ピクニックにやって来たなのは達の前に現れたのは、リベールから海を挟んだ場所にある『ベルカ皇国』の王にして、『覇王』の異名を持っている『クラウス・G・S・イングヴァルド』だった。
その容姿は『好青年』と言った感じだが、其の身からは隠そうともしない闘気が溢れ出し、翠色のオーラとなって具現化している――『覇王』の異名は伊達ではないようである。
「ベルカの覇王がリベールに何用だ?会談の予定はなかったし、お忍びの物見遊山、と言う訳でもあるまい?」
「何れ会談は申し込む心算だったけどな。
物見遊山ではないけれど、お忍びって言うのは正解だ。俺がリベールを訪れてる事は、妹ですら知らない事だからな……俺の目的は只一つ、リベール王の高町なのは、君の力がドレほどかを知るためにやって来たんだ。」
「ほう、私の力を……?」
そのクラウスが口にした言葉に、なのはは少しばかり愉快そうに目を細めて笑みを浮かべ、しかし細めた目の奥には一瞬で闘気が宿っていた。
此の十年間、様々な戦いを経験して来たなのはだが、其れでも自らの名を名乗り真正面から戦いを挑んで来たのは精々サイファー位であり、実に五年振りの事でもあるのだ。少しばかり気持ちが高揚するのもある意味では仕方ないと言えるだろう。
「ベルカの覇王は生粋の武人、なれば己が興味を持った相手の実力が如何程であるかを確かめたいと思うのは道理か。
私とて、其れに応じるのは吝かではないが……今日は見ての通り家族団欒が目的で来ているのでな?
だからと言って、態々海の向こうからやって来た覇王との手合わせを無碍に断るのも申し訳ない……だから五分だ。五分だけお前との手合わせに応じよう覇王クラウス殿。その五分間で、私の力が如何程か、満腹になるまで味わって貰うとしよう。」
「不躾な願いを聞き届けてくれたその寛容な心に感謝を。その五分、ありがたく頂戴する。」
とは言え、この展開は完全に予想外であり、この場所に来た本来の目的はクローゼとヴィヴィオとのピクニックなので、なのはは『手合わせは五分だけ』と提案し、クラウスも其れを了承。
たった五分ではあっと言う間に終わってしまうだろうが、だからこそ其の五分間に互いの力を集中出来る訳で、ある意味では時間無制限の勝負よりも互いの実力を知るには最もベターな試合時間と言えるのかも知れない。
「ヴィヴィオ、ランチタイムは五分だけ待っていてくれ。少しばかり食前の運動をするからな。」
「は~い!頑張って、なのはママ!」
「……ママ?え、娘?」
「養子だ。見て分かれ。」
「だよな……養子じゃなかったら何歳の時の子供だって話になるからな。」
「実子だったら、私が三歳位の時の子供になってしまうからな?……だが、養子と言えど愛する娘が見ている前で負ける事は出来ん……当然、愛するパートナーの前でもだ――勝たせて貰うぞ、覇王クラウス。」
「俺とて負ける気はない……覇王の拳、試してみるか?」
「堪能させて貰うとしようか?クローゼ、試合開始の合図を頼む。」
「任されました。」
試合開始の合図を頼まれたクローゼは、腰に刺したレイピアを抜くと空に向かって其れを放り投げる。
投げられたレイピアは回転しながら上昇し、最高点まで到達すると切っ先を下にして落下してくる――見た目の重量は柄部分の方がありそうだが、柄の部分は軽金属や革で出来ているのに対し、刀身部分は鍛え上げられた鉄なので柄部分よりも重いので自然と下になるのだ。特にクローゼのレイピアは拵えこそリベール調だが、刀身は一夏が使っている雪片・弐型と同様の東方の『打ち刀』の製法で作られているのでより重いのである。
そして、そのレイピアが地面に刺さった時が試合開始だ……なのははレイジングハートを構え、クラウスは覇王流の構えを取り、レイピアが地面に突き刺さった瞬間、二人の王は同時に地を蹴って飛び出したのだった。
黒き星と白き翼 Chapter43
『邂逅せしリベールの魔王とベルカの覇王』
試合開始と同時に飛び出したなのはとクラウスは、なのはがレイジングハートでの突きを繰り出し、クラウスは其れに対して拳を叩き付けて来た。
クラウスの拳打は表面を魔力で強化しているらしく、遊星の手によって『ダイヤモンドでも粉砕出来る』だけの剛性を得たレイジングハートと互角に渡り合い火花放電が発生している。
完全なる拮抗だが、此処でなのはは自ら点をずらして拮抗状態を破ると、点をずらされて体勢を崩したクラウスにレイジングハートでの強烈な横薙ぎを放つ。
「其れは喰らわない!」
クラウスは其れを体勢を崩した状態を敢えて立て直さずにダッキングに移行して避け、カウンターの水面蹴りを放ってなのはの足を払う。
なのはは其れを避けきれず、真面に喰らってしまったのだが……
――ガッキィィィン!!
水面蹴りを喰らったなのはは転倒する事なく、寧ろ全然平気な顔をしている。
「中々に良い蹴りだった……私でなければ足を払われるだけで済まず、足首の骨を砕かれ、最悪の場合はアキレス腱を断裂していたかも知れん――だが、私が此の身に纏っているのは私の魔力で構築した防護服だ。
其れは絹の滑らかさとゴムの柔軟性と鋼鉄の剛性を併せ持っている……覇王も蹴りでも、其れを突破する事は出来んぞ。」
「如何やらそうみたいだな。」
其れはなのはの防護服の耐久性が相当なモノだからだ。
なのはは己の戦闘スタイルが遠距離砲撃型だと理解したその時から、『耐えられる攻撃ならば避ける必要はない』との考えの元、徹底的に防御力を高め、その結果として普通ならばKOされている攻撃であっても余裕で耐えきれるようになっていたのである。
だが、水面蹴りを止められたクラウスは身体を逆方向に捻ると、しゃがんだ状態から抉り込むようなアッパーカットを繰り出し、なのはは其れをスウェーバックで躱し、其処に今度はクラウスの打ち下ろし式の裏拳が繰り出される。
「ちぃ……スマッシャー!」
「くぅ!」
それに対し、なのはは近距離砲撃魔法『クロス・スマッシャー』を合わせ、クラウスから距離を取る……一応最低限の近距離戦が出来るなのはだが、バリバリ近接格闘型のクラウスとの近距離戦は分が悪いと見て距離を取ったのだ。
其のまま飛んで空中に移動すると……
「其処に居ると危険だぞ?」
指を鳴らしてクラウスが居た場所を爆破する――今までの攻防の間に、なのはは地面の中に魔力爆弾を設置していたのだ。
突然地面が爆ぜたとなれば一緒に吹き飛ばされてしまうが、クラウスはなのはの言葉を聞いた瞬間に空中にエスケープをしていたので爆発に巻き込まれる事はなかったのだが、なのはの土俵である空中戦に誘い出されたと言うのはあまり良い状況とは言えないだろう。
クラウスとて飛行魔法は習得しているし、空中戦も行う事は出来るのだが、近距離格闘型が真骨頂を発揮出来るのは地上戦であるので空中戦が得意ななのはに対しては不利が付くのだ。
「私の言葉を聞いて空中に逃げたのは好判断だったが……既に包囲網は完成している。逃げ場はないぞ!」
「此れは……魔力弾か!」
空中にエスケープしたクラウスだが、その周囲には既に無数の魔力弾がクラウスを取り囲むように設置されていた――なのはは此の戦いが始まった瞬間にレイジングハートに命じて空中に無数のアクセルシューターを設置していたのだ。クラウスに気付かれないようにアクセルシューターの表面に『迷彩魔法』を張り付けて景色に同化させた上でだ。
「喰らえ、アクセルシューター・オーバーロードシフト!」
放たれた全方位からの回避不能のアクセルシューターだが、クラウスは両腕を大きく開く独特の構えを取ると、円運動で両腕を動かしながら身体を回転させてアクセルシューターを掴み取って一つの大きな魔力弾に再構築していく。
そして、全てのアクセルシューターを回収すると……
「覇王旋衝破!」
其れをなのはに向かって投げ付けた!
クラウスの行動を『一体何をする心算か』と見ていたなのはは、まさかアクセルシューターを全て回収して投げ付けて来ると言うのは予想外だったらしく、何とかギリギリで回避するのが精一杯だった……其れでも、髪の毛を数本持って行かれたが。
「バリアやリフレクターを使わずに、素手で魔力弾を反射してくる馬鹿が居るとは思わなかった……まだ拳で殴り飛ばす方が想像出来ると言うモノだが、覇王流は己の間合いの外からの攻撃に対しても対処する手段を持っていると言う訳か。此れは厄介だな。」
「覇王流に隙は無い。
近距離だろうと遠距離だろうと間合いは選ばない戦いが出来るからな……魔力弾だけでなく、砲撃魔法でも打ち返す事は出来る――さて、この状況は君にとっては良くないと思うが、如何する?」
「そうだな……では、こうするとしよう。」
遠距離戦にも対処出来る覇王流を前に、なのははレイジングハートを構えると鋭い踏み込みから渾身の突きを繰り出す。
その突きをクラウスは余裕で避け、追撃の横薙ぎも華麗に躱し、なのはに拳を打ち込むも、其れはレイジングハートでガードされてなのはには届かない……正に一進一退の攻防と言えるだろう。
「……背後がガラ空きだ。」
「なに?……グアァァァアァ!」
その攻防の最中、突如クラウスの背後から無数の魔力弾が降り注ぎ、クラウスをダウンさせる――なのはは、またしても迷彩コーティングしたアクセルシューターを空中に設置して其れを一気にクラウスの背後から放ったのだ。
なのはは敢えて近距離戦を挑む事でクラウスの意識を自分に集中させ、アクセルシューターの存在を気取られないようにしていたのだ……『一対一の近距離戦では目の前の相手に集中せざるを得ない』と言う状況を巧く利用した見事なトリックプレイだと言えるだろう。
非殺傷設定なので、クラウスに怪我はないが、服の背中は大きく破れて皮膚が顕わになっている。
「タイムアップです。」
此処で約束の五分が経過して試合終了。
互いに決定的なダメージを与える事は出来なかったが、最後の攻防を見る限り、何方が勝利してたのかは言うまでもないだろう……其れ以前に、なのはがレイジングハートを非殺傷にしていなかったら、クラウスはこの場で命を落としていたかも知れないのだ。
「今回は、君の優勢勝ちかな高町なのは殿?」
「だな……だが、此れが時間無制限の戦いであったのならば結果は違っていたかも知れん――ベルカの覇王の拳、堪能させて貰った。そして、私はお前に力を示す事が出来たかなクラウス殿?」
「あぁ、充分過ぎる位にな。リベールの新王高町なのは、其の力堪能させて貰った――実に有意義な五分間だった。
団欒の時間だったのに、俺の為に五分使ってくれた事に感謝する……近く、正式に同盟を結ぶための会談を申し入れさせて貰う事にしよう。
今日はベルカの王ではなく、クラウス・G・S・イングヴァルド個人として君に会いに来たが、今度会う時はお互いベルカの王とリベールの王として、だな。」
「あぁ、そうだな。」
僅か五分間の攻防ではあったが、なのはの実力を其の身で味わったクラウスは其の場に現れた鏡のような空間に入り、そしてクラウスが入ったのと同時にその空間は消えてなくなってしまった……一種の転移魔法のようなモノだろう。
「……ベルカの覇王、噂に違わぬ実力だったな。
それにしても、魔王と熾天使の血を引く私と互角に戦うとは、本当人間の可能性と言うモノは無限大だな?肉体的にも内包魔力的にも人間は魔族や神族には圧倒的に劣ると言うのに、本人の努力次第では魔族や神族と互角、或は超越する強さを身に付けてしまうのだから。
……だとしても、カシウスを始めとしてリベールは人間の限界を突破してる者が多過ぎる気がする。特にロレント。」
「確かに、ロレントは王都並みの戦力が揃って居ますからねぇ……」
「ねぇ~~、それよりもお弁当にしようよ~~?」
「……其れもそうだな。五分も待たせてしまったからな。」
クラウスが去ったのを確認するとピクニックを再開し、ヴィヴィオお待ちのお弁当タイムに。
バスケットを開くと、中にはスモークサーモン、ローストビーフ、ハーブチキン、卵サラダ等様々な具材を挟んだサンドイッチ、エビのフリッターマヨネーズソース、ニンジンのグラッセ、器も食べられるミニカボチャのグラタン、コンビーフの焼きロールキャベツと美味しそうな料理が盛り沢山。魔法瓶の中身は、なのは特製のキャラメルミルクである。
もう一つの小型のバスケットにはデザートの牛乳と生クリームのゼリーが入っている。
しかもこれ等は城の厨房スタッフの手が一切入っていない、全てなのはとクローゼの手作りなのだ。娘とのピクニックの弁当は絶対に手作りしたかったのである。
「うわ~~、美味しそう!!」
「実際に美味しいぞ?可成り気合を入れたからな。」
「ふふ、ですね。其れではいただきましょう。」
「「「いただきます!」」」
こうして和やかなお弁当タイムがスタートし、ヴィヴィオはその美味しさに舌鼓を打ち全身で『美味しい』と言う事を表現しており、其れを見たなのはとクローゼも満足そうだ……その光景は、血の繋がりはなくともこの三人が『親子』であると認識するには充分と言えるだろう。
幼くして両親を亡くしているなのはとクローゼだが、其れでも両親からの愛情は十二分に受けていたので、自分が受けた愛情を、今度はヴィヴィオに与えようと言う思いが余計にそう見させているのかも知れない。
「そう言えば、クラウスは『俺が此処に来ている事は妹も知らない』と言っていたから完全なお忍びで、恐らくあの転移魔法でリベールに来て、そしてベルカに帰ったのだろうが……何も知らない妹や配下にあの背中をどう説明する心算なのだろうなあの覇王は?」
「確かに、適当に誤魔化せるレベルではありませんよね……」
「……まぁ、私達が気にした所で如何なる事でもないか。今は、ピクニックを楽しむ事に集中、だな。」
「そうですね、そうしましょう。」
クラウスについて少しばかり気になる事はあったが、其れは気にした所で如何なる事でもないと考え、今はピクニックを楽しむ事に。
ランチタイムのラストのデザートの牛乳と生クリームのゼリーもヴィヴィオには好評だった――生クリームと牛乳が分離して二層になって固まったゼリーは食感が異なる不思議な美味しさがあったのである……尚、此のゼリーは嘗てなのはの母である桃子がミルクゼリーを作ろうとした際に牛乳の量が足りず、足りない分を生クリームで補った結果生まれた偶然の産物だったりするのだが、その偶然の産物が実は滅茶苦茶美味だったのだから何が起きるか分からないのも料理の醍醐味なのかも知れない。
デザートを食し、キャラメルミルクを飲んで一息ついた後は花畑に行き、其処でヴィヴィオはなのはとクローゼに花で王冠を作ってプレゼントし、なのはは花で首飾りを、クローゼは花で指輪を作ってヴィヴィオにプレゼントしていた。
其れからは高台を適当に散策した後に空の散歩で王城へと戻り本日のピクニックは終了。ほんの数時間だったが、其れでもこのピクニックは親子の絆を深めるには充分な時間だったと言えるだろう。
因みにこの日の午後は、『ライトロードの召喚士を発見して捕らえた』と言う、先のライトロードとの戦いを終結に導いた立役者である雪女こと早乙女雪奈への受勲と晩餐が予定されており、なのはとクローゼは城に戻ると直ぐにその準備を始めたのだが、当の雪女は王城正門での持ち物チェックの際に常日頃から背中の凶器入れに搭載している凶器を全て城のスタッフに預ける事に。
が、その背中の凶器入れから出て来たのは、金属バット、モップ、メリケンサック、ヌンチャク、チェーン、トンファーと大凡背中に収まり切らないモノだったのだが、さも当然の様に出されては入り口スタッフも何も言えなかった……ジェニス王立学園始まって以来の札付きの不良少女は、少しばかり謎があるようだ。序に言うと、雪女の友人の西行寺真雪もサラリと付いて来ていた。
でもって、受勲式は滞りなく進み、その後の晩餐ではなのはとクローゼが雪女からジェニス王立学園での日々を聞くなどして実に有意義な時間を過ごす事になり、その日は雪女と真雪は王城に泊まるおまけ付きだった。
「俺もライトロードの召喚士の捕縛には一役買ったんだが、何で俺は王城に招待されなかったのかねぇ?」
「あくまでも第一発見者は雪女だからじゃない?それと、アンタを王城に招待したらドレだけただ酒呑まれるか分かったモノじゃないから王様も呼ばなかったんじゃないのかしらね?」
「タダ酒にあり付けるかと思ったんだが、世の中早々巧く行かねぇか……取り敢えず乱嬢ちゃん、ジントニックと餃子追加だ。」
「はいは~い、但しツケは効かないからね。」
「大丈夫だ、この前の戦いの報酬がたんまりとあるからな。」
同じ頃、ダンテはルーアンの『白飯店』で飲み明かしていた――王城に招待されなかった事に対してのやけ酒と言う訳ではなく、純粋に飲みに来たのだろう。ウェイトレス兼用心棒の乱との遣り取りも最早此の店ではお馴染みのモノなので、他の客は誰も何も言わなかった。
――――――
時は少し巻き戻り、リベールの高台から転移魔法の一種でベルカに戻ったクラウスだったが――
「兄さん、シャマルの旅の鏡で何方にいらしていたのでしょうか?」
「陛下、突然いなくなってしまったので心配したのですよ?」
其処で待っていたのは妹であるアインハルトと、最側近で幼馴染であるシグナムだった――二人ともクラウスが王城から姿を消した事に気付き、探している内にベルカの守護騎士の一人であるシャマルの『旅の鏡』でクラウスが何処かに行った事を突き止めていたのだ。
「えぇっと……心配を掛けたのは悪かったが、同盟を結ぼうと思っていたリベールに行って来たんだ――同盟を結ぶ前にリベールがどんな国なのか、新たな王がどんな人物であるのかを知っておいた方が良いと思ってね。」
「成程……確かに理屈は通っていますが、その背中は何があったのでしょう?リベールを視察するだけならば、背中が大きく破れると言う事はない筈……兄さん、貴方はリベールの王と一戦交えましたね?」
其れに加え、アインハルトはクラウスの背中に気付き、其処からリベールの王と一戦交えたのだろうとクラウスに詰め寄る……それに対しクラウスは誤魔化せないと判断し、『シャマルの旅の鏡でリベールに行って、リベール王と五分間の試合を行った』と正直に言ったのだが、一国の王が他国の王にアポなしで突撃して、あまつさえ試合をしたと言うのは考えようによっては大問題であると言えるだろう。
「はぁ……まさかそんな事をしていたとは……取り敢えず覚悟は出来ていますね兄さん?」
「陛下、いやクラウス……甘んじて、この罰を受けるが良い!」
直後アインハルトとシグナムから強烈無比な一撃が炸裂してクラウスは廊下の端までぶっ飛ばされて壁に人型を作った後のダウンしてKOされてしまったのだが、此れだけの攻撃を喰らって失神だけで済んだクラウスの頑丈さは相当なモノであると言えるだろう。
そして其れから数日後、クラウスはなのは宛てに『同盟締結の会談を開催希望』の書簡を送り、なのはからも肯定の返信が来たので、クラウスは妹のアインハルトと最側近のシグナムを引き連れてリベールに向かうのだった。
To Be Continued 
補足説明
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