Side:遊奈


つ~訳で遊戯と遊星と一緒に、どこぞのモノクロ変態仮面を叩きのめして、そんでもって店長の店の童実野町店舗から、アカデミアに戻って来
た訳なんだけど、如何言う状況だ此れ?



「蹴散らせ、リニアブラスト・スパイダー!!」

「最強の屍龍よ、意思なき人形葬り去れ!やってしまえ、バーサークデッド・エンペラー・ドラゴン!!」

「不浄の闇を消し去りなさイ!!Splendid Venusで攻撃!!『ホーリー・フェザー・シャワー』!!!」

「俺を誰だと思ってやがる!!
 札屋吉良の店主の親友たるデュエリストだぜ?その俺が、テメェ経程度にやられるとでも思ってんか、此のスットコドッコイが!!
 テメェ等なんぞは経験値の足しにもならねぇ雑魚に過ぎねぇ!!俺達を倒したいってんなら、最低でも城之内クラスの実力を付けてきな!!」



店長とエヴァちゃんとマックが無双状態なのは当然として、なんか人が増えてるじゃないの此れ!?
てか何処から現れたのよ、店長の友達であるコウ!!あんた、エジプトの方を旅してるって言ってなかったっけ!?確かデュエルを求めて!



「デュエルを求めるからこそ、この島の異常を感知したんだよ!
 此処に来れば、幾らでもデュエル出来そうだし、コイツ等を来る端から叩きのめして行けば、何れは好敵手に大当たりだろうからな……なら、
 戦うだけだ!!」

「ドンだけのデュエルジャンキーやねん其れは……」



マッタク持って仰る通りで。
だけど、此処では勝てても、本命を倒さない限りは終わりにはならないだろうから、先ずは本命を探し出さないとだわ――まぁ、上等だけどね!
ぶっちゃけて言うなら、誰が来ても、私等が負ける事は有り得ねぇっての!

何よりも、アカデミアをこんな風にされて、黙ってられる程、私等は人間で来てねーからね!!真正面から、叩きのめしてやろうじゃねーの!!











遊戯王×リリカルなのは×ネギま  夜天と勇気と決闘者 GX213
『吹雪出撃!ダークネスの脅威!』











Side:吹雪


「予想はしていたが、校内の生徒は0か……」

遊奈ちゃん、はやてちゃん、十代君と準君は大丈夫だろうけれど、それ以外の生徒がアカデミアから消え去ったと言うのは、幾ら何でも放置出
来る物じゃないのは確実だな。

それこそ、何らかの闇の力が作用しない限りは、有り得ない事だからね。――かつて闇に捕らわれたからこそ言える事であるのだけれどね。

だが、この件に闇の力――ダークネスが関わっているのだとしたら、僕は其れを何としてでも止めなくちゃならない。
嘗てダークネスとして闇の力を振るっていた事に対する贖罪じゃないが、せめて其れ位はしないと、ダークネスの被害者への申し訳が立たない
からね。


だから出てこいダークネス!!
ダークネスの力の片鱗を受けた僕は、此処に居るぞ!!



「矢張り僕の前に立つのは、お前だったか……」

「ダークネス……」

顔をマスクで隠し、全身を黒尽くめで統一しても、僕にはお前の正体が筒抜けだ――恐らくは、亮だって同じ事を言う筈だ。
如何にダークネスになろうとも、君のデュエリストレベルと、デュエルタティクスは健在……寧ろ、今この時も上昇しているのかもしれないな。

とは言え、此のままと言う訳にも行かないから……、僕と戦えダークネス!
デュエリスト同士が対峙したその時に、デュエルが始まるのは必然だろう?アカデミアを救う為にも、お前を倒すぞダークネス!!



「言うじゃないか……ならば、僅かな希望諸共粉砕してやる。来い、我が力の片鱗を受けし者よ。」

「行くぞ!!」


「「デュエル!!」」


吹雪:LP4000
ダークネス:LP4000




先攻は貰うぞ!僕のターン!

さて、如何するか?
此の手札なら、行き成り大型の上級モンスターを出してプレッシャーをかける事も出来るが、相手の実力どころかデッキ傾向も分からない状態で
上級モンスターを出すのは、リスクの方が大きいか……
なら先ずは、小手調べだ。

「僕は『リベリオン・ドラグーン』を攻撃表示で召喚!」
リベリオン・ドラグーン:ATK1900


「カードを1枚セットして、ターンエンド。」

「僕のターン……そう言えば、ダークネスの力に捕らわれる前から、お前のデッキカラーは『闇』だったな。
 そして、其れがお前の個性と言った所だが、個性があるが故に苦しみがあるのだと言う事を教えてやろう!!
 僕は手札から、フィールド魔法『クリアー・ワールド』を発動!」



――グン!!



此れは……辺り一面が、クリスタルの結晶が点在する世界に一変した!?
一見見ると、クリスタルがちりばめられた世界は美しく見えるが………何なんだ、此の得体の知れない不気味さは?美しさに秘められた凶暴な
牙があるって言うのか?



「クリアー・ワールド――透明な世界へようこそ。
 この世界に於いては、透明でない者には、その個性――即ちモンスターの属性によって枷を嵌められる事になる。
 闇属性モンスターをコントロールする者に嵌められる枷は、『攻撃の制限』。闇属性モンスターをコントロールしているプレイヤーは、攻撃する
 事が出来なくなると言う訳だ。」

「なにぃ!?」

攻撃が持ち味の闇属性に、攻撃を封殺するとは……何て言う効果だ。
と言う事は、遊奈ちゃんの『神』を除く、基本6属性夫々に、何らかのデメリット効果があると考えて良いだろう……厄介なカードだな此れは。



「個性があるからこそ、人は己を表現できるが、個性があるが故に苦しむのだ。
 だから僕は個性を捨てて、ダークネスとして透明に生きるだけ……僕は『クリアー・カース・マジシャン』を召喚。」
クリアー・カース・マジシャン:ATK1900


「クリアー・カース・マジシャンにモンスター属性は存在しない。よって僕は、クリアー・ワールドのネガティブエフェクトを受けない。」

「無属性のモンスターだって?何とも型破りだが、其れがダークネスの力よって生み出されたと言うのならば納得できるかな?」

「ククク……流石は、嘗ては力の片鱗に取り込まれただけあって、僕の力を理解しているようだ。
 だが、そうであるなら分かるだろう?お前では僕に勝つ事は出来ないと言う事が。半端な闇の力では、真なる闇には及ばないと言う事が。」



そうかも知れないが、其れが何だ!
デュエルは最後の最後まで何が起きるか分からない、予測不可能のドラマだ。
それに、相手がドレだけ強大であったとしても、其処で諦めたら何も出来ない……寧ろ立ち向かう事で道が開けるんだと言う事を、僕は十代君
達から教えて貰った!
ダークネスの力に捕らわれてしまった僕を、助け出してくれたのも彼等だったからね。



「あくまでも僕と戦うと言う事か……ならば、徹底的に叩き潰してやろう。
 バトルだ。クリアー・カース・マジシャンで、リベリオン・ドラグーンに攻撃!『クリアー・マジック』!!」

「馬鹿な、攻撃力は互角だぞ!?」

「クリアー・カース・マジシャンは、相手モンスターを攻撃する時、攻撃力が500ポイントアップする。」
クリアー・カース・マジシャン:ATK1900→2400



攻撃力が真紅眼の黒竜と同じに!!
だが、そう易々と攻撃は通さないぞ!!リバースカードオープン、トラップカード『くず鉄のかかし』
相手モンスター1体の攻撃を無効にし、発動後再びこのカードをセットする。



「何だそのカードは!?」

「僕の後輩の遊奈ちゃんから教えて貰ったカードさ。
 攻撃に対する効果としては、やや物足りないけど、発動後に再び伏せる事が出来ると言う点で、何度でも使える利点がある訳さ。
 効果自体は単純でも、何度でも使えると言うのは大きなメリットだから、試しにデッキに組み込んでみたんだけど、矢張り強いなかかしは。」

「そんなカードがあったのか……カードを1枚セットしてターンエンドだ。」
クリアー・カース・マジシャン:ATK2400→1900



僕のターン!!
此れは、このカードは!!此れなら、クリアー・ワールドがあっても僕は戦う事が出来る。
僕は、手札から永続魔法『レッドアイズ・サンクチュアリ』を発動!僕のフィールド上に『レッドアイズ』モンスターが存在する限り、僕は相手の
魔法効果を受け付けない!
つまり、レッドアイズが居れば、僕はクリアー・ワールドのネガティブエフェクトを受けずに済むって言う事さ。



「此処でそのカードを発動するか。
 だが、其れはあくまで『レッドアイズ』モンスターがお前のフィールド上に居る事が絶対条件……居なければ何の意味もない。」

「僕が、レッドアイズなしでこのカードを発動するかと思ったのかい?だとしたら甘いぞダークネス!!
 僕は、リベリオン・ドラグーンをリリースし、真紅眼の黒角竜(レッドアイズ・ブラックホーンズドラゴン)をアドバンス召喚!!」

『ガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!』
真紅眼の黒角竜:ATK2100



「既にレッドアイズを手札に持っていたのか!!」



最初は、不屈のデュエリストである城之内克也に憧れて、彼のエースである真紅眼の黒竜を使っていたけど、デュエルを重ねるうちに、真紅眼
は僕にとってもかけがえのない相棒となったのさ!

だから、僕と真紅眼の絆の力で、お前を倒す!倒して見せるぞダークネス!!








――――――








Side:はやて


!?……なんや、この感覚は?
本校舎の方から、途轍もない位の闇の力を感じたで?……なんぼ夜天の主やから、闇の気配には敏感や言うても、今のは私でなくても何かを
感じ取る事が出来るレベルやで!?

遊奈かて感じたやろ?



「バッチリね……これは、始まりの魔術師以上の闇でしょ?半端ねぇっての!!」

「とっても嫌な予感がするぜ此れ…!!」

「光と闇の竜も騒いでいる……ただ事ではないな。」



って、全員かーい!
因みに、店長とエヴァちゃん達はどないやの?ある意味人外の店長と、真祖の姫君であるエヴァちゃんやったら、感じるモンは有った筈やろ?



「うむ、確かに感じたぞ?この上なく嫌な気と言うモノをな。」

「しかも、コイツは……奥の見えない位の闇って所だな。
 デュエリストに後退は無いって言いたい所だが、コイツは俺達が触れて良いもんじゃねぇ…コイツの処理は、嬢ちゃん達に任せるしかねぇ。」

「まぁ、こっちは心配すんな。
 俺と吉良が居る以上は、負けねーから絶対。」

「だから行って、此処は私達が護るワ!!」



漢やな店長、そしてコウさん。遊奈が居らんかったら本気で惚れてたわ。
でも、そう言う事なら、此処は任せるで?変態全身タイツオッサンの大軍なんぞ、焼き尽くして燃やし尽くしたれやぁ!!!



「「「「任せろ。そう言う訳で死ね。」」」」

「「「「「馬鹿なぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」」」」

ミスターT:LP1000~2800→0(不特定多数)



ほなさいならミスターT、アンタ如きは、相手にもならへんて。精々、店長達の経験値の足しになると良いわ!――兎に角先ずは本校舎やな!



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ちゅー訳で到着した、本校舎に到着した訳やけど、其処では既に吹雪さんと敵とのデュエルが始まっとったんかい!!さっき感じた闇の力って
言うのは、このデュエルの余波やった言う事やね。



「真紅眼の黒角竜の効果発動!
 このカードの召喚に成功した時、このカードの攻撃力は、フィールド上に表側表示で存在する魔法カードの数×400ポイントアップする!
 フィールド上に表側表示で存在するカードは、僕のレッドアイズ・サンクチュアリと、お前のクリアー・ワールド!よって、黒角竜の攻撃力は800
 ポイントアップする!!」
真紅眼の黒角竜:ATK2100→2900


「バトル!真紅眼の黒角竜で、クリアー・カース・マジシャンに攻撃!!『ダークホーンズ・フレア』!!」


――ドガァァァァァァァァァン!!!


「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ダークネス:LP4000→3000



そんでもって先手を取ったのは吹雪さん!
効果で攻撃力を上昇させて、そんでもって1000ポイントのダメージを与えるとは見事や!流石は、嘗てキングと称されただけの事はあるな!



「まぁ、此れ位はね。
 でも、此れで分かったんじゃないか?僕は簡単に倒せる相手じゃないって言う事が……そうだろダークネス?否、孤高の天才、藤原優介!」

「お前にはバレていたか吹雪……確かに僕は、藤原優介だ!」



って、仮面を取ったダークネスの正体は藤原やと!?
バルログがその姿を模していた、かつて吹雪さんと亮さんと肩を並べていたと言う天才デュエリストが、ダークネスの正体やったんかい……!!

言うなればこれは、吹雪さんの因縁のデュエルって言う所やな。

やけど今の吹雪さんやったら、闇の力なんかに負ける事は無い筈や!真紅眼の炎で、ダークネスの闇なんて焼き尽くしてまえ、吹雪さん!!











 To Be Continued… 






*登場カード補足




クリアー・カース・マジシャン
レベル4    無属性
魔法使い族・効果
相手モンスターを攻撃する時、このカードの攻撃力は500ポイントアップする。
ATK1900    DEF1500



レッドアイズ・サンクチュアリ
永続魔法
自分フィールド中に「レッドアイズ」モンスターが表側表示で存在する限り、自分は相手の魔法カードの効果を受けない。



クリアー・ワールド
フィールド魔法
フィールド上に表側表示で存在するモンスターの属性によって、 そのモンスターのコントローラーは以下の効果を適用する。
●光属性:自分は手札を公開し続けなければならない。
●闇属性:自分は攻撃宣言をする事ができない。
●地属性:自分のエンドフェイズ時に自分フィールド上に存在する モンスター1体を破壊する。
●水属性:自分のエンドフェイズ時に自分は手札を1枚捨てる。
●炎属性:自分のエンドフェイズ時に自分は1000ポイントのダメージを受ける。
●風属性:自分は魔法カードを発動できない。