Side:遊奈


まぁ、予想通りだったけど、暗黒ワカメこと藤原も、はやてと準のタッグの前には大した事なかったわね?はやての宣言通りにパーフェクト勝ち
をした訳だし。

てか、ダークネスの力に頼った事で弱くなったなんてのは、幾ら何でも笑えないわよ藤原?
まぁ、ある意味で、自分を完全に捨てる事が出来なかったから、ダークネスの力を100%得る事が出来なかったのかもしれないけど、この結
果は簡単に受け入れられるモノじゃねーでしょうね。

だけど、此れでラスボスは倒した訳だから、消えた皆も戻ってくるわ!!そう言う事でしょ!!!



――シ~~~ン



ってあれ?
だ~~~れも戻ってこねー……――と言うか、藤原を倒したのに、なんだってアカデミアを覆う暗雲が晴れてないのよ!!

一体如何言う事なの藤原!!



「僕で終わりじゃない……真のダークネスは……他に存在している――」

「「「「!!!」」」」


マジで!?
ってーと、その真のダークネスの力で誰も戻ってこないって事か…だとしたら、幾ら何でも笑えねーって!つか、其れじゃ済まねぇわ!













遊戯王×リリカルなのは×ネギま  夜天と勇気と決闘者 GX218
『闇のラスボス~Dark Nes~』











で、現状がどうなってるのか確認の為に、消えてない皆で、アカデミアを隅々まで探索してみたんだけど、やっぱり残ってるのは私と、はやて
と、十代と、準と、マックの5人だけみたいね?店長達まで消えちまってたよ。
最悪、この世界に残ってるのは、私ら5人だけなのかもしれねーけどさ……



「その可能性は否定できないワ遊奈。
 此処に残ってる5人にしたって、遊奈とはやてと万丈目は精霊のカードを、私と十代はプラネットを持っているから、ダークネスの力が及ばな
 いだけの事かもしれないもノ。」

「その可能性は否定出来へんねマック。
 特に遊奈は、三幻神と三邪神て言う、計6体の神を従えてとるから、ダークネスの力を持ってしても取り込む事なんて土台不可能やから。」

「矢張り、神の力は凄まじいものがあるな……」

「其れを従えてる遊奈がスゲェけどな♪」



ま、カードの加護ってのは確かにあるかも知れねーわね?神は当然として、精霊のカードやプラネットのカードにはとんでもない力が宿ってる
から、ダークネスの力でも簡単に如何にか出来るもんじゃねーだろうからさ。

つっても、此のままじゃどうしよーもねーでしょ?此れから如何したもんだろうね?



「愚問やな遊奈……此れから如何するなんて分かり切った事やろ?
 真のダークネスを見つけ出して、ソイツをぶっ倒して、皆を取り戻して世界を元に戻すだけや――なにも難しい事なんて有らへんやろ?」

「ま、そうなんだけどね。」

尤も、其れには真のダークネスの撃破が絶対条件だから、それを探さなきゃなんだけど――藤原、アンタ真のダークネスについては、何か知
ってる事ってないの?



「生憎と、僕は真のダークネスについては殆ど何もしらないんだ――僕はあくまで、ダークネスの力を得ただけだからね。
 だけど、此れだけははっきり言える……たとえ探さなくても、真のダークネスは君達の前に現れる――己の目的遂行の最大の障害となる相
 手は、自ら倒すようだからね。」

「上等!来るなら来いってんだ!!」

「俺のHERO達と、遊奈のシンクロモンスター達が返り討ちにしてやるぜ!!」



こう言っちゃなんだけど、私と十代がタッグを組むと絶対に負けねーからね?
タッグデュエルの授業でも、只の一度も、其れこそはやてと準のにすら負けた事はねーし。
てか、私も十代も、メインデッキのモンスターは下級の戦士族がメインだから、魔法やら罠やらが結構融通効くのよね?メインデッキのモンス
ターはローレベ、低ステータスで、エクストラデッキのモンスターが戦闘要員てのも同じだし。

そんな訳だから、さっさと来やがれってのよ真のダークネスとやら!!!






「私の力を得た者を打ち倒したのは見事であったが……よもや、私が顕現する際の波動を受けて、残っている者が6人――否、私の力を得
 た者を除けば5人も残っているとは、少々お前達を、精霊のカードとプラネットの力を過小評価していたようだ。」







っと、現れてくれたみたいねコイツは?
漆黒のローブに身を包んで、袖から見える手も、ローブから少しだけ見える顔も骨――しかも、顔の方は形状からして人間の頭蓋骨と事なる
別の生き物の物……何つーか、そのままRPGのボスキャラになりそうな風体じゃない?

確認するまでもねーけど、アンタが藤原の言ってた『真のダークネス』って奴で間違いねーわよね?



「如何にも、私がダークネスだ……お前達が倒した、紛い物などではない正真正銘のな。」

「貴様、皆を、この世界の人達を何処にやった!!」

「何処にも。
 敢えて言うならば、消えた連中は己の心の中にある不安が現実になった精神世界に居るとでも言っておこうか?どれだけ努力をしても、ど
 んな手を使っても変える事の出来ないバットエンドのみが存在する無限ループの世界に居るのであろう。」



其れはまた何とも悪趣味な事で。
仮に私とはやてが捕らわれた場合、前世の出来事を――私は自分が死ぬ時を、はやては仲間達を目の前で喪う時を無限にループするって
事か……最悪極まりねぇわそんなの!!
てか、其れってエヴァちゃんは、自分が人じゃなくなった経験を無限に繰り返すって事でしょ!?地獄どころの生易しさじゃねぇわよ其れは!

だけど、おかげで分かった……元々分かってたけど再確認!テメェはぶっ倒す!ぶっ倒して、皆を取り戻す!!



「出来るかな、貴様達に?」

「出来るかどうかじゃない……やるんだ!!皆の為に、この世界の為に!!」

「良い威勢の良さだ……だが、私の手の中には、この3枚のカードがある……其れでも勝てると思うか?私の力で、真なる力を解放したこの
 カードに。」

「「「「「其れは!!!」」」」」


三幻魔のカード!
精霊世界での、クソッタレとのデュエルで失われたと思ってたけど、コイツが回収してたって訳か……つまり、三度私達の前に立ち塞がる訳か
三幻魔が――上等だってんだ!!
良い機会だから、今度こそそいつ等を完全にぶっ倒して、そんでもってシンクロ化して私の仲間になってもらおーじゃねーの。



「待てや遊奈、三幻魔まで取り込む心算か?」

「三幻神と三邪神取り込んでんだから、こうなったら三幻魔も取り込んどきたくね?」

「其れは……確かにそうやな?
 やったらもう何も言わん!アンタと十代の最強タッグで、真のダークネスとやらをぶっ倒したれや!!!」



オウよ!入れるまでもねーぜはやて!!
っつ~事で、怪しさ抜群の骨野郎……オイ、デュエルしろよ。



「久々の決めゼリフキターーー!此れは勝てる!!」

「あのセリフが出た以上、遊奈と十代の勝ちは絶対だ。」

「負ける気がしないワ!」



「デュエルを望むか……ならば応えてやろう。
 だが、我は闇其の物――故に我に勝つ事は不可能。無意味な悪足搔きをした末に、闇に沈むが良い。」

「ヘッ、そんなのはお断りだな。
 それに、例え悪足掻きでも、足掻き続ければ何時かは光が見えるかも知れないから、足掻く事は無意味でも無駄でもない――寧ろ、必要
 な事だからな!!」

「そんな事も分からねーんじゃ、テメー如き、私達の敵じゃねーっての!!
 行くぞダークネス!デュエルソウルの貯蔵は充分か!!――充分じゃなくても、手加減抜きで叩きのめすけどなぁ!!」



――バッ!!



「っと……遊奈、何で上着脱ぎ捨てたんや?」

「いや、そっちの方が雰囲気出るでしょ?」

「……否定できんのが悲しい所やな。」



まぁ臨戦態勢完了って事で♪
其れじゃあ改めて行くぜダークネス!!覚悟しやがれってんだ!!



「「「デュエル!!!」」」


遊奈&十代:LP4000
ダークネス:LP4000



先攻は貰うぜ!私のターン!!此れはまた、良い手札が揃ってくれたわね?
私は、手札の『レベル・スティーラー』を捨て、チューナーモンスター『クイック・シンクロン』を特殊召喚するわ。


クイック・シンクロン:DEF1400



で、私のフィールドにチューナーが存在する時、手札の『マグナム・ウォリアー』を特殊召喚出来る!!



マグナム・ウォリアー:DEF0



更に、クイックロンのレベルを1つ下げ、墓地の『レベル・スティーラー』を特殊召喚するわ。


クイック・シンクロン:LV5→4
レベル・スティーラー:DEF0



手加減無用だから行き成り本気で行かせて貰うよダークネス!!
レベル1のレベル・スティーラーに、レベル4になったクイック・シンクロンをチューニング!
集いし思いが、新たな勇気を呼び覚ます。光指す道となれ!シンクロ召喚、導け『ジャンク・ライブラリアン』!――頼むよ本屋ちゃん!!


任せて下さい!!
ジャンク・ライブラリアン:ATK2100→2400


そして此れだけじゃねー!!チューナーモンスター『ハイロール・シンクロン』を召喚!!


ハイロール・シンクロン:ATK1000



「レベル5のマグナム・ウォリアーに、レベル3のハイロール・シンクロンをチューニング!
 疾風(かぜ)に思いが集う時、その思いは(そら)に輝く星となる。光射す道となれ。シンクロ召喚、飛翔せよ『天星龍 スターダスト』!」

『グオォォォォォォォォォォォォォォ!』
天星龍 スターダスト:ATK2500→2800



ハイロール・シンクロンと、ジャンク・ライブラリアンの効果で、合計3枚のカードをドローする!!
そして、カードを2枚セットしてターンエンドよ。



「私のターン。
 トラップカードを3枚セット。そして、この3枚のトラップカードを墓地に送り、『神炎龍皇-ウリア』を特殊召喚する。」

『ガァァァァァァァァァァァァァ!』
神炎龍皇-ウリア:ATK?




いきなり来たか真の三幻魔!



「神炎龍皇-ウリアの攻撃力は、私の墓地の罠カード1枚付き1000ポイントアップする!」
神炎龍皇-ウリア:ATK?→3000


「更に、ウリアの効果発動。
 1ターンに1度、フィールド上の魔法・罠カード1枚を選択して破壊出来る。この効果にチェーンは出来ん……ふむ、私から見て、左側の伏せ
 カードを破壊するとしよう。」



だけど、勘は其処まで鋭くねーみたいね?
アンタが破壊したカードは『リミッター・ブレイク』!セットされたこのカードが破壊された場合、デッキ・手札・墓地の何れかから『スピード・ウ
ォリアー』
を特殊召喚すんぜ!!



スピード・ウォリアー:DEF400



「小癪な……ならば叩き潰すのみ。
 バトル!神炎龍皇-ウリアで、ジャンク・ライブラリアンに攻撃!『ハイパー・ブレイズ』!!!」


ところがそうは行かねーんだな此れが?
スターダストの効果を、本屋ちゃんを対象にして発動!スターダストの『ヴィクティム・サンクチュアリ』に護られた本屋ちゃんはこのターンは破
壊されない!
更にトラップ発動『ガード・ブロック』!!戦闘ダメージを0にして、カードを1枚ドローするわ!!!



「真の力を得た幻魔の攻撃を受けて、ノーダメージとは……見事なモノだな?――益々、お前達の事が欲しくなって来たぞ。」



ほざいてろタコ!!
てか、今のターンは小手調べにもならぇ……本番は、次の十代のターンからだって事を、覚悟しときな!!

叩きのめしてやるよ――ダークネス!!












 To Be Continued… 






*登場カード補足




神炎龍皇-ウリア
レベル10    炎属性
幻魔獣・効果
このカードは通常召喚出来ない。このカードの効果及び、自分フィールド上に存在する罠カードを3枚墓地に送った場合のみ特殊召喚出来る。
このカードの攻撃力守備力は自分の墓地の罠カード1枚につき1000ポイントアップする。
1ターンに1度発動できる。フィールド上の魔法・罠カード1枚を破壊出来る。相手はこの効果に対してカードを発動出来ない。
このカードが破壊されたターンのエンドフェイズに発動する。手札・デッキから罠カード1枚を墓地に送り、墓地のこのカードを特殊召喚する。
ATK?    DEF?