遊里:LP1500 SC4
竜破壊の重剣士-バスター・ブレイダー:ATK2600
ジャック:LP2900 SC4
Side:クロウ
ジャックが2500ポイントものダメージを与えて先手を取ったかと思ったら、次のターンで遊里がアッサリとジャックのモンスターを倒して1100
ポイントの大ダメージかよ!
此の2人のデュエルが只のデュエルになる筈がねぇとは思ってたが、毎ターンのシンクロ合戦になるとはな……流石だぜ。
それに、遊里とジャックのデュエルを見てると、セキュリティとして犯人とっ捕まえる時にデュエルしてる時とは全然違う気持ちになるぜ。
「あの2人のデュエリストとしての魂とフィールが、俺達の魂の奥底にある物に、仕事をして行く上で蓋をしちまった物に直接語りかけてるの
かも知れねぇな。
『お前達は、今のままで満足なのか』って。」
「若しかしたらそうなのかも……私も、そんな感じ。」
「俺もだよ……遊里、ジャック……」
今のままで満足……生活して行く上で言うなら何の不自由もないから満足って言えるのかも知れねぇが、ならデュエリストとしては如何だ?
俺は、現状に満足してるって言えるのか?……このデュエルの決着がつく時、この迷いも吹っ切れてるのかも知れねぇ。
どっちが勝つにせよ、目が離せないデュエルだぜ!!
異聞・遊戯王5D's Turn191
『限界を突破した最強のデュエル』
Side:遊里
「俺のフィール・バニッシュを貫通する程のフィールを身に付けてきたとは、流石だと言っておこう遊里よ。
だが、進化したのはお前だけではないと言う事を教えてやろう!俺のターン!!」
遊里:SC4→5
ジャック:SC4→5
見せて貰おうじゃないジャック!貴方がどんな進化をしたのかを!
「俺のスピードカウンターが5個以上ある時、手札の『疾駆するケンタウロス』を特殊召喚出来る!」
疾駆するケンタウロス:ATK1300
「疾駆するケンタウロスの召喚、特殊召喚に成功した時、このカードのレベルは俺のスピードカウンターの数と同じになる!」
疾駆するケンタウロス:Lv4→5
「そしてチューナーモンスター『ウィルス・リゾネーター』を召喚!」
ウィルス・リゾネーター:ATK800
「レベル5となった疾駆するケンタウロスに、レベル2のウィルス・リゾネーターをチューニング!
黒雲に走る、金色の稲妻の輝きを見るが良い!シンクロ召喚、轟け『ツインヘッド・サンダー・ドラゴン』!!」
『ギョアァァァァァァァァァ!!!』
ツインヘッド・サンダー・ドラゴン:ATK2800
ライディング専用とも言えるモンスターを使っての高速シンクロ!
最近実装されたばかりのモンスターで、アタシも使うかどうかは検討中だったのに、其れを迷わずデッキに組み込むとは、流石はジャックって
言う所かしら?
にしても呼び出されたモンスターは、名前からして『双頭の雷龍』のシンクロ版なんだろうけど、見た目は本当に二つ首のサンダー・ドラゴン
って感じで、双頭の雷龍とは似ても似つかないわよ。
てか、サンダー・ドラゴン2体の融合で、如何してみた目があぁなったのか双頭の雷龍は……
「ウィルス・リゾネーターがシンクロの素材となって墓地に送られた事により効果発動!
俺はカードの種類を1種類宣言し、相手は手札に有る俺が宣言した種類のカードを全て墓地に送る!!
俺が宣言するのは、モンスターカード!!」
「ウィルスって名前から嫌な予感はしてたけど、手札破壊の効果……アタシの手札2枚は何方もモンスターカード。
よって手札を全て墓地に送るわ。」
「ふ、俺の勘も中々馬鹿に出来んようだな!
バトル!ツインヘッド・サンダー・ドラゴンで、竜破壊の重剣士-バスター・ブレイダーに攻撃!『ライトニング・バースト』!!」
悪いけど、その攻撃は通さないわジャック!
リバースカードオープン!トラップ発動『聖なるバリア-ミラーフォース-』!此れで、ツインヘッド・サンダー・ドラゴンの攻撃を跳ね返す!
「温いわ!ツインヘッド・サンダー・ドラゴンは1ターンに1度だけトラップカードの効果では破壊されん!
故に、ツインヘッド・サンダー・ドラゴンの攻撃は、ミラーフォースを突き破ってバスター・ブレイダーを貫く!!」
――バチィィィィィィ!!
遊里:LP1500→1300
ミラーフォースを貫通して来るとは……此れは可成り効いたわ。
しかもツインヘッド・サンダー・ドラゴンは雷族だから、バスター・ブレイダーの効果で破壊も出来ないしね……
「相手のシンクロモンスターを戦闘で破壊した事でツインヘッド・サンダー・ドラゴンの効果発動!
このカードが相手のシンクロモンスターを破壊した場合、次の相手のターン、相手はモンスターを召喚出来ない!此れで、次のターン、お前
は身を守るモンスターすら出す事が出来ん!!!」
「マジで!?
……やるわねジャック。己の得意とするパワーデュエルを最大限に生かせる戦術だわ。」
「パワーを最大限生かす為に、技巧を凝らした……理想の完成は近い!カードを1枚セットしてターンエンド!」
「なら、アタシも其れに応えないとね!アタシのターン!!」
遊里:SC5→6
ジャック:SC5→6
此れは、この局面では良い引きね。
アタシはスピードスペル『Sp-エンジェル・バトン』を発動!デッキからカードを2枚ドローし、その後手札を1枚捨てる!!
「手札0のお前には良いカードを引いたな?
だが、果たしてその2枚にこの状況を打開できるカードが有るかが問題だがな!」
それは、アタシの引きの強さにかかってるわね……ドロー!!
……モンスターを引く事は出来たけど、ツインヘッド・サンダー・ドラゴンの効果で召喚する事は出来ない……もう1枚はトラップ、何方を残す
か――此処は……
「アタシは『ラージ・シールド・ガードナー』を墓地に送る。」
「ふ、折角のモンスターも、召喚出来ないのでは墓地に送るしかないか?」
「さて如何かしら?カードを1枚セットして、ターンエンド。」
さぁ、アタシの戦術が読めるかしらジャック?
「知れた事!俺が攻撃した瞬間、墓地のラージ・シールド・ガードナーを特殊召喚して楯にする心算だろう!
お前らしくもないせせこましい戦術だが、今の状況では、そうするしかないのだろう……ならば俺は其れを超えるだけ!俺のターン!!」
遊里:SC6→7
ジャック:SC6→7
「このターンに俺のレッド・デーモンと、お前のシルバー・ウィンドが帰還するが、俺はその前に決着を付ける!!
バトルだ!ツインヘッド・サンダー・ドラゴンで、ダイレクトアタック!『ライトニング・バースト』!!」
墓地の『ラージ・シールド・ガードナー』の効果発動!
相手からダイレクトアタックを受ける時、墓地の此のカードを守備表示で特殊召喚出来る!!
ラージ・シールド・ガードナー:DEF2600
「小賢しい!トラップ発動『アンダーテイカー』!
墓地から特殊召喚されたモンスターを破壊する!!此れでお前が壁として呼び出したラージ・シールド・ガードナーは、破壊される!!」
「拙い!自身の効果で特殊召喚されたラージ・シールド・ガードナーは破壊された時ゲームから除外される!もう効果は使えねぇ!!」
「「遊里!!」」
確かに、このままだとアタシはツインヘッド・サンダー・ドラゴンの攻撃を喰らってお終いでしょうね……でも、其れは如何かな?
「なに?」
「トラップ発動!『クリボーを呼ぶ鐘』!
デッキから『クリボー』モンスター1体を選択して特殊召喚、または手札に加える事が出来る!アタシはデッキから『ジェルクリボー』を守備
表示で特殊召喚!」
『クリ~~!』
ジェルクリボー:DEF200
ジェルクリボーの守備力は僅かに200だけど、アタシのフィールド上に存在するモンスターがこのカードのみの場合、このカードは戦闘では
破壊されず、レベル4以下及びランク4以下のモンスターの効果を受け付けない!
よって、ツインヘッド・サンダー・ドラゴンの雷も、此の子を貫く事は出来ない!!
「半透明のジェル状の身体は、あらゆる衝撃を吸収すると言う事か。
俺はバトルフェイズを終了!そしてこの瞬間に、異次元に飛ばされた俺達の魂のモンスターが帰還する!
舞い戻れ、我が魂『煌魔龍 レッド・デーモン』!!」
『バオォォォォォォォォォ!!』
煌魔龍 レッド・デーモン:ATK3000
「未来に向けて飛翔せよ!『輝天龍 シルバー・ウィンド』!!」
『我が翼は、主の勝利の為に!』
輝天龍 シルバー・ウィンド:ATK2500
そしてアタシ達のエースが帰還した……本番は此処からでしょうジャック?
「ふ、其の通りだ!
俺はチューナーモンスター『チェイン・リゾネーター』を召喚!」
ATK:100
「チェイン・リゾネーターの効果で、デッキから『レッドデーモン・リゾネーター』を特殊召喚する!」
レッドデーモン・リゾネーター:ATK1300
レッド・デーモンとチューナーが2体……来る、ジャックの最強戦術が!!
「燃える……燃えるぞ!俺の、この魂が!!燃え盛る魂、バーニングソウル!!
レベル8の煌魔龍 レッド・デーモンに、レベル1のチェイン・リゾネーターと、レベル3のレッドデーモン・リゾネーターをダブルチューニング!
王者と悪魔、今此処に交わる!天地を統べる絶対王者よ、今こそ降臨せよ!シンクロ召喚『紅蓮魔龍 スカーレッド・デーモン』!!」
『ウガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!』
紅蓮魔龍-スカーレッド・デーモン:ATK4000
現れたわね、スカーレッド・デーモン!
「レッドデーモン・リゾネーターの効果でスカーレッド・デーモンの攻撃力は1000ポイントアップする!」
「スカーレッド・デーモンでも、レッド・デーモンの名を含んでるからね……」
紅蓮魔龍 スカーレッド・デーモン:ATK4000→5000
「そして、スカーレッド・デーモンの攻撃力は、俺の墓地のチューナー1体に付き500ポイントアップする!
俺の墓地のチューナーは5体!よって、攻撃力は2500ポイントアップする!!」
『バオアァァァァァァァァァァァ!!』
紅蓮魔龍 スカーレッド・デーモン:ATK5000→7500
攻撃力7500!!……此れは燃えて来るじゃない!!
「カードを1枚セットしてターンエンド!」
「アタシのターン!」
遊里:SC7→8
ジャック:SC7→8
アタシはスピードスペル『Sp-強欲な壺』を発動。
アタシのスピードカウンターが5個以上ある時、デッキからカードを2枚ドローする。
更にスピードワールド2の効果発動!スピードカウンターを7個取り除く事で、デッキからカードを1枚ドローする……うん、良い引きだわ!
アタシはチューナーモンスター『ライティ・ドライバー』を召喚!
ライティ・ドライバー:DEF300
遊里:SC8→1
レベル1のジェルクリボーに、レベル1のライティ・ドライバーをチューニング!
集いし思いが、新たな速度の地平へ導く。光射す道となれ!シンクロ召喚、希望の光、シンクロチューナー『ナインテール・フォックス』!!
『コォォォォン!』
ナインテール・フォックス:DEF1000
「シンクロチューナー……呼ぶ気か、奴を!!」
「正解!って言いたい所だけど、そうじゃないわ!
アタシは墓地の『ディメンジョン・シンクロン』の効果を発動!墓地の此のカードとチューナー以外のモンスターをゲームから除外して、シンク
ロモンスターをエクストラデッキからシンクロ召喚する!
アタシは墓地のディメンジョン・シンクロンと、ジェルクリボーをゲームから除外してチューニング!
集いし星の欠片が、此処に新たな可能性を指し示す。光射す道となれ!シンクロ召喚、進化の道標、『忠義の黒魔導師』!」
『トゥアァァ!』
忠義の黒魔導師:ATK250
「此処で、レベル2のシンクロモンスターだと?」
見せてあげるわジャック!
此れが、兄さんが見せてくれて、アタシが辿り着いた境地!トップクリアマインドォォォォォ!!!
――轟!!
レベル2シンクロモンスター忠義の黒魔導師と、レベル8シンクロモンスター輝天龍 シルバーウィンドに、レベル2シンクロチューナーナイン
テール・フォックスをチューニング!
集いし欠片が一つになる時、新たな次元への扉が開く。光射す道となれ!デルタ・アクセルシンクロォォォォォォォォォ!!
――バシュン!!
「消えた!?」
何処を見て居るの、あたしは此処よジャック!!
「後ろから……!まさか、光の速さでコースを一周して来たのか!!」
大正解♪そして、此れがアタシの新たな仲間!空を翔けよ『輝天龍皇 プラチナ・ストーム』!!
『我が力、味わって貰おうか!!』
輝天龍皇 プラチナ・ストーム:ATK4000
此れがアタシの辿り着いた境地!!その力、受け止めて貰うわよジャック!!
To Be Continued… 
登場カード補足
Sp-強欲な壺
スピードスペル
自分のスピードカウンターが5個以上ある場合に発動出来る。デッキからカードを2枚ドローする。
アンダーテイカー
通常罠
墓地からモンスターが特殊召喚された場合に発動出来る。そのモンスターを破壊する。
クリボーを呼ぶ鐘
通常罠
デッキから「クリボー」モンスター1体を選択して手札に加える、又は特殊召喚出来る。
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