Side:はやて


 エヴァちゃんがエリート(笑)を獄滅した直後に開いた七星門の鍵。
 其れが開くと同時に地下から生体ポッドが…アレの中身がラスボスもとい黒幕やろか?


 「まず間違いないだろう…序でに言うならこの馬鹿をけしかけた張本人だ。」

 「せめてもちっとマトモなデュエリスト使えっての…なんでこんな箸にも棒にもかからない究極の三流未満を…」

 「理解不能やね。」

 まぁ、十代がい言うてた様に『適当に馬鹿で扱いやすいから』かも知れへんけど。
 尚、馬鹿こいたエリート(馬鹿)はロープでグルグル巻きの芋虫や。
 後でノース校に送り返したるからな……生物やから『クール便』で。


 「待てこら!生身の人間が冷凍車に放り込まれたら死ぬだろうが!俺を殺す気か!!」

 「黙れ雑魚。」


 ――グシャ


 …エヴァちゃんGJや。
 うっさいからそのまま踏んどいてな♪


 「うむ、任せておけ。」


 頼むで。
 さて、一体黒幕とやらはドナイな奴やろうか…












  遊戯王×リリカルなのは×ネギま  夜天と勇気と決闘者 GX55
 『真炎獄誕、天竜降臨』











 ん?なんや空も曇ってきたなぁ…黒幕の登場やからやろか?


 「かもしんないよ、分んねーけどさ。まぁ、この局面で出て来るんだから十中八九黒幕とは思うけどね。」

 「そうやね。」

 どうやら生体ポッドの地上進出が終ったようやな。
 さてドナイしたモンか……取り合えず、その面拝ませてもらおうか!


 『動くな。』

 「「「「「「「「「「「!!!」」」」」」」」」」」


 !!…なんや今の!!
 頭に直接響いてきた…裕奈、『念話』つこた?


 「使ってねーよ?…つーか如何なってんのよ?あの怪しげな生体ポットから直接聞こえた感じがするんだけど…」

 『おっと、此れは失礼…思念モードになっていたようだ…あー、あー…これで普通に聞こえるかな?』


 思念モードてなんやねん……うん、今度は普通にスピーカー音声や。
 間違いなくあの生体ポットから聞こえてるな。

 「よう聞こえとるよ。やけど、動くな言われて止まる訳ないやろ。」

 「大徳寺先生に吹雪兄ちゃん、それにタニヤ…散々ぱら色んな人利用しやがって!
  ぶちのめす前に、その面拝ませてもらうかんね、この腐れ外道の大悪党!!!」


 裕奈…めっちゃ怒ってるよね?
 まぁ、私も堪忍袋の尾が『プッツン』行く寸前やけどね?

 前世の記憶入れたら齢30超えてる私と裕奈やけど、外道を黙って見過ごす事できるほど人間出来てないんや。
 大人しくその面見せんかい!!


 『必要無い…そんなにワシの姿が見たいのならば見せてやろう。』


 む…生体ポッド表面の膜がなくなってきたな?
 うっすらと『誰か入ってる』言う事は分ってたけど、これで全容解明や!

 さてと…セブンスターズを裏から操ってた黒幕はドナイな奴や!


 『ふむ…お初お目にかかると言った方が良いかな、アカデミア生徒諸君。』


 「「御爺ちゃん!?」」
 「爺さん?」
 「こんな年寄りがセブンスターズの黒幕だと…?」


 準よのうても驚くわ!
 生体ポット入りの御爺ちゃんて何!?
 奇妙奇天烈摩訶不思議にも程があるわ!てかなんで御爺ちゃんはポットに入ってんねん!


 『ワシはもう、自分の力では動く事も出来ぬくらいの老体……生きる為にはこの中に入るしかないのだ。』


 自分の力では……その辛さは私も分るなぁ…
 せやけど、それとセブンスターズ――もっと言うなら『三幻魔』がドナイな関係あるの?

 「まさかと思うけど、三幻魔の力で自分の身体を自由利く様にしようとか思てる訳やないよね?」

 『そのまさかよ!』

 「「「マジで…?」」」
 「幾らなんでもそんな事が…」


 いや、カードに宿る力を使えば出来るかもしれへん。
 特に三幻魔は封印されるくらいの力を持ったカードやろ?…やったら或いは…


 「影丸理事長!!何をしているんですか!!」

 「「「「鮫島校長?」」」」
 「「「校長先生?」」」
 「「「学園長…」」」


 ドナイしたの慌てて?ってか理事長?

 「この御爺ちゃんが?」

 「マジンコで?」


 理事長て……その理事長が何で黒幕!?


 「何をしているんですか影丸理事長!デュエルで発生するエネルギーを集めるだけだったはずでしょう!何故三幻魔の封印を解いているんです!」

 『鮫島か…これまでご苦労だった…だが、デュエルのエネルギー集めるだけなど嘘に決まっておろう。
  強大な力の三幻魔…その力を得れば自由に動くどころかワシは若返る事だって出来る。』



 なんや、校長先生もグルやったの!?
 あ……やけど三幻魔の復活までは知らんかったみたいやし…使われてたんかい!

 ったく、学園のトップなんやからシャッキリしてや!


 「いやまぁ…面目ない。」

 「頼むでホンマに!」

 やけど三幻魔…その力が暴走でもしたら偉い事に成るんやないの?
 再度封印した方が良いやろ?


 「其れが一番だろうが…」

 「『三幻魔渡せ!』って言って、『はいどうぞ』って返してくれる相手じゃなさそうだぜ…」

 『如何にも…それにまだ三幻魔の力を使うには至らない…三幻魔の力はデュエルによって解放される。
  さぁ如何する?三幻魔を再度封印するには、ワシを倒して三幻魔を奪取するしかない。
  だが、ワシとデュエルすれば其れは三幻魔の力を覚醒させることにもなるぞ…?』


 「だったら何?どの道御爺ちゃん倒さなきゃ三幻魔封印できないんでしょ?だったら答えは1つだぜ!」


 当然のデュエルで決着や!
 それに、三幻魔が覚醒する言うんなら、目覚めたのを倒して再封印すれば良ぇだけやろ?
 揺さぶりかけた心算やろうけど、そんなんで怯むほど私らは柔やないで!

 「そうやろ?」

 「当然だ。そのデュエル、オベリスクブルーのカイザー、丸藤亮が相手になろう!」


 おぉ、カイザーもヤル気やね!


 「まさか、亮が出るまでも無い。このキング吹雪がお相手しよう。
  セブンスターズのダークネスとして言いように使われた…その礼はキッチリしないとね。」

 「吹雪兄ちゃんもヤル気だね!」


 まぁ、全員がヤル気やけどな。


 「アカデミアの双璧が出るまでも無い。このラーイエローの三沢d『駄目だ。』あぁぁ…」

 「三沢ガンバ…」

 「セリフ被りは激痛やぁ…」

 やけど『駄目』って何がや?


 『ワシの相手はワシが決める……確かにこの場に集まったのは私が手引きした馬鹿を除いて一流のデュエリストばかり。
  融合を自在に操り、精霊と心を通わせた遊城十代。』


 「お!俺をご指名か!」

 『強力なドラゴンを従え、マアトの羽根たる竜まで使役する万丈目準。』

 「いや、俺らしいな。」

 『無から有を作り出す、煉獄の支配者――八神はやて。』


 なんや、最終的に私?


 『何れも見事なデュエリストだがお前達でもない――ワシの相手は、そう『神』を従えたデュエリスト!』

 「「神!?」」


 神!…という事は…!


 『私の相手はお前だ、明石裕奈!』

 「裕奈!?」
 「まさか裕奈が…」
 「神を操るデュエリスト…だと?」


 まぁ、驚くやろな。
 伝説の『三幻神』は初代デュエルキングしか扱えないカードやからな。


 「はやては知っていたの?」

 「知っとたよ。言わんかっただけや。」

 「其れは良いけれど…一度も召喚したのは見た事がないわ…。」

 「あんまりにも強過ぎるから普段のデュエルでは使わねーようにしてたのよ――神頼りになるのは良くないし。
  セブンスターズのデュエルで出番があるかもとも思ったけど、結局出番はなかったからね〜〜。」


 神を降臨させるまでもない相手ばっかやったしなぁ…
 ホンマに強かったのって吹雪さんと大徳寺先生位やろ――ぶっちゃけ後は楽勝やったし。

 で、ご指名受けてドナイするんや?


 「決まってんでしょ?態々ご指名頂いたんだから相手になるぜ!つーか寧ろこっちから申し込んでやる!」

 「お!ってことはアレやな?」
 「…成程『アレ』か。」
 「おぉ、アレか!バッチリ決めてくれよ!」

 「勿論!…爺ちゃん!」

 『何だ…?』

 「……オイ、デュエルしろよ。」


 いよっしゃ、バッチリ決まった〜〜!
 何時聞いてもえぇなぁ此れ…ちょおガラ悪くてもカッコイイから無問題や。

 此れが出たら裕奈に負けは無い!

 「ほな、頼むで裕奈!」

 「任せなさい!三幻魔なんてぶったおしてやっからさ!」


 その意気や、返り討ちにしたれ!








 ――――――








 Side:裕奈


 まさか『神』の事知ってるとはね〜…大徳寺先生からでも聞いたのかな?
 …何でも良いか、お望み通り神の姿を拝ませてあげるわよ!


 「っと、そうだ!裕奈!」

 「十代?…カード?」

 「大徳寺先生のカードだぜ!」


 !!あの時のカード!
 …そうだね、私等に託してくれたカード、このデュエルが使うときだよね!

 おし!益々気合が入った!
 大徳寺先生も皆と一緒に私と闘ってよ!

 「それじゃあ準備は出来たぜ爺ちゃん!始めようか!って、その中に入っててどうやってデュエルすんの?」

 『心配御無用、このポットにはデュエル用のロボットアームが付属している。』


 台座からな〜〜んか出て来た…成程其れがデュエル用ロボットアームね。
 左腕の方にはちゃ〜〜んとデュエルディスクが付いてる訳か。
 それならデュエルは出来るね。

 んじゃあ、改めて!


 「『デュエル!!』」


 裕奈:LP4000
 影丸:LP4000



 「私の先攻!ドロー!…手札の『レベル・スティーラー』を墓地に捨て、チューナーモンスター『クイック・シンクロン』を特殊召喚!」
 クイック・シンクロン:DEF1400


 更にクイック・シンクロンのレベルを1つ下げて、墓地の『レベル・スティーラー』を特殊召喚!


 レベル・スティーラー:ATK600
 クイック・シンクロン:Lv5→4



 さてと、早速行くぜ本屋ちゃん!


 『了解です、裕奈さん!


 頼りにしてるよ♪

 「レベル1のレベル・スティーラーに、レベル4になったクイック・シンクロンをチューニング。
  集いし思いが、新たな勇気を呼び覚ます。光指す道となれ!シンクロ召喚、導け『ジャンク・ライブラリアン』!」
 『頑張ります!
 ジャンク・ライブラリアン:ATK2100→2400


 『ほう…攻撃力が上がったか…』

 「ジャンク・ライブラリアンが私のフィールドに存在する限り、私のシンクロモンスターの攻撃力は300ポイントアップするんのよ。
  先攻ターンは攻撃できないからね〜、カードを2枚セットしてターンエンド。」

 さぁ、来い!


 『ワシのターン!ワシはフィールドに3枚のトラップカードを伏せる。』

 「…はい?」

 ちょ、何で伏せカードをトラップって宣言してんの!?
 実は素人?それとも私を舐めてんの!!?


 『ふふふ…慌てるな、すぐに分る。
  ワシはこの3枚のトラップカードを墓地に送り……見せてやろう、此れが幻魔だ!』


 「幻魔…!」

 その召喚に3枚の罠が必要だったって事か…いいぜ、来いよ!
 幻魔にビビル裕奈ちゃんじゃないぜ!


 『その強がりが何時まで持つかな?3枚のトラップを糧に…出でよ『神炎皇ウリア』!』


 ――ゴォォォォ…!


 !!炎が…!
 流石に幻魔は出てくるときも迫力が違うって事かね〜…


 『グガァァァァァァ!!!』
 神炎皇ウリア:ATK0


 来たね!

 「此れが幻魔…!」

 『三幻魔が1体『神炎皇ウリア』よ。ウリアの本来の攻守は0だが、ウリアはワシの墓地のトラップ1枚につき攻撃力が1000ポイントアップする。
  ワシの墓地にはウリアを召喚する際に墓地に送ったトラップが3枚!よって攻撃力は3000!』

 神炎皇ウリア:ATK0→3000


 な〜る…召喚時には攻守3000が略確定してるって事ね。
 でも、まさか攻守のアップ効果だけってことは無いんでしょ?


 『当然だ――ウリアは1ターンに1度、相手フィールドの魔法罠ゾーンのセットカード1枚を破壊できる。
  そしてこの効果に対してカード効果は発動できない!』


 「チェーン不能…!セットのみとは言えソイツは結構強いね…」

 『ワシから見て左側のカードを破壊する!やれ『スペルディストラクション』!』


 爺ちゃんから見て左ってーと…『ガード・ブロック』が…!
 結構良い勘してるじゃない…


 『ふむ、良いカードを葬ったようだ。これで戦闘ダメージは無効に出来まい!
  バトル!神炎皇ウリアで、ジャンク・ライブラリアンに攻撃!
『ハイパー・ブレイズ』!』


 ――ゴガァァァァァァ!!


 うわっ!!
 く…これ、結構リアルに熱いんだけど…!
 本屋ちゃん大丈夫?


 『はい…大丈夫です…!


 ったくやってくれるじゃない!

 「結構効いた〜〜…」
 裕奈:LP4000→3700
 ジャンク・ライブラリアン:ATK2400→2700



 『なに!?何故ジャンク・ライブラリアンが無傷で…しかも攻撃力が上がっている!!』

 「確かにガード・ブロックは破壊されたけどさ…ウリアの攻撃時にこのカードを発動させて貰ったのよ!
  永続トラップ『シンクロ・クリスタルアーマー』
  このカードは発動後装備カードになって私のシンクロモンスターに装備される。
  で、このカードを装備したシンクロモンスターは守備表示に出来ない代わりに、攻撃力が300ポイントアップして戦闘で破壊されない!
  このカードを装備したことでジャンク・ライブラリアンは無事だったって訳よ!ま、ライフは削られたけどさ。」

 大切な友達を簡単に墓地に置けるかってんだ。


 『ふむ…成程考えたな。しかもそのカードはウリアの効果で破壊できぬか…ワシはこれでターンエンド。』

 「今度はこっちから行くよ!私のターン!
  手札から魔法カード『調律』発動!デッキから『ジャンク・シンクロン』を手札に加えるわ。」

 で、その後デッキをシャッフルしてデッキトップを墓地に…おし、チューサポ落ちた!
 一気に行くよ!頼むぜ『ジャンク・シンクロン』


 ジャンク・シンクロン:ATK1300


 ジャンクロンの効果で墓地の『チューニング・サポーター』を守備表示で特殊召喚!


 チューニング・サポーター:DEF300


 「更に墓地からモンスターを特殊召喚したことで、手札の『ドッペル・ウォリアー』を特殊召喚!」
 ドッペル・ウォリアー:ATK800


 「でもって、私の場に『ジャンク』と名の付くモンスターが存在する時、手札の『ジャンク・サーバント』を特殊召喚出来る!」
 ジャンク・サーバント:ATK1500



 「よっしゃー!来たぜ裕奈お得意の光速展開!」

 「あぁ、しかもレベル10のモンスターが呼べる布陣だ!」



 いつ何時でも全開だからね。
 さてとこれで準備は出来たよ爺ちゃん。


 『準備?1ターンで其れだけモンスターを並べたのは見事だが、ウリアには及ばぬぞ…?』

 「さっきのセリフそのまま返すよ『慌てるな』って!」

 爺ちゃん、アンタが望んでた物――見せてやるからさ。


 『!!!』


 「成程…呼ぶんやな裕奈?」

 「出し惜しみは無しだからね。」

 それにお望みだったみたいだから、せめて拝ませてやるって!

 「行くぜ!チューニング・サポーター、ドッペル・ウォリアー、ジャンク・サーバントの3体に、ジャンク・シンクロンをチューニング!
  集いし魔導と雷鳴が、空より無限の力を呼び起こす。光射す道となれ!!」


 ――ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…!


 「うお!何だ此れ!!」

 「さっき幻魔が現れたときとは…比べ物にならない力だ…!」

 「まさか、此れは…」

 「神の御降臨ね…うふふ、ぞくぞくしちゃうわ♪」


 雪乃んや…(汗)
 けど、正解!今この地に神が降臨する!

 「シンクロ召喚!!」

 私と一緒に闘って…無限の力を誇る迅雷の神よ!

 「舞い降りよ、『天竜神 オシリス』!!」


 ――ガシャァァァン!!


 『ガァァァァァァ…!!』
 天竜神 オシリス:ATK X000



 落雷と共に御登場!
 確りと目に焼き付けなよ……此れが天空の支配者たる迅雷の神――オシリス!

 さぁ、お祈りは済んだ?神の前に平伏してもらうわよ!














   To Be Continued… 






 *登場カード補足



 神炎皇ウリア
 レベル10   炎属性
 幻魔獣族・効果
 このカードは通常召喚出来ない。自分フィールド上の罠カード3枚を墓地に送った場合に特殊召喚出来る。
 このカードの攻撃力は自分の墓地の罠カード1枚につき1000ポイントアップする。
 1ターンに1度、相手の魔法・罠ゾーンにセットされたカード1枚を破壊できる。
 この効果に対して、相手はカード効果を発動できない。
 このカードが破壊されて墓地に送られた場合、手札の罠カード1枚を墓地に送る事でこのカードを墓地から特殊召喚する。
 ATK0    DEF0



 シンクロ・クリスタルアーマー
 永続罠
 このカードは発動後装備カードとなり、自分フィールド上のシンクロモンスターに装備される。
 装備モンスターの攻撃力は300ポイントアップし、戦闘で破壊されず守備表示に出来ない。
 装備モンスターがフィールドを離れた時、このカードを破壊する。