Side:遊奈


いよいよ卒業式まであと半月!!
そして、そうなると、アカデミアの一大イベントである『卒業デュエル』が来る訳なんだよね此れが!!
例年だと、卒業生の成績トップが、在校生から相手を指名してデュエルするんだけど、今年度に限っては、私等四天王がは言うに及ばず、総合成績
では、四天王と、翔君と、明日香が横ばいな事もあって(マックは留学生だから成績対象外)、卒業デュエルはまさかのバトルロイヤル!!

卒業生は在校生を、在校生は卒業生しか相手に指名できないって言う縛りはあれど、こう言うルールなら、まぁ、こうなるよね?



「十代先輩、俺とデュエルしてください!!」

「はやて先輩、是非とも俺とデュエルを!!」

「明日香お姉さま、アカデミアの思い出に、私とのデュエルを…!!」

「遊奈先輩!!デュエルしてください!!!」



私とはやてと十代と明日香の周りには、デュエルを望む在校生が此れでもかって言う位に溢れかえっているわ此れ!!
翔君と三沢も、其れなりにデュエルの申し込みがあるみたいだし……此れは、卒業生からの手向けとして、挑まれたデュエルは全て買うのが礼儀で
しょ!って言うか、挑まれたデュエルを逃げる理由は無いからね!!



「せやな……やったら、全員相手になってやんで!!」

「此れは、何ともワクワクして来るじゃないか!!本気のデュエルをやろうぜ!!」

「彼方達の持てる力の全てを出して掛かって来なさい?――私達が、其れを粉砕するわ。」



そう言う事だね!
其れに、私達にとっても、在校生とのデュエルは此れが最後になるかも知れないから、全力でやらせて貰うぜ!!――其れじゃあ始めようか!!


「「「「デュエル!!」」」」


卒業デュエル、全力でやってやろうじゃない!!












遊戯王×リリカルなのは×ネギま  夜天と勇気と決闘者 GX204
『燃えろ!燃やせ!卒業デュエル!』











Side:万丈目


卒業デュエル……デュエルが殺到する事を予想して、講堂を離れたのは正解だったな……あのままあそこに居たら、遊奈とはやてと十代共々、在
校生からのデュエル申し込みを受けてもみくちゃにされて居ただろうからな。

で、講堂を出た所で、ティラノ剣山から『万丈目先輩と戦いたがっているデュエリストが居るドン』と言われ、着いた先はレッド寮の真ん前。
ギャラリーは多数集まっているようだが……何処のドイツだ?この俺と戦いたいなどと言う、酔狂な事を言ってくれたのは?



「其れはコイツザウルス!!」

「ちょ、待てよ剣山!!」



ほう?ソイツが、俺の相手か……中々の実力が有るようだが、一体何者だ?



「えっと……俺は2年の『黒神真太郎』って言います。
 実を言うと、俺は万丈目先輩の大ファンで、何時の日かデュエルをしてみたいと思っていたんすよ!…此度、その願いは叶ったッス!」

「ふん、あくまでも望むのは俺とのデュエルか……」

良いだろう、そのデュエルは受けてやる!!お前の持てる力の全てを持ってかかって来い!!卒業の記念になるようなデュエルを魅せてみろ!!



「万丈目先輩なら、そう言うと思ったっすよ……なら、始めようぜ?」

「手加減はせんぞ!!」


「「デュエル!!」」


万丈目:LP4000
黒神:LP4000




先攻は貰うぞ!!俺のターン!!『ランス・リンドヴルム』を攻撃表示で召喚!!



ランス・リンドヴルム:ATK1800



先攻ターンは攻撃できない、カードを2枚セットしてターンエンド!!


「俺のターン!永続魔法『闇の召喚陣』を発動!
 1ターンに1度、ライフを500ポイント払う事で、俺のフィールド上に、攻守100の『ダーク・トークン』を1体特殊召喚する!早速俺は、この効果を
 使って、『ダーク・トークン』を守備表示で特殊召喚!」
黒神:LP4000→3500
ダーク・トークン(LV1・闇・悪魔・攻守100):DEF100


「更に永続魔法『暗黒の誉れ』を発動!
 闇属性モンスターをリリースして、闇属性モンスターをアドバンス召喚した時、俺のライフは500ポイント回復するぜ!」

「ふむ……毎ターン強力な闇属性の上級モンスターを呼び出すコンボか?
 実質ノーコストで、レベル5、6の闇属性モンスターを召喚すると言うのは中々に強力だな?特に、レベル6の闇属性には、デーモンの召喚や、サ
 イコ・ショッカー等と言った、強力なモンスターも多いからな。」

「そう言う事っす!俺は、ダーク・トークン1体をリリースし、『マキシマム・ダーク・シックス』をアドバンス召喚!」
マキシマム・ダーク・シックス:ATK1900
黒神:LP3500→4000



「マキシマム・ダーク・シックスのモンスター効果発動!
 このカードの召喚に成功した時、ダイスを1回振り、出た目の数×200ポイント、俺のフィールド上の闇属性モンスターの攻撃力をアップするぜ!」



召喚時に最低でも200ポイントの攻撃力アップが確定している訳か……運任せと言えば其れだけの効果だが、真なる強者ならばより良い結果を出
すものだ――お前は如何かな?



「ダイスロール!!……出た目は4!よって、俺のモンスターの攻撃力は800ポイントアップするっス!!」
マキシマム・ダーク・シックス:ATK1900→2700


「バトル!マキシマム・ダーク・シックスで、ランス・リンドヴルムに攻撃!『ダーク・マキシマム・ラッシュ』!!!」


――ドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!!!


万丈目:LP4000→3100



中々やるが……まだ甘い!リバースカードオープン、トラップカード『竜の絆』!
俺のフィールド上のレベル4以下のドラゴンが戦闘で破壊された場合、デッキからレベル4以下のドラゴン1体を特殊召喚する!
来い『ヘルムアーマー・ドラゴン』


ヘルムアーマー・ドラゴン:ATK1800



「更にトラップ発動『舞い降りる竜』
 手札から、レベル4以下のドラゴン1体を選択して特殊召喚する!!この効果で俺が呼び出すのは『シールドウィング・ドラゴン』!!」
シールドウィング・ドラゴン:ATK1500


「そんな、モンスターを1体破壊したら、新たに2体のモンスターが現れただってぇ!?
 ……流石は万丈目先輩……カードを2枚セットして、ターンエンドっす!」



今度は此方から行くぞ、俺のターン!……『ソードテイル・ドラゴン』を召喚!



ソードテイル・ドラゴン:ATK1400


「俺は、ヘルムアーマー・ドラゴン、シールドウィング・ドラゴン、ソードテイル・ドラゴンの3体をゲームから除外し、『パンツァー・ドラグーン』を、エク
 ストラデッキから、特殊召喚する!」

『ガァァァァァァァァァァァァァァ!!』
パンツァー・ドラグーン:ATK2800



「こうも簡単に上級モンスターを……しかも其れの効果は、表側表示のカードを除外する効果だった筈…そうは行かないぜ先輩!
 トラップ発動『暗黒の防壁』!!エンドフェイズまで、俺のフィールド上の闇属性モンスターは、相手のカード効果を受けないっす!!」


ふむ、悪くない手だ。其れならば、パンツァー・ドラグーンの効果を躱す事が出来るからな。
だが、発動タイミングを間違ったな?そのカードは、パンツァー・ドラグーンの効果にチェーンして発動すべきだった!そうすれば、俺はこのターンの
バトルフェイズを行う事が出来なかったのだからな。

単純なミスだが、此れは好機なのでな、攻めさせて貰う!!
手札から装備魔法『竜の宝爪』をパンツァー・ドラグーンに装備!装備モンスターの攻撃力は600ポイントアップし、装備モンスターが相手に戦闘ダ
メージを与えた時、デッキからカードを1枚ドローする!



パンツァー・ドラグーン:ATK2800→3400



「バトル!パンツァー・ドラグーンで、マキシマム・ダーク・シックスに攻撃!『パンツァー・フルバースト』!!!」

『ガァァアァッァァァァァァァァァァァ!!』



――ドガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!




黒神:LP4000→3300
「のわぁ!!……だが、トラップ発動『暗黒の呪い』
 俺のフィールド上の闇属性モンスターが戦闘によって破壊された場合、次の俺のターン終了時まで、相手フィールド上に表側表示で存在するモン
 スターの攻撃力を半分にする!!」


パンツァー・ドラグーン:ATK3400→1700



ここで、攻撃力を半分にか……竜の宝爪の効果で1枚ドロー。カードを1枚セットして、ターンエンドだ。



「俺のターン!闇の召喚陣の効果発動!ライフを500払い、ダーク・トークンを特殊召喚!!」
ダーク・トークン:DEF100
黒神:LP3300→2800


「更に魔法カード『デビルズ・サンクチュアリ』を発動し、攻守0の『メタルデビル・トークン』を俺のフィールド上に特殊召喚するっす!」
メタルデビル・トークン(星1・闇・悪魔・攻守0):DEF0


「そして、ダーク・トークンとメタルデビル・トークンの2体をリリースし、『堕天使ゼラート』をアドバンス召喚するぜ!!」

『ハァァァァァァァァァァァァァァァ!!』
堕天使ゼラート:ATK2800
黒神:LP2800→3300



「バトル!堕天使ゼラートで、パンツァー・ドラグーンに攻撃!!『闇なる波動』!!!」


――ドガァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!



万丈目:LP3100→2000



ぐ……此れは流石に効いたが、トラップ発動『ダメージ・コンデンサー』
手札を1枚捨て、受けた戦闘ダメージ以下の攻撃力を持つモンスターをデッキから特殊召喚する!来い『ウィッシュ・ドラゴン』!!


ウィッシュ・ドラゴン:ATK700


そして、ダメージ・コンデンサーのコストで墓地に送った、『混沌の爪牙』の効果発動!
このカードが墓地に送られた時、デッキから『光と闇の竜』を手札に加える!!



「く……此れだけ攻めても、攻めきれないないなんて……カードを1枚セットしてターンエンド!!」

「俺のターン!!」

ウィッシュ・ドラゴンの効果発動!このカードをリリースして、2体のドラゴントークンを呼び出す!



ウィッシュ・ドラゴン:ATK700
       ↓
ドラゴン・トークン(LV1・地・ドラゴン・攻守100):DEF100(×2)


更に魔法カード『命削りの宝札』!次の俺のターンに、全ての手札を失う代わりに、このターンデッキからカードを5枚ドローする!!
……どうやら、このデュエルはこのターンで終焉の様だな!!


「え!?」

「2体のドラゴン・トークンをリリースし、俺は俺のデッキの最強のドラゴン『光と闇の竜』をアドバンス召喚する!!」

『ガァァァアァッァァァァァァァァァァァ!!』
光と闇の竜:ATK2800



「光と闇の竜!!!」



其れだけではない!手札から装備魔法『双極の鎧』を発動し、光と闇の竜に装備する!



「装備魔法って……其れは、光と闇の竜の効果で無効になるっスよ!?」

「かも知れんが、生憎と双極の鎧は、光と闇の竜の効果では無効にならないカードで、装備モンスターの攻撃力は700ポイントアップする!!」
光と闇の竜:ATK2800→3500



そして、双極の鎧を装備した光と闇の竜を墓地に送り、エクストラデッキから『光と闇の鎧龍』を特殊召喚するぞ!!



『グオォォォォォォォォォォォォォオォォォォ!!』
光と闇の鎧龍:ATK3500


そして、光と闇の鎧龍のモンスター効果発動!フィールド上に表側表示で存在する、ドラゴン以外のモンスターを抹殺する!!
消え去れ『カオス・エクスプローシブ』!!



――ドガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!



「そんな!!」

「これでお前のフィールドはがら空きだ……これで決めてやる!
 光と闇の鎧龍で、プレイヤーにダイレクトアタック『終焉のカオス・ドライバー』!!」

「そ、そうは行かないぜ!トラップカード『炸裂装甲』!!此れの効果で、光と闇の鎧龍を破壊するぜ!!!」



成程、悪くない手だが……残念だったな?
光と闇の鎧龍は、1ターンに1度だけ相手のカード効果を受けん!よって、炸裂装甲は無効となり、光と闇の鎧龍の攻撃はお前を直撃する!!


「そんな……そんな馬鹿なぁぁーーーー!!!」
黒神:LP3300→0


中々の使い手であったことは認めてやるが、少しばかり詰めが甘かったな?
だが、お前はマダマダこれから伸びる可能性を秘めているから、今の戦術に満足せずに、日々研鑽を積め――そうすれば、今よりももっと強くなる
だろうからな……頑張れよ?



「清々しく負けちまったすけど、了解っす!!」

「その意気だ……次にデュエルするときには、今以上に強くなっている事を期待しているぞ?」

「ウッス!その期待には応えて見せるっす!!」


精々頑張るが良い。次に戦うその時を、楽しみにしているぞ。








――――――








Side:ミスターT


ふふふ……大小の差はあれども、此処には様々な感情が渦巻いている……其れこそ、中には闇に引き摺り込むのが容易な程の魂すら存在する。
此れを利用しない手はあるまい……どれ、ソロソロ本格的に、仕掛ける時に来ているのかもしれないな。

クククク、闇に覆われた世界で、貴様等が如何動くのか、実に興味深い。

世界が闇で覆われたその時、君達は如何するね?……アカデミア四天王が、如何動くか、精々観測させて貰おうじゃないか。


せめて、失望だけはさせないでくれたまえよ、アカデミア四天王の諸君!














 To Be Continued… 






*登場カード補足





マキシマム・ダーク・シックス
レベル6    闇属性
戦士族・効果
このカードがアドバンス召喚に成功した時、サイコロを1回振る。
自分フィールド上の闇属性モンスターの攻撃力は、このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、出た目の数×200ポイントアップする。
ATK1900    DEF1600



闇の召喚陣
永続魔法
1ターンに1度、ライフを500ポイント払って発動する。
自分フィールド上に「ダーク・トークン」(LV1・闇・悪魔・攻守100)1体を特殊召喚する。



暗黒の誉れ
永続魔法
自分が闇属性モンスターをリリースして、闇属性モンスターをアドバンス召喚した場合、自分のライフを500ポイント回復する。



竜の宝爪
装備魔法
ドラゴン族モンスターにのみ装備可能。装備モンスターの攻撃力は600ポイントアップする。
装備モンスターが、相手に戦闘ダメージを与えた時、自分はデッキからカードを1枚ドローする。



暗黒の防壁
通常罠
エンドフェイズまで、自分フィールド上の闇属性モンスターは、相手のカード効果を受けない。



暗黒の呪い
通常罠
自分フィールド上の闇属性モンスターが戦闘によって破壊された場合に発動できる。
次の自分のターンのエンドフェイズまで、相手フィールド上に表側表示で存在するモンスターの攻撃力は半分になる。