遊里:LP2700    SC2
プリンセス・ヴァルキリア:ATK2800(ギルファー・デーモン効果)
漆黒魔族ギルファー・デーモン;ATK2700(ギルファー・デーモン&メタルクリボー効果)
有翼幻獣 キマイラ・ガイスト:ATK2400(ギルファー・デーモン効果)


シェリー:LP3300    SC2





Side:遊里


謎のDホイーラー改め、ブロンド美人さんのシェリー・ルブラン……アタシの力が必要と来たか。
まぁ、アタシのデュエリストとしての力を買ってくれるのは嬉しい事だけど、生憎とアタシは既にWRGPに出場する為のチームは決まってるから、今更
引き抜きとかをしようと思っても無駄だよ?アタシは、ジャック達と一緒に頂点を極めるって決めてるからね?


「貴女ならそう言うと思ったわ……寧ろ、そっちを蹴って私と組むと言うなら興醒めですもの。」

「断られる事は予想してたって事?……なら、何でこんな事をしたの?」

「一言で言えば、デュエリストとして貴女に惚れたのよ遊里。
 WRGPに出場すれば、戦う機会があるかも知れないけど、其れは確約された物じゃないでしょう?――だから、大会前に仕掛けさせて貰ったわ。」


デュエリストとして惚れたとは、何とも嬉しい事を言ってくれるじゃないシェリー?
不躾な奴とも思ったけど、そう言う事なら話は別だわ……デュエルを続けましょうシェリー!貴女の本気を見せて貰うわ!!


「貴女ならそう言ってくれると思ったわ。
 私のフィールを、貴女にぶつけるわ遊里――確りと受け止めてね?」


勿論、全力を持ってして受けさせて貰うわ。
貴女の本気のフィールが如何程か、楽しみにさせて貰う――さぁ、デュエル再開と行きましょうか!!











異聞・遊戯王5D's Turn84
『Lutte avec le chevalier Saint』











アタシのメインフェイズ2からデュエルを再開するわね?
アタシはこれ以上の攻撃をする事は出来ない……カードを1枚セットしてターンを終了するわ。


「私のターン!」


遊里:SC2→3
シェリー:SC2→3



「手札から、スピードスペル『Sp-クローズド・ミラージュ』を発動。
 私のフィールド上に、私のスピードカウンターの数と等しいレベルの『ミラージュトークン』(星?・天使・光・攻守0)を2体特殊召喚するわ。」
ミラージュトークン:Lv3  DEF0(×2)


レベル3のトークン2体を生み出したと言う事は、此処からチューナーを呼び出してのシンクロと見て、先ず間違いないわね?
そして、其れは恐らくシェリーのエースたるモンスターであるのは間違いないでしょうからね……さて、どうなるのかしら……心底楽しみだわ♪♪♪


「更にチューナーモンスター『聖騎士の露払い』を攻撃表示で召喚。」
聖騎士の露払い:ATK900


「手加減はしないわよ遊里?レベル3のミラージュトークン2体に、レベル2に聖騎士の露払いをチューニング。
 聖なる力よ、革命の時は今来たれり。勝利を我が手に!シンクロ召喚、斬り裂け『聖騎士長-クレド・アンジェロ』!!」

『神の槍で、貴様を穿つ……!』
聖騎士長-クレド・アンジェロ:ATK2800→2300



現れたのは、純白の甲冑に身を包んだ、天使のような騎士――此れがシェリーのエースモンスターって言うところね?
攻撃力も高く、何とも強そうだけど、その力もギルファー・デーモンが存在する限りは、その真価を発揮する事は難しいでしょ?…さて、如何する?


「確かにギルファー・デーモンの効果がある限り、私のモンスターが貴女のモンスターの攻撃力を上回るのは難しいかもしれないわ。
 だけど、クレド・アンジェロの力が有ればその限りではない――クレド・アンジェロの効果発動!
 このカードのシンクロ召喚に成功した時、フィールド上に表側で存在する闇属性モンスターを全て破壊する!『ジャベリン・イレイズ』!!!」


――バガァァァァァァアァン!!


プリンセス・ヴァルキリア:ATK2800→2500
有翼幻獣 キマイラ・ガイスト:ATK2400→2100

聖騎士長-クレドアンジェロ:ATK2300→2800



アンチ闇属性の効果!正に聖騎士長とも言うべき効果だけど、ギルファー・デーモンがやられた事で、攻撃力を超えられちゃったわね……?
プリンセスの効果は分かってるだろうから、間違いなくプリンセスを攻撃して来るとは思うけど――


「バトルよ。聖騎士長-クレド・アンジェロで、プリンセス・ヴァルキリアに攻撃!貫け『シュペァー』!!」

『ヌァァァァァアァ……デヤァァァアア!!』


そうはさせないわ!リバースカードオープン、トラップカード『スキル・サクセサー』
このカードの効果で、プリンセス・ヴァルキリアの攻撃力は400ポイントアップする!反撃よ、プリンセス!


プリンセス・ヴァルキリア:ATK2500→2900
大層な槍ですが、丁重にお返ししますよ?テヤァァァァァァァァァァァァアァ!!


……投擲された槍を剣で弾いて、更に弾いた槍をキャッチして投げ返すって、どんな反撃方法よ此れ?
だけどまぁ、此れで聖騎士長は破壊出来るかな?


「流石に、簡単には行かないわね?――だけど残念、クレド・アンジェロは1ターンに1度だけ戦闘では破壊されない不屈の聖騎士なのよ。
 そして、聖なる力を身に宿しているが故に、同じ光属性モンスターとの戦闘によって発生する私への戦闘ダメージは0になるわ。」

「召喚時の闇属性抹殺に、バトル時は光属性ではダメージを与えられないと来たか……聖騎士長の名は伊達じゃないって事ねシェリー?」

「Ainsi(その通り)――クレド・アンジェロには更なる力が秘められているわ。
 このカードは、バトルフェイズ中に2回攻撃する事が出来る。よって、2撃目の槍が、キマイラ・ガイストを穿ち貫く!!『シュペァー』!!」


――バガァァァァァァァァァン!!


「く……此れはまた良いフィールだわ…!!」
遊里:LP2700→2000


だけど、キマイラ・ガイストはその身が朽ちても、その魂は死に絶えない!
幻獣の魂は、新たな力を導く!キマイラ・ガイストの効果によって『黒狼獣 バウ』『ギガ・クリボー』を守備表示で特殊召喚するわ!


黒狼獣 バウ:ATK1800
ギガ・クリボー:DEF400



「ギガ・クリボー?……成程、さっきのプリンセスの効果発動のコストとして墓地に送ったのが、そのカードだったのね?
 成程、転んでも只では起きないとは良く言ったモノだわ……カードを1枚セットして、ターンエンド。」


褒め言葉と受け取っておくわシェリー……アタシのターン!


遊里:SC3→4
シェリー:SC3→4


よし、此れなら行ける!!一気に畳み掛ける!!!
アタシは、『チューニング・サポーター』を召喚するわ!


チューニング・サポーター:DEF300


チューニング・サポーターは、シンクロの素材となる時、レベル2のモンスターとなる!


チューニング・サポーター:Lv1→2


「此れは……又してもレベル8のシンクロが狙いと言う訳ね?」


その通りだよシェリー。
大体にして、貴女がエースを見せてくれたのに、アタシがエースを見せないって言うのは不公平すぎるからね!


行くわよシェリー!
アタシは、レベル2になったチューニング・サポーターと、レベル4の黒狼獣 バウに、レベル2のギガ・クリボーをチューニング!
集いし願いが、天空(そら)を駆け抜ける疾風(かぜ)となる。光射す道となれ!シンクロ召喚、飛翔せよ『輝天龍 シルバー・ウィンド』!!


このまま一気に押し切って……



って、シェリー、何あれ!?ほら、立体交差の上!!!


「アレは……貴女を誘拐した組織!?
 一体何を――まさか、あのトレーラーを道路上に落とす心算なの!?……そんな事をしたら、只では済まないわよ!?」


下手したら、デュエルレーン陥落じゃないのよ!!
アタシを誘拐できなかったから、其れならぶち殺しちまえってか?…何たる恐るべき短絡思考――だけど、アレが落とされたら如何にも出来ない!

何か手は無いの!?


「遊里、シルバー・ウィンドのカードを貸してくれ。
 私の力を使えば、ソリッドヴィジョンを現実の物として召喚する事が出来る――物理体ならば、何とかできるかも知れん。」

「何その能力怖い!!!」

ホントにアインて何者なんだろうね……だけど、この状況でその能力は有り難いわ!頼むわよ、アイン!!


「任された。
 本来の主ではないが故に不満もあるだろうが、今はお前の力を貸してくれ『輝天龍 シルバー・ウィンド』!!!」

断る理由は無い!
輝天龍 シルバー・ウィンド:ATK2500


シルバー・ウィンド、あのトレーラーをぶち抜いて!!穿て『シューティング・ストリーム』!!!


デュエルに横槍を入れる下衆が……滅べ!!


――キィィィィィィィィン……バガァァァァァァァアァァァァアッァアァアアッァアッァァン!!!


アタシのエースドラゴンを甘く見ないでね?
現実化したシルバー・ウィンドのブレス攻撃で、トレーラーなんて完全粉砕よ!!デュエルに余計な横槍を入れて来るなんて……ホントに最悪ね。



――ドンドンドン!!!!!



だけど、トレーラーを砕いたのは良いけど、その残骸がレーンを埋め尽くして、此れはライディングデュエル続行は不可能だわ……道が塞がれたし。
フィールで吹き飛ばすって訳にも行かないだろうから、此処でデュエル終了か……何とも、不完全燃焼な幕切れになっちゃったわね。

もうちょっと楽しみたかったんだけど、このデュエルの決着は、如何やら次に持越しみたいねシェリー?


「その様ね……だけど、貴女とデュエルして分かった事も有るわ。
 貴女とはチームを組むよりも、別チームでデュエルをする方が楽しいってね……大会で会ったその時には、このデュエルの決着を付けましょう?」

「言われるまでも無くその心算よシェリー?
 今度会ったその時には、決着を付けるわ――腕を磨いておきなさいよ?」

「勿論よ……また会いましょう上条遊里、そして不思議な力を持ったお嬢さん。」


不思議な力って、アインの事?
まぁ、アインの力は確かに不可思議極まりないからね……尤も、自分で其れを自覚して使っているみたいだけれどね。

兎も角、今度会った時には手加減は不要!最高のデュエルをしましょうねシェリー!!!


「勿論よ……貴女との再戦を楽しみにしているわ――其れじゃあね。」


うん、貴女との再戦を楽しみにしているわシェリー。
次にデュエルする機会が有ったら、その時にこのデュエルの決着を付けましょう?――まぁ、勝たせて貰うけどね!!!

「って言うか、アインも何か気に入られたみたいだから、デュエルの腕を磨かないとだね?」

「そうだな……まぁ、頑張ってみるさ。」


頑張って!


って、そう言えばジャック達は如何したんだろうね?








――――――








Side:ジャック


「鉄拳断罪!!」

「ペギャラッパァァァァッァァァァァァ!?……いってれぼ……」


遊里を誘拐した事を骨の髄から後悔するが良い雑魚共が!――俺がその気になれば、貴様等如きは世界から抹消する事だって可能なのだぞ?
まぁ、今回は特別に許してやるが、二度目は無いと思え……今度遊里に手を出したその時には、俺が直々に貴様等を断罪してやる――覚悟しろ。


「ひ、ひぃ!!に、二度と上条遊里には手を出しません!
 だから、何卒、何卒命だけは!!私はまだ死にたくない!!!!」

「ならば早急にこの場から去るが良い!貴様の様な三流以下のクズなどに用はないからな!!寧ろ砕け散ってしまえ!!」

大凡、WRGPの優勝賞金に目がくらんだ相手だったようだが。その程度では俺達の結束は揺るがん――遊里は、俺達のチームメイトだからな。


「あ、そんな所に居たんだ!お~~い、ジャック~~~~!!!」


叫ばんでも聞こえている。



何やら色々あったようだが、今回の事件は此れで終幕か?――遊里は無事だったから、終わり良ければ総て良しと言う事で納得しておくか。













 To Be Continued… 






登場カード補足





Sp-クローズド・ミラージュ
スピードスペル
自分フィールド上に、自分のスピードカウンターと等しいレベルを持つ「ミラージュトークン」(星?光属性・天使・攻守0)を2体特殊召喚する。