Side:裕奈


 入学式も無事終了〜〜。
 外部入学組だとイエローのバンダナ君と、帽子の女の子が結構出来そうな感じだったけど如何よ?


 「まぁ、トップ2挙げるならその2人やろな。
  確かバンダナ君は『ティラノ剣山』で帽子の子は『ジャッカル岬』だったはずや。」

 「2人ともソコソコ名が知られてるデュエリストだな。
  確か、アンダー15(15歳以下限定)のデュエル大会は2人が殆ど総なめ状態だったはずだが…」


 マジで?そりゃ期待できるね〜〜。
 てかさ、準はなんかやる事あったんじゃなかったけか?


 「新入生代表とエキシビジョンデュエルだ。
  相手は中等部からの持ち上がりで、中等部ではトップだった五階堂とか言うやつらしい…」

 「持ち上がりって…なんつーか期待出来ねーんですけど…」

 エリート(笑)の臭いがプンプンするぜ?
 ……単純に準の余裕勝ちと思うのは私だけか?


 「私も思ったで…」

 「あ、俺も。」

 「アニキに同じく。」


 はい、勝率100%!(仲間内)
 ま、アカデミアの本当の厳しさ教えてやってよ準。


 「無論その心算だ。」


 ですよね〜…ま、頑張れ新入生。












  遊戯王×リリカルなのは×ネギま  夜天と勇気と決闘者 GX65
 『此れが万丈目準!』











 つー事で、エキシビジョンデュエル。
 持ち上がり新入生の1番と、現ブルーの暫定最強の対決――此れデュエルになんのかね〜?


 「彼の実力次第ネ。ゴカイドウがマンジョウメに対して何処まで出来るかに掛かってるんじゃないかしラ?」

 「まぁ中等部のトップってんだから少なくとも『ソコソコの実力』はあると思うんだけどね…?
  ただ問題は、あの新入生君からは自分がブルーである事を鼻に掛けてる様な感じがヒシヒシとすんのよ。」

 「…確かに妙に自信に満ち溢れていると言うカ…如何にも『俺は偉いんだ』的な感じがするわネ。」


 でしょ?
 経験則的に、あの手の輩は大抵ホントに『ソコソコ』の実力しかない訳よ。
 ノース校送りになったエリート(笑)がそうだったからね〜。


 「成程ネ……で、さっきから言ってる『エリート(ワライ)』っテ?」

 「去年の持ち上がり組にいた只の馬鹿や。
  一方的に準をライバル視しとったけど、準に3vs1で負けて、十代に負けて、三沢に負けてノース校行き。」

 「で、ノース校代表として此処に乗り込んできたけどアカデミア代表の準に返り討ち。
  更にはセブンスターズの黒幕に唆されてアカデミアに忍び込んだけど、結局見つかってエヴァちゃんに滅殺。」

 その挙句にクロネコさん(クール便)でノース校に送られた救い様の無い馬鹿。


 「ソレ誰だっけ?」

 「そしてアニキに至っては記憶の片隅にも存在が残ってない。」

 「つまりそんなクラス至上主義って訳や。」


 ご理解いただけたかなマック?


 「クラス至上主義のエリート意識全開…」


 「Heyマック、何でレッドの連中なんかと一緒に居るんダ?Me達アメリカアカデミア生徒の実力が疑われるゼ?」

 「…つまりコイツみたいな奴ネ?」

 「「「まさにそのまんまです。」」」

 「つーかコイツ誰?」


 留学生のエドじゃないほう――確かデイビット・ラブだっけ?
 うん、コイツもエリート(笑)の臭いがするね。


 「人を指差すなよマック、失礼だゾ?で、何故こんな奴等と一緒に居ル?」

 「制服の色で判断するようじゃマダマダねデイビット……そんな事を言ってるから1度もワタシに勝てないのヨ。」

 「なにぃ?何なら今此処でデュエルしてやろうk「はいストッ〜〜〜プ。」…何故止めル。」


 時と場所を考えなさいウスラトンカチ。
 此れからデュエルが始まるって時に、客席でデュエルしようとする馬鹿が何処の世界にいんのよ?
 それに、相手に不満はあっけど現ブルー最強のデュエリストのデュエルなんだから大人しく見とけ。


 「ぐ…」

 「デュエルの腕だけじゃなく弁も立つわネ。
  それにしてもジュニアチャンピオンて事だけド、マンジョウメの実力は如何程なノ?」

 「ん〜〜…まぁ、私等の仲間内では勝ち越してんのは居らへんね。
  私と裕奈と十代が五分で、翔君は星一つだけ負け越してるな。」

 「その内逆転してみせるよ!」


 兎に角強いよ?
 後はデュエルを見て判断すりゃいいっしょ?

 「そろそろ始まるみたいだしね。」

 さてさて、何処まで喰らいつけるかにゃ『自称エリート(仮)』の新入生君は?








 ――――――








 Side:万丈目


 さてと…始めるぞ?
 悪いが、新入生だろうと華を持たせる気は無い――全力で行かせてもらう。


 「万丈目さん…」

 「何だ?」

 「如何して貴方の様な人がレッド生なんかと一緒に居るんですか!?
  ジュニアチャンピオンであり、中等部を卒業したエリートである貴方が何で最下層のレッドなんかと馴れ合ってるんです?」


 はぁ…貴様もその手の輩か。
 何故だと?知れた事、あいつ等の方が持ち上がり組の連中よりも遥かにデュエリストとして上だからだ。

 威張り散らすだけの中身なきエリートなどには興味がない。
 そんな連中よりも実力ある奴等とデュエルをする方が己が伸びるし、何より楽しいからな。


 「レッド生が強いだなんて、そんな馬鹿な事が有るはずないでしょう!
  そんな奴等と居たら、折角の貴方の腕が錆び付いてしまいますよ!?」

 「俺の腕が錆び付いたかどうかは自分で確かめてみると良い。」

 ソレに貴様もデュエリストなら、デュエル前に御託は並べないで言いたい事はカードで語れ。


 「万丈目さん……良いですよ、僕が貴方の目を覚まさせてやる!」

 「やってみろ。」

 本より貴様に覚まされるほど寝惚けては居ないがな。


 「「デュエル!!」」


 万丈目:LP4000
 五階堂:LP4000



 「先攻は僕から、ドロー!
  僕は『切り込み隊長』を攻撃表示で召喚し、その効果で『荒野の女戦士』を特殊召喚。」
 切り込み隊長:ATK1300
 荒野の女戦士:ATK1100


 「更に切り込み隊長に『宝玉の剣』を、荒野の女戦士に『神剣−フェニックスブレード』を装備。
  この2枚の装備カードはどちらも装備モンスターの攻撃力を300ポイントアップする。」
 切り込み隊長:ATK1300→1600
 荒野の女戦士:ATK1100→1400


 「カードを1枚伏せて、ターンエンドです。」


 装備カードを利用した戦士族デッキか。
 さて、ドレほどのものか…俺のターン。

 「手札から魔法カード『竜の嗅覚』を発動。
  相手フィールドにモンスターが2体以上存在するとき、手札のドラゴンを特殊召喚する!現れろ『バーニング・ドラゴン』!」

 『ゴガァァァァァ!!!』
 バーニング・ドラゴン:ATK2500


 「い、行き成りレベル8の上級モンスター!?」

 「この程度で驚くな。貴様が最下層と言ったレッドの連中は此れくらいは簡単にやってのける。」

 バーニング・ドラゴンの効果発動。
 召喚、特殊召喚に成功した時、フィールド上の魔法・罠カードを全て破壊する!

 此れで貴様の装備カード2枚と伏せカード1枚は破壊させてもらうぞ。


 「リビングデッドの呼び声と装備カードが…!」
 切り込み隊長:ATK1600→1300
 荒野の女戦士:ATK1400→1100



 「けど宝玉の剣がフィールドから墓地に送られた時、僕はカードを1枚ドローできる。」

 「手札補充も出来るカードか……だが、此れで貴様のモンスターは丸裸だ。
  バトル!バーニング・ドラゴンで切り込み隊長に攻撃!『バーニング・ブレス』!!」


 ――ゴォォォ!!


 「うわぁぁ!!」
 五階堂:LP4000→2800


 「カードを3枚伏せてターンエンド。」

 「く…僕のターン!よし…魔法カード『天よりの宝札』!互いに手札が6枚になるようにカードをドローする。
  続いて装備魔法『グレート・ソード』を荒野の女戦士に装備。
  装備モンスターの攻撃力は300ポイントアップし、戦士族モンスターをアドバンス召喚する場合には2体分のリリースとなる。」
 荒野の女戦士:ATK1100→1400


 戦士族限定でダブルコストモンスター化させる装備カードか。
 と言う事は手札にレベル7以上の戦士族モンスターが居るな…ふ、来るが良い。


 「僕はダブルコストモンスターとなった荒野の女戦士をリリースし『ギルフォード・ザ・レジェンド』を攻撃表示で召喚!」

 『オォォォォォ!!』
 ギルフォード・ザ・レジェンド:ATK2600



 「ギルフォード・ザ・レジェンドの召喚に成功した時、僕の墓地の装備カードを可能な限り戦士族に装備出来る。
  この効果で墓地の『神剣−フェニックスブレード』『宝玉の剣』『グレート・ソード』の3枚をレジェンドに装備!」
 ギルフォード・ザ・レジェンド:ATK2600→3500


 「更に手札を1枚墓地に送って『破邪の大検バオウ』を装備!」
 ギルフォード・ザ・レジェンド:ATK3500→4000


 「此れで決まりだ!装備魔法『偉大なる大剣』を装備!
  装備モンスターの攻撃力は僕の場の装備カード1枚につき600ポイントアップする!
  僕の場には合計5枚の装備カード!よって攻撃力は3000アップ!!」
 ギルフォード・ザ・レジェンド:ATK4000→7000


 攻撃力7000か……成程、吠えるだけの力は持っていたか。
 少なくとも地上目よりは出来るらしい。


 「行きますよ万丈目さん!このバトルで貴方を倒しその目を覚ます!
  ギルフォード・ザ・レジェンドでバーニング・ドラゴンに攻撃!『伝説の一閃』!!」


 差分ダメージは4500――決まれば確かに俺の負けだが……甘い!

 「トラップ発動『龍の逆転術』
  俺の場にドラゴンが存在する時、エンドフェイズまでフィールド上のモンスター全ての攻守の値を入れ替える!」

 「ええ!?」


 バーニング・ドラゴン:ATK2500/DEF2100→ATK2100/DEF2500
 ギルフォード・ザ・レジェンド:ATK7000/DEF2000→ATK2000/DEF7000



 だが安心しろ、このカードを発動したターンモンスターは戦闘では破壊されん。
 無論戦闘ダメージは受けてもうらが…


 「く…!」
 五階堂:LP2800→2700


 「勝負を焦りすぎたな、俺の伏せカードを警戒しなさ過ぎだ。」

 「うぐ…だけどエンドフェイズに攻守の値は元通りになる!
  幾らなんでも7000もの攻撃力を超えるなんて出来ないはずだ!ターンエンド。」


 バーニング・ドラゴン:ATK2100/DEF2500→ATK2500/DEF2100
 ギルフォード・ザ・レジェンド:ATK2000/DEF7000→ATK7000/DEF2000



 確かに攻撃力7000は超えられんが、貴様を倒す手札は揃っている、他ならない貴様のおかげでな!


 「僕のおかげで…?」

 「天よりの宝札は確かに強力なカードだが、相手の手札も補充してしまう点が痛い。
  裕奈なんかは、次のターンに手札を全て失うリスクのある『命削りの宝札』の方を使うくらいだからな。」

 状況を見極めずにそのカードを使うのは危険――ソレを教えてやる、俺のターン!
 手札から魔法カード『融合』を発動!
 フィールドのバーニング・ドラゴンと、手札のクリスタルメイル・ドラゴンを融合!
 炎と水の相反する力を其の身に宿して現れろ!融合召喚『ハイドロ・ブレイズ・ドラゴン』!!


 『ガァァァァァァァ…!!』
 ハイドロ・ブレイズ・ドラゴン:ATK3000



 「続いてトラップカード『舞い降りる竜』!この効果で手札のドラゴンを特殊召喚する!来い『ウィッシュ・ドラゴン』!」
 ウィッシュ・ドラゴン:ATK700


 ウィッシュ・ドラゴンの効果発動。
 このカードをリリースする事で攻守100のドラゴン・トークンを2体生み出す。


 ウィッシュ・ドラゴン:ATK700
       ↓
 ドラゴン・トークン:DEF100(×2)



 「一気にモンスターが…!でもそれじゃあ僕のモンスターは倒せない!」

 「慌てるな、俺のカードはまだ有る。トラップ発動『不死の竜』、これで墓地のバーニング・ドラゴンを蘇生する!」
 バーニング・ドラゴン:ATK2500


 バーニング・ドラゴンの効果でフィールド上の魔法・罠は全て破壊される!


 「しまった!!」
 ギルフォード・ザ・レジェンド:ATK7000→2600


 「だ、だけど宝玉の剣の効果で1枚ドロー。
  更に偉大なる大剣が破壊された時、手札の戦士1体を特殊召喚する!来い『無敵将軍 フリード』!」
 無敵将軍 フリード:DEF1700


 「此れで総攻撃を受けても、僕のライフは残る!」

 「残念だがライフは残らない!俺は2体のドラゴン・トークンをリリース!」

 見せてやる、俺の最強ドラゴンを!!
 光と闇の狭間より現れろ!!光と闇の竜(ライトアンドダークネス・ドラゴン)!!


 『コアァァァァァァ…!』
 光と闇の竜(ライトアンドダークネス・ドラゴン):ATK2800



 「ら、ライトアンドダークネス・ドラゴン!?」

 「…覚悟は良いな?」

 エリートぶったその根性を叩き直してやる!
 ハイドロ・ブレイズ・ドラゴンで、ギルフォード・ザ・レジェンドに攻撃!『バーニング・スプラッシュ』!!


 ――バシャァァ!!


 「うわぁぁぁ!!」
 五階堂:LP2700→2300


 バーニング・ドラゴン、無敵将軍 フリードを焼き尽くせ!『バーニング・ブレス』!!


 ――ゴォォォォ!!


 「そ、そんな…!」

 「此れで貴様を護るモンスターは居ないな……トドメだ!光と闇の竜でダイレクトアタック!『ダーク・バプティズム』!!」

 『カァァァァァ!!』


 ――バガァァァァン!!!



 「うわぁぁぁぁぁぁあ!!!!」
 五階堂:LP2300→0


 ……俺の勝ちだな。
 如何だ、俺の腕は錆び付いているか?


 「さ、錆び付いてなんかいない……それどころか前に見たときより強い…?」

 「貴様も制服の色やクラスに拘らない事だ。
  持ち上がりブルーである事を鼻に掛けているようじゃ、精々よくて二流止まりだ――良く考えるんだな。」

 まぁ、染み付いたエリート意識が此れで変わるとも思えんが――何かしらの切っ掛けになれば僥倖か。
 さてと、戻るとするか。








 ――――――








 Side:はやて


 「と言う訳で終ってみれば準の圧勝、パーフェクト勝利やったけど…ドナイやマック?」

 「如何もこうも…期待以上だったワ。留学生に立候補したのは間違いじゃなかったみたいネ。」


 なら良かったわ♪

 あ、お疲れさんや準。


 「お前達……通路で見ていたのか?」

 「観客席で見ようかとも思ったんだけど、やっぱ仲間の勝利はいの一番に祝いたいじゃん?」

 「ま、そう言う事や♪」

 「ふ…まったくお前等は――だが、悪い気はしないな。」


 ならええやん♪
 マックもすっかり準に興味持ったみたいやからね。


 「ならばそれには応えよう。デュエルなら何時でも相手になるぞ?」

 「ふふ、その内挑ませてもらうワ。」


 ん〜〜、マックも加わってえぇ感じや。

 ほな、今年も全力全壊で突っ走ろうか?
 私等でアカデミア引っ張ってくで!!


 「「「「「お〜〜〜〜〜〜っ!!」」」」」














   To Be Continued… 






 *登場カード補足



 宝玉の剣
 装備魔法
 装備モンスターの攻撃力は300ポイントアップする。
 このカードがフィールド上から墓地へ送られた時、自分はデッキからカードを1枚ドローする。



 グレート・ソード
 装備魔法
 戦士族モンスターにのみ装備可能。
 装備モンスターの攻撃力は300ポイントアップする。
 戦士族モンスターをアドバンス召喚する場合、このカードを装備したモンスター1体で 2体分のリリースとする事ができる。



 偉大なる大剣
 装備魔法
 戦士族モンスターのみ装備可能。
 装備モンスターの攻撃力は自分フィールド上に表側表示で存在する装備カードの数×600ポイントアップする。
 このカードが破壊された時、手札から戦士族モンスター1体を特殊召喚する。



 龍の逆転術
 通常罠
 自分フィールド上にドラゴン族モンスターが表側表示で存在する場合に発動できる。
 エンドフェイズまでフィールド上に表側表示で存在する全てのモンスターの攻撃力と守備力の数値を入れ替える。
 又、このカードを発動したターン互いのモンスターは戦闘では破壊されない。