Side:裕奈
ジェネックスも5日目に突入して、結構人数が減って来たよね?
私等も白狩りして、随分な人数が光の結社から戻ってきてるしね……そいつ等は絶賛エヴァちゃんに根性とデュエルの腕を叩き直されてるけどね。
「貴様等~~…この程度でアカデミアの最上級クラスを名乗っていたのか?…恥を知れ痴れ者!!
貴様等等私の足元にも及ばんわ戯けが!私に勝てぬのでは吉良にも、引いては明石裕奈達にとて勝てるはずがないわダボハゼ共!
言っておくがな、アイツ等のデュエリストの腕前は私の倍はある!
偉そうな事を言う前に、先ずは私のライフを1000ポイント未満にしてみるがいい――まぁ、貴様等には永劫出来ぬ事かもしれんがな?」
相変わらずの傲慢尊大GJっすねエヴァちゃんは。
白かった青どもが全員フルボッコにされて『orz』状態になってるのを見ると、こりゃ効果覿面だわ――エヴァちゃん様様。
「ホンマやな…まぁ、エリート気取りのアホには良い薬やろ?
傲慢不遜はエヴァちゃんもやけど、エヴァちゃんには其れをするに値するだけの実力があるからなぁ?」
「仰る通りだね~~…傲慢不遜は相応の実力を持つ者の特権。
その資格がない奴がやっても、只滑稽でムカつくだけだからね~~~……エヴァちゃん、手加減なしで『教育』してあげて良いからね~~♪」
「言われるまでもないわぁ!
立て生ゴミ共!!貴様等に休息が許されると思うなよ?貴様等の意識の改革は始まったばかりなのだからなぁ!!!」
「「「「「「「「Help me jesus!!!!」」」」」」」」
とうとう神様に助け求めちゃったよ……まぁ多分助けて貰えないと思うけどね~~~…精々修業しなおして来なさいって。
遊戯王×リリカルなのは×ネギま 夜天と勇気と決闘者 GX100
『親子対決手加減不要!』
そんなこんなでエヴァちゃんのとこから離れて、ジェネックスの対戦相手を探してるんだけど…何此れ?
うん、まぁ鮫島のおっちゃんが『世界中の強豪』に声を掛けたって事だから、来てるとは思ったんだけど――
「天魔龍 レッド・デーモンでダイレクトアタック!『アブソリュート・ヘル・フォース』!!」
『バオォォォォォォォ…!!』
――ドガバァァァァァン!!
「たわらばぁぁぁあ!?」
下位ランクのプロ:LP2000→0
よもや無双してるとは予想外――我が母よ、貴女は一体何をしておいでなのでしょうか?
此処に居るって事は鮫島のおっちゃんから『招待状』を貰ったんだろうけど、お母さんは出場してもそれほどメリット無いよね?
「其れなのに何で出場したのお母さん?」
「そんなのは簡単よ?……貴方と本気のデュエルをするために決まっているでしょう裕奈?」
……其れは何ともありがたい事だけど、私の記憶が確かならまだヨーロッパ地区で何試合か契約が残ってるって言ってたと思うんだけど?
しかもその電話したのが8日前だから、如何考えても残り10試合を消化して来たとは思えねーんだけど……まさか、お母さん…
「ジェネックスに出場する為に違約金払ってこっち来ちゃった♪」
「来ちゃった♪じゃねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!
何してんのお母さん!?プロとしての契約解除してまで娘とのデュエルを優先するか普通!?
いや、私だって一度お母さんと全力でデュエルしたいと思ってたからそれ自体は嬉しいけど、プロとして此れは如何よ!?やばくないの!?」
お母さんが今倒した下位ランカーなら兎も角、お母さん上位ランカーだから色々問題出そうな気がすんだけど!?
「冗談よ♪」
「「はい?」」
「だから冗談よ、違約金払ってジェネックスに参加したって言うのは。
プロモーターとちょっと『お話し』して、ジェネックスでのデュエルも契約試合として数えてもらえることになったのよ。
多分、出場してるプロデュエリストで契約試合が残ってる人は同じような方法を使ってジェネックスに参加して居る筈よ?」
じ、冗談でしたか我が母よ…まぁ、普通に考えりゃ違約金払ってまでアカデミアのイベントに参加したとなったら大問題だからね。
つーか、冗談なら冗談のテンションで言ってよ!真顔で言われたら信じるでしょうが!!
「流石は夕子さん…真顔でボケ倒すのは昔のままやな…関西人の私が突っ込む事が出来へんとは侮れへん…!」
「ふふふ…おばさんを甘く見たらだめよはやてちゃん?」
はやても変に反応すんな~~~!
はぁはぁ……オカシイ、私は本来突っ込みキャラじゃない筈…どっちかつ~と突っ込まれる側の筈なのに…恐るべし我が母。
まぁ、冗談ならいいか……つ~事はガチで私とデュエルするために参加したって事?
「勿論。亮君が貴女を褒めて居たって言うのもあるけれど、何よりも母親として娘の成長を見てみたくなったのよ。
何よりも、貴女は『アノ』三幻魔を打倒したって言うし――私のデュエリストの本能が、貴女と戦いたがってるのよ裕奈。」
「デュエリストの本能が…ね――そう言われちゃ受けるしかねーぜ!」
OK、そのデュエル受けるよお母さん!
だけどやるからには全力全開で全力全壊!!一切手加減しないからね?
「手加減なんてされたら興醒めよ。
けれど裕奈、全力と言うなら、デッキから抜いてる2枚のカード――其れをデッキに組み込みなさい?…『神』のカードをね。」
!!!ばれてた!?……オシリスは兎も角、ラーの事は話してないのに!
デュエリストの勘が、私のデッキに眠る神の存在を感知したってか…?デュエリストの勘て半端ねぇ…
「だけど、此れは…」
「良いから使いなさいって。
全力全開なんでしょう?だったら、持てる力の全てをぶつけないのは最大級の無礼に当たるとお母さんは思うんだけどねぇ?
それに、私が神の力をこの身で受けてみたいのよ……そしてその上で神を倒してみたいわ。」
其れを言われると何とも反論は出来ねーんだけど……ん~~~…まぁ、確かにそうだよね。
デュエルで使うかどうかは別として、デッキから外しとくのはラーとオシリスにも悪いか――なら、如何するかは決まってる。
力を貸してもらうぜ、ラー、オシリス!!
『『グルルルルルルル…』』
――カシィィン!!
2体の神をエクストラデッキに組み込むだけ!
まぁ、私が心を確りと持って、力に溺れないようにすればいいだけの話だしね!――此れで良い、お母さん?
「えぇ!自分の娘と本気のデュエル……漸く夢が叶うわ♪」
「さいですか…けど、やる以上は負けねーよ、お母さん!!」
「えぇ、私だって負けないわよ裕奈?…それじゃあ…」
「せ~~~のっ!」
「「デュエル!!!」」
裕奈:LP4000
夕子:LP4000
「裕奈頑張れ~~!今の裕奈の強さを夕子さんに教えたれ~~!」
「おう!言われるまでもねーっての!
先攻は貰うよお母さん!私のターン!手札の『レベル・スティーラー』を墓地に捨て、チューナーモンスター『クイック・シンクロン』を特殊召喚!」
クイック・シンクロン:DEF1400
そして、クイック・シンクロンのレベルを1つ下げ、墓地の『レベル・スティーラー』を特殊召喚!
レベル・スティーラー:DEF0
クイック・シンクロン:LV5→4
「速攻で行くぜ!レベル1のレベル・スティーラーに、レベル4になったクイック・シンクロンをチューニング!
集いし思いが、新たな勇気を呼び覚ます。光指す道となれ!シンクロ召喚、導け『ジャンク・ライブラリアン』!」
頼むぜ本屋ちゃん!
『はい!任せて下さい!』
ジャンク・ライブラリアン:ATK2100→2400
ふっふっふ、マダマダこんなもんじゃないぜ!
手札から魔法カード『調律』を発動し、デッキからジャンク・シンクロンを手札に加えて、デッキトップを1枚墓地送り!…うし、チューサポ行った!
「私はこのターンまだ通常召喚はしてないからね、『ジャンク・シンクロン』を召喚し、効果で墓地の『チューニング・サポーター』を特殊召喚!」
ジャンク・シンクロン:ATK1300
チューニング・サポーター:DEF300
でもって、今度は本屋ちゃんのレベルを1つ下げて墓地のレベスティを特殊召喚するよ!
レベル・スティーラー:DEF0
ジャンク・ライブラリアン:LV5→4
「レベル1のレベル・スティーラーとチューニング・サポーターに、レベル3のジャンク・シンクロンをチューニング!
集いし数多の傷跡に、不屈の闘志が宿る。光射す道となれ!シンクロ召喚、健在を示せ『スカー・ウォリアー』!」
『オォォォォ!!』
スカー・ウォリアー:ATK2100→2400
チューサポと本屋ちゃんの効果で、2枚ドロー!
先攻ターンは攻撃できないから、カードを1枚伏せてターンエンド!!
「初手から上級のシンクロモンスターを2体もね…そう来なくちゃ面白くないわよ裕奈?
私のターン!相手フィールドにのみモンスターが存在する場合、手札の『バイス・ドラゴン』は特殊召喚できる。
ただし、この方法で特殊召喚したバイス・ドラゴンの攻守の値は半分になるけれどね。」
バイス・ドラゴン:DEF2400→1200
サイバー・ドラゴンのデメリット付きってところだね~~。
でも特殊召喚て事は、通常召喚でチューナー呼び出してシンクロって流れだよね?
「そして、チューナーモンスター『フレア・リゾネーター』を召喚!」
フレア・リゾネーター:DEF1300
「レベル5のバイス・ドラゴンに、レベル3のフレア・リゾネーターをチューニング!
漆黒の闇を裂き、天地を焼き尽くす絶対なる支配者よ!万物を葬滅しその猛威を揮え!シンクロ召喚、我が魂『天魔龍 レッド・デーモン』!」
『バオォォォォォォ!!!』
天魔龍 レッド・デーモン:ATK3000
「フレア・リゾネーターを素材としたことで、レッド・デーモンの攻撃力は300ポイントアップするわ。」
天魔龍 レッド・デーモン:ATK3000→3300
来た、お母さんのエースモンスター『天魔龍 レッド・デーモン』!!
くは~~~……子供の頃にデュエル会場で見た事は有ったけど、実際に対峙するとモノスゲー迫力だわ此れ。
「驚きと期待が入り混じったと言う顔をしているわね裕奈?
既に知っているだろうけど、レッド・デーモンの効果は…」
「1ターンに1度、フィールド上のカード1枚を破壊し、破壊したカードの種類によって異なる効果を得る…!」
「正解!レッド・デーモンの効果で、厄介な『スカー・ウォリアー』を破壊するわ!『クリムゾン・キル・バーン』!!」
やっぱしスカーを狙ってきたか…ところがギッチョン!そうは問屋が卸さねーっての!
トラップ発動『小細工無用』!エンドフェイズまで相手モンスター1体の効果を無効にして攻撃力を300ポイントアップする!
此れでレッド・デーモンの効果は無効になって、スカー・ウォリアーは無傷だよ!
天魔龍 レッド・デーモン:ATK3300→3600(効果無効)
「だけど、おかげで攻撃力は更に上がったわ。
効果が駄目なら攻撃でダメージを与えようかしら?レッド・デーモンで、スカー・ウォリアーに攻撃!『アブソリュート・ヘル・フォース』!!」
『バオォォォ!!!!』
――バガシャナァァァァァン!!!
「うわぁぁあぁあ!!」
裕奈:LP4000→2800
スカー・ウォリアーは1ターンに1度だけ戦闘では破壊されないつっても、今のは結構効いた~~…流石はレッド・デーモン、ハンパないよ!
「ふふ、今のは悪くなかったわよ?
カードを1枚セットしてターンエンド。そして、レッド・デーモンの攻撃力は元に戻り、効果も復活するわね。」
天魔龍 レッド・デーモン:ATK3600→3300(効果復活)
へへへ…だけど、スカーを残したのは勿論作戦なんだよね~~♪
どうせお望みなんだから見せてあげようじゃない……私のターン!
私のフィールド上に『ジャンク』と名の付くモンスターが存在する時、『ジャンク・サーバント』は特殊召喚できる。
ジャンク・サーバント:ATK1500
で、チューナーモンスター『ターボ・シンクロン』を召喚!
ターボ・シンクロン:ATK100
「またレベル5のシンクロが狙い?それともレベル6か9………若しかして10?」
「その若しかしてだよ、お母さん――でもって、お母さんが戦いを望んだモンスターだっぜ!!」
「私がって……ちょ、まさか2ターン目で!?」
全力全壊でしょ!?なら2ターン目の降臨でも充分すぎ!!
レベル4のジャンク・サーバントと、レベル5のスカー・ウォリアーに、レベル1のターボ・シンクロンをチューニング!
集いし魔導と雷鳴が、空より無限の力を呼び起こす。光射す道となれ!!シンクロ召喚、舞い降りよ『天竜神 オシリス』!!!
『ギシャァァァァァ!!!!!』
天竜神 オシリス:ATK
X000
「!!!此れが『神』!!!!」
「その通り!篤と拝んでよ、神の姿をさ!
さてと、オシリスの攻撃力は、私の手札枚数×1000ポイント…今の私の手札は3枚だから3000ポイント。
だけど、本屋ちゃんの効果で1枚ドローして手札は4枚に!更に本屋ちゃんの効果で攻撃力は300ポイントア~~~ップ!!」
『オシリスさんに力を!』
『ガァァァァァァァアァァ!!!』
天竜神 オシリス:ATK X000→3000→4000→4300
「攻撃力4300!!」
「さっきのお返しだよ、お母さん!
天竜神 オシリスで、天魔龍 レッド・デーモンに攻撃!『超電導波 サンダーフォース』!!!」
――キィィィン…ドバァァァァァァァァァァァ!!!
「く…きゃぁぁぁあぁ!!」
夕子:LP4000→3000
これでお母さんのフィールドのモンスターはゼロ!追撃だ、本屋ちゃん!!
『任せて下さい!!』
「!!…そのダイレクトアタックは通さないわ!
トラップカード『迂回路指定』!このターン、相手は私へのダイレクトアタックをする事が出来ない!」
あり、止められちった……まぁ、そう簡単に大ダメージは与えさせてくれないよね。
「其れは、そう簡単にはね……だけど裕奈、貴女は私の予想以上に強くなってる――凄く嬉しいわ。
そして楽しいわよ、このデュエル!!さぁ、もっともっと貴女の力を見せて裕奈!もっと楽しいデュエルをさせてくれるわよね?」
「勿論、言われなくてもその心算!」
神を呼び出したからって、其処で慢心はしねーからね?
全力出しても、全力全壊には至ってないし――デュエルが面白くなるのはこれからでしょ?
カードを1枚セットしてターンエンド。
天竜神 オシリス:ATK4300→3300
だけど、お母さんが上位ランクのプロデュエリストと知っていて敢えて言おう!このデュエル、勝つのは私だからね!!
To Be Continued… 
*登場カード補足
小細工無用
通常罠
相手フィールド上の効果モンスター1体を選択する。
選択したモンスターは、エンドフェイズまで効果が無効になり、攻撃力が300ポイントアップする。
迂回路指定
通常罠
このターン、相手は自分にモンスターで直接攻撃する事は出来ない。
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