Side:零児
「ユーヤ・B・榊のジュニアユース選手権出場が決まった模様です。」
「やはりな…これで私の見込んだデュエリストは集まるわけだ。」
どうやら無事に自らの力で舞網チャンピオンシップのジュニアユース選手権出場の切符を手にしたようだな。
この中でエクシーズ召喚だけでなく、シンクロ召喚も会得したのは大きいな。
そして、無事にペンデュラム召喚のその先を見出したとの事を聞いている…詳しくは見れていないのが残念だ。
その成果をこの大会で披露してくれる事を楽しみに待つのも一興だろう。
「それで紫吹に挑んだあの3人の件ですが…」
「記憶の抹消は済ませたか?」
「はい、紫吹雲雀とデュエルした事とそれまでの彼との経緯を消し去りました。
それと、光焔ねねについても彼と遭遇してしまった事は口外しないように言いつけておきました。」
「ご苦労。」
はっきりいって、自分でもこれが倫理に反する事であるとわかってはいる。
だが、これも紫吹に提示した条件のためにも必要な事なのだ。
「これで紫吹を大会に出場させる環境は整った。」
後は彼や他の出場者の中から、どれだけのデュエリストが我々の世界のために戦う槍となれるのか。
何より今回の大会には、ルウィー教会の面子も数名参加すると聞いている。
少数ながら参加するデュエリストの質は我々と同等以上だ。
その中で一際目を引く、前年度のジュニア選手権を圧倒的実力をもって制した一人の少女も特別にジュニアユース選手権への参加を許可した。
何より、彼女は恐らく私と同等の実力を有しているだろうからな。
今年は特に将来有望な選手が多く、ハイレベルな大会になる事は間違いないだろう。
ちなみに今回からアクションデュエルに関するルールも少々変えさせてもらった。
超次元ゲイム ARC-V 第24話
『舞網CS開幕!』
ブラン:LP700
甲殻拳士カニメデス:ATK2500
甲殻砲士ロブスター・カノン:ATK2200
修造:LP3100
ガッツマスター・ファイヤー:ATK1700(×2)
ガッツマスター・ヒート:ATK1600
Side:ブラン
今日は待ちに待った舞網チャンピオンシップの開幕日!
オレはその中のジュニアユース選手権に参加するのだけど、会場へ行く前に朝早くから塾長とデュエルしているところだ。
というのも、実はアクションデュエルに関するルール変更が事前に発表されたのでその調整に付き合ってくれてるんだよね。
もっとも、アクションカードに関する事だけど…1ターンにどちらかのプレイヤー一人かつ1枚しか取れなくなったとかね。
アクションカードは自分からはセットできず、1枚しか手札に入れられないのもあって使用タイミングが重要になってくるわね。
十中八九、オレみたいなアクションカード厨が闇雲に取り過ぎているのが改定の原因だろうけれどもね。
え、自分で認めちゃ世話がない?
ここで嘘を言っても仕方ないでしょ。
でも、塾長も流石は元プロだ。
暑苦しいスポーツ選手モチーフのスポ魂デッキを使ってオレを翻弄してきてアクションカードも取られちゃってる。
でも、カニメデスが出た以上…そろそろ決めにいくぜ。
「バトル、カニメデスでヒートに攻撃!」
「だが、オレはここでアクションマジック『イリュージョン・ダンス』を発動!
これでお互いのモンスターは全て守備表示になるが…どうする?」
「当然止めるわ、ここでデッキから水属性1体を墓地へ送ってカニメデスの効果を発動!
バトルフェイズに発動した相手の魔法・罠・モンスター効果の発動を無効にし破壊する!『テンタクル・スラッシャー』!」
――ズバァァァッ!!
「まさに困難を乗り越え先へ進む!いいぞ、熱血だ!」
「ここで、デッキから墓地へ送られた『ハリマンボウ』の効果でヒートの攻撃力を500ダウン!
さらに、ここでカニメデスのもう1つの効果!手札の水属性1体を捨てて攻撃力を1500アップする!
そして、水属性のコストで墓地へ送られた『ブレード・シュリンプ』の効果でカニメデスの攻撃力をさらに500アップだ!」
甲殻拳士カニメデス:ATK2500→4000→4500
ガッツマスター・ヒート:ATK1600→1100
「さあ、こい!」
「これでトドメだ!喰らえ『スパイラル・フィスト』!!」
――ドゴォォォォォ!!
「よくやった、燃えたぁぁぁぁ!」
修造:LP3100→0
よし、勝手としては今までとそこまで大差はない事を掴めてよかったわ。
でも、相手にアクションカードをとらせないために自らが早めにとる事が重要だから争奪戦が激化しそうね。
まだまだフィールドごとに出るアクションカードは覚えきれてないけど、いつもの感覚であまり問題はなさそうね。
ただ、今までのように防御をアクションカード頼りで考えるのは危険だけれどもね。
「どうだ、新しいルールの感想は?」
「1ターンに取れるのがどちらか1枚のみに限定された事で今まで以上に相手の動きを見て動かないといけなさそうね。
それに、防御もアクションカードに頼り過ぎないプレイングも重要になってくるわね。」
「そうか、それさえ分かればあまり問題はなさそうで安心だ。」
まぁ、大雑把だけど…細かい事は大会を通して学ぶ事になりそうだけれどもね。
それは兎も角…!
「それじゃ、いい時間になった事だし…会場へ行くとするか!」
「そうね、みんなもそろそろ集合してそうだしね…これ以上遅れたら遅刻になりそうだし。」
そして、会場へ向かう事になるわね。
まだまだスタートラインに立ったばかりだけど、父さんに少しは近づけたかな?
それに、自分らしいデュエルを貫いて悔いのないように楽しまなきゃね。
さあ、踏み出そうじゃない…夢への第一歩を!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
「あ、やっと来た!おはよう、ブラン…それにお父さんも。」
「おはよう、待たせちゃったみたいね。」
そして無事に会場に到着!
みんなは既に着いており、待たせてしまった形になったようだ。
「悪い悪い、ちょっとブランと野暮用でな。
さて、ごほん…ついにこの日がきた!
我が塾の生徒全員が舞網チャンピオンシップに出場できるとは、たいへん誇らしい事だ。」
柚子、里久、オレはジュニアユース選手権に…タツヤ、フトシ、アユの子供たち3人はジュニア選手権に出場する事になっているわ。
12歳以下は安全上の理由で質量に配慮したジュニア選手権。
そしてそれ以上の年齢の駆け出しが出るのがジュニアユース選手権…オレもここだ。
ジュニアユース選手権で好成績を残したものが出場するユース選手権。
舞網チャンピオンシップはこの3コースに分類されるわけ。
「だが、この時点ではまだまだスタートラインに立ったに過ぎない。
言うまでもないが、LDS主催のこの大会には世界中の出場資格を満たしたツワモノが集まってくる。
我が遊勝塾のエンタメデュエルのアピールのため、全員優勝を目指せ!さあ、熱血だ!がんばるぞ!」
「「「「「「おー!!」」」」」」
「それじゃ、後は各々に任せる…燃えろ、熱血だ!」
それに、今この瞬間から柚子と里久もライバルとなって競い合う事になるのよね。
エクシーズ召喚を習得したという柚子にまだ本領を隠しているはずの里久…ぶつかった時は全力で挑ませてもらうわ。
さて、掛け声を済ませたところで…そろそろ入場だし並びましょうか。
――ガシッ!
「っ…!?」
ここで誰かに肩を掴まれた?
いきなり何するのよ…って、テメェは!
「久しぶりだな、勝負から逃げ出した臆病者の親父を持つ腰抜けの小娘。」
「暗国寺、ゲン…まさか、よりにもよってあなたがここにきているなんてね。」
そこにいたのはいかにも権現坂を悪くしたような出で立ち(似てないけど)のガタイのいい男…暗国寺ゲンだった。
かつてオレが我を忘れ、エンタメと相反した最低のデュエルで再起不能にしたはずの奴だ。
元から性根が腐っていて、敬愛する父さんが失踪した時に娘のオレを執拗に中傷してきて追い詰めたものだから自業自得ではあるけど。
何より当時からこいつは大柄で、オレは下手すれば園児にさえ見える幼女だったものだから本来なら通報ものだけど。
それでも…こんな奴だろうと、怒りで我を忘れてのデュエルをして逆に追い詰めた事は今でも後悔している。
そして、それがさらに周辺の誹謗中傷に火をつけ、ある事ない事散々言われオレは何もかも嫌になってスランプに陥った。
ストロング石島との再戦の件がなければ、オレは今でもこの場に立てなかった可能性が高い。
まぁ、オレをしつこく追い詰めた事で逆に再起不能になるほどのトラウマを植え付けられた馬鹿な奴という事だ。
どんな経緯で再起したのはわからないけど、碌でもなさそうな感が否めない。
本音を言えばもう二度と関わりたくはないのだけど、エンタメデュエリストを目指す身としては避けては通れない相手になるのは間違いない。
「あの時はよくもまぁ、俺をあそこまでコケにしてくれたものだ。
お前のせいでここ最近まであの時のトラウマでデュエルできなかった挙句、色々と散々だったぜ。」
「ちょっと!あの時ブランのした事は許されない事とは思うけど、聞いた限りだとあなたの自業自得じゃない!
父親が失踪して傷心していたブランを執拗に中傷してさらに追い詰めたって聞いたわ!
トラウマを植え付けられたらしいけど、ブランだって元々人見知り気味だったのにあの時どれだけ辛い思いをしていたか!」
「気持ちは嬉しいけど、この場で言い合いしても周りに迷惑よ。」
「…そうね、ブランがそう言うなら。」
ここで柚子が言ってくれてるのは気持ちとしては嬉しい。
でも、それを言ったところで狂気じみた目をしてる彼には伝わらない。
それに、こんなところで論争しても周りに嫌な思いをさせるだけよ。
「ふん…で、お前みたいな奴がストロング石島を破ったなんて俺は認めねぇ。」
「認めないも何も事実よ、自分としてもアレは初見殺しな感じは否めないけど。」
ここで石島を引き合いに出してくるなんてね。
こいつ、前にストロング石島のTシャツ着てたしファンなのは間違いないだろうけどね。
ストロング石島のヒールっぷりが影響してそうだけど、あれはどう考えてもそういうキャラ作り。
それを知ってか知らずかいじめや威圧に利用する様はファンとしては面汚しなのは確定的に明らか。
「へっ、調子に乗ってられるのも今の内だぜ。
お前を惨めな目に合わせた上で叩き潰して、周りにお前の無様な姿を晒して辱めてやるからよ。」
「はぁ…言いたいことがあるならデュエルする事になったらね。」
もし当たった時は付き合ってあげるけどね。
一言一言から下衆な欲が感じ取れるから、嫌だけど。
「…お前の親しい奴らに手をかけるとしても、そんな事言ってられるのかあぁ!」
「きゃっ…?」
――パシッ!
「あん?」
「ブラン…?」
おい、今…柚子に触れようとしたよな?
悪いが、その汚らしい手を跳ね除けさせてもらった。
オレだけなら兎も角、周りにも手をかけようというのなら容赦しないぞ?このカスが。
「そんな真似してみろ……例えエンタメの信念を曲げようとオレは…」
「2人とも、そこまでだ。」
っと、ここで聞きなれた声がオレと暗国寺を制止する。
「権現坂…!」
「暗国寺ゲン…再起してなお、性根が悪いところは変わらんか。」
「兄弟子を呼び捨てとは偉くなったものだな、権現坂!」
「アンタはもう兄弟子ではない!」
ここで出てきたのは権現坂…ここに来たという事は無事に勝率6割以上になったみたいだ。
暗国寺はかつて兄弟子の関係だったようだけど、素行の悪い面などを見ると一応は権現坂道場出身ながらその理念を理解しようとしていないのは明らか。
そのためか、両者の関係は最悪で一触即発状態になってしまったけど…。
『間もなく入場です。選手の皆さんは各所属のプラカード前に整列してください。』
「フン、俺が潰すまでにせいぜい頑張るこったな…権現坂、そしてユーヤ・B・榊!!」
ここで放送が流れると、暗国寺は一方的に捨て台詞を吐いて立ち去ってしまった。
「アイツが再起していてここで会うとはな…」
「来るというなら、何をして来ようと迎え撃つだけよ。」
その時が来たらの話だけどね。
さて、陰気な話は置いといて…もうすぐ入場だから気持ちを切り替えないとね。
「話は変わるのだけど、ここに来たという事は無事に出場できたのね。」
「おう!この男、権現坂…登録締め切り直前に勝率6割を勝ち取った!」
あの時はいくら権現坂でも達成できるか心配してたけど、それならなにより。
――ガシッ!
無事に出場できたという事で握手を交わしたところで…舞台を映した大きなモニターに視線が集まる。
つまり、いよいよ始まるのね。
『皆様、たいへん長らくお待たせいたしました!
年一度のデュエリストの祭典、舞網チャンピオンシップの開幕です!
開会式の進行はこのニコ・スマイリーが務めさせていただきます!』
「「「「「「「「「わぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」」」」」」」」」
司会・進行は一週間前までオレのマネージャーでもあったニコ・スマイリーみたいね。
さて、折角のマーチング衣装だし…バトントワリングでもしながら入場行進していこうかしら。
妖精が飛び交う謎ソリッドビジョンと共に遂に舞網チャンピオンシップ開幕だ。
『それでは、選手入場です!
先頭は昨年ジュニア以外のクラスで優勝を成し遂げた、LDSことレオ・デュエル・スクール!』
で、入場行進が始まり先頭はLDS。
3番勝負をしかけたあの3人はもちろんの事、北斗たち3人やねね、沢渡の姿もあった。
だけど、その中にいてはならないはずの奴がそこにいた。
「げ、あいつは!?」
「どうしてLDSに?」
「「へ?」」
そいつはオレをネプチューンだかわけのわからない名で呼んだ、LDSの関係者を襲撃していた不審者だった。
名前は知らないけど、どうして何食わぬ顔でLDS側にいるのかしら?
「もしかして、ブランもあの雲雀って人を知っているの?」
「名前は知らなかったけど、オレの目の前でLDSのチームを襲ったんだ。」
どうやらあいつの名前は雲雀っていうみたいね。
あの時は違う人と間違えられるわ、吹き飛ばされるわで散々だったわ。
『続いては、海外から参加となる女神信仰団体で実力者ぞろいのルウィー教会!
特にロムちゃんは昨年のジュニアクラスを圧倒的実力で優勝し大会に嵐を巻き起こしました!
今年は参加者全員がジュニアユースクラスでの参加となり、台風の目となってくれることでしょう!』
「「「「「「…ょぅι゛ょ……ょぅι゛ょ……!!」」」」」」
「ゾンビみたいな信者らしきうめき声は置いておいて、ルウィー教会…気になるわね。」
オレの得意とするアクションフィールドの『ルウィー城』のルウィーの名を冠した宗教団体。
前年度のジュニアクラスで優勝したこのロムって子の暴れっぷりはオレも記憶に新しい。
見る限りでも、他の参加者とはあまりにも格が違った覚えがある。
彼女の年齢は確か10歳程だけど、今回は特別にジュニアユースでの参加が認められたみたいね。
他の参加者は、うち2人が乙女ゲームとかに出てきそうな赤毛のイケメン。
そして、白いフード付きコートを羽織った得体のしれない謎の男の計4人か。
いずれも強大な壁になりそうな予感がするわね。
「ふと思ったけど、あのロムちゃんって子…ブランに少し似てる気がする。」
「ひょっとして生き別れの姉妹だったりして。」
「いや、他人の空似だと思うわ。」
ま、まさかね…そんな事実は小説より奇なりのような事が。
オレの出自の謎さから実際にはよくわからないからないとは言い切れないのが怖い。
母さんことフィナンシェが実の親じゃない可能性もあり得そうだし。
それから、反則スレスレのリアルファイトじみた戦法で悪名高い梁山泊塾や甲冑姿の集団のナイトオブデュエルズなどが行進したわね。
特に前者には気を付けてデュエルしないとならなそうね。
そうした様々な集団や塾の紹介が進み、いよいよオレたちの番がやってきた。
さて、折角だし派手に行くわ。
『続いては今大会の注目株、エンタメデュエルで話題の遊勝塾です!』
――シュバババ…トッ!
バトンを回しながら投げつつ華麗にキャッチ!
にわか知識もいいところだけど、それにしては上手くできた気がするわね。
――パチパチパチパチ!
「「「「「「わぁぁぁぁぁ!!」」」」」」
「ブラン様、見事なバトン捌きです!」
「そしてみんな、楽しんでいけ!熱血だ!」
そして終わり際には一礼を忘れない。
歓声と言い、掴みは上々ね。
母さんや塾長も観客席でちゃんと見てくれてよかったわ。
「もう〜お父さんってば。
ブランもどうしていきなりバトンなんて持ち出したのかわからないけど、恥ずかしいから自重して。」
「むぅ、こういうのは掴みが肝心なのに。」
とはいえ恥ずかしいというのも一理あるとは思うし、ここからは黙って行進する事にしよう。
『先ほどの素晴らしいバトン捌きをみせてくれたユーヤ・B・榊ちゃんは、新たな召喚法『ペンデュラム召喚』の使い手。
そこから急激に頭角を現し、今大会最注目の美少女です!』
美少女って大げさな…柚子の方が可愛いと思うのに。
なんて言ってる場合じゃない、主催席にいる赤馬零児がこっちを見ていた気がするので睨み返しておく。
今度はあの時のようにはいかないわ、いずれはそっちの高みへ行かせてもらうから。
さてと、入場行進が終わり…参加者みんなが整列したわね。
ここで、魚みたいな特徴的な顔をした舞網市長からの初めの挨拶。
その後、アクションデュエルのルール変更の件が伝えられる。
初めて聞いた人もいるみたいだけど、事前に知っててよかったわ。
それも終わり、次は…。
『続きまして、選手宣誓を行います。
選手代表…遊勝塾、ユーヤ・B・榊君!』
「…はい。」
「ブラン様が選手宣誓を!?」
「マジで!?」
ここで選手宣誓なのだけど、ここで進行のニコがオレを指名してきたわね。
実のところ、事前に知らされてなかったのだけど…ニコなら言いかねないと身構えておいて正解だったわね。
『では、ユーヤ・B・榊君…壇上へ。』
「ふぅ…よし、行ってくるわ。」
「大丈夫かしら…?意外と緊張してないみたいだけど。」
柚子、何も問題ないわ。
そして、壇上へと登っていく。
かつてのオレならあがってしまったに違いない。
でも、今のオレなら…大丈夫だ。
エンターテイナーを目指すものとして、こんなところであがるわけにはいかないわ。
そして、バトンを下に置いてからマイクを持って準備完了よ。
『では…レディースアーンドジェントルメン!これより、選手宣誓を始めます!
宣誓!わたしたち選手一同は、明るく楽しく一戦一戦を全力全開でデュエルする事をここに誓います!
選手代表…遊勝塾所属、ユーヤ・B・榊!』
――パチパチパチパチ!
一応アドリブだったけど、それにしては無難にいけたわね。
例えば紫吹とか何人か拍手しない人もいたけど、主催席の赤馬零児も拍手してくれたのは有難い所ね。
『ブラボー!以上、選手宣誓でした。
では、これより一回戦の組み合わせを各自お知らせいたします。
選手の皆さんは、登録カードを各自ディスクにセットして下さい!』
おっと、早速一回戦の対戦カードか。
登録カードは入場時にもらったアレね。
『登録カードは大会運営のCPUから特殊な電波を受信し、皆さんの対戦相手をご案内します。
無論…勝ち進むにつれて、対戦相手は更新されていきます。』
なんというかハイテクで便利なものね。
とどのつまり、カードを挿入すれば一回戦の対戦相手が分かるのね。
「さて、挿入っと…対戦相手は……沢渡か。」
最初に当たる相手はなんと沢渡シンゴ。
一度破った相手だけど、流石に今までの彼とは違うはずよね。
前にLDS製のペンデュラムカードを手に入れると豪語していたし、そうでなくてもねね経由で渡されたはずのあの2枚がある。
間違いなく、ペンデュラム対決になるとみて間違いなさそうね。
初っ端からエンタメし甲斐のある対戦カードでいいわね。
対戦日は…今日で本日最後の試合ね。
今日の試合かつトリとなるデュエル…プレッシャーは多少あるけど楽しみね。
「あたしの相手は…栗音!?」
一方の柚子の相手は因縁の相手である痴女…もとい桜小路栗音だった。
なんというか、組み合わせに作為を感じるのは気のせいかしら?
どちらも初っ端から好カードすぎる感じがするわね。
「あたしは明日…ブランはどう?」
「オレは今日の午後よ…権現坂はどうかしら?」
「俺は明日で、対戦相手は…何っ!?」
「ルウィー教会の…ロム!そんな…!」
「いきなり、目下最大の強敵と思わしき子に当たってしまったわね。」
「だが案ずるな、どんな相手だろうと不動のデュエルを貫くまでの事!」
流石に権現坂の相手までは操作されているわけではなさそうね。
とはいえ、よりにもよって昨年のジュニア選手権のチャンピオンに当たってしまうなんて。
でも、逆に言えば初めからそれくらいの強敵と戦えるとも言えるのだけど。
「俺は…早くももう試合だ。」
「わたしはその後。」
「僕は明後日だね。」
ジュニアの子供たちは早い段階で試合をするみたいね。
とりあえず、まずは彼らの応援をしようかしらね。
「で、里久は?」
「明日だね、対戦相手はLDSの…」
一方の里久は何か渋い顔をしているのだけど…猶更相手が気になるわね。
「誰かしら?」
「紫吹雲雀…だってさ。」
「「なっ!?」」
おいおい、里久の相手はよりにもよってLDSを襲撃していたあの襲撃犯かよ。
多分操作されてるだろ、これ。
なんというか、この試合はとんでもない事になる…そんな気がしてならないわね。
「柊柚子!あなたがこのわたくしの対戦相手のようですわね!」
「栗音!?ねぇ、紫吹雲雀がどうしてLDSのメンバーにいるの?」
っと、ここで柚子の因縁の相手である栗音が話しかけてくる。
丁度いいとばかりに柚子が襲撃犯こと雲雀の事を問い詰めようとするのだけど…。
「何を言っておりますの?彼は元々わたくしたちの仲間ですわよ?」
「えっ!?」
「どういう事かしら?」
血眼になって襲撃犯を探していたはずの栗音があの襲撃犯を元々仲間と言ったのにとてつもない違和感を感じるわ。
なんというか、記憶を改竄されたとかそういう感じのね。
っと、ちょうどいい所にねねがいたわね…ねねも雲雀には遭遇していたみたいだし。
「ねね…ちょっといいかしら?」
「あ、ブラン…何でしょうか?」
「襲撃犯のはずの紫吹雲雀がLDS所属と言うのはどういう事かしら?」
「…ごめんなさい、いくらあなたでもその事はお答えできません。」
少なくとも、ねねの記憶は弄られていないみたいね。
だけど、口外できない様な何かがあったのは間違いないみたい。
とはいえ、これ以上詮索するのはやめておきましょうか。
「ならいいわ…とりあえず、お互いがんばりましょう。」
「ですね…この先、当たった時はよろしくおねがいします。」
現状は一勝一敗だけに今度こそねねとは決着を付けたいところね。
『さて、ここジュニアユース選手権の会場でも早速試合が開始されます!
まずはLDS所属の志島北斗とルウィー教会所属の…え〜と、弟の試合です!』
「!?」
「どうしたの、ブラン?」
ここで、ジュニアユースの一戦目のカードが発表された。
まずはオレに2枚のエクシーズモンスターをくれた北斗…そして、ルウィー教会の赤毛のオールバックの方との試合のようだ。
おいおい、初っ端から注目の対戦カードだ。
エクシーズを譲ってくれた北斗を応援したい気持ちもあるけど、何より弟というふざけた名のルウィー教会所属の選手が気になる。
この機会にルウィー教会所属の選手のお手並みを拝見したいところだ。
子供たちには悪いけど、ここは…!
「ごめん、子供たちの応援は柚子たちだけで行って。
この試合…どうしても気になるんだ。」
「そう…ルウィー教会の選手、ブランも気になるのね。」
「『も』ってことは柚子も気になるんだ、一緒に見ていく?」
どうやら、柚子も興味あるみたい。
それなら、一緒に見ていこうかと誘うのだけど…。
「ごめん、やっぱり塾長の娘としてあたしは子供たちの応援にいくわ。
だから、ブランだけで見てきて。」
「わかった、オレの分まで応援よろしくね。」
「ええ、任せて!」
ということで、オレだけジュニアユースの試合を見に行くことに。
そして客席は既に入れなさそうだったので立ち見させてもらうことにする。
ジュニアよりこちらに注目する方々が多いのか既に大盛況ね。
で、丁度これから始まるところみたいね。
今から対戦する2人の選手が試合の場に現れたわ。
「弟だかルウィー教会だか知らないけど、君には僕たちLDSのエクシーズの力を見せてあげよう。」
「ルウィー教会を知らないとは君は世界の怖さを知らないようだね。
まぁいいさ、精々我が兄弟の片割れの実力を思い知るといい。」
まずはお互いが挨拶代りに挑発合戦といったところね。
とはいえ、初っ端からLDSとルウィー教会という注目の試合…よく見ておかなきゃね。
『お待たせしました!ただいまより、今大会でも参加者最多を誇るLDS所属の志島北斗と海外から参加となるルウィー教会所属の弟の試合を始めます!』
「「「「「「「わぁぁぁぁぁ!!」」」」」」」
『では、今回のアクションカードは…これだ!
フィールド魔法発動!アクションフィールド『魔術の渓谷』!!』
すると、辺り一面が神秘的な渓谷地帯に囲まれた。
前に融合コースのキモオタ…もとい真文とデュエルした時のフィールドね。
だけど、アクションカードのルールが変更された以上は今までのようにアクションカード頼りにはいかないわ。
『アクションカードがモンスターを駆使しなければ取るのが困難なこのフィールドで、二人がどのように立ち回るかが注目だ!
では、参りましょう!戦いの殿堂に集いしデュエリスト達が!』
「モンスターと共に地を蹴り、宙を舞い!フィールド内を駆け巡る!」
「見よ、これぞデュエルの最強進化系!」
「「「「「「「アクショォォォォォォン!!!」」」」」」」
「「デュエル!!」」
北斗:LP4000
弟:LP4000
「先攻は僕がいただく。僕は手札から『セイクリッド・ポルクス』を召喚!」
セイクリッド・ポルクス:ATK1700
最初は北斗のターンからか。
まずはセイクリッドの召喚権を増やすポルクスを出してきたわね。
「このモンスターが召喚に成功したターン、僕はセイクリッドをもう1体召喚できる!
この権利を行使する事により、僕は『セイクリッド・カウスト』を追加で召喚!」
セイクリッド・カウスト:ATK1800
そして、カウストも出てきたという事は…手堅くアレが来そうね。
「どうやら、いきなりエクシーズ召喚するみたいだね。」
「まだだ!僕はカウストの効果を発動!
1ターンに2度まで、僕の場のセイクリッド1体のレベルを1つ変化できる!
この効果でポルクスとカウストのレベルを1つずつ上げる!」
セイクリッド・ポルクス:Lv4→5
セイクリッド・カウスト:Lv4→5
これでレベル5のモンスターが2体…いつものアレが来るわね。
「僕はレベル5となったポルクスとカウストでオーバーレイ!
星々の光よ、今大地を震わせ降臨せよ!エクシーズ召喚!ランク5『セイクリッド・プレアデス』!!」
『ハァァァァッ!!』
セイクリッド・プレアデス:ATK2500 ORU2
「僕はカードを1枚伏せて、ターンエンド。
それでは、ルウィー教会のお手並みを見せてもらいたい。」
やはりプレアデスを出してくるわね。
フリーチェーンでフィールドのカード1枚を手札バウンスする強力な効果を持つエクシーズだ。
プレイング次第とはいえ、相手にとってはこいつがいるだけでとても動きにくくなる。
一方のオールバックのイケメンはこいつを前にどう出る?
って、なんかいつの間にか彼の手札増えてる…まさか、もう取ったのか?
ここのフィールドではモンスターの協力なくしてはアクションカードを取るのは困難なはず。
こいつ…只者じゃない。
「見ててよ、兄者…まず僕が教会のデュエリストの実力の高さを皆に知らしめてあげるよ。
僕のターン、ドロー。僕は手札から『大地の乙女』を召喚!」
大地の乙女:ATK1400
「大地の乙女が召喚に成功した時、デッキからレベル7以上の地属性モンスター1体を墓地へ送る事で儀式魔法カード1枚を手札に加える。
これにより『豊穣神アスタルト』を墓地へ送り、『豊穣の儀式』を手札に加えるよ。」
「成程、儀式召喚を使うのか…」
そして効果で儀式魔法を手札に加えたという事は…儀式使いみたいね。
だけど、墓地へ送ったのは青枠…儀式モンスターだったわ。
普通は両方が手札に揃っていないとならないはずだけど、何をする気なのかしら?
一方で北斗は前にオレの儀式モンスターの効果でトドメを刺されている。
そして、今回の相手も儀式使い…奇妙な縁を感じるわね。
「では早速君に…豊穣なる巨乳の素晴らしさを教えてあげるよ。」
「は?…君は何を言っているんだ?」
っと思ってたら、オールバックの奴が突然意味不明な供述をした件について。
なんだこいつ…いきなり何セクハラ発言かましてるの、馬鹿なの?
どこかにいるはずのロムにとっても、どうなんだこれ?
「では、僕は儀式魔法『豊穣の儀式』を発動!
この効果でフィールドの大地の乙女と手札の茨のアルラウネの二人のレベル4の巨乳をリリース!
これにより、手札または墓地に存在するレベル8の『豊穣神アスタルト』の儀式召喚を執り行える!」
「人の話聞けよ…って、墓地から儀式召喚だと!?」
で、ここで儀式魔法か。
しかも、儀式モンスターを墓地からも降臨できるものだった。
大地の乙女の効果で儀式の準備を既に済ませていた…という事ね。
これを見ると、扱いにくかった儀式召喚も随分と進化したものだと実感するわね。
「豊満なバストを生み出す大地の女神よ、巨乳を願う僕らの儀式にて蘇れ!儀式召喚!崇められよ、レベル8『豊穣神アスタルト』!!」
『うふふふふ…』
豊穣神アスタルト:ATK2700
ここで出てきたのは槍と盾で武装したいかにも巨乳美女な軍神というべき存在だった。
そしてオレみたいな女子からブーイング必至な口上自重しろ。
「ふっ、趣味が合うじゃねぇか。」
「うふふ、わかっている殿方ですわね。」
で、
「色々とおかしいけど、突っ込み切れない…!」
「アスタルトの効果は2つある…まずはその内の1つを使用しよう。
1ターンに1度、墓地からレベル4以下の地属性モンスター1体を特殊召喚できる。
豊かに実れ、新たな巨乳!ふぅ…ここは『茨のアルラウネ』を蘇生しようか。」
茨のアルラウネ:ATK1500
肝心の効果は堅実ながら強力な下級蘇生能力。
2つあるとの事なのでもう1つあるようだが、これだけで既に強力ではある。
唖然としている内に起動効果を発動されちゃったようだけど、プレアデス使いなのにそれでいいのか北斗。
「茨のアルラウネが特殊召喚に成功した時、相手の特殊召喚されたモンスターの攻撃力を2000ダウンさせるよ。
これで君のプレアデスの攻撃力を500まで下げようか。」
――ガシッ!
『グッ、グオォォォ…!』
セイクリッド・プレアデス:ATK2500→500
「何っ…プレアデスの攻撃力がたった500に…!」
「では、バトルにいこうか…アルラウネでプレアデスに攻撃!」
「だが、プレアデスの効果が無効になったわけではない!
オーバーレイユニットを1つ使い、セイクリッド・プレアデスの効果発動!
…何っ、自身か僕の伏せカードしか対象にできないだと!?」
セイクリッド・プレアデス:ORU2→1
ここでようやくプレアデスの効果…と思っていたら自分で伏せたカードしか対象にできないらしい。
まさか…!
「残念だったね、アスタルトがいる限りお互いのモンスターは相手の特殊召喚されたモンスターの効果の対象にはならないのさ。
発動を宣言してしまった以上、君は伏せカードを対象にするしかないわけだよ。」
「なん……だと…?」
マジかよ…もう1つの効果が厄介極まりないものだった。
敵味方問わず、全てのモンスターに相手の特殊召喚されたモンスター効果への対象にならないというね。
こいつを突破するには通常召喚で出したモンスターの効果か、対象を取らない除去…あるいは単純に魔法・罠の効果か戦闘破壊するしかない。
しかも、北斗の伏せカードが手札に戻ってしまったのも厳しいところだ。
「よって、攻撃は続行されるよ。」
――バシィッ!
「ぐっ…!」
北斗:LP4000→3000
「っ…戦闘破壊はされないのか?」
「アルラウネの効果を受けたモンスターはこのターンの間は戦闘破壊されない。
もっとも、今からアクションカードを取ろうとしても無駄だよ。
何故なら、茨のアルラウネが墓地へ送られたターン…君は手札から魔法カードを発動できないのだからね。」
「!?…だが、それでも僕のライフは残るはず。」
戦闘破壊させない事で相手モンスターをサンドバッグにし、アクションデュエルでありながら一度墓地を経由したアルラウネの効果でアクション魔法も実質封じられた始末。
このままでは北斗のライフを削り切るまでに至らない…!
だけど、あの変態自身は前のターンで既にアクションカードを握っていやがるんだよなぁ。
「いいや、君はここまでだね…僕は既にアクションカードを握っているのだから。
では行こうか…我が麗しき豊穣神アスタルテでプレアデスに攻撃!
この瞬間、アクションマジック『エアレイド』を発動…これでアスタルトの攻撃力は1000アップするよ。」
豊穣神アスタルト:ATK2700→3700
攻撃力3700…この一撃を受けてしまえば北斗のライフは0になる。
セオリー通りにプレアデスで行ってしまったのが仇になってしまった感が強いな。
「はは、なんてことだ…つくづく僕は儀式モンスターにやられる運命の様だね。」
「意外と潔いんだね、そういうところは嫌いじゃないよ。
だけど、残念だ…LDSと聞いて少々買いかぶり過ぎていたみたいだね。
それでは、我らが兄弟が信仰する巨乳の力を受けて散りたまえ!」
『はぁぁぁぁぁっ!!』
――ズバァァァァッ!!
「君たちが信仰してるのは幼女じゃないのかぁぁぁぁぁぁぁ!?」
北斗:LP3000→0
おい、断末魔ちょっと待て…明らかにロムの事だろそれ。
彼女から何か言われても知らないからな。
それはそうと、トップであるはずの彼女を差し置いて巨乳を信仰するとかかなり罰当たりじゃないだろうか?
『しょ、勝者は弟選手です…』
「「「「「「わぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」」」」」」
「よくやった弟よ。」
「巨乳美女最高だぁぁぁ!!」
「貧しい胸に人権なし!」
「な、なによ…あの変態……性質の悪い事に勝ってるし。」
「何だよふざけんな、貧乳だっていいじゃないか……馬鹿にしやがって…!」
「あぁん?あんかけチャーハン?」
「きゃー、暴力反対!」
もうやだ、観客の民度が酷い…なんかもう暴動寸前だし。
どうしてこうなったと言わざるを得ない…実況のニコの顔が引きつってるし。
『え〜と、この様な公共の場でセクハラ発言や乱闘騒ぎは…』
「静まれ!!」
――ビクッ!
「「「「「「「サーセン…」」」」」」」
ここで、ニコが諌めようとする前に主催側の赤馬零児の怒号でみんな一斉に謝って静かになった。
そして、何事もなかったかのように元の雰囲気に戻って何よりだけどこれはこれで色々おかしい気がする。
本当に赤馬零児の影響力が半端ない事を改めて実感させられたわ。
それは兎も角…。
あからさまな巨乳信者過ぎてドン引きだけど、オレを苦しめたあの北斗でさえあっさり倒した実力は確かだ。
こういうのが沢山いるのがジュニアユース選手権…思っていた以上に一筋縄ではいかなそうね。
だけど、それを乗り越えてこそのエンターテイナー…今の自分でどこまでいけるか試し甲斐がありそうね。
特にルウィー教会……なんとしてもこの大会で一回は交えたいところね。
そのためにもまずは沢渡とのペンデュラム勝負…これを制さないとね。
いずれにしろ、お楽しみはこれからだ!
続く
登場カード補足
豊穣神アスタルト
儀式・効果モンスター
星8/地属性/植物族/攻2700/守1600
「豊穣の儀式」により降臨。
このカードが儀式召喚でのみ特殊召喚できる。
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
お互いのフィールドのモンスターは相手の特殊召喚されたモンスターの効果の対象にならない。
(2):1ターンに1度、自分の墓地のレベル4以下の地属性モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを攻撃表示で特殊召喚する。
大地の乙女
効果モンスター
星4/地属性/魔法使い族/攻1400/守1000
(1):このカードが召喚に成功した時、
デッキからレベル7以上の地属性モンスター1体を墓地へ送って発動できる。
デッキから儀式魔法カード1枚を手札に加える。
茨のアルラウネ
効果モンスター
星4/地属性/植物族/攻1500/守1200
(1):このカードが墓地へ送られたターン、
相手は手札から魔法カードを発動できない。
(2):このカードが墓地から特殊召喚に成功した時、
相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
このターンそのモンスターの攻撃力は2000ダウンし、戦闘では破壊されない。
ガッツマスター・ファイヤー
効果モンスター
星4/炎属性/戦士族/攻1700/守1700
(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。
手札から「ガッツマスター」1体を特殊召喚する。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、1ターンに1度、このカード以外の自分フィールドの攻撃表示の「ガッツマスター」モンスターは戦闘では破壊されない。
ガッツマスター・ヒート
効果モンスター
星4/炎属性/戦士族/攻1600/守1600
(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。
手札から「ガッツマスター」1体を特殊召喚する。
(2):1ターンに1度、このカード以外の自分フィールドの 攻撃表示の「ガッツマスター」モンスターが攻撃対象に選択された場合、その相手の攻撃モンスター1体を対象として発動できる。
ダメージ計算後、その対象のモンスターを破壊する。
豊穣の儀式
儀式魔法
「豊穣神アスタルト」の降臨に必要。
(1):自分の手札・フィールドから、レベルの合計が8以上になるようにモンスターをリリースし、
自分の手札・墓地から「豊穣神アスタルト」を儀式召喚する。