Side:ジャック


道を開けろ雑魚共!!此処は貴様等の様な輩が闊歩して良い場所ではない!
やれ、煌魔龍 レッド・デーモン、天刑王 ブラック・ハイランダー!!デュエルを穢すクズ共に、極炎と極星の鉄槌を骨の髄にまで叩き込んでやれ!!



『バオォォォォォォォォォォォォォォォ!!!』

『ガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!』



――ドゴォォォォォォォォォォォォォォォン!!

――ズバァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!



「「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」
ディアブロ7&22:LP2600→0



ふん、他愛もない!!俺を倒したいのならば、せめて青眼の究極竜に匹敵するモンスターを従えて来るが良い!!
貴様等の様な雑魚など、俺の相手にはなり得ん!――精々大人しく、俺の糧となるが良い!……尤も、貴様等程度では糊口は膨れんだろうがな!

其れよりも、遊里は無事なのだろうか?
アイツならば強化ゴーストにやられる事は無いだろうが、どうにも嫌な予感がするのは否めん……無事でいてくれよ、遊里!!










異聞・遊戯王5D's Turn133
『未来へと続く可能性の序曲』











遊里:LP(何だかんだと削られて)1000
輝天龍 シルバー・ウィンド:ATK2500
プリンセス・ヴァルキリア:ATK2500
ダーク・マジシャン・ガール:ATK2500


ディアブロ:LP1000~4000(個体によって異なる)
A・ボム:ATK400×沢山




Side:遊里


これは……流石にキツイわね?
ディアブロ軍団はライフを気にする必要が無いから、A・ボムでの自爆特攻も使い放題だし、専用カードで私にダメージを与えて来てくれてる訳だから
ね……シルバー・ウィンドとプリンセスを召喚してなかったら、本気でヤバかったわね。

シルバー・ウィンドとプリンセスが健在なら、2枚破壊効果も、モンスターが対象なら、シルバー・ウィンドの効果で1体は守れるし、破壊された1体も、
プリンセスの効果で蘇生できるから。

でも、此れだけの相手を前に残りライフ1000で如何にかしろって言うのは、幾ら何でも無茶振りでしょうに!!幾ら私でも、残りライフ1000で、全部
のディアブロを叩きのめすのなんて無理だって!!
否、ジャックならレッド・デーモンの効果で一掃は出来るだろうけど、生憎と私のデッキにはレッド・デーモンに匹敵する破壊のカードは無いからね。
ミラーフォースが引けてればそうでもないんだろうけど、生憎と手札にはないからね。

このままだとジリ貧だけど――



「お前達の好きにはさせない!ユニオンモンスター『ジャンク・ランチャーマン』を召喚し、ジャンク・ウォリアーに装備!
 装備モンスターの攻撃力は300ポイントアップし、相手モンスター全てに攻撃が可能となる!!」

『ムオォォォォォォォ!!』
ジャンク・ウォリアー:ATK2300→2600(ジャンク・ランチャーマン装備)



「撃ち貫け!『スクラップバスター』!!」

『ダァァァァァァァッァァァァァァ!!!!』



――バガァァァァッァアァァァァァァァァァァァァアァァァァァァン!!!




此処で助っ人!!……A・ボム軍団を一掃しちゃった貴方は……あの時の!!――アクセルシンクロを使って見せた謎のDホイーラー!!
何だってまたこんな所に……



「話は後だ、まだ敵はウジャウジャ居る訳だからな。――先ずは奴等を一掃する!!付いて来い遊里!!」

「言われてみれば……確かに、話は後よね!!」


――ヴオォォォォォォォォォン!!


「「「「「「逃がさん!」」」」」」
ディアブロ軍団:LP4000



走り始めた所でま~~たもっさりやって来たし――てか、ゴーストってロボットでしょ?こんなに大量に、何処で誰が製作してるってのよ……迷惑な!



「あぁ、本当に迷惑極まりない連中だが……良いだろう、お前達を倒す為だ、俺のエースモンスターを見せてやる!
 チューナーモンスター『ドリル・シンクロン』を召喚!」
ドリル・シンクロン:ATK800



エースモンスター?其れって、アクセルシンクロのジャンク・アギューメントじゃないって事?
レベル5のジャンク・ウォリアーが居る状態で、レベル3のチューナーって言う事は、アタシと同じレベル8のシンクロモンスターがエースって事だけど…



「レベル5のジャンク・ウォリアーに、レベル3のドリル・シンクロンをチューニング!
 集いし願いが、新たに輝く星となる。光射す道となれ!シンクロ召喚、飛翔せよ『煌天龍 スターダスト』!!」

『クァァァァァァァァァァァァァァァァァァ……!!』
煌天龍 スターダスト:ATK2500



「!!」

此れは……この白銀のドラゴンは――前に、龍亞と龍可が機皇帝と戦った時に現れたドラゴン!!アレは、貴方が召喚したドラゴンだったのね!?
まぁ、アレのお蔭で龍可と龍亞のモンスターは奪われずに済んで、デュエルもノーコンテストになった訳なんだけど……



「奴等は、俺にとっても倒すべき敵だからな――何よりも、奴等にシグナーのドラゴンを渡す事は出来かったからな。」

「倒すべき相手ね……」

って言う事は、この人って若しかして衛遊の知り合いってか仲間なのかな?目的は一致してるし、気のせいかもしれないけどメッチャ声似てるしね。
まぁいいや、此れを鎮圧したら、家に帰って衛遊に聞いてみよ。



「其れが如何した!トラップ発動『激流葬』!!」

「って、乱入して来たくせにそのカード伏せてた訳!?幾ら何でも準備が良いと言うか、有り得ないでしょ其れは!!本気で碌でもない連中だわ!」

さて、如何する!?
シルバー・ウィンドの効果をプリンセスに使えば、破壊されたモンスターの内1体は、次のターンで蘇生できるけど、それでも1体は失われる……!!



「そうはさせない!スターダストの効果発動!
 1ターンに1度『フィールド上のカードを破壊する効果』が発動した時、その効果を無効に出来る。
 そしてエンドフェイズまで、俺のフィールドの表側表示モンスターの攻撃力は300ポイントアップする!行くぞ、『ヴィクティムサンクチュアリ』!」


――ガキィィィン!!


煌天龍 スターダスト:ATK2500→2800




此れは……スターダストが激流葬を無効にした!?――アタシのシルバー・ウィンドみたいに、破壊に対する効果を持ってるみたいね?
1ターンに1度の制約はあるけど、ありとあらゆる破壊効果を無効に出来て、更には自軍のモンスターを全て強化する……選択した1体が破壊されな
くなり500ポイントアップするシルバー・ウィンドとは絶対値を同じにした正反対の効果って感じね。

だけど、激流葬が無効に出来たんなら万事OK!



「お前達じゃ、俺達を止める事など出来ない!
 煌天龍 スターダストでダイレクトアタック!響け『シューティングソニック』!!」

『コアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!』


――ドガシャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!



「のわぁぁぁぁぁぁぁあぁぁ!!!!」
ディアブロ1体:LP4000→1500(フィールでマシンクラッシュ)


「「「「「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁっぁあっぁぁぁあっぁぁ!!!」」」」」
他のディアブロ軍団:LP4000(フィールの余波を受けてマシンクラッシュ)



って、待て待て待て、一撃で合計6体クラッシュってドンだけのフィールよ其れ!!
複数体のモンスターを使うなら兎も角、1体のモンスターの攻撃のフィールだけで数体クラッシュさせるなんて、アタシやジャックでも難しいってのに。
やっぱり、この人は只者じゃないわね。



「奴等と戦うのならば、これくらい出来ないと太刀打ちできないからな。」

「成程、納得したわ。」

とは言え、ゴーストはまだまだ多い……気を入れて行かないとね。



「あぁ、その通りだ――だが、この状況はある意味で好機とも言える。
 この極限の状況……この状況だからこそ、今こそアクセルシンクロを完成させる時だ!今を於いて、アクセルシンクロを完成させる機会は無い!」

「今だからこそアクセルシンクロを?」

確かに、強化ゴーストが街に溢れかえってるって言う状況は、最悪極まりないし、極限の状況と言えなくはない――でも、だからって!!



――ヒィィィィィィン……



「!!」

って、痣が光ってる!?って事は何かあるって事?――まさか!!



「アクセルシンクロを完成させるのはお前自身の手でだ――掴み取れ遊里、進化の先にある物を!!」



此れは……光が――光の先に、何かが有るって言うの?


――キィィン……


え?……このカードは、ドラゴン?若しかしてこのカードが、アタシのアクセルシンクロの――








――――――








Side:謎のDホイーラー(衛遊)


如何やら遊里は進化の道を見つけた様だな?――奴等と戦う上で、アクセルシンクロは外せないファクターだからな。
尤も、アクセルシンクロそのものは遊里が自身で至ったモノだから、俺が助言した事でアクセルシンクロの開祖が誰かというパラドックスが発生してし
まったが、お前達の野望を阻止するためなら、この程度の事は些細な事だ。

「そうだろう、プラシド!」

「貴様……態々時を超えてまで俺達の邪魔立てをするか――もともといけ好かない奴だったが、本気でムカついたぜ……貴様は此処で排除する!」

「俺にデュエルで勝つ心算か?……お前の思い通りにはさせないぞプラシド!来い!!」

「貴様を葬って、俺達の戦いの狼煙とさせて貰うぞ!!」


「「デュエル!!」」


謎のDホイーラー(衛遊):LP4000
煌天龍 スターダスト:ATK2500

プラシド:LP4000
マシンナーズ・フォートレス:ATK2500



遊里が戻ってくるまでの暫定的な処置だが、お前の相手になってやるプラシド!――尤も、お前では俺を倒す事は出来ないだろうけどな。
過去を破壊して未来を変える、お前達のしようとしている事は只の破壊だ!この世界は、この世界を生きる者達の物…お前達の好きにはさせない!

その為に、俺はこの世界に来たんだからな!!



「貴様……良いだろう、相手になってやる――未来での彼是の礼も、今此処で返させて貰うぞ!!」

「返せるものなら返してみろ――お前では無理かも知れないがな。」

だが、過去に遡行した上で此れだけの事をするとは、イリアステルは本気なんだろうな――だからと言って、簡単に負ける心算は毛頭ないけれどな。
兎に角、お前は此処で終わりだプラシド!

俺が倒せれば其れで良いが、俺が倒せずとも、新たな力を手にした遊里に倒されるのがお前の運命だからな……今の内に覚悟を決めておけ!!








――――――








Side:遊里


え~~~と……先ずは現状確認。
レーンで不思議な光に飲まれたと思ったら、シティの郊外に瞬間移動してたって、ドンだけの超常現象よ此れ!民報が喜んで飛びつきそうなネタね。

で、到着した場所には巨大な石板が……何此れ?



――キィィィィン………



「んな!?」

此れは……石板に触れた瞬間に、光に包まれて――此処は何処?



「上条遊里……」

「はい?」

って、なんじゃこりゃあ!!?
行き成り転送されて辿り着いたのは、白一色の異様な空間――そして空間以上に異質な雰囲気を持った謎の人物(?)……この人は一体?



「貴女は答えに至りました……ならば進むべきでしょう――此れが貴女の新たな力、其れを手にして未来を突き進みなさい……其れが貴女の――」



――キィィィィン!!



と、話の途中で戻ってきちゃった。
だけど、此れは――このカードはきっと幻想じゃない。

『絶天龍 シルバー・ストーム』――アタシの新たな力になるであろうドラゴン族のシンクロモンスター!
待っててね、直ぐにでも貴方を解放して見せるから!!――そして、アクセルシンクロを体得してやろうじゃないの!本番は此処からよゴースト軍団!

アクセルシンクロを完成して、アンタ達を文字通り粉砕してやるから覚悟しておきなさいよ!!












 To Be Continued… 






登場カード補足