Side:ブラン


沢渡との熱いエンタメデュエルを見事オレの勝利で飾り、舞網チャンピオンシップの一日目は無事終幕を迎えた。
選手含め、多数の来場者が退場していって落ち着いたところでオレも会場を後にするところだ。


「ふふ、いいエンタメデュエルが出来たわ。」


この時のオレは先ほどの反動であまりにもだらしない顔をしていたと思う。
この時間帯じゃないオレが見たら真っ先に性根を叩き直されるところね。
それに…こんな顔を見られてはならないだろうお方に遭遇してしまった。


――パチパチパチ…!


「お疲れ様です、ユーヤ・B・榊…いえ、ブランお姉ちゃんと呼ぶべきでしょうね。
 先ほどのエンタメデュエル…とてもよかったです。」

「あ、貴方は!?」


まさかこのタイミングで直に出くわすなんて思わなかったわ…!
ルウィー教会からの参加者にして、今回のジュニアユース選手権の最有力優勝候補選手のロムに。
相対するのは初めてだけど、か弱そうな幼い見た目に反してこの決闘者のオーラ…やっぱり半端ない!


「お初にお目にかかります…ボクはルウィー教会所属のロムです。」

「あなたのような方にわたしの名前を覚えていただきとても光栄です!
 あ、改めて、わたしは遊勝塾のユーヤ・B・榊と申しましゅ!」


あ、緊張のあまりこの子の前で噛んでしまった。


「くすくす。とりあえず、そうですね…」


あはは…やっちゃったわ。
拙い、どう考えても笑われてるわね。


「3種の召喚法はもちろん、追い詰められても諦めずにアクショントラップさえも活用する強かさなど実に魅せてもらいました。
 そして…見事観客の興奮を最高潮にし、決めるところでキッチリ決める。
 実に理想的ないいエンタメデュエルだったと思います。」

「エンタメデュエリストとして実に感無量です。」


もっともこれは、ルウィー教会のこの方にも先ほどの試合のエンタメが届いたみたいで実に嬉しい。
これで少しは父さんに近づけたのかな?


「ですが、忠告しておきます。」

「忠告…?」

「はい、先ほどのエンタメデュエルは相手がとても乗り気だったからこそここまで盛況になれたのだと思ってください。
 逆に言えば、エンタメデュエルが通用しない様な輩にはあなたのデュエルは通用しない…あなた自身も薄々はそう感じているはずです。
 この先、現実を思い知る日もそう遠くはないと思います。」

っ!?


だけど、確かに沢渡はエンタメに乗り気…というか率先してエンタメしていたわね。
まぁ、言動から目立ちたがりなだけだろうけど。
だからこそ、あのデュエルがエンタメデュエルとしての完成度が高くなったのは間違いない。

そして、オレのエンタメデュエルが通用しなさそうな輩と言うと…すぐに思い浮かぶ奴が一人いる。
そう…暗国寺ゲンだ。


「そして詳しくはまだ言えませんが、あなたは一般人の範疇ではありません。
 先ほどのデュエル、あなたからからとてつもない大きな力を感じました。
 その何かを自覚しなければ何か大変な事が起こるかもしれません。
 いずれにしても…この先、より辛く残酷な運命が待ち構えているのは間違いありません。
 乗り越えられるかはあなた次第ですが、がんばってください。
 それと明日のボクの試合を見ていただけると嬉しいです…では、この辺で失礼します。」

「お、おい…」


言いたいことは山ほどあったはずなのだけど、何も言えないまま行ってしまった。
それにしてもオレが一般人の範疇ではない…か。
通り魔に襲われた時といい、方中ミエルに言われた事といい…オレは自分でも何者なのかわからなくなった。
一方で彼女の方はオレの正体を知っているかのような口ぶりだったけど…もやもやするわね。

そして、明日はついに彼女と権現坂の試合…荒れそうな気がするわね。
でも、その前に柚子の試合を見届けないとね。
3番勝負で屈辱にも煮え湯を飲まされた桜小路栗音が相手。
今度こそあんな胸ばかり大きい痴女なんかに絶対に負けないで、柚子!
え、通り魔に襲われてた時は助けてもらっただって?
あんなの貸しにしてたのを返してもらっただけよ。










超次元ゲイム ARC-V 第28話
『重なる歌声』










Side:柚子


昨日はまずブランが沢渡とのペンデュラム対決を制して最初に2回戦進出を決めた。
ブランに続いて、あたしも権現坂も里久も勝って2回戦進出を目指さないと!
今日のあたしの相手は因縁の相手の桜小路栗音…このデュエル、絶対に負けられない!


『皆様!大会二日目もご来場くださり誠にありがとうございます!』

「柚子お姉ちゃん、がんばって!」

「柚子!あんな胸ばかりでかい痴女には今度こそ負けないで!」

「あ〜、ブランってあの時の事まだ根に持ってるんだ。」


でも、栗音は確かにあの融合使いの紫吹雲雀とは敵対していたはず。
なのに、昨日はまるで最初から彼が自分たちの仲間だというような口ぶりだった。
いったい、どういうこと?


「あら、相手を前にして心ここに非ずといったところかしら?いいご身分ね。
 強く、気高く、美しいこのわたくしが再びあなたを叩きのめして差し上げますわ!」


――ズドン!


うぐ…ダメダメ!
この前の時はブランがネプテューヌじゃないかと疑ってしまって負けたのに!
二度とあんな無様な事は繰り返しちゃダメ。


「そうはいかないわ!このデュエルであの時のあたしとは違うって事を見せてあげる!」

「そうこなくては面白くないですわ、何より折角の大会ですもの。」

『ただいまより、昨日は榊選手が素晴らしいエンタメデュエルを魅せてくれた遊勝塾所属の柊柚子!
 対するはLDS所属で名家の令嬢、桜小路栗音の試合を開始します!』



昨日のブランの試合で少しプレッシャーはあるけど、余計に負けられなくなったわ。


「おぉ…あの麗しい金髪のご令嬢、素晴らしい巨乳ではないか…なぁ、弟よ。」

「うん、服の上からでも感じられるたわわと実った2つの果実。
 実にむしゃぶりたくなる程素晴らしいね、兄者…ジーザス、巨乳!」

「「「「「「「ジーザス、巨乳!!」」」」」」」


ところで、どこぞの変態発言をしてる馬鹿どもがいるみたいね。
先導者がルウィー教会の人っぽいのが気になるのだけど…?
いずれにしても、これは黙らせた方がいいんじゃないかしら?


「お、おほほ…こ、この程度で狼狽えるようなわたくしではありませんわ。」

『あ、あの〜?お願いですから…』

『コラー!そこのセクハラ発言をしてる変態共!
 子供たちも見ているような公共の場で乙女の逆鱗に触れるような変態発言は自重しろ!!』


「「「「「「「「「ぐえぇ!!?耳がぁぁぁ!!」」」」」」」」」

「公共の場という事を考えてください…ぷんぷん。」

「「「「「「「「「サーセン…」」」」」」」」」


と思ったけど、何故かブランがメガホンを片手に彼らを唸らせ観客席のロムが黙らせたわね。
なんというか、今日のブランっていつもと違う気がするわね…というよりやけにしかめ面なのが怖い。
それは置いておいて…ついに栗音とのデュエルが始まるわ。


『それでは、気を取り直して…気になるフィールド魔法は…これだ!
 アクションフィールドオン!フィールド魔法
『無限架橋』!!』


すると、階段と狭い橋が連なったような動きにくそうなステージに変わる。
しかも一歩足を踏み外せば地面に落ちて試合続行不可能になる過酷なもの。
だからといって、怖気づくわけにはいかないわ。


『この緊張感あふれるフィールドで、ジュニアユースの二つの蕾。
 どちらが美しい花を咲かせるのか注目です!』



よし、実況が前説明を終えたところで準備は万端よ…いつでもいけるわ。


「戦いの殿堂に集いしデュエリスト達が!」

「モンスターと共に地を蹴り宙を舞い、フィールド内を駆け巡る!」

「「見よ!これぞデュエルの最強進化系!!」」

「「「「「「「アクショォォォォォォォン!!」」」」」」」


「「デュエル!!」」


柚子:LP4000
栗音:LP4000



「先攻はいただきますわ!まずは『ガガガシスター』を召喚!」
ガガガシスター:ATK200


「ガガガシスターが召喚した時、デッキから『ガガガ』の魔法・罠カード『ガガガリベンジ』を手札に加えます。
 そして、わたくしのフィールドに『ガガガ』がいる場合、手札から『ガガガキッド』を特殊召喚できますわ!」
ガガガキッド:DEF1200


「さらに、ガガガキッドを対象にガガガシスターのもう1つの効果を発動しますわ。
 このカードと対象のモンスターのレベルは2体の合計分の数値…すなわち4となりますわ!」
ガガガシスター:Lv2→4
ガガガキッド:Lv2→4



これでレベル4のモンスターが2体…あの時と同じく、早速くるみたいね。


「わたくしはレベル4となったガガガシスターとガガガキッドでオーバーレイ!
 麗しき純白の翼翻す希望の国の使者よ、我が下へ降臨なさい!エクシーズ召喚!ランク4『希望皇ホープ・ハート』!!」

『ホォォォォォォォプ!!』
希望皇ホープ・ハート:ATK2500 ORU2



はいはいホープホープ…いったいこのフレーズどこで?
…攻撃力の高さに加え、戦闘で発動する防御効果をどうにかしなくちゃ。


「やはり早速エースを出してくるか。」

「前回はあの防御効果に手も足も出なかったけど、今度はそうはいかないわよね?」


言うまでもないでしょ?ブラン。
伊達に里久からエクシーズを習ったわけじゃないから!


「わたくしはカードを1枚伏せてターン終了しますわ。
 以前とは違うあなたを見せていただきますわよ。」

「言われなくたってそのつもりよ!あたしのターン、ドロー!
 相手フィールドにのみモンスターが存在する場合に手札から『幻奏の歌姫ソロ』を特殊召喚できる!」
幻奏の歌姫ソロ:ATK1600


「続いて、手札から『幻奏の音女アリア』を召喚!」
幻奏の音女アリア:ATK1600


ソロもアリアもレベルは共に4よ。
これで条件は揃ったわ!


「おほほ、何をするかと思いきやホープより攻撃力の低いモンスター2体を並べただけでは…」

「そう思うのはこれを見てからよ!
 あたしはレベル4のソロとアリアをオーバーレイ!」

なんですって!?まさかあなたが…!」


栗音、そのまさかよ!
ブランとは経緯は違うけど、里久に教わる形であたしもこの召喚法を習得していたのよ!


「響け、重奏のハーモニー!壮麗なる音姫を呼び起こせ!エクシーズ召喚!今こそ舞台へ、ランク4『幻奏の音姫グロリアス・ヴィヴァルディ』!!」

『オーッホホホホ!!』
幻奏の音姫グロリアス・ヴィヴァルディ:ATK1800 ORU2



『何と!ここで柊選手もエクシーズ召喚を決めてきた!』

「これが…柚子のエクシーズ。」


そう、これがあたしが里久との特訓で得たものよ。
その力、存分に見せてあげるわ!








――――――








Side:里久


よし、柚子もきっちりエクシーズ召喚を決めてきたね。
それじゃ、特訓の成果をきっちり観客に見せてもらいたいな。
今の柚子なら、少なくともホープ・ハートを処理するくらいわけないからね。

で、遠くには僕の対戦相手の雲雀とかいう融合使いがいるみたいだけど…なんで動揺してるんだろうね?
君が言ってた月子って人に似てるという柚子がエクシーズを会得したのがそんなに気に入らないのかな?


「ですが、折角呼び出したエクシーズもその程度の攻撃力では…」

「いいえ、攻撃力だけで判断するのは二流や三流でしょ?

「それもそうね…ならその力を示してみなさい!」

「当然よ!あたしはグロリアス・ヴィヴァルディの効果を発動!
 あたしの場にこのカード以外のモンスターが存在しない場合にこのカードのオーバーレイ・ユニットを1つ使い、デッキからレベル4以下の『幻奏』1体を特殊召喚できる!
 音姫の演奏により舞台に登場するのは『幻奏の音女ビート』
 さらに、オーバーレイ・ユニットを持ったヴィヴァルディがいる限り、あたしの『幻奏』は攻撃力が500アップする!」
幻奏の音姫グロリアス・ヴィヴァルディ:ATK1800→2300 ORU2→1
幻奏の音女ビート:ATK1300→1800



「柚子お姉ちゃんのモンスターが強化されていってる!」

「でも、まだホープ・ハートの攻撃力には届かない。」

「いや、その点は大丈夫…見てればわかるさ。」


そう、ヴィヴァルディで呼び出したビートの力でね。


「ビートの効果発動!
 このカードが効果で特殊召喚に成功した時、フィールドのエクシーズ1体のオーバーレイユニットを全て取り除く事ができる!」

「なんですって!?」

「それだけじゃないわ。その後『幻奏』の攻撃力をターン終了時まで500アップする!
 対象は当然ホープ・ハート!叩け『リズム・ビート』!!」


――タタンッ!


希望皇ホープ・ハート:ORU2→0
幻奏の音姫グロリアス・ヴィヴァルディ:ATK2300→2800
幻奏の音女ビート:ATK1800→2300



柚子には特別にエクシーズモンスターとの戦い方を教えていたのさ。
エクシーズモンスターは基本的にエクシーズ素材…通称オーバーレイ・ユニットを使う事で強力な効果が発動できる。
ある種の回数制限をかける事で、出しやすい割に強力な効果を持つ事が許された特別な存在だ。
逆に言えば、例外は多少あれどそのオーバーレイ・ユニットがなくなってしまえば効果が使用できなくなるモンスターが多い。
どんなに強力なエクシーズモンスターでも素材を消費させてしまえば崩す事はそう難しくない。
だったら、初めからオーバーレイ・ユニットを消耗させればいいという事だよ。
ホープ・ハートのような強力な防御効果もこれで使わせなくできるわけだ。
で、雲雀もそれくらいはわかってるよね?


「バトルよ!あたしはグロリアス・ヴィヴァルディでホープ・ハートを攻撃!『フォース・オブ・ウェーブ』!!」


――シュオォォォォォ!!


「きゃあっ…!」
栗音:LP4000→3700


「続いて、ビートでダイレクトアタック!」

「それは通さなくってよ!ダイレクトアタックを受けるこの瞬間、手札から『ガガガガードナー』を特殊召喚できますわ!」
ガガガガードナー:DEF2000


流石にそう簡単にダイレクトアタックは通してくれないみたいだね。
だけど、出てきたのは今のビートで十分倒せるはず。


「それなら、ガガガガードナーに攻撃対象を変更するわ!」


――ドンドンッ!


「甘いですわ、『ガガガ』『ドドド』『ゴゴゴ』の内1体が破壊された事で罠カード『ガードゴー!』を発動!
 この効果により破壊されたモンスターを蘇生し、手札から発動条件の3種のどれか2体を手札から2体まで守備表示で呼び出せますのよ!
 この効果により墓地から『ガガガガードナー』を蘇らせ、手札から『ドドドウォリアー』を特殊召喚しますわ!」
ガガガガードナー:DEF2000
ドドドウォリアー:DEF900



あちゃ、蘇生に展開もできるカードも用意されていたか。
それにしても、レベルが違うモンスター2体を展開してきたみたいだね。


「結構やるようにはなったけど、栗音様も負けてはいない。」

「ホープ・ハートは退けられたけど、まだまだ油断ならないわね。」

「手強い…流石にそう思い通りにはさせてくれないよね。
 あたしはカードを3枚伏せてターンエンド!」
幻奏の音姫グロリアス・ヴィヴァルディ:ATK2800→2300
幻奏の音女ビート:ATK2300→1800



さて、次はこの2体のモンスターをどう使うのかな?
折角だし見せてもらうとするかな。








――――――








Side:ブラン



ホープ・ハートを倒す事はできたけど、栗音の場にはモンスターが2体並んでしまったわね。
レベルこそは違うけど、片方は6…気を付けて、柚子。


「わたくしのターンですわ、ドロー!
 あなたがエクシーズ召喚を使うのには驚きましたが、まだまだわたくしの足元にも及ばなくってよ?」

「そうかもしれないわね、確かに前のターンではホープ・ハートを退けただけ。
 でも、だからこそあなたへのリベンジのし甲斐があるものよ!

「これを見てもまだそんな事言ってられるのかしら?
 まずは手札から装備魔法『ガガガリベンジ』を発動します!
 墓地の『ガガガシスター』を特殊召喚してこれを装備いたしますわ!」
ガガガシスター:DEF800


これでガガガシスターを蘇生させた…つまり、効果でランク6狙いという事ね。
ここで柚子はどうでるのかしら…?


「そしてガガガシスターの効果を発動しますわ!
 このカードとガガガガードナーのレベルを合計した6にしますわ!」
ガガガガードナー:Lv4→6
ガガガシスター:Lv2→6



これでレベル6のモンスターが3体に…上級ランクのエクシーズ召喚が来るわね。


「行きますわよ!わたくしはレベル6となったガガガシスターとガガガガードナーでオーバーレイ!
 これより、ガガガ学園の淑女の出番ですわね!エクシーズ召喚!参りますわよ、ランク6『ガガガレディ』!!」

『うふふふふ…!』
ガガガレディ:ATK2400 ORU2



その内の2体をつかってランク6のエクシーズ召喚か。
ランクが高い割に攻撃力はホープ・ハートより低い…こういうのは効果が厄介なのが相場ね。


「ここでガガガレディの効果を発動しますわ!
 このカードのオーバーレイ・ユニットを1つ使い、デッキから『ガガガ』1体を特殊召喚できますの!」

「そうはいかないわ!カウンター罠『天罰の幻奏曲』
 あたしの場に『幻奏』モンスターがいる時、相手のエクシーズモンスターの効果の発動を無効にし、破壊!」

「っ…ガガガレディが!?


よし!恐らくはガガガマジシャンを呼び出して、2体目のランク6にでも繋ぐつもりだったのでしょうけど上手く止めたわ!


「さらにあたしの場の『幻奏』1体につき600のダメージを与える!」

「きゃぁぁぁぁぁ!!」
栗音:LP3700→2500


さらに相手のライフを1200削れた!


「エクシーズモンスターの効果を阻止して処理しただけでなくバーンダメージも!
 いいぞ、柚子!その調子であんな胸ばかり大きい痴女なんか蹴散らせ!

「なんか、今日のブラン…やっぱり顔が怖い。」

「しかも相手の子を痴女って…いったい何があったんだか。」


うるさいわね、色々あったのよ!
それはそうと…げっ!


「っ…!」


――ぱしっ!


「「「「「「おぉーっ!!」」」」」」

「「「「「「見えたっ!」」」」」」

「ああっ!」

「残念でしたわね!」

『おっと!流石はLDS所属のエリート!
 見事な身のこなしで体制を整えつつアクションカードを手に入れた!』



吹き飛ばされた先にアクションカードがあって、立て直される時に拾われてしまったわね。
それを行える身のこなしの良さ…悔しいけど伊達にエクシーズのエースじゃないわね。
で、何が見えたのか答えなさい…変態共。


「おーっほっほ!ごめんあそばせ、アクションカードは頂きましたわ。
 そして、ガガガレディを効果を使わせる間もなく倒したのはお見事…ですが、本命はここからですわ!
 わたくしは『ブルーム・ドレス』を召喚!」
ブルーム・ドレス:ATK0


ここで攻撃力0のモンスターを攻撃表示で出してきた。
どうも嫌な予感しかしないわね。


「続いて、墓地のガガガレディを除外し効果を発動!
 わたくしのモンスター1体のレベルを2つ上げますのよ。
 これでドドドウォリアーのレベルは2つあがって8となりますわ!」
ドドドウォリアー:Lv6→8


ここでドドドウォリアーのレベルを8に上げた…何をする気かしら?


「そして、ブルーム・ドレスの効果を発動します!
 このカードのレベルを自分フィールドのモンスター1体と同じレベルにさせていただきますわ!
 これにより、ブルーム・ドレスのレベルをドドドウォリアーと同じ8にしますわ!」
ブルーム・ドレス:Lv1→8


やってくれるじゃない…自らのレベルを他のモンスターと同じにすることでエクシーズ召喚のサポートになるわけね。
ガガガレディの最初の効果を阻止しても、レベル8が2体揃ってしまったわね。


「これでレベル8のモンスターが2体…!」

「覚悟なさい!わたくしはレベル8となったブルーム・ドレスとドドドウォリアーでオーバーレイ!
 強く、気高く、美しき淑女よ!遥か彼方の天嬢より君臨なさい!エクシーズ召喚!これがわたくしの真のエース!ランク8『希望皇ビヨンド・ザ・ホープ・レディ』!!」

『はぁぁぁあっ!!』
希望皇ビヨンド・ザ・ホープ・レディ:ATK3000 ORU2



これがあの痴女の真のエース…!
マッシブな感じだったホープを女性的かつ細身にした感じの印象ね…!


「ブルーム・ドレスを素材にエクシーズ召喚した場合、魔法カード1枚を捨てるかそのエクシーズモンスターの攻撃力を0にしなければなりませんが。
 ここは当然、魔法カード1枚…ここは先ほど拾わせていただいた『奇跡』を捨てさせていただきますわ!」

「アクションカードでコストを補ったわけね。」


レベルを合わせられる分…デメリットは軽くはないものの、アクションカードで補えるというわけね。
もっとも、1ターンにどちらか一人かつ1枚しか拾えないからあまりアクションカードに頼るわけにはいかないけど。


「そして、ビヨンド・ザ・ホープ・レディの1つ目の効果を発動しますわ!
 このカードがエクシーズ召喚に成功した時、デッキから『ZW』1体を手札に加えられますのよ。
 この効果で手札に加えるのは『ZW−妖精聖羽剣』ですわ。」

ゼアル・ウェポン…!


ゼアル・ウェポン…『希望皇ホープ』専用の装備カードとなるモンスターで柚子はこれを利用した戦術にやられたわ。
つまり…これを装備したホープを超えてこそ、本当のリベンジを果たせる事になるのだけど…!


「でも、あなたのビヨンド・ザ・ホープ・レディは『希望皇ホープ』と名のついたモンスターじゃないはずよ…!」

「残念でしたわね!わたくしの希望皇ビヨンド・ザ・ホープ・レディはルール上『希望皇ホープ』のカテゴリに含まれますのよ!」


成程、ゼアル・ウェポンを装備するには問題ないわけね。
となると…ここが正念場よ、柚子。


「そして手札からZW(ゼアル・ウェポン)妖精聖羽剣(フェアリー・キャリバー)を装備カード扱いとしてホープ・レディに装備!
 これにより、ホープ・レディの攻撃力は1800アップしますわ!」
希望皇ビヨンド・ザ・ホープ・レディ:ATK3000→4800(ZW−妖精聖羽剣装備)


「攻撃力4800…!」


攻撃力1800アップは正直大きい。
それ以上に問題は追加効果ね…これにはいったい何があるというのかしら?


「バトルと参りますわ!ビヨンド・ザ・ホープ・レディでまずは攻撃力を底上げするヴィヴァルディを攻撃いたしますわ!『ホープ・剣・フェアリー・スラスト』!!」


――ザッシャァァッァア!!


「きゃぁぁぁぁ!!」
柚子:LP4000→1500
幻奏の音女ビート:ATK1800→1300



ヴィヴァルディを狙ってきたのも当然ね。
戦線強化に加え、自分1体のみの場合に『幻奏』1体をリクルートする効果があるから。
問題はフェアリー・キャリバーの追加効果が不明瞭な点ね…何があるのかしら?


「ここで妖精聖羽剣の効果を発動!装備モンスターが戦闘でモンスターを破壊した時に追加で500ダメージを与えます!」


追加バーン効果…!
足場が不安定な中でバーンダメージは中々えぐい…!


「きゃっ…!」

柚子:LP1500→1000


――がしっ!


一瞬落下しそうでヒヤヒヤしたけど、無事手すりに掴まれたわね。


「安心するのはまだよ、攻撃はまだ終わりではありませんわ!
 ホープ・レディのもう1つの効果を発動しますわ!
 このカードのオーバーレイ・ユニットを1つ使い、墓地の戦士族エクシーズ1体を蘇生します!
 これにより、再び舞い戻りなさい!『希望皇ホープ・ハート』!!」

『ホォォォォォプ!!』
希望皇ホープ・ハート:ATK2500

希望皇ビヨンド・ザ・ホープ・レディ:ORU2→1



ここに来てホープ・ハートを蘇生させにきた…しかも、誘発即時とは厄介な。
これでホープが2体揃い踏みとなってしまったわね。


「ここに来て、またホープ・ハートだと…!」

「拙いわね、このままだと柚子のライフが削り切られてしまうわ。」

「いや、柚子なら大丈夫…なんたって僕がエクシーズとの戦い方を教えているからね。」


エクシーズとの戦い方…ね?
確かにまだ伏せカードは2枚ある…その中に攻撃を防げるカードがあるかどうかにかかってるわね。


「これでトドメですわ、お覚悟はよろしくて?
 希望皇ホープ・ハートでビートを攻撃!『ホープ・拳・インパクト』!!」


――ドォォォォォン!!


何か装備してないと素手で殴るんだ、こいつ。
それは兎も角、攻撃そのものは通ってしまったみたい…!
だけど、煙でどうなってしまったかはわからないわね。


「やったか、栗音様…!」

「待て真文、それはフラグだぞ。」

「ああっ!」


ブルーム・ドレス:DEF800
柚子:LP1000→400



「…危なかったけど、何とか耐えきったわ。」


ふぅ、何とか耐えられたみたい。
だけど、気になるのは痴女のカードのはずのブルーム・ドレスがどうして柚子の場にあるのかよね?
十中八九、里久が柚子に渡した何かにあるだろうけど。


「トドメを刺したはずですのに、どうしてあなたのライフが尽きてませんの?」

「ダメージ計算時に『エクシーズ・リンカーネイション』を発動していたわ。
 戦闘ダメージを半分にした後、相手のオーバーレイ・ユニットのモンスターかこのターン中に取り除かれた素材のモンスター1体を特殊召喚できる罠よ。
 これで、このターンに素材から取り除かれたあなたの『ブルーム・ドレス』をいただいたわ。」

きぃぃぃ、やってくれますわね…!


成程、対エクシーズ戦を想定してこの罠を仕込んでいたみたいね!
それが上手く機能したというわけか。


「栗音、エクシーズ使いとしてのプライドを持っているはずのあなたなら絶対にエクシーズ召喚で決めてくると思った。
 そして、それがあたしに希望…もといブルーム・ドレスにつないでくれたのよ!」

「ですが、首の皮1枚で繋いだだけでいい気にならないでくださるかしら。
 次のターン、あなたがそれで何ができるのかを見せていただきますわ!
 わたくしはこれでターン終了しますわ!」


この口ぶり…成程、あの痴女も柚子を認め始めているみたいね。
まるで柚子が次のターンで何をするのか期待しているようにも見えたわね。
だけど、その次のターンが来れば確実に仕留められるという自信も当然あるようね。
だから柚子、ここで決めておかないとね!








――――――








Side:柚子


「あたしのターン、ドロー!


あたしがエクシーズ召喚を里久から習ったのは、自分の殻を破る事とこの塾を…仲間を守るため。
仲間のために強くなる…これがあたしの決意。
見ていて…みんな!


「見せてあげる、あたしの煌きを!あたしは『幻奏の歌姫アルト』を召喚!」
幻奏の歌姫アルト:ATK1600


「アルトの効果発動!1ターンに1度、このカードのレベルを4つ上げるわ!
 そして、ブルーム・ドレスは他のモンスター1体と同じレベルにできる!」
幻奏の歌姫アルト:Lv4→8
ブルーム・ドレス:Lv1→8



「わたくしのブルーム・ドレスを使って、ランク8のエクシーズ召喚を…!?」


そう、あなたのモンスターを利用させてもらったわ!
そして、お楽しみはこれからよ!


「あたしはレベル8となったアルトとブルーム・ドレスでオーバーレイ!
 天使の歌声を重ね合わせ、才華の蕾よ今こそ花開け!エクシーズ召喚!今こそ舞台に、勝利の歌を!ランク8『幻奏の華歌聖フローラル・ディーヴァ』!!」

『ラララ〜♪』
幻奏の華歌聖フローラル・ディーヴァ:ATK1000 ORU2



「これが、柚子の新たな切り札…!

「そして、素材にしたブルーム・ドレスの効果でフローラル・ディーヴァの攻撃力は0になるわ。」
幻奏の華歌聖フローラル・ディーヴァ:ATK1000→0


ただでさえ低い攻撃力を0に…でも、これでいい。
だからこそこの子は輝ける。


「高ランクながら攻撃力が0…この手のモンスターは総じて厄介なのが相場ですわね!」


栗音は高レベル及びランクで低攻撃力のモンスターを警戒しているわね。
でも…ここで行かないとね!


「バトルよ!フローラル・ディーヴァでビヨンド・ザ・ホープ・レディに攻撃!」

「えっ!?相手モンスターの方が強いのに…!


フトシ君、そこは大丈夫。
フローラル・ディーヴァは相手が強ければ強い程、その力を発揮できるモンスターだから。


「ダメージステップ開始時にフローラル・ディーヴァの効果発動!
 オーバーレイ・ユニットを1つ使い、戦闘を行う相手モンスターとの攻撃力の差分のダメージを相手に与え、その相手モンスターをデッキに戻す!『シンギング・リフレクション』!!」
幻奏の華歌聖フローラル・ディーヴァ:ORU2→1


「現在の攻撃力の差分は4800…!」

「これが通れば柚子の勝ちだ!」


栗音の伏せカードはない…でも、ただでは通してくれないでしょうね。


「ですが、それがあなたの命取りになってよ!
 妖精聖羽剣の更なる効果!相手のエクストラデッキから特殊召喚されたモンスターが発動した時、このカードを墓地へ送る事でその発動を無効にし破壊しますわ!」
希望皇ビヨンド・ザ・ホープ・レディ:ATK4800→3000


「そんな効果まであったのか!」

「拙い、これが通ったら柚子は…!」


確かにフローラル・ディーヴァの効果が無効にされたらあたしの負けは決定的。
フローラル・ディーヴァは戦闘と相手の効果では破壊されない効果もあるから。
でも、あたしにはまだこの伏せカードがあるわ!


「カウンター罠発動!『斉唱の第4楽章』
 あたしの場に『幻奏』モンスターがいる場合、相手のカード効果の発動を無効にするカードの効果の発動を無効にし破壊するわ!」

「よし、カウンター罠来た!

「これで逆転だ!」


そしてここであたしも動かないとね。
栗音がアクションカードを取りに向かっているのが見えたわ。
何をするためかわからないけど…よし、ちょっと高いけどいける!


「まだですわ!妖精聖羽剣のこの効果が無効になる場合に手札の魔法カード1枚を墓地へ送る事で、効果が無効化されず続行されるわ!」

「そんな効果まで!?あのアクションカードを取られたら!」


大丈夫よ、ブラン。
だって、あたしは…遊勝塾の塾長の娘だから!


――ぱしっ!


なんですって!?

「栗音、あなたが欲しかったアクションカードは頂いたわ。
 なんたって、遊勝塾がアクションで負けるわけにいかないもの!」

『なんと!柊選手がアクションカードを見事ダイビングキャッチ!』


で、フローラル・ディーヴァが落ちたあたしをしっかり受け止めてくれたから何も問題ないわ。


「あの高さから……なんという無茶を…!?

「フローラル・ディーヴァを信じていたし、何よりモンスターと一体となってこそのアクションデュエルだもの。
 兎に角これで、フローラル・ディーヴァの効果は続行!これでトドメよ!」


――シュォォォォォォォ!!


「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
栗音:LP2500→0


「栗音!」


あっ、吹き飛ばされたせいで栗音が落ちた…!
怪我させるわけにはいかないから、フローラル・ディーヴァ…彼女を助けに行って!


――ガシッ…!


「た…助けてくださりましたの?」

「ええ。」

「そう…柊柚子、あなたには借りができてしまいましたわね。」


2人の少女によるエクシーズ対決はアクションカードの取り合いが勝敗を決めた!
 それを制したのは遊勝塾の柊選手!昨日の榊選手に続き2回戦進出だ!』


「「「「「「「わぁぁぁぁぁ!!」」」」」」」


とりあえず、これで栗音への雪辱は見事晴らせたわ。
ブランに続いてあたしも2回戦進出…まだまだ先は長いけどがんばらなくちゃ。








――――――








Side:里久


無事、栗音にリベンジを果たしたね…柚子。
特訓の成果、上手く発揮できたみたいでなにより。
ま、僕が教えたんだからこれくらい当然だけどね。


「素晴らしいデュエルで感動したぞ、柚子!流石、俺の娘!熱血だ!

「やったね、柚子お姉ちゃん。」

「一先ず、巨乳痴女に無事勝てて何より。」


で、これで僕の凄さが理解できたかな…ってあれ?
いなくなってるし、あの融合使い。

なんだよ…柚子がエクシーズ召喚したのがそんなに気に入らないの?
まぁいいか…次のゴンちゃんの試合が終わったら、君とぶつかるわけだしね。








――――――








Side:柚子


あたしの試合が終わり、通路から観客室に戻ろうとしたのだけど…。


「待っていましたわ、柊柚子。」

「栗音…」


どうしてか、先に戻ったはずの栗音が待っていたわ。
いったい何を…?


「わたくしに勝った以上はなんとしても勝ち続けなさい。
 そして…何より、あなたには借りが出来てしまいましたわ。
 ですから、これを。」

これは…!


そう言ってあたしに手渡したカードは…ブルーム・ドレス!


「どうして、このカードをあたしに?」

「あのデュエルであなたが魅せたものにはこのカードが必要になってくるでしょう?
 これで借りは返しましたわ、それではわたくしはこれで失礼。
 相手がユーヤ・B・榊でもルウィー教会の面々でも負けたら許しませんわよ!」

「ありがとう、栗音!大切に使うわね。」


借りというのは恐らく、落下から救ったことかな?
あの事なら別に気にしなくてもよかったのだけど…もらえるものはありがたく受け取らないとね。
そう言われてしまったら2回戦の相手が例えブランでも負けられなくなったわね。
あたし、もっともっと…がんばらなきゃね。
それで、次は権現坂の番みたい…急いで観客席に戻って応援しないとね。














 続く 






登場カード補足






幻奏の華歌聖フローラル・ディーヴァ
エクシーズ・効果モンスター
ランク8/光属性/天使族/攻1000/守2000
レベル8モンスター×2
(1):このカードは戦闘及び相手の効果では破壊されない。
(2):このカードが相手モンスターと戦闘を行うダメージステップ開始時にこのカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
その相手モンスターとこのカードの、元々の攻撃力の差分のダメージを相手に与え、その相手モンスターを持ち主のデッキに戻す。
(3):X素材を持ったこのカードが墓地へ送られた場合、自分の墓地の「幻奏の音姫」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。



幻奏の音姫グロリアス・ヴィヴァルディ
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/光属性/天使族/攻1800/守2000
天使族レベル4モンスター×2
「幻奏の音姫グロリアス・ヴィヴァルディ」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):X素材を持ったこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分フィールドの天使族・光属性のモンスターの攻撃力は500アップする。
(2):自分フィールドにこのカード以外のモンスターが存在しない場合、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
デッキからレベル4以下の「幻奏」モンスター1体を特殊召喚する。



幻奏の音女ビート
効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻1300/守1400
「幻奏の音女ビート」の(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできない。
(1):自分フィールドに天使族モンスターが存在する場合、このカードを手札から特殊召喚できる。
(2):このカードが特殊召喚に成功したターン、自分は天使族モンスターしか特殊召喚できない。
(3):このカードがカードの効果で特殊召喚に成功した時、フィールドのXモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターのX素材を全て取り除き、自分フィールドの「幻奏」モンスターの攻撃力はターン終了時まで500アップする。



幻奏の歌姫アルト
効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻1600/守1200
このカードをX召喚の素材とする場合、天使族モンスターのX召喚にしか使用できない。
「幻奏の歌姫アルト」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。
手札から「幻奏」モンスター1体を特殊召喚する。
(2):自分メインフェイズに発動できる。
このカードのレベルを4つ上げる。



希望皇ビヨンド・ザ・ホープ・レディ
エクシーズ・効果モンスター
ランク8/光属性/戦士族/攻3000/守2500
レベル8モンスター×2
このカードはルール上「希望皇ホープ」カードとしても扱う。
(1):このカードがX召喚に成功した時に発動できる。
デッキから「ZW」モンスター1体を手札に加える。
(2):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、自分の墓地の戦士族Xモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
この効果は相手ターンでも発動できる。



ブルーム・ドレス
効果モンスター
星1/光属性/植物族/攻 0/守 800
「ブルーム・ドレス」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
このカードのレベルは対象のモンスターのレベルと同じになる。
(2):フィールドのこのカードを素材としてX召喚したモンスターは以下の効果を得る。
●このX召喚に成功した場合に発動する。
手札の魔法カード1枚を墓地へ送る、またはこのカードの攻撃力を0にする。



ZW(ゼアル・ウェポン)妖精聖羽剣(フェアリー・キャリバー)
効果モンスター
星5/光属性/天使族/攻1800/守2000
(1):「ZW−妖精聖羽剣」は自分フィールドに1枚しか表側表示で存在できない。
(2):自分メインフェイズに自分フィールドの「希望皇ホープ」モンスター1体を対象として発動できる。
自分の手札からこのモンスターを攻撃力1800アップの装備カード扱いとしてその自分のモンスターに装備する。
(3):装備モンスターが戦闘で相手モンスターを破壊した場合に発動する。
相手に500ダメージを与える。
(4):相手がエクストラデッキから特殊召喚されたモンスターの効果を発動した時に発動できる。
このカードを墓地へ送り、その発動を無効にし破壊する。
この効果の発動が無効になる場合、代わりに手札の魔法カード1枚を墓地へ送る事ができる。



エクシーズ・リンカーネイション
通常罠
(1):戦闘ダメージ計算時に発動できる。
その戦闘ダメージを半分にする。
その後、このターンにX召喚したXモンスターのX素材1つまたはこのターンにX素材となって墓地へ送られたモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。



天罰の幻奏曲
カウンター罠
(1):自分フィールドに「幻奏」モンスターが存在する場合、相手がXモンスターの効果を発動した時に発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
その後、自分フィールドの「幻奏」モンスターの数×600ダメージを相手に与える。



斉唱の第4楽章
カウンター罠
「斉唱の第4楽章」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドに「幻奏」モンスターが存在し、相手がカードの効果の発動を無効にするカードの効果を発動した場合、またはカードの効果を無効にするカードの効果を発動した場合に発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
(2):自分メインフェイズに墓地のこのカードを除外して発動できる。
デッキから「重奏の第2楽章」以外の「楽章」カード1枚を手札に加える。
この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには使用できない。