Side:はやて


強烈な閃光に包まれて、そんでもって閃光が治まったら、今度は眼前には広大な砂漠が絶賛展開中やと?……うん、取り敢えず言わなアカンね。


「「「「何処だ此処ーーーーーーー!!!!」」」」


OK、遊奈と十代と準も乗ってくれてありがとさんや。
やけど此処は本気で何処なんやろうか?……アカデミアの建物そのものはあるから、アカデミア島にある施設が丸々此処に飛ばされたんやろね。

もっとも其れで此処が何処か分かる筈やないんけど……


「此処はデュエルモンスターズの精霊が暮らす世界――有る種の異世界とも言うべき場所です我が主。」


そうなん?……って、何だって実体化しとるんやアインス!!
実体化は魔力を物凄く使うからアカンいうたやろ!!大人しくカードに戻って――


「其れには及びません我が主。
 此処はデュエルモンスターズの精霊が暮らす世界――であるならば、実体化している事こそがこの世界では普通の事ですので。」


そうなん?まぁ、そう言う事やったら別に咎める事もないけど――何れにしても、こんな状況に置かれてるんは如何にも嫌な予感がするもんやで。
如何見ても異世界としか思えないこの世界で、一体何が起きるんやろうね……












遊戯王×リリカルなのは×ネギま  夜天と勇気と決闘者 GX138
『飛ばされた先は精霊世界!?』











Side:遊奈


見渡す限りの砂、砂、砂!!視界が常時黄土色一色ってのは一切負誇張なしの表現だったって事よね。
恐らくは、略間違いなく、私とコブラのデュエルの後で現れた、アレのせいでこんな辺鄙な世界に飛ばされたってのは間違いねーでしょうきっと。


だけど、アイツは如何して私達を直接刈り取らなかったんだろう……異世界に飛ばすよりも、あの場でぶっ殺した方が面倒じゃなかった筈なのに。
其れなのに私達を異世界で漂流させる事にしたのはどんな思惑があったのかしらね?……知る術はねーんだけどさ。


「にゃにゃにゃ~~の!ペペロンチーノ、此処は何処なの~ネ!?
 っと~~~~!彼方達~~~は、無事だったの~ネ!!」

「クロノス先生!如何したんだよ、そんなに慌ててさ?」

「慌てもするの~ネ!
 行き成り地震の様な大きな揺れを感じたかと思ったら、目の前に閃光が走って、其れが治まったら今度は見渡す限りの大砂漠です~ノ。
 此れだけの事が一気に起きて、慌てるなと言う方が無理なの~ネ!それで、此処は一体何処なの~ネ?」


そりゃそうだわな。行き成り砂漠に放り出されりゃ嫌でも慌てるわ。
んで、此処が何処かって言う事だけど……心して聞いてよクロノス先生?
……此処はデュエルモンスターズの精霊が住まう世界。私等の居た世界とは全く異なる次元に存在してる、所謂異世界に飛ばされたみてーだわ。


「……マジなの~ネ?」

「至ってマジやで?
 クロノス先生にも見えるやろ?現在絶賛実体化しとるアインスの姿が?」

「私が見えるか、クロノス教諭?」

「貴女は……確かによく見えます~ノ。
 しかも、ソリッドヴィジョンでの再生とは違って、彼女に~は確かな質量があるみたいなの~ネ……精霊世界と言うのも納得なの~~ネ。
 です~~が、行き成りこんな所に放り出されても如何しようもないの~ネ………果てさて、如何したモノでしょうかなの~ネ。」


確かに、この世界の事が何も分からねーってのは良くねーから、取り敢えず少しばかり調べてみようかと思うんだけど如何よ?
この砂漠でドンだけの事が分かるかは分からねーけど、何もしないで手を拱いてるよりはずっと良いでしょ?
調査メンバーも、アカデミアの暫定四強って言われてる、私とはやて、十代と準の4人に限定すれば取り敢えず何が起きても大丈夫だろうしさ。


「ちょっと待つの~ネ。
 色々調査に向かうと言うなら私も同行させて貰うの~ネ。
 如何に彼方達が優れたデュエリストであるとは言え、彼方達はアカデミアの生徒――だったら、教師である私が同伴しない理由はないの~ネ。
 まして、万が一の事態が起きた時~に、生徒を護るのは教師の務めなの~ネ!!!」


クロノス先生……アンタ教師の鏡だよ!!
まぁ、クロノス先生が付いて来てくれるってんなら心強いかな?間違いなく教員最強デュエリストな訳だしね。


けどさ、言っちゃってか何だけど、この広大な砂漠を散策するって結構だよね?
砂に足を取られるし……如何したもんだ此れ?


「だったら、クロノス先生に『古代の機械獣』召喚して貰って、皆で其れに乗って行けばいいんじゃないのか?
 この世界ではモンスターは実体化する訳だし、クロノス先生の機械族モンスターだったら、疲れだってないだろうしさ。」

「瞬時に其れを思いつく、貴様の直観力には素直に感服するぞ十代。」

「そんなに褒めんなよ万丈目、照れるじゃないか♪」

「別に褒めて居ないがな。」


十代の直観力恐るべしか……確かに、その方法なら一番労力はねーわ。
まぁ、そう言う事みたいなんで頼めますかねクロノス先生?取り敢えず、『古代の機械獣』を3体呼び出してほしーんですけど……


「いやいや、此処は1体は『古代の機械巨竜』を呼び出した方が良いの~ネ。
 地上からだけでなく、空からも見た方がより広く散策できるの~ネ。と言う訳で、出番なの~ネ!『古代の機械獣』『古代の機械巨竜』!」

『『ガァァァァァァァッァァァァ!!!』
古代の機械獣:ATK2000(×2)


『ゴォォォォォォォォン!!』
古代の機械巨竜:ATK3000



空からもか……冴えてるじゃんクロノス先生!
そんじゃ、早速出発しようぜ!!

「そうだ岬、私等の留守中に何かあったら直ぐにPDAに連絡入れてね?速攻で戻って来るからさ。」

「了解だぜ姉御。
 だけど、連絡を入れろって事だけど……俺達で如何にかなりそうな事だったら此方で解決してしまっても構わんのだろう?」

「まさかの弓兵ネタ!?
 だけど、まぁ、岬が如何にかできると思った事ならやっちゃっていいよ?……だけど、デュエルをする以上は負けんなよ?」

「俺を誰だと思ってんだ?姉御の妹分だぜ?
 姉御や十代先輩達にはマダマダ敵わねぇかもしれねぇが、だからと言って損所そこらのデュエリストに負けてやる心算は毛頭ねぇ!!
 だから安心しろよ姉御。大体にして、俺の他に剣山も居るし、マック先輩やヨハン先輩も居るんだ、大概の事は如何にでもなるからさ。」


言われてみりゃ確かにそうだわね。
ったく、何とも頼りになる妹分だわ!!こっちは任せるよ岬!私等は、この世界の事を少しでも多く調べて来るからさ!!








――――――








Side:万丈目


調査に出たは良いが、マッタク持って見渡す限りの砂漠が変わる事はないな。
クロノス先生のモンスターを使って移動してる訳だから、其れなりの距離を移動した筈なんだが、この世界の手がかりになりそうな物はないか……


とは言え、何かしら分からなければ如何にもならないが――


「おぉ?なんだアレ?」

「アレは……如何やら船みたいなの~ネ!」


如何やら何か見つけたようだな?……船だと?


「沈没船…じゃあないよね?……アレは調べる価値ありじゃない?」


確かにその通りだな。
ならば、一同、正体不明の船に向かって驀進だ!!!アレから得られる情報は、恐らく非常に重要なモノだろうから―――




――轟!!!



「「「「「!?」」」」」


砂嵐!……一体誰が……


「この先は通さん……取りたければ我を倒していくが良い!!!」



貴様は……まさか『岩の精霊 タイタン』か!?
俺達を止めるために現れたのだろうが……この先に進むためには、貴様を倒さねばならぬと言うのならば、寧ろ願ってもない事だ!!


「ほう?」

「俺の前に立ち塞がるモノはデュエルで排除する……其れが俺の理念だ!
 デュエルだタイタン!俺が勝ったら問答無用でこの先に進ませて貰うぞ!!――覚悟は良いな?」

「良かろう……私は負けん!!!」


デュエルで道が開けると言うならこの上なく簡単な事だ。


「万丈目!!」

「「準!!」」




「「「勝てよ!!!!」」」


是非もない!俺は勝つ!!!!
行くぞタイタン、貴様の思い通りに等させん!!準備は良いか?……此処は押し通らせて貰う!!行くぞ!!!



「「デュエル!!」」


万丈目:LP4000
タイタン:LP4000



「先攻は貰うぞ!!私のターン!!
 手札の岩石モンスター2体を墓地に送り、『大地の守護神-ガーディアン・ソウル』を特殊召喚!!」

『グゴアァァァァァ……』
大地の守護神-ガーディアン・ソウル:ATK2500




行き成り攻撃力2500のモンスターと来たか。
だが、俺がその程度で臆すると思っているのか?――デュエリストとしての格の違いと言う物を、貴様に教えてやろう!!


「私は此れでターンエンドだ。」

「俺のターン!!」

手札から、魔法カード『進撃の龍神』を発動!
相手フィールドにのみモンスターが存在する場合、ライフを1000ポイント払い、手札からレベル5以上のドラゴンをリリースなしで召喚する!!
この効果で俺が呼び出すのは、俺の魂の半身であり、俺の誇りが形になった最強のドラゴン!!


「最強のドラゴンだと?」

「見るが良い……光と闇を総べし龍の姿を!!混沌の力をその身に宿して、今こそ此処に降臨せよ!!出でよ『光と闇の竜』!!!」
万丈目:LP4000→3000


『ガァァァァァァァッァアァァァアァッァァ!!!!』
光と闇の竜:ATK2800




「ラララ、ライトアンド・ダークネス・ドラゴンだとぉ!?
 精霊世界に於いても、最強と名高い混沌の力を宿せし竜を従えているとは……貴様一体何者だ!?」


さて、何者なのだろうな?
だが、確実に言える事は只一つだ!俺が何者であろうと、今の俺は貴様を倒すために此処に居る1人のデュエリストと言う事だ!!
やれ光と闇の竜!ガーディアン・ソウルを粉砕しろ!!貫け、黒き洗礼!!『ダーク・バプティズム』!!!!!


――ドガァァァァッァッァアァアッァァアッァアン!!!






「むおわぁぁぁぁぁぁぁああぁぁぁあぁ!!!」
タイタン:LP4000→3700





もう一度言うぞ、俺の前に立ち塞がるモノは、デュエルで蹴散らす――其れだけだ!!

覚悟は良いなタイタン?……貴様の骨の髄まで刻み込んでやるぞ……今の俺達のデュエリストとしての強さって言うモノをな!!!















 To Be Continued… 






*登場カード補足



大地の守護神-ガーディアン・ソウル
レベル8    地属性
岩石族・効果
このカードは、手札の岩石族モンスター2体を墓地に送って特殊召喚出来る。
このカードが相手モンスターを攻撃する場合、攻撃力は1000ポイントアップする。。
ATK2500    DEF2300



進撃の龍神
通常魔法
相手フィールド上にのみモンスターが存在する場合に、ライフを1000ポイント払って発動する。
このターン、自分はレベル5以上のドラゴン族モンスターをリリースなしで通常召喚する事が出来る。