Side:裕奈
やっべ〜〜…思った以上に見応えのあるデュエルだわ此れ!
サイバー・エンドを速攻召喚したカイザーに対してソリッドコンボで立ち向かう翔君。
ライフはカイザーが上だけど、カイザーのモンスターを一掃した翔君も凄いねこりゃ♪
「見事なモンやで?
少なくとも、今までのターンで、翔君はカイザーの戦術を可也正確に読んでたからなぁ?」
「アイツも相当に成長しているな…お前達と同様に俺のライバルになるか…」
そりゃなると思うよ準?
…さて、その強化翔君に如何応えるのカイザー?
「僕はカードを2枚伏せてターンを終了する。」
「ならばエンドフェイズにトラップ発動『リターンソウル』。
このターンに破壊されたモンスターを3体までデッキに戻す。
このカードで破壊された3体の『サイバー・ドラゴン』をデッキに戻す!」
サイドラをデッキに戻したか…やっぱし狙いはエンドだよね?
何にしても、どっちが勝っても見事なデュエルになりそうだね♪
遊戯王×リリカルなのは×ネギま 夜天と勇気と決闘者 GX61
『全力でデュエろうぜ!』
亮:LP3200
翔:LP2000
ソリッドロイドΣ:ATK2500
Side:亮
まさか俺の融合解除を読んでいたとは――本当に良い成長をしたな翔。
先輩デュエリストとして、何より兄としてこんなに嬉しい事は無い。
ならば、俺も全力を持って応えよう……俺のターン!
…『サイバー・フェニックス』を守備表示で召喚。
サイバー・フェニックス:DEF1600
「更に魔法カード『サイバネティック・リバース』を発動!
俺の墓地の『サイバー』と名の付く機械族モンスターを特殊召喚する!来い『サイバー・フェニックス・ツヴァイ』!」
サイバー・フェニックス・ツヴァイ:ATK1600
サイバー・フェニックス・ツヴァイの特殊召喚に成功した時、俺のフィールドにこのカード以外の『サイバー』が存在する場合カードを1枚ドローする。
ふ、良い引きだ。
俺のデッキも翔との全力デュエルを望むか。
「更にサイバー・フェニックス・ツヴァイの効果発動。
このカード以外のサイバーが俺のフィールドに存在する時、相手の魔法・罠1枚を破壊できる。
俺から見て右側のカードを破壊する!」
「く…流石に勘が良い…!」
破壊したカードは『ロイド・リフレクション』…ロイドへの攻撃を反射する攻撃反応型のトラップか。
上級モンスターの召喚で浮かれず、反撃対策をしていたわけか――ふ、基本をちゃんと抑えているな。
だが此処は俺が読み勝った、行くぞ翔!
「手札より『融合』を発動。
フィールドのサイバー・フェニックスと、サイバー・フェニックス・ツヴァイを融合!現れろ『サイバー・フェニックス零式』!」
『キョアァァァァァァ!!』
サイバー・フェニックス零式:ATK2200
「サイバー・フェニックス零式…!攻撃力はソリッドΣの方が上だけど…」
「当然、攻撃表示で召喚した以上は特殊効果が有る――分っているじゃないか翔。」
サイバー・フェニックス零式は、相手モンスターを攻撃するとき攻撃力が400ポイントアップする。
更に、このカードが表側で存在する限り、俺の機械族モンスターは効果の対象にはならない。
バトル!サイバー・フェニックス零式で、ソリッドロイドΣに攻撃!『レイズ・オブ・ファイア』!
サイバー・フェニックス零式:ATK2200→2600
――ゴォォォォォ!!
ソリッドロイドΣを焼殺!
翔:LP2000→1900
「く…だけどトラップ発動!『ロイド生産ライン』!
僕のフィールドの『ロイド』が戦闘で破壊されたときに発動!デッキからレベル5以上の『ロイド』を手札に加える!
僕は、デッキからレベル7の『モビルロイド・ダブルオー』を手札に加える!」
「…二重の罠だったか…どちらを破壊されてもお前には残ったカードでの戦術があったというわけか…」
上級ロイドを手札にか…だがフィールドのモンスターは0…如何するのか?
いや、この状況下で上級モンスターを手札に加えたと言う事は其れを召喚する算段があると言う事だな。
ならば其の戦術を見せてもらおうか!
攻撃が終了した事で零式の攻撃力は元に戻る。
サイバー・フェニックス零式:ATK2600→2200
カードを1枚伏せてターンエンド。
「ふふ…ふふふふふ…」
「翔?…どうかしたか?」
「ゴメン…嬉しいんだ。カイザーが、僕相手に本気になってくれる事が。
何時だって僕はカイザーの、お兄さんの背中ばっかり見てた…けど今は背中を見てるだけじゃない!
僕はデュエリストとしてお兄さんの――カイザーの前に立ってるんだ…凄く、凄く楽しいよ!」
其れはお前が心の其処からデュエルを楽しんでいるからだ翔。
デュエルとは己の力を尽くして楽しむものだ……そうでなければ酷く詰まらない物になってしまうからな。
正直、俺もこのデュエルが楽しいよ。
俺に真っ向から挑み、尚且つデュエルの中で成長を続けるお前との戦いが!
「もっと楽しもう翔。アカデミアでの俺の最後のデュエルを、最高の思い出にしてくれ!」
「勿論!僕のターン!僕は『モビルロイド・エクシア』を攻撃表示で召喚!」
モビルロイド・エクシア:ATK1500
「更にエクシアをゲームから除外して『モビルロイド・ダブルオー』を特殊召喚する!」
『目標ヲ駆逐スル!』
モビルロイド・ダブルオー:ATK2500
此れはさっき手札に加えた上級ロイド!
エクシアを除外して特殊召喚出来るモンスターだったか…
だが、まだ何か狙っているな?
「僕のフィールド上にダブルオーが存在する時、手札の『サポートロイド・オーライザー』を特殊召喚出来る!」
サポートロイド・オーライザー:DEF2000
サポートモンスター…ユニオンか?
!!いや、違う!
翔が徹底的にソリッド系の戦術を高めたのだとしたらユニオンではなく狙いは…!
「僕はダブルオーとオーライザーの2体をゲームから除外!
そして、エクストラデッキからこのモンスターを特殊召喚する!頼むよ、『モビルロイド・ダブルオーライザー』!」
『目標ヲ切リ裂ク!!』
モビルロイド・ダブルオーライザー:ATK2800
変形合体…!
こうも手も無く最上級クラスのモンスターを召喚して来るとは…面白い!
「ダブルオーライザーの効果発動!このカードの特殊召喚に成功した時、デッキから『ロイド』1体を手札に加える。
僕が手札に加えるのは『ターボロイド』!そしてターボロイドがカード効果で手札に加わった事でデッキから攻撃力1500以下の『ロイド』を手札に加える!
ターボロイドの効果で、デッキから『ステルスロイドU』を手札に加えるよ!」
「又してもソリッドの素材を手札に加えたか…」
自分のデッキのエース級を如何に召喚するか…其の為の技巧も確り駆使しているな。
此れは早い段階で又ソリッドが出てくるか?
「バトル!ダブルオーライザーで、サイバー・フェニックス零式に攻撃!『ライザー・ソォォォド』!!」
「ぐ…!!」
亮:LP3200→2800
激しい攻撃だが…其れが良い。
こんなに楽しいデュエルは、十代とのデュエル以来だ。
零式が相手によって破壊されたとき、デッキからカードを1枚ドローする。
「そして、トラップ発動『サイバー・アラート』!
俺の場の『サイバー』が破壊されたとき、デッキからレベル4以下の『サイバー』を特殊召喚する!
この効果で、デッキより『サイバー・ドラゴン・ツヴァイ』を特殊召喚。」
サイバー・ドラゴン・ツヴァイ:ATK1500
「サイバー・ドラゴン・ツヴァイ……カードを1枚伏せてターンエンド。」
「俺のターン手札から魔法カード『壺の中の魔導書』を発動し、互いに3枚ドローする。
……俺は『プロト・サイバー・ドラゴン』を召喚。」
プロト・サイバー・ドラゴン:ATK1100
プロト・サイバーは、フィールド上においては『サイバー・ドラゴン』として扱う。
そしてツヴァイは、手札の魔法カードを相手に見せる事でエンドフェイズまで『サイバー・ドラゴン』となる。
「俺は手札の『融合』を見せ、ツヴァイを『サイバー・ドラゴン』とする!
そして『融合』を発動!フィールドのプロトとツヴァイ、そして手札の『サイバー・ドラゴン』を融合!
再び現れろ『サイバー・エンド・ドラゴン』!!」
『キカシャァァァァァ!!』
サイバー・エンド・ドラゴン:ATK4000
「やっぱり来たね、サイバー・エンド!」
「最高の相手の最高の戦術には、己の最強モンスターで応えるのが礼儀だ。
バトル!サイバー・エンド・ドラゴンで、モビルロイド・ダブルオーライザーに攻撃!『エターナル・エヴォリューション・バースト』!!」
――キィィィン…ドガァァァァァン!!!!
「うわぁぁぁぁ!!!」
翔:LP1900→700
攻撃反応型のカードじゃなかったのか?
何れにせよ、此れで翔のライフはセーフティラインを超えたが…
「流石にきついね…けど、此れで僕の手札に3体のロイドが揃う!」
「なに?」
「トラップ発動『ロイドリサイクル工場』!
僕の場の『ロイド』が戦闘で破壊されたとき、デッキからレベル4以下の『ロイド』を手札に加える!
僕が手札に加えるのは、当然『ストライクロイド』!!」
!!自らのライフを削ってでもソリッドの素材を揃えてきたか…!
何処までも楽しませてくれるよ翔――カードを1枚伏せターンエンド。
「僕のターン!手札の『ストライクロイド』『ターボロイド』『ステルスロイドU』の3体を墓地に送って合体させる!
チェンジソリッドα!!変形合体『ソリッドロイドα』!!」
『トォアァァア!』
ソリッドロイドα:ATK2600
…当然そうくるだろう。
さぁ、遠慮は要らないぞ翔!
「遠慮なんてしないよ!ソリッドロイドαの効果、特殊召喚成功時に相手モンスター1体の攻撃力を自身に加える!
この効果で、サイバー・エンド・ドラゴンの攻撃力4000ポイントを自身に上乗せする!」
『オォォォ!!』
ソリッドロイドα:ATK2600→6600
「…今度は『融合解除』は無かったね?」
「あぁ…だが、逆にリバースカードは不明のままだが――如何する?」
「そんなの決まってるよ、当然攻撃する!
ソリッドロイドαでサイバー・エンド・ドラゴンに攻撃!『ソリッドビィィィィィム』!!!」
臆せず攻撃してくるか…良い意気だ。
トラップ発動『サイバネティック・ミラージュ』!
このターン、俺のフィールド上の『サイバー』は攻撃力が500ポイントアップし戦闘では破壊されない。
サイバー・エンド・ドラゴン:ATK4000→4500
「戦闘耐性!だけど、其の効果でもダメージは無効にならない!行けぇ、ソリッドロイドα!!」
『ツァァァァァァ!!』
――ビィィィィィィィ!!!
「うおぉぉぉ…!!」
亮:LP2800→700
サイバネティック・ミラージュの効果でサイバー・エンドは無事だが、俺のライフもセーフティラインを超えたか。
此れで俺と翔のライフは同じ……このデュエルもいよいよクライマックスだな…
――――――
Side:はやて
「え〜〜互いに一歩も譲らない激しいデュエルが展開されていますが、如何ですか解説のはやてさん?」
「カイザーも翔君も互いに全力の、熱の入った素晴らしいデュエルやと思います。
…やけど、互いに機械族の切り札とも言える『パワー・ボンド』『リミッター解除』の2枚を切って居ませんからねぇ?
互いにこの2枚を使った時がデュエルの決着の時と思います。」
「成程。」
翔君は切り札の『ソリッドロイド・ヴァルキリオン』出してへんしね。
「…何をやって居るか貴様等は…」
「いや、つい『解説ごっこ』やっちゃう位に良いデュエルなんだぜエヴァちゃん!」
「せやで?つい熱が入ってもうただけや♪」
「熱が入るのは構わんが普通に入れろ普通に!」
いや〜〜〜、どうしてもな♪
やけど、冗談抜きにホンマに熱いデュエルやろコレ?
十代は勿論、準も釘付けになってるもん。
「うむ…まぁ、吉良の奴もデュエルに熱中しているな。
ただ、一部のブルーの奴等とレッド全員との温度差があるがな…」
「そりゃしゃーないんじゃね?
…持ち上がりのエリート意識捨てきれない連中からしたら、レッドの翔君がカイザー相手に互角やなんて信じられねーだろうし。」
まぁ、デュエルが終る頃には信じるしかないやろうけどね。
ウダウダ言う奴が居ってもカイザーが一喝して黙らせると思うしなぁ?
「それでも黙らなかったら…ねぇ?」
「ちょっとばかし頭冷やしてあげるだけやで…」
「そ、そうか……この私が恐ろしいと感じるとはやるな2人とも…」
そうや♪
「僕はカードを1枚伏せてターンエンド。」
ソリッドロイドα:ATK6600→2600
サイバー・エンド・ドラゴン:ATK4500→4000
と、翔君はリバース1でエンドか。
サイバー・エンドは健在やけど、翔君も其れを踏まえてのリバース1やろね。
此処からが有る意味で本当の勝負やな。
「俺のターン!」
さて、カイザーvs翔君もいよいよクライマックスや!
正直どっちが勝ってもおかしくない……ドナイな結末になるか、楽しみでしゃーないわ!
To Be Continued… 
*登場カード補足
サイバネティック・リバース
通常魔法
自分の墓地から「サイバー」と名の付く機械族モンスター1体を選択して自分フィールド上に任意の表示形式で特殊召喚する。
ロイド・リフレクション
通常罠
自分フィールド上の「ロイド」と名の付くモンスターが攻撃対象になった時に発動できる。
其の攻撃を無効にし、相手のフィールド上のモンスター1体を破壊する。
ロイド生産ライン
通常罠
自分フィールド上の「ロイド」と名の付くモンスターが戦闘で破壊されたときに発動出来る。
自分のデッキからレベル5以上の「ロイド」と名の付くモンスター1体を選択して手札に加える。
ロイドリサイクル工場
通常罠
自分フィールド上の「ロイド」と名の付くモンスターが戦闘で破壊されたときに発動出来る。
自分のデッキからレベル4以下の「ロイド」と名の付くモンスター1体を選択して手札に加える。
サイバー・アラート
通常罠
自分フィールド上の「サイバー」と名の付くモンスターが破壊された時に発動できる。
自分のデッキからレベル4以下の「サイバー」と名の付くモンスター1体を選択して特殊召喚する。
サイバネティック・ミラージュ
通常罠
自分フィールド上の「サイバー」と名の付くモンスター1体を選択して発動する。
選択したモンスターはエンドフェイズまで攻撃力が500ポイントアップし、このターン戦闘では破壊されない。