくれ。戦の時だ。」

「是非もない。私はその為に、此処に来たのだからね。」

「ふ、そうだったな。」



鬼の襲撃か……果たしてどんな鬼が出たのか。――流石にミフチと一戦交えた上に、半日歩きまわって少し疲れているから、ミフチのような大型
の鬼の相手は、勘弁して貰いたいのだがな。
まぁ、其れが相手だったら腹をくくってやるだけか。



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「お頭、遅くなりました。敵は?」

「雑魚の群れだ。里に真っ直ぐ向かってきている。――此れより総員、迎撃態勢を取って貰う。
 そして梓。早速だが、お前にも働いてもらおう。桜花と共に、里に迫る『鬼』を討て――モノノフを名乗るに足るか……其の力、試させてもらう。」

「あぁ、了解した。」

「フッ……良い目だ。
 我等『鬼』を討つ鬼となりて、人の世を護らん。――行け、そして生きて戻れ。」



良い目、か。
そんな目をしていると言うのならば、其れは我が主や、あの小さき勇者達が私を救ってくれたからだろうな――王達、マテリアルの存在も大きい
も知れない。
僅か半年だが、その半年を私は確かに『人』として生きていたのだからな。そして今また人として、今度は壊す側ではなく守る側に立った。
ならば、大和の言うように、鬼を討つ鬼となって、人々の平和を守って見せる。そして何があっても生きて戻って来るさ。



「ふぅ、着任早々すまないな。だが、此れがウタカタの日常だ。
 8年前のオオマガドキ以来、私達は戦い続けている――この世に溢れ出た異形の『鬼』と。」

「あぁ、知っている。
 鬼は人の魂を喰らい、時の因果を壊して、この世を異界に作り変えている――この国の大半は異界に沈み、数多の里が滅んでしまった。」

この辺は、梓の記憶から引っ張り出したものだが、大きくは間違っていないだろう。



「そうだ、あの美しかった森も、今や歪んだ平安の世界に変わってしまった。
 人の住まう地をこれ以上、侵させるわけには行かない――1匹残らず、殲滅するぞ!!」

「当然だ。」

「よし、では行こう。」



あぁ。
確か任務に出る時は、受付で記帳するのだったな?
……だが如何しよう、ペンならば兎も角、私は筆など使えないぞ?羽ペンでもあると良いのだが、其れも受付で聞いてみるか。スマナイが――



「あ、初めまして梓さん。私、木綿と言います。此処で皆さんにお願いする任務を管理しています。
 任務を受けられる際は、此方に記帳して行ってくださいね。」

「其れは分かっているんだが……その、筆ではなくペンはあるだろうか?
 父が独逸人だった事もあって、幼い頃からペンばかり使っていたから筆には慣れていないんだ――ないのならば、何とか頑張ってみるが。」

「ペンですか?え~~と、ちょっと待ってください、確かこの辺に……はい、有りました。
 この前、よろず屋さんが『珍しい異国の物を手に入れた』って言って持って来てくれたんですよ――今日まで使う事は無かったんですけど。」



では、此れからは私が使わせて貰う事にするよ。
さてと、『リインフォース梓』と……此れで良いかな?



「はい。
 ……突然の任務で、大変だとは思いますけれど、如何かご無事で。――汝に英雄の導きがあらんことを……」



あぁ、頑張って来るよ。
さて、出撃だな!!



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そして、初陣だが、此処が異界か。
一見すると、草木の姿が見えて里周辺とあまり変わらないように見えるが、生き物の気配が全くしない。……代わりに、嫌な瘴気が漂っている。
成程、確かに此処は鬼のような異形の存在が闊歩する場所だ。少なくとも、普通の人間が立ち入って良い場所じゃない。



「あぁ、普通の人間が異界に立ち入ったら、忽ち瘴気に侵されて死に至る。そして、其れは我等モノノフも同じだ。
 如何に鍛えられているとは言え、異界では行動限界がある――限界を超えた瘴気を取り込めば、如何にモノノフと言えど命はないからね。」

「行動限界に気をつけろ、だな。」

「その通りだ。
 さぁ行くぞ!我等、『鬼』を討つ鬼とならん!!」



さて、雑魚の群れとの事だったが一体どんな鬼が出て来るのか――って、ちょっと待て、梓の記憶が教えてくれるがちょっと待て。
確かにコイツ等は雑魚の群れだが、幾ら何でも雑魚過ぎるだろう此れは!?餓鬼……鬼の中でも最下級の最弱の鬼――いや、だからこそか。
小さな力でも、数が集えば其れは脅威になりうるのだからね。
だからこそ大集団になる前に討てか……如何やら大和は『お頭』と言われるだけあって、戦況を読む目も確からしい。
この程度の規模の雑魚の群れならば、私の敵ではない。桜花の手を借りずとも、この程度ならば私一人で充分だ……消えろ、人に仇なす鬼よ!


――ズバァァァァァ!!!


「ほう、一振りで3匹の鬼を倒すとは、良い腕をしていると言うのは噂ではなく真実だったようだな。
 其れにその武器、私の使う『太刀』に似ているが、大きさは大分違うようだ――見た事のない珍しい武器を使うんだね?」

「此れは打ち刀だ。
 太刀よりも細身で短い分、攻撃力と間合いの広さで劣るが、その分軽くて片手でも使いやすく、素早い攻撃が出来る。更に――フン!!!」


――ベゴォォォ!!!


『ぺぎゃ!?』



と、この様に鞘を使っての二刀流も可能になる訳だ。鞘も鉄製だから、鈍器としては充分な威力を持っているからね。
其れよりも、桜花だって凄いと思うぞ?身の丈以上の太刀を、手足の如く自在に操り、白刃が煌めく度に鬼が斬り裂かれているのだから……里
一番の使い手かという、私の予想は間違っていなかったみたいだ。


「そう言って貰えるのは素直に嬉しいよ。っと、気を散じるな、まだ来るぞ!!」

「如何やら、今日の斬られ役は大勢用意されているらしい。」

だが、斬られ役は所詮斬られ役であり、決して主人公に勝つ事はない。
まして、今日の舞台の主役は二枚看板だからね……斬られ役相手に、窮地の演出をする必要すらないんだ――破ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!

深き闇に沈め……

花と散れ!!



――キン



『『『『『『『『『『ぐぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!』』』』』』』』』』




私の疾走居合と、桜花の斬心(梓の記憶ではそうだったから合ってると思う)が、炸裂して追加の餓鬼の群れも鎧袖一触だな?正直、お前となら
誰が相手でも負ける気がしないよ、桜花。



「ふふ、嬉しい事を言ってくれるが、其れは私もだ梓。私も、君と一緒なら誰にも負けない気がするよ。
 さて、最後の仕上げだ!!此れで終わらせるぞ!!」



また追加されたか……と、今度の餓鬼は色が違うな?
通常の餓鬼は身体が赤色なんだが、コイツ等は白い……アルビノのような遺伝子異常種か?いや、鬼に遺伝子があるかどうかは知らないが。



「此れは『黄泉』と呼ばれる個体だ。
 通常よりも多くの魂を取り込み、それによって通常とは比べ物にならない力を有している、小型の鬼とは言え侮れない存在だ。」

「成程……だが、所詮餓鬼は餓鬼だろう?」

「まぁ、其の通りだがな。」



――斬!!

――プチッ



多少は強い存在のようだが、私達の相手ではない。
現れた3体のうち、2体は私と桜花で斬り裂いて、残る一対は思い切り頭から踏みつけてやったら、其れだけでお陀仏になったのだから。
これで終わりか……ん?


――キィィィン


なんだ?


『我、常しえの闇より解き放たれり。此れより、汝にこの力を託す。』



――バシュン!



此れは……鬼の身体から何かが現れて私の中に取り込まれた?此れは一体……



「驚いたな、ミタマをその身に宿すとは。
 彼等は、鬼に捕らわれし英雄の魂であり、我等に力を貸してくれる頼もしい存在だ――誇ると良い、ミタマを宿せるのは才あるモモノフの証だ。」

「そうか……此れがミタマか。」

ならば此れから共に歩もう、歴史の英雄よ。
私はリインフォース梓――この世界の未来を守るために、この地に降り立った者……ミタマの力、此れから頼りにさせて貰うぞ。



『鬼を討つは、運命か。』
――ミタマ『源頼光』を手に入れた。




「ともあれ任務達成だな。
 鬼を討ち、其れに捕らわれていた物を解放するのが我等の使命だ――故に人は我等をこう呼ぶ。
 『鬼』を討つ鬼、金眼四つ目の守り人……モノノフとな。」



そうか。ならば、その人々の期待に応えられるように頑張らねばならないな。



・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・

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・・・・・・

・・・



という訳で、無事に任務を達成して里に帰還。
ふぅ、流石の私でも、今日は色々あり過ぎて疲れた……暖かい布団でぐっすりと休みたい気分だよ。まぁ、任務達成の報告が残っているから、そ
レが終わってからになるんだろうけれども。



「初陣でミタマを宿したのは君が初めてだ――君が鬼から解放したのが、誰のミタマか分かるか?」

「ん?え~~と……源頼光だったか?」

「源頼光……平安の時代に鬼を討った英雄だな――梓、君に相応しいミタマだ。
 モノノフとは歴史の影法師、歴史の裏で鬼を討ち、ミタマの力で異能の力を揮う者……君はその一人となった。
 覚悟しておく事だ、此れから忙しくなる。」

「覚悟しておくよ桜花。願わくば、我等が暇を持て余すようになる世界が来てほしい物だ。」

「はは、全くだ。
 さぁ、お頭に報告に行くぞ。戦果は上々、とな。」



上々?冗談を言うな桜花。
最下級の餓鬼が相手とはいえ、私もお前も掠り傷追わずに餓鬼の群れを撃退したんだ――上々じゃなくて、戦果は最高だ。違うか、桜花?



「最高とは大きく出たな?
 豪胆と言うか何と言うか、君を見ていると本当に新米のモノノフであるのか疑ってしまいたくなるよ梓――だが、其れで良い。
 其れ位でなくては、この先の鬼との戦いを切り抜ける事は出来ないだろうからね。」



お褒めに預かり光栄だ。
何よりも、嘗ては壊す事しか出来なかった私が、今度は何かを守る事が出来るのだから、これ以上に幸福な事はない……切り抜けてやろうじゃ
ないか、鬼との戦いと言うモノをな。








――――――








Side:桜花


「良い成果を上げた様だが、実際に共に戦ってみてどうだった桜花?アイツは――梓は使えそうか?」



使える……等と言うモノではありませんお頭。
共に戦ったからこそ言える事ですが、私は彼女が新米のモノノフであるとはとても思えない――打ち刀という武器の使い方に、多少のぎこちなさ
を感じましたが、彼女の実力は手練れのモノノフと相違ない……ともすれば其れすら凌駕するかも知れません。
彼女は、本当に霊山が寄越した新米なのでしょうか?



「分からん。分からんが、腕が確かなのならば何の問題もない。
 何せウタカタは戦力不足な上に、個性的な面々が多過ぎるからな……アイツのような奴が居てくれた方が良い。強ければ戦力にもなるしな。」

「其れは、確かに。」

そうだ、彼女が何者であるかなどは如何でも良い事だ。
ウタカタの里は戦力が圧倒的に足りていないのだから、たった1人であっても、それが圧倒的な――私をも上回る使い手なのならば僥倖だろう。

だから期待しているぞ梓――君のこれからの活躍をね。











 To Be Continued…