Side：ブランシュ な、何だよアレは！？ ゴドウィンが呼び出したレベルゼロのシンクロモンスター……破滅の究極神て言ってたが、地縛神よりも更にデカい上に、纏う闇の力がハンパじゃねぇぞマジで！ あんなのを相手にして勝てるのか遊里？……お前が負けるなんてのは想像出来ないが……其れでもコイツは――！ 「のわぁ？なんだコイツ等！？」 「此れは……若しかして究極神の手先！？」 っと、考え事してたら何時の間にか訳の分からないモンスターに囲まれてたみたいだな？ 龍可の言う通り、コイツ等は究極神の手先なんだろうが……襲い掛かった相手が悪かったなオイ？ テメェ等みたいな雑魚に用はねぇ！寧ろ、サイコデュエリストである俺に襲い掛かった事を後悔しやがれ！来い『鎧殻龍　シェルアーマー』！！ 『ガオォォォォォォォォォォオォォォォ！！』 「シェルアーマー！？」 「俺のサイコパワーで、モンスターを実体化させる！そうすればコイツ等ともやり合えるだろ？ 　デュエルの方は遊里達に任せたけど、俺達は俺達で出来る事をしないとだ……究極神の手先如きは、俺達で完全撃滅してやろうじゃねぇか！！」 「……言うじゃねぇかブラン………気に入ったぜ！！来い『BF－アーマード・ウィング』！！」 「俺達に出来る事………そうだよね、頼むぞ『鉄鋼龍　パワー・ツール』！」 「遊里達は頑張ってる……だったら私達も頑張らないとだよね？……力を貸して『精霊龍　エンシェント・フェアリー』！！」 「この街の未来は俺達の双肩にもかかってるか……燃えて来るじゃねぇか！！行くぜ『ゴヨウ・ガーディアン』！！」 揃いも揃ってエースモンスターか……てか牛尾さんよぉ、其れを出すかねマジで？……この際四の五のは言ってられる状況じゃないんだろうけど――― 「全てを吹き飛ばす！！薙ぎ払え……『混沌帝龍～終焉の使者～』！！」 は？ちょっと待てよアイン！アンタ何召喚してんだ！？ そんな危険値最大級のモンスターを俺のサイコパワーで実体化したらヤヴァイって！！……いや、この状況ではある意味で最強戦力かもだけど…まぁ良いか。 この布陣なら、俺達がやられる事だけは先ず無い……だから安心して、ゴドウィンの野郎をブッ飛ばせ遊里！お前達なら出来んだろ！！ 異聞・遊戯王5D's　Turn71 『The last god awakening』 遊里：LP１００　　　　SC８ 輝天龍　シルバー・ウィンド：ATK３１００（フルメタルアーマー装備） プリンセス・ヴァルキリア：ATK２５００ ダーク・マジシャン・ガール：ATK２７００（メタルクリボー効果） ジャック：LP２０００　　　　SC１２ 煌魔龍　レッド・デーモン：ATK３０００ 鬼柳：LP２０００　　　　SC１２ 煉獄龍　フォルト・スクライド：ATK３０００ インフェルニティ・ケルベロス：ATK２７００ インフェルニティ・ヴィーナス：ATK３０００ ゴドウィン：LP７２００　　　　SC２ 破滅の究極神　デス・ドラゴニス：ATK？？？ Side：鬼柳 現れやがったか究極神……トンでもない闇の力をヒシヒシと感じるぜ……如何考えても一筋縄で行く相手じゃねぇが、其れ位じゃないと満足するには程遠いぜ。 其れにだ、そいつは５０００年前にギリギリとは言え封印されてるんだろ？……だったら、俺達の力を結束すれば倒せない道理はないからな！ 「吼えるなガキ共が……究極神の力を知れば、二度とそんな口は叩けぬぞ！！ 　破滅を司る究極神であるデス・ドラゴニスの攻撃力と守備力は、常にフィールド上で最も高いモンスターの攻撃力の倍の数値となる！！ 　今現在で最も高い攻撃力はシルバー・ウィンドの３１００………よって、デス・ドラグノフの攻守力は、その倍の数値である６２００ポイントとなる！！」 『グオォォォォォォォォォォォ……！』 破滅の究極神　デス・ドラゴニス：ATK？？？→６２００ 攻撃力６２００！！……此れじゃあどのモンスターが攻撃されても、攻撃が通ったその瞬間にジ・エンドじゃねぇか！！……流石は究極神て所だなコイツは。 「其れだけではない！究極神は魔法・罠の効果を一切受けん！ 　更に、相手モンスターを戦闘で破壊した場合そのモンスターを装備しその攻守力分自身の攻守力をアップさせ、更に装備したモンスターの効果を得る！ 　究極神は絶対の存在！！其れを貴様等が超える事などは絶対に不可能だと知れ！！先ずは、遊里から葬ってくれるわ！！ 　やれ究極神よ、銀の守護龍を葬り去れ！！『天地撃滅葬送破』！！」 確かに人間が神を超えるのは簡単な事じゃないだろうが……だが、不可能な事じゃねぇ！ リバースカードオープン！トラップ発動『インフェルニティ・シールド』！ 俺の手札が０枚で、尚且つ俺のフィールド上に『インフェルニティ』モンスターが２体以上存在する時、このターン俺達の受ける戦闘ダメージを全て０にする！ 此れで遊里のライフは残るぜ！！ 「サンキュー、鬼柳！ 　更にシルバー・ウィンドの効果をシルバー・ウィンド自身に発動！此れでシルバー・ウィンドも破壊されない！」 輝天龍　シルバー・ウィンド：ATK３１００→３６００ 破滅の究極神　デス・ドラゴニス：ATK６２００→７２００ 何とか防いだが……さてどうやってコイツを倒したもんか？ 幾ら俺達のモンスターの攻撃力を上げても、究極神の攻撃力は常にフィールド上で最も高いモンスターの攻撃力の倍の数値になるから、戦闘じゃ勝てねぇ。 かと言ってモンスター効果で処理するにも、ゴドウィンだって其れは読んでる筈だからな……流石は『究極神』と言うだけあって、一筋縄じゃ行かないぜ。 「究極神の一撃を躱したか……我はカードを２枚セット。そしてエンドフェイズに究極神の効果発動！ 　究極神は、我のターンのエンドフェイズ毎に、相手に１０００ポイントのダメージを当たえる！ 　更に、究極神が存在する限り、我に対して発生する効果ダメージは全て０になる！！――貴様等の詰め手は全て封殺させて貰ったぞ！」 何だと！？バーンダメージを与え乍ら自分はバーンダメージは喰らわない……トンでもねぇな。 しかも、エンドフェイズ毎に１０００ポイントって、俺とジャックは兎も角コイツを喰らったら遊里は！！ 「そう簡単にはやられないわ！トラップ発動『ショック吸収アブソーバー』！ 　このカードの効果で、このターンアタシ達が受ける効果ダメージは全て０になる！！」 「足掻くか……ターンエンド。」 輝天龍　シルバー・ウィンド：ATK：ATK３６００→３１００ 破滅の究極神　デス・ドラゴニス：ATK：７２００→６２００ 「アタシのターン！」 遊里：SC８→９ ジャック：SC１２ 鬼柳：SC１２ ゴドウィン：SC２→３ 「破滅の究極神……確かにトンでもない効果だけど、一つ聞いて良いかしらゴドウィン？ 　私の――ユウリの記憶が正しければ、その究極神は地縛神とは違って『攻撃対象』には出来る……確かそうだったわよね？」 「ユウリの記憶……ならば誤魔化す事は出来まいな。 　確かに、究極神には地縛神の様な効果はない……このカードしかモンスターが存在しなくても攻撃対象にはされてしまう。」 だが、其れでも凶悪なステータスを誇るから戦闘対象から外されなくても其れほど痛手はねぇだろ？ 「確かに、フィールド上で最も高い攻撃力の倍の数値になる攻守力は脅威かもしれないけど……私のプリンセスの効果を忘れた訳じゃないでしょ？ 　プリンセス・ヴァルキリアは、自身と戦闘を行う相手モンスターの効果を無効にする！この効果の前には、破滅の究極神だって無力と化すわ！！」 「成程、その手があったか！ 　確かに凶悪極まりない究極神だが、モンスター効果は受け付ける故に、プリンセス・ヴァルキリアで攻撃すれば簡単に倒す事が出来ると言う訳だな？」 その手があったか！ メインフェイズなんかで発動する効果だけに目が行ってたが、プリンセス・ヴァルキリアなら戦闘を介して究極神を無効に出来る……此れは、行けるかもな！！ 「５０００年前の因縁は此処で断ち切る！ 　プリンセス・ヴァルキリアで、破滅の究極神　デス・ドラゴニスに攻撃！！斬り裂け『デュランダル・ブレイザー』！！」 「甘い！トラップ発動『メタル・リフレクト・スライム』！ 　此れで我のフィールド上に新たなモンスターが生み出される！！」 メタル・リフレクト・スライム：DEF３０００ 「そしてこの瞬間に究極神の効果発動！ 　我のフィールド上に究極神以外のモンスターが存在する時、相手は究極神を攻撃する事が出来ない！！」 ちぃ、そう来たか！ メタル・リフレクト・スライム自体はシルバー・ウィンドで破壊できるが、その為にはプリンセス・ヴァルキリアでの攻撃をキャンセルしないとならねぇから…此れは… 「究極神の守護者って所ね此れは？ 　シルバー・ウィンドで破壊する事は出来るけど、そうしたらプリンセスで究極神を攻撃する事は出来ないか……カードを１枚セットしてターンエンド。」 流石に簡単に倒させてはくれないか。 この布陣を前に、ジャックは如何するんだ？ 「俺のターン！」 遊里：SC９→１０ ジャック：SC１２ 鬼柳：SC１２ ゴドウィン：SC３→４ 「守備力３０００を誇る究極神の守護者か……だが、生半可は盾で我が『レッド・デーモン』の一撃を防げると思うなよ？ 　如何に守備力３０００の強固な防御力を誇ろうとも、攻撃力は０……レッド・デーモンの炎撃で跡形もなく吹き飛ばしてくれる！『クリムゾン・デス・メテオ』！」 「ふ……トラップ発動……」 ――バガァァァァァァァァァァァァァン！！ メタル・リフレクト・スライムが居なくなれば、次の遊里のターンで究極神を倒す事が出来るが…… 「消し飛ぶが良いスライム風情が！」 「果たして、本当に消し飛んだかな？」 「何？………な、何だ此れは！！」 アンデッド・メタル・スライム：DEF３０００ ゴドウィンのフィールドに新たなモンスターだと！？ コイツは……レッド・デーモンの効果発動にチェーンして発動されたカードの効果か！！ 「如何にも。 　我が発動したカードは『パラレルフュージョン』！このカードの効果で、メタル・リフレクト・スライムと手札の『リバイバルスライム』を融合したのだ！ 　２体のスライムを融合したこのスライムは、破壊された場合に自己蘇生する不死のモンスター……そう、究極神の最強の衛兵よ！！」 「自己蘇生モンスターとは……此れではレッド・デーモンは攻撃できん…カードを１枚セットしてターンエンドだ。」 「俺のターン！」 遊里：SC１０→１１ ジャック：SC１２ 鬼柳：SC１２ ゴドウィン：SC３→４ ドローカードは『Sp－死者蘇生』か……さて如何するか？――先ずは邪魔なスライムにご退場願おうか！！ カードを１枚セットし、インフェルニティ・ケルベロスの効果発動！！俺の手札が０の時、相手のフィールドか墓地のカード１枚を選択して除外できる！ 普通ならコイツで究極神を除外するんだろうが、其れは読まれてるだろうからな？……此処はアンデッド・メタル・スライムを除外する！！ 「ほう？敢えてスライムを……？ 　確かにアンデッド・メタル・スライムは、除外されてしまっては自己蘇生する事は出来ない……其処に気付いたか！」 「気付くに決まってんだろ！そして、此処からがメインイベントだ！ 　リバースカードオープン『Sｐ－死者蘇生』！コイツの効果で、ジャックの墓地のセイヴァー・ドラゴンを俺の前に呼び出す！……頼むぜ救世竜！！」 『キュイィィィィ……』 救世竜　セイヴァー・ドラゴン：ATK０ 「追撃のトラップ発動！『輝ける１スター』！ 　このカードは発動後レベル１のモンスターカードとなり、アタシのフィールド上に特殊召喚される！さぁ、全ての準備は整ったよ鬼柳！！」 輝ける１スター：DEF０ 分かってるさ……５０００年前に邪神を封じたのが俺の魂の前身だったって言うなら、俺が邪神を制する力を使えない道理はないからな！ 行くぜゴドウィン！俺はレベル８の煉獄龍　フォルト・スクライドとレベル１の輝ける１スターに、レベル１のセイヴァー・ドラゴンをチューニング！！ 「救世の力が煉獄に舞い降りる時、其処に嘗てない衝撃が巻き起こる！ 　光も闇も混沌も、その身に宿して絶対支配者として君臨しろ！シンクロ召喚！……雄々しく吼えろ『救世獄龍　セイヴァー・フォルト』！！！」 『バオアァァァァァァアァァァァァァァァァァァァァァ！！』 救世獄龍　セイヴァー・フォルト：ATK４０００ 破滅の究極神　デス・ドラゴニス：ATK６２００→８０００ 「此れは！！」 ５０００年前に究極神を封じた救世の力を宿した煉獄の龍だ……コイツで貴様の究極神を葬り去る！！ セイヴァー・フォルトの効果発動！ 俺の手札が０の時、相手フィールド上に表側で存在する全てのモンスターの効果を無効にし、俺のライフを１０００ポイント回復する！！ 究極神は確かに強力だが、モンスター効果の耐性は宿していない……受けて貰うぜ、セイヴァー・フォルトの裁きを！『ソウル・アブソーバー』！！！ 破滅の究極神　デス・ドラゴニス：ATK８０００→０ 鬼柳：LP２０００→３０００ 「ば、馬鹿な……！」 「破滅の究極神は確かに強力だろうが、だが『絶対』の存在じゃない！俺と遊里とジャックが力を合わせれば倒せない相手じゃないぜ！！ 　覚悟しろゴドウィン！救世獄龍　セイヴァー・フォルトで、破滅の究極神　デス・ドラグノフに攻撃！『インフェルニティ・キル・ブラスター』！！！！」 ――ドゴォォォォォォン！！ 「むおわぁぁぁぁぁぁあぁぁぁあ！！」 ゴドウィン：LP７２００→３２００　　　SC４→０ 通った……ならケルベロスとヴィーナスでダイレクトアタック……コイツで終わりにしてやる――って、馬鹿な！！！ 『ゴガァァァァァァァァァァァァァア！！』 破滅の究極神　デス・ドラゴニス：ATK８０００ 「馬鹿な、究極神だと！？」 「今し方、鬼柳に倒された筈なのに！！」 「くくく……究極神は戦闘で破壊された場合に自己蘇生する！ 　究極神は不死にて不滅！！５０００年前も辛うじて封印出来たと言う事を――封印を施すにしか至らなかったと言う事を思い知るが良い！！」 自己蘇生効果……救世の力を持ってしても、倒しきれないのか究極神は！？ ちぃ、俺は此れでターンエンド！そして、セイヴァー・フォルトは、元のフォルト・スクライドに戻る…… 救世獄龍　セイヴァー・フォルト：ATK４０００ 　　　　　　　　　　↓ 煉獄龍　フォルト・スクライド：ATK３０００ 破滅の究極神　デス・ドラゴニス：ATK８０００→６２００ 救世の煉獄龍の力を持ってしてもゴドウィンを倒すには至らなかったか……って事はやっぱり遊里に任せるしかねぇか。 地縛神はジャックが倒し、究極神も一度は俺が倒した……そうなれば、究極神を完全に滅する事が出来るのはお前だけだぜ遊里！ ５０００年前は邪神に及ばかなったかもしれないが、今は俺達が居る！デュエルには参加して居なくとも頼れる仲間が居る！……究極神も敵じゃねぇだろ！ 俺もジャックも、自分に出来る事は全てやった……だから、フィニッシュはお前に任せるぜ遊里！ 究極神を完全にブッ飛ばす一撃で、俺を満足させてくれよな！！ 「貴様等に次のターンなどない！……我のターン！！」 遊里：SC１１→１２ ジャック：SC１２ 鬼柳：SC１２ ゴドウィン：SC０→１ 次のターンがないかどうかは自分の目で確かめなゴドウィン！ このターンを凌ぎきったら、次の遊里のターンがこのデュエルのラストターンになるぜ？……さぁ、終章の幕を上げようじゃねぇか！！ 　Ｔｏ　Ｂｅ　Ｃｏｎｔｉｎｕｅｄ…　 登場カード補足 Sp－死者蘇生 スピードスペル 自分のスピードカウンターが５個以上ある時に発動できる。 自分または相手の墓地のモンスター１体を選択し、自分フィールド上に表側表示で特殊召喚する。 ショック吸収アブソーバー 通常罠 エンドフェイズまで、自分が受ける効果ダメージは０になる。 インフェルニティ・シールド 通常罠 自分の手札が０枚で、自分フィールド上に「インフェルニティ」と名の付くモンスターが２体以上表側表示で存在する場合に発動できる。 発動ターンのみ、自分が受ける戦闘ダメージは０になる。 パラレルフュージョン 通常罠 自分の手札・フィールドから、 融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、 その融合モンスター１体をエクストラデッキから融合召喚する。 「パラレルフュージョン」は１ターンに１枚しか発動出来ない。 輝ける１スター 永続罠 このカードは発動後モンスターカード（天使・光・星１・攻守０）となり、 自分のモンスターカードゾーンに特殊召喚する。（このカードは罠カードとしても扱う）