学校の宿題というのはとても面倒くさいものである。
いきなりどうした?と思う人もいると思うがそれは仕方ないだろう
学校に入学したものの一言目に言われたのは卒業に必要な単位が足りないとのこと。
そして俺はユーリを除くディアーチェ達守護騎士達ともに近くの図書館に来ていた
統夜「ってか小学校って義務教育だろ……」
こう思わずにはいられないのである。
ディアーチェ「仕方ないではないですか兄上、我々は転入したのですから。それに聞けばあの学校は相当名のある学校というではないですか」
俺の横で宿題を片つけているディアーチェがこっちを見ていた
統夜「確かにそうなんだけどねぇバーサーカー戦での疲労が3ヶ月経った今でも抜けないし……できれば寝てたいんだけどなぁ」
シュテル「ダメですよ兄さん、宿題はキチンと片つけなければなりませんし、あと5枚ではありませんか」
統夜「えぇー、その五枚が面倒くさいんだよね〜」
俺は手に持ってるシャーペンをくるくる回しながら正面のレヴィを見た
レヴィ「おにーちゃーん国語が出来ないよー‼︎」
統夜「あー、教えてやるから」
俺はディアーチェの横からレヴィの横に移動し、レヴィに国語を教える
そしてなんだかんだでレヴィの国語のプリントが終わったのが一時間後、そして完全に終わったのか3時間後だった
レヴィ「あーやっとおわったぁぁ!」
宿題が終わった途端レヴィが両手を挙げて喜んだ
シュテル「レヴィ、静かにしなさい。図書館では静かにするのはマナーですよ?」
喜んでるレヴィをシュテルが少々怒った顔で注意する
レヴィ「う、ごめんシュテるん」
レヴィは一気にシュンとしょげた
ディアーチェ「しかし、確かに疲れはしたな。入学……いや、転入早々これとは流石に我も時間はかかった。
我はもう少しかかると思っていたがレヴィがこの短時間で終わらせたのだ。今日の夕餉では好きなものを一つ作ってやろう」
レヴィはその一言でパァ!っと効果音のつきそうなくらいいい笑顔で笑った
レヴィ「やった!王様大好き!」
もちろんシュテルに怒られないように声は落としてはいたのだがディアーチェに抱きついたためやはりシュテルに怒られた
俺はそんな光景を見ながらプリントを鞄にしまって俺は聖天の書の魔法を読み始めた
聖天の書を手にしてからもう3年目になるが記録されている魔法を全て把握していないというのが現状だ。
なので時間があるときは聖天の書の魔法を覚えるようにしている
俺が読書(?)を始めてからどれくらい経ったかは不明だが俺の横には呆れた顔をした夜神……いや今はレオンだったな。レオンが俺を見ていた
統夜「どうしたんだよ?」
レオン「いや、そろそろ帰らないとはやてに怒られるぞ?それに外でユーリが待ってるし」
スマホの電源をつけると既に6時半を回っていた
統夜「まじか、もうこんなに時間がたってるとは思わなかったよ」
俺は聖天の書を閉じ鞄を手に持ってディアーチェ達に声をかけた
シュテル「あぁ、兄さん読書が終わったのですね?」
いち早く俺に気づいたシュテルが俺に声をかけてくれる
統夜「あぁ、レオンに言われて気がついたよ。さぁ、早く帰ってご飯でも作ろうか?」
ディアーチェ「うむ、それではそういたしましょう」
ディアーチェは読んでいた本を閉じた……ってかそれアーサー王伝説じゃん
俺が驚いている間にディアーチェがレヴィを起こしていた
レヴィ「うにゅ?あれ?外が暗いよ?」
統夜「あぁ、今から帰るからはやくコート着なさい」
俺にコートを着ろと言われたレヴィは寝起きのままコートを羽織り鞄を手に持った
俺はそれを確認すると図書館の入り口に向かった
図書館から出るとユーリが外で待ってくれていて、金色の髪が暗い街を照らしているように見えた
ユーリ「あ、やっと終わったんですね〜」
統夜「うん、こればっかりはコツコツやってたユーリが羨ましかったかな?」
ユーリ「だから、宿題はコツコツやったほうがいいですよって言ってたじゃないですか〜」
統夜「しかし、この世界の生活にも慣れちまったもんだよな」
つい、口に出てしまった言葉をシュテルは聞き逃さなかった
シュテル「兄さん、貴方はまだあの事を気にしているのですか?」
”あの事”とは恐らくは俺が転生者ということだろう。俺がこの類の話題を振ると最近は皆俺を睨むんだよな〜
統夜「いや、俺はもう気にしてないよ。
ただ、前の世界よりもドタバタしてるけどシュテルたちと過ごしてたほうが安定してるから…すこし考えることもあるってだけ」
俺の返答に納得は行ったのかわからないがシュテルはただ。「そうですか、ならばいいです」とだけ口にした
それから暫く歩いて住宅街に入った時突然空が光った
ディアーチェ「む?この感覚軽い次元震か?」
シュテル「えぇ、そうでしょうね。ですかこの程度ならなんの影響もないでしょう」
レヴィ「それじゃあほっといても大丈夫そうだね?それにボク達が何をしたところで次元震は抑えられないし」
ディアーチェ達は呑気に状況を把握していたが俺はこの現象を見る限り思いつくことはひとつしかなかった。
だがしかし、ここにいるのは俺だけではなかった。俺はこれから起こることを悟りレオンに声をかけた
統夜「頼んだぞ、レオン」
俺の言葉を聞いたレオンは軽く頷いた
レオン「きちんと帰ってこいよ?」
統夜「あぁ、約束する」
そこまで言ったところで俺たちは光に飲まれた
To Be Continued… 
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