Side:ブラン


さて、わたしと遥香で縛ってあった多分アヴニールのエクシーズ次元の男を運び、どこか落ち着いて話せるところまで移動するようにした。


「ぐ…俺はどうなっちまったんだ?
 って、おい!俺たちをどこへ連れていく気だ!?やめろ!!」


――ゴッ!ゴツッ!


「いてっ、暴れないで…あなたたちには悪いけど、ちょっと話を聞こうと思ってね。」

「本当ならカードにしたかったけど、この子が聞かなくて…」

「あのね、何度も言うけど敵だからってカードにするのはいけないから…」

「むみぃ…やっぱりそんなの納得できないよ。」

「だから、そんな事じゃいつまでたってもイタチごっこのままだから…」


で、運び出している最中にその男たちが目を覚ましてじたばたして鬱陶しい。
ごつ、ごつと暴れられているからちょっと痛いけど…この程度で離すほど甘くない。
後ろのミミと呼ばれている子からも文句を言われているけど、会って間もないし何を言っても仕方ない。
それに壊獣のバーン効果に巻き込んだ手前、あまり強くは言えなかったりする。


「話って、何をするんです?」

「どうしてここを襲っているのかとか、その原因を調べるためにね。」

「ククク、そんなもの世界をあるべき姿にするために…」

「あ〜、そういうのはいいから…悪いけど、今は眠ってて。」


――ゴスッ!


「ぐふっ…」

「気絶してしまったですぅ…」

「それじゃ、わたしも…」


――ゴスッ!


「げふ…」

「これで大人しくなったかな。」

「いい気味むみ。」

「随分と手荒なのですぅ…」


とりあえず、起きた2人をわたしと遥香が腹パンして眠らせる。
わたしは本気出すと多分相手が死んじゃうから加減したけど。
今は移動中だから暴れられると面倒なのよね。
だから暫く気を失ってもらうしかない。

あ、そういえば遊矢は…?


「お〜い!」

「っ…!」

「誰ですか!?」

「遊矢、おかえり…今、こいつらを運んでいる所よ。
 あ、彼はわたしの仲間だから警戒しなくで。


と思った矢先に遊矢が戻ってきた。
見た感じ結構お疲れのようね。


「わかりました。」

「むみ…」

「君は…さっきはブランが迷惑をかけた、悪い。」

「悔しいけど、誰かが駆けつけてくれなきゃカードにされてたんでしょ?
 一応助けてくれたんだよね…納得はできないけど。」

「悪かったわ…でも、こいつら3人がかりだったから面倒くさそうだったし。」


壊獣のテストを兼ねたのと手早く済ませたかったからなぁ。
増援が来ないとも限らないからモタモタするわけにはいかなかったのよ。
これでも見殺しの事態になるよりはマシなわけだし。


「そういえば、一人なのね…追っていた奴はどうしたの?」

「悪い…発見した時には既にカードにされた後だった。
 そしてそいつをカードにしたヒロトって奴とデュエルする羽目になったけど、滅茶苦茶強くてさ。
 一歩間違えれば俺も危なかった。」

「え、ヒロトってあのヒロトにですか…?」

「ああ、ぎりぎり勝てたよ…ワイトキングの集団に畳みかけられた時はどうなる事かと思ったよ。」

「な…!」

「す、すごいです…」


わたしはその本田ヒロトって奴が誰なのかわからないから蚊帳の外だけど。
この遊矢を大苦戦させたという事は相当な手練れだって事はわかる。


「といっても、勝つには勝ったんだけど…心の傷はそう簡単に拭える程軽くはない。」

「やっぱり、そう一筋縄ではいかないわよね。」

「ああ、今後もしかしたら協力してくれるかもしれないけど…今のところあまり期待しない方がいいな。
 色々とこっちの目的とかは伝えたけど、頭がこんがらがっているようだ。」

「理解はできても…そう簡単には納得いかないわよね。
 闇のカードの事とか言われてもすぐにはピンとは…」


まぁ、ピンとこないわよね。
この次元戦争が起きているのは彼らの方に何かあったから…闇のカード絡みで。
なんて突然言われてもね。


「闇のカード…ですか?」

「な、何を言っているのかな?」

「わたしもよくわからないですぅ…」


ん?なんか一人挙動が怪しいぞ…そこのむみ公が。
今は兎も角、落ち着いた所で探りを入れてみたい。
今は心を開いてないから力づくになる。
その場合、無実だった場合に遥香たちから軽蔑されるだろうからなぁ。
もうすこし時間が必要かも。


「話をするにしても、こいつらから聞き出すにしても落ち着いた所じゃないとね。」

「うん、今まさにそういう場所へ向かっているつもりよ。」


何はともあれ、落ち着ける場所に着かないとちゃんと話を整理できそうにないしね。
それに…!


――ぐぅ…。


「っ…恥ずかしいです。」

「まぁ、何をするにも空腹を満たさないとね。」


何より空腹で倒れられたら困るもの。
仕方ない、後で謎の技術で空腹を解消できるタブレットことカロリーフレンドでも渡しておくか。
これさえあれば暫くは飯に困らない優れものだ…ずっとこればかりというわけにもいかないけど。







「さて…ちょっと油断している間にこっちから出向くとするか。
 ヒャーハハハハハハハ!!」



だけど、この時のわたし達は気付いていなかった。
怪しげなジャケット姿の少年がビルの上からわたしたちの動向を見ていた事に。










超次元ゲイム ARC-V 第76話
『よからぬ者』










さて、遊矢と合流し、歩きながら軽く自己紹介を済ませておいた。
ここの住民である遥香、むみ公、コンパや捕まえたエクシーズ次元の男2人と共に落ち着いて話せそうなところに辿り着いた。
ここは一応、地下空間でかつて地下鉄みたいなのが走っていたらしい場所だ。
確かにここなら暫くはやりすごせそうだ。


「まずは3人にこれを配っておくわ。」

「…なんです、これ?」

「カロリーフレンドよ、これ1粒で暫く空腹から逃れられる非常食。
 あなたたち、もしかしなくてもお腹空いていたでしょう?」


さっきも言った非常食…いわゆる非常用の栄養食ね。
ずっと摂取していると腹壊したり発狂したりするからご利用は計画的に。


「うっ…」

「でも、こんなので本当にお腹を満たせるのでしょうか?
 それに、もし毒を盛っていたら承知しませんよ。」

「む、疑り深いわね…そんな事しないわよ。
 わたしか遊矢が同じものを食べてもいいのだけど?」

「そこまで言うなら…」


――パクッ!


とりあえず、懐疑的な表情ではあるものの渋々各々わたしから渡されたものを口にした。


むみっ!?どうして?これ1粒でお腹一杯だよぉ…」

「わたしは少し物足りませんが、嘘ではないみたいですね。」

「でしょ?謎の技術だけど、こういう厄介ごとに介入する時には助かるわ。」

「はるはる先輩、本当なら食欲旺盛ですから…」

「コンパ、それは恥ずかしいから言わないで…」


本当にこういった次元戦争に介入する時とかにはこれがあると食事面は安心。
1粒で空腹が満たされる割に粒が小さいからお手軽だしね。
遥香は大食いゆえに少々物足りないらしいけど、流石に一度に何粒も渡すわけには行かない。


「物欲しそうに見てもこれ以上は駄目よ…確実に腹壊すから。」

「む…」


これは1日1粒が限度だ。
それ以上は体調の保証ができないのよね。
いわゆる食べ過ぎに近い症状が出るし、まず太るからね。


「後、この2人を手当てしておきました!」

「ありがとう、手間をかけるわ。
 でも、まだ拘束を解かないでね。」

「はぁ、色々と複雑な気分だよ…ね、遥香センパイ。」

「そうだね、ミミちゃん。
 でも、彼女らが彼らと話をするのにここから起きてもらわないと困るわけだから仕方ないと思うわ。」


話は変わって、コンパが彼ら2人の手当てを済ませたようだ。
遥香も渋々手伝っていたところから、2人は元々看護師志望だったらしいわね。
そんな子が敵に抗うためにデュエルを始めざるをえなかったと考えると辛いものがあるわね。
見た所、コンパも同型のディスクを持っているようだからね。

それは兎も角…この2人が起きない事には話ができそうにないわね。
仕方ないから没収した彼らのディスクを弄ってみるとするか。


「それじゃ…わたしたちでできるところまで解析してみましょ、このディスクを。」

「エクシーズ次元へ行けるかもって考えるとね。
 まぁ、俺たちじゃ大したことはできないか。
 だめだ、ロックされて動かないや…あっ。」


――ピキッ、バンッ…!


「きゃっ…あらら、勝手に自壊したわね。」

「今のわたしたちのディスクは彼らのディスクを奪ったものですが、初めて触った時は壊れました。
 当時は技術者がいて、使用できるようにはなったのですがほぼ別物です。」

「持ち主以外から触れられると自壊して、情報が敵に渡るのを阻止するってわけね。
 随分と手の込んだことをしてくれたわね。
 はぁ…よりにもよってカードにする機能だけは健在とはね。
 他の機能もどうにかして…」

「今はその技術者も残念ながら…」

「それは野暮な事を聞いたわね。」


ま、まぁ…同じ事考えていないわけがないわよね。
流石に簡単に情報を渡してくれるほど甘くはないわけか。
で、今は技術者が消されたからディスクの復旧はもう無理か。


「仕方ない、彼らが目を覚ますまでじっとしているしかなさそうね。
 あなたたちは多分寝ていないんじゃないかしら?
 ここはわたしたちが見張っているからあなたたちは休んでなさい。」

「むみ…確かにもうへとへとだったよ。」

「そうですね、休める時に休まないと…ですね。」

「ここはお言葉に甘えるです。」


だから、起きるまで休ませる事にする。
よく見たら、目の下に隈があったからしばらく寝れない日が続いたんじゃないかな?
時には休養も大事だ…ここぞという局面で体力が尽きていたとなったらいけないし。

で、このエクシーズの2人の見張りは遊矢…入口の見張りはわたしがやる事になった。
敵が来たら迎撃するためにな。
寝込みを襲われたら堪ったものじゃないからね。



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・・・



そんなわけでわたしは地上へ出て、物陰から入口を見張る事にした。
ここに入られるわけにはいかないし、かといって入口の穴の付近に突っ立ってたらここに誰かいますよってバレバレだものね。
だから少し離れたビルの入り口からその入り口を見張る。
女神由来かつ修行で鍛えた身体能力なら、全力を出せばすぐに入口まで直行して止められるわけだからね。


――ヒュッ…タッ!


「ククク…ここが奴の入って行った地下への入口か。
 そろそろ、よからぬ事をおっ始めないとな。」


と思っていたら、入り口付近の向かい側のビルの上から誰かが降りてきただと!?
茶色のジャケットを着た、まるでスーパー〇イヤ人のように逆立った髪形の華奢な体躯の少年のように見受けられる。
まぁ、小声ながら不穏な事を呟いているし、十中八九敵だろうけど。
これぞいわゆる『上から来るぞ!』って奴か。
なんて言っている場合じゃない、入られる前にさっさと捕えにいかないと。


「そこのあなた、動かないで!」

「おっと、出合い頭にそう怖い顔しなくてもいいだろう?お嬢ちゃん。
 で、これはこれは初めまして…スタンダードの女神様『ユーヤ・B・榊』。
 君に用があってね。」

「ユーヤ・B・榊って誰?誰かと間違っているんじゃないかしら?」


と思って、飛び出したはいいのだけど。
その男はどうしてか昔からのわたしの素性を知っているようだった。
なんとか平静を装ってはいるけど、流石にこれは動揺するわね。
後、既にその名前は捨てているから…というか遊矢に返したんだけど。


「おっと、誤魔化そうったってそうはいかねぇ。
 君がこの次元に来た時、暴漢に襲われただろ?俺は知っているんだぜ?」

「っ…!」


確かに、世紀末風の雑魚丸出しの野郎どもに襲われたけど…どうしてそれを?


「図星の様だね…なんたって、あれをけしかけたのは俺なんだからよ。」

「うわぁ…


なんだこいつ、何を考えているのかさっぱりわからない。


「ま、あいつらは単なる捨て駒さ。
 あったりと片付けてくれた事で君が只者ではない事はわかったからよしとするよ。」

「人を当て馬に使うなんて…随分と悪趣味ね。」

「悪趣味ね…そいつはむしろ褒め言葉さ。
 そして、君のデュエルを見させてもらったよ。
 アヴニールの奴らをここの住民共々一掃した時は惚れ惚れしたね…ふふふふふ。」


随分、気持ち悪い事を言ってくれるじゃない。
じゃなくて、あのデュエルを見られていたのか…!
いや、恐らく最初から目をつけられていたと…くっ、迂闊だった。


「そして、君が女神だと確信したのは別の女とデュエルした時さ。
 だって、召喚法の名を持つモンスターを使っていたからね。
 もっとも、ペンデュラム召喚なんて…俺も初耳ねんだけどね。
 すごいねぇ、一気にモンスターを同時召喚するなんてさ!」

「お世辞はいいわ…何が目的なの?」


どうも、召喚法の名を持つモンスターで女神かどうかを判断されてしまうわけか。
だけど、こいつが話してくるとどうにも虫唾が走る。
どうもこいつは雰囲気からして不穏で不快ね。


「そう釣れない事言うなよ…まぁいいけどな。
 君は我々の障害になるから、ここで消えてもらおうと思ってね。
 それに、君の持つオッドなんちゃらだっけか?ペンデュラムの名をもつあの竜を頂戴しようともね。」

「端からわたし狙いって訳か…それにそのオッドなんちゃらは色々あるけど渡さないわ。
 返り討ちにしてあげる…そして、色々吐いてもらうわ。」


我々って事は背後に誰かいるだろうからね。
こいつはわたしの予想が正しければ、多分例のアレの関係者だろう。
なら、色々情報を持っているはず…最終的にはそれを吐かせないとね。


「そうきてくれないとね…君の力を直に見せてもらうとするよ。
 それじゃ、よからぬ事を始めようか!


そして、お互いにディスクをセットしデュエルの準備に取り掛かる。
あのディスクは…剣のような形だからエクシーズ次元のものってわけね。
一応、遊矢に敵が来た事の信号を送りつつ…!


「「デュエル!!」」


ブラン:LP4000
???:LP4000



デュエルを始める。
このデュエル、負けるわけには行かないわね。


「先攻は俺だ、俺は永続魔法『マリスボラスの食器棚』を発動!
 このカードの発動時の効果処理によりデッキから『マリスボラス』モンスター1体を手札に加えさせてもらうぜ。
 ここはこの効果で『マリスボラス・フォーク』を手札に加える。」


まずはサーチカードで必要な札を手にしに来たか、さてここからどう動くのかしらね。


「そして、俺は手札から『マリスボラス・ポット』を召喚!」
マリスボラス・ポット:ATK300


「マリスボラス・ポットが召喚・特殊召喚に成功した場合、デッキから悪魔族・レベル2以下のモンスター1体を墓地へ送る事ができる。
 この効果により…とりあえず『マリスボラス・ナイフ』を墓地へ送る。
 そして、手札から悪魔族モンスター1体を墓地へ送り、手札の『マリスボラス・フォーク』の効果を発動し自らを特殊召喚する!」
マリスボラス・フォーク:ATK400


「さらにさらに〜、効果により手札・デッキから墓地へ送られた『マリスボラス・トング』の効果を発動!
 この効果により、墓地からこのカード以外の『マリスボラス』1体を特殊召喚できる。
 当然、さっきのポットの効果で墓地へ送った『マリスボラス・ナイフ』を特殊召喚だ!」
マリスボラス・ナイフ:ATK600


マリスボラスなは食器を持った小さい悪魔のようなモンスター群のようね。
そのカテゴリ名の通り、悪意を糧とする者…そんな感じの動きをしている印象を受けるわね。


「兎に角、これでレベル2のモンスターが3体揃ったわね。」

「流石に俺がエクシーズ召喚してくる事はお見通しってわけか、まぁいい。
 俺はレベル2のマリスボラス・フォーク、ナイフ、ポットの3体をオーバーレイ!
 増幅する悪意より生まれし黒き霧!この穢れ切った地に蘇るがいい!エクシーズ召喚!現れろ、ランク2『悪意の魔人マリス・ミスト』!!」

『グッフッフ…!』
悪意の魔人マリス・ミスト:ATK100 ORU3



こいつ、エクシーズ使いか…多分魔女側のような気がするけど。
ここで現れたのはさっきとは違い、霧のような体躯をもつ漆黒の魔神であった。
しかし、攻撃力はたった100…絶対嫌らしい効果を持っているわね。
ディスクを使って確認と…案の定ね。


「マリス・ミストは1ターンに1度、このカードが戦闘を行う攻撃宣言時に戦闘を行う相手モンスターの攻撃力を得る効果を持っている。
 そして、1ターンに1度だけ俺の場に悪魔族のエクシーズモンスターがエクシーズ召喚された事で『マリスボラスの食器棚』のもう1つの効果を発動!
 これで、君には手札を1枚墓地へ送ってもらう…ランダムに!
 さて、君から見て一番右のカードを墓地へ送ってもらおう!
 さらに!追加特典としてその後、デッキトップも1枚墓地へ送ってもらうがな!」

「初っ端からハンデスとは嫌らしいわね。」


この効果で墓地へ送られたのは…ただ、これは案外好都合かもしれないわね。
デッキトップから墓地へ送られたカードも悪くはない落ちではある。


「俺はカードを2枚伏せてターンエンド!
 さあ、見せてくれよ…お前のエンタメって奴をよ!ヒャハハハ!!

「はぁ…腹立つわね、その言動の一々が。」


もっとも、このまま挑発に乗っては相手の思う壺。
ここはクールに立ち回ろうかしらね。


「わたしのターン、ドロー。」

「この瞬間!マリス・ミストのモンスター効果を発動させてもらおうか。
 相手スタンバイフェイズにオーバーレイ・ユニットを1つ使い、このターンお前は通常召喚を行えなくなる。」
悪意の魔人マリス・ミスト:ATK100 ORU3→2


「通常召喚封じとは厄介な事をしてくれるじゃない。」


効果を見たから知っているけど、基本となる通常召喚を封じられたとなると厳しいわね。
嫌らしい戦法で来る辺り、勝利の追及に加えて性格の悪さが伺える。
でも、どうにもできないわけじゃないわ。


「だけど、わたしのデュエルを見ているなら…その程度で止まらない事はわかるわよね?
 わたしは手札から魔法カード『シーフード・カーニバル』を発動!
 手札からカニカブトを捨て、2枚ドロー。
 そして、魔法カード『浮上』を発動し、水族でレベル3のチューナーモンスター『エビカブト』を蘇生するわ。」
エビカブト:DEF1000


「ちっ、マリス・ミストの効果が仇になったか…」

「そういう事よ…そして、エビカブトのモンスター効果を発動し、墓地から『カニカブト』を特殊召喚!」
カニカブト:ATK650


「で、シンクロとエクシーズ…どっちもできやがるって訳か。」


確かにシンクロとエクシーズの両方ができるわね。
まずはこっちよ。


「わたしはレベル3のカニカブトにレベル3のエビカブトをチューニング!
 シンクロ召喚!現れろ、レベル6『ガリデス・ギルマン』!!」

『ヌンッ!』
ガリデス・ギルマン:ATK1600


「スタンダードの分際で一丁前にシンクロ召喚を使ってきやがるか。」

「悪かったわね、スタンダード出身で使えて。
 ガリデス・ギルマンがシンクロ召喚した時、デッキから水族か魚族1体を墓地へ送って効果発動!
 この効果により、発動時に墓地へ送ったモンスターのレベル×200アップする。
 墓地へ送ったのはレベル2のガントレット・カメノテだから攻撃力は200アップするわ。」
ガリデス・ギルマン:ATK1600→1800


「だが、攻撃力を上げるのは狙いじゃない…だったよな?」

「お察しの通り、あくまでも墓地肥やしが狙いよ。
 そして、手札の水属性1体を墓地へ送り、墓地の『ガントレット・カメノテ』のモンスター効果発動!
 手札を1枚墓地へ送り、デッキから『甲殻』モンスター…ここは『甲殻鎧竜オッドアイズ・オマール・ドラゴン』を手札に加えるわ。
 そして、スケール4の『甲殻鎧竜オッドアイズ・オマール・ドラゴン』とスケール5の『甲殻砲士ロブスター・カノン』をセッティング!」
甲殻鎧竜オッドアイズ・オマール・ドラゴン:Pスケール4
甲殻砲士ロブスター・カノン:Pスケール5



「そして、遂にお得意のペンデュラム召喚ってか?いいぜ?」

「まぁ、見てたんだから知ってるわよね。」


もっとも、この状態じゃまだできないわ…オマール・ドラゴンの効果を発動させないとね。


「でもまだよ、オマール・ドラゴンのペンデュラム効果を発動し、もう片方にあるロブスター・カノンを破壊!
 その後、デッキからスケール8『融解の魔術師』を一連の効果よりセッティング!
 そして破壊されたロブスター・カノンはエクストラデッキに送られるわ。」
融解の魔術師:Pスケール8


「これでレベル5から7のモンスターを同時に召喚可能って事で、ペンデュラム召喚!
 エクストラデッキから現れよ、レベル6の『甲殻砲士ロブスター・カノン』!!」

『ヌンッ!』
甲殻砲士ロブスター・カノン:ATK2200 forEX



口上は別に言ったからなんだって話でもないわ。


「早速ペンデュラム召喚でレベル6のモンスターを2体揃えてきたわけか。」

「その前にロブスター・カノンをリリースし、ガリデス・ギルマンのもう1つの効果を発動しておく!
 これにより、墓地からレベル6の『甲殻拳兵サイケスキラ』を効果を無効にし、守備表示で甦らせる!」
甲殻拳兵サイケスキラ:DEF1800


「わざわざ同じレベルのモンスターを入れ替えただと?」


このままペンデュラムモンスターのロブスター・カノンをエクシーズ素材にしたら、エクストラへ行かずに墓地へ送られるからね。
それを防ぐのともう1つの理由があってだけどね。


「だって、ペンデュラムモンスターをエクシーズ素材にしたらエクストラへ行かずに墓地へ送られちゃって勿体ないもの。
 わたしはレベル6のガリデス・ギルマンとサイケスキラをオーバーレイ!
 ランク6の『強欲なタガメ』をエクシーズ召喚!!」

『ぐふぐふぐふ…!!』
強欲なタガメ:ATK2300 ORU2



そして、ここで強欲なタガメだ。
本来ならカニメデスを呼び出したかった。
でもこのターンは通常召喚できないし、帰還カードもないからこれで妥協せざるを得ない。
こっちはドローもできるから置いておく分には悪くはないしね。


「俺が見た時にも使っていたねぇ、そのモンスター。
 それにしても、スタンダードの分際でエクシーズ召喚を使うとはな。」

「何を使おうが他者に何か言われる筋合いはないわ…何の召喚法が正義かなんてどうでもいいの。」


召喚法そのものに罪はないはずよ。
結局は扱っている側の問題なわけで。
わたしは他の召喚法に抵抗がないどころか憧れがあったからね。


「おうおう、随分と畏れ多い事を言ってくれるじゃねぇか。
 ま、それでこそ叩き潰す価値があるというものよぉ。」

「やれるものならやってみなさい…でも、まずはそのマリス・ミストには退場してもらうわ。
 バトル!強欲なタガメでマリス・ミストに攻撃!」

「ちぃっ、この攻撃宣言時にマリス・ミストの効果を発動!
 1ターンに1度、マリス・ミストの攻撃力は戦闘を行う相手モンスターの攻撃力分アップするぜ!」
悪意の魔人マリス・ミスト:ATK100→2400


マリス・ミストは1ターンに1度だけ戦闘を行うモンスターの攻撃力を糧とする厄介な効果がある。
だけど、弱点はある。
まず1つは1ターンに1度ゆえに2体以上で襲い掛かられると処理される事。
そして、もう1つは…攻撃宣言時のタイミングでしか発動しない事!


「このダメージステップ時に強欲なタガメのモンスター効果を発動!
 1ターンに1度、素材を1つ使い、相手の攻撃表示モンスター1体の攻撃力を1000ダウンしつつ1枚ドローする!
 マリス・ミストの力を吸い取り運命の力に変換せよ!『ドレイン・オブ・フォーチュン』!!」

『グオォォ…』
悪意の魔人マリス・ミスト:ATK2400→1400



「ぐ…オーバーレイ・ユニットを素材呼びとは所詮はスタンダードか。」

「うるさいわね、マリス・ミストを切り裂け!『デザイア・ファルクス』!!」


――ズシャッ!!


「ぐべぇっ!!」
???:LP4000→3100


よし、まずはマリス・ミストを撃破!
だけど、まだ罠を使っていないのが気になるところだ…?


「ククク…倒してくれてありがとよ、マリス・ミストをなぁ!

「ふえっ…?」


思わず見た目通りの幼い少女のようなきょとんとした声をあげてしまったけど、どうも罠にかかってしまったみたいだとすぐに理解する。
あの2枚の伏せカードで何をしてくるというのかしら?


「闇属性のエクシーズモンスターが戦闘及び相手の効果で離れた事により罠カード悪意の記憶(マリス・メモリー)を発動!
 この効果でデッキから『RUM』1枚を手札に加えるぜ。
 そうだな、ここは『RUM(ランクアップマジック)−ハート・フォース』を手札に加えておくぜ。」

「ランクアップマジック…!」


ここでランクアップマジック…里久のようにこいつも使うのか!


「さらに!更なる特典としてデッキをシャッフルし、1枚ドローするぜ!」

「やや厳しめの条件だけあって効果は強力のようね…!」


ここで手札を補充したという事は、次のターン仕掛けてくるはずね。
そう簡単に迎え撃てるほど甘くはなさそうね。
だけど、今できる事で精一杯迎え撃つしかないわね。


「さて、これでバトルは終わりかな?」

「そうね…バトルを終了し、カードを2枚伏せてエンドフェイズ!
 墓地へ送られたサイケスキラの効果で除外されている水族・レベル2のガントレット・カメノテを墓地に戻し、ターンエンドよ。」

「これで君を葬れるとなると、ぞくぞくするねぇ!俺のターン、ドロー!
 そうそう…悪意ってのはそう簡単にかき消せるもんじゃないぜ?
 罠カード『エクシーズ・リボーン』を発動!
 こいつは、墓地のエクシーズモンスター1体を蘇らせつつこのカードをオーバーレイユニットとして重ねる。
 この効果でまずは地獄から這い出でよ!『悪意の魔人マリス・ミスト』!!」

『グフフ…』
悪意の魔人マリス・ミスト:ATK100 ORU0→1



成程、マリス・ミストを蘇らせてきたわね。
やはり、彼が狙っているのは…!


「案の定、蘇生手段を確保していたようね。
 ランクアップマジックを抱えておいて、エクシーズを用意できませんでしたなんて間抜けな事をするようには見えないものね。」

「そいつは褒め言葉として受け取っておくぜ。
 なら、ここから俺がどう出るのかはわかってるよな?
 俺はマリス・ミストを対象にRUM(ランクアップマジック)−ハート・フォース』を発動!
 この効果により、マリス・ミストをランクの1つ高い同じ種族で同じ属性のエクシーズモンスターにランクアップさせる!」

「やっぱりランクアップか…なら、マリス・ミストを対象に伏せていた速攻魔法『神秘のヴェール』を発動!
 対象となるモンスターはこのターン、このカード以外の魔法・罠カードの効果を受けなくするわ。」

「ほう?」

「ランクアップは魔法カードの効果で対象のモンスターの上に条件に合った新たなモンスターを重ねる特殊なエクシーズ召喚だったわよね?
 だったら、ランクアップ元が魔法カードの効果を受けないんじゃそれが行えない…違うかしら?」

「ぐ…確かにこれじゃランクアップができやしねぇ…」


神秘のヴェールは色々な用途で使える強力な速攻魔法。
自分のモンスターを相手の魔法・罠から守るだけじゃなくて相手モンスターの強化を妨害したりという用途もある。
エクシーズ次元の人たちの中にはランクアップマジックを使う人たちもいるから入れてみたわけだけど…!


なんちゃって!その程度でこいつのランクアップが止められると思うなよバーカ!
 この瞬間、手札から『悪意の従者』を除外しモンスター効果発動!
 悪魔族エクシーズを対象とする魔法・罠カードが発動した時、手札・墓地のこのカードを除外する事でその発動を無効にし破壊するぜ!」

「っ…流石に一筋縄じゃ止められないってわけね…!」


ランクアップは意外と弱点が多いけど、それに対する対策を考えない程愚かではないと。


「これにより、神秘のヴェールは無効となる!残念でしたァ!ヒャハハハ!!!
 よって、ハート・フォースの効果はちゃ〜んと適応されるわけよぉ!
 俺はマリス・ミストでオーバーレイ・ネットワークを再構築!
 吹き荒れるほどに増幅する悪意が漆黒の嵐へと昇華し、今この終焉の地に舞い降りる!
 ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!現れろ!ランク3『悪意の魔獣マリス・ストーム』!!」

『ギャオォォォォォォォォォ!!』
悪意の魔獣マリス・ストーム:ATK800 ORU2



人型の魔人から4足歩行の魔獣へと変貌を遂げた…!?
ランクアップでより鋭く攻撃的な姿になったという印象を受ける。
効果を確認してみたけど、嫌らしい効果というよりは攻撃面に特化した印象を受ける。


「ここでマリスボラスの食器棚の効果…と言いたいところだが生憎お前に手札はないから不発ってわけか。
 さらに、手札から『マリスボラス・チョップ』のモンスター効果を発動!
 手札のこのカードを悪魔族のマリス・ストームのオーバーレイ・ユニットにし、500ポイントアップさせるぜ。」
悪意の魔獣マリス・ストーム:ATK800→1300 ORU2→3


「素材を増やしただけじゃなく、攻撃力まで…!」

「もっともチョップの効果はそれだけじゃないぜ?後のお楽しみだがな。」

「まだなにかあるのね…!」


なまじ、チョップが素材になっているせいで確認に手間が…!


「それじゃ、バトルとしゃれこもうか!マリス・ストームで強欲なタガメを攻撃!
 この瞬間、マリス・ストームのモンスター効果を強烈な効果を発動!
 戦闘を行う相手モンスターの攻撃力をターンの終わりまで全て吸収させてもらうぜ?
 よって、お前の強欲なタガメの攻撃力は0となり、俺のマリス・ストームはその数値分…2300アップってわけだ!」

強欲なタガメ:ATK2300→0
悪意の魔獣マリス・ストーム:ATK1300→3600



強欲なタガメの攻撃力が吸収されてしまった…!
これでは効果を使っても成す術なくやられる…が!


「くっ、ダメージステップ時に素材を1つ使い、強欲なタガメのモンスター効果発動!
 この効果でマリス・ストームの攻撃力を1000ダウンし、1枚ドローする!」
強欲なタガメ:ATK0 ORU1→0


「例え返り討ちにできなくても力を削ぐくらいはできる!『ドレイン・オブ・フォーチュン』!!」
悪意の魔獣マリス・ストーム:ATK3600→2600


せめて攻撃力を削っておく…地味に永続なのが強力だ。
とはいえ、この攻撃力の差をひっくり返すのは今の伏せカードじゃ無理。
それに、ドローしたところで…!


「ははは!その程度の足掻きなど痛くも痒くもないってもんよ!
 やれ、マリス・ストーム!『ヴィシャス・スクラッチ』!!」


――ザッシャァァァァァ!!


ぐああっ…!!
ブラン:LP4000→1400


強力なモンスターの一撃だけあって、服ごと身体も傷つけられた。
それに、マリス・ストームの恐ろしい効果はここからのはず。


「戦闘ダメージを与えた事により、マリス・ストームのえげつない効果を発動!
 オーバーレイ・ユニットを1つ使い、お前の墓地にあるモンスター1体を除外する!
 ここはそうだな…『ウェーブ・ガードナー』ちゃんには消えてもらうぜ?『クルーエル・リムーヴ』!!」
悪意の魔獣マリス・ストーム:ATK2600 ORU3→2


「っ…!」


やっぱり見逃してはくれなかったわね。
直接攻撃を無効にするウェーブ・ガードナーが落ちていた事に気付かれていたみたいだ。


「さらに!これだけじゃないぜ?
 その後、お前の手札を1枚墓地へ送ってもらうとするぜ!」

「墓地除外にハンデスとは厳しい事をしてくれるわね…!」


これで再び手札は0に…強欲なタガメのドローは実質1枚の墓地肥やしになってしまったという事だ。


「そして、安心するのはまだ早いぜ…!
 マリスボラス・チョップをオーバーレイ・ユニットとした悪魔族エクシーズが戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った事で効果発動!
 このターン、もう1度だけ続けて攻撃が可能となる!」

「連続攻撃付与…!」


素材になっているせいで操作が手間取って見れなかったけど、連続攻撃付与かよ…!
この攻撃をまともに受けたら…やられる!


「これでお前の息の根を止めてやるよ…ヒャハハハ!


だけど、まだ融合次元へ突入したばかり…!
こんなところでやられて終わりなんて事は駄目よ。










 続く 






登場カード補足






甲殻拳兵サイケスキラ
効果モンスター
星6/水属性/水族/攻2100/守1800
「甲殻拳兵サイケスキラ」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが攻撃する場合、相手はダメージステップ終了時までモンスターの効果を発動できない。
(2):このカードが墓地へ送られたターンのエンドフェイズに、除外されている自分の水族・攻撃力1000以下のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを墓地に戻す。



悪意の魔獣マリス・ストーム
エクシーズ・効果モンスター
ランク3/闇属性/悪魔族/攻 800/守 800
闇属性レベル3モンスター×2
(1):このカードが「悪意の魔人マリス・ミスト」をX素材としている場合、以下の効果を得る。
●このカードが相手モンスターと戦闘を行う攻撃宣言時に発動できる。
このターンその相手モンスターの攻撃力を0にし、その元々の攻撃力分このカードの攻撃力をアップする。
(2):このカードが相手に戦闘ダメージを与えた場合、このカードのX素材を1つ取り除き、相手の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを除外し、相手の手札をランダムに1枚墓地へ送る。



悪意の魔人マリス・ミスト
エクシーズ・効果モンスター
ランク2/闇属性/悪魔族/攻 100/守 100
闇属性レベル2モンスター×3
(1):1ターンに1度、X素材を持っているこのカードが相手モンスターと戦闘を行う攻撃宣言時に発動できる。
その相手モンスターの攻撃力分このカードの攻撃力をアップする。
(2):相手スタンバイフェイズにこのカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
このターン相手は通常召喚を行えない。



マリスボラス・ポット
効果モンスター
星2/闇属性/悪魔族/攻 300/守 500
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキから悪魔族・レベル2以下のモンスター1体を墓地へ送る。



マリスボラス・トング
効果モンスター
星2/闇属性/悪魔族/攻 500/守 200
「マリスボラス・トング」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが手札・デッキから墓地へ送られた場合、
自分の墓地の「マリスボラス・トング」以外の「マリスボラス」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。



マリスボラス・チョップ
効果モンスター
星2/闇属性/悪魔族/攻 400/守 400
(1):自分フィールドの悪魔族Xモンスター1体を対象として発動できる。
自分の手札・フィールドのこのカードをそのモンスターの下に重ねてX素材とし、そのモンスターの攻撃力を500アップする。
(2):このカードを素材として持っている悪魔族のXモンスターは以下の効果を得る。
●このカードが戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った時に発動できる。
このカードはもう1度だけ続けて攻撃できる。



悪意の従者
効果モンスター
(1):悪魔族のXモンスターを1体のみを対象とする魔法・罠カードが発動した時、手札・墓地のこのカードを除外して発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
(2):自分フィールドの悪魔族のXモンスターが戦闘及び相手の効果で破壊された時に墓地のこのカードを除外して発動できる。
相手に1000ダメージを与える。



神秘のヴェール
速攻魔法
(1):フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
このターンそのモンスターはこのカード以外の魔法・罠カードの効果を受けない。



マリスボラスの食器棚
永続魔法
「マリスボラスの食器棚」は1ターンに1枚しか発動できない。
(1):このカードの発動時の効果処理として、
デッキから「マリスボラス」モンスター1体を手札に加える。
(2):1ターンに1度、自分フィールドに悪魔族のXモンスターがX召喚に成功した場合に発動できる。
相手の手札をランダムに1枚選んで墓地へ送る。
その後、相手のデッキの一番上のカードを墓地へ送る。


悪意の記憶(マリス・メモリー)
通常罠
(1):自分フィールドの悪魔族のXモンスターが戦闘及び相手の効果でフィールドから離れた場合に発動できる。
デッキから「RUM」カード1枚を手札に加え、デッキをシャッフルする。
その後、自分はデッキから1枚ドローする。