Side:???


 そうか…明日には日本のアカデミアに…


 「あぁ、留学生としてね――君も何れ日本に来るんだろう、斎王?」

 「一段落をつけたらね。」

 私も日本に行くつもりだ。
 エド、君なら日本のアカデミアでも活躍は間違いないだろうが…頼んでいた事を頼むぞ?


 「任せておいてくれ。
  優秀なデュエリストを見つけ出しておく――亮の話だと有望株は多いらしいから期待はできそうだ。」

 「ならば安心だな……君の日本での活躍を祈っているよエド。」

 「ふ、ありがとう斎王。それじゃあ、又。」


 あぁ、又何れ…………行ったか。
 頼むぞエド…強き力を持ったデュエリストを探し出してくれ…

 私に巣食う邪悪な意志を撃ち砕く力を持ったデュエリストを…!!
 く……私の自我が保てるのはソロソロ時間か…次は…一体何時私自身が表に出ることが出来るのか…












  遊戯王×リリカルなのは×ネギま  夜天と勇気と決闘者 GX69
 エド・フェニックス参上』











 Side:はやて


 アカデミアの埠頭は只今生徒でごった返しとります〜。
 まぁ、しゃーないやろな――今日はエド・フェニックスがアカデミアに来る日やしね。

 「プロデュエリストの登場にワクワクするなってのが無理なモンや。」

 「無理でしょ普通に?エヴァちゃんなんて色紙持ってきてるし。意外とミーハー?


 かも知れへんね。
 まぁ、サインくらいは快くしてくれる思うけどな。

 それでや……幾らなんでも少し落ち着きや十代?
 気持ちは分るけど、『ワクワクオーラ』が具現化して炎みたいになっとるよ?


 『言うだけ無駄だよはやて。
  十代の純国産デュエル脳は止まらない……しかも此れから来るのがHERO使いともなれば余計さ。

 『クリクリ〜〜』

 「やっぱりかい……誰かに被害あるわけや無いから別にかまわへんけどね?」

 其れにしたってワクワクしすぎやろ。
 多分今の会話も聞こえてへんやろな。


 「おぉ!来た来た、船が来た〜〜!!!」

 「だから少し落ち着けといっているだろう…」

 「アニキは何時でもアニキだよね…」

 「其処がアニキの魅力ドン?」


 如何やろなぁ?
 まぁ、同じくらいワクワクしとるのがもう1人おるんやけどね…


 「HERO使いのプロデュエリスト…ふわぁ、憧れますねぇ♪」

 「ゆまちゃんもHERO使いだったよねぇ、そういえば…」

 「そして以外にデュエル脳やからなぁ…」

 言うても十代とゆまちゃんやったら、精々デュエル挑むくらいで問題は起こしそうに無いけど。



 さてと、船も着岸や


 「此処が日本のアカデミアか…はは、まさか活火山のある島に建っているとは驚いたな。」

 「そらまぁ、設立者が『アノ』社長だからねぇ?」

 「!?」


 うお〜い、何してんねん裕奈。
 エド驚かしてドナイすんの?


 「はやても人の事言えねーでしょうに。」

 「まぁな♪」

 「こっちにも!?…何時の間に…」


 すんません〜〜私等ちょっと常識から外れた存在な者で〜〜♪
 って如何でも良いやんそないなことは♪


 「如何でもって…流石に気になるんだが?」

 「細かい事を気にしてたら人生やってけねぇですよ?」

 「そうそう、時には突っ込まんとスルーするのも大事やで?」

 やけど相手のボケにはちゃんと突っ込むようにな?
 其れがマナーや。


 「ふぅ…やれやれ、母親が普通じゃないとソレは娘に遺伝するのか?
  母親にソックリだな君達は、明石裕奈と八神はやて。」

 「なんや、裕奈のママさんだけよのうて私のオカンも知ってるん?」

 「父がカードデザイナーでね、八神伊織とは交流があったのさ。」


 成程。
 ……にしてもちょお五月蝿いなぁ?何ぼプロデュエリストの登場かて騒ぎすぎやろ?

 ちょっと静まらんかい!!


 ――ピタッ!…シ〜〜ン…


 「さっすがはやて。元部隊長は伊達じゃねぇ…

 「ふ、大人数黙らすくらいは朝飯前や。此れでも黙らんかったら上空から『全力全壊』降らすけどな。

 まぁ、非殺傷やし大丈夫やろ?アカデミア生徒は存外頑丈やし。

 取り合えず何にしてもや、ようこそアカデミアへってとこやな。
 アカデミアの生徒のレベルは高いで?…きっと満足できるはずや。


 「何か空恐ろしい発言が聞こえた気もするが…レベルが高いというのは確かに期待してしまうな。
  特に、亮が高評価をしていた君達と、遊城十代、万丈目準、そして亮の弟の丸藤翔は実に楽しみな相手だ。
  そのうちデュエルする事もあるだろうが――その時は勝たせてもらう。」

 「言ってくれるじゃん?」

 「私等かて負けへんよ……てか勝つで?」

 「ふ…楽しみにしている。」


 ふっふっふ…此れは又、トンでもない強敵(とも)が現れたなぁ?
 アカン、デュエリストとしては何とも楽しくてしゃーないわ。








 ――――――








 Side:裕奈


 で、此れどんな状況?


 「エドにアカデミア島を案内してたら、テンチョウの店に来たところでデイビッド(バカ)が現れて因縁つけて来たって所ネ♪」

 「楽しそうだねマック…まぁ、エドに喧嘩売ったところで結果は見え見えだからね〜。」

 エドの勝率100%でしょ?
 つーかアイツはドンだけ自分に自身あるのやら……


 「アメリカではYouがリーグで中々アカデミアに来なかったから機会がなかったが…ジャパンでなら別ダ。
  留学生である以上は、アメリカの時の様に頻繁にプロの方には行けないだろウ?
  ククク……やっとだ…やっとYouよりもMeの方が上だということを証明できるゼ!」

 「やれやれ…面倒な事になったなぁ?
  アメリカアカデミアでの順位なんかには興味ないが…売られたデュエルは受けるが礼儀か…」


 うん、アンタは正しいよエド。
 確かに『一番になりたい!』って気持ちはあっても順位に捕らわれてちゃいけねーわ。

 てか、ラブとか言うのはガチで馬鹿?
 つーか馬鹿だよね?
 馬鹿だから『デイビット』って書いて『バカ』って読まれんのよね?


 「確認不要、早い話がつまり『バカ』ネ♪」

 「うわお、ナチュラル毒舌やなぁマックも…」

 「いや、ある意味正しい…相手との力量差も分らんのでは三流以下だ…」

 「ふ、まぁそれでもソコソコの腕はあるのだろうよ?…カードに頼りきりの腕前がな。」


 やっぱ確認不要っすか。
 準もエヴァちゃんも分りやすい一言どうもです!

 「けどまぁ…」

 「おぉ!エドのデュエルが生で見れるのか!!」

 「感激ですぅ〜〜!!」


 HERO使いの2名には相手が誰とかよりもエドのデュエルの方が大切みてーね。
 まぁ、結果分りきってるけど……張り切ってどうぞ。


 「精々Meの前に這い蹲れよエド!」

 「ソレはお断りしたいな。」


 「「デュエル!!」」


 エド:LP4000
 デイビット:LP4000




 始まったか〜…因みに店長はどっちが勝つと思う?


 「エドの勝ちにウルトラレアカード100枚。」

 「ですよね。」

 さて、どんなデュエルになるのやら…



 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・

 ・・・・・・

 ・・・



 「マジックカード『融合』発動!手札のダガーガイとディパーテッドガイを融合!カモン、『D−HERO ダーク・フェニックスガイ』!」

 『オォォォォ!』
 D−HERO ダーク・フェニックスガイ:ATK2500



 「僕のフィールドのD−HEROの攻撃力の合計値は此れで更にアップし、ドレッドガイの攻撃力もアップする!」

 『ウガァァァァァァ!!』
 D−HERO ドレッドガイ:ATK2600→5100



 「こ、攻撃力5100だト!?」

 「それだけじゃない、ダーク・フェニックスのエフェクト発動!
  1ターンに1度、セメタリーから『D−HERO』1体を特殊召喚出来る!カモン『D−HERO ダッシュガイ』!」
 D−HERO ダッシュガイ:ATK2100
 D−HERO ドレッドガイ:ATK5100→7200



 あ〜〜〜…予想通りだけど圧倒的だねこりゃ。
 つーかこれでエドの2ターン目って…流石ってとこだね。


 「やな、1ターン目からレベル8の『The Big SATURN』を出したのは良いけど、エドの巧さに阻まれて攻撃は通らず。
  逆にエドの策に乗せられて今の状況を作り出すことになってもうた…実力の差は明らかやで…」


 だね…互いにライフは無傷だけど、デイビットのフィールドにはSUTARN1体のみ…決まったでしょ。


 「此れがお前の望んだデュエルの結末だデイビット!
  バトル!ドレッドガイで、The Big SUTARNを攻撃!『プレデター・オブ・ドレットノート』!!」

 『ゴォォォ…ガァァ!!』


 ――バッガァァァン!!



 「ば、バカなぁぁぁ!!」
 デイビット:LP4000→0


 はい、終了〜〜。
 危なげなくエドの完勝!実に見事でございました!


 「バカな!Meが負けるなど…こんな事ガ…」

 「1番を目指すのは悪くないが、自分と他者の順位を重視してるようじゃマダマダだな。
  お前の事だから恐らくはレッド生の事を見下してるんだろうが……そんな事じゃお前は永遠に僕には勝てない。
  いや、僕どころかこのジャパンアカデミアのどの生徒にも勝てはしないさ。」


 至言だねエド。
 目標は高く持っても、その過程で順位に拘ってるようじゃマダマダっしょ?


 「マッタク…このデュエルはノーカウントだな。
  ジャパンアカデミアでの最初のデュエルがこんなデュエルだ何てゴメンだ。
  僕の最初のデュエルは、ジャパンアカデミアの実力者との対決を希望するよ。」

 「ほ〜〜、そら私等って事でえぇんかな?」

 「有体に言えばそうかな?
  今日は旅の疲れを取らせてもらうが……明日以降の授業で戦う事になったら、その時には全力で行かせてもらう。」


 へへ、そんときゃ当然全力だって!
 でしょ、十代?


 「あったりまえだぜ!俺のヒーローとエドのヒーロー…どっちが強いか勝負だ!」

 「ふ、ヒーロー対決で負けるわけには行かないなぁ?…十代、ゆま…僕は負けないからな?」

 「わ、私だって負けません!」


 こりゃ、私等よりも十代とゆまちゃんに最強のライバル登場だね?


 今年は『HERO』の旋風が巻き起こるかもね……楽しみだぜ!















   To Be Continued… 






 *登場カード補足