Side:ブラン
9時にバトルロイヤルが始まってから、今の夕刻まで何も食べてない。
それに、いつもより体が重く感じる。
このままじゃあっちの方へ行ったところで逆に邪魔になるだけ。
だから、ここは山越シェフの厚意に甘える事にした。
「僕の創った料理、どうだい?」
「すごく、おいしいです。」
「よくここまでの料理作れたな…こんな場所だというのに、大したものだ。」
「俺も山菜集めとか…後、鳥肉も調達したんやで。」
場所が場所だから流石に簡易的だけど、流石はシェフ…それを感じさせないほど美味。
しかし、幹也が調達したのが何の鳥の肉かまでは触れないようにしておこう。
「山越シェフも幹也もありがとう。
おかげで限界寸前だった体力が戻ってきたし、少し落ち着いたわ。」
「そういっていただけると、とても光栄だよ…ユ。」
「待って、これからはブランと呼んでほしいわ。」
流石にファントム…榊遊矢がいる中でその『ユーヤ・B・榊』の名はもう呼んでほしくはないわね。
「それにしても、そのブランの告白っぽいの聞こえてたで…めっちゃ、こそばゆいな。」
「くぁwせdrftgyふじこlp」
「お前は何を言っているんだ?ここは人間の言葉で話せ。」
「もう、それを蒸し返すのは恥ずかしいからやめて!」
「おやおや、茹で蛸みたいに顔が赤くなっちゃって…可愛いね。」
「むぅ…」
どうしてその話題になっちゃうの?
確かに、聞こえてても不思議じゃないけど。
どっちにしても、2人ともからかわないでよ。
「それは兎も角、これから本当にどうするんだ?」
「言うまでもないでしょ?柚子たちを守りに行きたい。
何より、このバトルロイヤルで悪さしてる連中を放っておくわけにはいかないもの。
みんなの笑顔を守るためにも、オレは戦うよ。」
「そうか、少なくとも落ち着きを取り戻してるみたいだな。
お前の意志はわかった…だけど、今度はカッとなるなよ。」
「ええ、抑えないといけないのは自分で一番分かってる…善処するわ。」
カッとなってまた自分を見失って暴走でもしたら、また誰か悲しませる事になるから。
気付いたら周りを悲しませていた…何て事はもう嫌だもの。
だけど、自分でも何が何だか訳が分からなくなる時があるのは確か。
ファントムのいう女神である事が原因なのか、それとも…?
そういえば、カオス・リベリオンを手にしてからこんな事ばかり起きている気がする。
ネプテューヌの落し物なのは間違いないだろうけど…直接渡されたわけではない。
もしかしたら、このカード自身の怒りがオレをあのように変えてしまったのかもしれない。
でも、これからの事を考えると…こんな事で屈するわけにはいかないわ。
何よりネプテューヌに再び遭えたら、胸を張ってこのカードをお返しできるようにならないとね。
後、ファントムがすごく馴染んでるけど…
「そういえば、オレにもっと恨みあるんじゃないかしら?」
「個人的な恨みはあるけど何か?ただ、それはお前にあたっても仕方ないだろ。
それになんだかんだ、ファントムとして過ごしてきた事も悪くないと思ってるからな。」
「…ごめんなさい。」
しれっとした顔でそんな事を言われたらぐうの音も出ない。
なんというか色々奪ってしまってごめんなさい。
閑話休題。
よし、落ち着いた所で休憩はここまでにしておこう。
ここからが正念場なのだから。
そして、オレと遊矢…今はまだファントムの2人で行動を開始したわ。
とりあえず、手分けして柚子を探す事になったのだけど…?
「お〜い、ブランちゃん!」
「あら、デニスじゃない?」
「知り合いみたいだな。」
「どう調子は?」
ここでデニスがやってきて、オレに声をかけてきたわね。
今丁度、休憩を終わらせようと思っていたのだけど…柚子の居場所を聞いてみようかしら。
「色々面倒事があったけど、落ち着いたわ。
そういえば、柚子は今どこへ居るのかしら?」
「ああ、彼女なら火山地帯で見たよ。」
「本当!?変な化物がいたみたいだけど、なにかされてなかった?」
火山地帯で見たって事はあの気持ち悪い化物に何かされたかもしれない。
そう思うと、聞き出さずにはいられなかった。
「変な化物…?ああ、それなら確かロムって子がやっつけてたから今はいなくなったみたいだよ。」
「それならよかった…」
「だけど、まだ油断はできない…このバトルロイヤルには余所者が他にも紛れ込んでいるからな。」
「他にも誰かいるってこと?」
化物は見ても、俺達が対峙したような仮面の不審者たちは見ていないようね。
「モニターが消える直前に移ってた化物だけじゃなくて、別次元のデュエリストが紛れ込んでいるわ。」
「別次元?アハハ、何それ?」
「?」
エンタメデュエリストの先輩であるデニスを疑うのはどうかと思うけど、何か言動に違和感を感じるのは気のせいかしら?
「でも、この目でナイト・オブ・デュエルズの2人が奴らにやられたのをこの目で見たわ。」
「彼女はその柚子をとても心配してるんだ。
このフィールドでは通信ができないようだからね。」
「それは大変だね…柚子は確か氷山地帯へ行くって言ってたね。
善は急げっていうでしょ?探しにいこっか!」
それなら話が早いわね。
まずは氷山地帯へ行って早く柚子を見つけなきゃ!
超次元ゲイム ARC-V 第50話
『足取り途絶える』
カイト:LP4000
ハートランド:LP3000
インフェクション・ヘル・ベルゼブ:ATK3300 ORU3
インフェクション・ヘル・フライ:ATK2000
No Side
氷山地帯ではMr.ハートランドが3体を素材にしたランク8エクシーズでいい気になっている中、対するカイトは嗤う。
ヘル・ベルゼブは非エクストラモンスターの効果封じとレベル操作を持つ、普通ならエクシーズ使いには厳しい敵である。
Mr.ハートランドが今まで知るカイトならばこのままやられていたかもしれない。
「ハッタリかどうかは…自分の目で確かめるがいい。
その程度で今の俺を止めようとは、とんだロマンチストだ。」
「ぐぬぬ…そこまで言うのなら見せてもらおうではないか。
私はカードを1枚伏せてターンエンド!」
「俺のターン、ドロー!俺は魔法カード『融合』を発動!」
「何っ、貴様が融合を使うだとぉぉぉぉ!?」
だが、今のカイトが融合召喚を使うという事を彼は知らなかった。
カイトやMr.ハートランドのいたエクシーズ次元の住人の大半に見下された召喚法であるからだ。
それをまさか高い地位にいるカイトが使うなどと、彼にとっては夢にも思わないはずである。
が、そもそもカイトはエクシーズモンスターをエースとしていない、ハンターで1位2位を争う変わり者なのだ。
「エクシーズ次元出身だからとて、エクシーズ召喚ばかりに固執しているようでは底が知れていると考えているのでな。
俺は利用できるものなら何でも利用する性質だ…例え、それが他次元の召喚法であろうと!
俺は手札の『
光の飛竜よ!閃光渦巻て銀河の眼に新たな力を宿すがいい!融合召喚!現れろ『
『ギャシャァァァァァ!!』
銀河眼の光速竜:ATK2000
「だ、だが攻撃力はたったの2000ではないか。
私のファンタスティックなヘル・ベルゼブを相手にそれで何ができると…」
「生憎だが光速竜は攻撃力で勝負するようなモンスターではない。
だが、その前に融合召喚の素材として墓地へ送られた『フォトン・ラギア』の効果を発動!
墓地から『ギャラクシー』モンスター1体を効果を無効にし、守備表示で特殊召喚できる!甦れ『
銀河眼の飛竜:DEF0(効果無効)
「そして、光速竜が融合召喚に成功した時、デッキから『ギャラクシー』カード1枚を手札に加える事ができる。
この効果で手札に加えるのは…『
「またしても融合カードだと…まさか!」
ここでカイトは再び融合カードをサーチする。
つまり、再び融合召喚を行うのだろう。
「そのまさかだ…俺は手札に加えた魔法カード『
これはドラゴン族・光属性の融合モンスター専用の融合カード!
俺は手札の『
闇に輝く2体の竜よ!閃光渦巻て銀河の眼に新たな力を宿すがいい!融合召喚!双頭の化身、ここに君臨!現れろ『
『グオォォォォォォォォォ!!』
銀河眼の双光子竜:ATK3000
この2度目の融合召喚で出てきたのは、光子竜を双頭にしたような威圧感漂うドラゴンだ。
計四眸の銀河の瞳がインフェクション2体を今にも喰らわんと見据えていた。
「まさか、2度も融合召喚をしてくるとはな。
が、そのドラゴンでも私のヘル・ベルゼブには…」
「攻撃力で判断するなと言ったはずだ。
そして、
レベルを変動させる事はできても、攻撃と効果までは封じられまい。
バトル!
「ここで攻撃…まさか、そいつも
ならば、インフェクション・ヘル・ベルゼブの効果発動!
オーバーレイ・ユニットを1つ使い、
インフェクション・ヘル・ベルゼブ:ORU3→2
銀河眼の光速竜:Lv8→7
さらに、除外したモンスターがエクシーズなら、その時の素材の数×500だけ光子竜の効果がアップするという対エクシーズ向きのモンスターでもある。
それと似た効果を警戒したために、素材が無くなる前に効果を使用して光速竜のレベルを下げていったわけである。
だが、
「見事な判断だが、生憎今回は端からエクシーズをするつもりはない。
1ターンに1度、エクストラデッキから特殊召喚されたモンスターと戦闘を行うダメージステップ開始時に
その相手モンスターのみを除外し、除外したモンスターがエクシーズモンスターなら貴様のエクストラデッキのカードをランダムに1枚除外する!」
「馬鹿な、一方的に私のモンスターを除外する上にエクストラ破壊だと…!」
元の
だが、エクストラデッキから特殊召喚されたモンスターなら一方的に除外する上、エクシーズを除外すれば微々たるものながらエクストラデッキの破壊まで行えるのである。
ランダムとはいえ、エクストラの切り札を除外できれば相手の戦意を削ぐ事ができる強力な効果といえる。
「ヘル・ベルゼブ、消えるがいい!『ダブル・フォトン・フラッシャー』!」
――ピカァァァァッァ!!
「私のヘル・ベルゼブが…!」
「そして、貴様のエクストラデッキのカードをランダムに1枚除外する!」
「ぐっ…まぁいい、バニッシュされたのは2枚目のインフェクション・ヘル・フライだ。」
もっとも、エクストラ除外の方はランダム故にあまり効果的でない場合もある。
大して影響がないカードが除外されたためか、Mr.ハートランドの表情に余裕が戻ってしまったようだ。
「大したものは除外できなかったようだな…まぁいい。
だが、
「インフェクション・ヘル・フライを出したのを利用されただと…?」
「
――バシュゥゥゥゥゥゥ!!
「ぐおぉぉぉぉっ!!」
ハートランド:LP3000→2000
「フフフ、まさかここまであっさりと盤面をひっくり返されるとは思ってもいませんでした。
だが、あの言葉を貴様にそっくり返そうではないか…それがどうしたとな。」
「何?」
「思っていたより簡単に罠に引っかかってくれましたね。
ふっはっはっは!イッツ、ショータイム!
悪魔族のエクシーズモンスターが破壊されたこの瞬間、罠カード『インフェクション・ブリード』を発動!
この効果により、3体の『インフェクション・トークン』(悪魔族・闇・星1・攻/守300)を攻撃表示で特殊召喚する!」
インフェクション・トークン:ATK300(×3)
ここで罠を発動し、低攻撃力で3体の蝿のようなトークンを展開するMr.ハートランド。
絶大な自信とともに呼び出されたこのトークンは一体どんな力を秘めているのか?
――――――
Side:柚子
ブランに酷似した顔の黒ずくめの女の子があたしを人気のない場所へ連れ込んだ。
彼女はノワールだって名乗ったけど…融合使いのネプテューヌでもシンクロ使いとされるベールでもなくノワールと。
つまり、消去法的に彼女はエクシーズ次元出身の可能性が高い…なのだけど、それにしてはあたしを助けたり説教したりとなんかイメージと違う。
でも、あろうことか頭を下げてハートランドへ来てほしいってのたまってきた。
「お願い…!」
「ちょっと待って!いきなりそんな事言われても…!」
ハートランドってネプテューヌの故郷を襲ったっていう敵の本拠地よね?
だとしたら、それってあたしをそこへ誘拐するって事じゃ…?
思わず身の危険を感じ、後方へバックステップして距離を取る。
「ちょっ、そんな警戒しなくたって…」
「いやいや、するに決まってるでしょ!
知らない人についてきてはダメってよく言われるし。」
「あ〜うん、それもそうね…なんというか、ごめんなさい。」
思わず謝られるけど、まだ警戒を解くわけにはいかないわ。
だって、ハートランドへ来いなんて言う事は彼女は間違いなくエクシーズ次元出身だもの。
それにしては冷酷で非道って感じのイメージではなく、真面目で誠実そうな感じが伺えるのはどうしてなのかなぁ?
後、あたしを取り囲んだ変なおっさんと仮面の2人から距離を離した事も疑問が残る。
もしかすると、向こうも色々複雑な事情を抱えているのかもしれない。
でも、ネプテューヌたちは彼女らハートランドの人たちに酷い事をされてきたのよ。
「それとあなたに似た顔のネプテューヌたちから聞いているわよ。
あなたたちハートランドの人たちが融合次元にしてきた悪行を!」
「はぁっ!?そんな悪行だなんて、人聞きの悪い事言われる筋合いはないわよ!
いや、ちょっと待って……ねぇ、詳しい話聞かせてくれないかしら?」
「え、ええ…」
という事を口に出したら、彼女にとって地雷だったようで一瞬口調がキレ気味になった。
だけど、すぐに何か思う事があるのか、あたしに話を聞くようね。
「いいわ、ネプテューヌから聞いた事を教えてあげる。」
「ええ。」
「実は…かくかくしかじか…」
――ノワールに説明中よ、少し待ってね。
「あはははは…成程ね、ネプテューヌだけでなくモアとも接触してたんだ。
なんというか、ごめんなさい…どちらの言い分もそこまで間違ってはいないと思う。
わたしたちのやっている事に怒りを覚えるのも仕方ないわよね。」
「そこは認めるんだ…」
「でも、わたしたちの仲間の何人かは融合次元から帰ってくる事はなかった事件があったのも確か。
本来なら穏便に事を済ませるはずだったけど、結果としてあなたの言う住民狩りをする事になってしまったわ。」
「だからってそんな事…絶対に許されないじゃない!」
モアも触れたその事件で何があったのかはわからない。
でも、だからって罪のない人々まで手をかけるのは絶対に許されない事よ!
「その事を、わかっていないとでも思っているの?
だけど、融合次元が私たちが来るまではそんな綺麗な世界だったなんて思わないで。
デュエルが衰退した世界という一面も間違いではないのだけど、同時にその恐ろしい敵の息もかかった者も少なからずいたわ。」
「だけど、それでも一般人に手をかけた事は…」
「敵は、その一般人に恐るべき力を植え付けてのよ。
一人一人は大したことがなかったとしても、集えば4つの次元を脅かす程のね。
戦争中は一々影響を受けているかいないかなんて判断なんてしている悠長な事は命取り。
だからこそ、非情に徹して融合次元の住民を襲撃したわ…にもかかわらず、その敵の足取りは途絶えてしまった。
確かにわたしたちの罪は決して軽いものではないわよね…命までは奪っていないにしても色々と壊し過ぎている。」
何が命までは奪っていないよ。
カード化から戻す手段がわかっていなければ人殺しと変わらないじゃない!
どうも上手くいっていないみたいだし、その住民を巻き添えにする罪を背負ってでもやることなの?
「あたしには理解できないわ…」
「無関係だったあなたにはこんな事理解に苦しむでしょうね。
我々にはこの4つの次元をあるべき姿に正すという崇高な目的があるの。
それを果たすまでは何と言われようが、引き下がるわけにはいかないわ。
柊柚子…あなたに来てもらいたいのはその目的を果たすためにプロフェッサーが求める第4のピースだからよ。」
「第4のピース…?」
つまり、あたしにあなたたちのする事に加担しろと言うわけね…!
それで、第4のピースって事は1から3もあるはずよね。
この世界にはスタンダード、融合、シンクロ、エクシーズと4つの次元があるみたい。
そして、あたしと酷似した顔の女の子にモアと月子がいる…まさか!
「その中にモアや月子もいるの?」
「恐らくね…そして、彼女たちをハートランドへ連れてくるのがわたしの使命。
まさか、あなたまで月子やリゼにそっくりだとは思わなかったけどね。」
どうやら彼女はあたしに似た子に月子だけでなくリゼがいる事も知っている…?
やっぱり彼女が…!
「月子だけでなく、リゼって子もあなたが…!」
「確かに連れて行ったのはわたしだけど、彼女たちに手荒な真似をしたつもりはないわ。
それどころか2人とも共感してついてきてくれた…わたし自身でも不思議に感じる程にね。」
「ふざけないで、進んであなたたちに手を貸したというの?」
「そういう事になるわね…」
どうして彼女たちがノワールたちに進んで手を貸したのか理解できない。
特に紫吹雲雀の妹の月子…融合次元が実際どうだったのかはわからないけど、住民狩りしてきた連中に手を貸さなきゃならない程だというの?
「理解に苦しむのはわたしだって同じ。
思う所があったんじゃないかと思ってるけど。
で、話はここまでにしておきましょ…これ以上は埒が明かないわ。
わたしはなんとしてもあなたをハートランドへ連れていなきゃならない。
申し訳ないのだけど、あなたばかりは少し手荒になりそうね。」
「結局そうなるのね、上等よ…」
彼女もとうとう痺れを切らしたのか、目つきが変わってやる気になったようね。
ようやく、悪役らしくなってきたというかなんというか…メタいとか言わないで。
こうなったら、やるしかないわよね。
「こっちもはいそうですかと、あなたに連れ去られるわけにはいかないわ。
あたしがこの世界からいなくなったらブランや父さんたち、それに遊勝塾の子たちが悲しむから。」
「う…よく考えるとあなたの周りに後腐れがあると逆に面倒ね。
月子の時はそのせいで…身内の怒りを買って面倒な事になっている側面もあるしね。」
成程、特に月子を連れ戻したい紫吹やネプテューヌからは目の敵にされているものね。
それに少し憂いを帯びた顔になっているのを見ると多少は後悔もあるようね。
「だから……こ、特別に今から猶予はあげるわ!」
「猶予…?」
「そう、三日後にここでまた会いましょ?
だから、その間にあなたの大切な人に『野暮用があるから暫く帰れなくなる』とでも伝えとけばいいのよ!」
要は別れを言うための猶予ですって?冗談も程々にしてよ。
根は少しは優しい所があるのだろう事はわかったわ。
だけど、こんなの無茶苦茶よ…ブランたちが素直にそれを聞き入れるはずがないわ。
「ふざけてるの?あたしがそんな約束を…」
「聞き入れるしかないと思うけど?
これ以上、彼らのような無駄な犠牲を増やしたくなければね。」
「な…!」
聞き入れる義理はないと言おうとしたところで、彼女は2枚のカードを取り出してあたしに見せつけてきた。
そう…あたしが対戦したティンクとオルガが苦悶の表情を浮かべているカードだった。
つまり、この2人をカードに封印したって事…!
「…どうやらこの2人、あなたの知り合いのようね。」
「どうしてこんな事を…?」
「ごめんなさい…でも、彼らは見てはならない光景をみてしまったわ。」
つまり、秘密を知られたから口封じにって事…!
「まさか、あなたは秘密を知られたくないが為だけに…!」
「見られた以上、それが命取りになりかねないもの…仕方ないじゃない。
兎に角、警告よ…これ以上無駄な犠牲を出したくないなら、よく考えて行動する事ね。
あなたが引き下がれないように、わたしも引き下がるわけにはいかないのだから。」
「っ…!」
脅しには屈したくはないのだけど、彼女の本気の眼を見てゾッとしたわ。
あたしが逃げ出すような真似をしたら、カードに封印した2人をあたしに見せつけた彼女ならやりかねない。
もし、ブランや父さん…それに遊勝塾の子達がカードに封印されてしまったらと思うと…!
「そういう事で三日後にここでまた会いましょ?いい返事を待っているわ。」
そう一方的に言って、彼女はこの場を立ち去ろうとするようね。
だけど、もう1つ聞き忘れていたことがあった。
「待って、あなたたちが融合次元を襲わなきゃならなかったほどの敵って何なの?」
「実は遭遇した事はないのだけど、名前だけは聞いた事がある。
あなたには一応教えておくわね、確かマ…」
――ピカァァァァァ!!
「きゃぁっ!?」
「え、ちょっ…」
よりによって、このタイミングでブレスレットが…!?
彼女が追っているという敵の名前を聞けるチャンスだったのに…!
「ま、待って、これってデジャヴ!?ちょっと前にも、何か似たような事があったような…!
ってこれまた変な所に飛ばされるパターン!?お、お願い、か、勘弁して…」
今までの冷酷な彼女がまるで嘘だったかのように、激しく取り乱してる!?
そして、ブレスレットからの光が強くなっていき…!
――キラァァァァァア!!
「のわぁぁぁぁあぁぁぁぁあ!!」
「きゃぁぁぁぁ!!」
辺りが眩しく見えなくなった次の瞬間…情けない断末魔と共に彼女の姿が消えちゃったわ。
ブレスレットが発光するのは決まって、ブランの近くになったときだったわ。
そして、他のブランに酷似した顔のネプテューヌ…そして今のようにノワールがどこかへ行ってへ飛ばされてしまうみたいだけどね。
という事は、今この近くにはブランが…!
――ギュイィィィン!!
そう思って、近くを見渡してみるけど…彼女の姿は見えなかった。
代わりに目に入ったのは…黄緑のラインが入った白いバイク!?
そのバイクには白いライダースーツを着た女性らしき人が乗っており、あたしの目の前で停止した。
「あらあら…暫く見ないと思っていたら、あなたはリゼではありませんか。」
「え、ちょっ…違う!?」
その女の人からリゼと間違えられてしまったわね。
そういえば、ノワールもあたしは月子やリゼによく似てると言っていたわ。
そして、彼女はどうもリゼの事を知っているみたい。
「って、あなた…リゼが誰なのか知っているの?」
「その口ぶりですとあなたはリゼではないようですわね、これは失礼しましたわ。」
「え…ブラン?いや、ブランのはずがないわ…」
だけど、質問には答えず彼女はあたしを見つめてきたわ。
って、彼女のその顔は…またしてもブランと酷似した顔だった。
でも、バイクになんて乗っているのは絶対おかしい。
それに、ノワール以上の長身かつ巨乳の持ち主がブランのはずがないわ。
だって、ブランは貧乳というか最早む…なんでもないわ。
じゃあ、彼女は…?そういえば、前にブランから同じ顔の通り魔に襲われたって…!
「ブラン…ですって?あなた、どうやらその方をご存じのようですわね。
ちょうどいいですわ…それで、彼女はどこへいますの?」
「っ…!」
この時、あたし自身の迂闊さを呪いたくなったわ…!
あたしの脳内がこの人に対して警鐘を鳴らしている…!
聞いた話だと、この人はブランの命を狙っているみたい。
だから、ブランを守るためにも絶対に教えるわけにはいかない。
「今彼女がどこへいるかなんてしらないし、知っていたとしても知らない人には絶対に教えないわ。」
「あらあら、強情ですわね。
あくまでそのような強気な態度を取るというのでしたら…」
――ドンッ!
「ひっ…?」
「こちらにも考えがありましてよ。」
彼女が目の前に迫り、壁際まで追い込まれた形で脅しをかけられる。
どうしよう、これじゃ逃げ場がない…!
「あたしをどうするつもり…?」
「ふふふ、あなたにはブランという女神を惹きつける疑似餌となっていただきますわ。
あなたと彼女はただならない関係のようですからね。」
「っ…!」
どうやらあたしを人質にしてブランをおびき寄せる心算みたいね…!
お願い、ブラン…あなたを女神呼ばわりしているこの怪しい女から逃げて…!
――――――
カイト:LP4000
銀河眼の双光子竜:ATK3000
ハートランド:LP2000
インフェクション・トークン:ATK300(×3)
No Side
柚子がベールに襲われている一方でカイトとハートランドのデュエルは続いていた。
「ふん、何をするのかと思えば…」
「おっと、このトークンを攻撃したモンスターはダメージステップ終了時に破壊されるのだよ。」
ここでカイトは2択を迫られる事となった。
ダメージを優先して攻撃するか、攻撃せず
「ふん、厄介な害虫を残してくれたものだ。
ならば、バトルフェイズを終了させてもらおう。」
「ほう?モンスターを残す方を優先したか。」
カイトが選択したのは後者だった。
このまま攻撃したところで僅かにライフは削りきれないのもあるが…?
「だが、まだ俺のターンは終わっていない。
インフェクション・トークン1体を対象に
1ターンに1度、対象のモンスター1体を次の俺のスタンバイフェイズまで除外する!
羽虫よ、消えるがいい!『ルクソン・バニッシュメント』!!」
――バシュゥゥゥン!
光速竜の起動効果で除外できるためである。
しかも、本来なら次のカイトのターンのスタンバイフェイズに戻るところ、カードではないトークンは消滅するために戻らないのだ。
「トークンゆえに戻る事はなく消滅する…が、この程度は織り込み済みだよ。」
「だが、そのトークンの効果が適用されるのは俺の攻撃でのみ。
次のターンに貴様の魂を狩らせてもらう。
俺はカードを1枚伏せ、このエンドフェイズにフィールドから墓地へ送られた
デッキから『ギャラクシーアイズ』1体…『
――次の俺のターン、雲篭から光子竜を復活させる事で今度こそトークンを蹴散らしつつ決めてやる。
だが、そう考える一方でカイトはそう上手く事は運ばないだろう事を予感していた。
Mr.ハートランドの表情から何かただならぬ予感がしたためである。
この2体のトークンを何かに利用してくるに違いないと。
「まさか、貴様ともあろう者がよりにもよって、融合召喚を会得していたとはな。」
「何が言いたい?」
「だが、カイトよ…生憎だが、私もまた貴様の知る私ではない。」
「っ…!?」
この時、カイトは感じていた嫌な予感が確信に変わった。
このターン、間違いなく何か仕掛けてくると。
「ここからが本当の地獄だ…覚悟するがいい、カイト!
私のターン、ドロー!自分フィールドにレベル1のモンスターが存在する場合、このカードはリリースなしで召喚できる。
来い、レベル7のチューナーモンスター『インフェクション・バアル』!!」
インフェクション・バアル:ATK700
「チューナーだと!?まさか…!」
「そのまさかだ、カイト…貴様が融合召喚を使うというのなら、私はこうさせてもらおう。
私はレベル1のインフェクション・トークンにレベル7のインフェクション・バアルをチューニング!
ダークな羽音が共鳴し、ファンタスティックなエンジェルが地獄へとフォールダウン!シンクロ召喚!現れろ、レベル8『インフェクション・セラフ・ゼブル』!!」
『フォッフォッフォ…!』
インフェクション・セラフ・ゼブル:ATK3000
「シンクロ召喚…だと!?」
「そうだ…だが、私がシンクロ召喚を会得していたとはまさか夢にも思うまい。」
カイトが見せた融合召喚に対し、Mr.ハートランドが見せた戦術はなんとシンクロ召喚であった。
彼が動揺するのもそれもそのはずである。
エクシーズ次元出身のデュエリストで、シンクロ召喚を使用する者は『殆ど』いないのだから。
もっとも、いないとは限らない上、カイト自身も融合召喚を使う以上は人の事を言えたものではない。
「貴様…怪しげな動きを見せていたようだが…まさか、シンクロ次元とも繋がっていたのか!?」
「さて、なんの事です?融合召喚を使う貴様が言えた義理ではあるまい。
何より、ここで消えゆく貴様が知る必要のない事だ。」
「やはりか…それで俺を消せるものならやってみるがいい!」
あくまでシラを切るMr.ハートランドだが、シンクロと繋がりがあると言っているようなものだ。
動揺こそしているものの、それを確信しつつ強気な姿勢は崩さないカイト。
そして、双光子竜とセラフ・ゼブルの攻撃力は互角ではあるが…?
「ならば、お望み通り貴様を地獄へとガイドしようではないか。
1体残ったインフェクション・トークンをリリースし、
対象のモンスターを墓地へ送り、貴様のライフにその攻撃力分のダメージを与える!『セラフ・インフェルノ』!!」
――ボアァァァァァァァア!!
「ぐわぁぁぁぁぁ!!」
カイト:LP4000→1000
「なんだ…この衝撃は…!」
強烈極まりない地獄の炎が双光子竜ごとカイトのライフを焼き払う。
この効果で一気に崖っぷちへと追い込まれ、彼は片膝をついた。
どうやら、実際に炎で焼かれたかのような衝撃があったようである。
「どうだ、地獄の炎に焼かれる気分は?
銀河の竜を使役する貴様とてこれは厳しかろう?
だが、今更サレンダーなど認めんぞ。」
「はぁ、はぁ……ぐ…誰が貴様にサレンダーなど…!
俺達を散々利用し続けた貴様などに…!」
あくまで強気の姿勢ではあるものの、着々と彼は息を切らし苦悶の表情を見せていた。
そろそろ身体が限界が近いのは明白であった。
そして、セラフ・ゼブルの攻撃が通れば…カイトのライフが尽きてしまうのだ。
「もはや限界の様だね、カイト。
冥土の土産に貴様にいい事を教えてやろう。
貴様も薄々気付いているだろう?アヴニールのハンターの大半が妙な動きをしている事に。」
「…!」
「我々は端からプロフェッサーだかいう馬の骨に忠誠を誓う気などないのでね。
貴様らが知らぬ存ぜぬ内に我々に踊らされている様は実に滑稽だよ。」
時すでに遅く、ハンターの内の大半は既に反旗を翻してしまったようだ。
クライアントなる存在に従うガナッシュのようにである。
プロフェッサーが彼らの不審な動きに気付く以前から動き出していたらしい。
「気付いた時には既に貴様らの手中にあったというわけか。
だが、プロフェッサーの世界をあるべき姿に正す理念に共感したからこそ、俺達はついてきた。
使命を果たすまでは死ぬつもりはない!」
「身体がボロボロになろうと忠義を尽くそうというその姿勢…実にファンタスティック!
だが、無意味だ…バトル、これで貴様を地獄へ送ってやろう!
インフェクション・セラフ・ゼブルで
――ゴォォォォォォ!!
「いいや、地獄へ行くのは貴様の方だ!
ドラゴン族・光属性が攻撃対象となったこの瞬間!罠カード『
「何…?」
「この効果により攻撃対象のモンスターはダメージステップ終了時まで攻撃モンスターの攻撃力分アップする!」
銀河眼の光速竜:ATK2000→5000
「攻撃力5000だとぉぉぉぉぉぉ!!」
「さあ、懺悔の用意はできているか!
ハートランドの名を騙りながら、ハートランドに従わず、我々を欺いた事を!
これで終わりにしてやる!『破滅のルクソン・スパイラル』!!」
――シュオォォォォォォ!!
「ふっははははは!!ならば、貴様も道連れにしてくれる!」
「貴様、この期に及んで何を…馬鹿な!?」
だが、その攻撃の一部がカイトへ跳ね返っていく。
「言い忘れていたが、インフェクション・セラフ・ゼブルがモンスターゾーンに存在する限り、『インフェクション』モンスターの戦闘により私が受けるダメージは貴様も受けるのだカイト!!」
なんと、セラフ・ゼブルは受ける戦闘ダメージを相手にも与える効果まで持っていた。
そう、2000の戦闘ダメージをお互いに受ける事になる…!
「ぐわぁぁぁぁぁぁぁ!!」
カイト:LP1000→0
「ぐおぉぉぉぉぉぉぉ!!」
ハートランド:LP2000→0
そして、両者のライフが同時に尽きていった。
つまり、このデュエルは引き分けとなったのである。
「くくくくく、ここで共倒れとなったわけだが…トドメを刺すまでに至らんか。」
「ぐ…身体が思うように動かん、ここで決着は付けられずか。」
そして、お互いに満身創痍の状態で倒れ伏せる。
「今回はここでお別れだが、最後に1つ貴様に言っておこう。
我々が貴様らに代わり4つの次元を支配する…覚悟する事だ。
いずれまた会う時が来るだろう…その時こそ貴様を地獄へ送ってくれる…ふっははははは!!」
「待て…!」
――ピシュンッ!!
カイトの制止も空しく、Mr.ハートランドは捨て台詞を残して消えていった。
1人この場に残されたカイトもこの身体では任務続行は不可能である。
そして、カイトのデュエルディスクから光が発せられると…!
「っ…今回は俺もここまでのようだ。
ステラ、黒龍院、そしてその他のフォトン・フォースたち…後は頼む。」
――ピシュンッ!
彼の姿もまた消えていった。
両者痛み分けのまま、この次元から姿を消していった。
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「きゃぁぁぁぁ!!」
柚子:LP2200→0
一方、柚子はあれからデュエルでベールに立ち向かったようだが、健闘空しくやられてしまった。
「あらあら、あなたの実力はこんなものですのね。
約束通り、貴方にはブランをおびき寄せる餌となっていただきますわ。」
「うっ…」
彼女はブランをおびき寄せるための人質とされてしまう。
このままでは自分を餌にブランがおびき寄せられてしまうかもしれない。
そう思ったその時…!
――ピカァァァ!!
「えっ!?」
「っ…この光は…!わたくしが飛ばされる時の……!」
ここでまたしても柚子のブレスレットから強い光が発せられる。
しかし、ベールはこの光で自分がどこかへ飛ばされた事を経験している。
そこで…!
――ガシッ!
「なっ…離して!」
「ここでみすみす、あなたを逃がすわけにはいきませんわ…!」
あろうことか、ベールはその光の元である柚子のブレスレットのある方の腕を掴んで離さない。
そうなると…!
――ピカァァァァァ!!
「…!」
「ちょ、今は駄目…きゃぁぁぁぁぁぁ!!」
柚子の足掻きもむなしく、より強い光が2人を包み込む。
ベールが腕を掴んでいた柚子を巻き添えにした形で、ここから姿を消したのであった。
「そんな……ここにも柚子はいないの?」
「いないようだね。」
「まだ諦めるな、別のエリアを探してみよう…!」
ここで柚子を探しに来ていたブラン達3人が到着するも、すれ違いとなってしまった。
――ふふふ、ノワールの仕事は無事に終わったみたいだ…なら、後はと。
一方、ポーカーフェイスを作っていたデニスが内心、妖しげにほくそ笑んでいた。
もっとも、彼はその前にノワールが別の場所へ飛ばされた事を知らない。
続く
登場カード補足
融合・効果モンスター
星8/光属性/ドラゴン族/攻3000/守2500
「銀河眼の光子竜」+「ギャラクシーアイズ」モンスター
このカードは上記カードを融合素材にした融合召喚でのみ特殊召喚できる。
「銀河眼の双光子竜」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードは1度のバトルフェイズに2回までモンスターに攻撃できる。
(2):このカードがエクストラデッキから特殊召喚されたモンスターと戦闘を行うダメージステップ開始時に発動できる。
そのモンスターを除外し、除外したモンスターがXモンスターだった場合、相手のエクストラデッキから裏側表示のモンスターをランダムに1枚除外する。
効果モンスター
星5/光属性/ドラゴン族/攻2000/守 0
自分は「銀河眼の飛竜」を1ターンに1度しか特殊召喚できない。
「銀河眼の飛竜」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドに「ギャラクシー」モンスターが存在する場合、このカードは手札から守備表示で特殊召喚できる。
(2):このカードがフィールドから墓地へ送られたターンのエンドフェイズに発動できる。
デッキから「銀河眼の飛竜」以外の「ギャラクシーアイズ」モンスター1体を手札に加える。
インフェクション・セラフ・ゼブル
シンクロ・効果モンスター
星8/闇属性/悪魔族/攻3000/守2500
チューナー+チューナー以外の悪魔族モンスター1体以上
「インフェクション・セラフ・ゼブル」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカード以外の自分フィールドのモンスター1体をリリースし、相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを墓地へ送り、墓地へ送ったモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分の「インフェクション」モンスターの戦闘で発生する戦闘ダメージはお互いのプレイヤーが受ける。
インフェクション・バアル
チューナー・効果モンスター
星7/闇属性/悪魔族/攻 700/守2800
(1):自分フィールドにレベル1のモンスターが存在する場合、このカードはリリースなしで召喚できる。
通常魔法
「銀河融合」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分の手札・フィールドから、ドラゴン族・光属性の融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。
(2):自分フィールドにモンスターが存在しない場合、自分の墓地からこのカードと「ギャラクシー」カード1枚を除外して発動できる。
デッキから「ギャラクシー」魔法カード1枚を手札に加える。
インフェクション・ブリード
通常罠
(1):自分フィールドの悪魔族Xモンスターが破壊されたターンに発動できる。
「インフェクション・トークン」(悪魔族・闇・攻/守300)3体を特殊召喚する。
このトークンが相手モンスターの攻撃で破壊された場合、このトークンを破壊したモンスターを破壊する。