Side:ロム


ブランお姉ちゃんと彼女に執着している暗国寺という手段を選ばない悪党との試合が始まりましたが。
どうやら彼女、どうにもいつもより動きが悪い…そんな印象を受けますね。
相手の思惑通りの展開になってしまっていたり、暴力という卑劣極まりない手段込みとはいえアクションカードでも主導権を握られてしまっています。
それに何やら落ち着いてプレイできていないようですね。
流石に詳しい事情までは存じてはありませんが、不戦敗になりかけた事からも何かあったのは明白です。
よほど急いできたのか息が上がっているようですから。


「あの少女、らしくないね。」

「ああ、表情にも態度にも余裕のなさが見受けられる。
 やはり、胸がない事の悪影響がそこに現れてくるようだな。」

「いや、そこは関係ないだろ。
 だが、らしくない点に関しては同意だ。
 今の彼女は最初から相手に敵意剥き出しだ…エンタメデュエリストらしくないことにな。」

「そして何か焦っているようにも見受けられますね…集中力に欠けてもいます。」


兄弟によるセクハラ発言は置いておきましょう…突っ込むだけ無駄ですから。
彼女は一回戦目ではピンチのときにも笑みを絶やさず、観客を盛り上げる素晴らしいエンタメデュエルを見せてくれました。
ですが、この体たらくはどういう事でしょう?
精彩を欠き、エンタメを魅せてくれる気配がまるでありませんし、相手にいいようにやられてしまっています。
もっとも、彼女自身も相手がエンタメが通用しなさそうと判断しているのでしょうけれどもね。
いずれにしろ、がっかりです。


「そういえば、あの少女とあの男の間には何やら因縁がある噂があります。
 もっとも、3年前に彼があの少女を追い詰めたすぎたばかりに反撃され逆に精神を崩壊させられたようですが。」

「それが何故か彼女への復讐心のみで立ち上がったようだ。
 そもそも元々勝つために手段を選ばない様な下衆野郎だったようで…」

「暴力じみたものだけでなく、当然のように盤外戦術を用いてきているでしょうね。
 ブランお姉ちゃんの精神を揺さぶるような事も平気でしてくるでしょう。」

「そもそもデュエルにラフプレーを持ち込んでいる時点で良心なんてあるはずないだろ。」

「それもそうですね…」


そういえば、遊勝塾のいる席にいつもいるはずの女の子も見当たりません。
ブランお姉ちゃんに余裕がないのも、あの子の不在が絡んでいるのかもしれませんね。

もっとも、ここで心が折れてやられる分には最悪それでも構わないと思っています。
遊勝塾の塾長などを説得してから教会に引きずり込み、洗脳して鍛えなおす手もありますから。
個人的な感情としてはそんな事態になってほしくはありませんが。

それよりも相手の彼が昨日の試合で見せたあのエクシーズから拙い何かを感じましたね。
今はまだ出しておりませんが、恐らくあれはこの次元のカードではありません。
無所属ながらエクシーズ召喚を乱用している事といい、何者かの息がかかっているようですね。
そう考えるとブランお姉ちゃんが負けてしまうのは拙いです。

彼女が本調子でなく苦悶を顔に浮かべており、追い詰められているのも確か。
一方で追い詰められすぎて、未熟なまま彼女が覚醒してしまうのではないかと懸念も感じています。
そうなれば、もうブランお姉ちゃんはユーヤ・B・榊でいられなくなるのも時間の問題。
嫌が応にも、身の丈を超えた力を持つ分、辛く険しい戦いに巻き込まれていく事でしょう。

まぁ、本来ならば暗国寺らがしでかした行為は警察沙汰もいい所でしょう。
ですが、止めないのは本部側の変な思惑が働いているからでしょうかね。
もしかしたら、ブランお姉ちゃんを故意に刺激させようと考えているのかもしれません。

それでも、変な気は起こさないでいただきたいものですね。










超次元ゲイム ARC-V 第38話
『逆鱗の電光』










ブラン:LP3550
甲殻神騎ルーンシェル・P・ロブスター:ATK3000
甲殻砲士ロブスター・カノン:ATK2200
シュテルアーム・ロブスター:ATK2600
ロブスター・シャーク:Pスケール2
ブライン・ロブスター:Pスケール8


暗国寺:LP3950
バーバリアン・ソルジャー:ATK2300 ORU1



Side:ブラン


沢渡に救出を託したはずなのにアユちゃんが誘拐された事の心の重圧が半端ない。
そして、不安や焦り、疲労感といったものが重なったためか空回りしてばっかだ。
そして、アクションカードも梁山泊塾顔負けの暴力で取られまくって肉体的にもフルボッコされている。
さっさと決着を付けようとルーンシェルを出したにもかかわらず、暗国寺の永続罠で動きが封じられてしまった。
そして観客からは憐みの視線や罵声が浴びせられる始末。
デュエルでみんなを笑顔にするはずのエンタメデュエリストがなんて醜態を晒してるんだ。
だから、正直泣きたい状況だ…それでも!


『泣きたい時は笑え。』


泣きわめいてしまえば本当にそれで終わりだから、絶対にダメだ。
とはいえ、こんな状況で笑えったって…そんなの無理だよ、父さん。


「諦めないで、ブラン!」

「そうだ、盤面上は一応まだ有利なんだ!」

「権現坂君の分まで燃えろ、熱血だ!」

「そうよね…!」


一応盤面上はこっちの方が有利だ、焦ったらダメ。
アユちゃんは沢渡たちに任せた以上、集中しなきゃね。
それに今はいない権現坂としても暗国寺とはケジメを付けたかったはず。
みんなの分までがんばらなくちゃ…!


「ふん、粋がるのは結構だが次は俺のターンだ…ドロー!
 ところで、お前の塾の仲間が今も見当たらないようだが…果たして無事だろうなァ?

「っ…!」

「おいおい?思い切り動揺してるじゃねぇか。」


と思っていた矢先にこのタイミングでその事に触れてくるなんて…!
やっぱり、あの脅迫は暗国寺の息にかかっていたのね…!


「これは…」

「多分、アユの事だよな?」

「しかも、動揺しているって事は…!」

「まさか、ブランはこの事で何か知っているの…?」


拙い、みんなに感づかれた!?
オレがどうしてここに時間ぎりぎりで到着したかって事に…!


「その様子だと、そいつをまだ助けられていないわけだよな?」

「てめぇ…!」

「ふん、図星の様だな!俺は手札から『バーバリアン5号』を召喚!」
バーバリアン5号:ATK1400


「アユちゃんが…あいつの息のかかった誰かに!?」

「そんな…!」

「どうして、そんな大事な事をあたしたちにそれを教えてくれなかったの?ねぇ!」

「そ、それは…!」


しかも、アユちゃんがまだ助けられている保証がない事に気付かれた…!
でも、言えるはずがないじゃない…連絡したらアユちゃんがどうなるかわからない…!
それに柚子たちを巻き込みたくなかったの…!
なのに、よかれと思って黙ってしまった事がここで裏目に…!

そして、ストロング石島も使ったモンスターでこいつが来たって事は…!


「仲間たちからも疑いの目で見られ始めたようだな…!いい気味だなぁ!
 手札の『バーバリアン3号』を捨て、バーバリアン5号の効果発動!
 デッキからレベル5の『バーバリアン・グール』を墓地へ送り、このカードのレベルを1つアップする!」
バーバリアン5号:Lv4→5


「さらに墓地の『バーバリアン・グール』は墓地のバーバリアン1体を除外する事で特殊召喚できる!」
バーバリアン・グール:DEF1550


レベル5のモンスターが2体揃ってしまった…つまり!


「ククク、こいつでお前に絶望を味あわせてやる。
 俺はレベル5となった『バーバリアン5号』と『バーバリアン・グール』でオーバーレイ!
 悪魔を崇拝する蛮族の神官よ、暗黒の力を解き放ち世界を蝕め!エクシーズ召喚!ランク5『バーバリアン・デビル・プリースト』!!」

『ケケケケケ…!』
バーバリアン・デビル・プリースト:ATK2600 ORU2



「げっ、あのモンスターは…!」

烈悟にトドメを刺したエクシーズ!

「あれは、しびれるくらい拙いって…!」


そうだ、オレが一目見てやばい何かを感じたのはこいつだ…!


「まずはデビル・プリーストの第一の効果を発動するぜ。
 オーバーレイ・ユニットを1つ使い、お前の場の魔法・罠カード1枚を破壊し1000ダメージを与える!
 この効果でそうだな…ペンデュラムゾーンのブライン・ロブスターには消えてもらうぜ?『デビルズ・バーン』!!」


――ボォォォォォ!!


「うわぁぁぁぁあ!!」
ブラン:LP3550→2550


ブライン・ロブスターが…!
これで、次のオレのスタンバイでの追加ドローが潰された…!
だけど、デビル・プリーストのやばいところはそこだけじゃない!


「そしてこの効果が本命だぜ?バーバリアン・ソルジャーを生け贄に捧げ、バーバリアン・デビル・プリーストのもう1つの効果を発動!
 この効果で、相手モンスター1体のコントロールを得る!
 対象はもちろん、お前のルーンシェルだ!『デビル・プラズマー』!!」


『グ、グォォォォォォ!!』
甲殻魔将ルーンシェル・P・ロブスター:ATK3000(コントロール移動)



「ルーンシェル!!」

「そんな、ブランお姉ちゃんの切り札が…!」

「盗まれちゃった!」


本当にやばいのはこのコントロール奪取の方だ…!
これで、ルーンシェルのコントロールが奪われてしまった…!
しかも、暗国寺の永続罠の効果が及ぶのはオレだけ…!


「どうだ?大事なモンスターに裏切られ、大事な仲間はどうなってるかわからない気分は?そりゃ焦るよな?
 今頃、そいつもお前に見捨てられたと思い、絶望感を感じてるだろうぜ?
 絶対に助けに来てくれると信じてたお前が、未だに現れないんだからなァ!!ふははははは!!

「あ…あ……ぁぁぁ…!」


ごめん、ごめんなさい、アユちゃん…助けに行けなくて…!
何がデュエルで笑顔だ…女の子ひとり助けられないで…!


「ブラン様!気をしっかり!」

「しっかりして、ブラン!そんな奴に気圧されちゃ駄目!!
 誰にも言わなかった事は駄目だけど、あなたが悪いわけじゃないわ!」


そこがダメだったんだ…一人で勝手に抱え込んで……!
せめて出る前に母さんにだけでも話しておけばこんな事には…!


「クハハハハ!ついでにいうとなぁ…お前の所に脅迫メールが来た時点でその人質は既にボコボコにされてるんだよ!

「なっ!?ひぐっ……どうして…そんな酷い事を……!」

「お前にただ勝つだけじゃお前に受けた屈辱は晴らせねぇ!
 お前の惨めで無様な姿を晒した上で潰さない事にはなぁ!
 そのためならどんな手だって使うぜぇ…ラフプレーは当然として、お前の身内を傷つける事もなぁ!!」


そんな……オレに脅迫メールが届く前から…アユちゃんは…!


「ひ、ひどい…こんなの見てられないよ…」

「正気じゃねぇ…ここまでやるか普通…?」

『え〜と、公共の場で反社会的行動アピールなどは流石に…いい加減にしないと、失格になっても知りませんよ!』

「うっせぇなぁ…デュエルを続けりゃいいんだろ?アァ!」

『ひいっ…!』

「どいてろ、オラッ!」


――バキッ…!


「あぐっ…!」

「また…!」

「もう、試合を止めてくれ!!」


――ぱすっ…!


「けっ、まぁいい…アクションマジック『パワーフルーツ』を発動!
 ターン終了までお前から頂いたルーンシェルの攻撃力を600アップだ!」
甲殻魔将ルーンシェル・P・ロブスター:ATK3000→3600


またしてもオレを突き飛ばした上でアクションカードを…!
それで、オレから奪ったルーンシェルの攻撃力を上げていく。


「所詮、お前は弱虫で客共に笑われる道化なんだよ!わかったか!
 バトルだ!ルーンシェルはモンスターに3回攻撃できるんだったよなァ!
 まずはロブスター・カノンを蹴散らせ!」


――ドガァッ!


「ぐはっ…!!」
ブラン:LP2550→1150


「今度はシュテルアームを攻撃しろ!」


――バキャァ!!


「がはっ…!!」
ブラン:LP1150→150


『ああっ、ここで榊選手のライフが風前の灯火に!!
 手札やフィールドからもまさに崖っぷちに追い詰められてしまった格好です!
 しかも、まだ試合を止めるなと通達が…どうしたらいいのかわかりません!!』



いつもは共に戦ってくれているはずのルーンシェルに嬲られていく。
これでオレのフィールドはロブスター・シャークのみ、手札もない絶望的な状態に追い込まれた。
そしていつの間に物理的にもオレは崖っぷちに追い詰められてしまっていた。
ニコとしても試合を止めたいところだろうけど、何故か動けないようで悲痛な声が聞こえてくる。


「そういえば、ロブスター・シャークの効果を発動しないのはなんでだ…?」

「ルーンシェルには『モンスター』に3回攻撃できる効果があるだろ?
 この場合、使ったら逆に命取りって寸法さ…!」

「いずれにしてもここまでのようですわね、可哀想ですがなんて無様ですこと。」


ああ、なんて無様なんだろう…オレは。
ははっ、本当にここまでなのかな…何やってるんだろ?


「お前のモンスターでトドメを刺す事はできなかったが、まぁいい。
 そういや、お前の親友の権現坂の奴も無様に敗れ去ったよな?
 あんな幼女如きに馬鹿みたいにやられてよ、いいザマだったよなぁ!
 不動のデュエルなんてしょうもないデュエルをするからああなるんだ!


ごん、げん…ざか…?
そうだ、これはオレだけの問題じゃなかった…元々こいつは権現坂道場を足蹴にした奴だったはず。
権現坂はあの試合では大敗ではあったけど、それでも立派に戦ったんだ…それをお前如きが馬鹿に…するな!
今はここにはいない権現坂のためにも、目の前の奴を…!


「いずれにしろ、次の一撃でゲームオーバーだ!いい加減、底なしの闇へ墜ちろ!」


そして、闇に墜ちる…?
それを聞いた瞬間、オレの中で何かが弾けた感じがした。


「うっ!?が…あぁぁ……!」


気が付くと、辺り一面が真っ暗になった。
そしていつの間にか目の前には、冷めた眼差しでオレを見ているようなネプテューヌの姿が…?
そして彼女との距離が少しずつ近くなり、オレの中に入って…?






ああ…もう面倒だ……もうエンタメとか笑顔とか知るか。
暗国寺を…この性根の腐った外道を……徹底的にぶちのめす!!








――――――








Side:沢渡


「ワーム・ヴィクトリーでダイレクトアタック!」

「ぎゃぁぁぁぁ!!」
手下D:LP1300→0


「イビリチュア・ガストクラーケで決めてやるぜ!」

「ぎえぴぃぃぃぃ!!」
手下C:LP1700→0


「コアキメイル・オーバードーズでトドメと行くぜ!」

「うぼぁぁぁぁぁぁ!!」

手下B:LP1600→0


いいぞ、お前ら!派手に決める事ができたからな。
流石はこの俺、超ネオ・ニュー沢渡が見込んだ奴らだぜ!
そういうわけで、後はこの俺が決めれば片付くわけだ!


「他の3人がもうやられただと!?なんなんだこいつらは…!」

「後はお前だけだが…これで決めるぜ!」

「ひぃっ…!」

「インヴェルズ・ガザスでトドメだ!『インヴェイション・クラッシャー』!!」

「どわぁぁぁぁぁぁ!!」
手下A:LP1200→0


とまぁ、このような感じで完全勝利達成だ!
こんな奴ら相手にペンデュラムを使うのはもったいないからな、今回は『インヴェルズ』を使わせてもらったぜ。
俺達は腐ってもLDSの生徒だ、こんな無所属らしきチンピラ4人程度に土を付けられてたまるかよ。

さて、こいつらを縛り上げてっと…逃がすわけにはいかないからな。


「お前ら、遊勝塾の鮎川アユって子を攫ったらしいな?誰の差し金だ?」

「クク、それが何か?」

「とぼけんな、そいつは誰かと聞いているんだ…!
 吐かなきゃ、次期市長のパパに連絡してお前らを社会的に抹殺しようかなぁ?どうしようかな?

「あ…暗国寺、ゲンだ…」


思った以上にちょろいもんだ。
パパは実際には市会議員なんだがな。
で…やっぱ、榊の対戦相手が裏で糸を引いていやがったか。


「そうか。で、鮎川アユは今どこだ?」

「あ、あそこの草むらの中だ…!」


まぁ、お前らの豚箱行きは免れないがな。
そいつらの一人が顔で指し示した場所に草が生い茂ったところがあった。
成程、あの茂みに隠したわけか。
どうやらあそこのようだな。


「オーケイ、あの草むらだな?」

「探すぞ!」


そしてすぐに頼まれていた子が見つかったのだが。


「嘘だろ…」

「これはひどい…」

「惨い事しやがるぜ。」



そのアユって子が草むらの中で腕や脚を縛られ、猿ぐつわを噛まされて、裸で横たわっていた。
しかもその体は打撲跡があり、彼らから酷い暴行を受けていたことがわかる。
俺も割と好き勝手はしゃいでいた事はあったとはいえ、いくらなんでもこんな酷い事はやらねぇぞ…!
すまねぇ、榊…彼女はすでに暴行を受けてしまった後のようだ。
ったく、胸糞悪いなおい。


「柿本は警察に通報…山部は病院に連絡を入れろ。」

「わかった…」

「ちょうど今呼ぼうと思ってたところだ。」


デュエルディスクは転がっていたが、服は切れ端のみで着せる事はできなさそうだ。
まずは腕や脚を縛っていた紐と猿ぐつわを外す。
次に俺は着ていた上着を脱ぎ、それを彼女に着せておく。
ぶかぶかだが仕方ない、いくらなんでもこのままはあまりに可哀想だからな。

しかし、やけに肌寒く空が曇ってきたが…妙な胸騒ぎがしやがるぜ。
兎に角だ…こんなふざけた事をしてくれた黒幕は絶対にぶっとばせよ、榊!








――――――








Side:柚子


暗国寺の卑劣な策略とラフプレーにより、ブランが追い詰められた格好となった。
それにしてもアユちゃんがいないと思っていたらやっぱり何かあったみたい。
それに、暗国寺の息のかかった人に酷い目に遭わされているって聞こえた。

ブランは時間ぎりぎりだった言い訳に面倒事に巻き込まれたって言った。
そして何より、ブランが来てもまだアユちゃんの姿は見えなかった。
一見、ブランが試合を優先してアユちゃんを見捨てたようにも感じられる。
でも、ブランがあの子を見捨てるはずがない。
きっと、今ここにいない誰かがアユちゃんを探してくれているはずよ。
あなたは悪くない…悪いのは暗国寺たちだから!

とはいえ、脅迫されたのだろうけど一人で抱え込んで、勝手に突っ走ったのは間違いないみたい。
どうしてこの事をあたしたちに連絡してくれなかったのよ…!
目を離すとすぐに無茶するんだから…もう!

抱え込みすぎて心労が溜まっている上に、ここに来たときには既に疲労困憊。
それにアクションカードの取り合いの末の接触という名目で暴行を受け、満身創痍。
しかも切り札のルーンシェルが奪われ、手札も伏せカードもなく、ライフも残りわずかという絶体絶命の状況に追い込まれた。
そして、酷い精神攻撃を受けてブランの眼が虚ろに…!

いくらなんでもここまでやるなんてあんまりだ。
3年前に再起困難に追い込まれたといっても、結局暗国寺の自業自得じゃない!
ブランへの復讐のためだけにアユちゃんを巻き込んで…絶対に許せない!


「お願い…こんな最低な奴に負けないで、ブラン!

「ちょっと待ってください…ブラン様の様子がおかしいです!?」

「え…?」


そこで、フィナンシェさんがブランに異変があるって…!
ブランに一体何が…!?


うっ!?が…あぁぁ……!」

「「ブランお姉ちゃん!?」」

「ブラン!?」


えっ…突然、ブランがいきなり胸を押さえてとても苦しそうに…!
いったい、何がどうなって…?


「駄目です、衝動に身を任せてはいけません!!

「やめろ、ブラン!心は熱くても、頭は冷静になれ!


いつもはクールなはずのルウィー教会のロムが珍しく切羽詰まった表情になっていた。
お父さんも慌てふためいているみたいだけど、一体ブランの身に何が起こるというの…?


「な、なんだ…この気配はよ…?」

「おい、さっさとそいつを始末しろ!」

「っ…兎に角、これで最後だァ!
 バーバリアン・デビル・プリーストで攻撃だ!いい加減くたばれぇぇぇ!!」


――ギロッ…!


「わたしは墓地の『ウェーブ・ガードナー』を除外し、デッキから水族の『ゾエア・シュリンプ』を墓地へ送り効果を発動する…!
 その直接攻撃は無効だ…!」


――ザッバァァァン!!


「何だと…!?」

『万事休すかと思われた榊選手、墓地発動のモンスター効果を利用して切り抜けました!
 ですが、何やら様子がおかしいようです…?』



暗国寺の攻撃宣言と同時にブランの身に大きな変化が起きた…!?
見た目も彼女のショートヘアが薄茶色から水色に変色して逆立ち、目つきが鋭くなって瞳が紅く発光しているようだった。
雰囲気も大きく様変わりし、おぞましい殺気がここにまで伝わってきた。
そして、墓地からのモンスター効果でダイレクトアタックを防いだみたい。
正直、ブランのこの変貌に戸惑いを隠せない…!


未熟なまま、覚醒してしまいましたか…!

「いずれこうなるんじゃないかとは思っていたが…!」

「いったいどうしちゃったの…!」

「彼女…バイクに乗った女に追いかけられてる時にも、あのような雰囲気になっていましたわよね…?」

「ああ、見間違いねぇ…あれはやばいぞ…!


栗音と…確か真文はあの時ブランを車に乗せていたみたいだけど…!
その時に見たのが…これなの!?


「こ、この攻撃を凌いだくらいでお前に何ができる!
 次の俺のターンでトドメをさしてやる…ターンエンド!」
甲殻魔将ルーンシェル・P・ロブスター:ATK3600→3000


「てめぇに次のターンはねぇよ…わたしのターン、ドロー!
 わたしは墓地からカニカブトを除外し、墓地の『ゾエア・シュリンプ』を攻撃表示で特殊召喚する。」
ゾエア・シュリンプ:ATK100


「次に魔法カード『サルベージ』を発動し、墓地のウォーター・ペインターとカラツキキャットを手札に戻す。
 ここで『ウォーター・ペインター』を召喚!」
ウォーター・ペインター:ATK900


「ウォーター・ペインターの効果!このカードとゾエア・シュリンプをリリースし、デッキから2枚ドロー。
 ここで通常魔法『強欲なウツボ』を発動!手札のカラツキキャットとザリガンをデッキに戻し、3枚ドロー。
 スケール3の『甲殻水影ドロブスター』をセッティングし、ペンデュラム効果を発動。
 もう片方にロブスター・シャークがあるためこのカードを破壊し、デッキから1枚ドロー。」

『ここで榊選手の手札が一気に増えました…ここから何が起こるというのでしょうか?』


ここまで手札交換を繰り返して…いったい何をする気!?


「まだ手札交換を繰り返すだと…?」

「わたしはスケール4の『甲殻鎧竜オッドアイズ・オマール・ドラゴン』をペンデュラムゾーンにセッティング!」
甲殻鎧竜オッドアイズ・オマール・ドラゴン:Pスケール4


「オッドアイズ・オマール・ドラゴンのペンデュラム効果発動!
 もう片方のペンデュラムゾーンにあるロブスター・シャークを破壊し、デッキから魔術師ペンデュラム1体をペンデュラムゾーンに置く。
 この効果でスケール8の『霊媒の魔術師』をペンデュラムゾーンにセッティング!」
霊媒の魔術師:Pスケール8


これでペンデュラムスケールが揃った…!


「これでレベル5から7のモンスターが同時に召喚可能!
 揺れろ、魂のペンデュラム…天界に架かれ、流星のビヴロスト!ペンデュラム召喚!来い、我が僕のモンスターたちよ!
 エクストラデッキからレベル7『甲殻奏者ロブスター・ハープ』!レベル5『甲殻水影ドロブスター』!レベル6『甲殻砲士ロブスター・カノン』!」
甲殻奏者ロブスター・ハープ:DEF2600 forEX
甲殻水影ドロブスター:ATK1800 forEX
甲殻砲士ロブスター・カノン:ATK2200 forEX



そして、いつもと違う雰囲気でペンデュラム召喚を行ったわ。
だけど、暗国寺の永続罠の効果で攻撃できないはずよね…?何をする気なの?


――ドゴォォォォン!!


ここで雷が…?嫌な胸騒ぎがする。


「わたしは手札から魔法カード『電光融合』を発動!」

「「「ブランが融合を!?」」」

「融合だァ!?」


そして、ブランが融合カードを…?
そういえば、あの2体のモンスターはレベル5とレベル6…まさか!


「この効果でフィールドのドロブスターとロブスター・カノンを素材にし、雷族モンスターを融合召喚する!
 水面に舞う忍よ!重厚な砲撃手よ!電光と一つとなりて、我が逆鱗に触れし者を殲滅せよ!」


――バリバリバリィィィ!!


「融合召喚!!括目せよ、混沌を断ち切る紫電の一閃!レベル7GH(ゲイムハート)カオス・リベリオン・F・(フュージョン)シデン』!!」

『グオアァァァァァァァァァァァァ!!』
GHカオス・リベリオン・F・シデン:ATK2500



「ああっ、ブランがネプテューヌのエースを!?」


出てきたのは、ネプテューヌのエースモンスターだったわ。
今はブランが預かっているのは知っているけど、それをエクストラデッキに入れていたなんて…!








――――――








Side:零児


ユーヤ・B・榊が相手の卑劣な策略にはまり、彼女らしからぬあまりに無様なデュエルを展開していたようだが…ここに来て明らかに変貌した様子だ。
彼女の纏う雰囲気が明らかに攻撃的になっている事が伺える。
どうやら、彼女は我々の想像以上に末恐ろしい存在なのではないかと思える。
本来掲げている理想とはスタイルが反しているように感じられるが、戦力としては申し分ないものだ。
むしろ、この苛烈な状態こそが彼女が秘めていた本性の可能性も十分ある。


『これは!ペンデュラム召喚から更に融合召喚!?』


そして、変貌した彼女が打った手はペンデュラム召喚からの融合召喚…すなわちペンデュラム融合だ。
しかも、現れたモンスターは…!


「何故、奴がカオス・リベリオンを…!」


そう、現在消息が掴めていない紫吹の仲間であるネプテューヌという少女のエースモンスターのカオス・リベリオンであった。
成程、現在は彼女が所持していたか。

実はここからどう転ぼうが、暗国寺の失格だがな。
デュエル内での暴行に加え、彼が手下に誘拐などの犯罪行為を唆したと沢渡の取り巻きの一人から報告があったのでな。
だが、その状況下でもあえて続けさせた甲斐があった。

紫吹が衝撃を受けているようだが…持ち主の行方が分からない以上はこれは仕方あるまい。
少なくとも、ネプテューヌが現在カオス・リベリオンを所持していない事は確か。
恐らく、何かの危機にあったものだと推測できる。

それは兎も角、これでユーヤ・B・榊は融合シンクロエクシーズの3大召喚法を全て扱えるようになったわけだ。
各々の戦闘能力はさておきとしてだが。
もっとも、これからは今までのようにエンタメなどとは言っていられなくなるだろう。

が、まずは目の前の障害をどのように乗り越えるのかを見せてもらうとしよう。








――――――








No Side


「すげぇ…エクシーズ、シンクロに続き、とうとう融合までしやがったぞ…!」

「全て使うなんてLDSでも滅多にできるもんじゃないだろ、どう考えても。」

「それにあの変貌ぶりといい、あの子怖い…」


甚振られてばかりだったブランが突然豹変し、融合召喚をも使用した事に観客席からどよめきが湧く。
ただ融合召喚しただけならまだしも、エクシーズ、シンクロと続いての使用であれば猶更だ。


「だ、だがよ…所詮そいつもエクストラデッキから特殊召喚したモンスターじゃねぇか。
 つまり、俺の永続罠の効果で動けないはずだ!!」

「それはどうかな?」


――バチィィッ!!


「何っ、バーバリアンの風習が破壊されただと!?」

「電光融合の更なる効果を使用させてもらった。
 融合召喚後にフィールドの表側の魔法・罠1枚を選んで破壊できる効果をな。
 この効果でバーバリアンの風習を破壊したわけだ…!」


さらに、ブランが使用した融合カードの追加効果で目の上のたん瘤であった永続罠を破壊。
これで、カオス・リベリオンを邪魔する障害は無くなった。


「ここでカオス・リベリオンの効果を発動!
 1ターンに1度、ターンの終わりまで相手の全ての表側モンスターの攻撃力を半分にする!『プラズマ・エクスブレイド』!!」

「何だとぉぉぉ!?」


――ババババリィィィ!!


バーバリアン・デビル・プリースト:ATK2600→1300
甲殻魔将ルーンシェル・P・ロブスター:ATK3000→1500



「バトルだ!カオス・リベリオンでバーバリアン・デビル・プリーストを攻撃!」

「だ、だったら…あそこのアクションカードで…!」

「……」


カオス・リベリオンで自らのモンスターの攻撃力を半分にされた暗国寺はアクションカードを取りに向かうも…!


――ぱすっ…!


「てめぇが欲しかったのは…これか?

「貴様ァ…!」


暗国寺が取ろうとしたアクションカードをブランが遠くから一気に詰めてあっさり奪取。
身体能力もとんでもなく向上しているようだ。


「こいつを喰らいやがれ!『電光のクリティカル・ディスオベイ』!!」


――ザッシャァァァ!!


「ぐおぉぉぉぉぉ…ぐはぁっ!?」
暗国寺:LP3950→2750


この一撃で暗国寺は大きく吹き飛ばされ、ソリッドビジョンの木に衝突。
通常のアクションデュエルで発生する衝撃を上回るほどの一撃なのだ。


「うぐ…だが、これでお前の攻撃は…!」

「カオス・リベリオンの効果発動…!
 このカードが戦闘でレベルまたはランクが5以上のモンスターを破壊し墓地へ送った時、もう1度だけ続けて攻撃できる。」

「な、なんだとぉぉ!」

「紫電は二度閃く!今度はルーンシェルに攻撃!『連撃のクリティカル・ディスオベイ』!!」


――バリバリザシュゥゥ!!


「いぎゃぁぁぁぁぁ!!」
暗国寺:LP2750→1750


今度は自ら呼び出し、彼に奪われたモンスターをも躊躇なく攻撃し撃破。


「お、お前自身のモンスターにすら手をかけるなんてひでぇ奴だなぁ…!
 ま…まぁいい、今度こそお前の攻撃は…」


数値以上に大きなダメージを受けてなお、震え声ながらブランを煽るあたり性根の悪さが伺える。
だが、これで攻勢が収まると考えるのは些か甘すぎる。


「ここで、シンクロ召喚したルーンシェルが墓地へ送られた事により効果を発動!
 エクストラデッキの表側表示の『ロブスター』1体を特殊召喚する!
 この効果で特殊召喚するのは、『甲殻砲士ロブスター・カノン』!!」
甲殻砲士ロブスター・カノン:ATK2200


「なん…だとぉぉぉぉぉぉ!!」


そう、彼はルーンシェルの第3の効果を失念していたのだ。
そして、ロブスター・カノンがいつもより鋭い目つきで暗国寺を見据えての登場となった。
彼に引導を渡すために。


「ふ、ふざけんな…こんなの認めねぇぇぇぇぇぇ!

「諦めろ、てめぇは越えてはならない一線を越えた…!
 ロブスター・カノンよ!我が逆鱗に触れし、この下衆野郎をぶちのめせぇぇぇぇぇ!!『キャノンアーム・ストライク』!!」

「ひぃっ、来るな…この化物がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


――ドガァァァァァッァア!!


「ぐ、ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
暗国寺:LP1750→0


ロブスター・カノンの銃身による殴打が炸裂し、ブランの辛勝で終了となった。
暗国寺はというと、その衝撃で会場の外まで吹き飛ばされていった。

一方、観客席は静まり返っていた。
変貌したブランの雰囲気に恐怖を感じた者が多く、その苛烈なデュエルに皆引いているのだ。
観客を怯えさせるデュエルを里久と紫吹の試合で否定したにも関わらず、そのデュエルをしてしまった。


『しょ、勝者はユーヤ・B・榊選手…です。』

「あ…よ、よくやりましたね、ブラン様。」

「相手を会場から物理的に追い出しちゃった…」

「しびれるくらい怖ぇ…」

「お父さん…まるであれを知っているような口ぶりだったけど、どういう事?」

「すまん、なんと言ったらいいのやら…正直、俺も少し時間が欲しい。」


実況のニコや彼女が所属する遊勝塾の面々でさえ困惑を隠せないのが伺える。


「ちっ、やぱりあの程度の奴では話にならなかったか…」


その一方で悪態をつく謎の怪人物もいれば…!


「このタイミングで目覚め始めてしまいましたか…ボクとしても見通しが甘かったです。」

「可哀想だが、彼女がユーヤ・B・榊としていられるのはもう長くないようだな。」


意味深な事を呟くルウィー教会の者も存在するのであった。


「……はっ!?


一方で一人試合場へ残されたブランは…ようやく正気を取り戻したようだ。
変化していた髪や瞳なども元に戻っていた。


「え、え…?何なの、この感じ…?」


辺りが静まり返り、相手の姿がいなくなってしまった事に困惑を隠せない様子であった。
そして、自分がエンタメデュエリストとしてあるまじき事をやってしまった事を察してしまった。


「オレは…衝動に駆られたまま、力づくで相手をねじ伏せるデュエルを…?
 そうであれば、なんて最低な事を…!
 エンタメデュエルを楽しみにじてぐれてたはずなのに…みんな……ごめん、なさい……」


周りの人を笑顔にするどころか、逆に怯えさせてしまったのも想像してしまったようだ。
アユの救出を引き受けた沢渡に背中を押されたのにも関わらずだ。
彼女は今まさに目の前の辛い現実に打ちひしがれてしまったのだ。


「ひぐっ…ぐずっ…う、うえぇぇぇぇぇえぇん!!


そうして彼女は泣き出してしまい、そのまま逃げるように退場してしまった。


「豹変しすぎだけどなんなの、あの子…?」

「あんな力でねじ伏せるデュエルをするとは思わなかった。」

「勝ったのにあんなふうに泣きわめくか普通…?」


残された観客は終始ざわつき、試合の後味の悪さなど困惑を隠せなかった。



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・・・・・・・・・・・・

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・・・・・・

・・・



「ぐ…うっ……おのれ、ユーヤ・B・榊ィ…!


一方、あの一撃で会場の外へ放り出された暗国寺は頭から血を流しつつ、血走った目で憎々しげにブランの名を呟く。
相当な衝撃を受けたため満身創痍となったようだが、恨み事は言えるようだ。


「潰れるまで後一歩だったところで、わけのわからん化物になりやがって…!
 ふざけんな…あんなの認めねぇぇぇぇぇぇぇ!!

「ふん、無様だな……」


だが、ここでローブで身を隠した謎の女が暗国寺を見下ろす格好で姿を見せた。


「あ、貴方は…!廃人同然の俺に力を授けてくださった…!
 滅相もありません!今回こそは奴を仕留める事は敵いませんでしたが、次こそは…!」


その暗国寺がその女の前では態度を一変させている。
どうやら暗国寺に力…恐らくエクシーズモンスターを与えたのも彼女の様だが…?


「折角この私直々に力を与えたにも関わらず、失望させてくれたな?
 お前が余計な事をしてくれたがために、奴の覚醒が始まってしまったからな…!」

「あ、あれは俺としても想定外で…」

「言い訳は結構…お前はもう用済みだ。」


その女としては対象の始末を期待したのにもかかわらず、逆に力を付けさせてしまった事へ憤慨しているようである。
そして、暗国寺の弁解は無視される形できっぱりと見切りをつけた。


「そんな!ど、どうか俺にもう一度チャンスを…!

「見苦しい…目障りだ、いい加減に消えろ。」


暗国寺がその女に図々しく機会をいただこうと懇願をするも、一蹴される。
そして彼女はデュエルディスクを彼に向け、操作を初め…!


――ピカァァァァァァ!!


「い、いぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!!」


――パラッ…!


謎の光が暗国寺を包むと…その姿が消えカードに封印されてしまった。


「ふん、いつの間にあのガキがシデンを手にしていたとは。
 いずれにしろこの次元で混乱が起こりつつあるな。
 結局こいつも碌に使えなかったが、まぁいい…そろそろ奴らを動かすとするか。


残された彼女が不穏な事を呟き、どこかへ去っていくのであった。












 続く 






登場カード補足






ウェーブ・ガードナー
チューナー・効果モンスター
星3/水属性/魔法使い族/攻 600/守1700
「ウェーブ・ガードナー」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):相手モンスターの直接攻撃宣言時、墓地のこのカードを除外し、デッキから水族・魚族のモンスター1体を墓地へ送って発動できる。
そのモンスターの攻撃を無効にする。



ゾエア・シュリンプ
効果モンスター
星1/水属性/水族/攻 100/守 500
「ゾエア・シュリンプ」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが墓地に存在する場合、自分の墓地のレベル3以下の水族モンスター1体を除外して発動できる。
このカードを墓地から攻撃表示で特殊召喚する。



バーバリアン・デビル・プリースト
エクシーズ・効果モンスター
ランク5/闇属性/戦士族/攻2600/守2800
戦士族レベル5モンスター×2
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、相手フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊し、相手に1000ダメージを与える。
(2):1ターンに1度、自分フィールドの「バーバリアン」モンスター1体をリリースし、相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターのコントロールを得る。



バーバリアン・グール
効果モンスター
星5/地属性/戦士族/攻1550/守1550
「バーバリアン・グール」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが墓地に存在する場合、
自分の墓地の「バーバリアン・グール」以外の「バーバリアン」モンスター1体を除外して発動できる。
このカードを墓地から特殊召喚する。



電光融合
通常魔法
「電光融合」は1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分の手札・フィールドから、雷族の融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地に送り、その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。
その後、フィールドの表側表示の魔法・罠カード1枚を選んで破壊できる。



パワーフルーツ
アクション魔法
(1):自分フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
このターン、そのモンスターの攻撃力は600アップする。