Side:クロノス


 はっきり言うと、状況はセニョーラ裕奈〜の圧倒的不利なの〜ネ。
 神をうしな〜い、しかし相手のフィールドには三幻魔が健在と〜は…

 強烈な引きの強さで呼び込んだカードから〜の一撃〜もかわされて再び手札は0…

 それで〜も、未だに其の目から闘志は消えていないの〜ネ。
 其れでいいの〜ネ、今は我慢のしどころです〜が、諦めなければ必ず活路は開けるの〜ネ。

 「目に物見せてやるの〜ネ、セニョーラ裕奈!」

 「おぉ、クロノス先生も応援してくれるんだな!!」


 セニョール十代、当然なの〜ネ。
 彼女もまた、私の大切な生徒の1人です〜ノ。
 セニョーラ裕奈な〜ら、必ず三幻魔を倒してくれる筈なの〜ネ!

 最後まで諦めず、デュエリストの本分を発揮するの〜ネ!!
 頑張るの〜ネ、セニョーラ裕奈!!












  遊戯王×リリカルなのは×ネギま  夜天と勇気と決闘者 GX58
 『Stardust Overdrive』











 裕奈:LP1700
 天星龍 スターダスト:ATK4100(ラミネート・シンクロン効果+ジャンク・ライブラリアン効果+フルメタル・ウォリアー装備)
 ジャンク・ライブラリアン:ATK2700(シンクロ・クリスタルアーマー装備)
 ヴァルキリー・ジャーナリスト:ATK3000(ジャンク・ライブラリアン効果)


 影丸:LP6000
 神炎皇ウリア:ATK6000
 降雷王ハモン:ATK4000
 幻魔王ラビエル:ATK4000
 幻魔トークン:ATK1000(×2)




 Side:裕奈


 クロノス先生まで応援してくれてるんじゃ、余計に負けらねぇわ。
 私の手札は0で、頼みの綱は2枚のリバース……如何する影丸!


 「知れたことだ!俺のターン!!
  目に物見せてやろう小娘、幻魔王ラビエルの効果発動!
  1ターンに1度、俺のモンスターを任意の数リリースし、リリースしたモンスターの攻撃力を吸収する!
  この効果で2体の幻魔トークンをリリースし、攻撃力を2000ポイントアップする!」

 『グオォォォォォォ…!』
 幻魔王ラビエル:ATK4000→6000(幻魔トークン2体吸収)



 「攻撃力6000…」

 ウリアで本屋ちゃん狙っても私のライフは0になるのに…馬鹿?
 つーかコイツのデッキって幻魔以外のモンスターいねーのかね?
 攻撃力上げるにしてもトークンリリースして上級モンスター出したほうが更に効果はでかいのに……
 それとも今のドローで引けなかっただけなのか…


 「此れで終わりだ小娘!幻魔王ラビエルで、ジャンク・ライブラリアンに攻撃!『天界蹂躙拳』!!」


 ま、どっちにしてもやる事やるだけだぜ!

 「其の攻撃は……へへ〜、攻撃してくれてアンガト!」

 「なに?」

 「トラップカード『シンクロン・アブソーバー』
  自分フィールド上のシンクロモンスター1体の攻撃力を他のシンクロモンスターの攻撃力の合計分アップする!
  こいつでスターダストとヴァルキリー・ジャーナリストの攻撃力の合計値7100ポイントをジャンク・ライブラリアンに上乗せよ!」

 『クァァァァ!』

 『私等の力を使ってよ宮崎!

 『はい、ありがとうございます!
 ジャンク・ライブラリアン:ATK2700→9800


 「攻撃力9800だと!?」

 「だけじゃないよ!」

 追撃のトラップカード『シンクロン・デストラクター』
 このターン、シンクロモンスターが相手モンスターを戦闘で破壊して墓地に送った場合、相手に破壊したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを与える!

 超強化された本屋ちゃんの反撃でラビエルは倒されて戦闘ダメージ3800!
 更にシンクロン・デストラクターの効果ダメージで4000……此れで終りよ!



 「いよっしゃーー!大逆転の一撃コンボだぜ!!」

 「あぁ、このコンボなら幻魔を、影丸を倒せる!!」

 「行け本屋ちゃん!全力全壊や!!」



 打ちかませぇぇ!!!


 『此れで終りです!!


 「おのれ…く…トラップ発動『幻魔の境界線』
  俺の場に幻魔が存在する時、ライフを1000ポイント払う事でバトルフェイズを終了する!!」
 影丸:LP6000→5000
 神炎皇ウリア:ATK6000→7000



 ちぃ、防いだか…ウリアもヤバイね…


 「こんな方法で反撃してくるとは…だが、其れも此処までだ!闘志を断ち切ってやろう、トラップ発動『幻魔吸収爆』
  俺の場に幻魔が存在する場合、俺は自分の幻魔の数×700ポイントのライフを回復し、お前は俺の幻魔の数×500ポイントのダメージを受ける!」
 影丸:LP5000→7100
 神炎皇ウリア:ATK7000→8000



 「なんだとぉ!?」


 ――バリィィィィィィ!!


 「きゃあぁぁぁぁぁぁ!!!」
 裕奈:LP1700→200



 「「「「裕奈!」」」」
 「裕奈さん!!」



 く…なんつー反則効果よ、大概にしろって感じだねこりゃ…


 「ほう?まだ立てるか…しぶといな?」

 「誰が幻魔なんかに膝を折るかっての……私は負けない!!」

 逆境、苦境なんのその!
 手札が0でも一緒に戦う仲間は居るし、私のライフも残ってる!



 「セニョーラ裕奈、デュエルはマダマダこれからなの〜ね!」

 「こっからがホンマのデュエルや裕奈!!」



 それに応援してくれる仲間が居るからね、裕奈ちゃんの闘志は砕けねーのさ!!


 「この絶望的状況に有ってもまだ足掻くか…カードを1枚伏せ、ハモンを守備表示にしてターンエンド。」


 降雷皇ハモン:ATK4000→DEF4000
 幻魔皇ラビエル:ATK6000→4000
 ジャンク・ライブラリアン:ATK9800→2700



 「私のターン!!」

 つっても、状況圧倒的不利は事実だからね〜……此れが運命の分かれ目ってね!……ドロー!!
 ……!!!真っ白なカード!大徳寺先生の…此れは…


 「にゃ〜〜〜。」

 「ファラオ?」

 如何したのこんな所に来て?
 危ないから寮に居ないとダメよ?


 「にゃ〜〜〜〜ご。」


 ――ポウ…


 へ?ファラオの口から何か出てきた?
 何だ此れ?光?つーか…ひ、人魂!?


 『裕奈ちゃん。』

 「え?この声は――大徳寺先生!!」

 この光からって…マジで大徳寺先生なの?


 『いやはや、成仏する寸前にファラオに食べられてしまったのにゃ。
  なんとも間抜けな話だけれど、其のおかげでこうして話が出来るのにゃ。』



 飼い犬に手を噛まれるじゃなくて、飼い猫に食われるって…。
 でも話が出来るんなら丁度いいや、あの時貰ったカードってどうやって使うの?
 真っ白なままじゃ流石に…


 『大丈夫にゃ、其のカードは強い魂を持ったデュエリストがデュエルの中で手にした時に真の姿を現すのにゃ。』

 「強い魂…」


 ――キィィィン…


 !!カードが――此れがこのカードの本当の姿って事ね!


 『そうなのにゃ。さ、反撃にゃ裕奈ちゃん!』


 うん、アリガト大徳寺先生!


 「何そしている小娘、さっさとデュエルを続けろ!それとも、此処で負けを認めるか?」

 「んな訳ねーでしょ!どうやってアンタを倒そうか考えてただけよ!」

 「まだ勝てると思っているのか?」


 思ってんじゃなくて私が勝つ!
 今引いたのは逆転の一手、アンタじゃ未来永劫使う事は出来ないカードよ!


 「なんだと?」

 「見せてやるぜ!私は手札から速攻魔法『賢者の石−サバティエル』を発動!!」



 「賢者の石?……!裕奈、其のカード大徳寺先生の!!」



 はやて正解!
 この土壇場で引き当てることが出来たのよ!

 「賢者の石の効果!デッキから魔法カード1枚を選択して墓地に送り、其の効果を発動する。
  そしてこのカードは発動後、私の手札に戻る!」

 「なに!?ではどんな魔法カードも使い放題ではないか!!」


 まぁ、この魔法カード発動効果は1ターンに1度しか使えないし、3回までの制限はあるけどね。
 私はこの効果で、デッキから『貪欲な壺』を墓地に送って其の効果を発動!
 墓地の、ジャンク・シンクロン、ジャンク・サーバント、シンクロン・エクスプローラー、クイック・シンクロン、ラミネート・シンクロンの5体をデッキに戻してシャッフル!
 で、カードを2枚ドローする!


 「此処で其のカードを発動するか…!」


 サバティエルは私の手札に戻り、此れで手札は3枚!
 で、手札からフィールド魔法『シンクロ・コロシアム』発動!!
 このカードがある限り、互いのシンクロモンスターは戦闘で破壊されず、相手モンスターを攻撃するとき攻撃力が1000ポイントアップする!

 新たなフィールドが発動した事で『幻魔式多重結界』は消滅よ。


 「小娘が…悪足掻きを。」

 「悪足掻きでも足掻き続ければ道が開けるかもよ?
  ハモンが守備表示じゃ攻撃しても意味ねーわね――カードを2枚伏せてターンエンド。」


 さぁ来い影丸!!


 「俺のターン!俺の場に幻魔が存在する時、このカードはリリース無しで召喚出来る!出でよ『幻魔卿ミエイユ』!」
 幻魔卿ミレイユ:ATK2500


 上級モンスター…つーか初めて幻魔以外のモンスター見たねこのデュエル!
 トークンはカードじゃないからアレだし…まぁ、流石にモンスターが幻魔だけって事はねーわよね…


 「ラビエルの効果でミレイユを吸収し、攻撃力がアップする!」

 『ムオォォォォ…!!』
 幻魔皇ラビエル:ATK4000→6500(幻魔卿ミレイユ吸収)



 「今度こそ終りにしてやる!バトル、ラビエルでヴァルキリー・ジャーナリストに攻撃!『天界蹂躙拳』!!」


 お、本屋ちゃんじゃなくて朝倉狙ってきた?
 ま、誰を攻撃してもライフは0に出来るからね〜。


 『だからって何で私を狙うかなぁ?あんなのに殴られたくないし…ゆーな宜しく!

 「任せなさい!トラップ発動『くず鉄のかかし』!」

 信頼と安心のかかし先生は今日も健在だぜ!
 これでラビエルの攻撃は無効になる!
 でもって先生は再び出番を待って伏せられる!!


 「小賢しい!ならばウリアでスターダストを攻撃する!『ハイパー・ブレイズ』!!」

 「そうは行かねーわよ!速攻魔法『賢者の石−サバティエル』
  デッキから速攻魔法『ハーフ・シャット』を墓地に送って効果発動!
  ウリアの攻撃力を半分にし、このターンのみの戦闘破壊耐性を付加するわ!」

 「攻撃力を半分だと!?」
 神炎皇ウリア:ATK8000→4000(戦闘耐性)


 勝負を焦ったわね影丸!
 朝倉か本屋ちゃんを攻撃されてたら私は負けてたよ?
 思った以上に私に粘られて、実は結構テンパッてんじゃないのアンタ?
 サバティエルは再び私の手札に戻る。
 返り討ちよスターダスト!貫け…『シューティング・ストライク』!!


 「ぐぅぅ!!!」
 影丸:LP7100→7000


 「此れでアンタのモンスターは攻撃終了――このターンでも倒せなかったじゃん。」

 「くぬ…こんな馬鹿な…だが俺の勝ちは動かん!トラップ発動『幻魔邪命水』
  俺のライフを幻魔の攻撃力の合計値分回復する!今の幻魔の攻撃力の合計は14500だ!!」
 影丸:LP7000→21500
 神炎皇ウリア:ATK4000→5000



 「此れだけの膨大なライフを削りきれまい!ターンエンドだ!!」
 神炎皇ウリア:ATK5000→9000
 幻魔皇ラビエル:ATK6500→4000



 「私のターン!……影丸、このデュエルこのターンで終りにするよ、私の勝ちで!!」

 「なにぃ?」

 「私はチューナーモンスター『救世竜 セイヴァー・ドラゴン』を召喚!」
 救世竜 セイヴァー・ドラゴン:ATK0


 「新たなモンスターか…だが新たにモンスターが現れたことでラビエルは幻魔トークンを生み出す!」
 幻魔トークン:DEF1000


 そんな事はわかってるわよ。
 朝倉のレベルを1つ下げて、墓地の『レベル・スティーラー』を特殊召喚する!


 レベル・スティーラー:ATK600
 ヴァルキリー・ジャーナリスト:Lv7→6



 「更に幻魔トークンを生成する!」
 幻魔トークン:DEF1000


 これで、又互いのモンスターはフルに出揃ったね。
 さてと…見せてやるわ影丸、私のデッキの最強のモンスターを!!


 「最強だと?神以上のモンスターがいるというのか!」

 「神以上かどうかは自分の目で確かめなってね!
  レベル・スティーラーと、天星龍 スターダストに、セイヴァー・ドラゴンをチューニング!!」

 行くよ、スターダスト!


 『グルルゥ…!』

 「救世の星が集うとき、其の星は新たな奇跡を導く。光射す道となれ!!」

 舞い降りろ救星龍!!

 「シンクロ召喚、光来せよ『救星龍 セイヴァー・スター』!!」

 『クァァァァァァァァァァ!!!』
 救星龍 セイヴァー・スター:ATK3800



 如何よ、救世竜の力を得て進化した最強の星龍の姿は?


 「こんなモンスターが…!」

 「当然セイヴァー・スターも本屋ちゃんの効果でパワーアップする。」
 救星龍 セイヴァー・スター:ATK3800→4100


 このままなら攻撃力は進化前の強化スターダストと変わらない…けど!

 「セイヴァー・スターの効果発動!1ターンに1度、相手モンスター1体の効果を無効できる。
  更に私の墓地のモンスターを除外して除外したモンスターの効果を得る!」

 この効果でハモンの効果を無効にするわ!
 此れで、どのモンスターにも自由に攻撃できるようになったよ!!


 「くぬ…だが、それでも其のモンスターではラビエルかハモン…そうでなければトークンしか倒せん!
  しかもラビエルを倒した所で俺へのダメージは100…蚊ほども効かんわ!!」

 「慌てんなって、墓地のモンスターの効果を得ることが出来るって言ったでしょ?
  よ〜〜く、思い出してみ?私の墓地に『何』が存在しているのか。」

 「お前の墓地だと?………………!!!!」


 どうやら気付いたみてーだね?


 「貴様、まさか!!」

 「其のまさかよ!私は墓地の『天竜神 オシリス』をゲームから除外して、セイヴァー・スターに神の力を宿す!!」

 神は死して尚不滅よ!
 迅雷の神の魂は、蒼銀の星龍に受け継がれる!『エフェクト・ユニゾン』!!

 『コォォォォォ!』
 救星龍 セイヴァー・スター:ATK4100→5100



 「神の力を!!……だが其れが如何した!
  手札1枚では神の力を宿したとて攻撃力は1000ポイントしかアップしない――俺を倒すことなど出来ぬわ!」

 「アンタ本気で馬鹿?其の1枚のカードは此れだぜ?
  速攻魔法『賢者の石−サバティエル』!サバティエルの3回目の効果で私が発動するのは…『命削りの宝札』!!
  次のターンに手札を全て失う代わりに5枚ドローする!そして賢者の石は手札に戻り、私の手札は此れで6枚!!」

 『クァァァァァァ!!!』
 救星龍 セイヴァー・スター:ATK5100→4100→9100→10100



 「攻撃力10100!!だが、それでも未だ…!」


 いんや、此れで終りよ!速攻魔法『賢者の石−サバティエル』!!


 「なにぃ!其のカードは1ターンに1度しか発動できないと言っていただろう!!
  大体にして魔法カード発動の効果は3回使いきったはずだ!!」

 「1ターンに1度しか発動できないのは魔法カードの発動効果だけよ。
  賢者の石−サバティエルは、其の魔法発動効果を3回使用した後、マッタク異なる効果を発動する!」

 「異なる効果だと…!」


 3回効果を発動した賢者の石の効果発動!
 フィールド上のモンスター1体を選択し、選択したモンスターの攻撃力を相手フィールド上のモンスターの数だけ倍加する!
 この効果を発動した賢者の石は手札には戻らないけどね。
 私はこの効果をセイヴァー・スターに使うわ!

 「アンタのフィールドのモンスターは全部で5体!よってセイヴァー・スターの攻撃力は5倍になる!
  今の私の手札は5枚だから、セイヴァー・スターの攻撃力は9100――其れを更に5倍にする!
  よって救星龍 セイヴァー・スターの攻撃力は45500ポイント!!!」

 『クェェェェェェェェェ!!!』
 救星龍 セイヴァー・スター:ATK9100→45500



 「こここ、攻撃力45500だとぉ!?そんな、馬鹿な…!!!」





 「たった1ターンで状況を完全にひっくり返しただと?…マッタク、良い意味でとんでもない奴だな。」

 「此れがデュエルやろ!」

 「すっげぇ!いっけー裕奈ーーーーー!!」





 ま、大徳寺先生のカードのおかげだけどさ。
 マジサンキュー先生♪


 『いやいや、あのカードをあそこまで使いこなした君の実力なのにゃ。
  矢張り私の目に狂いはなかったのにゃ――さぁ、止めにゃ裕奈ちゃん!今こそ幻魔を倒して封印するにゃ!』


 「オウよ!!此れで終りよ影丸――ラストバトル!!
  救星龍 セイヴァー・スターで、幻魔皇ラビエルを攻撃!!撃ち貫け…『アサルト・シューティング・バスター』!!」

 更にこの瞬間に、フィールド魔法『シンクロ・コロシアム』の効果で攻撃力が1000ポイントアップ!


 救星龍 セイヴァー・スター:ATK45500→46500


 コレが私の全力全壊だ!行っけぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!


 『コォォォ……カァァァァァァァァ!!!!』



 ――ドゴガァァァアッァァァァァン!!!!!!



 『グガァァァァァァァ!!!』

 「そんな馬鹿なぁぁぁ!!!」
 影丸:LP21500→0


 うっわーーー…自分でやっといてなんだけどスゲー威力だねこりゃ…
 セイヴァー・スターのブレスに撃ち抜かれたラビエルが爆散したのは当然として、誘爆でハモンとウリアも吹っ飛んじったよ…


 『でも此れで封印で来たのにゃ♪幻魔の影響もなくなって、カードの魂も元に戻るはずなのにゃ。』

 「マジで?良かった〜〜……」

 後で店長の店のカード確認しとかねーと。


 重ね重ね、アリガトね大徳寺先生!


 『良いのにゃ、私は全てを託した身……寧ろお礼は私が言うべきなのにゃ…ありがt「にゃ〜〜〜〜」(ぱくり)


 あ…喰われた。
 ……な〜〜んかしまらないね〜〜…
 まぁ、魂は消化されないから大丈夫よね?


 けどま、

 「私の勝ちだぜ影丸!!」








 ――――――








 Side:はやて


 勝った……裕奈が勝った!!

 「裕奈〜〜〜〜♪」

 「はやて!って、ちょ、待てこら抱きつくな〜〜〜!!」

 「ええやん此れくらい!勝利の抱擁や!!」

 「いや、良いけどさ……まぁ、私が負けるとは思ってなかったでしょ?」


 そら当然や。
 裕奈が幻魔に頼り切った無駄マッチョに負ける筈ないやろ♪

 って、そう言えば最後の一撃で吹き飛んだ影丸は大丈夫なん?


 「そ、そういや如何なんだろ?結構派手にぶっ飛んだよね!?…若しかして幻魔と一緒に吹っ飛んだ?」

 「そうだとしたら洒落にならんぞ流石に…」


 そやなぁ……粉塵でよう見えへんし…


 「う…ぐぅ…」


 お?この声は……無事みたいやな?


 「ううむ…よもや幻魔の力を持ってして負けるとは…」

 「アレ?爺さんに戻ってる?」

 「幻魔の影響がなくなったんだろうな。」


 そやろな、あないに派手に吹っ飛んだわけやしね。
 元々が幻魔の力で若返ってたんやから、その影響が無くなればお爺ちゃんに逆戻りするのも道理や。

 「てか、ホンマに立つ事も出来へんのやね…」

 「最初にそう言っただろう…ワシはもう自力で立つ事すらできんのだ…幻魔の力で若い身体欲した理由も分るじゃろう?」


 そらまぁ確かにな?
 せやけど、其れはアカン。
 幻魔の力で若返っても、其れは所詮は偽者、幻魔が居なくなれば消えてしまう幻や。

 大切なのは、老いた自分を惨めに思うことや無くて、今までの人生に誇りを持って余生を生きることや無いかなぁ?

 「それに、爺ちゃんまだ生きとるやろ?せやったら、頑張り次第で又自分の力で歩けるようになるはずやで?」

 「ワシの力で…?」

 「爺ちゃん次第だけどね。
  それに…私みたいな小娘に負けっぱなしで良いの?元気になって爺ちゃん自身のデッキでリベンジしに来なよ!」


 そうそう。
 やった事はとんでもないけど、これから自分の力で頑張る言うんやったら、この事件も無駄にならへん。
 頑張って生きて、自分の犯した罪を償うんやったら誰も責めへん……皆も其れでええか?


 「事を荒立てる必要も無い…ソイツが己の罪と向き合うというなら俺は何も言わん。」

 「俺も特には…沙汰は学園長に任せる…宜しいですね、鮫島学園長?」


 準、カイザーも。
 どないするの学園長?


 「理事長のリハビリの為の病院を手配しましょう。
  幻魔は厳重に保管しますし……そうですね、私の落ち度もありますから…
  私は60%の減給を今年の一年生が卒業するまで、影丸理事長は財産の半分をアカデミアに及び各国のデュエル機関に寄付。
  それと理事長にはアカデミアで大きな催し物をする際には、リハビリを兼ねて必ず訪れてもらうことにしましょう。
  こんな所で如何でしょう?」

 「いや、ワシの財産は全て投げ打とう…デュエル機関のみならず、恵まれない子供達にも使ってやってくれ。
  老い先短いワシが持つより、そっちの方が財産も生きるじゃろうて……」


 なんや、憑き物が落ちたみたいやね。
 結局は幻魔に魅入られてただけ言う事かな?


 「かもね、今の爺ちゃんからは『嫌な感じ』全くしないし。」

 「あれが本来の影丸理事長言う事やね。」

 あの感じやったら大丈夫やろね。








 程なく、ヘリが来て爺ちゃんは病院に直行していった。
 同乗してたお医者さんの言う事やと1年あれば、自分で車椅子が使えるようになるんやて。

 リハビリは辛いやろうけど、ま頑張らなアカンな。


 「よし、封印完了。セキュリティもより厳重にしましたし…此れで大丈夫です。」


 幻魔も封印完了や。
 大徳寺先生のカードは、デュエルが終ったら消えてもうたけど、アレは一度きりのカードやからしゃあないやろ。

 エリート(笑)もノース校に強制送還したし、此れで全部カタ付いたな♪


 ほな、セブンスターズの掃討と幻魔の封印を祝して…頼むで十代♪


 「おう!幻魔も倒したし、爺さんも幻魔から解放された!俺達の勝ちだぜ!!」


 せ〜〜〜の!!!


 「「「「「「「いよっしゃーーーー!!!!」」」」」」」


 バッチリ決まったな!
 七星門事件、此れにて万事解決の大団円や!














   To Be Continued… 






 *登場カード補足



 幻魔卿ミレイユ
 レベル8    闇属性
 幻魔獣族・効果
 自分フィールド上にこのカード以外の幻魔獣族モンスターが表側表示で存在する場合、このカードはリリース無しで召喚出来る。
 ATK2500    DEF2500



 賢者の石−サバティエル(制限)
 速攻魔法
 自分のデッキから魔法カード1枚を選択して墓地に送り其の効果を発動する。
 このカードのこの効果は1ターンに1度しか発動できない。
 このカードは発動後墓地に送られずに手札に戻り、上記の効果を3回発動した場合以下の効果を発動できる。
 ●自分フィールド上のモンスター1体を選択する。
   選択したモンスターの攻撃力は、相手フィールド上のモンスターの数だけ倍加する。
   この効果を使用した場合、このカードは手札に戻らず墓地に送られる。



 シンクロ・コロシアム
 フィールド魔法
 互いのシンクロモンスターは戦闘では破壊されない。
 シンクロモンスターが相手モンスターを攻撃する場合、ダメージ計算時のみ攻撃力が1000ポイントアップする。



 シンクロ・アブソーバ
 通常罠
 自分フィールド上のシンクロモンスター1体を選択して発動する。
 選択したモンスターの攻撃力はエンドフェイズまで、自分フィールド上に表側表示で存在する
 他のシンクロモンスターの攻撃力の合計値分アップする。



 幻魔の境界線
 通常罠
 自分フィールド上に幻魔獣族のモンスターが表側表示で存在する場合に発動できる。
 ライフを1000ポイント払う事でバトルフェイズを終了する。



 幻魔吸収爆
 通常罠
 自分フィールド上に幻魔獣族のモンスターが表側表示で存在する場合に発動できる。
 自分は自分フィールド上に表側表示で存在する幻魔獣族モンスターの数×700ポイントのライフを回復し、
 相手に自分フィールド上に表側表示で存在する幻魔獣族モンスターの数×500ポイントのダメージを与える。



 幻魔邪命水
 通常罠
 自分フィールド上に幻魔獣族のモンスターが表側表示で存在する場合に発動できる。
 自分は自分フィールド上に表側表示で存在する幻魔獣族モンスターの攻撃力の合計値分ライフを回復する。