Side:アインス


マノリア村でクローゼと再会し、風車小屋のある岬で絶景を楽しみながらのランチタイムを過ごしたのだが、ランチタイムを終えて風車小屋のある高
台から降りて来た所でスリに遭うとは思ってなかったよ。
準遊撃士の紋章など、大した価値はないから、盗む事自体が目的だったのかもしれないが……此れは絶対に許せないよな?



「許せるわけないでしょ!……あの悪ガキ、とっ捕まえてキッツいお仕置きしてやるわ!」

「そうだー!わるい子にはおしきだ!かならずさがしだして、おしりぺんぺんしてやるから覚悟しろーー!!」



許せないんだが、エステルとレヴィがやる気になってるとちょっと心配だ……特にレヴィは手加減とか出来ないから、尻百叩きで済むかどうかが可
成り怪しいし、レヴィのパワーを考えた場合、尻叩き一発で尾骨と腸骨が粉々になる可能性があるしね。



「エステルもレヴィもお手柔らかに。取り敢えずあの子が、何処に行ったのか調べてみよう。」

「……そうね、先ずは何処に行ったのかを調べないとよね!」

「よっしゃー、それじゃーさっそくちょーさかいしだ~~!」



ヨシュア、こう言う時にお前の冷静さは有り難いよ。
エステルだけならば兎も角、パワーは有っても頭空っぽのレヴィまで一緒では、私一人では制御しきれないだろうからね……そう言えば、ヨシュア
が驚いた所や、笑ったのは見た事があるが、怒りの感情が爆発したのは見た事が無いな?其れから、悲しんでる事も。
時々悩んでたり、ふと表情に影が落ちる事は有っても、怒と哀の感情は此の五年間で見た記憶が無いが……其れもまた、ヨシュアの壮絶であろう
過去に関係しているのかも知れないな。

さてと、先ずはあの悪戯少年をとっ捕まえる為に、マノリア村で聞き込み調査開始だな。










夜天宿した太陽の娘 軌跡46
マーシア孤児院でのちょっとした一幕』








マノリア村で聞き込み調査をした所、花屋のサティと言う女性から有力情報を得る事が出来たな。
如何やらあの少年はマノリア村の住人ではなく、東のメーヴェ街道の途中にある『マーシア孤児院』と言う、『テレサ』と言う名の女性が運営してい
る福祉施設の子供の可能性が高いらしい……テレサと聞いて、某マリオのお化けを思い出したのは秘密だ。
それにしても、孤児院で暮らしていると言う事は、あの少年も何か事情持ちなのだろうな……そう、例えば十年前の戦争で赤ん坊の時に両親を亡
くしてしまったとかね。
だからと言って、人の物を盗ると言う悪戯をして良い理由には全くならないけどね。



《其れをやって良いってなったら、孤児の子はドレだけ盗みをしたって『孤児だから』で許されちゃうわよマッタク!》

《酌量の余地は有っても、マルっと許す事は出来ないな。……っと、あの分かれ道、何か看板が立ってるぞ?》

《ホントだ……えっと、北・マーシア孤児院、か。》



「如何やら、この先にあるみたいだね?」

「よし、この先にてきのほんきょちがあるんだな?よっしゃー、殴りこみだ~~!!」

「レヴィ、其れはちょっと違うと思うよ?」

「ん、違うのかよしゅあ?……それじゃあ、カチコミだ~~~~!」

「其れも……なんか違う気がするわね?」

「えすてる、これも違うの~?
 う~~~ん……あ、それじゃあこれだ!3ばいがえしのおれーまいりだー!」



うん、其れは絶対に違うな。
そもそもお礼参りとか一体何処でお前はそんな言葉を覚えたんだ?我が主と一緒に暮らしていたのならば、漫画やアニメ、ドラマなんかでそう言う
セリフを聞く機会も有るだろうが、エルトリアではそんな機会は殆どなかったと思うのだけれどね?
其れとも私が考えてる以上にエルトリアの復興は進んで、そう言った娯楽を楽しむ余裕が出て来たのだろうか?……だとしたら其れは其れで嬉し
い事ではあるな。

そんなこんなで、分かれ道を北に進んで到着したのは広い庭に幾つかの畑がある一軒家……此処がマーシア孤児院か。場所が場所だけに、主
の世界だったら『ぽつんと一軒家』で紹介されてるかもしれないな。
この畑で育てられているのは野菜や穀物だけでなくハーブもあるみたいだ……芳醇な香りが心を落ち着かせてくれるようだ。――が、その庭の一
画で件の少年発見。
何やら、他の子供達と何やら……『スゲェモンが手に入った』と言ってるが……



「呑気そうな姉ちゃんからまんまと拝借したんだけど……」

「だーれが呑気ですって?」

「……へ?」



残念だったな少年。
マノリア村はあまり大きな村ではなかったから、お前が何処に行ったのか知ってる人を見つけるのは難しくなかったよ――正確に言うのであれば
お前が此処の子である可能性があると言ってたのだがね。



「げげ……何でここに?」

「ふふん、遊撃士を舐めないでよね?アンタみたいな悪ガキが何処に居るかなんて、すーぐに判っちゃうんだから!」

「く……くっそー、捕まって堪るかってんだ。」



で、少年は捕まるまいと逃走を図るが、其れは無駄な足掻きなんだよな……



「逃がすもんですか!レヴィ!」

「あ~っはっは~~!よばれてとびでて僕参上!!」

「どひー!?」



逃げようとしたその先には、既にレヴィが居た訳だからな……咄嗟にレヴィを呼んだ当たり、エステルは前に話してやったマテリアル達の特性は覚
えていたみたいだね。うん、感心だ。少し意外だったけどな。
何にしても、レヴィの登場に驚いた少年はその場に尻もちをついてしまって、其のままゲームセットだ。うん、呆気なかったな。



「チクショー、離せ!離せってば!児童虐待で訴えるぞ!」

「なーにしゃらくさい事言ってくれちゃってるかな?アタシの紋章、さっさと返しなさいっての。」

「オイラが盗ったって言う証拠でもあるのかよ?」

「証拠はないけど……こうして調べれば判るわよ。」



そして少年よ、シラを切るのは勝手だが、エステル相手に其れは悪手だ……特に、エステルよりも年下の場合はな。
エステルは年下の相手に暴力をふるう事はないが、殴る蹴るよりもある意味で恐ろしい、くすぐりの刑を行うからね……痛みと言うのは耐える事が
出来るが、くすぐったいのは耐えられない上に、笑ってる間は呼吸が出来ないからな。
しかもエステルのくすぐりの刑は定番のわきの下やわき腹だけじゃなく、首筋なんかも攻めるから、やられた方としては堪ったモノではないんだ。



「ほらほら、大人しく観念して、出すモノ出しなさいっての!」



ふむ、此れならば陥落するまであと少しと言う所か……って、エステル、何か来る!



「何かって何よ?……ってうわぁ!!」



突如私達の頭上すれすれを突っ切って行った何か……アレは、マノリア村で見た白い隼か?
その白い隼はUターンして建物の前まで戻って来て……ジェニス王立学園の制服を纏った美少女の腕にとまりましたとさ――って、なんで隼を腕に
とめて平気なんだろうな?
鷹よりは遥かに軽いとは言え、隼だって鳥の中では重い方な上に、あの鍵爪が腕に刺さって痛いと思うんだけれどね?



「その子から離れて下さい。其れ以上乱暴するなら私が相手になりま…………あら?エステルさん?其れにヨシュアさんにレヴィちゃんも……」

「あ、さっき振りねクローゼ……」

「そう、ですね……あの、此れは一体どういう状況なのでしょう?」

「助けてクローゼ姉ちゃん!オイラ何もしてないのに、この姉ちゃんが虐めるんだ!」

「何が何もしてないよ!アタシの紋章を盗ったくせに!」

「へん、だったら証拠を見せてみろよ!」



証拠、ね。
済まないが少し変わってくれ、エステル。この少年に、少々灸をすえてやる。



《アインス?……分かった、任せるわ。》

《任された。》



――シュン



「うわぁ、髪の色が変わった!?」

「あ……アインスさん。」

「驚かせたかな少年。私はアインス。この身体に宿ったもう一つの人格だ。
 君は先程、証拠を見せろと言ったな?……確かに君が私達の紋章を盗ったと言う物的証拠はなく、状況証拠しかないんだが――知ってるか?
 真犯人と言うのは、犯行がバレたその時に証拠の提示を求めるモノだと言う事を。――証拠がなくとも、真犯人は最後まで自分が犯人でないと
 逃げる為に、証拠の提示を求めて自分の首を絞めるんだ。
 もしも、全く無関係なら、態々証拠の提示など求めずに、堂々としていればいいのだからね。」

「……アインスさんの言う事も、一理ありますね。」

「確かに、推理小説とかの真犯人は、探偵役にバレると、自分がやったと言う証拠が何処にあるって躍起になるからね。」

「そーいえば、めーたんてーこなんやきんだいちしょーねんのじけんぼでもそーだったな。」



レヴィ、お前は何で其れを知ってるの?
若しかして、フローリアン姉妹はエルトリアの復興を進めながらも、時空移動を行って地球の、其れも日本のサブカルチャーであるアニメや漫画をエ
ルトリアに運び込んでいると言うのか?……うん、其れは良い事だからもっとやれ。
其れは兎も角少年よ、私はエステルの様に優しくないから、くすぐって吐かせると等と言う事はしない……必要であるのならば、子供であっても容
赦はせんぞ?



――轟!



で、少しばかり驚かせてやる心算で、火属性と時属性のアーツを利用して掌に炎を発生させたら、黒い炎が現れましたとさ……右手に黒炎を宿す
とか、可成り痛い中二病の患者っぽいな。



「黒い炎……熱くないんですかアインスさん?」

「私の絶妙な調整で、私の身体側には一切熱が伝わらないようになってる上に、手から微妙に離して発火させてるから直接火には触れてないん
 だよクローゼ。
 だから、やろうと思えば全身に炎を纏う事だって可能だ。」

「そうなんですか……其れは其れとして、クラムが何をしたかは存じませんが、あまり手荒な事は……」



其れはしないから安心しろクローゼ……此れはそう、言うなれば只の脅しに過ぎない――さっき言った事だって、恐怖に負けて白状させるのが目
的だからな。
……本当はもっとスマートにやれば良いのだろうが、戦乱のベルカを生きて来た私には、少しばかり乱暴な方法しかわからなくてね。
其れは兎も角、他の子供達は、女の子は『クラムってば何時までも子供なんだから』と言い、もう一人の男の子はアップルパイの焼き上がりが気に
なって仕方ないみたいだ……うん、ある意味カオスだな此れ。



「そうだね、確かにカオス……ややこしい事態になってるみたいだ。」

「あはは……私も、そう思います。」

『ピューイ♪』



ヨシュアもクローゼも、白隼君も同意してくれたが、如何するんだ此れ?
状況が状況だけに、少年も私が出した炎にはあまり怯えていないみたいだしなぁ……



「あらあら、何ですかこの騒ぎは……」

「テレサ先生。」



と思っていた所で、建物の中から妙齢の女性が登場……やや緑がかった髪を桃色のリボンで一つに纏め、エプロン姿が様になっている――彼女
が、テレサか。クローゼが『テレサ先生』と呼んでいた事から間違いないだろうな。……うん、マリオのお化けを思い出した自分を殴りたくなる位の
美人さんだ。若くはないが、何と言うかこう、大人の女性の色香を感じるね。



「詳しい事情は分かりませんが……如何やらまたクラムが何かしでかしたみたいですね。」

「あぁ、其の通りなんだが、また?」

「またです。」

「つまり初犯ではない無いと言う事か……マッタク持って、呆れた悪ガキだなお前は?」

「し、失礼だなぁ、オイラ何もやってないよ。此の乱暴な姉ちゃんが言いがかりをつけて来たんだ。」

「オイコラー、らんぼーなねーちゃんじゃないぞ!えすてるとクロハネだ~~!」



レヴィは少し黙ってようか?ややこしい事になるから。其れにお前も、エステルの事は兎も角、私の事は名前で呼んでないからな?そもそも、もう
クロハネではないしな私は。
取り敢えず、今はテレサ先生にお任せしてみるか。彼女の方が、この少年の事を分かってるだろうしね。



「あらあら、困りましたね……クラム、本当にやっていないのですか?」

「うん、あったりまえじゃん!」

「エイドス様にも、誓えますか?」

「ち、誓えるよ……!」

「そう……さっき、バッジみたいな物が子供部屋に落ちていたけど……貴女の物じゃありませんね?」

「え?だってオイラ、ズボンのポケットに入れて……はっ!!」



ふ、お見事。



《ホント、流れるような誘導だったわ……てか、やっぱり!》



「まぁ……」

「バカめ、だまされたな!」

「騙したんじゃなくて、誘導したって言うんだよレヴィ。」

「クラム、もう言い逃れは出来ませんよ。盗った物を其方の方にお返ししなさい。」

「ううううううう……分かったよ、返せば良いんだろ返せば!」



《ってこら、紋章投げんじゃないわよ!》

《悪戯がバレた子供は何をするか分からんな。》

だが此れで、遊撃士の紋章は戻って来た訳だ。
紋章を投げてよこした少年は、捨て台詞を残して何処かに行ってしまったか……クローゼは心配したが、テレサ先生は『頭が冷えれば戻って来る』
と言っていたから、多分大丈夫なのだろうな。



「時にアインス、何時まで黒い炎を出してるの?」

「あ。」

そう言えば出しっ放しだったな。
では、手に宿した炎を指先に集めて、そして吹き消し……燃え太郎。



「誰?」

「いや、本来は『燃えたろ?』何だが、シリーズによっては空耳アワーで『燃え太郎』に聞こえる事があってだな。」

「うん、全然分からない。」

「僕わかるよ~~!KOFだよね!さいきんおーさまがさんだん笑いまねしてた!」



あぁ、王ならば似合いそうだな。
取り敢えず、テレサ先生が『立ち話もなんだから』と言うので、中でお茶をしながら詳しい事を話す事になった……マッタク、色々起きる日だな今日
は。そう言う運勢だったのかな。
家の中に入る前に人格交代を済ませ、お茶とパイをご馳走になりながら、自己紹介をして先程の事について説明したのだが、あの少年――クラム
は、悪気はないが悪戯好きで無鉄砲なのだとか……テレサ先生は『保護者としてお詫び申し上げます』と言ってくれたが、それを『紋章は戻って来
たから。』、『美味しいハーブティとアップルパイでチャラって事で。』と言ってしまうエステルは、基本的に器が大きいと思う。

でだ、ヨシュアがハーブティの味がマノリア村の酒場で提供されている物と似ている事に気付いたが、ハーブ栽培はテレサ先生の趣味で、宿酒場
のマスターが其れを仕入れてくれているんだそうだ……其れならば似たような味になるのも納得だ。
まぁ、ハーブティの美味しさは見事だったが、此のアップルパイを作ったのがクローゼだったと言う事が一番の驚きだったよ。



「クローゼ、料理出来たんだ?」

「はい。
 十年前にアインスさんのお弁当を食べた後、自分でも料理が出来たら楽しいかなと思って、練習してみたんです……アインスさんが『少し我儘に
 なっても良いんだ』とアドバイスしてくれたからこそ、出来た事ですけれど。」



あぁ、十年前のアレか……ならば、アドバイスした甲斐もあったよ。
時にさっきの白い隼は、君のペットか?十年前には居なかったよな?



「アインスが、『アドバイスした甲斐があった』って。其れから『白い隼はペットか』だってさ。」

「あ、ジークの事ですね。私が飼っているわけじゃありません。仲のいいお友達なんです。」

「白隼は、リベールの国鳥だよね?」

「こくちょー?はくちょーのくろいやつ?」

「読みは有ってるけど、字が違いますよレヴィちゃん。
 ヨシュアさんが言った国鳥と言うのは『国の鳥』と言う意味で、その国を象徴する、シンボルとも言える鳥の事ですよ。」

「そうなのか!よし、エルトリアにもどったら僕はドラゴンをエルトリアのこくちょーにしていする!」



ジーク……良い名だな。不死身の英雄、ジークフリートを想起させる名だ。……何だろう、同じ愛称を持つ、エレミアの末裔が、聖王と覇王の末裔と
仲良くやってる気がしてならないな。
其れからレヴィ、ドラゴンは鳥じゃないからな?間違えるなよ。
如何やらクローゼは、普段は学園の寮で暮らしているのだが、休日なんかは学園から遠くないのでつい遊びに来てしまうらしい――クローゼは『
迷惑かも』と言ってたが、テレサ先生はクローゼが来てくれるおかげで色々助かっているらしい。クローゼは子供達にも好かれてるとの事だった。
その後は、エステルがヨシュアから『王立学園の入試は難しい』と聞いて、『アタシには無理か』と言ったり、クローゼがエステルとヨシュアの歳で遊
撃士になる方が凄いと言ったり、ヨシュアが正遊撃士を目指して王国を旅して、暫くはルーアン地方に居ると思うと言う事を言って、テレサ先生が、
『何かの機会にお世話になるかも知れないから、良かったらまた寄って下さいね。』と言っていた。
レヴィは、その間ずっとアップルパイの美味しさに感激し、クローゼにレシピを聞いていた……エルトリアに帰ったら王に作って貰うんだとか。



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で、外に出たら、クローゼの腕にジークがとまり、クローゼが私達の事をジークに説明していたのだが、まるで話をしているかのようなやり取りにエ
ステルが驚いていたな。
流石に喋る事は出来ないが、何を言いたいかは判るとは、大したモノだよ。



「そう言えば、エステルさん達はルーアン市に行かれるんですよね?」

「うん、ギルドの支部で転属手続きをするつもりなの。そうしないとお仕事できないし。」



うん、此れが準遊撃士の辛い所だな。
正遊撃士ならば、転属手続きなしで何処でも仕事が出来るのだが、準遊撃士ではな……仮免許では、公道を走る場合には教官が同乗せねばな
らないような感じに似てるな此れは。



「ルーアンのギルドだったら、私何回か行った事があります。良かったら案内しましょうか?」

「わ、いいの?凄く助かっちゃうけど!」

「君の方は大丈夫?直ぐに学園に戻らなくて。」

「はい、今日一日は外出許可を貰っていますから、夜までに戻れば大丈夫です。」

「じゃー、もんだいないなー!」



そうだな夜までに戻ればOKならば、問題ないな。
ならば、ルーアン目指して出発進行だ……って、エステル、お前なんでクローゼに顔を近づけてるんだ?



「ルーアンに居る間に、二人っきりにしてあげるから、その時にアインスにクローゼの気持ち、ぶつけなさいよ?」

「え、エステルさん!?///



おぉっと、お前は何を言ってるんだエステル?若干下世話だぞ?って言うか、下世話なオッサンかお前は。
いやまぁ、その気遣い其の物は悪い物ではないかも知れんが、人の世話焼いてる暇があったら、先ずは自分の感情に気付け?……其れは、難し
いのかも知れないけどな。
エステルとヨシュアが互いに思い合ってる事は間違いないから、何とか結ばれて欲しい物だ……特にヨシュアは、壮絶な過去を背負ってるみたい
だから、絶対に幸せにならねばならないからね。――そう、壮絶な運命に翻弄されて来た、夜天の守護騎士達と同様にな。












 To Be Continued… 





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