「はぁ、はぁ…」
ここはどこかの荒れ地のようだが、一人の少女『相田マナ』が息を切らしながら走っている。
そのマナを追うのは一台の車輪のような形の白いD・ホイールだ。
「これはいったい?どうしてあたしを追ってくるの!?」
困惑したようにマナは疑問を投げかける。
そもそも何がどうなっているのか彼女には理解できていないようである。
「キングはチャンスを逃さないものだ。我が魂『レッド・デーモンズ・ドラゴン』!」
『バォォォォォォォォ!!』
そして追われる彼女の問いに対し、そのD・ホイーラーの持ち主はこう答えつつモンスターを召喚する。
赤い悪魔を連想させるいかにも強そうな風貌の魔竜だ。
しかし、それはチーム遊戯王の不動遊星のみが所持しているはずのモンスターだ。
こんなところでキングを自称する違う男に召喚されているのは何かおかしい。
それでもその威圧感は本物のようであり、彼女は立ちすくんでしまう。
「あ、あ…どうしてあなたがそのモンスターを!?」
「ふん、これから滅びゆく貴様が知る必要はない。この一撃で消えるがいい!『アブソリュート・パワー・フォース』!!」
困惑しながらのマナの問いを一蹴すると、その赤き悪魔竜は右手に焔を収束させ一気にマナのいる方へ解き放つ。
――ボォォォォォ!
立ちすくんでいるマナが逃げられるはずもなく、直撃してしまった。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
遊戯王デュエルモンスターズ New Generation×ドキドキ!プリキュア f1-1
『ジコチューな刺客現る』
「うわぁぁぁぁ!!…はっ!?」
場面は変わってここは童美野町の噴水付近にある送迎バスの中。
マナは汗水たらしながら、慌てたように勢いよく起き上がる。
どうやら、先ほど悪夢を見ていたようである。
「妙に生々しい気がしたけど、あれは夢か。そうだ、あそこで倒れて…」
彼女は周りを見渡しつつ、状況を把握していく。
すると、今しがたもう一人起き上がる人がいるようだ。
「ん…うるさいなぁ。あれ、マナ?」
「あ…起きたんだね、水城君。実はかくかくしかじかで…」
どうやら起きたのはここで休んでいた水城のようである。
そしてマナはプシュケローネと決闘したことや埠頭の神殿へ乗り込むのに失敗したことなどの事を簡潔に話した。
「そうだったんだ…悔しいけど、こんなはずじゃないことばっかりなんだよね」
「まったく身に染みたよ…それはともかく、あれはどう思う?」
「うん、かなりまずい状況だと思うよ?」
そのように彼女らが話し、窓の外を見てみる。
すると、マナがここに戻るときにはすでに気配が消えたはずのデュエルモンスターズのモンスターどもがまた湧いてきているようだ。
他のクラスメイト達がモンスターを召喚して迎撃しているものの、やや押され気味のようである模様だ。
それにこのバスも窓ガラスが割れている部分などがあり、もう長くはもたなそうだ。
「体力が万全じゃないのが厳しいところだけど、ここは無理してでも掃滅戦に参加しなきゃまずいと思うよ」
「そんな、無理するのはだめだよ…といつもなら言いたいところだけど、ここは賛成かな。ここも長くはもたないと思うから逆に危険だしね」
しかも、プリキュアに変身した六花や二階堂を始めとして無理してバスを守っているように動いていることを考えるともうここにいるべきではないだろう。
マナたちは疲労が抜けていないようであるが、それでもこの危機に立ち向かうことに決めたようだ。
するとマナは早速パートナーのうさぎの妖精『シャルル』が変化したスマートフォン状の物体であるラブリーコミューンを取り出し、その額の部分にキュアラビースを入れる。
「シャルルーン!」
「プリキュア、ラブリンク!!」
マナがそのコミューンの画面にLOVEの文字を描くと、彼女は光に包まれる。
光が弾けるとマナはマゼンタだった髪色が金色に変わり、ピンクを基調とした衣装を身に纏った姿『キュアハート』となり、変身が完了する。
「いこう、水城君!」
「うん、やれるだけのことはやろう!」
そうして二人はバスの外へ出て、改めて掃滅戦へ参加するのであった。
『GYAOOOOO!!』
『ウゥゥウゥゥゥ!』
時間は少しさかのぼる。バスの外の噴水付近では再び実体化したモンスターへの対処に大貝第一中学校2年のクラスメイト達が追われていた。
実体化しているモンスターは多数存在するが、心なしか真紅眼の不死竜やゴブリンゾンビなど何故かアンデット系統のものが多いようである。
「うぅ、見るもおぞましい…けど、マナたちが回復するまでは耐え抜かなきゃ!みんな、実体化したモンスターを撃退しつつマナが休んでいるバスは絶対に死守して!」
「「「「「了解!!」」」」」
そこでクラスメイト達に指示を出しているのは、青髪のポニーテールが特徴的で水色を基調とし、鳥の羽を彷彿とさせる衣装を身に纏ったプリキュアことキュアダイヤモンドに変身している菱川六花である。
他のクラスメイトとは違いデュエリストではないことからデュエルディスクを装備しておらず、モンスターを召喚できないとはいえ彼女はプリキュアの力でこの危機に立ち向かっていく。
「あたしも出し惜しみしてられない!ラブハートアロー!!」
六花はその掛け声とともにプリキュアの可変弓状の武器である『ラブハートアロー』を呼び出し、ハートの形をした透明な部分にキュアラビーズをはめ、柄の部分を指でなぞる。
――テレレレッ!キュィィィン!
「プリキュア!ダイヤモンドシャワー!!」
そして六花はラブハートアローをタンバリンのように叩き、凄まじい冷気と氷の粒を不死竜を始めとするモンスターの群れに放つ。
すると、そのモンスターたちはみるみるうちに凍り付いていき、最終的には砕け散る。
「ちっ、書記のやつ…まさかあんなよからぬ隠し玉をもっていたとはな。だが、所詮は唯一デュエルディスクを持っていない奴だ。俺は俺なりのやり方でいかせてもらうぜ。マスター・キー・ビートル、雑魚どもを蹴散らせ!『キー・ブラスト』!!」
――ポシュゥゥゥゥン!!
一方で橙色の立たせたような髪型が特徴的なクラスメイトの一人である向田は、舌打ちしつつもなんだかんだでモンスターの掃滅に貢献しているようである。
彼が召喚した黄金のカブトムシのようなモンスターである『No.66 覇鍵甲虫マスター・キー・ビートル』の角から放たれる光線が正確に実体化したモンスターを撃ち抜いていく。
それでも、優勢とばかりとはいかないようである。
「きゃあああああああ!!」
「ああっ、園田さん!?」
そう、彼女のようにモンスターの攻撃を喰らってしまったクラスメイトもちらほらと出始める。
マナや六花のようなプリキュアは兎も角、他のクラスメイトのような生身の人間では一撃受けただけでも大なり小なり怪我は避けられない。
そうして、その生徒の保護に追われる者もでてくるために迎撃できる人数は次第に減っていき、バスを守るものも次第に少なくなり手薄となってしまう。
――パリィィン!
「そんな!」
ここでモンスターの攻撃がバスの窓ガラスを一部割ってしまう。
このままではバスで休んでいるマナたちが危ない。
さらに悪いことに六花のいるところからはバスの中の様子がよくわからなかった。
湧きあがるモンスターが彼女らの視界を狭めてしまうためだ。
体術でもモンスターを攻撃するもキュアハートであるマナの時とは違い決定打にならないのも痛い。
「このままじゃマナが…ああっ!」
「やべぇぞ、あれは!!」
『グゴァァァァァ!』
――ボォォォォォォ!!
そして上空を飛行していた『タイラント・ドラゴン』の口から放たれる火球がマナのいるバスに襲い掛かる。
このままでは大変なことになるが、六花も他のクラスメイトも迎撃態勢をとることさえできなかった。
―お願い!早く起きてよ、マナァァァァァ!!
こうなるともうマナたちが起きて一刻も早くバスから降りてくることを祈るしかなかった。
そうして火球が今にもバスへと迫ったその時…
「プリキュア!ボーパルストライク!!」
――ゴォォォシュゥゥゥズシャァァ!!
突如現れた一筋の桃色の閃光が火球を飛散させ、タイラント・ドラゴンを貫き爆散させる。
「え…あ、マナ!!」
「会長だ、無事でよかった!」
「ようやく来たか、待たせやがって…」
その閃光の元にいたのはラブハートアローを展開し、光の剣先が伸びたような形態で装備したキュアハートことマナ、そして一緒に出てきた水城だ。
二人は体調は万全ではないにしろ、バスが破壊される前に無事に脱出できたようだ。
「はぁ、はぁ…みんな、待たせてゴメン!」
「よかった…マナが無事で本当によかった!」
六花はマナが無事だったことに一先ず安堵する。
しかし水城のことには触れないのはカリスマ性の差ゆえの問題だろうか…それとも…?
「しかし、二人はまだ体調が回復しきっていないようだがそんな状態で大丈夫か?」
「あまり大丈夫じゃないかも。それでも、無理してもがんばらなきゃならない時がある…それが今だ」
「水城君とほぼ同じだよ。この場から抜けた人も多いみたいだし状況は悪いけど、流れは変えられると思う!みんな、この危機を乗り越えていこっ!」
「「「「「「応!!」」」」」」
大丈夫かという問いに二人は言葉では大丈夫ではないと言いいつつも不敵な表情を見せる水城、そして皆の士気を上げさせていくマナ…この二人がいれば不思議と安心できる。
さて、実体化したモンスターへの反撃が今開始されようとしている。
「はぁぁぁぁぁぁ!!ハートアース・ドラゴン、並み居る敵を愛の炎で焼き払え『ハートブレイズ・キャノン』!!」
――ズシャ、ザシュゥゥ!
――ボヒュゥゥゥゥン!ドォォォォン!
キュアハートとなっているマナは埠頭へ向かう時とは違って今回は出し惜しみせず、ラブハートアローの光剣による剣技で近くの敵を斬りつけて倒しつつ、ハートアース・ドラゴンを召喚して遠くの敵を掃滅するという高等戦術を披露している。
「やっぱりマナはすごい…けど、こちらも負けてられない!シェルアーマー・ドラゴン、数多の敵を殴り倒せ『スプラッシュ・ハンマー』!!」
――ズガァァァァァン!!
水城は甲殻類の殻を纏ったような姿の竜を召喚し、水流を纏った腕の大きなハサミで一度に多くの敵を薙ぎ払っていく。
カードとしての数値上では守備力は1900とそれほどでもないが、硬い殻を纏っているだけに実体化したモンスターの攻撃への防御力は大したものがあり生半可な攻撃では動じず、敵の攻撃を捌いて弾き返すことも割とあるのだ。
この不利であるはずの状況下において、このような攻防どちらも優れるモンスターの存在は非常に頼りになる。
もっとも、水城がモンスターを実体化できるサイコパワー持ちのためというのもあるのだろうが。
「準備はできたよな!いくぜ『地霊神グランソイル』!」
「ふふ、もちろんです。参りましょう『氷霊神ムーラングレイス』!」
「やるわよ『炎霊神パイロレクス』!」
「『風霊神ウィンドローズ』もいくぞ!」
無論、他のクラスメイトも負けてはいられない。
男女混合の4人組が4つの属性をそれぞれ司る巨大かつ勇ましい霊神を召喚し、一気に大量のモンスターを相手に狙いを定める。
「大地の鼓動が新たな命を紡ぎ出す!」
「美しき氷の心が歪みし者の道を正しい方向へ導く!」
「情熱の紅き炎が悪しき心を打ち砕く!」
「吹き荒れる風が穢れし魂を吹き飛ばす!」
そして4人がいかにも中二…壮大な詠唱をすると、霊神たちがそれぞれの根源となるものを込めていき過剰光が表れ始める。
「「「「集え、四霊神の煌めき!『エレメンタルバースト』!!!!」」」」
――ビュオォォォォボォォキャラァァァンシュドォォォォォン!!
そこから放たれた4体の攻撃が最も理想的な状態で混ざり合い、超弩級の虹色の光線となり一気に大量のモンスターを掃滅することとなった。
これらのように六花を除いた他の者もモンスターを召喚して畳み掛け、流れに任せてモンスターを一気に掃滅し、目に見えて実体化したモンスターが減ってきていた。
次第に皆がこのままこの危機を乗り越えられる…そう思い始めていた。
――ドッ、クン!
―なっ!!?
「!?…闇の鼓動を感じるシャル!」
ところがマナは突如としてぞくりと悪寒を感じた。
傍から見ると、冷や汗が止まらず顔色が悪いように見える。
また、右のスカートの部分に付けているラブリーコミューンに化けているシャルルも異変を感じ取ったようである。
「お、おい…相田?顔色悪いけど大丈夫かよ?」
顔色が悪くなったことを心配したのか、思わず声をかける二階堂であったが…。
「なんだ…すごく嫌な気配を感じた」
―どういうことだ?今感じたものは殆どジコチューのような何か…首領のキングジコチューは今は手中に収めてて、あの三幹部などの存在も消えたはず。なのにこれはいったい…?
その気配に動揺を隠せずそう答えるマナ。
「つーことはだ、奴らよりもっと強いモンスターが出てくるってか?そんなもんどうせ見かけ倒しだ、てめえらならとっさと潰せるだろ、ああ゛?」
「全てが片付いた後に潰してやるからてめぇは黙れ。ねぇ、六花も感じたでしょ…あってはならないはずの気配が」
向田が突っかかるように話すも、マナには何か恨みを買われているのか氷のように冷たく怒気を込めた口調で一蹴される。
いったい何で潰すのか…言わせないでください、この世界での常套手段です。
一方で一応は同じプリキュアである六花に今の気配を感じれたかどうか問う。
「確かに感じたわ。今の…まさかジコチューなの?」
「あたしにもわからない…よく似た気配であるとは思う。認めたくはないけど」
六花が困ったような顔をしてそう答えつつ聞き返すと、マナは苦々しい顔で首を横に振る。
――すたっ、すたっ
「ねぇ、何やってるの?そんなことよりアタシと遊ぼう?」
その時であった…ここにいた誰もが見慣れない少女が姿を現したのは。
ゴシックロリータを髣髴とさせる黒い衣装に、金髪と青い瞳が特徴的で頭に赤く大きいリボンを付けた美少女というべき存在であった。
年のほどはマナ達より少し下程度だろう。
「うほっ!」
「何あの娘、超かわいいんだけど?」
「ふひひひひ、お持ち帰りしたいなぁ〜」
早速、可愛らしいその見た目に悩殺されてしまった残念な方たちがいるようだ。
その異様な雰囲気を感じ取りきれていないゆえの不幸だろうと諦めるしかないだろうか。
「マナ、あの娘って…?」
「恐らく、さっきの気配の正体だろうね。容姿は一見奴らとはあまり関係なさそうでも、少なくとも只者じゃなさそうだよ」
マナたちにはその少女が先ほどの気配の正体だということはすぐに看破できたようだ。
その間にあの残念な方々がその少女に近づいていく。
「お嬢ちゃん?ここは危ないからお兄さんたちとあっちで遊ぼうか!」
「あ〜、あなたたち?迂闊にその娘に近づくのはやめておいた方が…」
「あなたたちには聞いてないし。邪魔よ、そぉれ♪」
――ドォォォォォン!!
「あべしっ!?」
「ひでぶっ!?」
「たわばっ!?」
「あ〜遅かったか、ご愁傷様」
―意識だけを狩り取った?…こいつ、できる!
するとその少女は禍々しい闇の波動のようなものを発して、その3人を吹き飛ばしてあっという間に気絶させてしまった。
大した怪我は負っていないようだが、しばらくは目を覚まさないだろう。
いずれにしろ放置するのは危ないのであるのだが。
そして、その少女は少しずつマナの方へ近づいていくようだ。
「はぁい、キュアハート♪」
すると馴れ馴れしくマナに話しかけてくる…どうやら、キュアハートに変身してる事もご存じらしい。
「ちょっと!マナのことをいきなり馴れ馴れしく」
「六花、気持ちは嬉しいけど今は身の程をわきまえた方がいいかな」
「そんな…」
今にもその少女に飛びかからんとする六花をマナは静止する。
直接戦闘において、六花はその少女には到底及ばないと判断したためだろう。
それにこの場においては例えプリキュアであろうとデュエルディスクを持っているものとそうでないものとではデュエルできるかできないかに関わるため、その差は埋められない。
「まさか、こんなところにまでその名を知っている子がいるなんて光栄だね。でも、見ての通りあたしたちは実体化したモンスターの掃滅で忙しいんだ。あたしに用があるならそれが片付いた後にしよ、ね?」
とりあえず、まずはその少女に交渉を図ってみる。
本来ならマナたちはこの少女にかまっている余裕はそうないはずなのだ。
マナとしてはできるだけ穏便に済ませて掃討戦に集中したいところなのだが…
「ヤダよ、そんなの待てない♪だったら、こうしてあげる!」
すると、その少女はロープ状の黒いオーラでマナの腕を拘束しにかかる。
―くっ、簡単にはいかないか…アレを使えば避けられなくもないけどいずれは捕まってしまい無駄に終わる可能性が高い。せっかく流れに乗ってきたのに、みんなごめん!
その少女とのデュエルを覚悟し、その間モンスターを掃討できなくなることでみんなにより負担をかけてしまうことを心の中で謝罪するマナ。
ところが…
「させないよ!くっ…!」
その間に水城が割り込んできて、マナの代わりに片腕を拘束される。
「え、水城君!?」
「ちょっと誰よあんた、アタシの邪魔しないでよ!」
割り込んできた水城に驚くマナと邪魔されたことに怒るその少女。
「ふふっ、マナたちはモンスターの掃滅で忙しい。あなたの相手はぼくがしてあげる、我が儘なジコチューさん?」
「は、アタシを誰だと思ってるの?トランプ王国の王の妹(分)、レジーナよ!アタシはそこにいるキュアハートにだけ用があるの!さっさとそこをどいてよ」
―馬鹿な、トランプ王国だって…!?
どうやらその少女はレジーナと言うらしい。
相手になってやるという水城に対し、まるで自分の相手にならないと決めつけて退くことを要求するレジーナ。
しかし、一方でマナはトランプ王国からやってきたという彼女の言葉に動揺したようだ。
「構いませんが、条件があります。デュエルでぼくを倒してからにしていただけませんか?」
レジーナの要求にはいそうですかとはいかず、水城はデュエルを要求する。
勝てばくれてやるとばかりにある1枚のカードを提示しつつも。
「あなたが勝てたら大切なこのカードを差し上げることも考えますよ。それとも、ぼくにデュエルで負けるのが怖いのですか?いいのですよ、尻尾を巻いて逃げてくださっても」
水城は一見好条件をレジーナに提示したようにみせかけているが、実は考えるといっただけであり差し上げるとは一言も言っていなかったりする辺り、実は性格があまりよろしくないのかもしれない。
「むぅ、そこまで言うのだったら上等よ。あんたなんてすぐに叩き潰してあげる」
「それはどうなるかはわからないよ。だけど、この
レジーナは挑発に乗り水城も自らの名を名乗りつつ、デュエルは成立となった。
そしてレジーナは闇のオーラを腕に収束させて自らのデュエルディスクを生成する。
「というわけでマナ、ここはぼくに任せてモンスター掃滅の方を頼みます」
「頼まれました。ところで相手は只者じゃないように見えるけど本当に大丈夫?」
「どうだろう?けど、我が儘娘にそう簡単に負けるほど、ぼくは軟じゃないよ…さて、そろそろ始めましょう」
マナに実体化したモンスターの掃滅を頼みつつ、今はレジーナとのデュエルに集中するようだ。
「まぁ、あいつは虚弱だけどデュエルならこのクラスで一位二位を争うほどの腕前だから信じてやろうぜ」
「うん、そうさせてもらうよ」
そうしているうちにお互いにデュエルの準備が整う。
「「デュエル!」」
水城:LP4000
レジーナ:LP4000
デュエルが開始され、先攻は水城を指し示す。
「ぼくの先攻ですね、ドロー」
―こちらが先攻できる辺りイカサマは今のところなし…先攻から先走ることはないですが、布石は打ちます。
「まずは軽くアドバンテージをいただきましょうか。『コロソマ・ソルジャー』を召喚し、効果発動です。召喚成功時に手札から魚族モンスターの釣られアングラーをコストとして捨ててデッキから1枚ドローします」
コロソマ・ソルジャー:ATK1300
まずは銛を装備したカラシン系統の魚人を召喚する。
「そして『釣られアングラー』が水属性モンスターのコストとして墓地へ送られた場合、デッキから同名モンスターを特殊召喚!」
釣られアングラー:DEF1200
続いて現れたのは釣り糸で吊るされたようなアンコウのようなモンスターだ。
コロソマ・ソルジャーでドロー加速しつつ、コストとして墓地送りされることで効果が適用されるモンスターを手札から捨てるという無駄の少ないコンボを最初から決めてくる。
「いきなりレベル3モンスターが2体ねぇ、別にいいけど」
レジーナの言う通り、これでレベル3のモンスターが2体揃ったことになる。
「流石にエクシーズ召喚はご存知ですね、参ります。ぼくはレベル3のコロソマ・ソルジャーと釣られアングラーをオーバーレイ!」
2体のモンスターが水色に輝く球体に変化するとそれが赤い渦に入り込んでいく。
「2体の水属性モンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築し、エクシーズ召喚!現れよ、光沢を帯びし強固な殻を纏う闘士『ハードシェル・クラブ』!」
『カチ、カチ』
ハードシェル・クラブ:DEF2100
出てきたのは、光沢を帯びた分厚い殻が特徴の大型のカニというべきモンスターだ。
ランク3のエクシーズにしては優れた守備力の持ち主といったところだろう。
「ふーん、何が来るのかと思ったら…地味ね」
「攻撃が許されない最初のターンですし、派手に動いても仕方ありません。ですが、そう簡単には突破させませんよ…カードを3枚伏せてターンエンドです」
レジーナの実直な反応に対して皮肉を交えて返答して不敵に微笑みつつ、3枚も伏せることで相手にプレッシャーをかけていく。
「水城君、最初のターンから割と理想的な展開ができてるみたいだね。レジーナはこの状況の中でどう動くのかな?」
「本調子でもないはずなのにモンスターを斬りながら解説って意外と余裕ね、マナ…こっちは結構しんどいのに」
光剣で敵モンスターを斬り倒しつつ、時にモンスターを召喚して広範囲を掃討し、余裕綽々そうに解説するマナと いわゆる必殺技でしか決定打のない六花…プリキュア同士でもその差は歴然としていた。
それは兎も角、次はレジーナの番だ。
「ようやくアタシのターンね、ドロー。手札から魔法カード『トレード・イン』を発動!手札からレベル8のネクロ・ドールを捨ててデッキからカードを2枚ドロー」
―墓地へ送られたのはギミック・パペットの1体…初見ですが。
まずは着実と手札交換をするレジーナ。
墓地でこそ活躍できるネクロ・ドールを墓地へ落せているのも見逃せない。
そして水城にとってギミック・パペットは初見のため、どんな動きができるかはまだ把握できていないようでこの時点で情報アドはレジーナが若干有利だろうか。
「アタシは手札から『ギミック・パペット−ボム・エッグ』を召喚」
『フゥム…』
ギミック・パペット−ボム・エッグ:ATK1600
レジーナが最初に召喚したのはハンプティ・ダンプティを彷彿とさせるものだ。
不気味な顔をしており、お辞儀をしながら登場する。
「思わず殴りたい…いけない、本音が」
「あ〜そんなことはどうでもいいの。手札を1枚捨ててボム・エッグ効果発動よ、相手ライフに800ポイントのダメージを喰らわせてあげるわ」
「うっ…」
水城:LP4000→3200
思わず出てしまった本音を適当に流しつつ、水城に先制ダメージを喰らわせるレジーナ。
とはいえ、気を抜けば一瞬で敗北へ追い込まれるのがデュエルモンスターズだ。
この程度のダメージで彼女は喜んではいられないだろう。
「さらに墓地へ送られた『ギミック・パペット−グリン・ホイール』は手札かデッキから墓地へ送られると2つの効果から1つ効果を選んで発動できるの…墓地から特殊召喚する方を選択して特殊召喚…」
「手札コストを利用して墓地蘇生ですか、利用させていただきましょう。その効果にチェーンする形で手札から『増殖するG』を捨てて効果を発動させてもらいます…」
そして手札コストになると蘇生するモンスターを利用してさらに展開しようとするレジーナ…しかし、水城がここぞとばかりに恐るべきカードを差し込む。
「っ!?…あ〜あ、折角いいところなのに!」
「ふふ、蘇生自体は阻止しませんからご安心を。このカードの効果は発動したターンの間、相手の特殊召喚に反応してGが増殖、そしてドローカード1枚に置換されるだけです…」
要はこのターンの間、レジーナが特殊召喚するたびに水城はデッキからカードを1枚ドローするということを意味する。
下手に特殊召喚すれば、水城の切れる手を増やすことになりかねない。
特殊召喚すればするほど、倒しそびれた返しの際の反撃がより一層厳しいものとなるということだ。
「ひぃ!?水城君、あんなカードまで使ってるの!?ぶっちゃけ、ゴ…」
「六花、それ以上はダメ。その生理的嫌悪感をもたらすイラストゆえか使う人は少ないけど、その効果の強さは折り紙つき。特に手札誘発を愛用しているデュエリストには本来必須級といってもいいくらいの優秀なカードだよ。実際あたしも使ってる」
「ちょっ!?」
マナはその増殖するGの魅力を語りつつ、六花が言いそうになった言ってはならないことを阻止する。
「つまりグリン・ホイールの蘇生は阻止されないわけね!」
『ゲヒヒヒヒ』
ギミック・パペット−グリン・ホイール:DEF1600
ここで出てきたのは側面に人間のような顔が見えており、人形のようなパーツで構成された車輪のような不気味なモンスターだ。
しかもその顔は妙に腹立たしいものであった。
「こっちみんな。Gの効果で1枚ドロー…ここでレベル4のモンスターが2体ですか」
そうしてレジーナの場にはレベル4のモンスターが2体揃ったことになる。
大量ドローによる反撃が怖ければ、ここはエクシーズ召喚せずターンを終了することも考えられるのだが。
「どうせならこのターンで潰してあげる♪レベル4のボム・エッグとグリン・ホイールをオーバーレイ!」
ここでボム・エッグは茶色、グリン・ホイールは紫色に輝く球体となり、赤い渦に入り込む。
「2体の機械族モンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築し、エクシーズ召喚!巻き付く糸であなたのモンスターを無力にしてあげる!おいで『ギミック・パペット−ロール・バインダー』!」
『ウヒヒヒヒ…』
ギミック・パペット−ロール・バインダー:ATK2200
現れたのは、胸部に糸が巻き付いたボビンが埋め込まれた不気味な人形のようなモンスターである。
「…Gの効果で1ドロー」
水城はその容姿についてはノーコメントのようで、淡々とGの効果でドローしていく。
「早速、ロール・バインダーの効果を発動よ。オーバーレイ・ユニットを1つ使い、相手モンスター1体の表示形式を変更して効果を無力化するの。ハードシェル・クラブを絡めとっちゃえ!」
ギミック・パペット−ロール・バインダー:ORU2→1
「オーバーレイ・ユニットを取り除くことによる破壊耐性を持ったハードシェル・クラブを容易に戦闘破壊できるようにしてきましたか…なるほど」
ロール・バインダーが胸部のボビンから糸を繰り出し、ハードシェル・クラブを絡め取って無理やり攻撃表示にさせてしまう。
ハードシェル・クラブ:DEF2100→ATK1800
「ここで墓地からギミック・パペット−グリン・ホイールをゲームから除外し、墓地から蘇りなさい!『ギミック・パペット−ネクロ・ドール』!」
『ウフフフフ』
ギミック・パペット−ネクロ・ドール:DEF0
次に現れたのは棺桶に入った女の子の人形のような不気味なモンスターだ。
「トレード・インで墓地へ送ったモンスターですか…Gの効果で1ドロー」
―こちらの伏せカードも手札が増えることにも無関心みたいですが、いかがなものでしょう?
水城はこちらの伏せにも手札が増える事にも無警戒に見えるレジーナに困惑しているようだ。
「もっとも、この効果で蘇生できるのは1ターンに1回だけよ。さらに手札から魔法カード『機械複製術』を発動。このカードは自分フィールド上の攻撃力が500以下の機械族モンスター1体を選び、その同名モンスターを可能な限りデッキから特殊召喚するの!アタシはネクロ・ドールを選択。来なさい、2体の『ギミック・パペット−ネクロ・ドール』!」
『ウフフフフ』
『ウフフフフ』
ギミック・パペット−ネクロ・ドール:DEF0(×2)
さらに不気味な人形を増やしていく、レジーナ。
「これでレベル8のモンスターが3体ですか…Gの効果で1ドロー」
これでレジーナの場にはレベル8のモンスターが3体。
しかしながらGによるドローもこれで4度目であり、レジーナにとっては反撃が怖いところだ。
ちなみにこのように一度に複数体のモンスターが特殊召喚された場合、あくまでも特殊召喚が行われたのは1回なのでドローできる枚数は1枚である。
「見せてあげる…アタシの持つエースの1体をね!レベル8のネクロ・ドール2体でオーバーレイ!」
ネクロ・ドールのうち2体が紫色の球体となり、黒い渦に入り込んでいく。
「2体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築し、エクシーズ召喚!神のみぞ操れる運命の糸…『No.40 ギミック・パペット−ヘブンズ・ストリングス』!!
『フッフッフ…』
No.40 ギミック・パペット−ヘブンズ・ストリングス:ATK3000
ここで空中に緑色の骨組みと白い羽をむき出しにして球体を抱えたようなオブジェが出現し、そこから変形して左右非対称で胴体の左側は弦楽器のような形となり、左背には40の番号が振られた機械でできた羽を携え、大剣を装備した男性の操り人形のようなモンスターが現れた。
「3体でのエクシーズではありませんでしたが3000もの攻撃力を持ったナンバーズですか。確かにこのままだとライフを削りきられてしまうかもしれませんね。Gの効果で1ドロー」
このような大型モンスターが現れても言葉とは裏腹に大して動じず、むしろ余裕そうな表情を見せる水城。
レジーナはエースを出されても余裕そうな表情をしている水城に対して、イライラとした感情が募る。
「何よ、余裕ぶっちゃって!この2体の攻撃をまともに受けたら、あなたは終わりなの!バトル、ヘブンズ・ストリングスでハードシェル・クラブを攻撃『ヘブンズ・ブレード』!!」
ヘブンズ・ストリングスが持っている剣でハードシェル・クラブを斬りつけにいく。
しかし、水城の伏せカードは3枚…ただで喰らうわけがない。
「いい度胸ですが、3枚の伏せを前に簡単には倒させませんよ。ハードシェル・クラブを対象に罠発動『水龍防護壁』!このカードの対象となった水属性モンスターは発動ターンに1度だけ戦闘でもカード効果でも破壊されません。これではダメージは避けられませんけどね…うっ、ああっ!」
水城:LP3200→2000
戦闘ダメージこそ受けたものの、ハードシェル・クラブそのものは水の龍を模した障壁に守られて無事であった。
「小癪ね、だったらこれはどう!ロール・バインダーで攻撃『スナッピング・バレット』!」
苛立ちを脹れあがらせたレジーナは続いての攻撃を命じ、ロール・バインダーはボビンの糸を伝って高速で突進してくる。
「さっきダメージが通ったからと安心して攻撃ですか…甘いですよ、我が儘娘さん!ダメージステップ時…」
「え?どういう…」
水城はこの時を待ってましたとばかりに、迎撃の体制に移ってはダメージステップに入る。
ダメージステップは基本的には攻守増減あるいは発動無効系統のカードしか使用できないタイミングだ。
「ハードシェル・クラブを対象に罠カード『波状水龍撃』を発動!この効果で水属性かつランク4以下のモンスター、ハードシェル・クラブの攻撃力を1000ポイントアップ!」
ハードシェル・クラブ:ATK1800→2800
このタイミングで攻撃力を上げ、ロール・バインダーの攻撃力を上回る。
「ロール・バインダーを返り討ちに、喰らえ『ハードシザー・ナックル』!!」
――ズガァァァァァァン!
龍のような水の波動をハサミに纏い、ハードシェル・クラブは突進してきたロール・バインダーを殴り壊して返り討ちにした。
「きゃぁぁぁ!」
レジーナ:LP4000→3400
「ふふ、あまりにも不用心過ぎましたね。そんなジコチューで独り善がりなデュエルではぼくには届きませんよ?」
さらにレジーナを精神的に追い詰めるように挑発しにかかる。
「は?まだまだこれからよ!ロール・バインダーが戦闘で破壊され墓地へ送られた時、デッキからギミック・パペット1体を手札に加えるわ。アタシが加えるのは『ギミック・パペット−トルク・ドール』よ」
ただし、ロール・バインダーにはサーチ効果が付属していて破壊されたことによる損失をカバーする事を許してしまう。
まだまだこれからといったところだろうか。
「戦闘で破壊できなかったから、ヘブンズ・ストリングスの効果発動よ。オーバーレイ・ユニットを1つ使い、自身以外の全ての表側モンスターにストリングスカウンターを乗せて、次のあなたのエンドフェイズ時に乗ったモンスターを全て破壊して、その数の500倍のダメージを食らわせるわ」
No.40 ギミック・パペット−ヘブンズ・ストリングス:ORU2→1
――ジャンジャンジャーン
ヘブンズ・ストリングスは手に持った剣をバイオリンの弓代わりにして左肩の弦をかき鳴らすと、ハートシェル・クラブは空中から降ってきた糸に吊るされてしまう。
しかし、全体破壊+ダメージは強力とはいえ、破壊するタイミングが遅いのが難点だ。
それをわかっているのか、水城には動揺は見られない。
「カードを2枚伏せてターンエンドよ」
ここまででの場と手札を合わせたカード差は水城が2枚分有利。
増殖するGの効果で大量にドローしたのにもかかわらず、2枚しかカード差がないことからもレジーナは十分耐え抜いて反撃できるチャンスがあるということだろう。
レジーナは言葉の通り、意外と余力は残っている。
「ぼくのターン、ドロー!」
―この手札ならこのターンで決着を付けられなくはないかも…けど、トランプ王国なるところからやってきた方とのデュエルは初。見たことないカードが多いし、余裕があるうちに相手の手の内をもう少し見ておきたいから…
豊富な手札を確認しつつ、そこから思考していきつつも動き始める。
「参りましょう。フィールド上のハードシェル・クラブと手札のライン・ペンシルをリリース!流水の如き清き心を持つ者よ!甲殻の鎧を身に纏い、悪しき者たちを断ち斬る剣となれ!起動効果により手札から現れよ『甲殻剣騎クラブ・キャバリー』!!」
『フゥーッ、ハァァァァァ!!』
甲殻剣騎クラブ・キャバリー:ATK2300
ここで現れたのは蟹の意匠をもつ紅き全身鎧を纏い、ハサミ状の腕を持ちつつも剣を携えた騎士のような風貌のモンスターだ。
2体のモンスターが睨み合う中、このデュエルは果たしてどうなるのか…?
続く
登場カード補足
コロソマ・ソルジャー
効果モンスター
星3/水属性/魚族/攻1300/守1200
このカードが召喚に成功した時、手札から魚族モンスター1体を墓地へ送って発動できる。
デッキからカードを1枚ドローする。
釣られアングラー
効果モンスター
星3/水属性/魚族/攻 600/守1200
このカードはシンクロ素材にできない。
このカードが水属性モンスターの効果を発動するために墓地へ送られた場合、
デッキから「釣られアングラー」1体を特殊召喚できる。
「釣られアングラー」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
ハードシェル・クラブ
エクシーズ・効果モンスター
ランク3/水属性/水族/攻1800/守2100
水属性レベル3モンスター×2
フィールド上のこのカードが破壊される場合、代わりにこのカードのエクシーズ素材を1つ取り除く事ができる。
このカードが水属性モンスターの効果を発動するために墓地へ送られた時、
デッキから水属性・魚族・レベル3以下のモンスター1体を手札に加える。
「ハードシェル・クラブ」のこの効果は1ターンに1度しか使用できない。
ギミック・パペット−グリン・ホイール
効果モンスター
星4/闇属性/機械族/攻1200/守1600
このカードはシンクロ素材にできない。
このカードをエクシーズ素材にする場合、
闇属性・機械族モンスターのエクシーズ召喚にしか使用できない。
このカードが手札またはデッキから墓地へ送られた場合、以下の効果から1つを選択して発動できる。
「ギミック・パペット−グリン・ホイール」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
●このカードを墓地から特殊召喚する。
●自分フィールド上の全ての「ギミック・パペット」と名のついたモンスターのレベルを8にする。
ギミック・パペット−ロール・バインダー
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/闇属性/機械族/攻2200/守1400
機械族レベル4モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、
相手フィールド上のモンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターの表示形式を変更し、その効果を無効にする。
このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、
デッキから「ギミック・パペット」と名の付いたモンスター1体を手札に加える事ができる。
水龍防護壁
通常罠
自分フィールド上の水属性モンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターは、このターンに1度だけ戦闘及びカードの効果では破壊されない。
また、墓地のこのカードをゲームから除外する事で、
自分フィールド上の水属性・レベル5以上のモンスター1体を選択し、
そのモンスターはこのターンに1度だけカードの効果では破壊されない。
この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できず、自分のターンにのみ発動できる。
波状水龍撃
通常罠
自分フィールド上の水属性・ランク4以下のエクシーズモンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターの攻撃力はエンドフェイズ時まで1000ポイントアップする。
また、墓地のこのカードをゲームから除外する事で、
自分フィールド上の水属性・レベル5以上のモンスター1体を選択し、
その攻撃力をエンドフェイズ時まで1000ポイントアップする。
この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できず、自分のターンにのみ発動できる。