遊里:LP4000
ヘル・カースド・ドラゴン:ATK2000
ルドガー:LP4000
Side:遊里
戦闘ダメージは0とは言え、先手は取らせて貰ったわ。
前回のデュエルを見る限りは、アンタのデッキにはドラゴン族のモンスターはゼロ!ヘル・カースド・ドラゴンを突破するのは簡単じゃないわよね?
「確かに私のデッキにドラゴン族のモンスターは居ない故、ドラゴン以外のモンスターを問答無用で抹殺する呪いの竜は脅威だろう。
だがしかし、私には其れを超える存在がある!スパイダー・クィーンの効果発動!
オーバーレイユニットを持ったこのカードが破壊された場合、私のフィールド上に『クィーン・トークン』を可能な限り特殊召喚する!!」
『『『『『シャァッァッァァッァァァァアッァァッァ!!!』』』』』
クィーン・トークン:DEF0(×5)
む……此処で5体のトークンって事は、既にあれが手札にあるって事かな?
てか、アレが来たら面倒なのは勿論なんだけど、このクィーン・トークンマジでキモイ!台所に現れるG以上の破壊力よ此れ!何とかして鬼柳!!
「無理だな……コイツは如何しようもねぇ。
まぁ、確かに生理的嫌悪感を催す相手だが、所詮は虫けらだ――お前を満足させるに足りる相手じゃない。
寧ろ虫けら程度じゃ、お前を倒す事なんて土台無理だって事を教えてやれよ?……お前のデュエルで俺を満足させてくれよ遊里?」
所詮は蜘蛛か……よし、平常心平常心……うん、大丈夫!
少しばかりパニくったけどもう大丈夫!改めて、アンタの事をぶっ倒してやるわルドガー!カードを1枚セットしてターンエンドよ!!
異聞・遊戯王5D's Turn60
『邪神の瘴気を吹き飛ばせ!』
さて、如何来るルドガー?
「恐れを感じて退く事はないか……見事な胆力と褒めてやる上条遊里。
だが、サレンダーをしておけばよかったと後で後悔してももう遅いと知れ!私のターン!!」
後悔なんてすると思ってるのかしら?
悪いけど、既にアンタの戦術は読めてるわよ?膨大なトークンを呼び出して、其れをリリースして地縛神を呼び出す心算なんでしょ?
フィールド魔法が存在する限り無敵のモンスターである地縛神、其れを利用しない手はない――当たらずとも遠からずって所なんじゃない?
「その洞察力は実に見事なモノだ。
トークンの生成から其処まで考えるとは、矢張り貴様が一番の障害となるのは間違いない……故に此処で敗北の冥府に沈むが良い!!」
「そんなものは細胞レベルで全力拒否するわ。」
てか、アタシを屈服させたいならカードで屈服させてみなさいよ?
アタシは絶対に折れないわ……例えそれが、ドレだけ強大な力を秘めている地縛神であろうとも絶対にね!
「よくぞ吠えた……其れでこそ私の相手に相応しい!
ならばその気迫が何時まで続くか見せて貰おう……私は手札より、フィールド魔法『スパイダー・ネット』!
既に分かってるだろうが、このカードの効果で昆虫族モンスターが攻撃する場合、ダメージ計算終了まで貴様はモンスター効果を発動出来ん!!」
フィールド魔法を発動したって事は間違いなく来るよねアレが!!
「そして私は、クィーン・トークン2体をリリースし、現れよ『地縛神Uru』!!」
『ショガァァァッァァァァァァッァ!!』
地縛神Uru:ATK3000
来たわね地縛神!!
アンタがその身に取り込んだ、宇里亜の魂を解放させてもらう――ううん、必ず全ての魂を解放させてもらうわ!
さてと、其れでまたアタシの冥府の使者2体を封じようって言うんでしょうけど何度も同じ手は喰らわないわよ?
トラップ発動『砂塵の大竜巻』!このカードで、スパイダー・ネットを破壊!そして、このカードをセットする!戦術は読んでるって言ったでしょ?
「成程な。確かにフィールド魔法が無ければ、地縛神は只攻撃力が高いだけのモンスターになり下がるからなぁ。
だが、その程度では地縛神の脅威からは逃れられんぞ!
私は、手札から装備魔法『地縛神の呪詛』を発動し、貴様のヘル・カースド・ドラゴンに装備する!
このカードを装備したモンスターは、私のフィールドに地縛神が存在する限り、そのモンスター効果が無効になる!!」
「ヘル・カースドの効果を無効に!!
成程、此れなら確かに地縛神で攻撃する事も出来るわ。」
「効果が無効になれば、呪いの竜とて恐れるに足らん!
バトル!地縛神Uruで、ヘル・カースド・ドラゴンに攻撃!砕け散れ、『ヘル・スレッド』!!!」
――ブシュゥゥゥゥ!!!
「きゃぁぁぁあっぁ!」
遊里:LP4000→3000
「更に、装備状態の地縛神の呪詛が墓地に送られた場合、相手に1000ポイントのダメージを与える!!」
「何ですって!?……くあぁぁあぁぁぁ!!」
遊里:LP3000→2000
やってくれるじゃない……今の闇のフィールは結構効いたわよ?
だけどマダマダ!トラップ発動『奇跡の残照』!このカードの効果で、破壊された『ヘル・カースド・ドラゴン』を蘇えらせる!
ヘル・カースド・ドラゴン:ATK2000
「そう来なくては……カードを1枚セットしてターンエンド。」
「アタシのターン!」
さてと如何したもんかな?
フィールド魔法が無い今なら、シルバー・ウィンドを呼び出して一気に地縛神を倒す事が出来るけど、其れは多分ルドガーも予想してるわよね?
だったらルドガーの知らない戦術を使うまで!
先ずは手札より魔法カード『天よりの宝札』を発動し、互いの手札が6枚になるようにデッキからカードをドローする。
でもって、続いてリバースカードオープン、トラップカード『調律依頼』!
このカードで、デッキから攻撃力1500以下のチューナー1体を効果を無効にして特殊召喚する!出番よ『月夜のシルバー・フォング』!
『ワオォォォォォォォン!!!』
月夜のシルバー・フォング:ATK1200
「更に『ツノクリボー』を通常召喚!」
ツノクリボー:ATK300
レベル5のヘル・カースド・ドラゴンと、レベル1のツノクリボーに、レベル3の月夜のシルバー・フォングをチューニング!
聖なる祈りが集う時、その祈りは不浄を切り裂く剣となる。光射す道となれ!シンクロ召喚!斬り込め『ナイト・オブ・アルカナジョーカー』!!
『ハァァァァァッァァッァ!!』
ナイト・オブ・アルカナジョーカー:ATK3800
「此処で、攻撃力3800のシンクロモンスターを呼び出すか!!
相手にとって不足はない!こい、上条遊里!!!」
「言われるまでもないわルドガー!
アルカナジョーカーはバトルフェイズ中に限り、相手のカード効果を一切受け付けない天位の騎士!その一撃を打ちかましてやるわ!
行け、ナイト・オブ・アルカナジョーカー!地に縛られし邪神を跡形もなく消し去れ!『シャイニング・ホーリー・ブレード』!!」
「地縛神は簡単には死なぬ!トラップカード『地上絵の加護』!
このカードの効果で、このターン地縛神は戦闘でもカード効果でも破壊されん!!」
でも戦闘ダメージは受けて貰うわ。
あぁ、其れと、アルカナジョーカーの攻撃対象になったモンスターの攻撃力は800ポイントダウンするからその心算でね。
「なにぃ!?」
地縛神Uru:ATK3000→2200
――ズバァァッァアァァァァァァ!!
「むおぉぉぉぉぉ!?……く…凄まじいフィールだ。」
ルドガー:LP4000→2400
アタシのフィールも中々でしょ?まぁ、欲を言えば地縛神を葬りたかったんだけどね。
ともあれ、さっきのターンの返礼はさせて貰ったわ。カードを2枚セットしてターンエンド。
地縛神Uru:ATK2200→3000
「私のターン。2体のクィーン・トークンをリリースし、出でよ『DT-ファントム・スパイダー』を召喚!」
DT-ファントム・スパイダー:ATK0
レベル8のダークチューナーって言う事は、レベル-7のダークシンクロを呼ぶ心算ね?
上等じゃない、地縛神とダークシンクロの競演なんて相手にするには最高だわ!
「その強気が何時まで続くか……望み通り、絶望の宴の出演者を揃えるとしよう!
レベル1のクィーン・トークンに、レベル8のDT-ファントム・スパイダーをダークチューニング!
闇と闇重なりしとき、世界は混沌に堕ち、暗黒の帳に覆われる。光すらも消し去れ!ダークシンクロ『深淵のアラネイア』!!!!」
『キシャァァァァァァァッァァ!!』
深淵のアラネイア:ATK2500
此れは又しても生理的嫌悪感を催す外見ですこと。
スパイダー・クィーンも相当に気持ち悪かったけど、こっちは更に生えてる女性の口が蜘蛛の口になってる上に目が8個も……勘弁してよ。
だけど、幾ら気持ち悪いモンスターとは言え、シンクロ召喚を行ってくれた事には礼を言うわルドガー!
おかげで、アタシもこのカードを発動する事が出来るからね!
「なに?」
「トラップカード『シンクロ・シンクロ』!
相手がモンスターをシンクロ召喚した時、自分の墓地のシンクロ素材をゲームから除外してモンスターをシンクロ召喚する!
アタシは墓地のヘル・カースド・ドラゴンと、月夜のシルバー・フォング、合計レベル8のシンクロ素材をゲームから除外してチューニング!
集いし願いが、天空を駆け抜ける疾風となる。光射す道となれ!シンクロ召喚、飛翔せよ『輝天龍 シルバー・ウィンド』!!」
『決着を付けようか、地縛神よ!』
輝天龍 シルバー・ウィンド:ATK2500
「この局面で現れたか、シグナーの龍よ!――ククク……そうだ、そのモンスターを葬らねば真に勝ったとは言えんからな!
私は装備魔法『毒蜘蛛の糸』を地縛神Uruに装備!
装備モンスターの攻撃力を1000ポイントアップし、戦闘を行う相手モンスターの効果を無効にする!」
地縛神Uru:ATK3000→4000
「更に、深淵のアラネイアの効果!
私の闇属性モンスターが相手モンスターを戦闘で破壊した場合、相手に破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを与える!
つまりこのバトルが成立すれば、貴様は終わりと言う訳だ上条遊里!!やれ地縛神!シグナーの龍を葬れ『ヘル・スレッド』!!」
く…!墓地の月夜のシルバー・フォングの効果発動!
墓地のこのカードをゲームから除外し、アタシのフィールド上のシンクロモンスター1体の攻撃力を800ポイントアップするわ!
輝天龍 シルバー・ウィンド:ATK2500→3300
「フン、無駄な足掻きだな!大人しく砕け散れ、シルバー・ウィンド!!」
――ガキィィィィン!!!
「!?ば、馬鹿な!!何故シルバー・ウィンドは消し飛ばない!?」
「シルバー・ウィンドはアタシの最高の相棒にして、アタシのデュエリストとしての闘気が形となったドラゴン。
アタシの魂の半身とも言える、この銀風の龍は地縛神の瘴気如きでは砕けないわ!
トラップ発動『クロス・シンクロ』!アタシのフィールド上にシンクロモンスターが2体以上存在する時、そのうち2体を選択して発動!
選択したモンスター1体に、選択したもう1体のモンスターの攻撃力を上乗せする!
このカードの効果で、天位の騎士の攻撃力3800が、銀風の龍の攻撃力に上乗せされ、攻撃力は7100ポイントになる!!」
『天位の騎士よ、その力預かるぞ!』
輝天龍 シルバー・ウィンド:ATK3300→7100
「こ、攻撃力7100ポイント!!まさか、此処までやるとは……見事だ、上条遊里!」
負けられないからね絶対に。
シルバー・ウィンド、地縛神Uruを返り討ちにして!闇を貫け、『シューティング・ストリーム』!!!
『消えろ、地縛神!!』
――キィィィン……バガシャァァァァァアァァッァァァアァァァ!!
「むおわぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁあぁぁ!!!!」
ルドガー:LP2400→0
アタシの……勝ちだ!!
うん、地縛神を倒した事で、捕らわれてた魂も解放されたみたいだし、此れで宇里亜も戻って来るわね。
「ククク…クハハハハッハ!実に見事だ上条遊里!
此れで我等ダークシグナーは全滅したと言う訳か!だが、只では終わらんぞ……貴様も、道連れだ!!!」
――ブチィ!!!
はいぃぃぃ!?道連れって何よ!?
てかその右腕は機械仕掛けの義手だったっての!?其れを無理矢理引き千切って……あ、火花が散ってるって凄く嫌な予感が……
――バガァァァァァァァァァッァァアッァァッァアァァァァァァン!!!
やっぱり大爆発!?……拙い、吊り橋の中央付近に居たせいで逃げ切れない――!!
「「遊里!!」」
「な、何だよ此れ!!おい、遊里!!!」
クロウ、来てたんだ!!
じゃなくて、く……せめて壊れた橋の先端でもつかめれば、其処からよじ登る事も――よし、掴めた!!
――ボロリ
はぁ!?掴んだところから更に千切れるとか、そんなのあり!?
万事休す――うわぁぁぁぁぁぁあぁぁぁっぁぁぁぁっぁあぁっぁぁぁっぁぁぁぁあぁ!!!
「「「遊里ーーーーー!!!!」」」
To Be Continued… 
登場カード補足
深淵のアラネイア
レベル-7 闇属性
昆虫族・ダークシンクロ
チューナー以外のモンスター1体以上-ダークチューナー
このカードはチューナー以外のモンスターのレベル合計からダークチューナーのレベルを引いた数がレベル-7に等しい場合にダークシンクロできる。
このカードが表側表示で存在する限り、自分フィールド上の闇属性モンスターが相手モンスターを戦闘で破壊した場合、
相手に破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを与える。
ATK2500 DEF1700
DT-ファントム・スパイダー
レベル8 闇属性
昆虫族・ダークチューナー
このカードを素材にして召喚されたダークシンクロモンスターはカード効果によっては破壊されない。
ATK0 DEF0
地縛神の呪詛
装備魔法
自分フィールド上に「地縛神」と名の付くモンスターが表側表示で存在する限り、装備モンスターの効果は無効になる。
また装備状態のこのカードが墓地に送られた場合、相手に1000ポイントのダメージを与える。
毒蜘蛛の糸
装備魔法
昆虫族モンスターにのみ装備可能。
装備モンスターの攻撃力は1000ポイントアップし、装備モンスターと戦闘を行う相手モンスターの効果は無効になる。
調律依頼
通常罠
自分のデッキから攻撃力1500以下のチューナー1体を選択して特殊召喚する、
この効果で特殊召喚されたモンスターの効果は無効になる。
地上絵の加護
通常罠
エンドフェイズまで、自分フィールド上の「地縛神」と名の付くモンスターは破壊されない。
シンクロ・シンクロ
カウンター罠
相手がモンスターをシンクロ召喚した場合に発動できる。
自分の墓地からチューナーと、チューナー以外のモンスターを1体ずつ選択してゲームから除外する。
その後エクストラデッキから除外したモンスターのレベル合計と等しいレベルのシンクロモンスター1体を選択し、シンクロ召喚扱いで特殊召喚する。
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