ジャック:LP3300
煌魔龍 レッド・デーモン:ATK4000

龍亞:LP4000
D・カッタン:ATK1500×2
D・メタルブックエンドン:ATK1300

龍可:LP4000
森の小悪魔 グレムリン:ATK1300
森の守護神 ロック:ATK1200

アポリア:LP4000
破滅機皇神-オメガ・ウェポン:ATK???
機皇兵ワイゼル・アイン:ATK1800
機皇兵ワイゼル・ツヴァイ:ATK2200
機皇兵スキエル・アイン:ATK1200




Side:ジャック


この局面で、遂に現れたか機皇神!WRGPの時に現れたのとは違うようだが、可成りの力を秘めていそうだな?
だが、如何に大型が来ようとも俺達が怯む理由は無いと知れ!貴様を倒すぞアポリア!貴様を倒して俺達は先に進んで、貴様等の目的
の成就を止めてくれる!!



「その意気や良し…そうでなくては面白みも何もない。
 そうやって粋がっている所を叩き潰してこそ、与える絶望と敗北感も大きくなるのだ――精々、破滅を回避する為の礎となれ歴戦のデュ
 エリスト達よ。」

「俺達を踏み台にして望む世界を作るか?笑止千万!!
 合体する前の貴様がイリアステルの三皇帝ならば、俺と遊里と鬼柳は現代に甦った三覇王!俺達が居る限り、この世界は破壊させん!
 仮に、俺達がやられたところで仲間達はいる上に、次代を担う龍可や龍亞の様なデュエリストも存在しているのだ!貴様等の目的の成
 就は、事を始める前から破綻していたと知れ!」

「俺達の世界を壊されてたまるか!お前は此処でぶっ倒してやる!!」

「私達の未来は、貴方達が決める物じゃない。私達の手で創造するもので、未来の可能性は無限に存在しているの。
 だから、その可能性すら踏みつぶそうとする事は絶対に許さないわ!!」

「そう言っていられるのも今の内だ。
 この究極の機皇神が降臨した今、お前達が勝つ可能性は万が一にも無くなったのだからな。」



万が一にも無くなったか……ならば、億に一は残って居るかも知れんな!
貴様に教えてやろうアポリア、例えどんなに絶望的な状況になろうとも、勝利の可能性と言う物は決して0%にはなり得ないという事をな!












異聞・遊戯王5D's Turn170
『全てを超えし者~オメガ・ウェポン~』











「では、其れを完全に0にしてやろう。
 破滅機皇神-オメガ・ウェポンの攻撃力と守備力は、私のフィールド上に存在するオメガ・ウェポン以外の『機皇』モンスターの元々の攻
 撃力の合計値となる。
 よって、オメガ・ウェポンの攻撃力は5200ポイント!!」

『――――――!!』
破滅機皇神-オメガ・ウェポン:ATK?→5200




攻撃力5200!
いや、其れはあくまでも今の数値であり、新たな『機皇』モンスターが現れたら攻撃力は更に上がる。更に、奴はフィールド魔法『機皇要塞
フォルテシモ』の効果で、上級の『機皇』をノーコストで出す事も出来る……此れは、中々に厄介なモンスターだな。



「其れだけではない。
 オメガ・ウェポンは、1ターンに1度、相手フィールド上のモンスターを全て破壊出来る。
 そして、この効果で破壊したモンスター1体に付き700ポイントのダメージを与え、この効果で破壊されたシンクロモンスター及びエクシー
 ズモンスターはゲームから除外される!」



無差別破壊とダメージ、更にはシンクロとエクシーズは異次元に送られる効果か!
だが、そうは問屋が卸さん!貴様がシンクロとエクシーズに対するメタ効果を張って来る事位は百も承知!故に、その効果は通さんぞ!!
リバースカードオープン、永続トラップ『クリムゾン・ファイアウォール』
俺のフィールド上に『レッド・デーモン』シンクロモンスターが存在する限り、俺のフィールド上のモンスターは相手のカード効果によっては破
壊されん!
そして、この効果は龍亞と龍可のモンスターにも適応される!!



「効果破壊は防いだか。
 だが、先程のターン、レッド・デーモンの効果を発動した事で、貴様等のモンスターは全て攻撃表示になっている。格好の獲物だぞ。
 私は機動要塞フォルテシモの効果で、手札の『機皇兵グランエル・ドライ』を特殊召喚!」
機皇兵グランエル・ドライ:ATK2800
破滅機皇神-オメガ・ウェポン:ATK5200→8000




だが、攻撃力を更に上げて来たか!
此れでは、誰が狙われても、バトルが成立したら一撃でやられてしまう……伊達に破滅の名を冠しては居ないという事か!



「ジャック・アトラス、先ずは貴様から始末してやろう。
 貴様等3人の中で、最も高い実力を持つお前を倒してしまえば、残る2人を倒す事などは児戯に等しいのでな?未来の為に消えろ!!
 破滅機皇神-オメガ・ウェポンで、煌魔龍 レッド・デーモンに攻撃!『ジェノサイド・レーゲン』!!」

「そうはさせるか!
 トラップ発動『攻撃の無力化』!此れで、オメガ・ウェポンの攻撃は無効になるぜ!!」



其のカードを伏せていたのか!
礼を言うぞ龍亞、おかげで命拾いをした。



「小賢しい真似を……所詮敗北の時が伸びたに過ぎん。
 カードを2枚セットして、ターンエンドだ。」

「へっへーんだ、1ターン敗北が伸びれば逆転するには充分だって遊里が言ってたから、このターンを生き延びる事が出来たって言うのは
 俺達の勝利の確率が上がったって言う事だぜ!
 俺のターン!!チューナーモンスター『D・スコープン』を攻撃表示で召喚!!」
D・スコープン:ATK800
D・メタルブックエンドン:ATK1300→1600



「スコープンが攻撃表示で存在する時、1ターンに1度手札のレベル4以下の『D』を特殊召喚出来る!来い『D・ステープラン』!」
D・ステープラン:ATK1400
D・メタルブックエンドン:ATK1600→1900



うむ、中々の展開力だ。
アポリアの使った『天よりの宝札』は、龍亞にとっても有り難いカードだった様だな。



「『アンチSXフィールド』があるけど、此処は思い切りいくぜ!俺は、レベル4のステープランに、レベル3のスコープンをチューニング!
 希望の未来を掴みとる為、希望を闘志にトランスフォーム!シンクロ召喚!今こそ起動せよ『鉄鋼龍 パワー・ツール』!!」

『グオォォォォォン!!』
鉄鋼龍 パワー・ツール:ATK2300

D・メタルブックエンドン:ATK1900→1300



700ポイントのダメージを受ける覚悟で己のエースを召喚して来たか!見事だ、龍亞よ!!



「ダメージを受ける事を覚悟でシンクロ召喚を行ったか……愚かな。
 破滅機皇神-オメガ・ウェポンは、モンスターをシンクロ召喚、またはエクシーズ召喚したプレイヤーに1000ポイントのダメージを与える。
 アンチSXフィールドの効果と合わせて、シンクロかエクシーズかを呼び出したプレイヤーには1700ポイントのダメージが入るのだ!!」

「えぇ!?」



く……シンクロ召喚かエクシーズ召喚を行ったら、ライフの半分程が吹き飛ぶという訳か!
加えて、5倍フィールのデュエル場に於いて1700ものダメージが発生したら、その衝撃は計り知れん!…く、フィール・バニッシュ!!!


――バシュゥゥゥゥゥ!!


「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
龍亞:LP4000→2300


くそ……5倍のフィール、矢張り相殺する事は出来んか。
大丈夫か龍亞!!



「いってぇ……此れ位へっちゃらだい!
 すんごく痛かったけど、此れ位でへこたれてちゃ駄目だぜ!遊里にも『男の子なら、少し痛かった位でへこたれちゃダメ。男の子ってのは
 傷だらけになってこそ本物だから』って言われてるからな!!」

「……間違ってはいないが、間違っているような気がするぞ其れは……」

「ウム、其れに関しては同意するぞアポリア。」

だが、其れならばこれで終わりではないだろう!
お前のデュエリストとしての力を見せてみるがいい!!



「パワー・ツールの効果発動!
 このカードのシンクロ召喚に成功した時、デッキから装備魔法1枚を手札に加える…俺が手札に加えるのは『アタックツール・レーザーブ
 レード』!
 そして、装備魔法『アタックツール・レーザーブレード』を鉄鋼龍 パワー・ツールに装備!
 このカードを装備したモンスターの攻撃力は700ポイントアップし貫通効果を得る!!」

『ギョォォォォォン!』
鉄鋼龍 パワー・ツール:ATK2300→3000(アタックツール・レーザーブレード装備)



攻撃力3000か!
オメガ・ウェポンを倒す事は出来ないが、機皇兵を葬るには充分過ぎる攻撃力だ!
オメガ・ウェポンは確かに強力だが、己のステータスを他の『機皇』モンスターの基本ステータスに頼って居る以上、『機皇』モンスターが少
なくなれば攻撃力の低下を避ける事は出来ん。
機皇神を倒すことが出来ないのならば、機皇兵を狙えばいいのだ!やってしまえ龍亞!!



「うん!行くぜアポリア!
 鉄鋼龍 パワー・ツールで、機皇兵グランエル・ドライに攻撃!『デモリション・スライサー』!!」

「甘い。
 トラップ発動『SXバリア』!このカードを発動したターン、相手はシンクロモンスターとエクシーズモンスターで攻撃する事が出来ない!」



攻撃も通さないという訳か……抜け目がないと言うか、慎重と言うか、一分の隙すら許さない戦術か!



「通らなかったか……カッタンとメタルブックエンドンを守備表示に変更し、カードを1枚セットしてターンエンド!」
D・カッタン:ATK1500×2→DEF1000
D・メタルブックエンドン:ATK1300
DEF1200


「私のターン!『白銀の獅子 レグルス』を守備表示で召喚!」

共に戦おう、龍亞!
白銀の獅子 レグルス:DEF1000


「グレムリンとロックを守備表示に変更し、カードを1枚セットしてターンエンド。」
森の小悪魔 グレムリン:ATK1300→DEF1400
森の守護神 ロック:ATK1200→2000




龍可は精霊のカードを呼び出し、セットカード1枚でターンエンドか。
まぁ、1700ポイントものダメージを受けてシンクロ召喚を行うよりも此処は壁を増やしておくのが上策だからな?ライフが残って居れば、必
ず逆転の機会は訪れるのだからな!!

俺のターン!!……ほう、此れは良いカードを引いたな?
巧く行けば、このターンでアポリアを倒すことが出来るかも知れん!――如何やら、貴様等の野望とやらも此処で終わりになるようだぞア
ポリア!



「なに?」

「俺が今ドローしたカードは……魔法カード『ユニオン・アタック』
 このカードを発動し、その効果で俺達のモンスターの攻撃力をレッド・デーモンに集約する!!」

「俺達の力を……」

「貴方に託すわ、レッド・デーモン!!」

『バオォォォォォォォォォォォォォォ!!』
煌魔龍 レッド・デーモン:ATK4000→14200




ユニオン・アタックを使った場合、相手に対して発生する戦闘ダメージは0になるが、此れでオメガ・ウェポンの攻撃力は遥かに上回った!
このターンでオメガ・ウェポンには退場して貰うぞ!!
バトル!煌魔龍 レッド・デーモンで、破滅機皇神-オメガ・ウェポンに攻撃!『アブソリュート・ヘル・バーン』!!!



「そうは行かない。
 トラップカード『機皇壁』!私のフィールド上に『機皇』モンスターが存在する時、相手モンスターの攻撃を無効する!!」

「此れすら防いだか……カードを1枚セットしてターンエンドだ。」

「私のターン!
 ワイゼル・アインとスキエル・アインをリリースし、『機皇兵ワイゼル・ドライ』を攻撃表示で召喚!」
機皇兵ワイゼル・ドライ:ATK3000



此処で攻撃力3000のモンスターか!
機皇モンスターの攻撃力の合計値は変わって居ないので、攻撃力は8000のままだが、この先が絶対に存在しているのだろうな……間
違いなく。



「そして、フォルテシモの効果で『機皇兵グランエル・アイン』を攻撃表示で特殊召喚!」
機皇兵グランエル・アイン:ATK1600
破滅機皇神-オメガ・ウェポン:ATK8000→9600




こ、攻撃力9600ポイントだと!?
よもやこれ程までの力を持っているとはな……WRGPの決勝戦の時とは別人だ。如何やら俺は、あの時はお前の本質を見極めることが出
来なかった様だ……ならば、このデュエルにて真の決着をつけてやる!!



「あぁ、決着を付けよう――お前の敗北を持ってしてな。」

「ほざくなアポリア!どんな状況であっても諦めないのがデュエリストだ!!」

俺達は絶対に諦めん!!
貴様を打ち倒して、その野望を根底から粉々に粉砕してくれる!!――貴様のフィール、俺が全力で受けてやるぞ!!

だが、今は己の為すべき事が最優先だ――負けんぞアポリア!そして知るが良い、この時代のデュエリストには、未来を切り開く力がある
と言う事をな!!

あからさまにシンクロとエクシーズを封じて来たが、その程度で俺達を如何にか出来ると思ったら大間違いだ!!
この状況、必ずや突破して勝利を呼び込んでくれるわ!!――俺達に絶望を与えると言うのならやってみろアポリア!!俺達は、その絶
望を超えて希望を手にしてやる!!

貴様の全てを俺達が真正面から受けて、そして超えてやるぞ!!














 To Be Continued… 






登場カード補足





アタックツール・レーザーブレード
装備魔法
「鉄鋼龍 パワー・ツール」または「D」と名の付くモンスターにのみ装備可能。
装備モンスターの攻撃力は700ポイントアップし、相手の守備表示モンスターを攻撃した時、攻撃力が守備力を上回って居れば、その数値
分の戦闘ダメージを相手に与える。



クリムゾン・ファイアウォール
永続罠
自分フィールド上に「レッド・デーモン」シンクロモンスターが存在する限り、自分フィールド上のモンスターは相手のカード効果によっては破
壊されない。



SXバリア
通常罠
このカードを発動したターン、相手はシンクロモンスター及びエクシーズモンスターで攻撃する事が出来ない。



機皇壁
通常罠
自分フィールド上に「機皇」モンスターが表側表示で存在する場合に発動出来る。
相手の攻撃を無効にする。