No Side


舞網市を舞台にしたバトルロイヤルが開始されようとする中、会議室に桜木イサムを含むユースチームが招集されていた。
そして、会場にはいなかった紫吹の姿もここにあった。

ここで、会議室のガラス越しから人気のなくなった街を赤馬零児と日美香は見下ろす。


「街中でのバトルロイヤルとは考えましたね、零児さん。」

「今すぐにも多次元からの侵略者が現れると、正直に公表すれば街がパニックに陥るのは明らか。
 そこで、ジュニアユースクラスに勝ち残った16名で行われるバトルロイヤルに紛れて敵を討つ作戦に出る。」


急にバトルロイヤルルールに移行したのは案の定、別の意図が絡んでいたためであった。
狙われる対象であるモアが今も舞網市のどこかに潜んでいる以上、侵攻は避けられないためだ。
表向きはペンデュラム量産の実験を兼ねて、本命は対侵略者との実戦訓練を兼ねての事であった。


「もっとも、実際に迎撃させるのはユースクラスでベスト8に残った実力者。
 全員LDSだった事がこの作戦の実行を容易にしました。」


ユースクラスと言えば、ジュニアユースで一定の成績を修め、ユース昇格試験に合格しないとなれない。
その中でベスト8と言えば、相当な実力者のはずである。
もっとも、今回のジュニアユースは近年例に無いほどの強豪ぞろいなのだが。
ユースとて下手すれば足元を掬われかねない。


「LDSの名誉…そして我々の世界を守るため、頼みましたよ。」

「「「「「「「「はい!」」」」」」」」


迎撃をユース8名に託した後、零児は壁に寄り掛かっている紫吹の方へ向き…。


「理解しているとは思うが、君の使命はバトルロイヤルに参加する15名の中から来たる有事に備え結成されるランサーズに相応しい者を見出す事だ。」


意訳すればむやみに敵を迎撃しないようにと釘を刺した。


「敵が来ても無暗に抗戦するなという事か…残念ながら約束はできない。
 で、お前たちも実戦は初だろう?仮に全滅したら、俺がやるしかあるまい?」

「ジュニアユース風情が調子に乗るな…!」

「…ま、せいぜい生き残れるように頑張る事だ。」


もっとも、紫吹の言い分も確かである。
有事の際、最終的に自分の身を守るのは自分であるためである。

それに、このユース8人が信用できないというのも無理はない。
なにせ、彼らには紫吹が経験したようなこの世の地獄を生き抜いた経験がないからだ。

もし仮にユースが全滅すれば、残りのバトルロイヤルに参加している16名で迎撃に当たるしかない。
慣れている紫吹やルウィー教会以外の彼らにはあまりに酷な事ではあるが、強引にでもこれを利用して鍛え上げる算段なのだろう。

そして、開始時間となり紫吹は舞台となる街の方へ向かっていった。

様々な思惑が絡まる中、このバトルロイヤルが開始される。










超次元ゲイム ARC-V 第42話
『バトルロイヤル開始!』










Side:ブラン


とりあえず、市街地へ出たのはいいのだけど…全く持って参加者以外の人気がないのが気味が悪いわね。
で、この広い街の中からペンデュラムカードを探すなんて骨が折れるわね。
とはいえ、少なくとも2枚探さない事にはデュエルすら始められないわ。

おっと、あの植木に…!


「よし、まずは1枚手に入れたわ。」

「あたしも1枚見つけたわ。」


まずは柚子と二人でペンデュラムカードを探していたのだけど、お互いに1枚ずつ入手と。
で、手に入れたペンデュラムカードは『PS(ペンデュラムスタチュー)』とかいういかにも試作品らしきペンデュラムカード。
残念だけど、オレのデッキに入れたらバランスが崩れそうね。
只でさえもう片方に『ロブスター』を要求するペンデュラムが多いものだから。
そもそもこのバトルロイヤル中にしか入れられない可能性もなくはない。


「で、結局紫吹は現れなかったわね。」


そして、紫吹に関する話題になる。
試合場には開始時刻になっても現れなかったのよね。
だけど、彼に限ってこの地に現れない事は考えにくいわね…LDS所属となっている以上は。
正直この唐突なバトル形式に不信感も感じているし。


「でも、必ず来るはずよ。」

「それじゃあ手分けして探しましょ。」


オレたちは紫吹に会って、色々話を聞かないとならないからね。
それに、オレにはネプテューヌのカオス・リべリオンを勝手に使った負い目もあるわけで。


「そうね…気を付けてね、柚子。」

「ふふっ、ブランもね。」


そしてお互いに健闘を祈りつつ、ここで一旦別れる事になった。
だけど、この時は思ってもいなかった…柚子やオレの身…そして参加者の皆に危機が迫っていたことに。








No Side


『では、そろそろ選手たちの舞台を用意しましょう!』


参加者が各地に散らばってから15分後、いよいよアクションフィールドの展開を始めるようである。


『アクションフィールドオン!フィールド魔法『ワンダー・カルテット』発動!
 火山!氷山!密林!古代遺跡!』



まずは落ちたら大変そうなマグマのある火山地帯。
2つ目は南極地帯のように吹雪が舞い見てるだけで寒そうな氷山地帯。
3つ目はアマゾンのような原生林と河のある密林地帯。
そして最後は砂漠のような砂礫の中に聳え立つ古代遺跡地帯。
リアルソリッドビジョンにより街とこれら4つの自然地帯が融合したフィールドが展開された。

どのフィールドでデュエルしてもいいものの、アクションカードなどの傾向が異なる。

ちなみに現在ブランは火山地帯、柚子は氷山地帯にいる。


『4つのエリアが出そろい、本格的な開始はここからです!
 タイムリミットは本日21時!果たして、この中から先に進めるのは誰なのか!』



さらに、途中の休憩がなく食事の支給もないなど過酷な状況の中でデュエルする必要があるわけだ。
朝から夜まで通しで行われるため、適宜各自で休みを入れるなど体調管理も確りしなければならない。

半日中、舞網市に碌な通行人もなくこんな状態になるというという時点で恐ろしいものがあるが。


――ビシュッ…!


そして、会場の空間内にある映像が映し出される。
どうやら、観客席はこの投影モニターで試合内容を見る事ができるようである。


『おっと!どうやら火山エリアで最初のデュエルが開始されるようです!』


その中ではブランとルウィー教会の兄と弟がデュエルを始めようとしている所であった。


『まずはルウィー教会の兄・弟選手対遊勝塾のユーヤ・B・榊選手だ!』

「「「「「「「わぁぁぁぁぁぁぁ!!」」」」」」」

『榊選手、初っ端から数の利で不利なデュエルとなってしまいましたが…これもバトルロイヤルの醍醐味なのです!』


そして、開始されるのは1vs2の変則デュエルながら、会場内が盛り上がり始めていく。


「ブラン様がいきなりルウィー教会の方とデュエルですか…しかも二人と。」

「ルウィー教会は強豪揃い…それを2人同時に相手にしなければならないとなると分が悪いな。」

「いくらブランお姉ちゃんでも、流石にこれは厳しい感が…」


いくらブランと言えど、実力者二人がかりというのは中々に厳しいものがある。
一体、どうしてこうなったのか…?








――――――








Side:ブラン


「目の前の景色が溶岩のある地帯に…?アクションフィールドが発動したのね。」


いつもの舞網市街をベースに火山地帯が融合し、まるでこの世の地獄のような光景となった。
まだまだ始まったばかりだというのに、いきなり気分が萎えそうになる。
おっと、あの地面にペンデュラムカードが刺さっていたわね。


「これで2枚目…と。」


一先ず、これでデュエルができるようにはなった。
さて、そうなったら相手を探さないと…と思った矢先であった。


「それで2枚揃ったようだな…待っていたよ、ユーヤ・B・榊。」

「まずは僕たち兄弟が、相手になろう。」

「げ…」


その声はあまり聞きたくないものだった。
背後から聞こえたその声は…赤髪のイケメン2人こと巨乳好きの変態兄弟だったからだ。
ルウィー教会の者達とは1度やってみたかったからいいのだけど、こいつらは変態だからなぁ。


「その反応を見る限り、あまり僕たちはよく思われていないようだね。」

「だが、君は2回戦目の試合で不完全ながらも覚醒してしまった。
 悪いけど、そうなってしまった以上は我々としても君をこのまま放置していいものかと思ってね。」


オレが何に覚醒したのか自分でもよくわかっていないけど、あの時の試合が原因か…!
確かにあの時のオレはおかしかった…でも、ルウィー教会から狙われる身となってしまったわけね。


「よって、まずは我々兄弟が君を試しに来たわけだ。」

「さあ、君は僕と兄者…どちらを相手にする?」


流石に相手を選ばせてくれるみたいね。
だけど、折角のバトルロイヤルルールだ…1vs2なら分が悪いけど、それを生かして盛り上げるというのもアリかもしれない。
それに、まだまだ序盤だから仮にここでやられてもまだ挽回はできるはず……なら…!


「折角だから、ここはあえて二人を相手にさせてもらうわ。」

「ほう?その意気は素晴らしい…胸がまったくないのが残念なほどに。」

「だから、セクハラ発言はやめて!

「失礼、ここはシリアスにいかねばな。」


特に胸の話はやめて!ちょっとは気にしてるのよ。
本当にシリアスなのかどうか不安になってきたわ。


「2対1でも、僕たちは手加減するつもりはないよ…それでもいいんだね?」

「ええ、構わないわ。」

「ただ、2対1かつこちら側が数で有利である間は我々はアクションカードは取らない。
 こちらが数で有利な以上、こうでもしないと勝負になりそうもないのでね。」

「そうね、お言葉には甘えておくわ。」


1対2である間はアクションカードは取らないそうね。
ただ、万が一にも乱入されたらその制約はなかった事にされると。
それなら、それで結構…!
そして、お互いにデュエルディスクを構え…!


「「「デュエル!!」」」


ブラン:LP4000

兄:LP4000
弟:LP4000



「先攻は僕だね、僕は『大地の乙女』を召喚!」
大地の乙女:ATK1400


「大地の乙女が召喚した時、デッキから地属性・レベル7以上の『豊穣神アスタルト』を墓地へ送り、儀式魔法『豊穣の儀式』を手札に加える。
 そして、僕は手札に加えた儀式魔法『豊穣の儀式』を発動!」

「早速来たわね…!」


最初に見た事あるけど、墓地から儀式モンスターを降臨できる儀式魔法が…!


「この効果によりフィールドの大地の乙女と手札の茨のアルラウネの2体をリリース!
 これにより、墓地よりレベル8の『豊穣神アスタルト』の儀式召喚を執り行える!
 豊満なバストを生み出す大地の女神よ、豊かさを願う僕らの儀式にて蘇れ!儀式召喚!崇められよ、レベル8『豊穣神アスタルト』!!」

『うふふふふ…』
豊穣神アスタルト:ATK2700



早速出てきたわね、弟の方のエースモンスターが…相変わらず口上はふざけんなと物申したいのだけど。


「アスタルトの効果!1ターンに1度、墓地の地属性・レベル4以下のモンスター1体を攻撃表示で蘇生できる。
 この効果により、甦れ『茨のアルラウネ』!」
茨のアルラウネ:ATK1500


だけど、効果は蘇生に加え…お互いのモンスターを特殊召喚されたモンスター効果の対象にされなくなるという強力な儀式モンスター。
実際に相手にするとなると厄介ね。


「僕はカードを2枚伏せてターンを終了するよ。」
 
「では、君の力を見せてもらうとしよう。」


彼はここでターンを終了、次は…よかった、オレのようね。


「なら行くわ…オレのターン、ドロー。
 オレは手札から『タイムテール・ロブスター』を召喚!」
タイムテール・ロブスター:ATK1600


「そして、手札から水属性1体を捨てて効果を発動!
 デッキから水族のペンデュラムモンスター1体を…」

「エクストラにペンデュラムカードを肥やす算段だろうけど、そうはいかないよ。
 茨のアルラウネをリリースし、カウンター罠『豊穣神の裁き』を発動!


ここでカウンター罠…!
まぁ、伏せカード2枚あって簡単に通してくれる程甘くないわね。


「そのモンスター効果の発動を無効にし、僕は1枚ドローする。」

「む…」


効果の発動を阻止された上に、1枚ドローされたのは痛いわね。


「さらに、茨のアルラウネが墓地へ送られたターン、君は魔法カードを手札からは発動できない…この意味が分かるね?」

「成程、ペンデュラムカードが封じられたというわけね…!」


――がしっ!


「あう…」

「弟がしたのはそういう事だ…さあ、どうする?」


手札から魔法の発動が封じられたという事はペンデュラムゾーンへペンデュラムモンスターを発動する事はができないわけだからね。
アクションカードも実は伏せる事はできず、このターンは使用できないのも地味に痛い。
ついでに身体がソリッドビジョンに足が止められているのも結構きつい…アクションカードを取りに行けないもの。
だからといって、このターン何もできないというわけじゃないわ!


「でも、この効果の発動のために捨てたカードはチューナーモンスター『ライン・ペンシル』よ。
 このカードが水属性の効果のコストで手札から墓地へ送られた場合、墓地から特殊召喚できるわ!」
ライン・ペンシル:DEF900


「成程、発動を封じられてもコストは払うから有効というわけだね。」

「そういう事よ!オレはレベル3のタイムテール・ロブスターにレベル3のライン・ペンシルをチューニング!
 シンクロ召喚!現れろ、レベル6!命を操る水の槍術師『ガリデス・ギルマン』!!」

『ヌゥゥゥン!!』
ガリデス・ギルマン:ATK1600



「あれは攻撃力はシンクロにしては低いが、それを補う効果があったな。」

「そうだね、兄者。」

「ここでデッキから魚族か水族1体を墓地へ送り、シンクロ召喚に成功したガリデス・ギルマンの効果を発動!
 このターン、攻撃力をこの効果を発動するために墓地へ送ったモンスターのレベル×100アップする!
 効果のコストで墓地へ送ったのはレベル3の『ジェット・トッピー』…よって攻撃力を300アップ!」
ガリデス・ギルマン:ATK1600→1900


「それでも大した攻撃力上昇ではないようだ…目的は別か。」


攻撃力上昇こそはわずかだけど、狙いはここからよ。


「ええ、水属性の効果のコストで墓地へ送られた『ジェット・トッピー』の効果をアスタルトを対象に発動!
 相手のモンスター1体を対象に手札に戻す!
 特殊召喚されたモンスター効果じゃないから、これはアスタルトのもう1つの効果では防げない!」

「考えたね…アスタルトは手札に戻される。」


よし、アスタルトを手札に戻せたわね。
とはいえ、再び儀式召喚されてしまう可能性も無きに非ずだけど。

そして、このバトルロイヤルでは2プレイヤー目から攻撃可能でまだ何もプレイしていないプレイヤーにも攻撃できるというトンデモルール。
どうしてこんな正気の沙汰とは思えないルールが通ってしまったのか問い詰めたいところだけど、決まってしまっているものは仕方がない。
もっとも二人ともモンスターはない以上、ここは…!


「バトルよ!」

「おっと、バトルフェイズ開始時に罠発動『教団の威光』を発動!
 このターン、僕と僕のコントロールするモンスターは攻撃対象にされなくなる。」


ここで弟の方が自分への攻撃をさせなくした?
そうなると、がら空きの兄の方へ攻撃が向かってしまうのだけど…?


「だけど、このバトルロイヤルではターンを行っていないプレイヤーにも攻撃できるとんでもないルールが適用されているのは承知かしら?
 それなら、ガリデス・ギルマンで兄の方へ攻撃!」

「勿論…兄者、アレは握っているよね?」

「無論だ、弟よ。
 手札から『儀式魔獣バプテスマー』を捨て、その効果によりその直接攻撃を無効とさせていただこう。」

「防がれたか…」


供物のような獣にギルマンの攻撃が弾かれた…!
相手の所持するカードを予測していたからこそ、弟の方があえて兄へ攻撃を誘導させたという事か。
やってくれるわね。


「流石は兄と弟だけあって息があってるわね…カードを2枚伏せてターンエンドよ。」
ガリデス・ギルマン:ATK1900→1600


問題は、この2枚のカードでこの兄弟の攻勢を止められるかどうかね。
茨の拘束から解放された事だし、そろそろアクションカードを取っておかないと。
この伏せ2枚だけで防ぎきれる気がしないもの。








――――――








Side:柚子


「うう…見ているだけで寒い。


ブランと別行動を取っていたところで、アクションフィールドによって氷山地帯に舞台が変わったわ。
寒く感じるのだけど、このバトルロイヤルがやけに苛酷なのは気のせいじゃないと思う。


「ハッ、タッ、テアッ!アッ!」

「!?」


っと、ここで檜山ボイス…じゃなくて、奇声を上げながら前転で移動してるエルフのような風貌の人が!?
通り過ぎる前にあたしを見つけたのか、あたしの方ににじり寄り…!


「……」


無言でデュエルディスクを構えてきた。
いきなり、そんな事されても…?


「あの…?」

「おっと、これは失礼。
 俺はLDSヴェネチア校のティンク、エクシーズコースの留学生だ。」

「こちらこそ、初めまして。」

「そして、いきなりで悪いがお前にデュエルを申込みに来た。
 エクシーズコースの桜小路を破ったと聞いてな。

「え〜と…ごめん、実はまだペンデュラムカードが1枚しか見つかってなくて…」


氷山地帯に変わった後、カードを探すのが億劫になっていたのよね。
すると、彼は…。


「なら先に1枚渡しておこうじゃないか、俺は既に5枚程拾っているからな。」

「あ、ありがと…」


ペンデュラムカードを多く持っていたようで、あたしに1枚渡してくれたわ。
確かに勝ち残るのに必要なのはあくまでアンティで入手したものだからね。
とりあえず、これでデュエルに加え、手札に揃えばペンデュラム召喚もできるようになったわ。
折角の機会だし、デッキに入れておきましょ…別にデッキは40枚じゃなくてもいいし。


「それで、賭ける数はお互いに2枚でいいか?」

「ええ、それで構わないわ!」


これでペンデュラムカードがなくなっても、再度2枚拾えばまた参加できるものね。
ここは相手の意見を無下にはしたくないし、どうせなら、少しばかり派手にいってもいいわよね。


「なら、いくぜ!」


「「デュエル!!」」


柚子:LP4000
ティンク:LP4000









――――――








Side:ブラン


「お楽しみは一先ずここまでのようだね。」

「ならば、今度はこちらの番と行こう…私のターン、ドロー。
 私も『大地の乙女』を召喚させてもらおう。」
大地の乙女:ATK1400


今度は兄の方のターンになったのだけど、弟の出したものと同じモンスターを召喚したわね。


「お前もか。」

「兄弟ゆえにデッキも似通るもの…だろう?
 大地の乙女の効果でデッキからレベル9の『墜天神アガレス』を墓地へ送り、儀式魔法『アガレスの契約』を手札に加える。」


兄弟といってもデッキまで似通るものかしら?
とはいえ、流石に出そうとする儀式モンスターまでは違うみたいね。
今のうちにアクションカードを…!


「そして今手札に加えた儀式魔法『アガレスの契約』を発動する。
 この効果で大地の乙女をリリースし、墓地から『儀式魔獣バプテスマー』を自らの効果でレベル5分のリリースの代わりとして除外する!」

「儀式のリリースを墓地から踏み倒した…?」


直接攻撃を防いだ後は儀式のリリースの肩代わり…無駄がないわね。


「これにより手札・墓地から『墜天神アガレス』の儀式召喚を執り行える。
 変化の公爵よ、契約により胸の豊かさを願う我が望む姿にて降臨せよ!儀式召喚!レベル9『墜天神アガレス』!!」

『うふふ…!』
墜天神アガレス:ATK3000


ここで出てきたワニに乗ったような緑色の衣を来た女性のようなモンスター。
あれ?アガレスって本来は何だったかしら?変化の公爵って事は元は男なのよね?
それより、攻撃力3000の大型が出てきたのが厄介ね。
アクションカードは…あそこに刺さっているのがあったわ!


「バトルに入ろうか…」


――ぱしっ!


アクションカードをゲット!これなら…!


「アクションカードを取ったか…だが、アガレスは直接攻撃できるモンスター。」

「なっ…3000のダイレクトアタッカーですって!?

「アガレスで君自身に攻撃だ、『プレート・インパクト』!!」


攻撃力3000の直接攻撃をまともに受けるわけにはいかないわ!


「その攻撃に対し、アクションマジック『回避』を発動!言わずと知れた効果で…」

「残念だが、そのアクションマジックは止めさせていただこう。
 儀式モンスターが存在する事により、手札から速攻魔法『供物の怨念』を発動。
 これによりバトルフェイズ中の魔法・罠カードの発動を無効にし、除外させてもらおう。」


「っ…!」


速攻魔法で回避が阻止されたか…!
それでも、ただ黙ってこの3000打点の攻撃を受けるわけにはいかないわ!


「だけど、このダメージ計算時に罠発動『回遊流し』
 これでこの戦闘で発生する戦闘ダメージを半分にするわ…!」

「流石にただでは攻撃を通してくれないようだね、兄者。」

「だが、それでも1500ダメージは受けてもらおう。」


――ゴゴゴズドォォォォォォォォォン!!!


「うわぁぁぁぁぁ!!」
ブラン:LP4000→2500


「だけど、回遊流しの一連の効果でデッキから『イージス・キャンサー』を手札に加える!」

「それは結構…だが、アガレスの攻撃には地震が伴う。
 アガレスが相手に戦闘ダメージを与えた時、このカード以外の特殊召喚されたモンスターを全て持ち主の手札に戻す!」

「何っ…うわっ!?


――ズンズンズンズン…!!


「ガリデス・ギルマン!?」


この効果でガリデス・ギルマンが手札…ではなくエクストラデッキに戻された。
直接攻撃だけでなく、それに連動したモンスターバウンスなんて無茶苦茶な…!


「っ…これは厳しいわね。」

「効いただろう?このターンの私の攻撃は終わりだが、次は君の番ではなく弟の番だ…覚悟したまえ。
 私はカードを3枚伏せてターンエンド。」


ダメージは抑えられたかもしれないけれど、このバトルロイヤルルールでは次は弟の方のターンになるわ。
オレの場に既にモンスターはなく、伏せカードも1枚のみ。
イージス・キャンサーこそは握っているとはいえ、これは拙いわね。
まぁ、暗国寺戦とは比べ物にならないほど内心楽しんでるけどね。








――――――








柚子:LP4000
幻奏の音女エレジー:ATK2300(エレジー効果)
幻奏の歌姫アルト:DEF1200

ティンク:LP4000



Side:柚子


まずはエレジーを特殊召喚した事で破壊効果への耐性を付与させたわ。
もっとも、まだアリアは出せていないから対象耐性及び戦闘耐性は付けられていないけどもね。
そして、カードを2枚伏せてターンエンドしたわ。


「エクシーズはまだ使ってこないようだが、中々の展開力だな。
 それに効果破壊耐性まで付いているわけか…だが、負けてられないぜ!俺のターン、ドロー!」


そして、ドローした瞬間…彼の表情が変わったわ。
まさか…!?


シャァァァァァ!!ついにこの時が来たぜ!俺達がペンデュラムを使う日を!
 俺はスケール1のPS(ペンデュラムスタチュー)レッド・デビル』とスケール5のPS(ペンデュラムスタチュー)パープル・シールド』をペンデュラムゾーンをセッティング!」


―EROOR―


「何っ…エラーだと!?モンスターゾーンに置くんじゃないのか?」


彼が奇声を上げてペンデュラムカードをセッティングしたところでエラーって…恥ずかしいってレベルじゃないわ。
いや、だってねぇ…モンスターゾーンに置いたら駄目でしょ。


「あのね…もっと端よ。」

「端…だと……?」

「そう、ペンデュラムゾーンが端っこにあるからそこに置くの!」

「おう…つまり、こうか!
PSレッド・デビル:Pスケール1
PSパープル・シールド:Pスケール5



「オッシャァァァァァ!!」

「これで一応ペンデュラムカードを貰った借りは返したことにしてもいいかな?」

「おう、いいぜ!確かこれでレベル2から4のモンスターが同時に召喚可能だったな!
 ペンデュラム召喚!出でよ『エルフの剣士』『翻弄するエルフの剣士』!そして『エルフの聖剣士』!」
エルフの剣士:ATK1400
翻弄するエルフの剣士:ATK1400
エルフの聖剣士:ATK2100



ペンデュラム召喚で出てきた中では攻撃力高いのエルフの聖剣士が際立つわね。
だけど、それよりこれでレベル4のモンスターが揃ったわ。
だって、彼はエクシーズ使いだというのだからね。


「そして、俺はレベル4のエルフの剣士と翻弄するエルフの剣士でオーバーレイ!
 時を超え、勇者がここに目覚める!エクシーズ召喚!いでよ、ランク4『エルフの勇者』!!」

『エァァァァァア!!』
エルフの勇者:ATK2500 ORU2



やはり、ペンデュラムからエクシーズに繋げてきたわね。
そういえば、ブランも何気にペンデュラムから別の召喚法へ繋げたりして事もあったけど…そういうのがいわゆるペンデュラムのその先のような気がする。
出てきたのは剣と盾を持ち、どこかで見た事あるような緑衣の勇者ね。


「エルフの聖剣士とエルフの勇者は共にルール上、『エルフの剣士』モンスターとして扱われる!
 そして『エルフの勇者』の効果を発動!
 オーバーレイ・ユニットを1つ使い、俺のフィールドの『エルフの剣士』モンスターの数だけフィールドの魔法・罠カードを対象に破壊できる!
 俺の場にエルフの剣士は2体…対象にするのはお前の伏せカード2枚だ!『疾風のブーメラン』!!」
エルフの勇者:ATK2500 ORU2→1


エルフの剣士としても扱われる上に魔法・罠除去…中々恐ろしい事やってくれるじゃない。
だったら、伏せカードはこの時に使わせてもらうわ!


「その効果に対し、エレジーを対象に罠カード『幻奏のイリュージョン』を…!
 そしてそれにチェーンする形で速攻魔法『重奏の第2楽章』を発動!
 まず重奏の第2楽章により、手札からレベル4以下の『幻奏』1体を特殊召喚させてもらうわ!
 重奏に導かれよ!『幻奏の音女アリア』!」

『ら〜♪』
幻奏の音女アリア:DEF1200



「さらに、幻奏のイリュージョンの効果でエレジーはこのターン、あなたの罠の効果を受けない!」
幻奏の音女エレジー:ATK2300(魔法・罠耐性付与)


とりあえず、アリアエレジーが成立よ!
アリアとエレジーの効果でこの子たちは破壊されず、対象を取る効果を受けなくなったわ!


「成程、アリアエレジーの布陣を築いたわけだな!だが、それで安心するのはまだ早いぜ!
 なんたって、エルフの勇者の効果にはまだ続きがあるからな!」

「え…?」

「この効果で破壊した魔法・罠の数まで、フィールドの効果モンスターを選んでこのターンの間その効果を無効にできる!」


魔法・罠除去だけに飽き足らず、モンスター効果無効ですって!?
しかも、選んでって事は…対象を取らない効果!?


「そしてこの効果は対象を取らないため、アリアエレジーの布陣じゃ防げないぞ!
 俺が破壊したのは2枚…よって、お前のアリアとエレジーの効果を無効にするぜ!」
幻奏の音女アリア:DEF1200(効果無効)
幻奏の音女エレジー:ATK2300→2000(効果無効)



「そんな…!」


アリアエレジーの布陣がこんなにあっさり突破されるなんて…やるわね!


「まだだ!さらに、エルフの聖剣士の効果で手札から『エルフの剣士』モンスター1体を特殊召喚できる!来い!『エルフの剣士』!」
エルフの剣士:ATK1400


敢えて、ペンデュラム召喚しなかったモンスターもいたのね…!
アクションカードは…あんな急で滑りそうな所に…!


「バトルだ!まずはエルフの聖剣士でエレジーに攻撃!ハァァァァッ!!


――ズバァッ!


「っ…!」
柚子:LP4000→3900


「ここでエルフの聖剣士が戦闘ダメージを与えた事で効果発動!
 自分フィールドの『エルフの剣士』モンスター1体につき1枚…よって3枚ドローだ!」

3枚もドロー!?


戦闘ダメージを受けた上に相手の大量ドローまで許してしまった…!
聖剣士も勇者も『エルフの剣士』がルール上含まれているからこそできる芸当ね。


「続いて『エルフの勇者』で守備表示のアリアに攻撃だ!
 しかも、エルフの勇者は貫通効果を持っている!『ジャンプ切り』!!」

『デヤアァァァァァ!!』


――ズバァァッ!!


あぁぁぁぁぁっ!!
柚子:LP3900→2600


う、貫通効果でかなり手痛いダメージを受けてしまったわ…!


「そして、俺の『エルフの剣士』モンスターが戦闘でモンスターを破壊した場合、手札から速攻魔法『エルフの秘術−サラマンダー』を発動!
 俺のフィールドの『エルフの剣士』1体につき、お前に700のダメージを与える!
 よって、お前に2100ダメージだ!ハッ…テリャァァァァァ!!


ちょっと待って…こんな雪地のソリッドビジョンがあるところで炎なんて放ったら…!


――ボァァァァァァァ!!


「きゃぁぁぁぁぁ!!」
柚子:LP2600→500


ここで大ダメージを受けただけでなく、エルフの剣士3体で放った炎のせいで…!


――ゴォォォォォ!!


「あっ!」

「うげっ!?」



氷山が溶けて雪崩が起きた上に雪の足場が崩壊して…!


「しまった、ぎゃぁぁぁぁぁ!!」

「きゃぁぁぁぁぁ!!場所を考えて放ちなさいよぉぉぉぉ!!」


――ぱすっ!


これに乗じてアクションカードは取ったけど、アルトやエルフの剣士ごと流されてくぅぅぅぅぅ!!
ティンクの馬鹿ぁぁぁぁぁぁぁ!!

そして、気が付いたら空中にいて…その下では…。


ロム:LP3300

オルガ:LP2100
極氷獣アイスバーグ・ナーワル:ATK2700



ルウィー教会のロムとLDSのオルガの二人がデュエルしている真っ最中だった。
今あたしたちがデュエルしている二人の上にいるという事は…!


「あぁぁぁぁぁぁぁ!!」

「きゃぁぁぁぁぁぁ!!」

「「!?」」


――ゴゴゴゴゴ…どすっ!


「ぐおっ!?」

「痛っ!?」

「きゃあっ!?」

「っ…!?」



あたしはロムに…ティンクはオルガにぶつかってしまった形になってしまったわ。
しかも、彼女に覆いかぶさった形になってしまったのよね。
あ、あたし…なんて畏れ多い事を……!


「ふぇぇ、こんなところで雪崩が…すみませんが、どいていただけないと動けません。」

「あ、ごめんなさい…!

「ふぅ、あなたはモア…ではなく、柊柚子のようですね。」


モア…?


「そうだけど…モアって?」

「あ、失礼…申し訳ありませんが、これ以上は黙秘させていただきます。」

「え?」


その名前で呼ばれた事を追求したのだけど、口は割ってくれなかったわね。
一方で…。


「ちょっと、離れなさいよティンク!」

ウワァァァァ!!おっと、悪い。」


ティンクがオルガにいわゆるラッキースケベをしていたけど、ここは突っ込まないわ。
それと、一々大げさに奇声を発しなくていいって…。


――Battle Royal Mode Joining!Tag Duel!


「「え?」」

「はぁっ?」

「…これは面倒な事になりましたね。」


タッグデュエルとかそういう音声がデュエルディスクから発せられているのだけど、何が起きているの?
そしてディスクに示されたタッグパートナーは…ロム!?








――――――








No Side


「あの兄弟…息ぴったり…」

「それに、やっぱ1対2じゃ厳しいよな…」

「これじゃ、流石にブランお姉ちゃんでも…」


会場では4つのエリアごとにデュエルが中継されていた。
火山地帯では2vs1でブランが兄弟に追い詰められている。
子供たちは兄弟の猛攻を受けるブランを辛そうに見守っているところだった。


『ん?どうやら氷山エリアで…2組のデュエルが混戦しているようですが?』


そして氷山地帯ではたった今、2組のデュエルの回線が混線状態にあるようだ。
それから、タッグデュエルが承認された事がモニターに表示される。


『出ました!ロム・柊チームとオルガ・ティンクチームのタッグデュエルが成立しました!』


柚子お姉ちゃんとロムのタッグ!?

「権現坂を容赦なく倒したロムがタッグなのは少し気に入らないけど…」

けど、最強クラスの子がタッグなら百人力だぜ!

「ですが、即席タッグで上手く事がいくのか不安ではありますね。」

「頼むぞ、柚子…そして、ブラン…!」


遊勝塾の面々はブランと柚子の勝利を祈りつつも見守っていくのであった。


一方、古代遺跡エリアでは紫吹がナイトオブデュエルズの二人に囲まれていた。


「見つけたぞ、紫吹雲雀!

「シャルルの無念を晴らさせてもらうぞ!」

「二人がかりで仲間の敵討ちか…まぁいい、受けてやるとしよう。」


仮にも騎士なのに二人がかりで襲いかかるのはいかがなものか。
紫吹はうんざりそうにデュエルを受ける事となった。

ジャングルではニンジャが上の部分を人間業とは思えない速度で駆け出している。
そして、ファントムがゆらりゆらりゆっくりとその下を歩いているところであった。


「ん…?」


そして、大会参加者ではないモアの姿も現在ジャングルにあった。
この大会が荒れ模様となる事は間違いないだろう。








――――――








ブラン:LP2500

兄:LP4000
墜天神アガレス:ATK3000

弟:LP4000
豊穣神アスタルト:ATK2700
茨のアルラウネ:ATK1500



Side:ブラン


弟のターンになって、マンジュ・ゴッドを召喚してから儀式魔法をサーチして再びアスタルトが降臨。
そして、効果を使って茨のアルラウネを蘇生してきた。
正にここが正念場といったところ。
アスタルトの攻撃をまともに喰らっただけでもアウトだからね。


「では、バトルといくよ…アスタルトでダイレクトアタック!」

「させない!その直接攻撃宣言時に手札から『イージス・キャンサー』を自らの効果で特殊召喚できるわ!」

「あのカードはあるかな?兄者。」

「無論だ、弟よ…カウンター罠『メンタルブレイク』を発動!」

「げっ…!」


兄の方が伏せているカードのうち1枚はカウンター罠だった…しかも、このカードは!


「その嫌そうな反応を見るに、どうやら効果は理解できているようだな。
 これは手札で発動したモンスター効果の発動を無効にし、破壊するカード!
 イージス・キャンサーにはご退場願おう。」


――ズバッ!


あぁっ…!

「さらに、このターンの間…無効化されたカードのコントローラーはモンスター効果を発動できなくなる。」


イージス・キャンサーが特殊召喚される事なく、破壊されてしまった…!
それに、一切のモンスター効果が封じられた!?
これは万事休すといったところね…!
最早、アクションカードにかけるしか!


「よって、攻撃はそのまま続行するよ!何もなければこれでトドメだ!」

「ダメージ計算時に罠発動『回遊流し』!これで戦闘ダメージを半分に…」

「まさか2枚目とはね…だけど、戦闘ダメージのうち半分は受けてもらうよ。」


――ズバッ!


うわぁぁぁぁ!!
ブラン:LP2500→1150


「そして、デッキから…『ブライン・ロブスター』を手札に加える…!」


残念ながら、このターンはモンスター効果を封じられてしまった以上は後はもうアクションカード次第…!
そして、アクションカードはあそこに…!


――ズドォォォォン!!



「そん、な…!」

「取るつもりはないが、邪魔はさせてもらうよ。」


そのアクションカードのある上にアガレスが覆いかぶさった。
アクションカード奪取をこのように妨害するのも立派な戦術。
ここから見えるところにアクションカードはもう…!


「二人かがりとはいえ、我々如きにこの体たらくとはあまりに未熟。

「可哀想だが、これで終わりにしよう…茨のアルラウネでトドメだ!」

「うっ…!」


ここで攻撃が迫ってきて……最早万事休すか!


――シュッ…!


「なっ…!」

「あれ…?」


――ボォォォォ!


そう覚悟していたのだけど、攻撃が止まった?
そして、周りを見ると…近くに学生風の外人の男と『Em(エンタメイジ)フレイム・ジャグラー』というカードが…?


「おやおや、デュエル中に水を差すとは…あまり感心しないな。」

「ホワイ?傍から見たら男二人がかりで女の子一人を襲ってる状況でそれ言っちゃう?
 だからさ…ここは僕が助太刀すべきところだと思ってね。」

「確かにこれは僕たちが悪かったね、君の参加を歓迎するよ。」


ここで乱入してきた彼の名は確か…デニス・マックフィールド!
まさか、個人的に注目してたエンタメデュエリストがこのデュエルに乱入してくるなんてね。
別に乱入してはいけない事はないけど…このデュエル、先が見えなくなったわね?
けれど、彼がもし助太刀してくれるのなら…とても有難いわね。










 続く 






登場カード補足






ライン・ペンシル
チューナー・効果モンスター
星3/水属性/魚族/攻 400/守 900
「ライン・ペンシル」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
このカードはX召喚の素材にできず、S素材とする場合、水属性モンスターのS召喚にしか使用できない。
(1):このカードが水属性モンスターの効果を発動するために手札から墓地へ送られた場合に発動できる。
このカードを墓地から特殊召喚する。



ジェット・トッピー
効果モンスター
星3/水属性/魚族/攻1300/守 100
「ジェット・トッピー」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが水属性モンスターの効果を発動するために墓地へ送られた場合、相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを持ち主の手札に戻す。



墜天神アガレス
儀式・効果モンスター
星9/地属性/天使族/攻3000/守1600
「アガレスの契約」により降臨。
(1):このカードは直接攻撃できる。
(2):このカードが相手に戦闘ダメージを与えた場合に発動できる。
このカード以外のフィールドの特殊召喚されたモンスターを全て持ち主の手札に戻す。



儀式魔獣バプテスマー
効果モンスター
星5/闇属性/獣族/攻2100/守1200
(1):儀式召喚を行う場合、その儀式召喚に必要なレベル分のモンスター1体として、墓地のこのカードを除外できる。
(2):相手モンスターの直接攻撃宣言時、このカードを手札から捨てて発動できる。
そのモンスターの攻撃を無効する。



エルフの勇者
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/地属性/戦士族/攻2500/守1200
レベル4「エルフの剣士」モンスター×2
このカードはルール上「エルフの剣士」モンスターとしても扱う。
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、自分フィールドの「エルフの剣士」モンスターの数までフィールドの魔法・罠カードを対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
その後、この効果で破壊したカードの数まで、フィールドの効果モンスターを選び、ターン終了時までその効果を無効にできる。
(2):このカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分の数値だけ相手に戦闘ダメージを与える。



極氷獣アイスバーグ・ナーワル
シンクロ・効果モンスター
星7/水属性/獣族/攻2700/守1800
チューナー+チューナー以外の水属性モンスター1体以上
(1):このカードが戦闘を行う攻撃宣言時からダメージ計算前までに、相手が魔法・罠カードを発動した場合に発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
(2):1ターンに1度、効果ダメージが発生した場合に発動する。
その発生した数値分のダメージを相手に与える。



PS(ペンデュラムスタチュー)レッド・デビル
ペンデュラム・効果モンスター
星12/炎属性/岩石族/攻1200/守1200
Pスケール「1:1」
(1):自分フィールドの炎属性モンスターの攻撃力は300アップする。
『モンスター効果』
(1):このカードがエクストラデッキからP召喚に成功した場合に発動できる。
デッキから「PS」モンスター1体を手札に加える。



PS(ペンデュラムスタチュー)パープル・シールド
ペンデュラム・効果モンスター
星8/闇属性/岩石族/攻 800/守 800
Pスケール「5:5」
(1):1ターンに1度、自分フィールドの戦士族モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの守備力は200アップする。
『モンスター効果』
(1):このカードがエクストラデッキからP召喚に成功した場合に発動できる。
デッキから「PS」モンスター1体を手札に加える。



アガレスの契約
儀式魔法
「墜天神アガレス」の降臨に必要。
(1):自分の手札・フィールドから、レベルの合計が9以上になるようにモンスターをリリースし、自分の手札・墓地から「墜天神アガレス」を儀式召喚する。



供物の怨念
速攻魔法
(1):自分フィールドに儀式モンスターが存在する場合にバトルフェイズに相手が魔法・罠カードを発動した時に発動できる。
その発動を無効にし除外する。



エルフの秘術−サラマンダー
速攻魔法
「エルフの秘術−サラマンダー」は1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分の「エルフの剣士」モンスターが戦闘で相手モンスターを破壊した場合に発動できる。
自分フィールドの「エルフの剣士」モンスターの数×700ダメージを相手に与える。



豊穣神の裁き
カウンター罠
(1):相手がモンスター効果を発動した時に、自分フィールドの地属性モンスター1体をリリースして発動できる。
その発動を無効にし、自分はデッキから1枚ドローする。



教団の威光
通常罠
(1):このターン、自分及び自分フィールドのモンスターは攻撃対象にならない。



メンタルブレイク
カウンター罠
(1):手札で発動するモンスター効果が発動した時に発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
その後、無効になったカードのコントローラーはこのターンモンスター効果を発動できない。