遊里:LP4000  SC8
プリンセス・ヴァルキリア:ATK2500
玄鳳龍 ブラック・フェザー:ATK2800


ハラルド:LP3150  SC5
極神聖帝オーディン:ATK4000
極神皇トール:ATK3500
極神皇ロキ:ATK3300




Side:遊里


遊戯さんの三幻神には劣るとは言え、曲がりなりにも『神』であるだけに、実際に対峙すると、中々の威圧感じゃないの星界の三極神も。
だけど、神が相手でも、私は負けないわ――って、如何したのプリンセス?なんか、オーディンの事をガン見してるけど……



……久しぶりにお会いしましたが、老けましたねお父様。



待てやコラ!老けたって何!?って言うか、オーディンがお父様って……いや、間違ってないのか此れは?
ヴァルキリーはオーディンの娘だった訳だから、其れを考えれば、プリンセスとオーディンが親子関係であっても何もおかしい事は無いわよね。
でも、そうなると、貴女は自身のお父さんと戦う事になる訳だけど、良いのプリンセス?



私はヴァルキリーですから、戦場で出会った相手が例え父であろうとも、戦うべき相手ならば戦い、そして倒すだけの事です!

「OK、なら手加減は要らないわね!!」

星界の三極神は、確かに強力な相手かも知れないけど、アタシは其れを超えるわ!
何よりも、アタシはアタシのデッキを信じてるし、デッキもまた私を信じて、必要な時にその力を貸してくれるからね……このデュエル、勝たせて
貰うわよハラルド?

何よりも、星界の三極神に対抗できない様じゃ、イリアステルが有する『機皇帝』とやり合うのは無理だろうからね……本気で行くわハラルド!
無敵女帝の力……その真髄を叩き込んでやるわ!!













異聞・遊戯王5D's Turn158
『神姫の聖騎士vs星界の三極神』











行くわよハラルド!
先ずはトールを対象に、玄鳳龍 ブラック・フェザーの効果発動!
デッキの上からカード5枚を確認し、其の5枚の中のチューナーの数だけ、相手モンスターの攻撃力をダウンさせる……行くわよ、ドロー!!

……アタシが引き当てたチューナーは3体!よって、トールの攻撃力は1500ポイントダウンするわ!


『グゥゥゥゥゥゥ…』
極神皇トール:ATK3500→2000



「此処で3枚のチューナーを引き当てるとは、流石はラストホイーラーを務めるデュエリストだ――だが、此処からどう攻めるかね?
 トールは、自己再生能力をもって居る上に、自己蘇生した場合、相手に800ポイントのダメージを与える。只倒すだけでは、君の方が痛手を
 被る事になると思うのだが……」

「そう思うだろうけど、生憎とプリンセスとの戦闘で破壊された相手モンスターの効果は無効になる――ヴァルキリーの剣は、相手の魂の力を
 封じる力をもって居るのよ。
 そして、効果が無効になれば神は自己蘇生する事が出来ない!破壊されても、自己蘇生が出来なければ神の力は恐れるモノじゃないわ。
 バトル!プリンセス・ヴァルキリアで、極神皇トールに攻撃!斬り裂け『デュランダルブレイザー』!!」

その魂……封じます!


――ズバァァァァァアッァ!!


「ぐぅ……クロウ君以上のフィールか……見事だ――!」
ハラルド:LP3150→2650


よし、先ずは1体目!
ブラック・フェザーでの攻撃は出来ないけど、この調子で残る2体の神も除去してあげるわハラルド――次のアタシのターンには、更に強烈なフ
ィールを叩き込んであげようじゃない?
カードを2枚セットして、ターンエンド。



「私のターン。」


遊里:SC8→9
ハラルド:SC5→6



「トールは失ったが、私にはまだ2体の神が居る……先程の礼はさせてもらうとしよう。
 プリンセス・ヴァルキリアは、私の神に対して相当に強い抑止力となる効果をもって居るようだが……攻撃力では、神の方が上だ。
 ブラック・フェザーの効果は自分のターンでしか使う事は出来ないから、神の攻撃力を下げられる事もない――故に、神姫の聖騎士には、こ
 のターンで退場して貰うとしよう。
 極神聖帝オーディンで、プリンセス・ヴァルキリアに攻撃!『ヘブンズ・ジャッジメント』!」



思った通り、真っ先にプリンセスを狙って来たわね?
だけど、そうは行かないわ!リバースカードオープン、トラップカード『ガード・ブロック』
私が受ける戦闘ダメージを0にし、デッキからカードを1枚ドローするわ!



「ダメージを逃がしたか……だが、プリンセス・ヴァルキリアの戦闘破壊は免れないぞ?」

「そう思う?……よーくフィールド見てみなさい!」

「なに?………な、此れは!!」



『ムゥゥゥゥゥ……』

老けただけでなく、些か力も落ちたようですねお父様……



装甲魔導師パズーを素材にして召喚された事で、プリンセスは戦闘では破壊されない……戦闘に於いては無敵のヴァルキリーと化しているの
よ、プリンセスはね!



「戦闘に於いては鉄壁にコンボか!
 だが、ガード・ブロックの効果は1度だけ。2回目の攻撃のダメージを0にする事は出来ない!
 極神皇ロキで、プリンセス・ヴァルキリアに攻撃!『ヴァニティ・バレット』!!」



まぁ、確かに其の通りだから、ロキの攻撃のダメージを0にする事は出来ないわ。



遊里:LP4000→3300



だけど、この程度のフィールじゃ全然燃えないわ――ジャックのフィールは此れの5倍は凄いし、鬼柳とクロウのフィールだって、此れの3倍は
あるからね?
神は、確かに強力かも知れないけど、其れが逆に貴方のDホイーラーとしての力を弱めてるのかも知れないわねハラルド?
こんな事を言ったらアレだけど、初代デュエルキングの遊戯さんが『神』を召喚して攻撃して来たら、幾ら戦闘ダメージを0にしてもその凄まじい
フィールで吹き飛ばされて、デュエル続行不可能になるのは間違いないわ。
だけど、貴方のフィールにはそう言った『重さ』がない……只強くて大きいだけなのよハラルド!それじゃあ、アタシを倒す事は出来ないわよ!



「言ってくれるじゃないか……ならば見せて貰おうか、真のフィールと言う物を。
 カードを1枚セットして、ターンを終了だ。」

「アタシのターン!」


遊里:SC9→10
ハラルド:SC6→7



アタシは『幻想の闇魔導師』を攻撃表示で召喚!


幻想の闇魔導師:ATK1500


幻想の闇魔導師の召喚に成功した時、手札からレベル1のモンスターを特殊召喚出来る!出番よ『チューニング・サポーター』



チューニング・サポーター:DEF300



そして、プリンセス・ヴァルキリアの効果発動!
手札を1枚捨て、墓地のモンスターを特殊召喚する!アタシはプリンセスの効果で、『装甲魔導師パズー』を墓地から特殊召喚するわ!!



装甲魔導師パズー:DEF1500



「此れは……又してもレベル8のモンスターをシンクロ召喚する心算か……!」

「御明察!
 デュエルモンスターズの世界に於いて、神姫の聖騎士には、常に戦場を共に駆け抜けた闇の力をその身に宿した魔導師が存在していた。
 行くわよ!レベル1のチューニング・サポーターとレベル4の幻想の闇魔導師に、レベル3の装甲魔導師パズーをチューニング!
 集いし魔法の胎動が、新たな世界を切り開く。光射す道となれ!シンクロ召喚、突き進め『ダーク・マジシャン・ガール』!!」

光の聖騎士と、闇の魔導師の連携、受けてみる?
ダーク・マジシャン・ガール:ATK2500



「今度は闇の魔導師……だが、其れでも神の攻撃力を超える事は出来ない。
 ブラック・フェザーの効果で弱体化を狙う事は出来るが、その効果は運の要素が絡む故に確実ではない――ならば、如何するね?」



確かに、ブラック・フェザーの効果は運の要素が絡むから、確実性は薄いわ。
でも、だったら確実に神を上回る事の出来るカードを使えば良いだけの事でしょ?ガード・ブロックの効果で、最高のカードをドローしたからね。
アタシは手札から、スピードスペル『Sp-ユニオン・アタック』を発動!
アタシのスピードカウンターが5個以上ある時、アタシのモンスター1体に、他のモンスターの攻撃力を集約する!
この効果で、ダーク・マジシャン・ガールと玄鳳龍 ブラック・フェザーの攻撃力をプリンセス・ヴァルキリアに上乗せするわ!!



『この力、預けるよプリンセス!

彼方達の力……確かに受け取りました!
プリンセス・ヴァルキリア:ATK2500→7800



「攻撃力……7800!!」

「ユニオン・アタックの効果で貴方にダメージを与える事は出来ないけど、このターンでオーディンとロキには退場して貰うわ!!
 リバースカードオープン、トラップカード『アサルト・シンクロ・アタック』
 アタシのフィールド上のシンクロモンスター1体を選択して発動!
 このターン、選択したシンクロモンスター以外のモンスターは攻撃出来ないけど、選択したシンクロモンスターは相手モンスター全てに1回ず
 つ攻撃出来る!――残る神にね!!」

「なに!?」




戦闘ダメージこそ入らないけど、これで終わりよハラルド!
貴方達は、神の力を手にして、其れの速攻召喚に特化したデッキを組んでいたけど、逆に言うなら神が処理されてしまったら、勝利の可能性
が0になると言っても過言じゃないわ。

神は確かに強力だけど、其れに頼ったデュエリストでは、勝ち続ける事は出来ない。
遊戯さんも神を従えてたけど、其れに頼る事は無く、あくまでもデッキの中核は『ブラック・マジシャン』だった訳だからね――行くわよハラルド!

プリンセス・ヴァルキリアで、極神皇ロキと、極神聖帝オーディンに攻撃!全てを滅せよ『エクスカリバー・ストリーム』!!


此れで……終わりです!!



――ズガァァァァァァァァァァァァァァァアァァァン!!!




『なんとー!此れは見事だーー!
 チーム5D'sのラストホイーラー上条遊里が、3体の神を己のトリプルエースの1柱であるプリンセス・ヴァルキリアで完全粉砕したぞーー!
 神をも超える神姫の聖騎士を従えた遊里が、このままこのデュエルを制するのか!すごく楽しみになって来ちゃったぞーーー!!』




このまま制する事が出来れば、其れは其れで楽なんだけど……まさか、この程度じゃ終わらないでしょハラルド?
三極神が居なくなったら戦う事が出来ませんなんて言うのは、興醒め通り越して呆れちゃうからね……貴方の力、見せて貰うわハラルド!!



「ならば応えよう。
 リバースカードオープン、トラップカード『神の次元輪廻』
 私の墓地に極神皇ロキ、極神皇トール、極神聖帝オーディンの3体が存在する時、墓地のカードを全てゲームから除外して発動する。
 手札またはデッキから、『極神聖龍皇ティアマト』を特殊召喚する!!」

『グオォォォォォォォォォォ……!!』
極神聖龍皇ティアマト:ATK5000




って、カウンターで随分なモンスターを召喚して来たじゃないのよ?
オーディン以上の力を感じさせてくれる、極神聖帝龍ティアマト……相手にって不足はない!思い切りやろうじゃない!!



「此れこそが、三極神をも超えた龍神……君に受けきることが出来るかな、上条遊里?」

「出来る出来ないは大した問題じゃないわハラルド。
 大事なのは出来るか出来ないかじゃなくて、やるかやらないかよ!――その最高ランクの龍神の攻撃、受けきってやろうじゃないの!!!」

カードを1枚セットしてターンエンド。

さぁ、見せて貰おうじゃない――三極神をも超えた龍神の力って言う物をね!!……少しは、燃えさせてくれんでしょうね?
尤も、其れ位じゃないと倒し甲斐もないけどね!――先ずは見せて貰うわ、その龍神が放つフィールが如何程の物であるのかを!――最低
でも、アインレベルのフィールが無いとアタシを倒す事は出来ないからね。

神を従えたデュエリストの本領……見せて貰うわよ、ハラルド!!










 To Be Continued… 






登場カード補足



Sp-ユニオン・アタック
スピードスペル
自分のスピードカウンターが5個以上ある場合に自分フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
このターンのバトルフェイズ開始時、そのモンスターの攻撃力は、他の自分フィールドの攻撃表示モンスターの攻撃力の合計分、バトルフェイ
ズ終了時までアップする。 このターン、対象のモンスターが相手に与える戦闘ダメージは0になり、他の自分のモンスターは攻撃できない。



アサルト・シンクロ・アタック
通常罠
自分フィールド上のシンクロモンスター1体を選択して発動する。このターンは選択したモンスターのみが攻撃出来る。
選択したモンスターは、このターン相手フィールド上のモンスターに1回ずつ攻撃する事が出来る。



神の次元輪廻
通常罠
「極神皇トール」「極神皇ロキ」「極神聖帝オーディン」が、夫々1枚墓地に存在する場合に、墓地のカードを全てゲームから除外して発動する。
デッキ又は手札から「極神聖龍皇ティアマト」1体を選択して特殊召喚する。