遊里:LP3300  SC10
プリンセス・ヴァルキリア:ATK2500
ダーク・マジシャン・ガール:ATK2500
玄鳳龍 ブラック・フェザー:ATK2800


ハラルド:LP3150  SC7
極神聖龍皇ティアマト:ATK5000




Side:遊里


三極神全てを処理したと思ったら、カウンターで超大型を召喚して来るとは……アタシの予想以上に、貴方は強いみたいねハラルド?正直な
事を言わせて貰うと、貴方達相手に大将戦に持ち込まれるとは思っていなかったわ。

言っちゃ悪いけど、神のカードを従えた事で満足してる集団だと思ってたからね――だけど、その評価を修正するわ。貴方達は、間違いなく素
晴らしいデュエリストだわ。
此れだけ、良い意味でハートが熱くなったのはジャックとのデュエル以来だからね……だからこそ見せて貰うわ、三極神の魂をもってして召喚
された、その龍神の力をね!!



「ならば、次の私のターンで、其れを体感して頂こう。」

「ならせめて、最高のフィールを出せるようにしときなさい?
 如何に神を超える龍神の一撃であっても、フィールが貧弱じゃあ、本来の力をこの身で体感する事が出来ないからね。」

アタシはカードを2枚セットしてターンエンド。
さぁ、見せて貰おうじゃない……世界に厄災をまき散らす邪龍の名を冠した神の力を!!

アナタの本気のタクティクスとフィールがどれほどの物か――見せてもらうわ、ハラルド!













異聞・遊戯王5D's Turn159
『聖騎士の進化!クリアマインドの可能性』











さてと……アタシはレベル8のシンクロもスターを3体も従え、逆にハラルドは最高レベルであるレベル12のモンスターが1体だけ……魔法や
罠の事を考えると、一概にアタシが有利とも言えないわね。


「私のターン!」


遊里:SC10→11
ハラルド:SC7→8


「スピードワールド2の効果発動。スピードカウンターを7個取り除いて、デッキからカードをドローする!」
ハラルド:SC8→1



此処でドロー効果を使って来たか……まぁ、其れは予想していたから、本番は此処から。さて、如何来るのか?



「ティアマトのモンスター効果発動、エンドフェイズまで相手フィールド上に表側表示で存在するモンスターの攻撃力と守備力を0にする。」

「んな!?」


プリンセス・ヴァルキリア:ATK2500→0
ダーク・マジシャン・ガール:ATK2500→0
玄鳳龍 ブラック・フェザー:ATK2800→0


表側表示モンスターのステータスを0にするとか、可成り強力な効果じゃない。
と言うか、相手フィールド上に攻撃表示のモンスターが居れば略勝ちが確定する効果よね此れは?
ティアマトの攻撃力は5000……初期値のライフを一撃で削る事が出来る訳なんだから。――だけど、攻撃する事が出来るかしらハラルド?



「勿論、攻撃させて貰うぞ遊里。このティアマトが存在する限り、私に敗北は無いのだから。
 行くぞ!極神聖龍皇ティアマトで、玄鳳龍 ブラック・フェザーに攻撃!『エクストリーム・ジ・ハード』!!」

「その攻撃は通さない!
 リバースカードオープン!喰らえ、トラップカード『聖なるバリア-ミラーフォース-』!!此れで、ティアマトは破壊させて貰うわ!!」

「此処でそのトラップを……だが甘い。
 ティアマトは相手のカード効果では破壊も除外もされない、高い効果耐性をもって居る。故に、最強の攻撃迎撃トラップであっても、ティアマト
 を破壊する事は出来ないぞ。」



攻撃力5000で、相手モンスターのステータスを0にして、その上カード効果では破壊も除外もされないって、幾ら3体の神の魂を必要とすると
は言え、ちょっと欲張り過ぎな無いの此れ?
だけど、其れで勝ったと思ったら大間違いよハラルド!
さっきのターン、プリンセスの効果を発動する時に捨てた『ワタクリボー』の効果発動!墓地の此のカードをゲームから除外する事で、このター
ンアタシが受ける戦闘ダメージを1度だけ0にする!
ブラック・フェザーの戦闘破壊は防げないけど、アタシのライフは削られないわ!



「むぅ……コストとして捨てるカードすら、先を見据えて選んで居たと言う訳か……普通ならば、3体の神を倒せると分かれば慢心しそうなモノ
 だが、君はそうではなかったのだな。
 それでこそ、戦うに値するがね。カードを1枚セットしてターンエンド。」


プリンセス・ヴァルキリア:ATK0→2500
ダーク・マジシャン・ガール:ATK0→2500



「アタシのターン!」


遊里:SC10→11
ハラルド:SC1→2



スピードカウンターが10個以上あるなら、普通はスピードワールド2の効果でフィールド上のカード1枚を破壊する所なんだけど、ティアマトは
カード効果じゃ破壊できないから、その選択肢はない――なら、此処はスピードカウンターを7個取り除いてカードを1枚ドローすべきね。


遊里:SC11→4


よし、良いカードを引いたわ!
プリンセス・ヴァルキリアの効果発動。手札を1枚捨て、墓地のモンスター1体を蘇生させる!蘇れ『玄鳳龍 ブラック・フェザー』!!


その魂、今再び空を翔けなさい、黒翼の龍よ!

『グオォォォォォォォォ!!』
玄鳳龍 ブラック・フェザー:ATK2800


そしてブラック・フェザーの効果発動!
デッキの上からカード5枚を確認して、その中のチューナー1体に付き、相手モンスターの攻撃力をエンドフェイズまで500ポイントダウンする。

「ドロー!……アタシが引き当てた5枚のカード、其れは全てチューナー!よって、ティアマトの攻撃力は2500ポイントダウンするわ!!」

「此処で、5枚のチューナーを……何と言う運の強さ――否、此れもまた君程のデュエリストだから成せた事かな?」


極神聖龍皇ティアマト:ATK5000→2500



さぁ、如何だろうね?
其れは兎も角、此れでティアマトはお終いだよ。ブラック・フェザーは攻撃力で上回ってるし、プリンセスとガールは攻撃力は同じだけど、パズー
を素材にしてシンクロ召喚してるから戦闘では破壊されないからね。
そして、ティアマトが居なくなれば貴方のフィールドはがら空き……行くわよハラルド!
玄鳳龍 ブラック・フェザーで、極神聖龍皇ティアマトに攻撃!『ブラック・レイジング・ストーム』!!



「見事だ……私とて簡単にやられる訳ではない。
 トラップ発動『攻撃の無力化』。このカードの効果で、その攻撃は無効になってバトルフェイズは終了される。」


其れを伏せてたか……ミラーフォースとは違った形での対攻撃用最強トラップとも言えるカードをね。
バトルフェイズが終了したんじゃ、これ以上は何も出来ないわね……アタシはカードを2枚セットしてターンエンド。


極神聖龍皇ティアマト:ATK2500→5000


「私のターン。」


遊里:SC4→5
ハラルド:SC2→3


「ティアマトの効果を発動し、相手モンスターの攻守力を0にする!」



プリンセス・ヴァルキリア:ATK2500→0
ダーク・マジシャン・ガール:ATK2500→0
玄鳳龍 ブラック・フェザー:ATK2800→0




まぁ、当然そう来るわよね。
だけど、アタシのライフを0に出来るかしらハラルド?反則級の効果を備えた攻撃力5000のティアマトを従えていたとしても、アタシに勝つ事は
出来ないって、断言するわ。



「ならば、やって見せて頂こうか?このターンを生き残る事が出来ればの話だがね。
 極神聖龍皇ティアマトで、玄鳳龍 ブラック・フェザーに攻撃!『エクストリーム・ジ・ハード』!」



リバースカードオープン!トラップカード『ハーフorストップ』!そして『シンクロ・スピリッツ』
先ずはハーフorストップの効果だけど、貴方は攻撃を中断するよりも、攻撃力を半分にして攻撃するわよねハラルド?攻撃力が半減すると言っ
ても、アタシに2500のダメージを与える事が出来る訳なんだから。



「無論、攻撃力を半分にして、攻撃を続行する!」
極神聖龍皇ティアマト:ATK5000→2500


流石に大ダメージを喰らうのは避けられないけど、『シンクロ・スピリッツ』の効果で、アタシのフィールド上のシンクロモンスターは、エンドフェイ
ズまで破壊されない!よって、ブラック・フェザーは健在よ!!――アタシは大ダメージを受けたけどね。


遊里:LP3300→800


「此れを耐えるとは……カード1枚セットしてターンエンドだ。」


プリンセス・ヴァルキリア:ATK0→2500
ダーク・マジシャン・ガール:ATK0→2500
玄鳳龍 ブラック・フェザー:ATK0→2800




「アタシのターン!」


遊里:SC5→6
ハラルド:SC3→4


「プリンセスの効果発動!手札を1枚捨てて、墓地のモンスターを特殊召喚する!蘇れ『ライティ・ドライバー』!」
ライティ・ドライバー:ATK100


そして、『ハネクリボー』を守備表示で召喚。


ハネクリボー:DEF200


「行くわよハラルド!
 レベル1のハネクリボーに、レベル1のライティ・ドライバーをチューニング!
 集いし思いが、新たな速度の地平へ導く。光射す道となれ!シンクロ召喚、希望の光、シンクロチューナー『ナインテール・フォックス』!」

『コォォォォン!』
ナインテール・フォックス:DEF1000



此れで全ての準備が整った!行くわよ、クリアマインド!!


――轟!!


レベル8シンクロモンスタープリンセス・ヴァルキリアに、レベル2シンクロチューナーナインテール・フォックスをチューニング!
福音の歌が集う時、神姫の聖騎士が其の力を解き放つ!光射す道となれ!アクセルシンクロォォォォォォォォォ!!!


――キュゴウ!!


「神を超える力『プリンセス・ブリュンヒルデ』!!」

我が聖槍の錆となりなさい。
プリンセス・ブリュンヒルデ:ATK3300


「ブリュンヒルデ……オーディンに仕えるヴァルキリーの中でも最高の力を持って居たとされる戦乙女!其れを召喚して来るとは……!」

「此れがアクセルシンクロの可能性ってね。
 そして、このターンで終わらせるわハラルド!玄鳳龍 ブラック・フェザーの効果を発動!……アタシが引いたチューナーは4体!
 よって、ティアマトの攻撃力は2000ポイントダウンする!」


極神聖龍皇ティアマト:ATK5000→3000


バトル!プリンセス・ブリュンヒルデで、極神聖龍皇ティアマトに攻撃!『スパイク・ゲイボルグ』!!


「く……トラップ発動『ディメンション・ウォール』
 このカードの効果で、私が受ける戦闘ダメージは君が受ける事になる…良い攻撃だったが、それが裏目に出たかな?」



ところがギッチョン、そうは行かないんだよね此れが!トラップカード『トラップ・ジャマー』!バトルフェイズ中に発動した罠を無効にする!
此れにより、ディメンション・ウォールは無効となり、プリンセスの攻撃は有効よ!!


――ズドォォォォォォォン!!


「ぐあぁぁぁ!!」
ハラルド:LP3150→2850


そして、この瞬間にプリンセスの効果発動!
相手モンスターを戦闘で破壊した場合、続けてもう1度攻撃出来る!――つまりこれで終わりよハラルド!!
プリンセス・ブリュンヒルデで、プレイヤーにダイレクトアタック!『スパイク・ゲイボルグ』!!


此れで、終わりです!!


「よもやこれ程とは……私の負けだな。」
ハラルド:LP2850→0



アタシの……勝ちだ!
だけど、此れで分かったでしょハラルド?神は確かに強力だけど、其れだけで勝つ事は出来ないって言う事をね――幾ら強力なモンスターだ
からって其れだけで勝てる程、デュエルは浅くないからね。



「その様だな……身をもって、其れを体感させて貰った――と言うよりも、思い出させて貰ったと言うのが正解かも知れないね。
 神を手にしたその日から、私はデュエルの本質を忘れて居た様だ……神は強力だが、それだけで勝つ事は出来ない……正に至言の極致。
 君達は、其れを証明して勝った――だから、機皇帝の事は君達に任せるとしよう。君達ならば、きっと何とかできる筈だ……負けるなよ?」



勿論負ける心算は無いわ。
決勝戦の相手は、機皇帝使いの連中だからね……絶対に負けないわ!!――シティに巣食う、機皇帝なんて言う害虫は、纏めて駆除してや
ろうじゃない!一切の恐れを捨て去ってね!!

イリアステル……アンタ達の思い通りにはさせないわ――絶対にね!!









 To Be Continued… 






登場カード補足



極神聖龍皇ティアマト
レベル12    神属性
幻獣神・効果
此のカードは通常召喚出来ない。「神の次元輪廻」の効果でのみ特殊召喚出来る。
1ターンに1度、エンドフェイズまで相手フィールド上に表側表示で存在するモンスターの攻撃力と守備力を0に出来る。
此のカードは、相手のカード効果によっては破壊されず除外されない。
ATK5000    DEF5000



シンクロ・スピリッツ
通常罠
エンドフェイズまで、自分フィールド上に表側表示で存在するシンクロモンスターは、戦闘及びカード効果では破壊されない。