Side:はやて
バードマンの居った場所から歩く事1時間、漸く地上に出る事が出来たで~~~……てか、さっきのアレは地下都市やったんかいホンマに!!
鳥が地下に巣を作るなやっての……まぁ、其れだけ精霊世界の地上の治安は良くないって言う事かも知れへんけどね。
「時に、皆は大丈夫か~~~?」
「ちょ、ちょっと無理………」
「休みなしの1時間ウォーキングは流石に堪えたわ……」
ありゃりゃ、翔君と明日香ちゃんはダウンか?……まぁ2人とも、あんまし体力のあるタイプやなさそうやから、ぶっ続けで歩きまくれば疲れるやろな。
ほな、少し休憩とるか?
「だ、大丈夫、まだ行けるよ……!!」
「こ、この程度ならマダマダ……!!」
「いや、翔君も明日香ちゃんも目茶目茶無理してるのバレバレやからね?」
息を切らして肩で息して、額に汗が浮かんどるやないの?――疲れたら、遠慮しないで言わなあかんよ?
無理して、倒れでもしたら其れこそチーム全体に迷惑が掛かりかねんのやからね?……取り敢えず、アクエリア○飲んで、身体をクールダウンせな。
「「あ、ありがとう。」」
持って来て、良かったと思う、アク○リアスってな♪
せやけど、こんだけ広大な場所から遊奈1人を見つけ出すのは容易やないで?……さて、如何して探したモノやらって感じやね……
遊戯王×リリカルなのは×ネギま 夜天と勇気と決闘者 GX155
『第2ステージは暗黒界』
んで、翔君と明日香ちゃんの回復を待って進んだその先に現れたのは、山のふもとに見える何かの施設――いや、アレは多分闘技場やろうね。
もし、古代のパンクラチオンめいた事が行われてるとしたら、アレは差し詰めデュエルフィールドって感じやろうな。
まぁ、えぇわ。
取り敢えず、地上に出て来て初めて見たのがあの城みたいな何かだと言うなら、先ずは其処から調べて行けばいいだけの事やからな?願わくば、
遊奈に関する有力な情報が欲しい所やろうけど、其れは望み薄やろうから、兎に角先ずはあの城に向かうで?其れでえぇか?
「是非もないだろう、調べる場所はアソコしかなさそうだからな。」
「どんな奴等が待ってるか知らないけど、俺達だったら多分何とかなるだろ?」
そっか……そやな!
遊奈救出チームには、最高のデュエリストが集まってるんやった……だから、何も怖いモンなんぞあらへんわ!!
ほな、先ずはあの城を隅から隅まで、くまなくキッチリと調べ倒したろうやないか!!
どんな些細な事でもえぇから、遊奈に関する何らかの手掛かりが見つかれば儲けモンやからね?……因みに城の中で宝箱見つけたら、躊躇せんと
開けて中身を頂戴してまってえぇからな?その辺に落ちとる宝箱の中身は開けた人のモン言うのは、お約束の事やからねぇ?
「いや、RPGじゃないんだから……」
「冗談や冗談♪」
にても、何やろ?城に近付くごとに、こう…空気が重くなってると言うか、妙な感じがしてくるなぁ?
城自体も、何か闇の気配がバリバリして来るし……まさか、魔法世界第2ラウンドで、行き成りのラスボス登場って言う事でもやろうけど、此れは…
――ガサガサガサ………
「「「「「「「「「!!!!」」」」」」」」」
誰や、其処に居るんは!?
隠れたって無駄やで?大人しく姿見せろや!!
「見回りをしていたら、こんな奴等が居るとはな?」
「暗黒界の砦に近付くとは、命知らずな奴等だ……」
「丁度良い、貴様等も連れ帰ってやろう――奴隷としてな。」
暗黒街の尖兵ベージ:ATK1600×沢山
暗黒街の尖兵ベージ!!……アレがこんだけぎょーさん並ぶとメッチャ不気味やなぁ?
まるで、サバイバルホラーアクションゲームの雑魚敵の集団と相対した時のような気分やで?……んで、なんや?道案内でもしてくれるんやろか?
丁度、私等あの城に向かおかと思っとたところやから、そう言う事なら渡りに船やけどね?
「何の目的で暗黒界の砦に向かって居たかは知らんが、此処に現れた事が貴様等の運の尽きだ。
だが喜べ、城には連れて行ってやるぞ?……我等暗黒界の新たな奴隷としてな?」
奴隷か~~~……穏やかやない上に物騒でお断りやアホ。
私等を、奴隷にしたいなら先ずは屈服させるしかないで?……アンタ等に其れが出来るかどうかは分からへんけどなぁ?
「挑んだ相手が悪すぎたなぁ?悪いけど、此処は押し通らせて貰うで?纏めて、薙ぎ払ってや!『煉獄剣士-シグナム』!!」
『大人しく、散るが良い。』
煉獄剣士-シグナム:ATK3000
ほな、頼むで?
『御意に……レヴァンティン!』
『Jawohl.Schlangebeissen.』
――ギュオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!
「「「「「「「「「「「「「「「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」」」」」」」」」」」」」」
――ジュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ………
「アレだけの数が一瞬で……はやてスゲェ!いや、この場合はシグナムがスゲェのか?まぁ、どっちでも良いか♪」
あないな輩を、一々真面目に相手にする方が馬鹿らしいからな?
それにや、精霊世界は如何にも『やらなきゃやられる世界』みたいやから、多少過激な事でもやらなあかんやろ?……死んだら其れまでなんやし。
しっかしまぁ、あの城は暗黒界の一派のモンやったんか……道理で近付く度に空気が重くなる訳やで。
しかも、今のベージの話やと、奴隷として他のモンスターや、精霊世界の住人を連れてってるみたいやし――此れは如何にも見過ごす事は出来へん
な?若しかしたら、遊奈が奴隷として捕らわれてる可能性も無くはないから、やっぱりあの城は調べつくすべきやで!!
『確かにその可能性も無くはないけど、城に行く前にこの近くの街に行ってみた方が良いかもよ?
暗黒界に襲われた街なんだけど、まだ住人は居るみたいだし、先ずは平和的に情報収集できるとこからした方が良いんじゃない?』
和美ちゃん、何時の間にそんな事調べたんやねん!!いやまぁ、頼りになる情報収集能力やけどね?
せやけど、確かに先ずはそっちで情報を集める言うのも悪くないか……遊奈が、その街を訪れとった可能性かてゼロやないからな。
「じゃあ、城に向かう前に街にか?」
「せやな……城にはそれからやで。」
先ずは、得られるだけの情報を得てから戦いに臨む――此れ、戦いの基本にして鉄則やから、忘れたらアカンよ。
さてと、向かう先の街で何か有力な情報が得られると良いんやけどなぁ?
――――――
Side:万丈目
と、言う訳で到着した街だが――何とも寂れているな?
暗黒界の襲撃を受けたと言う事だから、仕方ないが、此れではまるで荒廃した西部の街並みじゃないのか?……本当に誰か居るかすら怪しいぞ…
だが、何もない筈がない。何かしらの情報があるとは思うのだが……ん?――アレは、アイツ等は!!
「ジム、オブライエン!!」
「!!マンジョウメ!其れに、ハヤテやジューダイ達も!!」
「お前達も無事だったか。」
あぁ、この通り無事そのモノだ。
だが、貴様等2人とは通信が繋がらなかったので正直心配はしていたぞ?……まぁ、簡単にやられる魂だとは微塵にも思って居なかったがな。
「ハハハ、スマナイ。俺もオブライエンもPDAのバッテリーがイカレてしまってね、通信手段がなくなってしまったんだ。」
「流石にこの状況で内蔵式のバッテリーを治す事は出来ないからな……」
成程、そう言う事なら仕方ないが、お前達は、俺達よりも先に此処に来ていたのだろう?なにか、目ぼしい情報は得られたか?
「其れは、期待には応えられないぜ。
見ての通り、荒廃した街で住人も殆どが居ない状況だから、此れと言った情報を得る事は――「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」――む?」
なんだ、今の悲鳴は?
転んだとか、そう言う類のモノじゃない……明らかに、何者かに襲われて上げる悲鳴だ――ちぃ、行くぞお前等!!!
「勿論や!!!」
一体どんな世界なんだ此処は――!!
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・・・
そして、悲鳴の聞こえた方にやって来た訳だが――
「く、来るな……来るなぁぁぁぁぁぁ!!!」
「無駄な抵抗はするな!大人しく捕まれば、痛い思いをしなくて済むぞ?」
「嘘だ!!お前達は、街の皆を奴隷として連れて行った!!そんな奴の言う事なんて信じられるか!
どうせ、僕の事も、散々こき使って殺す心算なんだろ?……そんなの、僕は絶対に嫌だ!!お前達の様な悪魔の奴隷になって堪るか!!!」
「そうか……では死ね。」
「!!!」
暗黒界の斥候スカーが、残った住民に危害を加えようとしてる真っ最中だったとはな。
そうはさせんぞ!カウンタートラップ『攻撃の無力化』!コイツで、貴様の攻撃は無効となるぞスカー!!!
「むぅ!?何奴!!」
「悪いけど、その人にはちょお聞きたい事があるんでなぁ?勝手に殺されたら困るんよ?」
「って言うか、丸腰の相手を襲うなんて酷いじゃないか!平和に暮らしてる人を襲うなんて、許せる事じゃないぜ!!」
この街が、暗黒界に襲われたと言うのは、本当のようだな?
貴様は、差し詰め生き残った、或は強制収容を免れた住民を狩る死神と言ったところかスカー?……何とも反吐が出る、外道の所業だな其れは。
悪いが、コイツには指一本触れさせんぞ?はやてが言ったように、コイツには聞きたい事が有るのでな。
「其れを聞き入れるとでも?大人しくそいつを渡せ!」
「断る。どうしても、渡してほしいのならば、デュエルで勝って見せるんだな。」
「デュエルで……良かろう、相手になってやる!!」
ふん、単細胞め……
「せやったら、そのデュエルの相手は私が――」
「いや、此処は俺がやる。」
「準?」
未だお前が出張る時じゃないだろうはやて?
この程度の三下如き、俺一人で充分だ!お前は、来るべき時の為に、その力を蓄えておけ!!――遊奈を助け出すためにもな。
「それも……そうやね。
ほな、此処は任せるで?絶対に負けたらアカンからね!!」
「誰にモノを言っている……俺が、そう簡単に負けるか――必ず奴を倒すぞ。」
そう言う事だから、覚悟は良いなスカー?このデュエル、手加減はしないぞ!!
「手加減?…必要ない!貴様が本気を出したところで、私に勝つ事など出来んのだからな!!」
「下級モンスターが偉そうに吼えるな……お前など、俺の敵ではないと今此処で証明してやる!!」
「「デュエル!!!」」
万丈目:LP4000
スカー:LP4000
「先攻は貰うぞ!私のターン!!……『デーモン・ソルジャー』を攻撃表示で召喚!!」
デーモン・ソルジャー:ATK1900
「カードを1枚セットしてターンエンドだ。」
俺のターン!!手札からフィールド魔法『巨竜の出撃カタパルト』を発動!
俺のフィールド上のドラゴンの攻撃力は200ポイントアップし、俺がドラゴンをアドバンス召喚する際のリリースは1体少なくなる。
此れにより、レベル7と8のドラゴンは、リリース1体でのアドバンス召喚が可能となる!!
「なに!?」
「更に魔法カード『クロス・ソウル』!このターンのバトルフェイズを破棄する代わりに、相手モンスター1体をリリースできる!
この効果で、貴様のデーモン・ソルジャーをリリースし、『バーニング・ドラゴン』を攻撃表示でアドバンス召喚!!!」
『ゴアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!』
バーニング・ドラゴン:ATK2500→2700
バーニング・ドラゴンの召喚・特殊召喚に成功した時、フィールド上の全ての魔法と罠を吹き飛ばす!
何を伏せていたかは知らんが、高々伏せカード1枚程度で、俺が止まるか……焼き尽くせ、バーニング・ドラゴン!
――バガァァァァァァァァァァァァン!!!
バーニング・ドラゴン:ATK2700→2500
クロス・ソウルを使った事で、このターンは攻撃出来んが、貴様のフィールドは壊滅だ!
だが、この程度でくたばってくれるなよスカー?まだまだデュエルは始まったばかりなのだからな!!カードを1枚セットしてターンエンドだ!!
勝たせて貰うぞ、このデュエル!!
To Be Continued… 
*登場カード補足
巨竜の出撃カタパルト
フィールド魔法
自分フィールド上のドラゴン族モンスターの攻撃力は200ポイントアップする。
自分がドラゴン族モンスターをアドバンス召喚する為に必要なリリースは1体少なくなる。
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