No Side
実技試験を夫々1ターンキルで終わらせた裕奈、はやて、十代の3人。
試験も終わったので、揃って帰宅中。
「俺とはやては逆転勝ちで、裕奈はパーフェクトだったな!あ〜、お前等とデュエルしてぇ!」
「はは、焦る事ないやん。アカデミア入ったら何時でも出来るやろ?」
「お楽しみはその時だって♪」
談笑しながら歩く姿は昔からの友のようだ。
さて、この3人は真っ直ぐ帰宅かと言うとそうではない。
ある場所を目指して移動中なのだ。
その目的の場所は…カードショップ『札屋・吉良』である。
尚この時、十代に羨望と嫉妬と殺気が入り混じった視線が向けらていたが、全てユベルがシャットアウトしていた…
遊戯王×リリカルなのは×ネギま 夜天と勇気と決闘者 GX6
『店長無双列伝!!』
Side:裕奈
十代が、私とはやてのデュエルディスクに付いてる『オートシャッフル機能』を自分のディスクにもって言うから、帰りに『アノ』ショップに行くことに。
店長とエヴァちん元気かな〜?
「アレ?この道って確か…若しかして『札屋・吉良』に向かってんのか?」
「なんや知っとったんか?」
「あぁ。昔、其処の店長に貰ったんだ『ハネクリボー』。」
へ〜そうだったんだ。
てことは、十代も『真のデュエリスト』の気質があるって事なのかな?
「真のデュエリストか〜、やっぱデュエリストなら目指すは其処だよな!」
だよね〜♪
お、着いた着いた♪
――チリンチリ〜ン♪
「いらっしゃい!」
「うい〜っす!店長〜、エヴァちん!元気してた?」
「おぉ、裕奈嬢ちゃんとはやて嬢ちゃん…と、精霊憑けてた坊主じゃないか。何だ知り合いだったのか?」
「いんや、試験行く途中で知りあったんや。」
「はやてと裕奈のおかげで遅刻しないで済んだぜ♪」
はは、チャリで推定時速80kmだかんねぇ…恐るべし魔力供給。
「そう言えば今日はアカデミアの実技試験の日だったな。如何だった?」
「バッチリっすよ!私達全員、試験官の事1ターンキルしてやったからね♪」
「お見事。俺のデュエリストを見る目は狂ってなかったみたいだ。」
まぁ、店長だからね。
てか、大会中?
「ん?あぁ、まぁね。偶に簡易デュエルリングを使っての小さな大会開いてんだ。エヴァの奴が審判やってくれてな。」
「エヴァってアノ金髪の子か?アレ?5年前と変わんなくね?」
十代、エヴァちんにそれは言ったらダメだって。
「何でだよ?」
「…エヴァちんって600歳の真祖の吸血鬼だから年取らないんだけど…?」
良いよねばらしてもさ。
つーか十代なら受け入れるような気がするし。
「マジか!?スッゲー、吸血鬼なんて存在してたのかよ!」
やっぱしね。
「まぁ、カードの精霊がおるんやから今更驚くほどの事でも無いと思うんやけどね。」
「まぁね。」
「ん?でも吸血鬼と一緒にて大丈夫なのか店長は?」
「ん〜…何と言うか血は吸われてるが吸血鬼化はしないらしいんだよな俺は。しかもどれだけ吸われても貧血も起こさないしなぁ…」
うん、前々から思ってたけど…何モンだアンタは!?
「店長だ。」
だよね。
「まぁエヴァの事は置いておいてだ。実はなアカデミア島の方に新しい店出すことになってな。
エヴァが新店舗とこの店を繋いでくれるってんで大助かりだ。アカデミアの方でもよろしく頼むぜ?」
「おぉ、流石はエヴァちゃんや!空間結合もお手の物って事やね!」
「600歳超の真祖様に出来ないことはないてことでしょ?そういや1度操られてんだよね私って…」
アカデミアにもこの店が出来るとカード買うのに困らないし、ディスクの修理面でも助かるね。
っと、そうだ本来の目的っと!
「あのさ店長、十代のディスクにオートシャッフル付けること出来る?」
「出来るぞ?デッキセット部分のユニット交換だけだから10分もあれば。」
ユニット作ってた!?
此処までくるとマジでスゲェです店長…
「マテ貴様!!そんなアンティなど、この店では認めておらんぞ!!」
…エヴァちんの怒号?
な〜んかおきたっぽいよね?
「せやな。」
――――――
Side:はやて
デュエルスペースから聞こえてきたエヴァちゃんの怒号、なにがあったんやろ?
アンティが如何のいっとったけど…?
「如何したエヴァ?」
「吉良か。いや、今のデュエルの勝者なんだがな、相手のデッキを奪おうとしよったのだ。
余所の店ならばいざ知らずこの『札屋・吉良』でそんな狼藉は認めるはずが無かろうが!!
大体にして、カードに穴あけたり端っこを折ったり切ったりのイカサマ手法を使う貴様にデュエルする資格など無いわ!!」
うわっ最悪や…!
カード大切に出来へん奴が…!!
「おい、自分のデッキくらい大切にしろよ!切り刻まれたらカードが可哀想だぜ!」
「つーか、イカサマしこんで勝って楽しい?私には…私達には考えられないんだけど?」
「デュエルとは魂と魂のぶつかり合いや。出なおしてこんかい三流!!」
何でこないな奴がおんのやろ?
って、アレ店長?
「カードを切って折って穴開けるだと…?」
あの〜…店長?
「おい小僧…表に出ろ、お前に本当のデュエルと言うものを教えてやる。」
店長〜〜〜!?
いや、気持ちは分かるけど落ち着いてや!!
「スマン嬢ちゃん…カードを、しかも自分のデッキすら大切に出来ない奴は見過ごすことなど出来んのだ。
しかも、イカサマを働き相手のデッキを巻き上げようとするなど言語道断!!」
「いよっし!やっちまえ店長!!」
「期待してるぜ店長!」
裕奈も十代もノリノリかい!?
「はっはっは、やってしまえ吉良。私が許可しよう…叩き潰せ!!」
アンタもかいエヴァちゃん!!あいっかわらず偉そうやなぁ…
「へっ、噂の店長かよ。良いぜ、俺が勝ったらこの店のカード全部と売上金を頂くが異論はねぇよな?」
「…好きにしろ。」
無茶苦茶な…あ〜、でも店長マジで怒ってるなぁ…あいつ死んだと違う?
「多分ね。てか店長のデュエル見るの初めてだよね。」
そう言えば、
「そうやね。どんなデッキつかうんやろ?」
「ちょっとワクワクするよな!」
ん〜…店長の事やから『強いだけのデッキ』って事は無いやろな。
ま、皆店の外出てまったし私等も行こか?
――――――
Side:裕奈
「「デュエル!!」」
店長:LP4000
イカサマ師:LP4000
つーことで始まったけど、なんつーか店長が負けるとこが想像できね。
それ以前に、相手から十代みたいな『デュエリストのオーラ』を感じないし…此れは確定かな〜…
「俺のターン。手札より魔法カード『古のルール』を発動。手札のレベル5以上の通常モンスターを特殊召喚する。
この効果で手札から『TM-1ランチャースパイダー』を攻撃表示で特殊召喚!」
TM-1ランチャースパイダー:ATK2200
ら、ランチャースパイダー!?
いや、ある意味で店長らしいか…
「やね。店長は『好きなカードで勝つ』のがモットーや。アレは店長のお気に入りのカードちゃうかな?」
「お気に入りの一枚か。外せないカードってあるよな。」
うん、そだね。
でも、ステータス的には弱いと言わざるを得ないけどどうすんだろ?
「更に永続魔法『モーターチューン』を発動。この効果でフィールド上のすべての機械族は守備表示に出来ない代わりに守備力の半分を攻撃力に加える。
ランチャースパイダーの守備力は2500、よって1250ポイントが攻撃力に加算される。」
TM-1ランチャースパイダー:ATK2200→3450
「カードを1枚伏せてターンエンド。」
!こんなコンボが有ったんだ…此れならランチャースパイダーも一気に超強力モンスターだよ。
「俺のターン。けっそんなコンボ此れ1枚で終わりじゃねぇか!速攻魔法『サイクロン』!モーターチューンを破壊だ!」
「残念だがそいつは通さない。カウンタートラップ『迎撃ミサイル』。
俺のフィールドにレベル7以上の機械族モンスターが存在する時、相手のカード効果の発動を無効にする。」
しっかり対策もしてるよね〜。
しかもサイクロンは制限だから再度除去するには『大嵐』か『ハリケーン』が無いと無理だし。
「ちっ、せこい奴だぜ!魔法カード『ゼラの儀式』発動!手札のデーモン・ソルジャー2体をリリースし、現われろ『ゼラ』!」
ゼラ:ATK2800
「カードを1枚伏せてターンエンド。」
1ターン目で攻撃力2800…だけど攻撃力では劣るゼラを攻撃表示って…
「明らかに攻撃誘ってるよね?見え見えじゃん…」
「だよなぁ。如何考えても攻撃に対してのカードだぜ。」
如何出るかな?
「俺のターン…魔法カード『融合』!フィールドのランチャースパイダーと手札のランチャースパイダーを融合!
融合召喚、現われろ『TM-2グレネードキャノンスパイダー』!当然モーターチューンの効果でパワーアップ!」
TM-2グレネードキャノンスパイダー:ATK2700→4200
「バトル!グレネードキャノンスパイダーでゼラに攻撃!『バスターキャノン』!」
「へっ!速攻魔法『ダウンバースト』!コイツの効果で相手の攻撃表示モンスター1体の攻撃力を0にするぜ!!」
げっ、やばい!!
「残念だがそいつは無効だ。グレネードランチャースパイダーは相手の魔法の対象にならない。」
「なんだと!?」
そんな効果が有るんだ…ん?若しかして店長ってランチャーとその進化系を生かすためのデッキ組んでる?
「その通りだ明石裕奈。吉良の奴はランチャースパイダーを最大限に生かせるデッキをメインで使う。
普通なら『使えないカード』の烙印を押されそうなモンスターだが…やはりデッキは使い手によると言うことか?」
「デッキって皆そうや無いの?私のハンドレスも裕奈のシンクロンも十代のE・HEROも最大の力発揮できるのは持ち主だけや。」
「くくく、そうだな。」
エヴァちんもなんだかんだでデュエルが好きになってんだね〜。
イカサマ師:LP4000→2600
「ちぃ…!」
「ターンエンド。」
「クソッタレ…!俺のターン!魔法カード『天よりの宝札』!互いのプレイヤーは手札が6枚になるようにデッキからカードをドローする!」
引きが良いね…いんや、『ストリッパー』使ったイカサマの結果か…ダメじゃんコイツ。
「魔法カード『光の護封剣』を発動!此れで3ターンの間攻撃を封じるぜ!そして『鉄壁の巨人』を守備表示で召喚しターンエンド!」
鉄壁の巨人:DEF2200
「俺のターン。速攻魔法『融合解除』。此れでグレネードキャノンスパイダーを2体のランチャースパイダーに分離する。」
TM-2グレネードランチャースパイダー:ATK4200→TM-1ランチャースパイダー:ATK3250×2
分離しちゃった。
もしかして…もっと凄いのが来る!?
「あれより凄い奴が居るのかよ!く〜〜ワクワクさせてくれるぜ!!」
「やったれ店長!!」
「無論だ。見せてやろう店長のデュエル、その真骨頂を!!魔法カード『融合』!
フィールドのランチャースパイダー2体と、手札のランチャースパイダーの計3体を融合!
融合召喚、現われろ最強の機械蜘蛛『TM-X00リニアブラストスパイダー』!」
「Gyyyyyyn!!」
TM-X00リニアブラストスパイダー:ATK3100→4800
うぉぉぉぉ!マジでスゲェのが出た〜〜!
「攻撃力4800…!だが攻撃は出来ないぜ!しかも鉄壁の巨人は俺に対して発生する戦闘ダメージを0にする!」
「如何かな?リニアブラストスパイダーは相手の魔法効果を受け付けない。
更に攻撃対象にしたモンスターの効果を無効化する能力がある。お前の目論見は外れたな。」
「だ、だがそれでも守備表示だ、ダメージは…」
「通らないか?残念だが此れで終わりだ。装備魔法『M-100プラズマバラエーナー』!
このカードはランチャースパイダー及び、ランチャースパイダーを素材にした融合モンスターにのみ装備できる。
装備モンスターは攻撃力が700ポイントアップし、貫通効果を得る。」
「GAAAAAAAAA!」
TM-X00リニアブラストスパイダー:ATK4800→5500
おっしゃ、決まった〜!さっすが店長!!
「「「いっけ〜〜店長〜〜!!」」」
「やってしまえ吉良!!」
「おうよ!TM-X00リニアブラストスパイダーで鉄壁の巨人に攻撃!『リニアドライバーΩ』!」
――ズドガァァン!!
「ぎゃぁぁぁぁ!!」
イカサマ師:LP2600→0
よっしゃ〜!!店長の完全勝利!!
「…小僧、デュエルとは己のカードを信じることから始まる。其れもせず、強力カードとイカサマに頼るなど言語道断!
あまつさえイカサマで勝って、相手のデッキを奪おうなんてのは愚の骨頂!!出直して来い小童が!!」
言うなぁ店長…ま、当然のことだけどね。
「つーかどう考えても、あの白塗りの試験官より強いよね、店長?」
「だよな。」
「そやね。」
今度は私ともデュエルしてもらおうかな?
――――――
Side:十代
く〜…最高の日だぜ!!
試験には遅刻しないで済んだし、裕奈やはやてみたいなデュエリストとも仲間になれたし凄いデュエルも見れた。
それだけでも良かったのに、最後の最後でこんなのが見れるなんて思ってなかったぜ!!
あの店長もアカデミアに来るのか〜〜楽しみで仕方ねぇ!!
「お、燃えとるな十代?」
「当たり前だろ?もう、今日1日でワクワクが止まらないぜ!」
デュエルアカデミア…マジで楽しみになってきた!!
*補足
鉄壁の巨人
レベル4 地属性
岩石族・効果
このカードが戦闘を行うことによって発生するプレイヤーへの戦闘ダメージは0になる。
ATK500 DEF2200
ダウンバースト
速攻魔法
相手フィールド上の攻撃表示モンスター1体を選択して発動する。
選択したモンスターの攻撃力をエンドフェイズまで0にする。
モーターチューン
永続魔法
このカードが表側表示で存在する限り、フィールド上の機械族モンスターは守備表示に出来ない。
このカードが表側表示で存在する場合、フィールド上の機械族モンスターの攻撃力は、守備力の半分の数値分アップする。
M−100プラズマバラエーナー
装備魔法
「TM-1ランチャースパイダー」及び「TM-1ランチャースパイダー」を素材にした融合モンスターにのみ装備可能。
装備モンスターの攻撃力は700ポイントアップし、守備モンスターを攻撃したとき、攻撃力が守備力を超えていれば、
その数値分の戦闘ダメージを相手に与える。
迎撃ミサイル
カウンター罠
自分フィールド上にレベル7以上の機械族モンスターが存在する場合に発動できる。
相手の魔法、罠、モンスター効果の発動と効果を無効にし破壊する。
To Be Continued… 