Side:ロム


先ほどのデュエル…申し訳ありませんが、彼の信念を折らさせていただきました。
不動のデュエル…アクションカードを取る事をせず、一切の魔法・罠に頼らないデュエル。
豊富な手札誘発により、魔法・罠に頼らずに済んでいるようですが…モンスター効果が封じられればそこまで。
己を律していると言えば聞こえはいいですが、それは所詮綺麗事。
現実には自分の可能性を閉ざしているにすぎません。

これからこちらの次元に来るであろう敵はこちらの事情などお構いなしに襲ってきます。
そんな時でも枷があっては話になりませんから。

なお、背負っている信念が折れた事でどうなるのかといいますと二つに大別できます。
まず、そのまま腐っていき落ちぶれる…もしこうなった場合は彼がその程度の人だったという事です。
もう1つは…その口惜しさとバネとしさらなる高みへと昇る人です。
彼については試合後の反応からして心配は無用のようですが。

柊柚子はエクシーズ召喚こそは使ったもののどうもこの次元の一般人のようですね。
ただし、彼女が腕に付けたブレスレットから何か感じます…気のせいかもしれませんが。

そして、ブランお姉ちゃんことユーヤ・B・榊…彼女については危険な兆候を感じますね。
昨日の試合だけでもペンデュラム・エクシーズ・シンクロと3つの召喚法を使用している。
うちエクシーズ以外から一般のデュエリストを一脱するような何かを感じました。
ちなみにボクがペンデュラムを手にした時期は…彼女がペンデュラム召喚を初めて行った時期と同時期。
最近出現したという似た顔の人物と言い…彼女の事は慎重に見極めなければなりませんね。
なお、彼女の正体は最初から知っていますが…だからこそ―――がファントムでボクがこの立場にいるわけなのですから。


閑話休題。


今は黒龍院里久と紫吹雲雀…彼らの試合を見届けるとしましょう。
デュエルから感じとれるものといい、彼らは二人ともこの次元の人たちではありませんね。
いずれにしろ、我々に牙をむいたその時は…相応の覚悟をしていただきましょう。










超次元ゲイム ARC-V 第31話
『混沌の魔龍と革命の雲雀』










黒龍院里久:LP3600
クラフトイ・カオス・ベアー:ATK2400
クラフトイ・マッド・ベアー:ATK2000 ORU1


紫吹雲雀:LP2100
裏守備モンスター×1




Side:里久


一見僕の有利に見えるこの状況。
だけど『RUM(ランクアップマジック)』というこの次元にはあってはならない僕の切り札の1つを使っておいて、軽くあしらわれているザマだ。
観客も怖がらせてしまい、友達のはずのブランからも非難され…何を馬鹿な事やっているんだ僕は。
そろそろ後戻りができない状況に入っていった…焦りからの自滅同然でね。
勝っても負けても今までのようにブランたちとは過ごせない。
そう思うと迂闊な行動をし続けた僕に対してむしゃくしゃする。


「焦るな!心は熱くても、頭は冷静になれ!


そうだ、何を苛立っているんだ。
おかげで僕は紫吹雲雀は本当に破壊すべき相手だと改めて認識できたじゃないか。
何をするにもまずは頭を落ち着かせないとね。


「大丈夫、焦ってないし楽しんでるよ!」


そうだ、ブランも言ってたじゃないか…デュエルは楽しまなきゃね。
そして、その上で紫吹を徹底的に潰すんだ!


「俺のターン、ドロー…S・R(スカイ・レイダーズ)−ブリーズ・スパロウ』を反転召喚!」
S・R−ブリーズ・スパロウ:ATK0


「ブリーズ・スパロウが召喚・リバースした時、除外された『S・R(スカイ・レイダーズ)−ゲイル・スパロウ』を対象に効果発動!
 対象のモンスターを墓地へ戻し、除外された『S・R(スカイ・レイダーズ)−ガスト・スパロウ』を手札に戻す。
 その後、このカードは墓地へ送られるがな。」


除外されたカードを再利用してくるわけか。
はぁ…本当に鬱陶しいことばかりしてくるよね。


「そして先ほど手札に加えたS・R(スカイ・レイダーズ)−ガスト・スパロウ』を召喚!」
S・R−ガスト・スパロウ:ATK1000


「ガスト・スパロウが召喚した時、相手フィールドに『ガストデコイトークン』(鳥獣族・風・星1・攻/守0)を特殊召喚する。」
ガストデコイトークン:DEF0(相手フィールド)


僕の場にわざわざトークンを?
確かにエクシーズとは相性が悪いけど…僕に塩を与えて何を?


「そして除外された『S・R(スカイ・レイダーズ)−ワール・スパロウ』を手札に戻す。
 ふん、一見『相手に塩を与えて何を』とでも思っているのだろう?」

「…?」


ちっ、こっちの考えが見透かされているようでイラっとくるね。
待てよ、エクシーズ・リボーンにカウンターしなかった事も…まさか?


「その答えは今教えてやる!魔法カードS・R(スカイ・レイダーズ)−アドバシティ・フュージョン』を発動!
 このカードは通常は『S・R(スカイ・レイダーズ)』専用の普通の融合カードだが、相手フィールドに特殊召喚されたモンスターが3体以上で真価を発揮する!
 さらにデッキからも2体まで融合素材として墓地へ送る事が可能となった!」

「デッキからも融合素材を!?とんでもない効果じゃねぇかよ…!」

「そういう事か…!」


エクシーズ・リボーンにカウンターを撃たなかったのも、僕の場にトークンを出した事もこのためか!


「来るぜ、紫吹さんの伝家の宝刀…!」

「俺はフィールドのガスト・スパロウとデッキのブロウ・スパロウとブロッケン・スパロウ…合計3体の『S・R(スカイ・レイダーズ)』を融合!
 混ざり合え、彩雲と春風と強風!逆境を打ち破れ、叛逆の翼!融合召喚!現れろ!レベル8S・R(スカイ・レイダーズ)−アベンジング・ラーク』!!」

『キィィィィィィィィィ!!』
S・R−アベンジング・ラーク:ATK300



「あ、ああっ…!」

「ブラン…?」


3体の融合素材で出した割りに攻撃力300…?


「なんだ攻撃力300か…驚かせないでよ。」

「馬鹿!こいつが…LDSの集団ごとオレを吹き飛ばしたモンスターだ!

「なっ…?」


今のブランの一喝で僕も血の気が引いた。
何で僕は一瞬でもそんな馬鹿な事思っていたんだ?
この手の元々の攻撃力が低い奴にこそ、特に気を付けなきゃいけないのに。


「アベンジング・ラークが融合召喚した時、ターン終了時まで攻撃力を相手の特殊召喚されたモンスターの数×1000アップする!
 貴様の場の特殊召喚されたモンスターの数は3体…よって3000アップ!」
S・R−アベンジング・ラーク:ATK3300


「っ、僕のモンスターの攻撃力を全て上回った…!」

「まだだ、このカードは貴様の特殊召喚されたモンスター全てに1度ずつ攻撃できる!」

「何っ!?」


拙い、あいつの墓地にはゲイル・スパロウとガスト・スパロウがある。
その効果を与えられて全体攻撃されたら致命傷どころか僕の負けだ。
だったら今のうちに建物の近くにあるアクションカードを取るしかない!


こうなったら、一か八か…!


――ぱすっ…!


拾ったカードはアクショントラップ…!
待てよ、このカードは…むしろ好都合だ!


「残念だが、貴様が拾ったのはアクショントラップ『瓦礫の倒壊』のようだな。」

「むしろ好都合!この効果で僕の場のモンスター1体…マッド・ベアーを破壊する!」


――ガシャァァン!!


マッド・ベアーが建物の崩壊に巻き込まれて破壊されてしまった。
でも、効果破壊だし、何より僕の場のモンスターを減らせた。


「クラフトイが効果破壊された事で、工作机の効果でデッキから2体目の『クラフトイ・ラット』を手札に加える。」

「ふぅ…アクショントラップが逆に好都合になったわけね。」

「命拾いしたようだな…だが、バトルはさせてもらう!
 アベンジング・ラークで2体のモンスターを攻撃!『アベンジング・ブレイククロー』!!」


――ズバッ、ザシャァァァァ!


「うわぁぁぁぁぁぁ!!」

里久:LP3600→2800


墓地の効果を何も使わず突進してきた…?
衝撃は半端ないけど、これなら…!


「でも、戦闘ダメージを受けた事で手札から『クラフトイ・クレイン』の効果発動!
 このカードを特殊召喚し、受けたダメージの半分の数値分のLPを回復する!」
クラフトイ・クレイン:DEF2400
里久:LP2800→3200



「あれ、クラフトイ・クレインも結局は特殊召喚されたモンスターだから…!」

「攻撃されちゃうじゃん!」

「でも、クレインの効果を考えるとそれはそれで悪くないわね。」


ブランの言う通り。
攻撃されたらひしゃげて効果発動、されなかったらモンスターが残る。
どっちに転んでもこれならおいしいわけさ。
さて、どうするのかな?


「ふん、ならば特殊召喚されたクラフトイ・クレインに追加攻撃!」

「なら、ダメージステップ開始時にクレインの効果を発動!
 このカードはひしゃげて破壊される。」


――グシャッ!


「そして、効果で破壊されたクレインの効果でデッキから『クラフトイ』1枚を手札に加える。
 この効果で加えるのは2枚目の『クラフトイ工作キット』!」

「ふん…俺はカードを1枚伏せてターンエンド。
 この瞬間、アベンジング・ラークの効果は終了し、攻撃力は元に戻る。」
S・R−アベンジング・ラーク:ATK3300→300


で、効果が終わると攻撃力が300に戻るわけか。
はぁ…切り札の一端は見せちゃったし、もうやけだ。


「よくもまぁ、僕のカオスエクシーズさえも倒してくれたね。
 それに攻撃力300のモンスターを棒立ちにして澄ました表情といい、腹立つなもう。
 ちょこっとどころじゃなくて、君の事…本気で潰すよ?
 僕のターン、ドロー!僕は手札から『クラフトイ・ラット』を召喚!」
クラフトイ・ラット:ATK600


「クラフトイ・ラットの効果を発動し、甦らせるのは『クラフトイ・クレイン』!」
クラフトイ・クレイン:DEF2400(効果無効)


レベル6のモンスターを蘇らせて何をするのかって?
僕が持っているエクシーズは当たり前だけど、ベアーだけじゃない。


「そして永続魔法『クラフトイ工作キット』を発動するんだけど…実は2つしか上げられないわけじゃない。
 僕はクラフトイ・ラットのレベルを4つ上げ、レベルを6に変更する!」


――ザクッ、ザクッ!


クラフトイ・ラット:Lv2→6


いや〜!ネズミさんが〜!

「いくらなんでも、原型留めなさすぎだろ…」

「本当にどうしちゃったの?里久…」


はぁ…エンタメとか配慮とかそんな事やってる余裕は無い。
僕はなんとしても融合の残党である紫吹を潰さなきゃいけないのだから。


「僕はレベル6となったラットとクレインでオーバーレイ!
 童心を重ね合わせ、悪魔の如き本性を目覚めさせよ!エクシーズ召喚!現れ出ちゃえ、全てを踏みにじる悪意の魔龍!ランク6『クラフトイ・マッド・ドラゴン』!!」

『ギィィヒャヒャヒャヒャヒャ!!』
クラフトイ・マッド・ドラゴン:ATK2600 ORU2



『ここで、黒龍院選手は上級ランクのエクシーズ召喚を難なく行った!
 しかも、これは先ほどのカオス・ベアー以上の迫力の龍だ!』



僕が隠していたものは何もカオスエクシーズだけじゃない。
上級ランクのこいつで君を潰してあげるよ!


「オーバーレイ・ユニットがあるため、マッド・ドラゴンの効果を発動!
 お互いのフィールドのカードを1枚ずつ対象にして破壊する!
 僕が破壊するのはマッド・ドラゴン自身と君のセットカードだ!」

「今出したモンスターを対象にするだと?何を考えている?」

「そうだね…もちろん、そのまま破壊するわけがないけどさ!
 チェーンしてマッド・ドラゴンのもう1つの効果発動!
 オーバーレイ・ユニットを1つ使い、フィールドのカード1枚をこのターンに1度だけ戦闘・効果では破壊させなくさせる。
 当然、マッド・ドラゴン自身を破壊から守るよ!」
クラフトイ・マッド・ドラゴン:ATK2600 ORU2→1


つまり、2枚までは実質損失なしで君の場のカードだけ破壊できるというわけさ!


「これで僕のマッド・ドラゴンは破壊されず、君のカードだけ破壊されるよ!『マッドネス・クラッシュ』!!」

「ならば、対象となった罠カードS・R(スカイ・レイダーズ)−リバースウィンド』を発動!
 これにより、俺の場のアベンジング・ラークの表示形式を守備表示に変更する!」
S・R−アベンジング・ラーク:ATK300→DEF2600


――ドガシャァァァ!!


「あっ、フリーチェーンだったか!」

「流石、紫吹さんだ。」

「攻撃力300のモンスターをただで棒立ちはさせないわよね。
 それにしてもソリッドビジョンとはいえ、もう街が酷い有様だ。」


ちっ、いつでも守備表示に変更できたというわけだね。
守備力はマッド・ドラゴンと同じだし、本当に鬱陶しいよね!


「…その様で潰すとはよく言えたものだな。」

「そんな事言っちゃって、いい気になってられるのも今の内だよ!
 僕は装備魔法『クラフトイ・ナイフ』をマッド・ドラゴンに装備し、攻撃力を300アップ!」
クラフトイ・マッド・ドラゴン:ATK2600→2900


「さらに、このカードを装備したモンスターが攻撃する場合、君はダメージステップ終了時まで墓地で発動する効果を発動できない。
 恐らくはそのアベンジング・ラークも墓地へ行ったときに何かあるのだろうけど、これで封じさせてもらったよ!」

「…」

「バトル、クラフトイ・マッド・ドラゴン!アベンジング・ラークを蹴散らせ!『マッド・ナイフバイト』!!」


――ガシャァァァ!!


っ…アベンジング・ラークは倒せたけど、守備表示だからライフは削れない。


「アベンジング・ラークですら倒すのにここまで手こずらせるとはね。
 だからこそ君を潰す時を考えるとゾクゾクする。
 もっとも…次は君の見せ場だ、精々僕やお客さんを楽しませておくれ!
 僕はカードを2枚伏せて、ターンエンドだ。」

「どうかな?これから貴様が味わうのは苦しみと屈辱だけだ!

「なんだと?」


ここからいったい、どう出るんだろうね。
手札こそは僕の方が多いけどさ。
にも拘らず、この強気な態度…あーもう、むしゃくしゃするなぁ!

まぁいい…今伏せた2枚のカードなら。
得意の融合召喚とかで来るなら『エクシーズ・ドミネーション』。
これを潜り抜けて攻撃するというなら『クラフトマイン』で潰してあげるよ。








――――――








Side:ブラン


「それにしても、会場内の空気が冷え切ってるわね。」

「ああ…あんな光景を見せられたらそうなる。
 それに里久があまりに苛立っているようだからな。」


本当に大分苛だっているみたいね。
ランクアップしたり、上級ランクを出しても紫吹にいなされるばかりだからそうかもしれないけど。

そして、会場内の空気は最悪。
2人が殺伐とした攻防を繰り広げるばかりで、会場内はドン引きだ。
こういった公共の場でのデュエルは子供たちも見ている。
なのに、場にあるまじき残酷な描写を見せて子供たちを泣かせてしまっている。
何より2人の間に何があるのかわからないけど、この険悪な感じは只ならない。
そして、次は紫吹のターン。
手札は通常ドロー込みで2枚しかないけれど、墓地利用がメインなのはもうわかってる。


「俺のターン、ドロー。
 俺のフィールドにモンスターが存在しない場合、墓地からS・R(スカイ・レイダーズ)−リバースウィンド』の効果を発動!
 墓地のこのカードと『S・R(スカイ・レイダーズ)』1体…ガスト・スパロウを除外し、墓地から『S・R(スカイ・レイダーズ)』の融合モンスター1体を攻守を反転した上で効果を無効にして特殊召喚する!」

「それなら、このカウンター罠で…使えない!?」

「恐らくは特殊召喚を無効にするカードの発動を無効にするカウンターの類を仕込んでいたのだろうが、生憎これは効果の発動だ。
 この効果で地獄から舞い戻り、敵を切り裂け!S・R(スカイ・レイダーズ)−アベンジング・ラーク』!!」

『キィィィィィィッ!!』
S・R−アベンジング・ラーク:ATK300→2600(効果無効)



「効果の発動とカードの発動は違うからか…!だけど…」


里久はカウンターを仕込んでたみたいだけど、発動できなかったみたい。
反応から察するに紫吹の言う事が図星のようね。
でも、まだ何かあるようだけど…?


「さらに『S・R(スカイ・レイダーズ)』の融合が存在する事により俺は手札から魔法カード『レイダーズ・ボンバード』を発動!
 この効果で貴様の場の魔法・罠カードを全て破壊する!」

何っ!?

『ああっ、この状況でなんと無情なカードなことか!』


――ドガァァァァァァァァァァン!!!


「しまっ…うわぁぁっ!!」


クラフトイ・マッド・ドラゴン:ATK2900→2600


「ああっ、里久の魔法・罠カードが一気に…!」

「それに、街が…!」

「こんなの無茶苦茶だ…!」


里久の場に5枚あった魔法・罠ゾーンのカードが1枚の魔法カードで全滅…!
フィールドアドバンテージが一気に持ってかれたのもそうだけど…!
何より、ソリッドビジョンとはいえ街が無情にも一気に焼きつくされていくこの状況…オレにはそれが余りにも堪えた。


「「「「「「「あ、あ……」」」」」」」

「「「「「「「「うえ〜ん!!」」」」」」」」


観客にも悪夢の光景のようで、ドン引き…そして、年少の子供たちは大泣きという地獄絵図だ。


「だけど、クラフトイ工作キットが破壊された事でデッキから『クラフトイ・クレイン』を手札に加える!」


だけど、一気にアドバンテージが奪われても里久はクレインを手札に加えたわね。
クラフトイはこういった継戦能力もあるのが厄介だ。


「だが、これで貴様の魔法・罠は全て破壊した。
 俺は墓地からゲイル・スパロウを除外し効果発動!
 アベンジング・ラークの攻撃力をターン終了時まで700アップする!」
S・R−アベンジング・ラーク:ATK2600→3300(効果無効)


「やっぱりその効果を使ってくるよね…!」

「バトルだ!アベンジング・ラークでクラフトイ・マッド・ドラゴンを攻撃!」

「ただでやらせないよ!マッド・ドラゴンの効果を発動!
 オーバーレイ・ユニットを1つ使い、このターンに1度だけマッド・ドラゴンを戦闘及び効果での破壊から守る!」
クラフトイ・マッド・ドラゴン:ATK2600 ORU1→0


これでこの戦闘からは守れるけど、素材を使い切ってしまった。


「だが、ダメージは受けてもらう!『アベンジング・ブレイク・クロー』!!」


――ズバァァッ!!


「うわぁぁぁぁぁ!!」
里久:LP3200→2500


――ドガァァッ!!


吹き飛ばされた里久は損傷を受けたビルに衝突し…そのビルが倒壊していく!?


『あぁっ、ビルが倒壊していきます!黒龍院選手、危ない!!』


いくらソリッドビジョンでも倒壊に巻き込まれたら…!


「だけど、戦闘ダメージを受けた事で手札から『クラフトイ・クレイン』の効果を発動!
 このカードを特殊召喚し、僕のライフを受けた戦闘ダメージの半分だけ回復する!よっと!」
クラフトイ・クレイン:DEF2400
里久:LP2500→2850



だけど、里久の身体能力は高い上反応速度もいい。
召喚したばかりのクレインに乗り、間一髪ビルの倒壊から逃れた。
そしてその道中…!


――ぱすっ!


空中にあったアクションカードを手に入れた。
何も起きないという事は…アクション魔法のようね。


「今までもすごいとは思っていたけど…!」

「何なんだ!?あの動き!」


流石に彼のこの身体能力の高さには柊親子も驚きを隠せないみたい。
生還した彼の顔は、今までに見た事のないような悪い表情だった。


「うわ〜ん、やだよぉ…こわいよぉ!」

「すげぇ…どっちも一歩も引いてねぇ!」

「こんなデュエル俺達もいつかやってみてぇ!」

「「「「「「わぁぁぁぁぁ!!」」」」」」


子供は泣き叫び、良識のある人は困惑し、刺激を求めている若者は大興奮と観客の反応に違いがみられる。


「こんなのあんまりだ…この状況、まるで戦場じゃない。」


まるで激しい戦争が行われているようなデュエルに戦慄を隠せなかった。
オレの理想とするエンタメデュエルとは真逆の殺伐としたものだ。


「俺はカードを1枚伏せてターンエンド…薄ら笑いはどうした?
S・R−アベンジング・ラーク:ATK3300→2600(効果無効)


「なっ?ぐぅぅ…!」


そして、紫吹の指摘通り…今の里久には笑みが全くない。
何より、いつもあるはずの余裕さがまるで感じられない。


「その余裕のない表情…ふん、狩られる立場の苦しみが少しは分かったか?
 貴様ら、エクシーズ共はいつもゴミを見るような目で俺の故郷の人々を襲い続けた。
 だが、もう俺たちが狩られる獲物だと思うな!今度は貴様らが狩られる立場だと思え!


里久たちが紫吹の故郷の仲間たちを襲った…?
否定したくても、異様に敵視していたことからもその可能性が高い。


「僕が狩られる立場?それに余裕が無い?
 そうさ、こんなデュエル…飴舐めながらだってできた!」


ここで里久が豹変し、一気に凶悪な面構えになった!?
いつのまにか手にしていたペロペロキャンディを…。


――ガリッ!


ガリッと噛み砕いた。
これが意味するのは…里久が追い詰められて本性を現したという事なの?


「遂に本性を見せたな…それが余裕が無いというものだ。」

「うるさいなぁ!ああ、そうだよ!もう余裕なんて無いよ!
 僕も僕の仲間も遊びで君たち融合の負け犬共を狩っていたんだ、ハンティングゲームの獲物としてね!
 だのに、ここまで手を煩わされるとは思わなかったよ!むしゃくしゃするなぁ!」



そして里久から耳を疑いたくなる証言が聞かされた。
ゲーム?獲物?融合の負け犬?何言ってるの、この子?
だけど、彼が今まで融合使いをゴミをみるような目で見る事があったのは知ってる。
それからもこのふざけた発言が出鱈目じゃない事が理解できてしまう…そんな!


「僕のターン、ドロー!スタンバイフェイズに墓地からクラフト・カオス・フォースの効果を発動!
 僕の場のクラフトイ2枚…マッド・ドラゴンとクレインを破壊し、このカードを手札に戻す!」


ランク6のマッド・ドラゴンをも巻き込んでまで、先ほども使った『RUM』を手札に戻した?


「クレインの効果で手札に加えるのは…3枚目のラット!
 そして今度は『クラフトイ・プレーン』を召喚!」
クラフトイ・プレーン:ATK1700


「その召喚は通さん!カウンター罠発動『レイダーズ・ブラスト』
 俺の場に『S・R(スカイ・レイダーズ)』がいる時、モンスターの召喚・反転召喚・特殊召喚のいずれかを無効にしデッキに戻す!」

「ちっ…!」


今度はプレーンの召喚が妨害される。
召喚そのものが無効にされた以上…効果を発動できない。
恐らくはプレーンで手札のラットを展開し、その効果でさらに展開と繋げていく算段だったに違いない。


「それならこうするだけだ!
 魔法カード『強化接着剤』を発動!この効果で墓地の『クラフトイ・ラット』を特殊召喚!」
クラフトイ・ラット:DEF200


「ラットの効果は特殊召喚された時にも発動できる!
 この効果で甦らせるのは、当然『クラフトイ・マッド・ドラゴン』!」
クラフトイ・マッド・ドラゴン:DEF1600(効果無効)


ラットの効果は特殊召喚された時でも使えたのか…!
そしてマッド・ドラゴンを特殊召喚したということは…来る!


「僕は魔法カードRUM(ランクアップマジック)−クラフト・カオス・フォース』を発動!
 これでマッド・ドラゴンをランクの1つ高いクラフトイに進化させる!
 悪魔宿りし工作玩具よ!混沌の力纏いて負け犬共を根こそぎ滅ぼせ!
 カオスエクシーズ・チェンジ!現れ出でよ、混沌の魔龍!ランク7『クラフトイ・カオス・ドラゴン』!!」

『キヒヒヒヒゲヒャヒャヒャヒャ!!』
クラフトイ・カオス・ドラゴン:ATK3000 ORU1



ここで出てきたのは様々な工作道具がハリボテの龍に無造作に突き刺さったようなおぞましいモンスターだった。
今の里久の物凄い狂気じみた表情を表している。


「このまま攻撃と行きたいところだけど、その前に墓地の『クラフトイ・ナイフ』の効果を発動!
 クラフトイ・ラットを破壊してこのカードを手札に戻し、カオス・ドラゴンに装備し攻撃力を300アップ!」
クラフトイ・カオス・ドラゴン:ATK3000→3300


「ナイフを装備したモンスターが攻撃する場合、ダメステ終了時まで君は墓地の効果を使用できない。
 さらに魔法カード『エクシーズ・デッドソウル』を発動!
 墓地の『クラフトイ・カオス・ベアー』を除外し、マッド・ドラゴンの攻撃力をマッド・ベアーの半分の1250アップ!」
クラフトイ・カオス・ドラゴン:ATK3300→4550


攻撃力4550!?
これが通れば倒せるとまではいかなくても、一気に紫吹を追い詰められる。
相手は墓地発動が主のはずだから、カオス・ドラゴンの攻撃は通ると見ていい。
効果はまだわからないけど、恐らくこのターンで決めに行くはず。


「バトル!クラフトイ・カオス・ドラゴン、アベンジング・ラークを蹴散らせ!『クラフト・カオス・ブラスト』!!」


――ドゴォォォォン!!


「むっ…!」
雲雀:LP2100→150


この攻撃により、紫吹のライフは残り僅かになった。


「カオス・ドラゴンの効果を発動!破壊したモンスターを攻撃力を1000上げて僕のフィールドに特殊召喚する!『テイク・イン・カオスネス』!!」
S・R−アベンジング・ラーク:ATK300→1300


破壊したモンスターを奪うコントロール奪取効果…しかも攻撃力を上げるのがえげつない。
実際には破壊したアベンジング・ラークをカオス・ドラゴンが取り込んだようにしか見えないのが悪趣味。


「これで君のエースも僕のものになっちゃった。
 僕は狩られない…狩られるのは常に君たちの方だ!これからもずっとね!!」

「里久…」

イライライライラ…さっきから何馬鹿な事言ってんだ…!」

「お…おい、ブラン…?」


ああもう…イライラするなぁ…!
もう駄目…いい加減、堪忍袋の緒が限界だ!


「あーもー!いい加減にしろよ、てめぇら!!
 狩るだの穏やかじゃない事ばかり聞こえるが、公共の場を弁えろ!!
 さっきから、周りの観客が困惑したり怯えてるのが分からないのか!!

「そこのガキは黙ってろ、俺達の問題に口出しするな。」

「んなっ…!」

「はぁ、頼むから黙っててよブラン…今いいところなんだからさ。」

『え〜お気持ちは痛いほどわかりますが、試合の進行を妨げるような言い争いは謹んでください。』


ニコとしても思う所はあるみたいだけど、試合を妨害になるような発言はするなと。
頭ではわかってるよ、そんな事…でも、このまま引き下がるわけには!


「でもっ!」

「それ以上はやめるんだ、ブラン。」

「気持ちはわかりますが、落ち着いてください。」

「あ…塾長、母さん、ごめん。」


2人に諌められ、冷静にならざるを得ない。
こんなふうにすぐカッとなっちゃだめよね。
怒りに駆られていては、誰も笑顔にできやしないもの。


「ちょっと邪魔が入ったけど、最後は君自身のモンスターで終わらせてあげるよ。
 アベンジング・ラークの攻撃で残りライフ150の君は…」

「墓地からS・R(スカイ・レイダーズ)−ヘッドウィンド』の効果を発動!
 墓地からこのカードと『S・R(スカイ・レイダーズ)』の融合1体…サプライ・ラークを除外しバトルフェイズを終了する!」

「何っ!?」

『おおーっと、絶体絶命かと思われましたが…紫吹選手が墓地の罠カードを使ってバトルを終了させた!』


ここで、紫吹は墓地のカード効果で里久のバトルを終了させた。
もうクラフトイ・ナイフの効果が終了している以上、使用できたわけね。


「この程度で俺を狩ろうなど笑止千万。」

「ちっ、バトルを終了させられちゃったか…!
 だけど、僕の場には攻撃力4550のカオス・ドラゴンが健在だし、君のエースも奪った!
 それにカオス・ドラゴンにはオーバーレイユニットを1つ使う事でこのカードを対象を取るカード効果を無効にできる効果もある。
 次のターンで必ず決めてやる、ターンエンド!」

貴様に次のターンは絶対に渡さん!俺のターン、ドロー!」


そして、不利な状況は変わらないはずなのにドローする前から事実上の勝利宣言!?
でも、異様に鋭い目からしてハッタリではないみたい。


「俺達レジスタンスは常に絶望的な状況を想定して戦ってきた。
 貴様らに連れ去られる事も考えながらな。
 だが、あの時も言ったはずだ、そうなった時は必ず奪い返すと!」

「ぐっ…やれるものならやってみろよ!」

「墓地からS・R(スカイ・レイダーズ)−ブリーズ・スパロウ』の効果を発動!
 墓地からこのカードを除外し、融合モンスター1体をターン終了時まで除外する!
 アベンジング・ラークは返してもらう!」

「ターン終了時まで除外した…!?」


確かに持ち主の除外ゾーンに送られるわね。
でも、次のターンには里久の…いや、ターンを渡さないと言った事からまだ何かあるはず。


「でも、次のターンには僕の場に戻るはず…それで何を」

「手札から魔法カードS・R(スカイ・レイダーズ)−リベリオン・フュージョン』を発動!
 除外されたモンスターをデッキに戻して融合素材にし、『S・R(スカイ・レイダーズ)』1体を融合召喚する!」

「今度は除外されたモンスターで融合だって!?」


今度は除外利用での融合!?
終盤戦でこそ活きる融合魔法という事か…!


「俺は除外されたゲイル・スパロウとガスト・スパロウ…そして、アベンジング・ラークの3体の『S・R(スカイ・レイダーズ)』を融合!
 混ざり合え、三方からの疾風!悪を仇なし、革命の嵐を巻き起こせ!融合召喚!現れろォ!レベル9S・R(スカイ・レイダーズ)−レボリューション・ラーク』!!」

『キィィィィィィィィッ!!!』
S・R−レボリューション・ラーク:ATK2000



『ここで紫吹選手が除外されたモンスターを融合して新たな融合モンスターを召喚した!』


先ほど除外したアベンジング・ラークを素材にして新たなモンスターを融合召喚した…?

それと、周りが引き気味なこの状況でも解説するニコは実況者の鑑ね。
オレ達も遊勝塾の生徒としてこの試合を見届けなくちゃならない。


「革命だのほざいてた割に攻撃力2000?
 それじゃ、攻撃力4550のクラフトイ・マッド・ドラゴンを倒すのは到底…」

「それはどうかな?」

「…決まりですね。」


といってももう駄目だ、里久が完全に冷静さなくしてる。
アベンジング・ラークの時といい、攻撃力で脅威を判断してる以上はそう受け取らざるを得ない。
この手の奴が特に性質悪いのが相場なのに。


「そ、それもハッタリでしょ…?
 だって、君のフィールドには伏せカードも仕掛け…」

馬鹿か!アレは間違いなくさっきのアベンジング・ラークより危険な奴だ!
 挑発してないで早く逃げろ!下手したら命にかかわるぞ!!


「はっ…!」


少し冷静さを取り戻したのか、紫吹の未知のモンスターの危険さに気付いたみたい。
アクションカードは1枚とってるけど、相手の墓地の『S・R』で効果を使ってない奴もある。
それを考えて次なるアクションカードを求めて逃げまわる事にしたみたい。


「バトル!レボリューション・ラークで攻撃!
 レボリューション・ラークが特殊召喚したモンスターに戦闘を行うダメージステップ開始時に、その相手モンスターの攻撃力は0になる!」

「なっ、冗談じゃない!アクションマジック『回避』を発動!
 ざ、残念だったね…これで君の攻撃は…」

「無駄だ、レボリューション・ラークは2回攻撃できるモンスター!
 そして、このカードが戦闘で破壊したモンスターの攻撃力の半分のダメージを与える効果も持つ!」

「何だって!?」



レボリューション・ラークには殺意満点の3種の効果を備えていた。
一度目の回避も空しく、すぐに2回目の攻撃が襲い掛かろうとしていた。


「やれ!レボリューション・ラーク!
 革命の爆撃の嵐で、醜い龍ごと散れ!!『レボリューショナル・ストーム』!!」

クラフトイ・カオス・ドラゴン:ATK4550→0


――ビュゥゥゥゥ!!


「はぁ、はぁ…!あれだ!


――ぱさっ…!


「言ったはずだ、貴様に次のターンは渡さんと。
 もっとも、このカードを貴様が手に入れた所で無意味だったがな。」

「あ、が、なっ…こんなの、こんなの嘘だ!


ここで無情にも紫吹がアクションカードを先回りして取得。
もう里久にこの攻撃を回避する術はない…!


――ドガッ、ドガァァッ!!



そしてレボリューション・ラークの爆撃でもう街が滅茶苦茶だ。
紫吹…それ、アンタの故郷のはずだろ…?
ソリッドビジョンとはいえ、いくらなんでもやり過ぎだ…!
周りの人々を曇らせておいて…こんなのデュエルじゃない!
でも、こんなところで言ったところで…くそっ。

そして呆然とする里久に爆撃により倒壊しそうなビルが…迫っていた!


「逃げて、里久!」

「はっ!?う…うわぁぁぁぁぁぁぁ!!


――ドガシャァァァァァァァァン!!


「あ…ぐ……こんな馬鹿な…」

里久:LP2850→850→0


『しょ、勝者…紫吹雲雀選手です…』


必死の呼びかけも空しく、ビルの倒壊に巻き込まれ…カオス・ドラゴンが潰されて敗北。
敗北と同時にソリッドビジョンが消滅したため、辛うじて大怪我を免れたけど。
でも、このデュエル中に本性らしきものを見せてしまった里久…どうなってしまうのか不安で仕方がない。
オレは無我夢中でデュエル場へと急いだ。








――――――








No Side


紫吹と里久による戦争のような凄惨なデュエルが決着するのと同刻。
薄暗い管制室の中で…。


「今のデュエル、覚えたな?」

「……」


――こくっ。


赤馬零児に問いかけられ、隣にいるパーカーを身に着けた大きな目の少年は無言で頷く。
この少年は先日、ジュニアクラスで遊勝塾の鮎川アユを破った零羅である。


「異なる次元のデュエリスト同士のこのデュエル…得られるものは多い。
 我々の未来のためにも、ここからよく学ぶんだ。」

「…うん、兄様。」


どうやら零児は零羅の成長に期待を寄せているようだ。
この時の零児の表情は心なしか柔らかい。


閑話休題。


そして、零児は表情をいつもの険しい表情に切り替える。
このデュエルで勝利した紫吹雲雀が相手に近づいて妙な動きをしているのをモニター越しに確認できたからだ。


「そこまでだ、公衆の面前でそれ以上の行為は禁止する。
 エクシーズ使いの彼はアヴニールなどの実態を知るための我々の有力な研究材料となる。」

『ちっ…まぁいい。』


無論、通信で雲雀の勝手な行動を制止させた。
里久がエクシーズ次元にある『アヴニール』という組織の出身である事をこの試合で察したからだ。
その組織の実態を知る手がかりを一人の感情的な行動で台無しにするわけにいかないのだ。

そうして、この大会の裏に隠された思惑が動き出す。














 続く 






登場カード補足






クラフトイ・カオス・ドラゴン
エクシーズ・効果モンスター
ランク7/地属性/悪魔族/攻3000/守2200
レベル7モンスター×3
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
このターン、このカードを対象として発動したカードの効果を無効にする。
この効果は相手ターンでも発動できる。
(2):このカードが「クラフトイ」XモンスターをX素材としている場合、以下の効果を得る。
●このカードが戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った時に発動できる。
破壊したそのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力は1000アップする。



クラフトイ・マッド・ドラゴン
エクシーズ・効果モンスター
ランク6/地属性/悪魔族/攻2600/守1600
レベル6モンスター×2
(1):1ターンに1度、このカードがX素材を持っている場合に自分及び相手フィールドのカードを1枚ずつ対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
(2):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、自分フィールドの表側表示のカード1枚を対象として発動できる。
このターンに1度だけ、そのカードは戦闘・効果で破壊されない。
この効果は相手ターンでも発動できる。



S・R(スカイ・レイダーズ)−レボリューション・ラーク
融合・効果モンスター
星9/風属性/鳥獣族/攻2000/守3200
「S・R−アベンジング・ラーク」+「S・R」モンスター×2
このカードは上記カードを融合素材にした融合召喚でのみ特殊召喚できる。
(1):このカードは1度のバトルフェイズ中に2回攻撃できる。
(2):このカードが特殊召喚された表側表示モンスターと戦闘を行うダメージステップ開始時に発動する。
そのモンスターの攻撃力・守備力を0にする。
(3):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊した場合に発動する。
そのモンスターの元々の攻撃力の半分のダメージを相手に与える。



S・R(スカイ・レイダーズ)−ブリーズ・スパロウ
効果モンスター
星1/風属性/鳥獣族/攻 100/守1800
「S・R−ブリーズ・スパロウ」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚・リバースした場合、除外されている自分の「S・R」カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを墓地へ戻し、除外されている自分の「S・R」モンスター1体を選んで手札に加える。
その後、このカードを墓地へ送る。
(2):自分の墓地からこのカードを除外し、フィールドの融合モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターをターン終了時まで除外する。



クラフトイ・ナイフ
装備魔法
「クラフトイ」モンスターにのみ装備可能。
「クラフトイ・ナイフ」の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):装備モンスターの攻撃力は300アップする。
(2):装備モンスターが攻撃する場合、ダメージステップ終了時まで相手は墓地で発動する魔法・罠・モンスターの効果を発動できない。
(3):このカードが墓地に存在する場合、自分フィールドの「クラフトイ」カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊し、墓地のこのカードを手札に加える。



強化接着剤
通常魔法
「強化接着剤」の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):自分の墓地のレベル4以下の「クラフトイ」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
(2):自分の墓地のこのカードを除外し、自分フィールドの「クラフトイ」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターのレベルは2つ上がり、攻撃力は200アップする。



エクシーズ・デッドソウル
通常魔法
(1):自分フィールドのXモンスター1体を対象とし、自分の墓地のXモンスター1体を除外して発動できる。
対象のモンスターの攻撃力は除外したモンスターの元々の攻撃力の半分の数値分アップする。



S・R(スカイ・レイダーズ)−リベリオン・フュージョン
通常魔法
(1):除外されている、「S・R」融合モンスターカードによって決められた自分の融合素材モンスターをデッキに戻し、その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。
この効果の発動後、ターン終了時まで自分はモンスターを特殊召喚できない。



レイダーズ・ボンバード
通常魔法
(1):自分フィールドに「S・R」融合モンスターが存在する場合に発動できる。
相手フィールドの魔法・罠カードを全て破壊する。



エクシーズ・ドミネーション
カウンター罠
(1):フィールドにXモンスターが存在する場合に以下の効果を発動できる。
●モンスターを特殊召喚する効果を含む、モンスターの効果・魔法・罠カードが発動した時に発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
●自分または相手がモンスターを召喚・特殊召喚する際に発動できる。
それを無効にし、そのモンスターを破壊する。



S・R(スカイ・レイダーズ)−リバースウィンド
通常罠
「S・R−リバースウィンド」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの表示形式を変更する。
(2):自分フィールドにモンスターが存在しない場合、自分メインフェイズに自分の墓地のこのカードと「S・R」モンスター1体を除外し、自分の墓地の「S・R」融合モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを効果を無効にして特殊召喚し、その攻撃力・守備力を入れ替える。
この効果の発動後、ターン終了時まで自分はモンスターを特殊召喚できない。



レイダーズ・ブラスト
カウンター罠
(1):自分フィールドに「S・R」モンスターが存在する場合、自分または相手がモンスターを召喚・反転召喚・特殊召喚する際に発動できる。
それを無効にし、そのモンスターを持ち主のデッキに戻す。



瓦礫の倒壊
アクション罠
(1):自分フィールドのモンスター1体を選んで破壊する。