魔法世界での色んな問題も一応の決着を見て、稼津斗達一行は麻帆良学園都市に帰還していた。

で、稼津斗は只今学園長室にて近右衛門と対峙中――とは言っても緊張した雰囲気が漂っているとかそう言う訳ではない。


「此度の魔法世界での動乱鎮圧は誠に見事じゃった!
 特に稼津斗君、君が居なかったらこの結果はなかったじゃろうと思うんじゃけど……毎度の事ながら君は戦場ではボロボロに服が吹っ飛んでおるな?
 魔法世界では全身貫かれたしのう……アレで生きとるんじゃから本当に不死身じゃね君……どんな身体しとるんじゃい?」

「そう言う身体としか言いようが無いな……まぁ、マクダウェルを更に凄くしたような感じだと思ってくれ。心臓が残ってれば他が吹っ飛んでも再生する。


緊張どころか殆ど世間話をしているような感じだ。
此れも稼津斗と近右衛門の間にある『信頼関係』が存在しているからこその事だろう。

もしそれがなければ、近右衛門は稼津斗の事を『正体不明の危険分子』として排除に乗り出したかもしれないし、そうなれば稼津斗だって黙って居ない。
近右衛門配下と稼津斗&パートナーズの間で戦争が起きてもおかしくない状態になって居た可能性だって0ではないのだ。


だが、稼津斗と近右衛門の間には歴戦の強者のみが持ちえる『強者のオーラ』がある。
其れが互いに共鳴し、そして信頼するに値する相手が現れたと言う事で、稼津斗と近右衛門は今では時折将棋の対局をする仲にまでなって居る。

同時に此れは稼津斗を『危険分子』とみなしている連中への牽制にもなった。
近右衛門と親しい関係にある稼津斗に危害を加えたらどうなるか?――――考えるまでもなく閻魔大王への片道切符ゲットである。

誰も文句を言わない中で会議(?)は進む。

「時に爺さん、2学期が始まると同時に、3−Aに新たな転入生を招き入れたいんだが――構わないか?」

「良いよ〜〜、もうどんどんやっちゃって!
 恐らくは魔法世界の子をこさせるつもりじゃろが、此れから先の未来を見据えた場合、魔法や魔法世界の事を知っている者が居るのは良い事じゃよ。」


近衛近右衛門、妖怪と称される事も有るこの好々爺は中々の策士であるようだ。











ネギま Story Of XX 133時間目
『突然ですが、デートらしいです』











「でだ、此れで会議が終わりなら、俺はもう行って良いか?
 残り1週間の夏休みを無駄に過ごしたら後悔なんて言葉が生温い位の不完全燃焼状態が来るのは目に見えてるからな?」

「そこまで分かっとるなら何もいわんよ……すべき議題も殆ど解決状態じゃからな。
 アイ分かった、稼津斗君には特別休暇として夏休みの残り1週間を自由に過ごしてもらうとするかの?勿論ネギ君もじゃがのう。」


ネギの事を気に掛けつつ、恐るべきスピードで近右衛門は稼津斗達の休暇を決定。
魔法世界での目まぐるしい活躍を考えれば、1週間の休暇では割が合わない感じがしなくもないが、やり過ぎは他の教師の反感を買うので此れが限度。

稼津斗も其れは分かっているから、何も言わずに1週間の休暇を頂戴する事にしたようだ。


「時に稼津斗君、若しかして此れからデートかな?」

「その勘の鋭さには敬意を表するよ爺さん。
 隠す事もないが、確かにデートさ、魔法世界で新たに俺のパートナーになったアキラとのね。」

「ふむ、大河内君がの――ならばもう君は行くと良い、良い男は女性を待たせたりしないもんじゃからな。
 じゃが、一つだけ約束してくれ稼津斗君―――君の子供が生まれたら必ずワシに見せに来てね?其れまでワシ絶対に死なないから!」

「いや、寿命でのお迎えが来たら大人しく従えよな?」

「大丈夫、ワシあと100年くらいは生きる予定じゃから♪」


何やら意味不明な部分がある気がしなくもないが、兎に角近右衛門は稼津斗が学園長室から出て行くことを認めたのだから無問題だ。
当然ガンドルフィーニは猛抗議するが、その抗議が幾らかいつもよりも弱めだったことを考慮し、室内に残ったクスハは赤い炎でガングロKOであった。








――――――








「「あ………」」」

学園長室を後にした稼津斗は、全速力でアキラとの待ち合わせ場所である『世界樹』を目指して超音速で亜光速のスピードで移動し…アキラと鉢合わせ。
如何やら全く同じタイミングで待ち合わせ場所に到着したらしい……稼津斗を見て頬を赤らめるアキラが何とも初々しく可愛らしい。


「凄い偶然だが、如何やら同時に待ち合わせ場所に到着したらしいな……きっかり5分前に。」

「そう……みたいだね///

そのアキラだが、今日の格好は飾り気のない袖なしシャツにライトベージュのジーパン……と言う何時ものラフはスタイルではない。
ズボンこそライトベージュのストレッチタイプジーンズだが、シャツは左右で袖の長さと、襟口の広さが異なるアシンメトリの物を着用している。
右腕は袖なしだが左腕は七分袖、襟口も右腕側は肩を覆っているが、左腕側は大きく肩が開いている。
ポニーテールも、何時もの様に只髪ゴムで纏めるのではなく、薄い水色のリボンで纏められ此れがまたよく似合っているのだ。
そして履き物だっていつも使っているスニーカーではなく、カジュアルタイプの外出用サンダル――何と言うか『気合入ってます』感がバリバリである。

しかし、気合は入っていても無駄な装飾の一切ないそれらはアキラの『健康的な美しさ』を最大限に引き出していると言っても過言ではない。


「……こう言ったら失礼かもだが、お前もお洒落をするんだな?
 イギリスや魔法世界に行った時も結構ラフな格好だったから、俺みたいに動き易さ重視で服装にはあまり拘らないタイプかと思ってた。」

「普段はそうだけど、私だって……その、お洒落くらいはするよ?
 けど……あの、男の人とデートするのなんて初めてだから良く分からなくて……オカシクないかな?」

「オカシクないぞ?よく似合ってるさ。」

「そ、そう?…なら良かった///

稼津斗に褒められたのは矢張り嬉しいようだ――裕奈達に聞いてお洒落をした甲斐があったと言うモノだろう。
普段はあまり喋らず、『寡黙なスポーツ少女』の印象が強いアキラだが彼女も年頃の女の子、好きな人とのデートともなれば服装を気にするのは道理だ。


「さて、そろそろ行こうか?場所は任せてほしいって言ってたが、何処に行くんだ?」

「うん、この夏にオープンした屋内型の大型プールに行こうと思うんだけど、如何かな?」

「プール……成程、それで水着を持って来てくれって事だったのか。8月も下旬とは言えまだまだ暑いし、良いかもしれないな。」

で、本日のデートの場所を選んだのはアキラだが、選んだのがプールとは何ともアキラらしいと言えるだろう。








――――――








2人がやって来たのは超大型の屋内プール。
大人数が楽しめる大型プールに、流れるプール、ウォータースライダーに温水プール、果ては飛び込み台まである超大型施設だ。

其の大型プールを凄まじいスピードで泳ぐ男が1人――言うまでもなく稼津斗だ。
その水泳スピードたるや、現在の世界記録を軽く塗り替えてしまうのではと思わせる程に速い……日本水泳連盟の人間が居たらスカウトしていたかもだ。

そして一緒に泳いでいるアキラもまた、稼津斗には及ばないが矢張り凄い水泳スピードである。
水泳の強豪校の教師が居たら、此方は間違いなくスカウトをしているだろう。


因みにアキラの水着だが、此れも何時もの競泳用ではなく白のセパレートタイプを使用している……こっちにも随分と気合を入れたようだ。


「ふぅ……やっぱり思い切り泳ぐのは気持ちが良いな。」

「うん、特に今日みたいな暑い日は格別だと思う。」

屋内施設だが、プールであるので冷房はない。
風通しの窓は解放されているが、其れでも暑い事に変わりはないので、プールで泳ぐのは何とも言えない気持ちよさなのだ。


だが此れだけではない。


「ん?」

「え……雪?」

突如施設内に人工雪が舞い、涼しさを演出してくれる。
それと同時に……


「メリ〜クリスマ〜〜ス♪」

水着を着たサンタが登場。
如何やらこの施設でのちょっとしたイベントであるらしい。


「夏にサンタ?ちょっと違和感があるんだけど…何でかな?」

「ん?あぁ、恐らく南半球の方でのクリスマスのイメージなんだろう?
 南半球では季節が逆転するから、クリスマスの12月は真夏なんだ。其れに引っ掛けて、真夏の時期にサマークリスマスイベントって訳か。」

イベントの意味を理解し、アキラに教えてやると納得した様子。
とは言え、日本では馴染のないサマークリスマスに違和感を覚えてしまうのは仕方ないだろう――尤も周囲の子供達はサンタの登場に喜んでいるが。


「因みにだ、聞いた話だが、南半球のサンタクロースはトナカイじゃなくてサーフボードに乗ってやって来るらしいぞ?」

「其れでどうやって子供達にプレゼント配るんだろう?」

「……実はジェットエンジン搭載型のサーフボードで空を飛ぶことが出来るんじゃなかろうか?」

「そんな、まさか…」


真相は不明である。


「まぁ、サマークリスマスはあまり俺達には関係ないから置いておくとして、次は――ウォータースライダーでもやるか?」

「いいね……だけど、此処のウォータースライダーって何か凄い気がする…」

「……確かに一番上に行くのにエレベーターが必要になるウォータースライダーなど世界中何処を探してもないだろうな…何だ最大落差50mって…

其れは其れとして、只泳ぐだけと言うのも味気ないので今度はウォータースライダーを、と思ったのだが如何せんこの施設のは凄すぎる。
稼津斗の言うように、一番高い所は50m上から滑り降りると言う超弩級仕様であり、途中には傾斜45度と言う急降下ゾーンまである始末。

最大高度までは余りにも高いのでエレベーターが設置されているおまけつきだ。


だが、しかしこんな凄いのをやらない手があるだろうか?否ない!!
稼津斗はもとよりこの手のアトラクションは大好きだし、アキラもウォータースライダーは大好きなので如何に凄くとも体験しない選択肢は有り得ないのだ。

序に言うと、このウォータースライダーは2人一緒に滑る事が出来ると言うのも大きいだろう。


早速エレベーターで最上階まで登り、順番を待つ。
見ると、結構カップルで滑りに来て居る者は多いようだ――まぁ、二度目のチャレンジャーはそれほど多くはないだろうが。


で、いよいよ稼津斗とアキラの番。
稼津斗が前に、アキラが後ろにスタンバイし、一気に急降下!!

「此れは想像以上にスリルがあるな!!推定時速40キロは出てる感じか?」

「凄いスピード……でも、爽快感は有るよ!」

目まぐるしく変わる景色も何のその、2人は心底この弩級ウォータースライダーを楽しんでいるらしい。

急旋回や急降下を繰り返しながらたっぷり30秒、そして最後のロングストレートを一気に滑り降り…


――バシャァァァン!!!


見事着水!


したのだが、相当に勢いが付いていたのか、着水した勢いのままプールサイドまで突貫!
途中で稼津斗が体を入れ替え激突を回避したのは見事だろう――まぁ、そのせいでアキラをお姫様抱っこした状態でプールから上がる事になったが。

「ふぅ……此れは中々に楽しいな。」

「うん……あの、だけど稼津斗さん…その、もう下ろしてくれても///

「……どうせならこのままもう1回行くか?」

「ふえ!?……あう…あの………うん///

照れながらも、アキラはお姫様抱っこされるのは嫌ではなかったらしい。
結局そのままもう一度ウォータースライダーに挑戦!

尚、2週目が終わるまでの間、アキラはずっとお姫様抱っこされた状態であった。








――――――








さて、思い切り泳げはお腹もすくのは当然の事。
たっぷり遊んで、気付けばそろそろお昼時であり、丁度プールも休憩タイムに入っている。

「此れだけ動くと流石に腹が減るな……何か買ってくるか、アキラは何が良い?」

「えっと、それじゃあホットドッグとポテト、後はコーヒー牛乳を…」

「了解。」

稼津斗とアキラも休憩を兼ねてお昼御飯であるようだ。
アキラ的には手作りのお弁当を持って来たかったのだが、プールと言う場所では荷物の見張りが必要になるので今回は諦めたのだ。
更衣室のロッカーにとも考えたが、夏場のこの時期に冷房もない更衣室のロッカーに入れておくと言うのは些か危険と思いやめたらしい。


まぁ、出来合いの物も悪くはないし、この手の施設の飲食物は以外と美味しい場合もあるので其れで良しとしておくべきだろう。


オーダーを聞いた稼津斗は、其れを買いに売店へ移動し、アキラはプールサイドのパラソルの下で寛ぎ中。


――ふぅ……初めてのデートだからなんか緊張するなぁ……稼津斗さんは裕奈達ともデートした事が有るから慣れてるみたいだけど。
   大会とかで感じるドキドキとは違う……やっぱり好きな人と2人きりって言うのは特別なんだね……///


アキラもすっかり恋する乙女である。
しかも只恋をするだけでなく、確りと思い人とは結ばれているのだ――それがアキラを女性としても魅力的にしていた。

が、そんな魅力的な美少女のアキラが1人で居て何もない筈がない。


「お嬢さん、良ければ俺らと遊ばない?」

「1人じゃ流石に退屈でしょ?」

この手の場所には1人や2人必ずと言って良いほど『ナンパ目的』のかる〜〜〜〜い男が居るモノだ。
不幸にも、1人となったアキラはそんな輩の格好のターゲットになったらしい――それだけアキラが凄まじい美少女であると言えるのかもしれないが。

尤も普通の女の子であったならば、如何見ても『良い人』には見えない男2人に声を掛けられたら、其れだけで萎縮してしまうだろう。
だが、生憎とアキラは普通ではないし、魔法世界では奴隷時代にトサカに敢然と立ち向かった度胸の持ち主だ、この程度で萎縮する筈がない。

「生憎と私は1人じゃないのでお断りします。」

「え〜〜〜〜?連れないね〜〜、1人じゃないって言っても連れは何処よ?」

「今は売店の方に行っているので……もう直戻ってくると思います。」

「誰それ?若しかして君の彼氏〜〜?酷いね〜〜、君みたいな子を1人にしちゃうなんてさ〜〜〜。」

明確な拒絶の態度を示すが、ナンパ男は何の其の。
チャラけた態度は崩さずに、強引にアキラの腕を掴もうとして――

「私は嫌だって言ってるのが分かりませんか?」

「いぎぃ!?」

逆にアキラに腕を掴まれてしまった、全力で。
人1人を片手で掴み上げるアキラの握力は推定100sは下らない……その握力で思い切り掴まれたら堪ったモノじゃないだろう。

「テメ、舐めんなよ!」

残ったもう1人が、手を伸ばすが――

「おい、俺のアキラに何か用か?」

「へ?」

今度は売店から戻ってきた稼津斗がその腕を掴んでいた――片手にホットドッグやら焼きそばやらが乗った大型トレーを乗せた状態で。


「大方、アキラが1人で居るのを見てナンパして来たんだろうが、見ての通りアキラには俺が居るんでね、お引き取り願えるかな?」

顔は笑顔だが目はまるで笑っていない。
当然だ、大切なパートナーの1人であるアキラに手を出そうとした輩に、優しい対応をしてやる義理は一切ないのだから。



だが、ナンパ師たちからすれば堪ったモノじゃない。
声を掛けた美少女は予想外の怪力を持ち、その彼氏と思しき男は顔に斬り傷跡がある長身で、更には身体中に大小様々な傷跡がある侠客ときた。

迫力満点の稼津斗に『目が笑ってない笑顔』を向けられたら降参するより他にないだろう。


「「し、失礼しました〜〜〜〜!!!」」

一目散に逃走!
生物としての本能が『この男に逆らってはいけない』と警鐘を鳴らし、其れに従ったと言う事だろう――氷薙稼津斗恐るべし。


「すまんアキラ、お前も一緒に連れて行くべきだったな。」

「大丈夫、何もなかったし……稼津斗さんが来てくれたから。」

1人にしてしまった事に謝罪する稼津斗だが、アキラは其処まで気にして居ないようだ。
あの程度なら1人でも対処できるし、何よりも稼津斗が助けてくれたのは嬉しかったのだから。

「なら良いんだけどな……取り敢えず、注文されたモノは買って来たから飯にするか。
 喰ったら一休みして、午後はまた目一杯泳ぐとしようじゃないか。」

「うん、賛成。」

取り敢えずナンパ騒動も問題なく処理し、2人はパラソルの下でゆったりと昼食を摂るのであった。








――――――








時は進んでPM6:00。
そろそろ9月とは言え、この時期はこの時間になっても未だ明るい。

午後もプールで散々ぱら遊び倒した稼津斗とアキラは、海岸近くのベンチで一休みしていた。

「今日はありがとう稼津斗さん、楽しかったよ。」

「其れは何よりだ……俺も楽しかったからな。」

会話は他愛のない物だが、其れでも2人の間に流れる空気は特別なモノだ。


「そろそろ2学期だけど、これから何がどうなっていくんだろう?」

「さぁな……だが、此れからは結構忙しくなるんじゃないか?
 栞を魔法世界からの留学生として呼ぶ事を爺さんに承諾して貰ったし、魔法世界の方もやる事は山積状態だ――夏休み明けと同時に一気に来るぞ。
 まぁ、あんまり忙しい時はお前達の手を借りる事も有るだろうから、その時は宜しくな?」

「勿論……私は、私達は稼津斗さんのパートナーだから――文字通り生涯の…」

「そうだったな…」

言葉を交わしながら、稼津斗はアキラの肩を抱き自分の方に抱き寄せる。
其れにアキラは一瞬身体を強張らせるが、直ぐに力を抜いて稼津斗に身体を預ける。

そして、此れの意味が分からない程アキラは恋愛に疎い訳ではない。

稼津斗と視線を合わせると、その瞳を閉じ――


「「ん……」」


直後、2人の唇は重なった。


時間にしたら僅か数秒だが、其れでも唇を離したアキラの顔は真っ赤である。トマトもかくやと言う程に真っ赤である。
思い人とのキスは、嬉しくも有り恥ずかしくも有ったらしい。

「ふぅ……水泳の大会に出る時以上にドキドキした……///

「うん…まぁ、俺も結構ドキドキしたぞ?」

ハッキリ言って甘い、甘すぎる!
2人の近くを通りかかった何人かが砂を吐いてその場に倒れ伏した事からもドレだけのレベルであるか分かるであろう。

まぁ、当の2人は全くそんな事を気にしちゃいないだろうが。



ともあれ、アキラにとって人生初のデートは思い出深い物になった事は間違いないく、このデートで稼津斗との仲が更に深まったのも間違いないだろう。



魔法世界から帰還して漸くのゆっくりできる1日は実に良い日だったと言って良いモノだった。







そして、夏休みの残り日数は瞬く間に過ぎ―――2学期が幕を上げようとしていた。












 To Be Continued…