アイン:LP3500    SC3
カオス・ソルジャー -開闢の使者-:ATK3000


吉蔵:LP4000    SC3
手をつなぐ魔人:DEF3600
封印されしエクゾディア:DEF1000
プロミネンス・ドラゴン:DEF1000




Side:遊里


手をつなぐ魔人とプロミネンス・ドラゴン…どうやら、チーム太陽は手をつなぐ魔人の守備力を上げながら、バーンダメージを狙う戦術みたいね?

と、思う所なんだけど、其れだとあのエクゾディアの存在が分からなくなるわ。
エクゾディアは5枚の封印パーツを全て手札に揃えてこそ『デュエルに勝利する』って言う究極の効果を発動するのに、それを召喚して来たってい
う事は、何かを狙ってるかとしか思えないけど、一体何を狙ってるのかしら?



「チーム太陽……派手さはないかも知れんが、此れは堅実な勝ちを狙いに来ているな?
 手をつなぐ魔人の守備力は、展開したモンスターによっては1万に達する事だって難しくはないから、戦闘で突破するのは困難だ。
 しかも其れだけでなく、プロミネンス・ドラゴンでのバーンダメージも使っている上に、スクラムフォースでモンスターを護っているから、この布陣
 を突破するのは容易ではない。
 其れこそ、最悪の場合は、何もさせてもらえずに焼き殺される可能性すらある訳だな。」

「ハッ、上等だぜ!!どんな戦術でも使って来やがれってんだ!!――俺達には、其れは通じねぇって言う事を教えてやるぜ!!!」

「チーム太陽……お前達とのデュエルなら、満足できるかもしれないな。」



其れは兎も角、今は目の前のデュエルに集中ね。
チーム太陽のロックバーンに対して、アインは一体如何挑むのかしら?……アインの腕前、見せてもらうわ!!












異聞・遊戯王5D's Turn148
『手をつなぐ魔人が護るモノは…?』











Side:アイン


何とも厄介な布陣を作りあげてくれたものだが……このままで押し切らせはしない。さぁ、君のターンだ吉蔵。



「俺のターン!」


アイン:SC3→4
吉蔵:SC3→4




「スピードワールド2の効果発動!
 スピードカウンターを4つ取り除き、相手に俺の手札のスピードスペル1枚につき400ポイントのダメージを与える!!
 俺の手札のスピードスぺルは4枚!よって、1600ポイントのダメージを受けて貰うぜ!!」

「く……!」
アイン:LP3500→1900
吉蔵:SC4→0




スピードワールド2の効果を使ってのバーンダメージか。
ライディングデュエルに於いて、スピードワールド2はルール上絶対に破壊される事のないカードだから、其のカードの効果を使ってくると言うのは
悪くない。
更に、手をつなぐ魔人とプロミネンス・ドラゴンの効果で、その布陣をより強固にしているからね。



「カードを1枚セットしてターンエンド!そして、プロミネンス・ドラゴンの効果で500ポイントのダメージだ!」

「此れはまぁ、仕方ないだろうね。」
アイン:LP1900→1400


大分追い込まれてしまったが此処で負ける気はない…私のターン!!



アイン:SC4→5
吉蔵:SC0→1




リバースカードオープン、トラップカード『バーサーク・モード』
フィールド上に表側表示で存在するモンスターは、全て攻撃表示となり戦闘以外でフィールドを離れる事は出来なくなる!!
このカードの効果で、お前のモンスター達は全て攻撃表示になって貰うぞ!!



「何だとおぉ!?」
手をつなぐ魔人:DEF3600→ATK1000
封印されしエクゾディア:DEF1000→ATK1000
プロミネンス・ドラゴン:DEF1000→ATK1500




手をつなぐ魔人は、ある意味で無限に守備力を上げる事の出来るモンスターだが、其れは守備表示であればこそであり、攻撃表示になってしま
ったら其の力は無意味と化す……上昇するのは、あくまで守備力なのだからね。
だから、このターンで終わらせるよしようか?
開闢の使者で、手をつなぐ魔人に攻撃!そして、この瞬間に手札の『オネスト』の効果を発動!
このカードを手札から捨て、戦闘を行う私の光属性モンスターに、戦闘を行う相手モンスターの攻撃力を加える――手をつなぐ魔人の攻撃力10
00ポイントが、開闢の使者に上乗せされ、開闢の使者の攻撃力は4000ポイントになる!



カオス・ソルジャー -開闢の使者-:ATK3000→4000



「攻撃力4000!!」

「喰らえ、『開闢無双斬』!!」


――ズバァァァァ!!


「うわぁ!!!!」
吉蔵:LP4000→1000



そして開闢の使者の効果発動。相手モンスターを戦闘で破壊した場合、続けてもう1度攻撃する事が出来る。
――のだが、さて何方を狙ったモノか?エクゾディアはフィールド上では恐ろしいモンスターではないが、属性とステータス的にウィルスカードの媒
体となる可能性が残るが……ここは矢張り、バーン効果を持ったプロミネンス・ドラゴンを処理しておくべきだな。
開闢の使者で、プロミネンス・ドラゴンに攻撃!『開闢無双斬』!!



――ズバァァァァァ!!!



吉蔵:LP1000→0

「どわぁぁぁぁ!!!こ、攻撃力4000で2回攻撃って……でも、このまま終わりにはしない!
 リバースカードオープン、トラップカード『沈黙の降霊術』!自分の墓地のモンスター1体を守備表示で特殊召喚する!
 蘇れ『手をつなぐ魔人』!」
手をつなぐ魔人:DEF1600→2600



む……ライフが0になりながらも、手をつなぐ魔人を蘇生させて次に繋いで来たか。
如何やら、チーム太陽の戦い方は、手をつなぐ魔人で徹底的に身を護り、そしてスピードワールド2をはじめとした各種効果でのバーンダメージで
相手のライフを削ると言ったもので間違い無い様だな。



『決まったー!ファーストデュエルを制したのは、チーム5D'sのアイン!
 オネストを絡めての攻撃的コンボで、チーム太陽の強固な防御を切り崩して勝利を挙げた~~~!!
 しかし、チーム太陽の吉蔵も、手をつなぐ魔人を復活させて次に繋いできた!!さぁ、セカンドデュエルは一体如何なるのか!?
 セカンドデュエル、アインvs甚兵衛……デュエル、スタートォォォォォォォォォォ!!!』



「「デュエル!!」」


アイン:LP1400   SC5
カオス・ソルジャー -開闢の使者-:ATK4000→3000

甚兵衛:LP4000   SC1
手をつなぐ魔人:DEF2600
封印されしエクゾディア:ATK1000




「俺のターン!封印されしエクゾディアを守備表示に変更し、『ミドル・シールド・ガードナー』を守備表示で召喚!」
封印されしエクゾディア:ATK1000→DEF1000
ミドル・シールド・ガードナー:DEF1800
手をつなぐ魔人:DEF2600→4400



「カードを1枚セットしてターンエンド。」

「そう来たか……私のターン!」


アイン:SC5→6
甚兵衛:SC1→2




守備力4400…伝説のデュエリスト武藤遊戯の僕であるオベリスクの攻撃力以上の防御力だが、私のデッキには其れを上回る竜騎士が居る!
手札からスピードスペル『Sp-スピード・フュージョン』を発動!スピードカウンターが4個以上ある時、モンスターを融合召喚する!
このカードの効果で、手札の『カオス・ソルジャー』と『沼地の魔神王』を融合。
現れよ、最強の竜騎士!究極竜騎士(マスター・オブ・ドラゴンナイト)!!


『ムゥゥゥゥン!!』
『グガァァァァァァァァァァァァァ!!!』
究極竜騎士:ATK5000




「究極竜騎士!!攻撃力5000ポイントだとぉ!?」

「これで、お前の手をつなぐ魔人の守備力は上回った。
 モンスターは全て守備表示だからダメージを与える事は出来ないが、開闢の使者の連続攻撃効果を使えば、お前のフィールドを壊滅可能だか
 らね?と言うか、守備固めで私達に勝てると思ったら大間違いだ!!
 カードを1枚セットして、バトル!究極竜騎士で、手をつなぐ魔人に攻撃!!全てを蹴散らせ『ギャラクシー・クラッシャー』!!!!」

「く……リバースカードオープン!トラップカード『破壊ブレスレット』
 相手モンスター1体を破壊し、相手に破壊したモンスターの元々の攻撃力の半分のダメージを与える!!
 コイツで究極竜騎士を破壊し、その攻撃力の半分である2500ポイントのダメージをアンタに与えるぜ!!」



何だと!?
く……うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!


アイン:LP1400→0



手をつなぐ魔人を突破しようと、攻撃力の高いモンスターを召喚したのが裏目に出たか……マッタク持って侮れない相手だなチーム太陽は。
まぁ、開闢の使者が残ったのは僥倖だ……伏せておいたカードを使えば、セカンドホイーラーの鬼柳が、速攻で最強クラスのモンスターを呼び出
す事が出来る訳だからね。

「スマナイ、負けてしまった……次は頼むぞ鬼柳。」

「言われるまでもねぇ……最強の竜騎士の攻撃すら躱したチーム太陽、楽しませてくれそうじゃねぇか?
 精々俺を満足させてくれよなぁ!!!」



彼等なら、満足できるかもしれないぞ鬼柳?……チーム太陽は強い、其れはこの身で存分に味わわせて貰った結果になったのだからね。



「「デュエル!!」」


鬼柳:LP4000   SC6
甚兵衛:LP4000   SC2




とは言え、無手札の鬼神は、私の倍は強い――其れを相手にしてどう戦うか見せて貰おうかチーム太陽。








――――――








Side:遊里


鬼柳:LP4000
カオス・ソルジャー -開闢の使者-:ATK3000


甚兵衛:LP4000
手をつなぐ魔人:DEF6400
封印されしエクゾディア:DEF1000
ミドル・シールド・ガードナー:DEF1800
岩石の巨兵:DEF2000




アインがやられて、こっちもセカンドホイーラーの鬼柳が出撃!
アインのターンでデュエルが終わったから、チーム太陽のターンから始まったデュエルは、甚兵衛が『岩石の巨兵』を守備表示で召喚して、手をつ
なぐ魔人の守備力を更に上げた上で、カードを1枚伏せてターンエンド……徹底して、守りに重点を於いた戦い方みたいね。



「俺のターン。」


鬼柳:SC6→7
甚兵衛:SC2→3




「手札を全て捨て、リバースカードオープン、トラップカード『アドバンス・シンクロ』
 俺のフィールド上のモンスター1体をリリースし、リリースしたモンスターと同じレベルのシンクロモンスター1体を、エクストラデッキからシンクロ召
 喚扱いで特殊召喚する。
 俺はアインの残してくれたレベル8の『カオス・ソルジャー -開闢の使者-』をリリースし、エクストラデッキから、レベル8のシンクロモンスター
 を特殊召喚するぜ。開闢の使者の魂を受け継ぎ、煉獄より飛翔せよ『煉獄龍 フォルト・スクライド』!!」

『グオォォォォォォォ……!!』
煉獄龍 フォルト・スクライド:ATK3000




だけど鬼柳も、アインの残したカードを巧く使って、ハンドレスの状態を作り上げた上で、エースである煉獄龍を繰り出して来た!!
とは言っても、手をつなぐ魔人の守備力は6000以上だから、そう簡単に超える事は出来ないと思うんだけど……其処は如何やって突破するの
かしら鬼柳は?



「墓地の『煉獄の呪術師』の効果発動。
 俺の手札が0の時、墓地のこのカードを除外する事で、エンドフェイズまで相手モンスター1体の効果を無効にし、更に攻守の値を0にする。
 コイツの効果で、手をつなぐ魔人の効果を無効にし、攻守の値を0にするぜ。」

「んな!?」
手をつなぐ魔人:DEF6400→0(効果無効)



そう来たか!
確かに此れなら、手をつなぐ魔人を撃破する事が出来るし、ハンドレス状態ならフォルト・スクライドは相手の魔法と罠の効果を受けないから、略
確実に攻撃を通すことが出来るからね!

流石は鬼柳、無手札の鬼神の二つ名は伊達じゃないわ。
そして、次に控えてる鬼柳の事を考えて、このカードを伏せておいたアインもまた見事としか言いようがないわね。



「さて、覚悟は良いか?バトルフェイズに入るぜ。」

「こ、攻撃宣言前にトラップ発動!『威嚇する咆哮』
 このカードの効果で、このターン相手は攻撃する事が出来ないぜ!!」



そう来たか!
フォルト・スクライドはハンドレス状態では、可成りの耐性を有するモンスターだけど、プレイヤーに干渉するカードの効果が相手じゃ無力か……!
『威嚇する咆哮』は、相手に攻撃させないルール加入効果だからね。

手をつなぐ魔人は、チーム太陽にとっては、絶対に失いたくないモンスターな訳だから、悪くない選択肢だわ。
だけど、だからこそ少しだけ違和感を感じてしまうわ――チーム太陽の戦術は、本当に護りを固めた上でのバーンダメージ狙いであるのかとね?
そもそも、其れを狙うなら、もっとバーン効果を持ったモンスターを投入してもよさそうなモノなのに、何故かフィールドでは通常モンスター同然の
エクゾディアを出して来た事も不可解だわ。

一体何を――って、んん?



「ち、ターンエンドだ。」

「俺のターン!」


鬼柳:SC7→8
甚兵衛:SC3→4




これで、チーム太陽の6ターン目。
手をつなぐ魔人と、封印されしエクゾディア……バーンダメージを狙いつつ、手をつなぐ魔人の守備力を上げながらの攻撃回避でターンを数を稼ぐ。

「!!!」

まさか、此れは――!!
バーンダメージはあくまでも見せ技……もしもアタシの予想が正しければ、チーム太陽の本当の狙いは、最強にして無敵の召喚神の降臨!?

そんなまさか……本気で其れを狙ってるのだとしたら、相当クレイジーであるとしか言いようがないわね、チーム太陽――!!













 To Be Continued… 






登場カード補足




バーサーク・モード
通常罠
フィールド上に存在する全てのモンスターを表側攻撃表示に変更する。
発動ターンのエンドフェイズまでフィールド上のモンスターは戦闘で破壊される以外の方法ではフィールドを離れない。



アドバンス・シンクロ
通常罠
手札を全て捨てて発動する。
自分フィールド上のモンスター1体をリリースし、リリースしたモンスターと同じレベルのシンクロモンスター1体をエクストラデッキから1体選択し、シ
ンクロ召喚扱いで、自分フィールド上に特殊召喚する。



沈黙の降霊術
通常罠
自分の墓地のモンスター1体を選択して発動する。
選択したモンスターを守備表示で特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターは表示形式を変更出来ず、アドバンス召喚の為にはリリー
ス出来
ない。



破壊ブレスレット
通常罠
相手モンスター1体を選択して発動する。
選択したモンスターを破壊し、破壊したモンスターの元々の攻撃力の半分の数値のダメージを相手に与える。