Side:裕奈


 新学期も始まって早数日。
 ぶっちゃけて言うと、持ち上がり組は予想通り期待できませんでした!

 レッドの2年生に喧嘩売って、返り討ちに遭った輩の多いこと…
 こりゃクロノス先生は持ち上がる入学をブルー生徒にするかどうかで悩みそう。
 まぁ、決定権は鮫島校長にあるんだけどね。

 でだ、

 「何でナチュラルに混じってんのよマック?一応扱いブルーでしょ?」

 「ブルーよりもこっちのほうが面白いんですもノ。
  マンジョウメだけじゃなくて、レイカやユキノみたいな実力者が集まってくるから面白いのヨ。」


 サイですか、まぁ良いけどさ。


 「本音はレッドに居ると色々おきて楽しいからやろ?」

 「…正解。正直留学して本当に良かったワ。
  デュエリストは強い子が多いし、日本のライフスタイルも素晴らしいワ。」


 そう言ってくれるとやっぱ嬉しいよね。
 自分の国の事だしね。


 さてと、この橋渡ればレッド寮は目の前なんだけど……なぁんか見えるぞ?
 私等無事にレッド寮戻れるよね?


 「さぁドナイやろね?」

 「いや、其処は嘘でも戻れるって言ってよ。」

 さて、何してるのか…そして喜べマック、なんか起きたっぽい。












  遊戯王×リリカルなのは×ネギま  夜天と勇気と決闘者 GX66
 『女番長出たとこ勝負』











 吊橋の前で腕を組んでこっちを見てるは、確か『ジャッカル岬』ちゃんだよねぇ?
 なにしてんの?


 「此処から先を通りたければオレの事を倒して行け!」

 「此れはなんとも…活きが良い子やね。」

 「ソレに『オレ』って…岬ちゃんは『僕っ娘』ならぬ『オレっ娘』?」

 ソレはソレで珍しいんだけどさ、え〜と…なにしてんの?


 「見て分れ『辻デュエル』だ!」


 へ〜〜…って、いやいやいやソレ普通に通り魔だから、怖いから!!
 つーか普通にデュエル申し込みなさい、待ち伏せして手当たり次第とか如何かと思うよ?

 「ソレに橋の前でって…若しかして勝てないと通れないとか?」

 「正解!まぁ、迂回路あるから大丈夫だろ?」


 いや、そう言う問題じゃねーから。
 な〜〜んでこんな辻斬りみたいな真似してんのよ?普通にデュエル申し込めば良いじゃん?


 「それじゃあ印象が薄いじゃねぇか!」

 「「は?」」

 「What?」


 印象薄い?


 「オレも剣山も一年生ではトップだが、上級生にはもっと強いのが居るんだろ?
  幾ら一年でトップでも、それじゃあ他の誰かの印象にはのこらねぇ。
  オレも剣山も中学時代は男女の番長でそれなりに名があったからな…アカデミアでもその名を揚げてぇ!
  ソレに最も効果が有るのは、人に印象付ける事だろ?『辻デュエルの一年生』って印象に残んだろ?」

 「まぁ、残るかね?」

 「残るやろな。」

 「プラス方向かどうかは別として残るわネ。」


 まぁ、残るよね?
 けど岬ちゃんや、君は既にその番長キャラとオレっ娘で印象に残ると思うよ?
 忘れろって言われても忘れらねぇ感じ。


 「デュエリストとして印象に残って欲しいんだよオレは!」

 「成程……なら私とデュエルしろよ。」

 「お前と?」


 そ、私と。
 セブンスターズの黒幕を倒したデュエリスト、プロデュエリスト明石夕子の娘――ソレに勝ったら名が揚がるよ?


 「!!お前が、あの明石夕子の娘さん!?シンクロ召喚てのを使う奴だって……こりゃついてる!
  アカデミアに居るってのは知ってたけど、こんなに早くデュエルできるとは嬉しい誤算だぜ!」

 「お?って事は少なからず私とのデュエルを望んでたって事かにゃ?こりゃ光栄だね。」

 ならその期待には応えようか?
 ん?そう言えば男番長の剣山君は一緒じゃねーの?


 「剣山は別ブロックの橋で似たようなことやってるぜ?」

 「流石は番長、思考形態は同レベルやな。」


 ホントだね。
 まぁ、そっちは多分十代辺りが何とかするだろうから、こっちはこっちで始めようか?


 「そうだな、ごちゃごちゃ言うよりデュエルする方が分りやすい。」

 「OKデュエル脳乙!ま、アカデミア生徒ならそれくらいはデフォじゃないとだけどね!」

 行くぜ女番長!!


 「「デュエル!!」」


 裕奈:LP4000
 岬:LP4000



 「先攻はオレが貰うぜ!オレのターン!!」


 さてと、どんなデッキで来るかにゃ?


 「オレはスピリットモンスター『阿修羅』を召喚!!」
 阿修羅:ATK1700


 「「「スピリットモンスター!?」」


 強力な効果を持ってるけどエンドフェイズに手札に戻っちゃうモンスターだよね?
 結構扱いが難しいカテゴリーなんだけど…


 「あの顔…相当に使いこしてるわネ?」

 「自分のデッキを信じとる良い顔や。」


 ホント、良い顔だね。
 スピリットだけに魂のデッキって事か……よっしゃ来い!ワクワクしてきた!!


 「そしてフィールド魔法『スピリット修練場』
  オレの場のスピリットの攻撃力は400ポイントアップし、エンドフェイズに手札に戻る効果は無効になる!」
 阿修羅:ATK1700→2100


 フィールド魔法での強化、しかも手札に戻らないって事はスピリット最大の弱点は此れでなくなったって事ね?
 自分の使うカードを熟知して構築されてるみたいじゃん♪


 「カードを1枚セットして、オレはターンエンド。」

 「んじゃ、私のターン!相手フィールドにのみモンスターが存在する時『ジャンク・フォアード』は特殊召喚出来る!」
 ジャンク・フォアード:DEF1500


 で、チューナーモンスター『アームズ・シンクロン』を召喚!


 アームズ・シンクロン:DEF800


 そいじゃあ、お望み通りお目にかけましょうか『シンクロ召喚』を!
 レベル3のジャンク・フォアードに、レベル2のアームズ・シンクロンをチューニング!

 「集いし数多の傷跡に、不屈の闘志が宿る。光射す道となれ!シンクロ召喚、健在を示せ『スカー・ウォリアー』!」

 『ムォォォォ…!』
 スカー・ウォリアー:ATK2100



 「コイツが噂に聞いたシンクロ召喚か!だが、攻撃力は阿修羅と同じだぜ?」

 「ふっふっふ、だが敢えてバトルに入る!スカー・ウォリアーで、阿修羅に攻撃!『ブレイブ・ダガー』!!」

 「な、相討ち狙いだと!?」


 ところが相討ちじゃないんだな、これが!
 スカー・ウォリアーは不屈の闘志を宿した不退転の戦士!1ターンに1度だけ戦闘では破壊されねーのよ!


 「1ターンに1度だけ…く、破壊されんのはオレのモンスターだけか…!」

 「ま、ダメージは無いけどね。」

 阿修羅を一刀両断だっぜ!


 「やってくれるぜ――だが、スピリットは新たな魂を導く!トラップ発動『スピリットの呼び声』
  オレの場のスピリットが戦闘で破壊されたとき、破壊されたスピリットと同じ種族のモンスターをデッキから特殊召喚する。
  阿修羅の種族は天使族、俺がデッキから呼ぶのはコイツだ!来やがれ(ながすねひこ)長臑彦』!」
 長臑彦:ATK1400


 スピリット修練場の効果を受けないって事は非スピリット――此れはスピリットのサポートモンスターかにゃ?
 或いは次のターンで上級モンスターをアドバンス召喚する為のリリース要員か…

 ん〜〜〜…私はカードを1枚伏せてターンエンド!


 「オレのターン、手札から魔法カード『御霊の集約』を発動。
  デッキからスピリットモンスター1体を選択して手札に加える。
  この効果でオレがデッキから手札に加えるのは『八俣大蛇(ヤマタノドラゴン)』!!」

 「八俣大蛇…」

 手札増強効果を持ったレベル7の上級スピリットだよね?
 召喚するにはリリースが2体………!!ちがう、このターンで召喚出来る!その為の長臑彦なんだ!!


 「正解!長臑彦はスピリットモンスター専用のダブルコストモンスター!
  スピリットをアドバンス召喚する場合に1体で2体分のリリースになる!
  オレは長臑彦をリリース!!出番だ、八首の蛇龍八俣大蛇(ヤマタノドラゴン)!!」

 『キシャァァァァァァ!!』
 八俣大蛇(ヤマタノドラゴン):ATK2600→3000



 来たーー!日本神話最強の八首の蛇龍神!
 しかもフィールド魔法で強化されて攻撃力は3000!1年生トップの名は伊達じゃないね!


 「カードを2枚伏せ、バトルだ!八俣大蛇で、スカー・ウォリアーを攻撃!『屍山血河』!!」


 ――ゴォォォ!!!


 裕奈:LP4000→3100
 「此れは結構キツイ…!けどスカー・ウォリアーの闘志はそう簡単には砕けない!!」

 「だろうな。オレは八俣大蛇の効果で手札が5枚になるまでドロー!
  更に速攻魔法『進撃する幻影』を発動!このターンオレの場のスピリット1体は2回攻撃が出来る!
  如何に不屈の戦士と言えど、2度目の攻撃には膝を折るだろ?『屍山血河』!!」


 ――バガァァア!!


 「うわぁぁぁ!!」
 裕奈:LP3100→2200


 「効果で再度ドロー。ターンエンド!」


 くは〜〜…連続攻撃とかきっついわ〜〜。
 一気にライフ持ってかれたけど、デュエルってのは此れくらいじゃないと楽しくねーわよ?

 「私のターン!リーバースカードオープン、トラップカード『ロスト・スター・ディセント』
  墓地のシンクロモンスターを守備表示で特殊召喚するわ!蘇れ『スカー・ウォリアー』!」

 但しこの効果で特殊召喚したシンクロモンスターは守備力0で表示形式の変更不可!
 効果も無効になってレベルも1つ下がっちゃうけどね!


 スカー・ウォリアー:DEF1000→0   Lv5→4


 「随分制限されて…壁か?」

 「そんな訳ねーでしょうが!チューナーモンスター『クイック・スパナイト』召喚!」
 クイック・スパナイト:ATK1000


 「た〜っぷり礼はするぜ岬ちゃん!
  レベル4になったスカー・ウォリアーに、レベル3のクイック・スパナイトをチューニング!
  集いし金の閃光が、虚空を引き裂く剣となる。光差す道となれ!シンクロ召喚、煌け『ライトニング・ウォリアー』!」

 『ハァァァァ!!』
 ライトニング・ウォリアー:ATK2400



 「又シンクロ…!けど、攻撃力2400なら八俣大蛇の敵じゃねぇ!」


 ソレは如何かな〜?
 クイック・スパナイトはシンクロ素材になったときフィールド上のモンスター1体の攻撃力を500ポイントダウンするぜ?
 この効果の対象は当然、八俣大蛇!!


 八俣大蛇:ATK3000→2500
 「しまった!!…けどそれでも攻撃力では未だ勝ってる!」

 「焦りなさんなって!
  ライトニング・ウォリアーに、装備魔法『ファイティング・スピリッツ』を装備!
  装備モンスターの攻撃力は相手フィールド上のモンスターの数×300ポイントアップする!」
 ライトニング・ウォリアー:ATK2400→2700


 此れで攻撃力は八俣大蛇を上回ったよ!
 迷わず行くぜ、行けば分るさ〜〜!ライトニング・ウォリアーで、八俣大蛇を攻撃!『ライトニング・パニッシャー』!!


 ――バリィィィン!!


 「うおわぁぁ!!」
 岬:LP4000→3800


 「ライトニング・ウォリアーの効果発動!
  戦闘で相手モンスターを破壊したとき、相手に相手の手札枚数×300ポイントのダメージを与える!
  岬ちゃんの手札は5枚――1500のダメージを与えるわよ!『ライトニング・レイ』!!」


 ――ビィィィ!!


 「おわぁぁぁ!!!お、オレの手札強化を逆手に取ってくるなんて…!」
 岬:LP3800→2300


 相手の戦術利用もデュエルの大事な一手だよ岬ちゃん♪


 「強いなお前……でもオレは負けねぇ!トラップ発動『幻影の器』
  オレのスピリットが戦闘破壊されたとき、破壊されたモンスターと同じ種族・属性・レベル・攻守の『幻影トークン』1体を生み出す!」
 幻影トークン:ATK2600/DEF3100  炎属性・ドラゴン族・Lv7


 此処でトークンね。
 モンスターの数は変わらないからライトニング・ウォリアーの攻撃力もかわらねーと…カードを2枚伏せターンエンド。


 「オレのターン!魔法カード『コスト・ダウン』
  手札を1枚捨て、エンドフェイズまで手札のモンスターレベルを2つ下げる!
  これでレベル8のモンスターはレベル6となり、リリースは1体で召喚出来るぜ!!」

 「今度はレベルダウン!
  やるね岬ちゃん、特殊召喚出来ないスピリットの上級モンスターを速攻召喚するギミックは満載って訳ね?」

 「当たり前だろ?俺はスピリットモンスターが大好きなんだ、好きなモンスターで勝ちてぇじゃねぇか!」


 その意見には諸手を挙げて賛成!
 如何ですかはやてさん!!


 「モチ同意や♪」

 「まぁ、当然の事よネ?」


 マックも賛同ありがとう!
 その心意気を見せてもらおうか岬ちゃん!


 「言われるまでもねぇ!オレは幻影トークンをリリースし……来い、爆炎のスピリットモンスター『火之迦具土』!!」

 『ブルァァァァァ!!』
 火之迦具土:ATK2800→3200


 火之迦具土!
 来たねスピリットの最強モンスター!!


 「マダマダ!魔法カード『スピリット融合』
  フィールドか墓地から融合素材モンスターをゲームから除外し、スピリットの融合モンスターを特殊召喚する!」

 「特殊融合!?」

 上級モンスターが2体も……スピリットでソレを見れるとは思わなかったぜ…!


 「オレは墓地の火之迦具土と八俣大蛇を除外融合!
  今此処に降臨しろ、最強のスピリットモンスター!!融合召喚、出番だぜ『リョウメンスクナ』!!」

 『ウガァァァアァ!!』
 リョウメンスクナ:ATK3200→3600



 はいぃぃぃぃ!?
 此れって魔帆良祭の時の巨大ロボット!?いや、似てるだけだろうけど…まさか又見ることになるとは予想外…
 しかも攻撃力高いし……マジですか…まあ、ライトニングも攻撃力アップするけど…


 ライトニング・ウォリアー:ATK2700→3000


 「驚いてくれたか?じゃあこのターンで終らせるぜ!
  トラップ発動『スピリットバスター』!オレの場にスピリットが2体以上存在する時、相手モンスターを全て破壊するぜ!」

 「うげ、マジで!?」

 ライトニングが…!!
 此れで私の場はがら空きって、ピンチそのモンじゃんよ…


 「バトルだ!火之迦具土でダイレクトアタック!『紅蓮滅殺拳』!」

 「けど、その攻撃は通さない!トラップカード『ガード・ブロック』
  戦闘ダメージを0にしてカードを1枚ドローする!」

 ダメージ0はリョウメンスクナに使った方がいいんだろうけど、火之迦具土の攻撃喰らった手札燃え上がるからね〜。
 ダメージ増えてもこっちで発動しとかねーと意味ねーのよね…


 「防いだか…けどリョウメンスクナの攻撃があるぜ!喰らえ『天魔滅殺爆裂拳』!!」

 『ガァァァァァァ!!!』


 うわ〜〜、スンゲー迫力!!
 けど、未だ決着はさせねーわよ!
 速攻魔法『ハーフ・シャット』、エンドフェイズまでモンスター1体の攻撃力を半分にして、戦闘耐性を与える。
 此れでリョウメンスクナの攻撃力を半分にする!


 リョウメンスクナ:ATK3600→1800


 つっても攻撃力半分でも大打撃だねこりゃ!!
 おわっ、衝撃もハンパ無い…!!

 「く〜〜…効いたぁ…」
 裕奈:LP2200→400


 「この布陣の攻撃を耐えただと?……なんて奴だ、こんなの初めてだぜ!
  けど、お前の手札はその1枚!ドローしても2枚でフィールドのカードは0!
  反対にオレのフィールドには2体の上級モンスター――勝敗は決したんじゃねえか?」


 如何だろうね〜?
 最後まで結果が分らないのがデュエルでしょ?
 ソレにガード・ブロックで引き当てたのは最高の1枚だぜ?


 「最高の?…まさかひっくり返す心算かよ?」

 「心算じゃない、ひっくり返すぜ岬ちゃん!」

 「言うじゃねぇか!なら見せて貰うぜ、ターンエンド!!」
 リョウメンスクナ:ATK1800→3600


 それには応えるよ!
 私のターン!!

 ガード・ブロックで引いたカードは此れよ、魔法カード『命削りの宝札』
 次の私のスタンバイフェイズに手札を全て失う代わりに、カードを5枚ドローする!


 「そんなカードを引いてたのか!んなハイリスクハイリターンなカードを…」

 「デカイ効果にデカイ代償は付き物でしょ?兎に角此れで私の手札は6枚!
  究極の逆転劇を見せるよ!手札を1枚捨て『ラミネート・シンクロン』を特殊召喚!」
 ラミネート・シンクロン:DEF0


 続いて『シンクロ・ヘラルダー』を通常召喚!


 シンクロ・ヘラルダー:DEF500


 「コイツは…レベル8のシンクロをするのか?」

 「ま、岬ちゃんが最強のモンスター見せてくれたからね?
  今度は私のデッキのエースモンスターをお披露目する番でしょ!
  レベル3のシンクロ・ヘラルダーに、レベル5のラミネート・シンクロンをチューニング!
  疾風(かぜ)に思いが集う時、その思いは(そら)に輝く星となる。光射す道となれ!シンクロ召喚、飛翔せよ『天星龍 スターダスト』!」

 『クェアァァァァ…!』
 天星龍 スターダスト:ATK2500


 「白銀の翼のドラゴン…!此れがお前のエースモンスター!」


 如何にも!
 ラミネートを素材とした事で、スターダストの攻撃力は300ポイントアップし戦闘では破壊されない!


 天星龍 スターダスト:ATK2500→2800


 更にラミネートの特殊召喚のコストとして墓地に送った『パイルバンカー・ウォリアー』の効果!
 墓地のこのカードを除外する事でフィールド上のモンスター1体の攻撃力を800ポイントアップする!
 当然、パワーアップするのはスターダスト!


 天星龍 スターダスト:ATK2800→3600


 「攻撃力がリョウメンスクナに並んだだと!?
  しかも戦闘で破壊されないんじゃ、オレのモンスターだけが一方的に破壊されちまう…!」

 「いやいや、同じじゃないぜ?
  スターダストに、装備魔法『ブレードウィング』を装備!
  装備モンスターの攻撃力は1000ポイントアップし、装備モンスターしか攻撃できない!」
 天星龍 スターダスト:ATK3600→4600


 「こ、攻撃力4600!す、スゲェ…!」


 驚いてくれた?
 そして此れがトドメの1枚!速攻魔法『イージーチューニング』
 私の墓地のチューナーを除外し、その攻撃力を私の場のモンスター1体に加える。

 「私は墓地の『クイック・スパナイト』を除外し、その攻撃力1000ポイントをスターダストに加えるわ!」

 『クァァァァァァ!!』
 天星龍 スターダスト:ATK4600→5600



 「攻撃力5600…!まさか、たった1ターンで…しかも手札たった2枚のフィールド0からこんな事…!」

 「デュエルは一瞬で状況が変わるからドキドキワクワクでしょ?
  …強かったぜ岬ちゃん?又デュエルしようね!バトル、天星龍 スターダストで、火之迦具土を攻撃!『シューティング・ストライク』!!」

 『クェェェェェェ!!』


 ――ドシュゥゥゥゥ!!


 差分ダメージは2400……決まったぜ!


 「ウグ……おわぁぁぁぁぁ!!」
 岬:LP2300→0


 私の勝ち!!
 どうだい岬ちゃんや?


 「………」

 「岬ちゃん?」

 「ドナイした?大丈夫か〜?」

 「負けたショックと言うわけじゃないようだけド…」


 お〜い、如何した〜〜?


 ――グワバ!


 「「「!?」」」


 な、何?


 「たった今この時から、貴女を『姉御』と呼ばせてくれ!!」

 「はい!?」

 何でそうなんの!?


 「こんなデュエルは初めてだった!負けたってのに、楽しかった…!
  ソレに何より、あんな絶望的状況でも諦めないで逆転したってのに驚いて感動した!
  だから決めた!オレは姉御の妹分になる!!なぁ、良いだろ!?」

 「え〜と…」

 如何したもんだろはやて、マック…


 「えぇんやないの?悪い子やないみたいやし。」

 「慕ってくれる後輩が居るのもいいと思うワ。」


 さいですか。


 ふぅ…OK、了承しましょう。
 但し、上級生にはちゃんと敬称付ける事が条件だよ?


 「分ったぜ姉御!あ、オレの事は『岬』って呼んでくれ!」


 あ、やっぱりそうなんのね?
 ある意味当然かにゃ?ま、宜しくね岬。


 「おう!宜しく頼むぜ姉御、はやて先輩、マック先輩!」


 ホントに元気の良い事で。
 仲間が増えたって事で良いか〜。



 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

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 ・・・・・・・・・・・・・・・

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 ・・・



 で、夕飯時。
 岬が居るのは良いとして、何で剣山君まで居るのよ?


 「いや〜、デュエルで勝ったら懐かれたみたいで……連れてきちまった。」

 「連れてきたのは十代かい!てか十代も新たに弟分が出きたんやね…」


 別ブロックで辻デュエルしてた剣山君はマジで十代が何とかした訳か。
 トドメはやっぱし『E・HERO ジ・アース』?


 「おう!Zeroをリリースして効果発動して5000のダイレクトで決着だぜ。」

 「手加減不要の凶悪コンボ!?流石は十代…」

 その全力デュエルに剣山君が惚れたってとこかね〜。


 「「おかわり!!」だドン!」


 「…取り合えず、食材5人前追加やね。」

 「まさか……7人前でしょ。」

 剣山君は4人前くらい食べそうだし。

 つーか、岬も剣山君もレッド寮に居座る様な気が……クロノス先生に部屋の増築打診してみますか。
















   To Be Continued… 






 *登場カード補足



 御霊の集約
 通常魔法
 自分のデッキからスピリットモンスター1体を選択して手札に加える。



 スピリット融合
 通常魔法
 自分のフィールド又は墓地から融合モンスターによって決められた融合素材モンスターをゲームから除外し、
 エクストラデッキからスピリットの融合モンスターを特殊召喚する。(この特殊召喚は融合召喚扱いとする)



 進撃する幻影
 速攻魔法
 自分フィールド上のスピリットモンスター1体を選択する。
 選択したモンスターはこのターンのバトルフェイズ中に2回攻撃できる。



 魂の修練場
 フィールド魔法
 フィールドに表側表示で存在するスピリットモンスターの攻撃力は400ポイントアップする。
 又、このカードが表側表示で存在する限り、スピリットモンスターは「エンドフェイズに手札(エクストラデッキ)に戻る」効果を発動しなくても良い。



 スピリットの呼び声
 通常罠
 自分フィールド上にスピリットモンスターが破壊された時に発動する事ができる。
 そのモンスターと同じ種族のモンスター1体をデッキから特殊召喚する。



 幻影の器
 通常罠
 自分フィールド上にスピリットモンスターが戦闘で破壊された時に発動する事ができる。
 そのモンスターと同じ種族・属性・レベル・攻撃力・守備力を持つ 「幻影トークン」1体を自分フィールド上に特殊召喚する。



 スピリットバスター
 通常罠
 自分フィールド上にスピリットモンスターが2体以上表側表示で存在する場合に発動できる。
 相手フィールド上のモンスターを全て破壊する。