Side:ロム
黒龍院里久と紫吹雲雀による異なる次元出身による対決は後者の勝ちですね。
戦術面こそは黒龍院が優れていたように見えますが、甘さと慢心…そして精神面で未熟なのがいけませんでしたね。
一般的にサディストは打たれ弱いというものが相場で、まさにその通りの結果になりましたか。
そして、大きなダメージを負って倒れた黒龍院を前に紫吹が何か不審な動きをしているようですが?
「…まぁいい。」
そういうと、紫吹が反転して立ち去るようです。
ふむ、何かしようとしたのは確かですがあの様子だとバックにいる誰かに制止されたようですね。
「まだだ……エクシーズの僕が融合の負け犬なんかに負けるはずがない…!」
「…ふん。」
まだ起き上がる気力があるようですが、往生際が悪いですね。
当然、満身創痍の黒龍院の言い分に紫吹が応えるはずがなくそのまま去って行きました。
「待て…逃げるな……もう一度……デュエルを……」
――バタッ!
と、ここで気を失ったのか倒れ伏しましたか。
あれだけ大きなダメージを負っては当然ですね。
もっともただのリアルソリッドビジョンの範囲を超えてダメージが実体化していたようですが。
紫吹雲雀…今はLDSに飼いならされているようですが、やる事が過激ですね。
もっとも…辛い日々を送っていたみたいですが、敵か味方かはこれから判断する事にしましょう。
「ちょっと!勝手に入られては困ります!」
「離して!オレは里久が心配で…!」
一方でどうしてかブランお姉ちゃんが係員に止められているみたいですね。
彼女は黒龍院と同じく遊勝塾所属。
彼の本性を直で見てもなお、身を案じるというのですか…やはり甘い。
残念ですが、あの光景こそが現実なのですよ。
もっとも、試合中に殺伐とした光景を見せられて一瞬ブチ切れたようですがね。
精神面も未熟かつ不安定で、やはりあなたは色々と危うい。
最悪、彼女を始末してでも――の力を手に入れなければならない事態になるかもしれませんね。
無論、できればそのような事になるのは避けたいのですが。
――PiPi
…外の監視にあたらせたルウィー教会所属の人から何か連絡が来たようですね。
「こちらロムですが、手短に要件を…」
『はい、実はユーヤ・B・榊と酷似した顔をしたパーカーワンピの少女を発見しました。
ビル街の大通りで中継をまじまじと見ている様子です。』
「そうですか…では、彼女の監視をお願いします。
気付かれた場合はいったん退避しても構いませんが、その時は報告してください。」
『了解しました、では失礼します。』
ブランお姉ちゃんと同じ顔の少女ですか…しかもパーカーワンピと。
まだ確信はできませんが、異次元人の可能性が高そうです。
そして彼女の正体は推測できますが…これはわたし達もそろそろ本格的に動き出す必要がありますね。
超次元ゲイム ARC-V 第32話
『邂逅』
Side:ネプテューヌ
繁華街の人ごみに紛れてモニターから雲雀が試合しているのが見れた。
レオ・コーポレーションの赤馬零児と接触して何か取引したようだけど、まさかこの次元の大会に参加してたなんてね。
それで、対戦してた黒龍院って子が本性を見せた。
どうも、わたしたちの次元を襲ったアヴニールの工作員の可能性が高そうだね。
それに…確か、名前を聞くのをうっかり忘れてたけど月子に似たあの子にエクシーズ召喚を教えていたのを覚えてる。
この次元にもエクシーズを流行させんじゃないかと思うとなんか嫌だなぁ。
同じレベルのモンスターが2体以上揃ったら「レベルなんとかのモンスターが2体…来るぞ、ほにゃらら」とか日常茶飯事に?
それは冗談として、敗北して意識を無くした以上はLDSの管理下に置かれるはずだね。
放置しておくのはあまりに危険だろうし。
仲間の雲雀と取引した以上はわたしたちの敵である黒龍院の事も調べたいと思うからね。
でも、あのアヴニールの工作員がスタンダードの一企業にそう簡単に捕まるようなタマかなぁ?
多分、逃げ出す事も造作もないと思うんだ。
そうと決まれば…先回りして逃げる可能性の高い彼を迎撃しに向かおうかな。
いや…LDSに侵入して、逃げる前に彼に直接聞きだそっか。
彼を捕まえて向こうの実態を聞き出したいのはこっちも同じだからね。
LDSの場所なら雲雀と情報共有して知ってるからね。
そうと決まれば、いっちょ頑張りますか!
…と言いたいところなんだけど、何か変な視線を感じる。
もし、エクシーズの奴らとするなら捨て置くのは危険ね。
そうと決まれば…!
――タッ、タッ、タッ!
一端、裏路地へ誘い込む!
――しーん。
…あれ?誰も来ない。
流石にこんなにあからさまな誘いはばれるか。
ま、いなくなったなら仕方ない…それならそれでいいか。
――――――
Side:ブラン
あの後、係員に止められ里久の元へ駆けつける事はできなかった。
それで、どうやら彼はLDSにある医務室に運ばれたみたい。
そしてオレは今、遊勝塾の関係者全員で病室の前にいる。
なんだかんだ、みんな彼の事を心配しているみたい。
「里久…」
「大丈夫だ、LDSには優秀な医療チームがあると聞いてる。」
「でも…違う意味で不安よ。」
まるでアクションデュエルでけが人が出る事を前提としているようだけど、実際起きているものは仕方ない。
でも、不安というのは違う理由だ。
最近までLDSを襲い続けたはずの紫吹。
でも、LDSの痴女…もとい栗音たちはまるで最初から彼が仲間だったかのように言った。
どう考えてもこれはおかしい。
そう考えると、彼に何かするんじゃないかと心配になる。
当たり前だ、紫吹を相手にとんでもない爆弾発言をしたのだから。
「そうだよなぁ…あいつ、変な事言ってたし。」
「獲物とか狩るとか不穏な事を言っていたからね。
そして、紫吹の故郷の仲間を襲ったという言い分を否定しなかったわ。」
「絶対にただじゃ帰してくれないわよね。」
「だからといって、悔しいが俺達にはただ信じて待つしかできない。」
そうなのよね。
今は彼はLDSの手中にある。
こうなった以上、オレ達が現時点で手を出せる範囲を超えているわ。
それに、LDSには友達のねね、そしてライバル達が大勢いる。
いや、流石に彼と面会できるような権限はないわよね。
それは兎も角、紫吹は誰か…恐らく赤馬社長に制止されたみたいに思えた。
何か聞き出すつもりなのだろうけど…少なくとも今は危害を加える事はなさそう。
そう考えると、今はむしろ下手に手出ししない方がよさそうね。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
「それじゃあ、俺とフィナンシェさんは子供たちを送ってくる。
二人もあまり遅くならないようにな。」
「ありがとう、里久の事は任せて。」
「ブラン様と柚子様もお気をつけて。」
夜になり、塾長と母さんは子供たち3人をそれぞれの自宅へ送って行った。
そしてオレは柚子と二人きりになる。
そろそろ積もる話をしておかないとね。
「紫吹がLDSにいる事についてどう思う?
オレは現に目の前でLDSのチームを襲っているのを見たし、オレ自身も巻き添えを喰らったわ。」
「あたしは彼を追ってた栗音と彼が鉢合わせしたのが聞こえたわ。
それなのに、まるで最初から仲間だったかのような言いぶり。」
「まるで記憶が弄られている…としか考えられないわね。
ねねも柚子といた時に埠頭で襲われかけてたみたいだけど、彼に関しては黙秘してるみたい。
オレたちや世間には公表できない何かを隠しているとしか思えないわ。
あの眼鏡…もとい赤馬零児達は彼や大会を利用して何かしようと考えていそうね。」
「やっぱり、ブランもそう思うのね。」
これに関して、柚子も同感みたいね。
やっぱり、これはどう考えてもおかしいもの。
「でも、あの人がLDSを襲ったのは仲間を救うためだってネプテューヌが言ってた。」
「ネプチューヌ?む、言いにくいわね。
でも、紫吹がオレを最初見た時そんな名前で呼んでいたわね。」
それで、そのネプなんとかって奴に間違えられてたって訳か。
「もしかして、それがオレと同じ顔という…!」
「そう、沢渡を襲ったのも実は彼女なの…。
今までちゃんと言えなくてごめんなさい。
あの時、あたしがブランの事を疑っていなければ…」
「そうだったの…でも、あまりにも似てたなら仕方ないわよ。
それにねねがオレにアリバイがある事を理事長に伝えても、無駄だったじゃない。
今更柚子がその事を気に病む必要なんてないわ。」
実際、この話で謝られても逆に困るわね。
あの理事長なら適当に何かでっちあげてうちを襲撃してくるのは時間の問題だったと思うし。
話は変わるけどその彼女はオレが近づく度にいなくなるみたい。
だから、オレ自身は未だに彼女に会えていない。
「でも、柚子のブレスレットが光るといなくなってしまうのよね。」
「うん、でもどうしていなくなるのかはわからない。
もしかしたらブランが変装してるのかもって思ったりもするけど、そうしてLDSを襲う理由ないしね。」
「オレ自身も自分で言うのも何だけどある種で謎の多い存在ではあるけど。
ブレスレットが光る条件って柚子がその人の近くにいる時にオレが近づいた時と仮定できるわね。」
「確かに…それなら辻褄が合うのよね。」
あまり思い出したくはないけど、白バイクの通り魔が消えたのも柚子のいるところに近づいたからかもしれないわね。
オレとネプなんとかって人と白バイクの通り魔…何か関係あるのかしらね。
「発動条件は一先ずそれでいいとして、彼らがLDSを襲うのは敵に囚われた仲間を救う手段か…」
「ええ、そう言ったわ…しかもエクシーズが敵で紫吹の妹の月子って子が囚われているみたい。」
「成程…道理で紫吹がそのネプなんとかって人の仲間で里久に敵意があったわけね。
一方の里久は融合使いに対して妙に悪意を向けている感じがある。」
「ネプなんとかじゃなくてネプテューヌね。
それで、里久の出身ははぐらかされるし知らないけど…間違いなく何か因縁がありそう。」
確実に何かある雰囲気だったからね。
「例えば、融合とエクシーズの間に個人規模で済まない因縁とか。」
「ありえそう…というレベルじゃなくて間違いなくあるはずよ。
そして紫吹の故郷が酷い有様らしい事は聞こえたけど…まさか、彼らって異次元出身なのかしら?」
「あ!そういえば里久が前にネプテューヌと鉢合わせした事あるけど、その時に『こっちの世界の人じゃないよね?』とか質問してたかも…」
「え…?それ一番重要な発言じゃねぇか!」
それ…異世界の存在を知っているか、異世界から来たとしか思えない発言じゃない!
「そうなるとネプテューヌたちや里久が異世界出身ってこと?」
「恐らく…大きな何かが動いていそうね。
一方でLDSを襲った事だけど、あの社長の事だ…何か隠していそうね。」
一般人に公表すれば大騒ぎになるような何かをね。
そう考えるとオレは自分の正体もわからないのにエンタメとか抜かしてていいのかしら?
昨日の試合でエンタメが上手くいったと言っても、あれはロムが言った通り沢渡が異様に乗り気だったのが大きい。
逆に明らかにエンタメが通用しなそうな奴も当然出てくる…暗国寺なんかもそのタイプだろう。
これから先、オレはどうしたらいいのかしら?
――――――
Side:塾長
流石にジュニアの子たちを夜道で一人きりにさせるわけにいかない。
そこでフィナンシェさんと共に子供たちを家まで送って行った。
そして、無事に3人を家に送り…フィナンシェさんと二人きりになったわけだが。
「フィナンシェさんと二人きりというのも久しぶりですね。」
「そうですね、二人きりというのは滅多にありませんから。」
もっとも、しんみりとしに二人きりになったわけではない。
これからの事について大人の会話をするためだ。
「それで、今2人で少しばかり込み入った話をと。」
「はい、なんでしょう?」
「石島戦以前と比べて、目に見えてブランのデュエルがよくなったと昨日の試合でも感じたわけですが…」
「そうですね、追い詰められても諦めることなくむしろデュエルを楽しむ姿勢など成長を感じた試合でしたね。
その前の権現坂君とのデュエルも見させて頂きましたが、戦術面だけでなくメンタル面の所でも立派になられたと思います。」
ああ、今までのブランであればすぐ諦めて泣きべそをかいてもおかしくなかったからな。
石島戦で初めてペンデュラム召喚を見せてからここまで成長して、俺としては大変感無量だ〜!
…とただ喜んでばかりもいられない。
いつの間にやらシンクロ召喚とエクシーズ召喚までも会得していた。
エクシーズについてはLDSの生徒からエクシーズモンスターを手に入れたそうだから大した問題じゃない。
問題はシンクロ召喚の方…俺とのデュエルでも使ったわけだが冷静に考えるとどこで習得したかなど謎が多い。
そして昨日の試合で見せたエクストラデッキのペンデュラムカードを使った変則的なシンクロ召喚も然り。
戦術面と言い、ペンデュラム習得後以降のブランの成長が早すぎる気がするんだ。
「ただ…なんというか、ブランの成長が急すぎる気がするんです。
娘の柚子も里久からエクシーズ召喚を学んだようだが、使いこなすまでに何度か失敗したみたいだ。
一方のブランは短い間にいつの間にか2つの召喚法を使いこなしている。
ペンデュラム召喚と合わせれば3つ…本人の前で言えないがはっきり言って異常だ。」
「わたしの前で言うのも如何かと思いますが…そうかもしれません。」
「すみません。そして他にも危うい所を感じます。
例えば、今日の最後の試合を見てブランの雰囲気がガラッと変わったのを覚えていますか?」
「そうですね、異様なほど気性が激しくなってましたから。
あの惨烈な試合から連続していたのも大きいように思います。」
直ぐ止められたからいいものの、実はあの時のブランの雰囲気は尋常じゃないものだった。
もっとも、権現坂君が無残に敗れた試合と続いたから仕方ないのかもしれないが。
それは兎も角、ルウィー教会の本格参戦など他にも不安要素が多々ある。
「しかも、この時期にルウィー教会の活動が本格化しだした。
フィナンシェさんも元々ここに所属していたのは俺も覚えています。」
「わたしも昔はあそこで働いていましたから。
そして、ロム様がペンデュラム召喚を引っさげて特例でジュニアユース選手権に参戦した。
そして彼女が権現坂君の信念を折ったのは、彼やわたしたちに危機感を煽るためのように思えました。」
何故ペンデュラムカードを持っているのか謎だが、そもそもあの子の事は正直詳しくはわからない。
だが立場の事を考えれば、単なる嫌がらせ目的でやるとは考えにくい。
しかも、ブランも彼女に何か忠告されたようだからな。
彼女ほどの立場なら間違いなくブランの正体を知っているはずだ。
そして、何を隠そう実は俺もブランの正体を今は行方知らずの遊勝さんから聞いている。
もっとも当の本人は気付いていない事だろうが。
「いずれにしろ、ブランが不気味なくらいの速さで力を身に着け始めている。
また、ペンデュラム召喚の発現やルウィー教会まで本格的に動き始めている事。
そして、ブランが濡れ衣が着せられるほどに酷似した顔の人物の出現…そしてLDSへの襲撃事件が立て続いた事。
何かとんでもない事が起こる前触れだろうか?」
「わたしたちはそのブラン様によく似た方の顔を見た事はないですけどね。
いずれにしても何か大きな思惑が動いている事は確かですね。」
「ああ、そして…ブラン自身にとても大きな変化が起きている事も確かだ。」
それは下手すればブランの心が壊れかねない程のとんでもない変化だ。
それが起きてしまったらもうただの一般人ではいられなくなる可能性が高い。
「問題はその事を話してしまっていいものか…」
「難しいですが、いつまでも隠し通せるものではないように思えます。
ブラン様には平穏な日々を過ごしていただきたかったのですが、違和感を感じている風でしたから。」
「恐らくは覚醒も時間の問題だしな…覚悟するに越した事はないか。」
ブラン、その時はなんとしても気をしっかり保ってくれよ。
――――――
Side:ブラン
「いたか?」
「こちらにはいません。」
「向こうを探します。」
どうも、ここの警備員と思わしき人たちが嫌に騒がしいわね。
「拙いな、もう外に行ってしまったのかもしれん。」
「黒龍院里久が逃げ出した…大至急本社に連絡を!」
里久がいなくなった!?
おいおい…大丈夫じゃないでしょ、あの怪我で逃げ出したって…!
まずは母さんに連絡しなきゃ。
「もしもし?」
『ブラン様、どうしましたか?』
「大変な事になったわ、里久がLDSから逃げたみたい!」
『落ち着いてください、子供たちは既に送りましたからわたしも柊さんと手分けして探します。』
「ありがとう、お願いするわ。」
電話を切って、この事を柚子に伝えなきゃ。
「母さんと塾長は子供たちを送った後だから手分けして探してくれるみたい!」
「わかったわ、あたしたちも手分けして探しましょ!」
「ええ!」
オレたち女子中学生が夜中に出歩いていいのかは兎も角。
「オレは中央公園の方で探してみるわ。」
「あたしはブランと反対方向へ行くわ。」
そして、オレ達は手分けして里久を探すことになった。
だが、この先にとんでもない展開が待ち構えていた事を知らないまま。
――――――
Side:ネプテューヌ
あれからLDSの裏口に待ち伏せして張り付いていたのだけど…。
「はぁ、はぁ…あんなところにいられるか。」
やっぱり逃げ出したね…とりあえず追いかけなきゃ。
――タッ、タッ!
「やっほー!」
「ブラン!?いや、あの時から鉄仮面の女か!」
「あの時と違って鉄仮面は付けていないけどね!
悪いけど、あなたにはいろいろ聞きたい事があるから逃がさないよ!」
「何を聞きたいのか知らないけど、僕は紫吹雲雀を…」
「潰してどうするのかな?それと、わたしが雲雀の仲間だと言ったら?」
「やっぱりか…!」
おっと、食いついたね。
よし、この調子で色々聞き出そうか。
「で、あなたには聞きたいことが山ほどある。」
「は?」
「月子がどこにいるのか知らないかしら?」
「月子って誰?そんな人知らないよ。」
それに、名前だけ言ってもわからない事はあるわよね。
「それじゃ、質問を変えるわ。
あなたがこの世界でエクシーズ召喚を教えてる子に似てる子が連れ去られるのを見ていないかしら?」
「は?柚子に似た!?知らないよそんなの。」
…この驚きようからして、本当に知らないようね。
流石に、アヴニール関係者だとしても知らない事はあるか。
少なくとも彼からは月子の手掛かりはつかめなさそう。
「それに捕虜なんていないって。
だって、僕たちに狩られた奴ってカードになっちゃうし。
だから、その子も今頃…ね?」
なっ…!それは一番聞きたくない最悪の回答だった。
だとしたら、わたしや雲雀は今まで何のために…!
そうだ、妹も他の仲間も…彼らエクシーズの奴らにカードにされて消されていった!
「で、その子の居場所は知らないのは本当さ…カード化されたと思うけどね。」
「いい加減黙って…あまり手荒な真似はしたくなかったのだけど、それなら力づくで色々な事を吐かせる!!」
彼らを相手に穏便に済ませる事なんて最初から無理だった。
最初からこうすれば…!
「怖い、怖い…その子を助けたければ精々僕たちを滅ぼしてみることだね!
それにちょうどいいや…君をやっつけておこうと思っていた所なんだ。
それで次は紫吹…融合の負け犬共はみんな僕たちに狩られる運命だって思い知らせてあげるよ!」
「その紫吹にやられたばかりでよく大それた事を言えたものね。
それじゃ、その融合の負け犬に敗れたあなたはエクシーズの負け犬じゃないかしら?」
「っ…言ってくれるな!場所は…あそこでいいや。」
それで、言い返してみたけど煽り耐性はあまりないみたい。
こんな奴らに今までいいようにされたのだと思うと…腹が煮えくり返るわね。
彼が示した場所は…あの公園か。
広くて、ちょうどいい所のようだね。
「君たちのようなエクシーズ使いに負けるわけがない。
本気でやれば、僕の方が強いって事…証明してあげるよ!」
「そういう事言う人に限って大したことがないってネプ子は知ってるよ。
月子たちを救うためにも…まずはあなたから倒す!」
「「デュエル!!」」
ネプテューヌ:LP4000
里久:LP4000
――――――
Side:零児
黒龍院里久がLDSの医療室から逃亡しているようだが、確保しようと騒ぎを大きくすればこれから先の計画に支障が出る。
そうなれば、今までの努力が水泡に消える。
もっとも、逃走経路は市内に多数存在する監視カメラで既に把握済み。
現在は中央公園にいるようだ。
そしてその彼を追いかけていたパーカーワンピの少女。
顔立ちはユーヤ・B・榊と酷似しているようだが…。
「あいつはネプテューヌ…俺の仲間だ。」
「成程、LDSを襲撃した融合使いは少なくとも2人いるとは睨んでいたが…ネプテューヌという少女と君か。」
「あの顔…まさにユーヤ・B・榊と酷似している。」
「だが、別人だ。」
髪型、服装や融合召喚を使用している事などで容易に区別がつくが…あの顔を見て沢渡が見間違えるのも無理はない。
それに、危機的状況では冷静な判断は難しいだろう。
ユーヤ・B・榊や遊勝塾には申し訳ない事をしたが、我々としてもまたとない機会だった。
話が脱線したが、中央公園内で話が始まっている。
どうやら黒龍院は紫吹が知りたいであろう、紫吹の妹の月子の事は知らないらしい。
そしてネプテューヌとここにいる紫吹に対し、執拗に煽っているようだ。
どうしても紫吹をおびき出したいらしい。
『その子を助けたければ精々僕たちを滅ぼしてみることだね!』
「クッ…!」
「待て、紫吹。」
やはり、紫吹は煽りに弱い。
そんな事ではこの先、不意にやられかねないぞ?
「今度こそ奴を始末する!」
「駄目だ、騒ぎが大きくなり大会が中止になれば私の計画も全て水泡に帰す。」
「っ…!」
「この大会が赤馬零王に対抗するためのデュエリスト選抜試験の場である事を忘れるな。」
エクシーズ次元にいる赤馬零王らに対抗するための槍を見出す事が大会の真の目的。
当然、この大会が中止になってはこの計画は失敗に終わる。
それどころか、街全体が恐慌に陥りかねない…少なくともそれだけは避けねば。
「それに、君が行かずとも…」
彼女からデュエルを始めるようだからな。
その腕、しかと拝見させていただくとしよう。
――――――
Side:里久
少々体は痛むけど、これくらいどうってことない。
紫吹を潰す前に目の前にいるブランに似た融合使いを倒さないとね。
「先攻は僕だ!僕は手札から『クラフトイ・スネーク』を召喚!」
クラフトイ・スネーク:ATK1800
「スネークが召喚した時、デッキのクラフトイ1体…『クラフトイ・マジシャン』を墓地へ送り、君に800ダメージを与える。」
「ぐえっ…!」
ネプテューヌ:LP4000→3200
とりあえず先制ダメージを与えられるわけだ。
負け犬らしく、いい吹っ飛びようがいきなり見られたわけだけどさ。
「ほんの挨拶代りのつもりだけど、大丈夫?
観念して紫吹をに交代してもいいんだよ?
僕は永続魔法『クラフトイ工作机』を発動し、カードを1枚伏せてターンエンド。」
「見くびらないでもらいたいものね…わたしのターン、ドロー。
わたしは手札から『
GHジェリー・スライム:ATK1000
まずは攻撃力1000のモンスターか。
もっとも、クラフトイはこの程度でもひしゃげちゃうけどね。
「それでどうするのかな?負け犬の融合使いさん。」
「ジェリー・スライムが召喚した時、デッキまたは墓地から『融合』1枚を手札に加える。」
「ははっ、成程…」
融合を手札に加えてきたって事は…早速来そうだね。
「そして、わたしは魔法カード『融合』を発動!
わたしが融合するのはフィールドのジェリー・スライムと手札の『
雛鳥と流動の魔物…二匹の英雄の心を重ね、荒廃した地を踏みしめよ!融合召喚!駆け抜けよ、レベル5『
『ハアッ!!』
GHディアトリマ・ライダー:ATK2000
「やっぱり来たね、融合モンスターが。」
ここで出てきたのは大型の鳥に乗った青年剣士といった風貌のモンスターか。
「ディアトリマ・ライダーが融合召喚した時、フィールドの魔法・罠カード1枚を破壊できる。
わたしが破壊するのは…セットされたカードよ!」
――ボオッ!
『エクシーズ・リフレクト』が破壊されちゃったか。
でも、クラフトイ工作机は健在だからアドバンテージは稼げるはず。
「バトル!ディアトリマ・ライダーでクラフトイ・スネークを攻撃!」
「悪いけど、エクシーズ以外のクラフトイは基本的にダメージ計算前に…」
「無駄よ、チック・バードを素材にした融合モンスターが攻撃する場合、あなたは一切のモンスター効果を発動できなくなる!」
「ちっ…?」
これじゃ、クラフトイ・スネークが効果破壊されず戦闘破壊される…!
「切り裂け『ランアウェイ・ブレイバー』!!」
――ズシャァッ!
「っ…!」
里久:LP4000→3800
やってくれるな…効果破壊させないことでクラフトイ工作机の効果の発動を防いでくるなんてね。
しかも、この程度のダメージでも結構堪える。
想像以上にダメージを受けているんだなぁ、僕って。
長引けば身が持たない…だから、さっさと潰さないとね。
「わたしはカードを2枚伏せてターンエンドよ。」
「僕のターン、ドロー。」
よし、来た来た…出し惜しみはできない相手だからね。
「さっきはやってくれたな…今度は僕が本気を出す番だ。
僕は手札から『クラフトイ・ラット』を召喚!」
クラフトイ・ラット:ATK600
「クラフトイ・ラットが召喚した時、墓地のクラフトイ1体を守備表示で特殊召喚できる。
この効果で蘇生するのは『クラフトイ・マジシャン』!」
クラフトイ・マジシャン:DEF200(効果無効)
このままじゃレベルが合わないけど…ここは。
「さらに永続魔法『クラフトイ工作キット』を発動!
この効果でクラフトイ・ラットのレベルを2つアップする!」
クラフトイ・ラット:Lv2→4
これで僕の場にレベル4のモンスターが2体揃った。
「……」
「僕はレベル4となったラットとマジシャンをオーバーレイ!
童心を重ね合わせ、悪魔の狂気を目覚めさせよ!エクシーズ召喚!現れ出ちゃえ!全てを引き裂く狂気のケダモノ!ランク4『クラフトイ・マッド・ベアー』!!」
『ゲヒャヒャ…!!』
クラフトイ・マッド・ベアー:ATK2000 ORU2
この2体の攻撃力は互角。
もっとも…このモンスターでも効果を使えば、あの融合モンスターを狩れる。
でも、それじゃ生ぬるいからね!これで一気に蹴散らしてやる!
「さらに!手札から魔法カード『
この効果で僕のクラフトイエクシーズ1体を、ランクが1つ高いクラフトイにランクアップさせる!」
「いきなり、ランクアップ…飛ばし過ぎじゃないかしら?」
「煩い!僕はクラフトイ・マッド・ベアーでオーバーレイ・ネットワークを再構築!
狂気のケダモノよ!混沌の刃でその身を包み込み、あらゆる敵を血だまりの花で彩れ!
カオスエクシーズ・チェンジ!現れ出ちゃえ、混沌のケダモノ!ランク5『クラフトイ・カオス・ベアー』!!」
『ギヒャヒャヒャヒャ!!』
クラフトイ・カオス・ベアー:ATK2400 ORU3
「随分、悪趣味なモンスターね。」
君たちを葬るのにファンシーさは余計だからね!
このカオスエクシーズの効果とダイレクトアタックで一気に決着を付けてあげるよ!
――――――
Side:ブラン
「はぁ、はぁ…」
手分けして探しているのだけど、やっぱり中々見つからない。
こんな広域でそう見つからないのはわかってたけど…?
――ピカァァァ!!
「今、何か光ったわ。」
公園の方で何か起きているみたいね。
それに胸騒ぎがぬぐえないわ…よし。
「あれは…?」
急いで公園へ行くと、そこで里久がデュエルしていた。
カオスエクシーズを出し、残りライフは余裕はあるものの辛そうで余裕のない表情だ。
あの馬鹿、怪我した体で無茶しやがって…!まだ病室で寝てないとならないはずなのに。
そしてその相手は…なっ、オレに酷似した顔の少女!?
まさか…あれが、柚子の言っていたネプテューヌって人なのか?
ようやく名前がちゃんと出てきたけど。
とりあえず、隠れて様子を見る。
「クラフトイ・カオス・ベアーの効果を発動!
オーバーレイ・ユニットを1つ使い、相手モンスター1体を破壊しその攻撃力の半分のダメージを与える!
ディアトリマ・ライダーを葬れ!!」
クラフトイ・カオス・ベアー:ORU3→2
「させないよ、永続罠『
このカードがある限りカオス・ベアーの効果は無効になり、このカード以外の魔法・罠の効果を受けなくする!」
クラフトイ・カオス・ベアー:ATK2400(効果無効&魔法・罠耐性)
そのネプテューヌはカオス・ベアーの強烈な効果を見事封じ込めた。
効果をあっさりかわされ、里久の顔には焦りの表情が浮かんでいる。
「だけど、攻撃力はカオス・ベアーの方が上だ!
バトル!クラフトイ・カオス・ベアーでディアトリマ・ライダーを攻撃!『カオス・ベアレイザー』!!」
――ズバァッ!
「うっ…!」
ネプテューヌ:LP3200→2800
「この瞬間、ディアトリマ・ライダーのもう1つの効果を発動!
このカードが戦闘か相手の効果で破壊された場合、墓地から融合1枚を手札に加え、デッキからレベル5以上の『GH』1体を手札に加える!
デッキ加えるのはレベル6の『
ゲイムハートは倒れない!とはいかないけど、たとえ倒されても残されたものがその心を継ぎ戦う!
これがわたしたちレジスタンスの戦いよ!」
「レジスタンス…?」
確か、そのレジスタンスがエクシーズは敵だって言っていたわね。
そして、破壊されても融合カードなどを回収して次に繋ぐ…本当に融合使いのようね。
「面倒だなぁ…まぁいい、手札に戻したカードでまた融合すれば?
僕はカードを1枚伏せて、ターンエンド!」
「わたしのターン、ドロー…手札から魔法カード『融合』を発動!」
「本当にやるんだね…」
「わたしが融合するのは手札のスーパー・プラマーとマッハ・ヘッジホッグ!
赤き超人と青き旋風!二人の英雄の心を重ね、絶望に叛逆する力と姿を示せ!融合召喚!括目せよ、混沌を断ち切る紫電の一閃!レベル7『
『ゴアァァァッァァァァ!!!』
GHカオス・リベリオン・F・シデン:ATK2500
カオス・リベリオン
融合を意味するフュージョンという召喚法の名を持つ紫電を纏った龍のようなモンスターが出てきたわね。
オレの持つオッドシェルと何か関係があるの?
心なしか、どこか面影がある気がするのだけど。
「成程、攻撃力で上回って来たみたいだね…!」
「スーパー・プラマーを融合素材にしたモンスターの攻撃力は500アップする。」
GHカオス・リベリオン・F・シデン:ATK2500→3000
「それどころか融合素材の効果で攻撃力3000の大台に…!」
「そして、カオス・リベリオン
1ターンに1度、相手フィールドの全てのモンスターの攻撃力を半分にする!『プラズマ・エクスブレイド』!!」
――ビリビリバリィィィィ!
『グオォォォォ!!』
クラフトイ・カオス・ベアー:ATK2400→1200
「このままじゃ一気に持ってかれる!?」
融合素材モンスターの効果で攻撃力を底上げしつつ、相手モンスターの攻撃力ダウン。
恐らく、もう片方の融合素材も何かしらの効果を持っているのかもしれない。
「バトル!カオス・リベリオンでクラフトイ・カオス・ベアーを攻撃!」
「そんなもの通して堪るか!相手モンスターがクラフトイモンスターを攻撃対象とした時、罠カード『クラフトマイン』を発動!
攻撃モンスター1体を破壊し、その攻撃力分のダメージを君に与える!融合の負け犬は地に這いつくばるべきなんだ!」
これが通れば彼女に大きな痛手を与えられる。
でも、それが通じるとはかしら?
――ドォォォォン!
GHカオス・リベリオン・F・シデン:ATK3000
「何っ!?」
「マッハ・ヘッジホッグを融合素材にした融合モンスターは相手の罠の効果を受けないわ。
よって、破壊されず攻撃は有効よ!喰らいなさい『電光のクリティカル・ディスオベイ』!!」
――ズシャァァァァッ!!
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!」
里久:LP3800→2000
うっ…衝撃の余波がこっちにまで…!
ソリッドヴィジョンのフィールド内じゃないのにこの衝撃…!
うろ覚えだけど、紫吹の時といい、通り魔の時といい…なんなのこれ?
「わたしはカードを1枚伏せてターンエンド。」
「何…!」
なんて考えている場合じゃない!
この場に割り込んでいく。l
「しっかりして、里久!」
「来るな!ブランには関係ない!」
「馬鹿言うなよ!この怪我で無茶しやがって…本当なら安静にしてなきゃ!!
それなのに、病室抜け出してデュエルしてたら体に障るだろ!」
現場に遭遇してしまった以上、もう関係ないとは言えない。
それに、駆けつけられてこの言い草には流石に語尾が強くなる。
「放っといてよ!あいつ、僕に手加減なんか…!」
「何言ってんだ、話が見えない!」
「実は前に柚子から聞いたんだけど、あのモンスター…レベルかランクが5以上のモンスターを破壊したら連続攻撃できるらしい。
なのに今それを使わずにターンエンドを…許さない、僕をここまで馬鹿にしてるんだあいつ!」
つまり、本来ならその効果を使われてゲームエンドだったというわけか…!
カオス・ベアーのランクは5…発動条件は満たされている。
「わかった、でも今は駄目…その体じゃもう無理だ!」
「うるさい!本気でやれば、僕の方が強いんだって事を思い知らせなきゃいけないんだ!」
「だから、今はそんなことしてる場合じゃない!
今は怪我の回復に努めて、それは次の機会にでも…」
「本当の戦いに次なんてない!甘く考えてるんだよ、ブランは!」
本当の戦いに次はない…?
つまり、それって敗北したら二度と立ち上がれないって事なの…ふざけんな!
「その通りよ、わたしの仲間も何人も彼らに消されたわ…問答無用でね。
これ以上傷つけるのは本意じゃないけど、敵である以上は仕方ない。
そうね…大人しく、サレンダーすれば苦しむ事なく終わらせてあげる。」
ネプテューヌがそれを肯定…例えるなら、柚子とかが尽く消される様を想像したら吐き気がしそうだ。
それはそれとして、彼女の表情からして葛藤してる事はわかる…ターンエンドを宣言した事からも。
でも、立場が敵なら目の前で苦しんでいても助けに行かないタイプという事はよくわかった。
放っておいたら里久に何かするのは間違いない!
「ねぇ…里久に何をする気?
あの紫吹も里久に何かしようとしていた!」
「月子を助けたければエクシーズを滅ぼせと言ったわよね。」
オレの話聞いてないだろ。
そして、月子が助けるためにならエクシーズを滅ぼすだと?
「だから…あなたにはエクシーズという名の城壁を崩す、小さな亀裂になってもらうわ。」
「っ…!」
あ〜もう!さっきから滅ぼすとか、物騒な言葉ばかり使いやがって…!
それに、オレは友達が何かしていたとしても、傷つけられている姿を見て黙ってられるほど大人じゃない!
「いい加減にしやがれ!さっきから憎しみ合う事しかできないのかてめぇらは!」
「はぁ…人の気も知らないで、何なのあなた?」
「昔悪い事をしたとしても友達が傷ついて黙ってられるほど、オレは大人じゃないんだ!
これ以上やるというならオレを倒してからにしやがれ!」
これ以上黙って見ていられるか!
こんな傷つけあうだけのデュエルなんて、乱入してでも止めてやる!
続く
登場カード補足
融合・効果モンスター
星5/地属性/戦士族/攻2000/守1000
「GHチック・バード」+「GH」モンスター
このカードの融合召喚は上記カードでしか行えない。
(1):このカードが融合召喚に成功した時、フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
(2):このカードが戦闘及び相手の効果で破壊された場合、自分の墓地の「融合」1枚を対象として発動できる。
そのカードを手札に加える。
その後、デッキからレベル5以上の『GH』モンスター1体を手札に加える。
効果モンスター
星1/風属性/鳥獣族/攻 300/守 100
(1):このカードを手札から捨てて発動できる。
自分の墓地から「融合」1枚を選んで手札に加える。
(2):このカードを融合素材とした融合モンスターは以下の効果を得る。
●このカードが攻撃する場合、相手はダメージステップ終了時までモンスター効果を発動できない。
クラフトイ・スネーク
効果モンスター
星4/地属性/爬虫類族/攻1800/守 800
(1):フィールドのこのカードが攻撃対象となった場合、そのダメージステップ開始時に発動する。
このカードを破壊する。
(2):このカードが召喚に成功した時、デッキから「クラフトイ」モンスター1体を墓地へ送って発動できる。
相手に800ダメージを与える。
永続罠
フィールドの効果モンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。
「GHウェイブ・コントローラー」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、対象のモンスターの効果は無効化され、このカード以外の魔法・罠カードの効果を受けない。
(2):自分メインフェイズに自分フィールドに「GH」モンスターが存在する場合、墓地のこのカードを除外し、自分の墓地の「融合」1枚を対象として発動できる。
そのカードを手札に加える。
その後、相手フィールドの効果モンスター1体を選んでその効果を無効にできる。