Side:遊奈
ジェネックスが終わった後は特に何もなく、無事に3学期も終了して、今は春休み。
今年度も終わって、マック達もアメリカに帰るのかと思いきや、ラブの奴は帰ったけどマックは日本に残るみたい……ま、そっちの方が楽しいけどね♪
「フッフッフ……俺とアニキがタッグを組めば怖いものなんてないザウルス!
悪いが岬、このデュエルは俺等が勝利をもぎ取らせてもらうドン!!」
「行ってろ剣山、オレと姉御のタッグだって怖いモノはねぇ……このデュエルに勝つのはオレ達だ!!」
んでもって、本日は私&岬vs十代&剣山のタッグデュエル。
はやて曰く『師弟タッグ対決』って事らしいけど、私は別に岬の師匠じゃないからね!?……まぁ、他に適当なネーミングがないってのも事実なんだけどさ……
だけど、このデュエルは燃えるよね?
私と十代は実力伯仲で、岬と剣山だって互いに引けを取らない実力の持ち主……間違いなく拮抗しながらも決まる時は一瞬で決まるデュエルになる筈だもん!
一瞬の駆け引きが勝負に直結する……この緊張感は堪らないわ!!
相手は一筋縄じゃ行かないけど……全力でぶちかますわよ岬!!
「言われるまでもないぜ姉御!!」
岬のデッキはスピリットだから、タッグデュエルにはあまり向いてるとは言えない……だけどだからこそ面白い!
私のシンクロと岬のスピリットがかみ合ったらドレだけの力を発揮するのか――想像しただけでワクワクするってもんよ!!だから、負けないぜ十代!!
「俺だって負けないぜ遊奈!!」
ですよね~~~……んじゃまぁ、始めっかね!!!行くよ~~~~!!!
「「「「デュエル!!!」」」」
遊奈&岬:LP4000
十代&剣山:LP4000
さぁ~て、楽しいデュエルをしようかね♪
遊戯王×リリカルなのは×ネギま 夜天と勇気と決闘者 GX120
『本日はオフ…マッタリ楽しむべし』
Side:十代
剣山と組んで、遊奈と岬のタッグとデュエル……何ともワクワクしてくるじゃないか!
翔と組んで遊奈&万丈目のタッグと戦った事はあるけど、剣山と組んで遊奈とタッグデュエルをするのは初めてだから、どうにも楽しくて仕方ないぜ。
其れに岬のデッキはスピリット――その特性から特殊召喚主体の遊奈のデッキとは普通に考えればかみ合う筈がないんだけど……この2人ならかみ合うぜ!
遊奈も岬も互いのデュエルの特色は分かってるからな!!――其れは俺と剣山も同じだけどさ。
んで、このデュエルの特別ルールとして、互いにファーストターンは後輩が行うって事になってる。
先攻は俺達が貰った訳だから、先ずは頼むぜ剣山!!
「任せるザウルス!!俺のターン!!
俺は『不思議な化石』を守備表示で特殊召喚!!」
不思議な化石:DEF0
「更に魔法カード『化石再生装置』を発動!
俺のフィールド上の不思議な化石を墓地に送り、デッキか手札からレベル5以上の恐竜族モンスター1体を特殊召喚するザウルス!!」
おぉ、1ターン目から上級の恐竜と来たか!!
攻撃型の剣山の事だから、トンでもなく強力な最上級モンスターを呼び出してくるはずだ……行き成り何を見せてくれるんだ剣山!?
「フッフッフ、相手は手加減不要……ならば初手から全開ドン!!
俺は化石再生装置の効果で不思議な化石を生前の恐竜に超再生!!悠久の時から蘇れ!!出でよ『恐竜王-ゴジラザウルス』!!!」
『ゴォォォォォッォン!!』
恐竜王-ゴジラザウルス:ATK3000
おぉ、行き成り攻撃力3000の上級恐竜とは気前が良いじゃないか剣山!
其れにこのモンスターも、何て言うか『恐竜王』の名に相応しい迫力があって凄くカッコいいぜ!!
「そう言って貰うと嬉しいドン!
まぁ、相手は遊奈先輩と岬のタッグだから、一切の手加減は不要ドン!ま、勝つのは俺とアニキのタッグなのは変わらないザウルス!
化石再生装置を発動したターンは攻撃できないザウルスが、先攻ターンなら関係ないドン!此れでターンエンドザウルス!!」
「行き成り攻撃力3000とは大盤振る舞いだけど……この程度じゃ怯まねーわよね岬?」
「勿論!!寧ろ相手が強ければ強いほど燃えるってなぁ!!行くぜ、俺のターン!!
手札からフィールド魔法『魂の修練場』を発動!!コイツがある限り、俺のスピリットの攻撃力は400ポイントアップし、手札に戻る効果も発動不要になる!」
岬も行き成り来たな?
スピリットの最大の弱点であるエンドフェイズのバウンスがなくなれば、1ターン限りの強力効果を毎ターン使う事が出来るからな……此れは燃えて来たぜ!
強力なだけに扱いが難しいスピリットを此処まで扱えるなんて、岬はよっぽどスピリットが好きなんだな。
「でもって魔法カード『スピリット・スピリチュアル』を発動。
手札を1枚捨て、デッキからスピリットモンスター1体を選択して手札に加える。
俺は手札の『アラハバキ』を捨て、デッキから『望月千代女』を手札に加え……コストで捨てたアラハバキの効果発動!
このカードが墓地に送られた時、俺のフィールド上に『スピリットトークン』(星1・風・戦士・攻守0)を2体特殊召喚するぜ!」
スピリットトークン:ATK0(×2)
トークンを2体……行き成り最上級スピリットを呼び出す心算かよ!!
「俺はスピリットトークン2体をリリースし……出番だぜ『望月千代女』!!」
『能々が業をご所望か?』
望月千代女:ATK2800→3200
「行くぜ!!望月千代目でゴジラザウルスに攻撃!!『神卸』!!」
――バガァァァァン!!
「「うおわあ!?」」
十代&剣山:LP4000→3800
剣山が最上級恐竜なら、岬は最上級スピリットか……そう来なくちゃデュエルは面白くないぜ!!
俺達のフィールドのカードはなくなり、逆に遊奈達のフィールドには最上級モンスター……へへ、ここらの逆転劇こそHEROの真骨頂ってな!!
このデュエル、勝利は譲らないぜ!!
――――――
Side:鮫島
ふぅ……ジェネックスの裏でよもやこれ程の事が起きていたとは……まさか世界が危機にさらされていたとは予想外だ。
そして其れを食い止めたのは遊奈君、はやて君、万丈目君に十代君……奇しくも三幻魔事件の際に影丸理事長が名を上げた4人が解決してくれるとは……
サイバー流の師範として数多くのデュエリストを見て来た私の目にも、この4人の実力は同年代と比べて群を抜いていると言っても過言ではない。
そして、この4人と交流のある生徒の実力も確実に向上している……この4人が『アカデミア四天王』と呼ばれるのも納得できると言うモノだな。
「しかしそれだけにこの4人が同年代と比べて特化しているのは些か解せない。
身内にデュエリストが居るのは遊奈君のみ……他の3人の家族にはデュエリストは居ない……其れであるのになぜ此処までの強さを持つに至ったのか…」
考えても仕方ないかもしれないが、矢張り不思議だ。
まぁ、彼等ほどのデュエリストが居ると言う事はアカデミアの刺激にもなるので構わないのだがね。
だが、だからこそ更なる高みに上らねば勿体ない。
よりでベルの高いデュエリストとのデュエルをすれば、この4人の実力は更に上がる筈………其れを踏まえると、矢張り次年度の特別講師として招くべきか…
「『プロフェッサー・コブラ』……彼ならば、この4人の潜在能力を引き出す事も出来る筈。
亮をも上回る稀有な才能を持ったデュエリスト……其れを成長させない手はありませんからね。」
新学期――彼等にはアカデミアの最後の年度……その1年で最大の成長をしてほしいモノです。
――――――
遊奈&岬:LP1300
絶星龍 シューティング・スター:ATK3800
望月千代女:ATK3200
十代&剣山:LP1200
E・HERO Shining The Earth:ATK3900
暴虐恐獣-イビルジョー:ATK3900
Side:遊奈
さぁ~~てと、そろそろラストターンと行くぜ十代!
実力拮抗のデュエルは燃えるけど、やっぱし最後は勝ちたいってのはデュエリストの根幹!寧ろ真髄!!ぶっちゃけて言うなら基本の基本でしょ?
そんな訳で、シューティング・スターの効果発動!
デッキの上からカード5枚を確認し、その中のチューナー1体に付き攻撃力が700ポイントアップ!!
「私が確認したカードの中のチューナーは5枚!よって攻撃力は3500ポイントアップ!!」
『クァァァァァァアァァァァッァ!!!』
絶星龍 シューティング・スター:ATK3800→7300
「攻撃力7300!!!!」
「此れが私等の全力全壊ってね!!この一撃を受けきれるか十代&剣山!!
バトル!!絶星龍 シューティング・スターで、Shining The Earthに攻撃!!『ギャラクシー・ソニック・バーン』!!!」
「く……トラップ発動『英雄の勅命』!!
俺の場のHEROが戦闘を行う事で発生する戦闘ダメージは、相手も受けるぜ!!!」
此処で相討ち狙い?
だけど、そうは問屋が卸さねぇ!!手札から速攻魔法『スペル・ディスティーション』!!
相手がカード効果を発動した時、其の効果を無効にする!!
此れで英雄の勅命の効果は無効!!シューティング・スターの攻撃で終わりよ!!
「そうはさせないザウルス!!カウンタートラップ『ジュラシック・ジャスティス』!!
俺の場に恐竜族モンスターが表側表示で存在する場合に発動可能!!相手のカードの発動と効果を無効にするザウルス!!!」
「此処でそのカードだと!?
そうなると姉御のスペル・ディスティーションの効果が打ち消される訳だから……」
ん~~~~……このデュエルは両者KOの引き分けって所だね~~。
――バッガァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!
「「どわぁぁぁぁぁぁあぁっぁあぁああ!!!」」
十代&剣山:LP1200→0
「「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」」
遊奈&岬:LP1300→0
あ~~~……全力全壊の末の引き分けだわ此れ。
まぁ、互いにガチだったし、本気だした末の引き分けってのも、此れは此れで悪くねーわね♪
「ったく、そのシューティング・スターはマジで相手にしたくねぇ。
最大で攻撃力が3500もアップするなんて、チューナーを3枚引き当てたら大概のモンスターを戦闘破壊できるって……おっそろしいカードだぜ……」
まぁ、限界超えた末の1枚だからね。
だけどこのデュエルで確信した――私等は前よりもずっと強くなってる!
多分アカデミア入学時と比べたら雲泥の差があるのは間違いない――アカデミアでの経験がダイレクトに身になってるのは確実だねこりゃ。
だからこそ、アカデミア最後の年となる3年次でもっともっと成長したい!!
はやてと万丈目だってきっとそう思ってる筈!!いや、確実に思ってるでしょ絶対に!!寧ろ思わなかったらデュエリストじゃねえ!!!!
アカデミア最後の3年次……今まで以上に全力でぶちかまして、最高の1年にしないと嘘だわね?――如何にも退屈しねー1年になりそうだわ♪
To Be Continued… 
*登場カード補足
化石再生装置
通常魔法
自分フィールド上の「不思議な化石」1体を墓地に送って発動する。
自分のデッキか手札からレベル5以上の恐竜族モンスター1体を選択して特殊召喚する。
このカードを発動する場合、自分はこのターンバトルフェイズを行えない。
スピリット・スピリチュアル
通常魔法
手札を1枚捨てて発動する。
デッキからスピリットモンスター1体を選択して手札に加える。
スペル・ディスティーション
速攻魔法
相手がカード効果を発動した時に発動できる。其の効果を無効にする。
英雄の勅命
通常罠
発動ターン、自分フィールド上の「HERO」と名の付くモンスターが戦闘を行う事によって発生する戦闘ダメージは、1度だけ相手も受ける。
ジュラシック・ジャスティス
カウンター罠
自分フィールド上に恐竜族モンスターが表側表示で存在する時に発動できる。
相手のカードの発動と効果を無効にする。
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