遊里:LP2000 SC6
絶天龍 シルバー・ストーム:ATK3300
プリンセス・ヴァルキリア:ATK2500
プラシド:LP4000 SC6
機皇帝ワイゼル:ATK3000
Side:遊里
ギリギリの土壇場で、会得出来たわ、シンクロモンスターとシンクロチューナー、2体のシンクロモンスターでシンクロする、究極のシンクロ召喚であ
るアクセルシンクロを!
この力で進化したシルバー・ウィンド――もとい、シルバー・ストームも凄まじい力を秘めてるみたいだから、このまま一気に押し通るだけでしょ!
機皇帝だって、越えてやるわ!!
「この局面でか……だが、シルバー・ストームには及ばずとも、機皇帝ワイゼルの攻撃力はプリンセス・ヴァルキリアよりは上だからな?
だったら先ずは、ソイツから始末させて貰う!
機皇帝ワイゼルで、プリンセス・ヴァルキリアに攻撃!!」
「する前に、フィールドをよく見てみなさい?……急いては事を仕損じるわよ?」
「なに?……な、此れは!!!」
プリンセス・ヴァルキリア:ATK2500→3000
シルバー・ストームが表側表示で存在する限り、アタシのフィールド上のシルバー・ストーム以外の私のフィールド上の表側表示モンスターの攻撃
力は500ポイントアップして、戦闘では破壊されず、1ターンに1度だけカード効果で破壊されないわ!
「小癪な……バトルフェイズを終了して、メインフェイズ2に移行する!!」
まぁ、そう来るわよね?攻撃は無意味な訳だし。
だけど、此のメインフェイズ2で、シルバー・ストームの真の力を、貴方に教えてあげるわプラシド!!
異聞・遊戯王5D's Turn136
『Don't stop keep on Going!』
「メインフェイズ2で、機皇帝ワイゼルの効果を発動!
相手フィールド上のシンクロモンスターまたはエクシーズモンスター1体を選択して、このカードに装備する。
この効果で、貴様のシルバー・ストームは貰うぞ、上条遊里!」
「ところが、そうは問屋が卸さないわ!絶天龍 シルバー・ストームの効果発動!
相手ターンに1度、このカードをゲームから除外出来る!そして、この効果を発動したターン、相手モンスターの攻撃を1度だけ無効に出来る!」
プリンセス・ヴァルキリア:ATK3000→2500
「異次元に逃げたか……ならば、手札からスピードスペル『Sp-機皇旋風』を発動。
俺のスピードカウンターが4個以上あり、俺のフィールド上に『機皇帝』と名の付くモンスターが存在する場合、相手フィールド上に表側表示で存
在する、魔法・罠カードを全て破壊する。
此れにより、厄介なトライアングル・バインドとダビデスター・バインドは破壊させて貰うぜ。」
「流石に、只では終わらないか……」
そして、この瞬間にシルバー・ストームの効果発動!
自身の効果で除外したシルバー・ストームは、エンドフェイズに異次元から帰還する効果を備えている!でもって、シルバー・ストームが舞い戻っ
た事で、プリンセスの攻撃力もアップするわ!
プリンセス・ヴァルキリア:ATK2500→3000
そしてアタシのターン!!
遊里:SC6→7
プラシド:SC6→7
さて、このターンで終わらせるわよプラシド!!覚悟は良いわね?
「本気で言っているのか貴様は?
ワイゼルGとスキエルC5の効果で機皇帝ワイゼル∞への攻撃は届かないと言う事が理解できないのか?」
「其れは如何かしら?シルバー・ストームの真骨頂は此処からよ!!
シルバー・ストームの効果発動!1ターンに1度、デッキの上からカード5枚を確認し、その中のチューナーの数だけ攻撃する事が出来る!!」
「な、連続攻撃効果だとぉ!!」
その通り!!
そして、此のデッキの上から5枚を確認!――確認したカードは『クイック・スパナイト』『ジャッキー・ジャンパー』『ライティ・ドライバー』『ツメクリボー
』『ツノクリボー』、計5体のチューナー!
よってこのターン、シルバー・ストームは5回の連続攻撃が可能になる!!『シルバー・ウィンド・ミラージュ』!!
――ギュオン!!!
お、シルバー・ストームの手にエネルギーの塊が!其れを放って攻撃するって訳ね……先ず1回目の攻撃!対象は、機皇帝ワイゼル!!
『遊里の覚悟が導いた、私の進化。その力を見るが良い!』
「ワイゼルGの効果で、その攻撃はワイゼルGが受ける!!」
「まぁ、そうでしょうね?
でも2回目の攻撃が待ってるわ!2打目も、機皇帝ワイゼルに攻撃!!」
「スキエルC5の効果で、その攻撃を無効にする!!」
2発目のエネルギー波も躱されちゃったか――だけど、これでもう機皇帝への攻撃を無効にする事は出来ないわよねプラシド?
ドレだけ強い力を持っていようとも、アクセルシンクロは機皇帝を超える事が出来るって言う事が、此れで完全に証明された!大会を滅茶苦茶に
してくれた報いを受けて貰うわ!
「絶天龍 シルバー・ストームの3回目の攻撃!
邪魔が無くなった今、シルバー・ストームの攻撃は、容赦なく機皇帝を撃ち貫く!消え去れ、機皇帝ワイゼル∞!!」
『消え失せろ!』
――シュバァァァ!!
おぉ、今度は翼からのエネルギー波!攻撃方法も、シルバー・ウィンドの頃より多彩になってる感じね?なら、そのエネルギー波で消し飛べ!!
「むぅ…!!」
プラシド:LP4000→3700
機皇帝は、本体である機皇帝と4つのパーツで構成されるモンスターだけど、それ故に中核である機皇帝が破壊されると、他の構成パーツは存
在する事が出来ない。
つまり、機皇帝の本体さえ破壊できれば、フィールドは壊滅状態になるって言う事よね?
「貴様…!!」
「此れでもうアンタを護るモンスターは居ない!シルバー・ストームの4回目の攻撃でダイレクトアタック!!」
――ドゴォォォォォォォン!!
「ぐあぁぁぁあっぁあぁぁぁぁぁ!!!」
プラシド:LP3700→400
4発目は胸のクリスタル状の部分からのビーム……と言う事は5打目は多分――
「此れで終わりよプラシド!
絶天龍 シルバー・ストームで、プレイヤーにダイレクトアタック!穿ち貫け『アサルト・ハリケーンバスター』!!」
『此れで、終わりだ!!』
――キュゴォォォォォォォ……ドガァァァァァァァァァァァァァァァン!!!
やっぱり最強のブレス攻撃!此れで吹き飛べぇぇぇぇぇ!!!
「ぐおわぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
プラシド:LP400→0
――ガシャァァァァァァン!!
って、思いのほか派手に打っ飛んだけど大丈夫!?普通に考えたら、今の吹っ飛び方は重傷じゃ済まない感じなんだけど………
「………」
「あ、駄目っぽい。」
Dホイールと合体してた部分からポッきりと逝ってるからねぇ……ぶっちゃけて言うなら胴体切断状態なんだけど、其れでも血が流れないで、切断
部分から、コードやら何やらが見えてる辺り、本気でプラシドはサイボーグかアンドロイドの可能性が高そうだわ。
「遊里、無事か!?」
「こっちは粗方片付いたぜ。」
「ジャック!鬼柳!
うん、アタシは大丈夫よ、今し方機皇帝の使い手にして、大会を混乱に陥れた奴を成敗したところだからね。」
問題は、此のスクラップ寸前の奴をどう処理するか何だけど…………
「見事であった、上条遊里。」
「誰!?」
って、なんじゃこりゃぁぁぁ!?
ワイゼルよりももっとバカでっかい、ブラウンの超巨大ロボット!?……まさか、これはワイゼルとスキエルに続く、3体目の機皇帝なのかしら?
「如何にも。そして、お初お目にかかる、チーム5D'sの諸君。
我々は、イリアステル。そして、私がリーダーのホセだ。」
「え?アンタがリーダーなの?」
「………」
「う……なら、僕がサブリーダーのルチアーノ。
そんでもって、其処に転がってるのが一番下っ端のプラシド。」
たった3人で、リーダーもへったくれも無いと思うんだけど、アンタ達は一体何者なの?
このプラシドとか言う、大会荒らしの弩阿呆は兎も角として、こうしてアタシ達の前にその姿を現したって言う事は、コイツの回収ってだけじゃないで
しょう?リーダーのホセおじいちゃん?
「ふむ……プラシドを倒した褒美に教えてやろう。
我々は、未来を変える為にやって来たのだ。――最悪の絶望の未来を変える為にな。」
「未来を変えるだと?世迷いごとを!
未来は確定した物ではない!今、この時代を生きる者が、俺達が紡いでいく結果の見えない道筋!デュエル同様、未来もまた無限の宇宙創造
によって作り出されて行くものだ!
貴様の言う最悪の絶望の未来がどんな物かは知らないが、そんな物は、絶対王者ジャック・アトラスと、無敵女帝上条遊里が存在してる限り、
訪れる事は有り得ん!
俺達の歩んだ軌跡こそが、未来に向かうロードになるのだ!!」
「へ~~、なら問題ないか……って、バーカ!其れが最悪だって言うんだよ!!」
馬鹿って言う奴が馬鹿って言葉を知りなさいお子様君。
話を聞く限り、彼方達はどうやらこれより先の未来を知ってるみたいで、しかも其れが途轍もない絶望の世界だって言うのは分かったけど、だから
って、過去を破壊するのは間違いだよ。
もしもアタシ等の時代にその原因があるって言うなら、先ずは警告して、その警告が意味を成さなかった場合でしょ、過去の破壊ってのは。
其れに、ジャックも言ってたけど、未来とは決められたモノじゃなくて、今を生きるアタシ達の手で如何にだって変える事が出来んのよ?なのに、そ
の可能性を認めないで、過去を破壊するって言うなら、アタシは――アタシ達は戦うよ!
「ふん、遊里の言う通りだ。
俺達の世界で好き勝手すると言うのならば、俺のレッド・デーモンが貴様等を焼き尽くす!!」
「大層な事を言ってくれたが、俺を満足させてくれよイリアステル?
貴様等の機皇帝も野望も、全て俺のフォルト・スクライドが煉獄の炎で灰にする。」
「シティは、今を生きる人たちの物――其れをアンタ達の都合で壊させはしない!
其れでも其れを押し通すって言うなら、アタシの新たな力――アクセルシンクロの力で、有無を言わさずに叩きのめす!!」
――轟!!!
「ほう……此れは此れは、中々の気迫と、そしてフィールだな?
未来で伝説と謳われたデュエリストの力は伊達ではないと言う事か……だからこそ、お前達は何れ葬らねばならないのだが、今この時は顔合
わせが目的なので、ここいらでお暇するとしよう。プラシドも治さねばならぬからな。
だが、次はこうは行かんと言う事を肝に銘じておくが良い。」
言われなくともその心算よ?勝って兜の緒を締めよってね!
そっちこそ覚悟しておきなさいイリアステル?――アンタ達が、次にアタシ達の前に現れたその時が、アンタ達の終焉の時になる訳だからね。
「ふむ、覚えておこう。――その時が来るのが楽しみではあるがな。
では、次の機会にまた会おう諸君。――次なる邂逅が、良きときである事を願ってな。」
――シュン!
消えた…!!って、本気で何者なんだろうねイリアステルってのは?……まぁ、誰が相手でも負ける心算は無いけどさ。
んで、イリアステルと同じ位に謎な貴方は誰なの、謎のDホイーラーさん?
「其れに答える事は出来ないが、少なくとも俺は君達の敵じゃない。
だが、俺も今の時点で全てを明かす事は出来ない――俺が明かしてしまう事で、より面倒な事態になる事も有り得ないと言いきれないからな。」
「と言う事は、今は見に回るって事?」
「有体に言えばな。
だが、俺はどんな時でも君達を応援していると言う事だけは忘れないでくれ――チーム5D'sは、そう言う意味では最高のチームだろうな。」
其れは光栄だね。
ともあれ、今回の事で、アタシ達が倒すべき相手の事が明らかになった訳だからね。――絶対に叩き潰してやるわ!!!
アタシ達の今までが作り出す未来、今のアタシ達の世界も何もかも、アンタ達の好きにはさせないわよ、イリアステル!精々、足掻くと良いわ!!
何がどうなっても、この世界は破壊させないわ!!
イリアステル――コイツは本気で、叩きのめさないとダメみたいだからね!!
To Be Continued… 
登場カード補足
Sp-機皇旋風
スピードスペル
自分のスピードカウンターが4個以上あり、自分フィールド上に「機皇帝」モンスターが表側表示で存在する場合に発動できる。
相手フィールド上に表側表示で存在する、魔法・罠カードを全て破壊する。
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