オーブの捨て身の一手によって宇宙に送り出されたアークエンジェルとクサナギだったが、アークエンジェル内でイチカは茫然自失の状態となっていた――イチカは此れまでオーブを守る為に戦っていたのだが、そのオーブがアッサリと連合に侵略されないために自爆したと言うのはとても受け入れられるモノではなく、守るべきモノが一瞬で無くなってしまった事に心にポッカリと穴が開いてしまったようだった。
上官であるトダカやクラリッサは国民を乗せた避難艇をマスドライバーで射出する準備をしており、最終便と共に宇宙に上がったので無事であり、其れ以外のオーブの軍人もクサナギと共に宇宙に上がったので、オノゴロ島の自爆で散ったのはウズミ達五大首長だけだろう。
宇宙へと上がったアークエンジェルは共に宇宙に上がったクサナギとドッキングし、双方の乗員が顔合わせをする事になったのだが、クサナギに乗っていたオーブ軍の軍人はイチカに声を掛ける事が出来なかった。
オーブ軍の中でもイチカの『国を守る』と言う思いが人一倍強い事は知れ渡っており、更にはヘリオポリスの一件から今に至るまで幾度となく戦場を渡り歩いて来た事も知っており、其の戦いも全てはオーブを守る為だったので、其の守るべき国が侵略されないために自爆したと言う事に、イチカがドレほどのショックを受けたのかは想像するに余りあり、慰めの言葉を掛ける事すら出来なかったのだ。
「イチカ……大丈夫?」
「カタナか……大丈夫とは言えないかも。俺は、『また』守りたいモノを守る事が出来なかった。」
そんな中でイチカに声を掛けたのはカタナだった。
共に過去の記憶がある程度甦って来たイチカとカタナだったが、共通の心の傷として『最も守りたかったモノを守る事が出来なかった』と言うモノを抱えていたのだ――イチカの記憶ではカタナを、カタナの記憶ではイチカを夫々戦闘中に喪っていたのだ。
だからこそカタナには今のイチカの気持ちが分かってしまった――最も守りたかったモノを守れなかった過去の記憶と今が重なっているのだと。
「俺はオーブの軍人だ……でもって、軍人の本分は国を守る事だ。
俺はオーブが大好きで、心の底からこの国を守りたいと思ってオーブ軍に入隊して、史上最年少で尉官にまでなった……其れこそオーブを守る為ならドンだけ無様な姿晒しても泥水啜っても生き延びる心算だった。
だけど、俺の守りたかったモノは無くなっちまった……侵略をさせない最終手段が侵略対象の消滅ってのが理解出来ない訳じゃないんだが、理解出来ても納得は出来ねぇ……追い詰められたらアッサリと自爆しちまったって、なら俺達軍人は何のために命を懸けて国を守って来たんだ?
勿論此の戦争は終わらせなきゃならないから俺はまだ戦うけど、此の戦争が終わったら俺は一体なんの為に生きればいいんだ……守る場所も、帰る場所もなくなっちまったってのに。」
「イチカ……」
過去の記憶があるからこそイチカの心の傷は深く、少し自嘲気味な笑みを浮かべながら話すイチカの姿がカタナには何とも痛々しく映ってしまい、気が付けばイチカの頭を胸元に抱き留めていた。
「カタナ……?」
「イチカ、貴方は頑張ったわ……オーブ軍の人間でありながら、連合の兵士として戦い、そして今に至っている。
オーブの自爆による喪失感を分かるとは言わないわ……だけど、戦争が終わったらなんの為に生きれば良いのか分からないって言うなら、貴方の人生を私に委ねてみるって言うのは如何かしら?」
「俺の人生をお前に?」
「……前世で私と貴方は恋人同士だったけど、その結末は決してハッピーエンドではなかった。
なら、今度こそ此の世界でハッピーエンドを目指してみるって言うのは如何かしら?……少し傲慢な言い方になってしまうけれど、私の為に生きるって言うのは如何かしらイチカ?」
「お前の為に生きる……まぁ、確かに其れもアリかもだな。」
「じゃあ決まりね♪」
「軽いなぁオイ!?
いや、このノリの軽さは前世からか……でもって一見するとノリが軽く見えても其の実は色々と考えてたんだからマッタクもって頭が上がらないぜ……だけど今度こそ俺はお前を死なせない……今度こそお前を守るよカタナ。」
「それは私も同じよイチカ……今度こそ私は貴方を死なせない……絶対にね。」
其れを『傷の舐め合い』と言うのは簡単だろうが、少なくとも多少の差異はあれど前世とも言うべき過去の記憶を持ち、共に『大切な存在を守れなかった』傷を抱えているからこそ傷の舐め合いではない心の触れ合いが出来たのだろう。
「……俺と一緒に居てくれるかカタナ?」
「えぇ、勿論よイチカ……死が永遠に二人を別つその時までね。」
そしてイチカとカタナは自然と唇を重ねていた――過去の記憶で恋人同士だった事を知ったと言うのもあるが、此の世界で何度も戦っている内にお互いに自然と惹かれ合っていたのだイチカとカタナは。
数秒の後に唇を離したイチカとカタナは互いに笑みを浮かべて再びハグをしたのだが、カタナと抱き合うイチカの瞳には以前のように強い光が宿っていた。
イチカが戦う理由を取り戻したのと時を同じくして、クサナギとドッキングしたアークエンジェルは補給と整備の為に、戦乱で廃墟と化したL4コロニー群へと進路を取るのだった。
機動戦士ガンダムSEED INFINITY PHASE40
『揺れる世界~Eine Welt die wild bebt~』
オーブが連合との戦闘の末に国民と主力部隊をマスドライバーで宇宙に射出したころ、プラントではラクスが全プラント市民に向けての地下放送を行う抵抗活動を密かに続けていた。
無論プラント最高評議会の議長となったパトリックはラクスを如何にか捕らえようとラクスを詮索していたのだが、ラクスの地下放送は不定期で散発的であるだけでなく毎回背景も異なるのでラクスが今どこにいるのかを断定する事が出来ず、捜索は全て空振りに終わっていた。
「こうもザラ議長の追撃を躱す事が出来ているのは、貴女からの情報があればこそなのですが……貴女の目的は一体何なのですかタバネ博士?
一見すれば此の戦争を終わらせる事が目的のようにも見えますが、私には其れが貴女の真の目的とは如何しても思えないのです……『凡人』である私にも理解出来るように教えて頂けると幸いなのですが?」
「凡人……凡人ねぇ?
君が凡人だったら世の中の大概の人間は『凡人未満のアホンダラ』になっちゃうよラーちゃん♪砂漠の虎こと『アンドリュー・バルトフェルド』を味方に引き込み、最新鋭艦のエターナルを強奪しておきながら未だにパトリックは其の事実に気付いてない……情報操作のプロフェッショナルを抱えてるって感じ?」
「否定は致しませんが、其れはお父様の人脈ですわね……と言うか、お父様はこうなる事を見越して私の為に各方面に根回しをして自分が議長の職から失脚、或いは暗殺された後でも平和を実現させんとする人々を繋ぎ合わせていたのだと思いますわ。
バルトフェルド隊長に関しても、プラントでの立場は中立ではあったモノの考え方はクライン派に近しい方でしたので……尤も、彼の協力なしにはエターナルを手に入れる事は出来ませんでしたが。」
「にゃるほどね~~?んで、どうやって私の存在を知ったのかも聞きたいね?私ってば自分で言うのもなんだけど世紀の大天才でさ、その私が本気で作ったミラージュコロイド迷彩搭載の移動要塞は見付ける事は無理ゲーなんだよ。
そもそもにして、タバネさんが居たのって外惑星の木星軌道上なんだけど……何で分かったの?」
「タバネ博士……類は友を呼ぶと言う言葉を御存じで?」
「あ~~……うん、其れを言われると妙に納得したのは否めない。」
ラクスがパトリックの捜索を躱し続ける事が出来ていたのは実はタバネが情報を回していたからだった。
タバネとラクスが出会ったのは、キラのストライクとアスランのイージスが直接対決を行っていた頃で、その頃にはクライン邸に軟禁状態になっていたラクスだったのだが、此の先の為に必要な情報を収集していた最中、プラントのクライン派の宇宙開発部が飛ばしていた惑星探査の衛星が木星軌道上にて不可思議な通信電波をキャッチし、その電波を調べた結果木星軌道上に存在していたタバネのステルス要塞『カニユッケの軍艦』を発見し、其のステルス要塞にラクスがメッセージを送った事でラクスとタバネは出会い、そして目指すところが一部同じだった事で協力関係になっていたのだ。
そんなラクスとタバネはとある廃コロニーにて合流して暫しのコーヒーブレイク。
このコーヒーはコーヒーに対して並々ならぬこだわりを持ったバルトフェルドが厳選した豆を使っているので巷の喫茶店では太刀打ち出来ない逸品となっており、其のコーヒーのお供のチョコレートもバルトフェルドが厳選したモノとなっていた。
「其れで、私の真の目的だったっけか?
……タバネさんの真の目的は此の戦争を終わらせる事じゃなく、イッ君とカタちゃん……オーブのイチカ・オリムラと、ザフトのカタナ・サラシキがハッピーエンドを迎える事、其れに尽きるかな。」
「……何故その二人のハッピーエンドを望むのです?」
「それは秘密。言ったところで信じて貰えない事だからね……でも、だからこそこれだけはハッキリ言っておくけど、私はイッ君とカタちゃんがハッピーエンドを迎える為なら他の何が犠牲になったってそんな事は知ったこっちゃないんだよ。
イッ君とカタちゃんの選択を最大限尊重はするけど、其れ以外は如何でも良い――此の二人が幸せになれるなら誰が死のうが生きようが如何でも良い。
まぁ、イッ君の相棒のキー君とキー君の恋人であるフーちゃんは可能な限り生き延びさせる心算だけどね。」
「……己の正義に従うマッドサイエンティストですわね……」
「アハハ、其れは最高の誉め言葉だよラーちゃん♪」
タバネの目的はあくまでもイチカとカタナがハッピーエンドを迎える事であり、其れ以外がどうなろうと知った事ではなかった――其処には狂気とも言えるモノが存在していたのだが、ラクスにはタバネの考えが少し分かる気がしていた。
ラクスもまた世界が平和になる為ならばどんな手段でも使う事を厭わない覚悟を決めており、其れはタバネの狂気の望みに通じるモノがあったからだ。
「其の目的、達成出来ると良いですわね。」
「出来るかどうかは問題じゃないかな……達成するかしないか、其れに尽きるよ。」
「出来るかどうかじゃなくやるかやらないか……確かにその通りかもしれませんわ。」
廃コロニーでのコーヒーブレイクは、独特の正義を持つラクスとタバネの邂逅だっただけに何とも言えない緊張感が漂っており、バルトフェルドから命じられてその場に居たダコスタは全身から汗が噴き出るのを実感して身震いしてたのだった。
―――――
一方地球ではオーブのマスドライバーの奪取に失敗した連合がザフトによって陥落したビクトリア基地に攻撃を行い、フォビドゥン、レイダー、カラミティの三機が見事な活躍を見せてくれた事でビクトリア基地を奪還すると同時に同基地が保有していたマスドライバーも使用可能となり宇宙に上がる手段を獲得し、連合はビクトリア基地を奪還した勢いは宇宙へと向けられ、新型MS部隊を中核に物資をマスドライバーで次々に打ち上げて大侵攻作戦を始めようとしていた。
「あの三機は性能は尖っているモノの最新鋭機としての性能は高いのだが、その三機を相手にして有利に戦いを進められたアークエンジェルのモビルスーツは侮れないが、中でも新型と思われるあの二機は脅威だ。
アレだけの性能を発揮するには既存のバッテリー駆動のモビルスーツでは到底不可能な事だ……ならば、あの新型は何を動力にしているのだ?」
そんな中でアズラエルは、フリーダムとジャスティスの尋常ではない動力に気付き、其れをどうにか手に入れる事が出来ないかと考えていた――フリーダムとジャスティスの動力は核であり、核エンジンを搭載する事が出来たのはプラントが地球に散布した『核エネルギーを無効化するニュートロンジャマー』を無効にする『ニュートロンジャマーキャンセラー』、通称『Nジャマーキャンセラー』が開発されたからであり、アズラエルがフリーダムとジャスティスの動力を解明したとしても現在の連合には真似出来ない事なので徒労に終わるのは目に見えているのだが、其れはある一手によって崩れ去る事になるのだった。
―――――
アークエンジェルはL4コロニー群にて補給と整備を行っていた。
アークエンジェルの整備は此れまでと同様に行われ、ビャクシキ、ストライク、グラディエーター、バスターの整備も行われていたのだが、フリーダムとジャスティスの整備にはアークエンジェルの整備員も少しばかり難航していた。
と言うのもフリーダムとジャスティスには見た事もない核エンジンとNジャマーキャンセラーが搭載されていた事で整備が難航していたのだ――其れでもアークエンジェルの整備班は、班長のコジロー・マードックをはじめとして非凡の才を持ったプロフェッショナル集団なので、少しばかり手間取ってもフリーダムとジャスティスを完璧に整備して見せたのだった。
「廃墟になってはいたが其れでもコロニーの内部ってのは意外と物資が残ってるモンだな?生の食材はなかったが、缶詰やフリーズドライの肉や野菜、燻製の類は残ってたからな。
まぁ、流石に骨付きの生ハムが残ってたのには驚いたが、此れも廃墟と化したコロニー故かもな。」
「つまり如何言うこった?」
「廃墟になって酸素がなくなっちまったから食品が酸化しなかったから腐る事もなかった。
生の食材だったら其の水分があっと言う間に蒸発して乾涸びちまうが、フリーズドライや燻されてある程度水分が抜かれた燻製、寒風に晒して表面の水分を抜いて固めた生ハムの類は水分が蒸発せずに無事だったって訳だ。理解したかディアッカ。」
「んあぁ、なんとなくな。」
「其れは其れとして、ディアッカは何時ミリアリアちゃんに告るのかの方が気になるのよねぇ……ミリアリアちゃんみたいなタイプはストレートに告った方が良いと思うわ。」
「ミリアリアの事が好きなのディアッカ?」
「カタナお前!
其れとキラ、態々聞くな!美人な彼女持ちのリア充が!」
「……平和だな。」
アークエンジェルのラウンジではモビルスーツのパイロット達が談笑しディアッカが弄られてはいたが一時の平和を過ごしていた――L4での補給と整備が終わればまた戦場に出る事になるので、こんな時間は貴重なモノだろう。
「キラ、少し良いか?」
「カガリ、如何したの?」
そんな中、仲間と談笑していたキラの下にカガリがやって来ていた。
何時もとは違い眉間にしわが寄った難しい顔をしたカガリにイチカとキラは『何かあったのか?』と思ったのだが、カガリは少し考えた後に胸のポケットからウズミに渡された写真を取り出してキラに見せた。
其の写真には栗毛の赤ん坊と金髪の赤ん坊が写っていたのだが、カガリに『私には兄弟が居るとお父様に言われたのだが、裏を見てみろ』と言われたキラは写真の裏を見て驚愕した――其処には『キラ』そして『カガリ』の名が記されていたのだから。
「此れは……そんな、つまり僕と君は……」
「キラとカガリは兄妹だったって事か!?……まさかカガリがお前の妹だったとは……気が強い妹は大変だと思うが頑張れキラ。」
「ちょっと待てイチカ!
私の方が妹だと?有り得ん、私の方が姉でキラが弟だ!」
「其れこそないわ!
つーか自称姉は実は妹である事が鉄板なんだよ!本当に姉であるのなら、自ら姉である事は主張しない!そもそもお前とキラが兄妹だとして、双子みたいなモンだからどっちが姉か兄とか別に構わねぇだろ?
ナチュラルの双子なら誕生に少しばかりの時間差があるが、キラはコーディネーターでカガリはナチュラルなんだ……そうなると、ガチな話として同時に此の世に生を受けたって事も否定出来ないからな。
だがだとしても俺はお前の方が姉だって事に関しては全身全霊をもって否定する!少なくとも俺が知る限り、お前がキラに対して姉らしい事をしたってのはタダの一度もなかったからな!」
「其れを言われると否定出来ん……!!」
此の写真が示すのはキラとカガリが世にも珍しい『コーディネーターとナチュラルの双子』と言う事であり、同時にキラとキラの両親であるヤマト夫妻、そしてカガリと父親であるウズミには血の繋がりがないと言う事になるのだ――尤も十六年も一緒に暮らしておいて、今更『本当の親ではなかった』と言われたところで逆に実感が湧かないモノであり、キラもカガリも其れに関してはショックを受けた様子はなかったのだが。
「でも、だとしたら僕とカガリの本当の親は、如何して僕をコーディネーター、カガリをナチュラルとして誕生させたんだろう?」
「其れは今となっちゃ確かめようもないが、若しかしたら双子を身籠った事を知って、一方をコーディネーター、もう一方をナチュラルとして誕生させる事でコーディネーターとナチュラルの差を観察しようとしたのかもな。
コーディネーターとナチュラルが同じ環境で育ったら其処にどれだけの差が生まれるのか……ガチで其れが目的だったとしたら、お前等の本当の親はガチでマッドサイエンティストの類だけどな。」
「……僕とカガリの関係よりも、本当の親がマッドサイエンティストだったかもしれないって言う事の方がショックが大きいかも。」
「同じく二号。」
「そうかもしれないけれど、ある意味で生き別れた兄妹がこうして再会したのだから其の再会を喜んでハグしなさい!そしてキラ君はカガリちゃんのおでこにキスしなさい!額へのキスは親愛の情だから兄妹なら問題ないから♪」
「凄まじい力押し理論だなカタナ……まぁ、其れがお前の持ち味であり良いところでもあるのかも知れないが。」
其処からは暫しドタバタコントよろしい展開となってしまったのだが、其れでもイチカ達は此の空気を心の底から楽しんでおり、ザフトに所属していたカタナとアスランとディアッカもザフトでは凡そ有り得なかった遣り取りを楽しんでいた。
クルーゼ隊ではカタナが一発爆弾を放り込む事はあっても、其れは長くは続かず直ぐに戦闘モードになっていたので本当の意味で心の底から笑う事など片手の指で数えて足りるほどしかなかったのだ。
そして特にアスランは此の空気を貴重で掛け替えのないモノだと感じており――
「(ジャスティスがあれば宇宙空間を移動する事は出来るから、一度プラントに戻って父さんと話をするべきかもしれないな……正直な話、今の父さんが目指しているモノが何なのかが分からない。
もしも父さんが道を誤ってしまったのであれば、其れを正すのが俺の為すべき事だ……母さんも其れを望んでいる筈だからな。)」
己の決意を固め、父でありプラント最高評議会の議長である『パトリック・ザラ』にその真意を問う為にプラントに向かう事を考えるのだった――
To Be Continued 
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