亮:LP4000
魔王:LP4000




Side:エヴァンジェリン


遂に始まったか、カイザー亮と、魔王のデュエルが。

明石遊奈を乗っ取って居る事を考えると、魔王のデュエルタクティクスは馬鹿に出来ないモノが有るかも知れんが、所詮は其れも遊奈と言う下地が有っての
事であり、遊奈本来のタクティクスと比べれば、少々落ちるのは否めんだろう。


そして遊奈未満の腕前ならば、カイザー亮の敵ではあるまい。
コイツのデュエルタクティクスは、遊奈をはじめとする、アカデミア四天王が夫々全力で挑んで互角と言った所だからな……奴如きでは相手にならん筈だ。




――其れなのに……何なんだ、この胸に渦巻く嫌な予感は?


まさかとは思うが、まだ見ぬ魔王の邪神には、カイザーすら凌駕するほどの力が秘められているとでも言うのか?……だとしたら、ドレだけのカードなのか…
何れにしても、このデュエルで、その詳細は明らかにされるかも知れんがな。


だが、何を相手にしても、負けてくれるなよカイザー?

こう見えて、私はお前のファンの1人なのでな?――最高のデュエルで、魔王を華麗に倒して見せてくれる事を期待しているからな。











遊戯王×リリカルなのは×ネギま  夜天と勇気と決闘者 GX175
『頂上決戦!帝王vs魔王!!』











Side:亮


先攻は貰うぞ、俺のターン!
手札から魔法カード『トレード・イン』を発動。手札からレベル8の『ダークメイル・ドラゴン』を墓地に捨て、新たにカードを2枚ドローする。
そして、『サイバー・フェニックス』を守備表示で召喚する!


サイバー・フェニックス:DEF1600



カードを1枚セットしてターンエンドだ。



「私のターン……カードを2枚セットしてターンエンド。」


!?リバースを2枚セットしただけでターンエンドだと?
手札事故を起こしたのか、其れとも誘っているのか……正直なところ判断が付かん――が、攻めてこないと言うのならば、此方から攻めるだけの事だ!!

「俺のターン!
 俺は、サイバー・フェニックスを攻撃表示にし、『サイバー・フェニックス・ドライ』を攻撃表示で召喚する!!」
サイバー・フェニックス:DEF1600→ATK1200
サイバー・フェニックス・ドライ:ATK1800




サイバー・フェニックス・ドライの効果発動。
このカードの召喚、または特殊召喚に成功した時、フィールド上にセットされたカード1枚を選択して破壊する。
俺は、俺から見て右側の伏せカードを破壊する!



「中々に優秀な効果だが、今回は勘が外れたなカイザー亮?破壊されたカードは『リミッターブレイク』だ。
 このカードが墓地に送られた時、デッキ、手札、墓地の何れかから『スピード・ウォリアー』を特殊召喚する!
 私は、デッキから『スピード・ウォリアー』を守備表示で特殊召喚する。」
スピード・ウォリアー:DEF400



「外れだったか……だが、矢張り本来の使い手ではない貴様では、遊奈のデッキの真髄を引き出す事は出来んようだな?
 そのカードはダブル・サイクロンなどで、相手の伏せカードも除去しつつ、更にジャンク・ウォリアーの攻撃力を上げるギミックとして使うのが再上策だろう?
 只の壁役を呼ぶための手段として使うなど、言語道断――貴様の、デュエリストレベルの浅さを露呈しているな魔王よ。
 その程度の腕で、俺を止められると思うのか?だとしたら、デュエルと言うモノを舐めているにも程がある……今此処で、貴様を完全に叩きのめしてやる!
 バトルだ!サイバー・フェニックスで、スピード・ウォリアーに攻撃!『フレイム・オブ・リヴァイブ』!!」



――ゴォォォォォォォォォォ!!



此れで貴様のフィールドはがら空き。サイバー・フェニックス・ドライでダイレクトアタック!『フェニックス・フレイム』



「其れは通さない。トラップ発動『ガード・ブロック』
 この効果で、戦闘ダメージを0にし、デッキからカードを1枚ドローする。」



……もう1枚が其れだったか……カードを1枚セットしてターンエンドだ。



「私のターン!チューナーモンスター『ジャンク・シンクロン』を召喚!
 そして、その効果で墓地の『スピード・ウォリアー』を特殊召喚する!!」
ジャンク・シンクロン:ATK1300
スピード・ウォリアー:DEF400



「そして、レベル2のスピード・ウォリアーに、レベル3のジャンク・シンクロンをチューニング!
 集いし星が、黒き力を呼び起こす。闇へ誘う道となれ!シンクロ召喚、出でよ『ジャンク・ウォリアー』!!」

『フアァァァァァァァァァァ!』
ジャンク・ウォリアー:ATK2300



ここで、遊奈の斬り込み隊長であるジャンク・ウォリアーを召喚して来たか。
だが、確かに攻撃力では俺のモンスターを上回っているが、遊奈ならば最低でも攻撃力は3100ポイントまで上昇させてくる……モンスターの真髄を理解し
ていないのか魔王は?



「今度は此方から行くぞ?
 ジャンク・ウォリアーで、サイバー・フェニックスに攻撃!『スクラップ・フィスト』!!」


――バガァァァァァァァァァァァン!!


そして攻撃か……単調なデュエルだが、その攻撃のおかげでこのカードが発動できる!
トラップカード『パワー・ウォール』!デッキからカードを墓地に送り、墓地に送ったカード1枚につき戦闘ダメージを100ポイント軽減する!
俺は、デッキの上から11枚のカードを墓地に送り、1100ポイントの戦闘ダメージを無効にする!

更に、サイバー・フェニックスが戦闘で破壊された事で、俺はデッキからカードを1枚ドローする!!


……此れは中々に良い引きだ。
パワー・ウォールの効果で3体のサイバー・ダークを墓地に送れたのも大きいし、11枚の内7枚がモンスターだったのも嬉しい事だな。



「そう簡単には攻撃は通らぬか……カードを1枚セットして、ターンエンド。」



エンドフェイズにトラップ発動『リビングデッドの呼び声』
このカードの効果で、墓地の『サイバー・フェニックス』を特殊召喚する!!



サイバー・フェニックス:ATK1200



俺のターン!!
俺は、手札からマジックカード『融合』を発動!
フィールド上のサイバー・フェニックスとサイバー・フェニックス・ドライと、手札のサイバー・フェニックス・ツヴァイを融合!!

「現れろ、鋼の身体を持つ不死鳥よ!融合召喚、『サイバー・フェニックス無式』!!」

『キョアアァァァァァァァァァァァァァ!』
サイバー・フェニックス無式:ATK3200



「サイバー・フェニックス無式だと!?」

「此れが、機械不死鳥の最強の姿。
 そしてこのカードが表側表示で存在する限り、俺のフィールド上の機械族モンスターは相手のカード効果を受けん。
 貴様が何を企んで居ようとも、コイツが存在する限り、俺の攻撃を止める事は出来ないと知れ!!
 サイバー・フェニックス無式で、ジャンク・ウォリアーに攻撃!!――焼き尽くせ『転生のブレイザー・バースト』!!」



――ゴガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!



「むおぉぉぉぉぉぉぉ!!」
魔王:LP4000→3100



カードを2枚セットしてターンエンドだ。



「私にダメージを与えるとは、流石はカイザーと言った所か。
 だが、お前が私に勝つ事は無い……我が最強カードは攻略できないのだからな!!私のターン!!
 相手フィールド上にのみモンスターが存在する場合、手札の『DT-カオス・インフォニティ』は特殊召喚出来る!」
DT-カオス・インフィニティ:ATK0



「更に、永続トラップ『エンジェル・リフト』
 この効果で、墓地の『スピード・ウォリアー』を特殊召喚する!!」
スピード・ウォリアー:ATK900



此れは……まさか、噂に聞いたダークシンクロか?



「私は、レベル2のスピード・ウォリアーに、DT-カオス・インフィニティをダークシンクロ!
 集いし闇が、世界を恐怖で埋め尽くす。闇を誘う道となれ!ダークシンクロ、蹴散らせ『邪神-ドレッド・ルート』!!」

『グガァァァァアッァァッァァアァ……!!』
邪神-ドレッドルート:ATK4000




!!……此れが邪神――何という凄まじいパワーだ……!



「ドレッドルートの効果で、フィールド上のモンスターの攻守力は半分になる!」

「何と言う効果だ……だが、サイバー・フェニックス無式は自身の効果で、相手のカード効果を受け付けん!」

「そうであっても、攻撃力はドレッドルートの方が上――覚悟しろカイザー亮!!
 貴様を倒して、私は更なる高みに上り、永遠の命と共にこの精霊世界の絶対支配者となるのだ!!撃ち砕け『フィアーズ・ノックダウン』!!」



――ドガァァァァァァァァァァァァァァアン!!



亮:LP4000→3200



此れは、少しばかり効いたな?
高々3桁のダメージだが、1ターンで此れとはな……邪神を解放した貴様ならばそこそこ楽しむ事が出来るかも知れんな。



「楽しむ?この期に及んで強がりか?」

「強がりかどうかは、己の目で見て確かめるが良い――俺のターン!」

リバースカードオープン!永続トラップ『輪廻独断』
このカードの効果によって、互いの墓地のモンスターは、俺が宣言した種族となる!俺が選択するのはドラゴン族!!」

「ドラゴンだと?」



流石に解せぬか?
だが、此れでいいのだ――手札からマジックカード『サイバー・ダーク・インパクト!』を発動!
このカードの効果で、墓地の『サイバー・ダーク・ホーン』『サイバー・ダーク・エッジ』『サイバー・ダーク・キール』の3体をデッキに戻して特殊融合!!

サイバー・ダークへの扉が開く時、新たなる衝撃が巻き起こる……出でよ、融合召喚『鎧黒竜 サイバー・ダーク・ドラゴン』



『ゴガァァァァァアッァァァァ!!』
鎧黒竜 サイバー・ダーク・ドラゴン:ATK1000



サイバー・ダーク・ドラゴンの効果発動。
このカードの融合召喚に成功した時、墓地のドラゴン族モンスター1体を選択して、このカードに装備する。
俺は、輪廻独断の効果でドラゴン族となったサイバー・フェニックス無式を装備し、その攻撃力分サイバー・ダーク・ドラゴンの攻撃力をアップする!!



鎧黒竜 サイバー・ダーク・ドラゴン:ATK1000→4200(サイバー・フェニックス無式装備)



更に、サイバー・ダーク・ドラゴンの攻撃力は、俺の墓地のモンスター1体につき100ポイントアップする。
俺の墓地のモンスターは7体!よって攻撃力は700ポイントアップする!!



鎧黒竜 サイバー・ダーク・ドラゴン:ATK4200→4900



「だが、邪神の効果によって、サイバー・ダーク・ドラゴンの攻撃力は半減する!」



鎧黒竜 サイバー・ダーク・ドラゴン:ATK4900→2450



未だだ!トラップカード『サイバネティック・フォース』
俺のフィールド上に、サイバーと名の付くモンスターが表側表示で存在する場合、相手フィールド上に表側表示で存在するカードの効果を無効にする!

此れにより邪神の効果は無効となり、サイバー・ダーク・ドラゴンの攻撃力が復活する!!



『ギョガァァァァァァァッァァァァァッァァ!!』
鎧黒竜 サイバー・ダーク・ドラゴン:ATK2450→4900



「な?そんな馬鹿な!!!」

「邪神程度で、俺を止められると思うなよ魔王?
 サイバー流は、常に進化して形を変えて行く……此れが俺のサイバー流!!篤と味わうが良い!!」
 鎧黒竜 サイバー・ダーク・ドラゴンで、邪神-ドレッドルートに攻撃!!『フル・ダークネス・バースト』!!!」



――ドガバァァァァァァァァァァァァァァン!!!



「ぐおぉぉぉぉぉぉぉ!?」
魔王:LP3100→2200



邪神を使い、遊奈を乗っ取ってもこの程度か……つまらないにも程がある。




――来るが良い、三下未満が。此処が貴様の死に場所だからな……精々、負けた時の言訳でも考えておけ!!

俺は退かん……この先に何が有ろうともな!!俺の目指す、最強にして最高のデュエルが出来るデュエリストなって見せるからな!!

所詮貴様は通過点に過ぎん――覚悟を決めておくが良い!!












 To Be Continued… 






*登場カード補足




サイバネティック・フォース
通常罠
自分フィールド上に「サイバー」と名の付く機械族モンスターが表側表示で存在する場合に発動できる。
エンドフェイズまで、相手フィールド上に表側表示で存在するカードの効果を無効にする。