Side:はやて


 「今しがたなのはちゃんとデュエルした気がする!」

 「OK、初っ端からのメタ発言乙!」


 いや、冗談やけどね?
 …気を取り直して……学園祭から1週間、学園の捜査でも大徳寺先生は見つかってへん。

 埠頭からボートが無くなった訳でもないから島の外に出たとは考え辛いなぁ?
 せやけど、アカデミア島におるんやったら何で見つからへんのやろ?

 幾らなんでもシャマルと和美ちゃんが頑張っても見つからないのはおかしいで?


 「まぁ、確かにね。ぶっちゃけ朝倉とシャマルが組んだら大概のもの見つけられると思うんだけど…」

 『ゴメン、全くもって見当も付かないよ…

 『全然見つからないです…ごめんなさいお役に立てなくて…

 「あ、いやいや見つからないのが悪いってんじゃ無くてさ、アンタ等の力でもわかんねーとは相当だなって話だからね!?」


 やで?
 シャマルも和美ちゃんもようやってくれてるわ。

 やけど、それだから余計に気になる。
 此の最強包囲網にも引っかからんて…ホンマに何処に行ってまったんや、大徳寺先生…











  遊戯王×リリカルなのは×ネギま  夜天と勇気と決闘者 GX51
 『七星最後の刺客』











 「つーかさ、どうせ見つからないんだったら虱潰しに学園探査した方が早くね?
  引率必要ってんなら、クロノス先生か玲子ちゃんに頼めばOKしてくれるだろうし。」


 確かにその手もあるな?
 やけどそれh「お〜〜い、裕奈、はやて、大徳寺先生捜しに行こうぜ!!」


 …十代?
 なんや、捜査する気満々か?…って何で準まで!?


 「コイツに引っ張られてな…。なんだ大徳寺先生の捜索だったのか?なら断りはしないが…」

 「「何してんの十代!?」」


 せめて目的ぐらい言って連行しろや!
 まぁ、準を連れてきた事には感謝するけどな?


 「いや、悪い悪い『連れてくる事』ばっかりで目的言うの忘れてたぜ♪」

 「「「オイ!!」」」


 まったく、ホンマに考えるより先に身体が動くんやな十代は。
 やけど探す言うても手掛りゼロやで?
 シャマルと和美ちゃんの力でも収穫無しなんよ?

 それとも十代は何か心当たり有るん?


 「無い!けど、俺達が動けばセブンスターズの最後の奴が襲ってくるかもしれないだろ?
  大徳寺先生が七星門の鍵に何か関わってるなら、そいつを倒して居場所を聞けばいいじゃないか。」

 「「「……」」」

 「…俺変なこと言ったか?」

 「「「十代が頭使って作戦立ててる。」」」

 「酷いなオイ!」


 なはは、冗談やって。
 やけど…うん、悪くない作戦や。

 大徳寺先生がセブンスターズや七星門の鍵と何か関係あるんは明白。
 でもって、最後の7人目が大徳寺先生失踪に関係してるのも、略間違いないからなぁ?

 「そんな中で鍵持ってる私等が動く事で7人目を呼び寄せる…うん、その作戦いただきや!」

 「巧く行けば7人目倒して大徳寺先生も探し出せる!一石二鳥だね!」

 「だろ?」

 「確かに良い作戦だな。ならば、善は急げと言うからな…早速行くか?」


 そやな。
 晩御飯の仕込みは終ってるから、後は玲子先生にお願いすれば問題無しや。

 ほな行こか?
 『炙り出し&救出作戦』開始や!


 「「「おーーーーー!!!」」」








 ――――――








 Side:明日香


 兄さんが目覚めてからそろそろ一週間。
 目覚めて直ぐは流石に大人しかったけど、一週間もたてばそろそろ『本来の』調子が戻ってくるわね…

 はぁ…あのテンションが戻ってくるかと思うとホッとする反面、頭が痛いわね…

 「兄さん、入るわよ?」




 ?返事が無いわね…寝てるのかしら?
 ちょっと、兄さん?寝てるの?



 ――ガシャァァン!!



 !?
 何今の!?兄さん!!

 「兄さん、如何したの!?」


 …!!!居ない!
 其れに部屋のガラスが割られて!!

 まさか、誰かに攫われた!?

 一体……!?



 「…………」

 「!?」

 窓の外の人影?…担いでるのは、まさか兄さん!
 それに其れを背負ってる奴の格好…普通じゃないわ。

 まさか…セブンスターズ最後の1人?



 ――ダッ!



 「待ちなさい!」

 兄さんを如何する心算か知らないけれど、逃がさない!
 又兄さんを…家族を攫われて堪るもんですか!









 「はぁ、はぁ…追いついたわ!兄さんを返して!」

 追いかける事数分…意外と早く追いつけたわね。
 林の奥の岩場――これ以上は逃げられないわよ、大人しくしなさい。


 「…………」


 黙して語らず……デュエルで勝てということかしら?
 …いいわ、デュエリストである以上、デュエルで決めるのが一番ですもの。
 勝って兄さんを返してもらうわ!

 「デュエル!!」

 「…………!!」


 明日香:LP4000
 ???:LP4000




 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・

 ・・・・・・

 ・・・



 く…思った以上に強いわ…


 明日香:LP1300
 氷の女王:ATK2900


 でも、私のフィールドには攻撃力2900の氷の女王。
 アイツのフィールドのモンスターは0――有利なのは私の方のはず。


 「…………」


 ――ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…


 え?なに…?


 ――ガシャァァン!!


 !!

 「氷の女王が!!一体何が!?」

 「…………!」


 え?あ、…あぁぁぁぁぁぁ!!!


 明日香:LP1300→0



 そんな…こんな事って……








 ――――――








 Side:三沢


 大徳寺先生の行方不明と今の状況を考えると、先生がセブンスターズ或いは鍵となんらかの関係は持って居たと見るべきだ。
 仮にセブンスターズが大徳寺先生を攫ったのだとすると、カミューラの様に鍵の持ち主と勘違いした可能性もあるな。

 だがそうだった場合、鍵を求めて所有者の前に現れることも充分ある。
 其処を叩けば、一番早いな。

 「何よりも、鍵の所有者で俺1人だけが土付きだからな…此の汚名を返上しなければ!…ん?」

 何だ、此のシャツは?
 何処かで見た覚えが………そうだ、此れは大徳寺先生が何時も来ていたYシャツだ!
 其れが此処に在るという事は…大徳寺先生は此処で?

 いや、違うな。
 そうだったら学園の方の捜索で『手掛り0』とはならないはずだ、島中を捜したらしいからな。

 となると此れは…罠か?
 ……というか間違い無さそうだ。

 よくよく見ると、他にも靴やらズボンやら…道しるべの心算か?
 つまりこれらを辿っていけば………




 「…………」

 「其れをやった犯人が居るという訳だ。」

 白いローブに仮面とは『如何にも』な外見だね。
 態々誘いを掛けて…目的は俺の鍵を掛けてのデュエルかな?


 「…………」

 「正解か…良いだろう!デュエルだ!!」


 三沢:LP4000
 ???:LP4000



 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・

 ・・・・・・

 ・・・



 「赤鬼の召喚成功時に効果発動!2枚の手札全てを墓地に送り、裏守備モンスター2体を手札に戻す!『鬼火』!!」


 三沢:LP1500
 赤鬼:ATK2800



 此れでフィールドはがら空き。
 光の御封剣の効果も此のターンで切れる…次の俺のターンで特大のダメージを叩き込ませてもらう!


 「………」


 ――ドドドドドドドドド


 !?
 な、なんだ!?此の威圧感は…!


 『―――――!!』


 馬鹿な、赤鬼が!!


 「…………!」

 「う、うわぁぁぁぁ!!!」
 三沢:LP1500→0


 そんな馬鹿な…なんなんだ此のデッキ…は…








 ――――――








 Side:亮


 「明日香、居るのか?」

 わざわざこんな場所――廃寮に呼び出して何の用だ?


 「居ないのか?」


 ――ガタ…


 !!
 誰だ!明日香か?


 「…………」

 「違うな。誰だお前は?」

 奇怪な格好だが……悪ふざけした生徒か、或いは…


 「…………」

 「待て、何処に行く!!」

 何れにせよ怪しい奴だ…逃がさん!!











 …何処に行った?
 此の地下室は此処より先には進めない筈だが…


 ――ガッ!!


 「!!!」

 後ろから!!隠れていたのか!!
 しかも此れはまさか…クロロホルム…!

 い、イカン眠気が……


 「君は少し面倒な相手だからね…あまり時間も無いからちょっと反則技で大人しくなってもらうよ。

 「く…」

 此の声は…ボイス…チェンジャーか……く意識が


 「大人しくお休み…

 「!!!」

 今の顔は…!そんな、馬鹿…な…何故…彼方が…だ……と……








 ――――――








 Side:裕奈


 「結局何もなかったね。」

 「まぁ、行き成り巧く行くとも限らないからな。」


 すっかり夜です!
 彼方此方探し回ったけど、やっぱし手掛り0で襲撃も無かった。
 まぁ、確かに1発目から来るとは限らないかんね〜〜…気長にやるしかないか。


 「やなぁ…善は急げ言うけど、急いては事を仕損じるとも言うからなぁ?ま、焦らず行こ。」

 「あんましジックリってのは得意じゃないけど、焦るのはダメだよな。」


 ま、焦らず騒がずどっしりと行きま…



 ――ヒィィィィン…



 「「「「!?」」」」


 何此の感覚!?

 皆も気付いたよね!?


 「勿論や!此れは……」

 『強烈なエネルギー反応!

 『場所は…廃寮!あの幽霊寮さね!!


 流石、シャマルと朝倉早いね!


 「俺のデッキの『光と闇の竜』も反応している…!」


 『クリクリ〜!』

 「相棒も分ったのか!」


 『此れだけの凄まじい力……此れはまさか…

 『間違い無いよアインス。七星門の扉が3つ開かれたんだ。

 「マジかよユベル!」

 「ホンマかアインス!!」

 『本当だよ十代。

 『これ程の力…間違いないかと。


 マジかよ…エフェと本屋ちゃんは如何思う?


 『多分間違いないよゆーな!

 『此れだけの力…他には多分有りません!

 「てーとマジだね。」

 しかも3つって事は、私等以外の3人…カイザーまでやられたって事?
 だとしたらトンでもない強敵だぜ7人目って…


 「カイザーを倒したのなら確かに強敵だな…」

 「でも、だからって退けないぜ!」

 「当然や!場所はわかったんや!乗り込むで!」


 異議無し!
 乗り込んでブッ倒す!!



 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・

 ・・・・・・

 ・・・



 つーことで廃寮…の地下到着!
 移動中も朝倉とシャマルが、詳細検索してくれたおかげで迷わずにだっぜ!


 って、誰も居なくね?


 「あぁ…だが、俺達に感づいて隠れたのかもしれない。」

 「なんやそれ?隠れてやり過ごせる思てんの?」

 「だとしたら馬鹿だよ7人目。」

 幾ら強かろうとさ?

 けど、誰か居るのは間違いないよね。
 若本に呼び出された時にはこんな明るくなかった訳だし。

 だとしたら本気で何処に…


 「あれ?前にこんなの有ったか?」

 「どったの十代?」

 「いや、前はこんな棺桶無かったよなぁ?」


 …確かに無かったね。
 若本が用意したのとはデザインが違うし。


 「何か入ってるのか?」

 「オイ、待て十代!!」

 「勝手に開けたらアカンて!!」

 「つーか棺開けようとするなよ!!」


 「あ…鍵壊れた。」

 「「「オイ!!」」」


 何してんのよ!?
 あ〜あ…鍵壊れたから蓋開いちゃったじゃん…………って!!

 「な、何よこれ…マジモンのミイラじゃん!!」

 「何故こんなものが此処に…」


 ホントだよ……って、はやて?


 「…此のミイラ…大徳寺先生に似てへん?」

 「「「!!!」」」


 確かに…てかそっくり所か本人まんま…
 え?如何言う事?


 「其れは既に人の肉体としての役目を終えた物だ。

 「「「「!!!」」」」


 出たな…!
 白ローブに仮面……変な格好で!

 おまけにボイスチェンジャーで声まで変えて!

 「アンタが最後の1人?今のどういう事よ?」

 肉体の役目を終えたって…ただ『死んだ』って言うには回りくどすぎよ?


 「肉体は滅んだが魂はまだ死んでいないのだ…新たな身体を得て生きているからね。」


 此の声…そんな、まさか!!


 「ようこそ、十代君、万丈目君、裕奈ちゃんにはやてちゃん…セブンスターズ最後の刺客との決闘場へ…」


 そんな、如何して…!

 如何してセブンスターズの7人目がアンタなのよ――大徳寺先生!!















   To Be Continued… 






 *登場カード補足